JP3455181B2 - 5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸誘導体の製造法 - Google Patents

5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸誘導体の製造法

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JP3455181B2 JP2000541164A JP2000541164A JP3455181B2 JP 3455181 B2 JP3455181 B2 JP 3455181B2 JP 2000541164 A JP2000541164 A JP 2000541164A JP 2000541164 A JP2000541164 A JP 2000541164A JP 3455181 B2 JP3455181 B2 JP 3455181B2
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恒利 本摩
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Shionogi and Co Ltd
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    • C07D333/00Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom
    • C07D333/50Heterocyclic compounds containing five-membered rings having one sulfur atom as the only ring hetero atom condensed with carbocyclic rings or ring systems
    • C07D333/52Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes
    • C07D333/62Benzo[b]thiophenes; Hydrogenated benzo[b]thiophenes with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to carbon atoms of the hetero ring
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、医薬の分野で有用な化合物の製造原料とし
て重要な、5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン−3−
カルボン酸誘導体の製造法に関する。
背景技術 一般式(I): (式中、Rは水素又はヒドロキシ保護基を表す) で示される5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン−3
−カルボン酸誘導体は、薬理学的に活性な化合物の製造
における出発物質として重要である。例えば、この化合
物(I)は、一般式(VI): (式中、Rは上記定義に従い、Xは水素又はアルキルを
表す) で示されるベンゾチオフェンカルボン酸アミド誘導体の
合成原料として不可欠である。該ベンゾチオフェンカル
ボン酸アミド誘導体は、特異的はPGD2拮抗剤であ
り、PGD2産生過多に起因する肥満細胞機能不全に関
連した様々な疾患、例えば、全身性肥満細胞症や全身性
肥満細胞活性化障害の治療剤、抗気管支収縮剤、抗喘息
剤、抗アレルギー性鼻炎剤、抗アレルギー性結膜炎剤、
抗蕁麻疹剤、虚血再灌流障害治療薬、抗炎症剤、抗アト
ピー性皮膚炎剤として有用であることが知られている
(WO97/00853、PCT/JP97/0452
7(WO98/25919))。中でも、式(VI)で
表される化合物中、ORが5−ヒドロキシであってXが
水素である化合物(化合物Aと呼称)は、高いPGD2
拮抗活性を示し、優れた鼻閉抑制作用を示すことから、
鼻閉症の治療剤として有望と考えられている。
発明の開示 上記化合物の製造法の一例は、以下の反応式で示され
る(PCT/JP97/04527(WO98/259
19))。
化合物Aの広範な臨床適用を可能にするためにも、出
発物質の1つである化合物(I)の工業化に適した、安
全で効率的な製造法の確立が不可欠である。
しかしながら、化合物(1)のように、5位にヒドロ
キシ基を有するベンゾチオフェン酸誘導体の製造は困難
であり、従来の方法はいずれも、多数の複雑な工程を要
し、非効率的で収率が低く、工業化に適するものではな
かった。例えば、5−アセトキシベンゾ[b]チオフェン
をブロム化し、得られた3−ブロモ−5−アセトキシベ
ンゾ[b]チオフェンの5−アセトキシ基をベンジル基で
保護し直して3−ブロモ−5−ベンジルオキシベンゾ
[b]チオフェンとし、マグネシウムでメチル化した後、
炭酸ガスを導入し、ベンジル基を除去する方法 (J. Che
m. Soc.(C). 1967, 1899-1905) や、5−ブロモベンゾ
[b]チオフェンのフリーデル・クラフト反応を行って
3−アセチル−5−ブロモベンゾ[b]チオフェンと
し、次いで次亜塩素酸ナトリウムで酸化して5−ブロモ
ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸を得(日本化学
雑誌86巻、10号、1067-1072(1965), J. Chem. Soc(C).
1967, 2084-2089) 、これを原料にして5−ヒドロキシ
ベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸や5−アセトキ
シベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸へ誘導する
方法が知られている。しかし、いずれの方法の場合で
も、原料の5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェンや5
−ブロモベンゾ[b]チオフェンが市販されておらず、
適当な試薬から合成する(例えばJ. Am. Chem. Soc. 57
(1611(1935), J. Heterocyclic Chem., 25, 1271(198
8)) 必要があり合成ステップは長く、複雑になっている 本発明は、上記の従来法が抱えている課題を解決し、
化合物(I)の工業生産に適した効率的で安全な製造法
を提供するものである。
即ち、本発明は、4−メルカプトフェノールをプロパ
ルギル基の導入及びヒドロキシル基の保護反応に供し
て、式(II): (式中、R1はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物を得、化合物(II)を酸化して式
(III): (式中、R1は上記定義に従う) で示される化合物を得、化合物(III)を熱転移反応
に供して式(IV): (式中、R1は上記定義に従う) で示される化合物を得、次いで、化合物(IV)のヒド
ロキシメチル基を段階的に酸化し、所望により、脱保護
することを特徴とする式(I): (式中、Rは水素又はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物又はその反応性誘導体の製造法を提供
するものである。
本発明はまた、5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン
を保護反応に供して、式(VII): (式中、R2はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物を得、化合物(VII)をフリーデル
