JP3453942B2 - パール調塗工紙 - Google Patents

パール調塗工紙

Info

Publication number
JP3453942B2
JP3453942B2 JP21651095A JP21651095A JP3453942B2 JP 3453942 B2 JP3453942 B2 JP 3453942B2 JP 21651095 A JP21651095 A JP 21651095A JP 21651095 A JP21651095 A JP 21651095A JP 3453942 B2 JP3453942 B2 JP 3453942B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
parts
paper
coated paper
organic filler
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21651095A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0949192A (ja
Inventor
彰夫 松永
実 曽根
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Holdings Inc
Nisshinbo Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshinbo Holdings Inc, Nisshinbo Industries Inc filed Critical Nisshinbo Holdings Inc
Priority to JP21651095A priority Critical patent/JP3453942B2/ja
Publication of JPH0949192A publication Critical patent/JPH0949192A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3453942B2 publication Critical patent/JP3453942B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はパール感、光沢感、
風合、質感が優れた印刷適性の良いパール調塗工紙に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】パール調塗工紙は、パール調の光沢のあ
る美しい意匠性を有することから、本の表紙、見返し、
ポスター等に幅広く用いられてきた。
【0003】パール顔料は天然パールエッセンスや合成
パール顔料として雲母の表面に酸化チタンをコーティン
グしたもの等があり、偏平の形状を持つ粒子である。
【0004】この粒子を塗工することにより原紙表層に
パール顔料が幾層にも配列され、外光がこの層を通過す
る際、反射光の干渉によりパール光沢が得られる。
【0005】塗工液はパール顔料と接着剤と必要に応じ
て助剤等からなり、より高いパール感を引き出すため塗
工液中にパール顔料が高添加されるが、パール顔料は偏
平状の粒径を有し、これを原紙に強固に固着して印刷等
の実用に支障を起こさないためには多くの接着剤を添加
しなければならない。
【0006】塗工液中の接着剤の添加量が多くなると塗
工液中に含まれるパール顔料の比率が低下して、塗工紙
のパール調の光沢感が低下する傾向にあり、同時に塗工
層表面が接着剤の樹脂分で覆われるため印刷適性も悪く
なる。
【0007】塗工量を上げることにより光沢度を向上さ
せることも行われているが、パール顔料が高価なことか
ら製造コストが上がり高価な塗工紙となってしまう。
【0008】パール調塗工紙の光沢感をより効果的に出
すためには、パール顔料が原紙上に均一に分布し且つ原
紙面に対し平行に配列する事が重要である。
【0009】この為、光沢感を高める方法としてはカレ
ンダー処理をした塗工原紙を用いる方法、パール顔料を
塗工後、カレンダー処理をして塗工面を平滑にする方法
がとられている。
【0010】これらと併用してパール顔料を塗工する前