クラフツ反応の条件下、ハロゲン化アセチルと反応させ
て式(VIII): (式中、R2はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物を得、該化合物(VIII)のアセチ
ル基を酸化し、所望により、脱保護することを特徴とす
る式(I): (式中、Rは水素又はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物又はその反応性誘導体の製造法を提供
するものである。
さらに、本発明は、式(I)で示される化合物を用い
て前記の一般式(VI)で示される5−ヒドロキシベン
ゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸誘導体を製造する方
法を提供する。即ち、本発明は、式(I)で示される化
合物又はその反応性誘導体を、 (1)式(V): (式中、Xは水素又はアルキルを表す) で示される化合物と反応させるか、又は (2)式(V’): で示される化合物又はその塩と反応させ、次いで酸化
し、ウイッチヒ反応の条件下、イリドと反応させ、 (3)所望により、脱保護することを特徴とする式(V
I): (式中、R及びXは上記定義に従い、二重結合はE配置
又はZ配置を表す) で示される化合物もしくはその製薬上許容される塩又は
それらの水和物の製造法を提供するものである。
発明を実施するための最良の形態 本明細書において用いる語句の定義を以下に示す。
「ヒドロキシ保護基」としては、アルキル、アルコキ
シアルキル、アシル、アラルキル、アルキルスルホニ
ル、アリールスルホニル、アルキル置換シリル、アルコ
キシカルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキ
ルオキシカルボニル又はテトラヒドロピラニルが挙げら
れる。
「アルキル」としては、C1〜C20の直鎖状又は分枝状
のアルキルを意味し、具体的にはメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチ
ル、ネオペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、ヘプチ
ル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシ
ル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサ
デシル、ヘプタデシル、オクタデシル、ノナデシル及び
イコシル等が挙げられ、C1〜C6アルキルが好ましい。
「アルコキシ」としては、C1〜C6の直鎖状又は分枝
状のアルコキシを意味し、具体的にはメトキシ、エトキ
シ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、
i−ブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペン
チルオキシ、i−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキ
シ、s−ペンチルオキシ、t−ペンチルオキシ、n−ヘ
キシルオキシ、ネオヘキシルオキシ、i−ヘキシルオキ
シ、s−ヘキシルオキシ、t−ヘキシルオキシ等が挙げ
られ、C1〜C3アルコキシが好ましい。
「アルコキシアルキル」としては、アルキル基にアル
コキシ基が置換したものであって、メトキシメチル、エ
トキシメチル、メトキシエトキシメチル、エトキシエチ
ル、メトキシプロピル等が挙げられる。
「アシル」としては、脂肪族カルボン酸又は芳香族カ
ルボン酸由来のC1〜C11アシルを意味し、脂肪族カル
ボン酸由来のアシルは、アセチル、クロロアセチル、ト
リクロロアセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル
等が挙げられ、芳香族カルボン酸由来のアシルはベンゾ
イル、p−ニトロベンゾイル、p−メトキシベンゾイ
ル、p−ブロモベンゾイル、トルオイル、ナフトイル等
が挙げられる。
「アリール」としては、フェニル、ナフチル又は多環
芳香族炭化水素基等が挙げられる。またアリールは以下
の置換基で置換されていてもよい。
置換基としては、アルキル(例えば、メチル、エチ
ル、n−プロピル、イソプロピル、イソブチル、sec−
ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、
ネオペンチル又はtert−ペンチル)、低級アルコキシ
(例えば、メトキシ又はエトキシ)、ハロゲン(例え
ば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素)、ニトロ、ヒドロ
キシ、カルボキシ、シアノ、スルホニル、アミノ、低級
アルキルアミノ(例えば、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、エチルメチルアミノ又はジエチルアミノ)等が挙げ
られる。置換基は、すべての可能な位置で1個又は1個
以上置換されていてよい。アリールとしては、具体的に
は、2−メチルフェニル、3−メチルフェニル、4−メ
チルフェニル、2−エチルフェニル、3−エチルフェニ
ル、4−エチルフェニル、4−ペンチルフェニル、4−
カルボキシフェニル、4−アセチルフェニル、4−
(N,N−ジメチルアミノ)フェニル、4−ニトロフェ
ニル、4−ヒドロキシフェニル、4−メトキシフェニ
ル、4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル又は4
−ヨードフェニル等が挙げられる。
以下に説明する「アラルキル」、「アリールスルホニ
ル」。「アリールオキシカルボニル」又は「アラルキル
オキシカルボニル」のアリール基も上記同様の置換基を
有してもよい。
「アラルキル」とは、アルキル基にアリール基が置換
したものであって、ベンジル、4−メチルベンジル、4
−メトキシベンジル、3,4−ジメトキシベンジル、ナ
フチルメチル又はフェネチル等が挙げられる。
「アルキルスルホニル」としては、スルホニル基にア
ルキル基が置換したものであって、メタンスルホニル、
エタンスルホニル等が挙げられる。
「アリールスルホニル」としては、スルホニル基にア
リール基が置換したものであって、ベンゼンスルホニ
ル、p−トルエンスルホニル等が挙げられる。
「アルキル置換シリル」としては、モノ−、ジ−又は
トリ−アルキル置換シリルを意味し、メチルシリル、ジ
メチルシリル、トリメチルシリル、t−ブチルジメチル
シリル等が挙げられる。
「アルコキシカルボニル」としては、メトキシカルボ
ニル、イソプロポキシカルボニル、t−ブトキシカルボ
ニル等が挙げられる。
「アリールオキシカルボニル」としては、フェノキシ
カルボニル等が挙げられる。
「アラルキルオキシカルボニル」としては、ベンジル
オキシカルボニル等が挙げられる。
前記の各式中、R1、R2及びRで示されるヒドロキシ
保護基としては、上記の全ての基が好ましいが、中でも
アリールスルホニルがより好ましく、ベンゼンスルホニ
ルが特に好ましい。
一般式(VI)の化合物の塩としては、アルカリ金属塩
(例えば、リチウム塩、ナトリウム塩もしくはカリウム
塩など)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩
など)、アンモニウム塩、有機塩基との塩(例えば、ト
ロメタミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、2
−アミノブタン、tert−ブチルアミン、ジイソプロピル
エチルアミン、n−ブチルメチルアミン、n−ブチルジメ
チルアミン、トリ−n−ブチルアミン、シクロヘキシル
アミン、ジシクロヘキシルアミン、N−イソプロピルシ
クロヘキシルアミン、フルフリルアミン、ベンジルアミ
ン、メチルベンジルアミン、ジベンジルアミン、N,N
−ジメチルベンジルアミン、2−クロロベンジルアミ
ン、4−メトキシベンジルアミン、1−ナフタレンメチ
ルアミン、ジフェニルベンジルアミン、トリフェニルア
ミン、1−ナフチルアミン、1−アミノアントラセン、
2−アミノアントラセン、デヒドロアビエチルアミン、
N−メチルモルホリンもしくはピリジン)との塩、又は
アミノ酸塩(例えば、リジンもしくはアルギニン塩)を
挙げることができる。
式(V’)のアミノアルコールの塩としては、有機酸
(例えば、安息香酸等)、無機酸(例えば、塩酸、硫酸
等)との塩を挙げることができる。
本発明に係る最終化合物は前記の一般式(VI)で示さ
れ、アルケニレン側鎖(5−ヘプテニレン鎖)の2重結
合は、E配置又はZ配置のいずれでもよい。
以下に、本発明方法を詳しく説明する。なお、反応の
障害となる置換基が存在する場合には、適宜、保護し、
望ましい段階でその保護基を脱保護すればよい。そのよ
うな保護及び脱保護の方法は、当該技術分野で既知の方
法で行うことができる。
(式中、R及びR1は上記定義に従う) (第1工程) 本工程は、4−メルカプトフェノール(1)のメルカ
プト基にプロパルギル基を導入し、ヒドロキシ基を保護
する工程である。
プロパルギル基の導入は、ハロゲン化プロパルギル、
例えば、臭化プロパルギル、塩化プロパルギル等を用
い、塩基性物質の存在下に行う。塩基性物質として、例
えば無機塩基の炭酸カリウム、炭酸ナトリウムなど、有
機塩基としてトリエチルアミン、ピリジン、4−ジメチ
ルアミノピリジンなどを用い、アセトン、酢酸エチルエ
ステル、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の溶媒
中室温下、数十分から数時間で達成される。
更に塩基として水酸化カリウム、水酸化ナトリウムな
どの様な強塩基を用いた場合、トルエン−水、キシレン
−水の様な2層系の溶媒中でも達成することができる。
ヒドロキシ基の保護は、通常のヒドロキシ保護基を用
いて、常法に従って行うことができる。本発明に用いる
保護基としては、下記の第2工程、第4工程、及び化合
物(VI)の製造(方法IV)における第2工程の酸化
反応や、第3工程のウイッチヒ(Wittig)反応で変化を
受けないこと、更には第4工程で容易に脱保護されると
共に、その脱離基が化合物A(式(VI)中ORが5−
ヒドロキシ、Xが水素、二重結合がZ配置である化合
物)と容易に分離、精製できるものが好ましい。そのよ
うなヒドロキシ保護基として、アルキル、アルコキシア
ルキル、アシル、アラルキル、アルキルスルホニル、ア
リールスルホニル、アルキル置換シリル、アルコキシカ
ルボニル、アリールオキシカルボニル、アラルキルオキ
シカルボニル又はテトラヒドロピラニルを挙げることが
できる。
しかしながら、強塩基性条件下で行うウイッチヒ反応
で脱離されず、化合物A合成の第4工程では容易に脱保
護され、しかも化合物Aと容易に分離できるという条件
を考慮すると、アリールスルホニルがより好ましく、ベ
ンゼンスルホニル基が特に好ましい。ベンゼンスルホニ
ル基は、無水溶媒中、塩基に比較的安定であり、脱保護
処理後に生成するベンゼンスルホン酸は水に可溶であ
り、化合物Aを含む、最終目的物(VI)との分離が容
易である。保護、及び脱保護反応は、当業者既知の方法
で行うことができる。例えば、ベンゼンスルホニル基の
場合、ベンゼンスルホニル化は塩化ベンゼンスルホニル
を用いプロパルギル化と同様に行うことが達成される。
(第2工程) 本工程は、化合物 (II) の酸化に関する。このような
場合の酸化方法として、過酸化水素水−酢酸 (J.Am, Ch
em. Soc., 87, 1109-1114 (1965), 過酸化水素水−塩化
チタン(III)(Synthesis 1981, 204-206), m-クロロ過安
息香酸 (Org. Synth., 64, 157-163 (1985), メタ過よ
う素酸ナトリウム (J. Org. Chem., 27, 282-284 (196
2)等を用いる方法が知られている。本工程としては、3
0%過酸化水素水を僅か過剰に使用し、溶媒として蟻酸
を含むメタノール、エタノール、イソプロパノール、3
級ブタノールのアルコール系の溶媒を用いる方法が好ま
しい。本反応は、冷却下もしくは室温にて、数十分から
数時間で達成される。
(第3工程) 本工程は、化合物 (III) の熱転移反応によるヒドロ
キシメチル体 (IV) への変換に関する。本工程の熱転
移反応は、J. C, S. Chem. Comm., 1974, 848-849に記
載の方法に従って行う。この反応における溶媒として
は、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、酢酸プロピ
ル、3−ペンタノン等が好ましい。反応は、これらの溶
媒中で数時間還流して生成した中間体に、酸(パラトル
エンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等)を加える
ことにより、達成される。
(第4工程) 本工程は、化合物 (IV) を酸化し、カルボン酸
(I)へ導く工程である。酸化は直接又は段階的に行う
ことができ、芳香族の第1級アルコール類を対応するカ
ルボン酸に直接、酸化する場合の酸化剤としては、クロ
ム酸類 (Synthesis. 1986, 285-288) 、過マンガン酸カ
リウム (J. Org. Chem., 18,806-809 (1953)、酸化ルテ
ニウム類 (J. C. S. Chem. Comm.,1979, 58-59) 等があ
る。しかし、反応時間が長いこと、反応後の酸化剤の無
害化処理が必要であること、試薬が不安定であること及
び/又は操作が複雑であることに加え、収率の点で問題
点がある。
これに対して、1級アルコールをアルデヒドに酸化し
た後、カルボン酸に誘導する段階的な酸化法の方が、収
率の点で有利な場合がある。通常、アルコールからアル
デヒドへの酸化反応は、クロム酸系の酸化剤、例えばジ
ョンズ試薬 (J. Org. Chem., 40, 1664-1665 (1975))
、コリンズ試薬 (J. C. S. Chem. Comm.,1972 1126)
、ピリジニウム・クロロクロメート (Tetrahedron Let
t., 2647-2650 (1975)) を酸化剤として用いて行われ
る。その他、二酸化マンガン (Helv. Chim. Acta., 39,
858-862 (1956)) やジメチルスルホキシドを用いるス
ワーン酸化 (J. Org. Chem., 43, 2480-2482 (1978))
も既知である。しかしながら、これらの従来法には、以
下の問題点がある。即ち、クロム酸類は人体に有害な金
属であるため、使用後、無害化処理が必要である。ま
た、ジメチルスルホキシド−オキザリルクロリドを用い
るスワーン酸化は、作業者にとって有害な一酸化炭素の
発生や硫黄由来の臭気があることに加えて、例えば、−
50℃から−78℃の低温で行う必要があることから、大量
合成には適さない。
また、アルコール体 (IV) を2, 2, 6, 6-テトラメチ
ルピペリジン1-オキシル(TEMPO)類の存在下、文献記載
の方法(例、J.Org. Chem., 52, 2559-2562 (1987)) に
準じて、ハロゲンオキソ酸等の酸化剤を用いる酸化法を
適用することにより、従来法の問題点を解決し、ほぼ定
量的にアルデヒド (IV’)を得ることができる。TEM
PO類としては(例えば、2, 2, 6, 6-テトラメチルピ