にアンダーコートとして無機填料から成る塗工液を塗工
し、基材の平滑性を高めパール顔料と基材の密着性を高
める方法もとられている(特公平1―47597)。
【0011】しかしカレンダー処理した紙は光沢感は増
すが、紙本来の持つ風合いが失われ硬く冷たい質感とな
ってしまう。
【0012】この為安価でパール感、光沢感が高く、風
合い、質感の良い印刷適性に優れたパール調塗工紙が望
まれている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述のような
現状を鑑みてパール感、光沢感が高く、風合、質感にも
優れかつ印刷適性が良いパール調塗工印刷用紙を提供す
ることを目的とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、上記
課題を解決するために鋭意研究の結果、基材の少なくと
も片面に主として中空有機填料からなる塗工層を存在さ
せ中空有機填料の持つ光沢性及びクッション性を利用す
ることにより、この上層に設けたパール顔料塗工層を塗
工乾燥後機械的な処理により塗工層の平滑性を高めなく
とも、パール感、光沢感の高く、風合、質感、印刷適性
に優れたパール調塗工紙となることを見いだし本発明を
完成させた。
【0015】すなわち本発明のパール調塗工印刷用紙は
基材の少なくとも片面に主として中空有機填料からなる
塗工層とこの上層にパール顔料塗工層を積層した塗工層
を設けることを特徴とする。
【0016】以下本発明について詳述する。
【0017】本発明に使用される中空有機填料は相異な
るポリマーを重合、架橋により製造する方法またはポリ
マーの重合収縮により製造する方法より作成することが
出来る。
【0018】モノマーとしては重合可能であれば特に制
限されず、スチレン、α―メチルスチレン、ハロゲン化
スチレン等の芳香族ビニル単量体、プロピオン酸ビニル
などのビニルエステル類、エチルメタクリレート、ブチ
ルアクリレート、2―エチルヘキシルアクリレート、ラ
ウリルアクリレート、ラウリルメタクリレートなどのエ
チレン性不飽和カルボン酸アクリルエステル、ブタジエ
ン、イソプレンなどの脂肪族共役ジエンなどが挙げられ
る。
【0019】中空有機填料は殻部と空気充満部から構成
され、平均粒径が0.5〜6μm、また内径が外径の
0.6〜0.9倍の球状体のものが主流で前記ポリマー
から製造される。
【0020】中空有機填料は内部が空気で充満されてい
る為、非中空のタイプに比べると、見かけ比重が低い特
徴がある。この為中空有機填料を含む塗工層は、低密度
の塗工層を形成する。
【0021】これらの成分から製造された中空有機填料
は、高添加すると平滑化処理をしなくても他の一般的な
填料に比べて光沢が強くなる傾向にある。
【0022】また有機填料はポリマー自身の持つ弾縮性
により容易に変形し易くかつ圧力開放後の復元性も良い
ため、有機填料を含む塗工層はクレー、炭酸カルシウム
等の無機填料よりクッション性が高い。
【0023】特に中空有機填料はその内部構造により非
中空のタイプに比較して変形し易くクッション性が高
い。
【0024】この為、中空有機填料を有機填料層に用い
ると、そのクッション性により表面に凹凸がある粗れた
状態でも印刷適性に優れる。
【0025】中空有機填料から成る塗工層とこの上層に
パール顔料塗工層を積層すると、パール顔料塗工層を通
過した外光は中空有機填料塗工層にも一部達し、有機填
料の光沢とパール顔料の光沢が合成されることによりパ
ール顔料塗工層単独の場合に比べて、光沢が著しく向上
する。
【0026】同時に中空有機填料塗工層を設けることに
よりパール顔料塗工層に添加される接着剤の添加量を軽
減することが出来る。
【0027】基材に用いられる、たとえば原紙はセルロ
ース等の繊維から構成されるため原紙表面には空隙が多
く、パール顔料と原紙の密着性が悪いために多くの接着
剤を必要とするが、中空有機填料層を設けることにより
原紙の空隙がなくなることによりパール顔料の密着性が
向上する。
【0028】この為パール顔料を直接原紙に塗工する場
合に比べて、塗工液中の接着剤の量を軽減することがで
き、パール顔料の比率増加、白紙光沢の向上との相乗効
果により、パール感も向上する。