ペリジン-1-オキシル、4−メトキシ−2, 2, 6, 6−テ
トラメチルピペリジン−1−オキシル、4−アセチルア
ミノ−2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−1−オキ
シル、4−ベンゾイルオキシ−2, 2, 6, 6−テトラメ
チルピペリジン−1−オキシル、4−シアノ−2, 2, 6,
6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル等が用い
られる。ハロゲンオキソ酸としては例えば、次亜塩素酸
ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、亜臭素酸ナトリウ
ム、高度さらし粉等が用いられる。また、酸化剤の溶液
を炭酸水素ナトリウム、塩酸、硫酸等の鉱酸で例えば、
pH8.5〜9.5に調整するか、炭酸水素ナトリウムの存在
下に酸化剤の溶液を加えてもよい。溶媒として酢酸エチ
ル、アセトニトリル、ジクロロメタン中で、氷冷下から
室温で数分から数十分で達成される。
次いで、生成したアルデヒド体 (IV’) の反応液を
酸性にし、その溶液に亜塩素酸ナトリウムと過酸化水素
水を加えると、氷冷下、数十分から数時間でカルボン酸
に変換される。
さらに、所望により、5−ヒドロキシ保護基を脱保護
し、及び/又は3−カルボキシル基の反応性誘導体に導
いてもよい。そのような反応性誘導体とは、対応するハ
ロゲン化物(例、塩化物、臭化物、ヨウ化物)、酸無水
物(例、ギ酸もしくは酢酸との混合酸無水物)、活性エ
ステル(例、スクシンイミドエステル)等を意味し、通
常、アミノ基のアシル化に使用するアシル化剤を包含す
る。例えば、酸ハロゲン化物とするときは、カルボン酸
をハロゲン化チオニル(例、塩化チオニル)、ハロゲン
化リン(例、三塩化リン、五塩化リン)、ハロゲン化オ
キザリル(例、塩化オキサリル)等と公知の方法[例、
新実験化学講座14巻1787頁(1978);Synthe
sis 852-854(1986) ;新実験化学講座22巻115頁
(1992)]に従って反応させる。
(式中、R及びR2は上記定義に従う) (第1工程) 本工程は、化合物(7)の5位のヒドロキシ基を保護
する工程である。
本工程の出発物質(7)は、文献 (J. Am. Chem. So
c., 57, 1611-1616 (1935) , Ann. Chem., 527, 83-114
(1938), J. Am. Chem. Soc., 78, 5351-5357 (1956),
J. Org. Chem., 41, 1118-1124 (1976)) に記載の既知
化合物である。この化合物の水酸基を方法Iの第1工程
に記載の方法と同様の方法で適宜保護する。例えば、ベ
ンゼンスルホニル基で保護する場合、無機塩基の炭酸ナ
トリウム、炭酸カリウムや有機塩基のトリエチルアミ
ン、トリプロピルアミンの存在下、塩化ベンゼンスルホ
ニルに加える。溶媒としてはアセトン、酢酸エチル、テ
トラヒドロフランが望ましい。本反応は室温から溶媒の
沸点で数分から数時間で達成される。なお、化合物(V
II) は、一般にショッテン-バウマン (Schotten-Bauman
n) 反応と言われ、広く用いられている方法に従っても
合成できる。
(第2工程) 本工程はフリーデル-クラフト反応により、化合物
(VII) の3位へアセチル基を導入する工程である。ア
セチル基の導入は例えば、塩化アセチルか臭化アセチル
を用い、触媒として、例えば塩化アルミニウム、塩化第
二鉄、塩化亜鉛、塩化錫、三弗化ほう素などのルイス酸
の存在下で行う。溶媒として二硫化炭素、ニトロベンゼ
ンやハロゲン化炭化水素類、例えば塩化メチレン、塩化
エチレン等が用いられる。通常、反応は、氷冷下から室
温で、数時間で達成される。副産物として少量生成する
2位アセチル体は再結晶法により容易に除くことが可能
である。
(第3工程) 本工程は化合物(VIII) のアセチル基を、次亜ハロ
ゲン酸塩の存在下、酸化してカルボン酸(I)又はその
反応性誘導体へ導く工程である。次亜ハロゲン酸塩とし
ては、次亜ハロゲン酸のアルカリ金属又はアルカリ土類
金属塩が好ましく、次亜塩素酸又は次亜臭素酸のカリウ
ム、ナトリウム又はカルシウム塩が特に好ましい。
これらの塩の水溶液中、比較的低温で酸化は進行する
が、被酸化体の溶解度を上げるために、溶媒としてジオ
キサン、1,2−ジメトキシエタンを用いてもよい。反応
は室温もしくは加温し、数時間から十数時間で達成され
る。
(式中、R及びXは上記定義に従い、二重結合はE配置
又はZ配置を表す) 本工程は、方法I又は方法IIで得られた式(I)で
示される化合物又はその反応性誘導体に式(V)で示さ
れる化合物を反応させ、式(VI)で示される化合物に
する工程である。
本反応法における化合物(V)は、特公平6−231
70号明細書に記載された方法により製造することがで
きる。
反応は、通常のアミノ基のアシル化反応の条件に従っ
て行うことができる。例えば、カルボン酸のハロゲン化
物を用いる場合には、一般にショッテン−バウマン (Sc
hotten-Baumann) 反応として広く用いられている方法に
よって行う。即ち、アルカリ水溶液中でアシル化するア
ミンを冷却攪拌下に、通常、カルボン酸ハロゲン化物を
滴下して反応させ、発生する酸をアルカリで除く。ま
た、カルボン酸を反応性誘導体とはせずに、遊離のまま
使用する場合には、アミンとカルボン酸の縮合反応に使
用する縮合剤(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCC)、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)カルボジイミド、N,N' −カルボニルジイミダゾ
ール)の存在下、常法通り行う。
(式中、R及びXは上記定義に従い、二重結合はE配置
又はZ配置を表す) (第1工程) 本工程は、式(I)で示されるカルボン酸又はその反
応性誘導体に式(V’)で示される化合物またはその塩
を反応させ、式(IX)で示される化合物にする工程で
あり、方法IIIと同様にして製造することができる。
尚、式(V’)で示される化合物の一部については、そ
の製造方法がChem. Pharm. Bull. Vol.37,No. 6 1524-1
533 (1989)に記載されている。
(第2工程) 本工程は、式(IX)で示される化合物を酸化し、式
(X)で示されるアルデヒド化合物にする工程である。
本工程は、酸化剤として、例えばクロム酸系の酸化剤、
例えばジョーンズ試薬、コリンズ試薬、ピリジニウム・
クロロクロメート、ピリジニウム・ジクロメート、ジメ
チルスルホキシド−オキザリルクロリド等を用い、塩素
化炭化水素系のクロロホルム、ジクロロメタン、エーテ
ル系のエチルエーテル、テトラヒドロフランまたはアセ
トン、ベンゼン等の溶媒中、冷却下または室温で数時間
実施すればよい。
(第3工程) 本工程は、式(X)で示される化合物とイリド(Ph
3P=CH(CH2 3COOH)を反応させて二重結合
を生成させる工程である。二重結合を生成させる反応
は、ウイッチヒ反応の常法に従って行えばよい。反応に
用いるイリドは、塩基存在下、トリフェニルホスフィン
及び縮合させたいアルキルを持つハロゲン化アルキル、
例えば、5−ブロモペンタン酸より合成したホスホニウ
ム塩を処理して合成する。塩基としては、ジムシルナト
リウム、ジムシルカリウム、水素化ナトリウム、n−ブ
チルリチウム、カリウム−3−ブトキシドまたはリチウ
ムジイソプロピルアミド等を挙げることができる。本反
応は溶媒として例えば、エーテル、テトラヒドロフラ
ン、n−ヘキサン、1,2−ジメトキシエタンまたはジ
メチルスルホキシドを用い、室温で数時間完了する。
(第4工程) 本工程はRがヒドロキシ保護基の場合、所望ならば化
合物(VI)のヒドロキシ保護基を除去し、さらに化合
物(VI−1)に導く工程である。本工程は、常法に従
って行うことができる。触媒として、塩酸、硫酸、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化バリウム等
を使用する。溶媒としてメタノール−水、エタノール−
水、アセトン−水、アセトニトリル−水、望ましくはジ
メチルスルホキシド−水等で数十分から数時間加温する
ことにより完了する。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、こ
れらは本発明を限定するものではない。本実施例中にお
ける略語の意味は以下の通りである。
Ph:フェニル;Ac:アセチル;TEMPO;2,
2, 6, 6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル 実施例1 (1)第1工程 ベンジルスルホン酸4−(2−プロピ
ン−1−イルチオ)フェニル(2) 4−メチルカプトフェノール(1) (37.85g, 300mmo
l) 、臭化プロパギル (42.82g, 360mmol) を酢酸エチル
(757ml) に溶かした。その溶液に氷冷攪拌下、トリエ
チルアミン (42.5g, 420mmol) を25分で滴下した。同
温度で1.5時間攪拌を続けた後、トリエチルアミン (42.
5g, 420mmol) を一度に加え、次いで塩化ベンゼンスル
ホニル (63.58g, 360mmol) を20分で滴下した。同温
度で1時間後、冷却浴を除き室温で30分攪拌し、氷水
(500ml) と2規定塩酸 (110ml) を加えて2層を分液し
た。水層は酢酸エチル (200ml) で抽出した。有機層を
合併て水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧で溶媒を留去し、油状物として標題の化合物
(2)を100.04g得た。粗収率109%。
IR(CHCl3); 3306,3071, 3031, 3019, 3009, 1585, 148
6, 1449, 1378 cm-1 1 H NMRδ(CDCl3), 300MHz; 2.23(1H, t, J=2.7Hz), 3.5
6(2H, d, J=2.7Hz), 6.94 and 7.34(each 2H, each d,
J=8.7Hz), 7.51〜7.56(2H, m), 7.68(1H, m), 7.82〜7.
85(2H, m) (2)第2工程 ベンゼンスルホン酸 4−(2−プロ
ピン−1−イルチオ)フェニル(3) 上記(1)で得た化合物(2) (60.8g,183mmol) を
ぎ酸 (30.4ml) とメタノール (122ml) に溶かし、次い
で31% 過酸化水素水 (26.29g, 240mmol) を加えた。3.5
時間後、氷水 (240ml) を加え、酢酸エチル (300ml) で
2回抽出した。有機層を合併して5%炭酸ナトリウム水
溶液と水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧で溶媒を留去し、油状物として標題の化合物
(3)を65.47g得た。粗収率117%。
IR(CHCl3); 3305, 3066, 3032, 3012, 1586, 1486, 144
9, 1382 cm-1 1 H NMRδ(CDCl3), 300MHz; 2.34(1H, t, J=3.9Hz), 3.5
8 and 3.68(each 1H, each dd, J=3.9 and 23.7Hz), 7.
18 and 7.67(each 2H, each d, J=9.9Hz), 7.51〜7.59
(2H, m), 7.66(1H, m), 7.82〜7.87(2H, m) (3)第3工程 5−ベンゼンスルホニルオキシ−3−ヒ
ドロキシメチルベンゾ[b]チオフェン(4) 上記(2)で得た化合物(3) (65.47g, 183mmol)
を1,2−ジメトキシエタン (1.6L) に溶かし、その溶液
を4時間還流した後、水 (64ml) とp-トルエンスルホン
酸一水和物 (19.2g, 100mmol) を加え、さらに2時間還
流した。反応溶液を減圧で濃縮し、得られた油状物に水
(200ml) を加えて酢酸エチル (300ml) で抽出した。有
機層を炭酸水素ナトリウム水溶液と水で洗浄し、無水硫
酸マグネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、油
状物として標題の化合物(4)を60.18g得た。粗収率10
3%。
IR(CHCl3); 3609, 3067, 3033, 3013, 2935, 2878, 158
9, 1566, 1449, 1435, 1376 cm-1 1 H NMRδ(CDCl3), 300MHz; 4.78(2H, d, J=0.9Hz), 6.9
8(1H, dd, J=2.4 and 8.7Hz), 7.26(1H, s), 7.43〜7.4
5(2H, m), 7.50〜7.55(2H, m), 7.66(1H, m), 7.73(1H,
d, J=8.7Hz ), 7.83〜7.86(2H, m) (4)第4工程 5−ベンゼンスルホニルオキシベンゾ
[b]チオフェン−3−カルボン酸(6) 上記(3)で得た化合物(4) (51.26g, 155mmol)
をアセトニトリル (1.54L) に溶解し、TEMPO (2,
2, 6, 6-テトラメチルピペリジン1-オキシル 250mg,
0.01当量)を加えた。内温を−1℃〜8℃に保ちなが
ら、0.81規定次亜塩素酸ナトリウム水溶液 (1.63規定次
亜塩素酸ナトリウム水溶液 (150ml) を水 (75ml) で希
釈し、1規定硫酸でpH 8.6とした後に全量を300mlに製し
た溶液)を15分で滴下した。同温度で25分攪拌後、1
規定 亜硫酸ナトリウム水溶液 (32ml) を加えた。次い
で79% 亜塩素酸ナトリウム (27.48g, 240mmol) と31%
過酸化水素水 (23.26g, 212mmol) を氷冷下に加えた
後、冷却浴を除き、2時間攪拌した。反応液を水 (1.5
L) で希釈し、1規定 塩酸でpH 3にし、析出した結晶を
濾過して水 (200ml) 、アセトニトリル (50ml) で2回
洗浄し、粗結晶を32.4g得た。この粗結晶 (32.4g) をア
セトニトリル (224ml) に懸濁し、15分還流した後、
氷冷し、結晶を濾過してアセトニトリル (65ml) で洗浄
し、標題の化合物(6)を26.79g得た。収率51.7%、mp
202-203℃。
IR(Nujol): 3102, 2925, 2854, 2744, 2640, 2577, 167
2, 1599, 1558, 1500, 1460, 1451 cm-1 NMRδ(CDCl3), 300MHz; 7.16(1H, dd, J=2.7 and 9.0H
z), 7.55〜7.61(2H, m), 7.73(1H, m), 7.81(1H, d, J=
9.0Hz), 7.90〜7.94(2H, m), 8.16(1H, d, J=2.7Hz),
8.60(1H, s) 元素分析(C15H10O5S2として) 計算値(%) :C, 53.88; H, 3.01; S, 19.18 実測値(%) :C, 53.73; H, 3.24; S, 19.09 実施例2 (1)第1工程 5−ベンゼンスルホニルオキシベンゾ
[b]チオフェン(8) 化合物(7) [J. Am. Chem. Soc., 57, 1611-1616(1
935) ; Ann. Chem., 52, 83-114 (1938), J. Am. Chem.