【0029】中空有機填料層と印刷層からなる多層構造
の塗工層を設けるにはまず中空有機填料を含む塗工液を
塗工後乾燥して中空有機填料層を設け、この上層に印刷
層としてパール顔料を含む塗工液を積層するように塗
工、乾燥し塗工層を形成させる。
【0030】本発明の中空有機填料層は主として中空有
機填料と接着剤から構成される。塗工液に用いられる接
着剤は公知の接着剤、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱
粉、エステル化澱粉、酵素変性澱粉、カゼイン、ポリビ
ニルアルコール、スチレン―ブタジエン系、スチレン―
アクリル系、メチルアクリレート、酢酸ビニル系などの
各種共重合体から成るラテックス樹脂を、適宜選択して
単独もしくは2種類以上を混合して使用できる。
【0031】接着剤は中空有機填料100重量部に対し
20〜80重量部の添加でよい。このとき必要に応じて
架橋剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤等塗工用助剤添加は
可能であり、適宜使用できる。塗工液の調製には各種ミ
キサー、ニーダー、ボールミル等の撹拌機を塗工液の組
成に合わせて適宜使用できる。
【0032】本発明の塗工紙は基材となる塗工原紙の両
面もしくは片面に塗工する。塗工液はエアーナイフコー
ター、ロールコーター、バーコーター、ロッドコーター
などで各種塗工装置を適宜使用することにより塗工でき
る。
【0033】塗工量は片面塗工量が乾燥重量で1〜10
g/m2、好ましくは2〜5g/m2の範囲である。過剰
な塗工は経済的に好ましくなく、また風合、質感が低下
し1g/m2未満では塗工の効果が得られない。
【0034】印刷層は主としてパール顔料と接着剤から
構成される。塗液に用いられる接着剤は前記の中空有機
填料を含む塗工液に使用できる接着剤を適宜選択して単
独もしくは2種類以上を混合して使用できる。
【0035】この接着剤はパール顔料100重量部に対
し30〜100重量部の添加でよい。このとき必要に応
じて架橋剤、消泡剤、増粘剤、耐水化剤等塗工用助剤の
添加は可能であり、適宜使用できる。
【0036】塗工液の調製には各種ミキサー、ニーダ
ー、ボールミル等の撹拌機を塗工液の組成に合わせて適
宜使用できる。
【0037】印刷層はパール顔料と接着剤が主な構成物
となるが、パール顔料のインク受理性が悪く、インクの
吸収性も著しく悪いため、顔料としてパール顔料単独で
用いた場合はインク乾燥に時間が掛かる。
【0038】この為必要に応じて印刷層に前記有機填料
または尿素系填料、シリカ等一般の塗工印刷用紙に用い
られる填料も併用できる。
【0039】これら填料はインク受理性とインク吸収性
が良いため、印刷層となるパール顔料層に添加すると前
記の問題を解決できる。
【0040】しかしパール顔料の持つ光沢感を阻害する
ため、添加量は填料100重量部中5部以上20部以下
が好ましい。
【0041】塗工液は有機填料層と同様にエアーナイフ
コーター、ロールコーター、バーコーター、ロッドコー
ターなどで公知の各種塗工装置を適宜使用することによ
り塗工できる。
【0042】また印刷層の塗工量は片面塗工量が乾燥重
量で1〜20g/m2、好ましくは3〜10g/m2の範
囲である。過剰な塗工はパール顔料が高価なため経済的
に好ましくない。
【0043】塗工液を前記塗工装置を用い塗工し乾燥後
得られた塗工紙は中空有機填料の持つ光沢性によりパー
ル顔料のみから構成される塗工紙に比べパール感及び光
沢度が高い。
【0044】この為塗工原紙に塗工液を塗工後カレンダ
ー処理等機械的な平滑化をしなくても優れたパール感及
び光沢度を示す。
【0045】同時に中空有機填料の持つクッション性に
より塗工面が粗れた状態でも優れた印刷適性を示す。
【0046】本発明に用いられる基材となる紙の原料に
ついては各種の木材パルプ、非木材パルプ、合成パルプ
を単独または混合して抄紙した紙を用いることが出来
る。
【0047】ただし本発明の塗工紙は風合、質感を特徴
にしており、本願で使用する塗工原紙はカレンダー処理
を施されていない紙が好ましく、平滑度が3秒以上20
秒以下のものである。
【0048】これにはリンターパルプのように嵩高にな