Soc., 78, 5351-5357 (1956) ;J. Org. Chem., 41, 11
18-1124 (1976)] (1.36g, 9.05mmol) とトリエチルア
ミン (1.89ml, 13.6mmol) をテトラヒドロフラン (10m
l) に溶解し、次いで塩化ベンゼンスルホニル (1.92g,
10.9mmol) のテトラヒドロフラン (3ml) 溶液を滴下し
た。2時間攪拌後、反応混合物を水で希釈してトルエン
抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した後、減圧で溶媒を留去した。残留物はシリカゲル
クロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 5:1)
を行った後、少量の酢酸エチルを含むヘキサンから再結
晶して標題の化合物(8)を2.28g得た。収率 86.8%、m
p 80-81℃。
IR(Nujol): 1599, 1579, 1564, 1497, 1448, 1440, 141
5, 1352 cm-1 1 H NMRδ(CDCl3); 300MHz; 6.92(1H, dd, J=2.4 and 8.
7Hz), 7.26(1H, dd, J=0.9 and 5.4Hz), 7.47(1H, d, J
=2.4Hz), 7.51(1H, d, J=5.4Hz), 7.52〜7.55(2H, m),
7.67(1H, m), 7.74(1H, d. J=8.7Hz), 7.83〜7.86(2H,
m) 元素分析(C14H10O3S2として) 計算値(%) :C, 57.91; H, 3.47; S, 22.09 実測値(%) ;C, 57.72; H, 3.45; S, 21.98 (2)第2工程 3−アセチル−5−ベンゼンスルホニ
ルオキシベンゾ[b]チオフェン(9) 粉末にした塩化アルミニウム (1.34g, 10mmol) をジ
クロメタン (10ml) に懸濁し、氷冷攪拌下に塩化アセチ
ル (1.02ml, 14.3mmol) を5分で滴下した。次いで先に
得た化合物(8) (2.075g, 7.2mmol) のジクロロメタ
ン (6ml) 溶液を15分で滴下した。同温度で2時間、
次いで、室温で2.5時間攪拌した後、氷水に注入し、ジ
クロロメタン抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した後、減圧で溶媒を留去した。得られ
た残留物を酢酸エチル (3ml) とヘキサン (3ml) から再
結晶し、標題の化合物(9)を2.01g得た。収率 84.4%
mp 129-130℃。
IR(Nujol): 3094, 1672, 1619, 1596, 1556, 1494, 145
0, 1437, 1428, 1369 cm-1 1 H NMRδ(CDCl3); 300MHz; 2.58(3H, s),7.22(1H, ddd,
J=0.6, 2.4 and 9.0Hz), 7.52〜7.58(2H, m), 7.69(1
H, m), 7.79(1H, d, J=9.0Hz), 7.87〜7.91(2H, m), 8.
27(1H, dd, J=0.6 and 2.4Hz), 8.31(1H, s) 元素分析(C16H12O4S2として) 計算値(%) :C, 57.82; H, 3.64; S, 19.29 実測値(%) :C, 57.62; H, 3.71; S, 19.23 (3)第3工程 5−ベンゼンスルホニルオキシベンゾ
[b]チオフェン−3−カルボン酸(6) 上記(2)で得た化合物(9) (6.65g, 20mmol) を
ジオキサン (50ml) に溶解し、10〜12℃に保ち、10%
次亜素塩素酸ナトリウム (46.2ml) を20分で攪拌下、
加えた。7時間後、反応混合物を氷水 (80ml) で希釈
し、濃分酸 (5.2ml) を加えて酸性にした。析出した結
晶を濾過し、水洗、乾燥して、粗結晶を5.84g得た。こ
の粗結晶5.84gをメタノール (66ml) と水 (16ml) から
再結晶して標題の化合物(6)を5.51g得た。収率 82.4
%。mp 203-204℃。
この化合物は実施例1で得られた化合物(6)と同一
化合物である。
参考例1 5−ベンゼンスルホニルオキシベンゾ[b]チオ
フェン−3−カルボニルクロリド(10) 実施例で得た5−ベンゼンスルホニルオキシベンゾ[b]
チオフェン−3−カルボン酸(6) (5.582g, 16.7mmol)
をジメチルホルムアミド(1滴)、塩化チオニル (3.57
ml, 50mmol) 及びトルエン (22ml) と1.5時間還流した
後、溶媒を減圧で濃縮し、標題の化合物(10)を5.89
g得た。
参考例2 (1)第1工程 5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン−
3−カルボン酸(11) 実施例で得た5−ベンゼンスルホニルオキシベンゾ[b]
チオフェン−3−カルボン酸(6) (100mg, 0.3mmol)
を1規定 水酸化ナトリウム (1.2ml) に溶解し、40℃で
8時間加温攪拌した。反応溶液に1規定 塩酸 (1.2ml)
を加え、析出した結晶を濾過し、水洗し、乾燥して標題
の化合物(11)を58mg得た。収率96.6% mp 262-263
℃。
この化合物(11)は、M. Martin-Smith et al. J.
Chem. Soc (C) , 1899-1905 (1967)に記載の5−ヒドロ
キシベンゾ[b]チオフェン−3−カルボン酸と同一化合物
である。
(2)第2工程 5−アセトキシベンゾ[b]チオフェン−
3−カルボン酸(12) 上記(1)で得た5−ヒドロキシベンゾ[b]チオフェン
−3−カルボン酸(11) (1,140mg) を無水酢酸 (2ml)
、ピリジン(4ml) に溶解し、3時間後、水を加えて氷冷
下、1.5時間攪拌を続けた。析出した結晶を濾過、水
洗、乾燥し標題の化合物(12)を1,349mg得た。収率9
7.3% mp 239-240℃。1 H NMRδ (CDCl3), 300MHz; 2.37(H, s), 7.20(1H, dd,
J=2.4 and 8.7Hz), 7.87(1H, d, J=8.7Hz), 8.34(1H,
d, J=2.4Hz), 8.57(1H, s) (3)第3工程 5−アセトキシベンゾ[b]チオフェン
−3−カルボニルクロリド(13) 前記で得た5−アセトキシベンゾ[b]チオフェン−3−
カルボン酸(12) (1,349mg) はジメチルホルムアミ
ド(1滴)、塩化チオニル (1.22ml) 、トルエン (25m
l) と1.5時間還流後、溶媒を減圧で濃縮し標題の化合物
(13)を1,454mg得た。
実施例3 (5Z)−7−[(1R,2R,3S,5S)−2−(5−ヒドロキ
シベンゾ[b]チオフェン−3−イルカルボニルアミノ)−
10−ノルピナン−3−イル]−5−ヘプテン酸(1
7) (1)第1工程 ベンゼンスルホン酸[3−[(1R,2R,3R,
5R)−3−(2−ヒドロキシエチル)−10−ノルピナン−2−
イル]カルバモイルベンゾ[b]チオフェン−5−イル]エス
テル(14)の製造 (+)−2−[(1R,2R,3R,5S)−2−アミノ−10−ノルピナ
ン−3−イル]エタノール安息香酸塩(Chem. Pharm. Bul
l. Vol.37, No. 6 1524-1533(1989)に記載(V'-1))(5.1
g, 16.7mmol) を水 (10ml) に懸濁し、1規定塩酸 (17m
l) を加え、析出した安息香酸は酢酸エチルで抽出して
除いた。有機層は水 (10ml) で洗浄した。水層を合併
し、氷冷下、4規定水酸化ナトリウム (9.2ml, 36.8mmo
l) を加え、次いで5−ベンゼンスルホニルオキシベンゾ
[b]チオフェン−3−カルボニルクロリド(10) (5.89
g, 16.7mmol) のテトラヒドロフラン (36ml) 溶液を攪
拌下、15分で滴下した。同温度で1時間攪拌を続けた
後、1規定塩酸 (4ml) を加え、酢酸エチルで抽出し
た。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した
後、減圧で溶媒を留去した。無色アモルファス状の標題
の化合物(14)を8.00g (95.6%) 得た。
1H NMRδ(CDCl3), 300MHz; 0.96 (1H, d, J=9.9Hz),
1.12 and 1.26(each 3H,each s), 1 .50-2.42(9H, m),
3.69-3.82(2H,m), 4.30(1H, m), 6.21(1H, d, J=8.1H
z), 7.06(1H, dd, J=2.4 and 8.7Hz), 7.51-7.56(2H,
m), 7.67(1H, m), 7.73(1H, d, J=8.7Hz), 7.85-7.88(2
H, m), 7.88(1H, s),.8.06(1H, d, J=2.4Hz).[α]D 25
+35.7゜(c=1.00%,CH3OH) (2)第2工程 ベンゼンスルホン酸[3−[(1R,2R,3R,
5S)−3−ホルミルメチル−10−ノルピナン−2−イル]カ
ルバモイルベンゾ[b]チオフェン−5−イル]エステル (1
5) の製造 ジメトキシエタン (50ml) にジメチルスルホキシド
(3.16ml, 44.5mmol) を溶解し-60℃〜-65℃に冷却下、
オキザリルクロリド (1.91ml, 21.9mmol) を加えた後、
化合物(14) (7.352g, 14.7mmol) の1,2−ジメトキ
シエタン (58ml) 溶液を同温度で滴下した。その混合物
は-55℃〜-60℃で30分撹拌した後、トリエチルアミン
(6.1ml) を加え30分後に冷却浴を除き室温に戻し
た。反応混合物は水 (100ml) で希釈しトルエン抽出し
た。有機層を水洗、無水硫酸マグネシウムで乾燥、減圧
で溶媒を留去した。得られた残留物はシリカゲルクロマ
トグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル=5:5〜4:
6)で精製して無色アモルファス状の標題化合物(1
5)を7.32g (100%)得た。
IR (CHCl3); 3443, 3093, 3066, 3030, 3016, 2925,
2871, 2828, 2729, 1720, 1655, 1599, 1558, 1513, 13
77 cm-1 1 NMRδ(CDCl3), 300MHz; 0.97(1H, d, J=10.2Hz),1.
17 and 1.28(each 3H,each s), 1.46(1H, m), 2.03(1H,
m), 2.22(1H, m), 2.36-2.60(3H, m), 2.69(1H, ddd,
J=1.2, 8.7 and 17.4Hz), 3.14(1H, dd, J=4.5 and 17.
4Hz), 4.28(1H, m), 6.18(1H, d, J=8.1Hz), 7.09(1H,
dd, J=2.4 and 8.7Hz), 7.50-7.55(2H, m), 7.67(1H,
m), 7.75(1H, d, J=8.7Hz), 7.85-7.89(2H, m), 7.89(1
H ,s), 8.03(1H, d, J=2.4Hz), 9.80(1H, d, J=1.2Hz) [α]D 23 +31.8゜ (c=1.00%, CH3OH) (3)第3工程 (5Z)−7−[(1R,2R,3S,5S)−2−(5−ベ
ンゼンスルホニルオキシベンゾ[b]チオフェン−3−イル
カルボニルアミノ)−10−ノルピナン−3−イル]−5−ヘ
プテン酸(16)の製造 4−カルボキシブチルトリフェニルホスホニウムブロ
ミド (12.17g, 27.5mmol) とカリウムt-ブトキシド (7.