る原料を使用する、原料の叩解を弱くする、填料を添加
しない、抄紙時のプレス圧を弱くする等の抄紙条件変更
により抄造された風合いの良い紙の使用もできる。
【0049】カレンダー処理を施さない紙の坪量を厚み
で割った値、すなわち賢度(以下単に密度ともいう)は
0.60〜0.75g/cm3となり、これらの基材に
塗工した場合塗工層に有機填料が存在するため平滑化処
理の不要、塗工層の低密度化により作成された塗工紙の
密度は通常の非塗工紙と変わらない0.60〜0.80
g/cm3となる。
【0050】また、本発明で用いる基材は紙に限定され
るものではなく、紙本来の風合、質感がさほど求められ
ないかわりに耐水性、耐久性などが求められる、基材に
プラスチックフィルムを用いるいわゆる合成紙にも適用
できる。
【0051】塗工紙のクッション性についてはMESS
MER社PPSを用いソフトバッキングで測定したパー
カープリントサーフにより測定することができる。
【0052】パーカープリントサーフはベック平滑度と
同様に空気の流通量から平滑性を求める装置であるが、
測定ヘッドに圧力をかけて測定することにより、各種印
刷機の印圧を再現し印刷時の平滑度を測定する。
【0053】測定圧力は5,10,20Kg/cm2
3段階に調整でき、この圧力が大きいほど紙は潰されて
平滑性が増す傾向にある。
【0054】従来のパール調塗工紙ではカレンダー処理
をしているためパーカープリントサーフラフネスは圧力
の低い5Kg/cm2での測定値は5.0μm以下と既
に小さい値を示しており、20Kg/cm2での測定値
は2.0〜4.0μmで、圧力による変化量は1.0〜
3.0μm程度の幅しかない。
【0055】しかし本発明の塗工紙は有機填料層を設け
たことによりクッション性が高く、圧力によるパーカー
プリントサーフラフネスの変化量が大きい。5Kg/c
2での測定値は6.0〜8.0μmであるが、20K
g/cm2の圧力では2.0〜4.5μm以下まで圧縮
される。
【0056】また本発明の塗工紙の特徴である風合、質
感のうち触感については平滑度の測定値によっても表現
される。
【0057】多くのパール調塗工紙はパール感及び光沢
度を上げるため少しでも平滑に仕上げる傾向にあり、比
較的表面のあれた塗工紙でも平滑度は約60秒で、塗工
量の多いパール調塗工紙に至っては100秒を超えるも
のが主流である。
【0058】しかし本発明の塗工紙は前記の塗工層を有
するため平滑度が10〜30秒と塗工表面にうねり、凹
凸がある粗な状態であるが印刷適性は良い。
【0059】この平滑度は従来の非塗工印刷用紙と同レ
ベルにあり、非常に風合の優れたものである。
【0060】塗工紙の表面の白紙光沢度はJIS P8
142(紙及び板紙の75°鏡面光沢度試験方法)で測
定できる。
【0061】パール調塗工紙は他の塗工紙と比較して光
沢が高いが、塗工しても平滑度が30秒以下の表面があ
れた状態では白紙光沢度が10以下と低く、この為光沢
を重視する紙はカレンダー処理が不可欠である。
【0062】しかし本発明のパール調塗工紙は平滑度が
10〜30秒と表面があれた状態でも白紙光沢度が15
〜30%と高い値を示す。
【0063】印刷物のインク吸収性に影響を与える要因
として吸油度がある。従来のパール調塗工紙はパール顔
料を固着するために多くの接着剤を塗布しており、また
パール感及び光沢度向上のため機械的に平滑化処理をし
ているため塗工層が緻密化して吸油量が低い。
【0064】この為従来のパール調塗工紙の吸油度は少
なくて1000秒、多いものは5000秒以上ある。
【0065】本発明の塗工紙は中空有機填料層によりパ
ール顔料層のバインダー量を軽減することができ、カレ
ンダー処理による平滑化を施さないため塗工層内に空隙
が存在するため吸油量が大きく、吸油度も30秒から1
000秒の範囲にある。吸油度が低い紙はインクの吸収
が良いため印刷後の裏移りが防げる。
【0066】この様に本発明の塗工紙はパール感、光沢
感、印刷適性、風合、質感に優れているパール調塗工紙
である。
【0067】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。中空填料の種
類によらず、本発明の塗工紙はパール感、光沢感、印刷
適性、風合、質感に優れていた。
【0068】
【実施例1】 〈有機填料層塗工液の調製〉スチレンアクリロニトリル
系樹脂中空有機填料、平均粒径0.55μm(ローム&
ハースジャパン、ローペイクOP―84J)100重量
部に対し、カゼイン(日成共益、NZカゼイン)20重
量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン
636)1.5重量部から成る塗工液を調製し、固形分
25%の分散液を造った。
【0069】〈印刷層塗工液の調製〉パール顔料、Ti
2コーティング雲母粒子、粒径10〜60μm(メル
クジャパン、イリオジン100)100重量部、カゼイ
ン(日成共益、NZカゼイン)13重量部、メチルアク
リレート・ブタジエンラテックス(武田薬品、クロスレ
ン2M45A)67重量部、ポリアミド系樹脂(住友化
学、スミレーズレジン636)2重量部、ポリカルボン
酸ソーダ(三洋化成、キャリボンL400)3重量部か
ら成る塗工液を調製し、固形分28%の分散液を造っ
た。
【0070】〈塗工紙の作成〉まず有機填料層塗工液を
坪量127.9g/m2、ベック平滑度が4.9秒、密
度0.650g/m3の原紙に片面20g/m2(ウェッ
ト)を塗工乾燥し、塗工紙を作成した。
【0071】更にこの塗工紙に印刷層塗工液を有機填料
層の上に積層する様に片面18g/m2(ウェット)を
塗工乾燥し、多層構造の塗工紙を作成した。
【0072】
【実施例2】〈有機填料層塗工液の調製〉スチレンアク
リロニトリル系樹脂中空有機填料、平均粒径1μm以下
(ローム&ハースジャパン、ローペイクHP―91)1
00重量部に対し、ポリビニルアルコール(クラレ、1
17H)15重量部、メチルアクリレート・ブタジエン
ラテックス(武田薬品、クロスレン2M45A)38重
量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン
636)2重量部から成る塗工液を調製し、固形分20
%の分散液を造った。
【0073】〈印刷層塗工液の調製〉パール顔料、Ti
2コーティング雲母粒子、粒径10〜50μm(メル
クジャパン、イリオジン103)100重量部に対し、
ポリビニルアルコール(クラレ、117H)10重量
部、メチルアクリレート・ブタジエンラテックス(武田
薬品、クロスレン2M45A)30重量部、ポリアミド
系樹脂(住友化学、スミレーズレジン636)2重量
部、ポリカルボン酸ソーダ(三洋化成、キャリボンL4
00)5重量部から成る塗工液を調製し、固形分20%
の分散液を造った。
【0074】〈塗工紙の作成〉まず有機填料層塗工液を
坪量127.9g/m2、ベック平滑度が5.2秒、密
度0.670g/m3の原紙に片面16g/m2(ウェッ
ト)を塗工乾燥し、塗工紙を作成した。
【0075】更にこの塗工紙に印刷層塗工液を有機填料
層の上に積層する様に片面18g/m2(ウェット)を
塗工乾燥し、多層構造の塗工紙を作成した。
【0076】
【実施例3】〈有機填料層塗工液の調製〉スチレンアク
リロニトリル系樹脂中空有機填料、平均粒径1μm以下
(大日本インク、グランドールPP―1000)100
重量部に対し、エステル化澱粉(敷島スターチ、マーメ
イドMC3000)5重量部、メチルアクリレート・ブ
タジエンラテックス(武田薬品、クロスレン2M45
A)30重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレ
ーズレジン636)1.5重量部から成る塗工液を調製
し、固形分27.5%の分散液を造った。
【0077】〈印刷層塗工液の調製〉パール顔料(メル
クジャパン、イリオジン100)100重量部に対し、
エステル化澱粉(敷島スターチ、マーメイドMC300
0)5重量部、メチルアクリレート・ブタジエンラテッ
クス(武田薬品、クロスレン2M45A)30重量部、
ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン63
6)1.5重量部、ポリカルボン酸ソーダ(三洋化成、
キャリボンL400)0.5重量部から成る塗工液を調
製し、固形分27.4%の分散液を造った。