19g, 64.1mmol) をテトラヒドロフラン (64ml) に懸濁
し、氷冷下、1時間攪拌した。その反応混合物に、上記
(2)で得た化合物(15) (9.11g, 18.3mmol) のテ
トラヒドロフラン (27ml) 溶液を15分で加え、同温度で
2時間攪拌を続けた。反応物を水 (80ml) で希釈し、ト
ルエン (105ml) で2回洗浄した。水層は5規定塩酸 (4.8
ml) でpH 8.1に調整した後、無水塩化カルシウム (8.1
g, 73mmol) を水 (16ml) に溶かして加え、次いで酢酸
エチル (100ml) で2回抽出した。有機層に水 (100ml)
を加え、水層を5規定塩酸でpH 2以下に調整し酢酸エチ
ルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧で溶媒を留去し、化合物(16)を
11.06g得た。精製することなしに次の反応にそのまま使
用した。
(4)第4工程 (5Z)−7−[(1R,2R,3S,5S)−2−(5−ヒ
ドロキシベンゾ[b]チオフェン−3−イルカルボニルアミ
ノ)−10−ノルピナン−3−イル]−5−ヘプテン酸(17
(化合物A))の製造 上記(3)で得た化合物(16) (11.06g, 18.3mmo
l) をジメチルスルホキシド (22ml) に溶解し、4規定-
水酸化ナトリウム (27.5ml) を加えて55℃で2時間加温
攪拌した。反応物を水 (130ml) で希釈し、トルエン (6
5ml) で2回洗浄した。水層は5規定塩酸で酸性とした
後、酢酸エチルで抽出した。有機層を水洗し、無水硫酸
マグネシウムで乾燥後、減圧で溶媒を留去し、粗製の目
的化合物を8.26g得た。これをメタノール (40ml) 及び
水 (16ml) に溶解後、種核を加え攪拌下徐々に冷却し
た。析出結晶をろ過、水:メタノール(2:5)で洗浄
し6.35gの目的化合物を得た。収率78.6%。この結晶をメ
タノール (40ml) に溶解後、水 (12ml) を攪拌下7分で
加え、次いで種核を加え25℃で1時間攪拌機を続けた。
更に、水 (7ml) を40分で加え25℃で1.5時間攪拌した。
析出結晶をろ過、水:メタノール(3:5) (8ml) で
洗浄し6.14gの殆ど無色の目的化合物(17)を得た。
収率76.0%、mp 145-146℃。
IR (Nujol); 3313, 3096, 3059, 3001, 1717, 1627,
1603, 1548, 1469, 1440 cm-1 1H NMRδ(CDCl3), 300MHz; 1.02(1H, d, J=10.2Hz),
1.12 and 1.24(each 3H, each s), 1.56-2.55(14H, m),
4.29(1H, m), 5.32-5.51(2H, m), 6.20(1H, d, J=9.3H
z), 7.01(1H, dd, J=2.4 and 9.0Hz), 7.66(1H, d, J=
9.0Hz), 7.69(1H, s), 8.03(1H, d, J=2.4Hz) [α]D 24+50.7゜ (c=1.01,CH3OH) 元素分析(C25H31NO4Sとして) 計算値(%):C, 68.00; H, 7.08; N, 3.17; S, 7.
26 実測値(%):C, 67.84; H, 7.08; N, 3.24; S, 7.
31

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4−メルカプトフェノールにプロパルギ
    ル基を導入し、ヒドロキシ基の保護反応に供して、式
    (II): 【化1】 (式中、R1はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物を得、化合物(II)を酸化して式
    (III): 【化2】 (式中、R1は上記定義に従う) で示される化合物を得、化合物(III)を熱転移反応
    に供して式(IV): 【化3】 (式中、R1は上記定義に従う) で示される化合物を得、次いで、化合物(IV)のヒド
    ロキシメチル基を段階的に酸化し、所望により、脱保
    護、及び/又は3−カルボキシル基のハロゲン化物、酸
    無水物又はスクシンイミドエステルに導くことを特徴と
    する、式(I): 【化4】 (式中、Rは水素又はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物、又はその3−カルボキシル基のハロ
    ゲン化物、酸無水物又はスクシンイミドエステルの製造
    法。
  2. 【請求項2】 Rで示されるヒドロキシ保護基がアル
    キル、アルコキシアルキル、アシル、アラルキル、アル
    キルスルホニル、アリールスルホニル、アルキル置換シ
    リル、アルコキシカルボニル、アリールオキシカルボニ
    ル、アラルキルオキシカルボニル又はテトラヒドロピラ
    ニルである請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 Rで示されるヒドロキシ保護基がアリ
    ールスルホニルである請求項1記載の製造法。
  4. 【請求項4】 4−メルカプトフェノールにプロパルギ
    ル基を導入し、ヒドロキシ基の保護反応に供して、式
    (II): 【化5】 (式中、R1はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物を得、化合物(II)を酸化して式
    (III): 【化6】 (式中、R1は上記定義に従う) で示される化合物を得、化合物(III)を熱転移反応
    に供して式(IV): 【化7】 (式中、R1は上記定義に従う) で示される化合物を得、次いで、化合物(IV)のヒド
    ロキシメチル基を段階的に酸化し、所望により、脱保
    護、及び/又は3−カルボキシル基のハロゲン化物、酸
    無水物又はスクシンイミドエステルに導き式(I): 【化8】 (式中、Rは水素又はヒドロキシ保護基を表す) で示される化合物又はその3−カルボキシル基のハロゲ
    ン化物、酸無水物又はスクシンイミドエステルを得、化
    合物(I)又はその3−カルボキシル基のハロゲン化
    物、酸無水物又はスクシンイミドエステルを、式
    (V): 【化9】 (式中、Xは水素又はアルキルを表す) で示される化合物と反応させるか、又は (2)式(V’): 【化10】 で示される化合物又はその塩と反応させ、次いで酸化
    し、ウイッチヒ反応の条件下、イリドと反応させ、 (3)所望により、脱保護することを特徴とする式(V
    I): 【化11】 (式中、R及びXは上記定義に従い、二重結合はE配置
    又はZ配置を表す) で示される化合物もしくはその製薬上許容される塩又は
    それらの水和物の製造法。
  5. 【請求項5】 式(I): 【化12】 (Rはアリールスルホニルを表す) で示される化合物、又はその3−カルボキシル基のハロ
    ゲン化物、酸無水物又はスクシンイミドエステル。
  6. 【請求項6】 式(I): 【化13】 (Rはベンゼンスルホニルを表す) で示される化合物、又はその3−カルボキシル基のハロ
    ゲン化物、酸無水物又はスクシンイミドエステル。
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