【0078】〈塗工紙の作成〉まず有機填料層塗工液を
坪量127.9g/m2、ベック平滑度が5.2秒、密
度0.670g/m3の原紙に片面16g/m2(ウェッ
ト)を塗工乾燥し、塗工紙を作成した。
【0079】更にこの塗工紙に印刷層塗工液を有機填料
層の上に積層する様に片面18g/m2(ウェット)を
塗工乾燥し、多層構造の塗工紙を作成した。
【0080】
【実施例4】 〈有機填料層塗工液の調製〉スチレン樹脂中空有機填
料、平均粒径1μm以下(三井東圧化学、グロスデール
1204SX)100重量部に対し、エステル化澱粉
(敷島スターチ、マーメイドMC3000)5重量部、
メチルアクリレート・ブタジエンラテックス(武田薬
品、クロスレン2M45A)30重量部、ポリアミド系
樹脂(住友化学、スミレーズレジン636)1.5重量
部から成る塗工液を調製し、固形分27.5%の分散液
を造った。
【0081】〈印刷層塗工液の調製〉パール顔料(メル
クジャパン、イリオジン100)100重量部に対し、
エステル化澱粉(敷島スターチ、マーメイドMC300
0)5重量部、メチルアクリレート・ブタジエンラテッ
クス(武田薬品、クロスレン2M45A)30重量部、
ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン63
6)1.5重量部、ポリカルボン酸ソーダ(三洋化成、
キャリボンL400)0.5重量部から成る塗工液を調
製し、固形分27.4%の分散液を造った。
【0082】〈塗工紙の作成〉まず有機填料層塗工液を
坪量127.9g/m2、ベック平滑度が5.2秒、密
度0.670g/m3の原紙に片面16g/m2(ウェッ
ト)を塗工乾燥し、塗工紙を作成した。
【0083】更にこの塗工紙に印刷層塗工液を有機填料
層の上に積層する様に片面18g/m2(ウェット)を
塗工乾燥し、多層構造の塗工紙を作成した。
【0084】
【実施例5】 〈有機填料層塗工液の調製〉スチレン樹脂中空有機填
料、平均粒径1μm以下(三井東圧化学、グロスデール
1203SX)100重量部に対し、エステル化澱粉
(敷島スターチ、マーメイドMC3000)5重量部、
メチルアクリレート・ブタジエンラテックス(武田薬
品、クロスレン2M45A)30重量部、ポリアミド系
樹脂(住友化学、スミレーズレジン636)1.5重量
部から成る塗工液を調製し、固形分27.5%の分散液
を造った。
【0085】〈印刷層塗工液の調製〉パール顔料(メル
クジャパン、イリオジン100)100重量部に対し、
エステル化澱粉(敷島スターチ、マーメイドMC300
0)5重量部、メチルアクリレート・ブタジエンラテッ
クス(武田薬品、クロスレン2M45A)30重量部、
ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン63
6)1.5重量部、ポリカルボン酸ソーダ(三洋化成、
キャリボンL400)0.5重量部から成る塗工液を調
製し、固形分27.4%の分散液を造った。
【0086】〈塗工紙の作成〉まず有機填料層塗工液を
坪量127.9g/m2、ベック平滑度が5.2秒、密
度0.670g/m3の原紙に片面16g/m2(ウェッ
ト)を塗工乾燥し、塗工紙を作成した。
【0087】更にこの塗工紙に印刷層塗工液を有機填料
層の上に積層する様に片面18g/m2(ウェット)を
塗工乾燥し、多層構造の塗工紙を作成した。
【0088】
【比較例1】パール顔料(メルクジャパン、イリオジン
100)100重量部に対し、エステル化澱粉(敷島ス
ターチ、マーメイドMC―300)10重量部、メチル
アクリレート・ブタジエンラテックス(武田薬品、クロ
スレン2M45A)100重量部、ポリアミド系樹脂
(住友化学、スミレーズレジン636)1重量部、ポリ
カルボン酸ソーダ(三洋化成、キャリボンL400)3
重量部から成る塗工液を調製し、固形分25%の分散液
を造った。
【0089】この塗工液を坪量127.9g/m2、ベ
ック平滑度が4.9秒、密度0.645g/m3の原紙
に片面15g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、塗工紙
を作成した。
【0090】この塗工紙は中空有機填料層がないので、
本発明の塗工紙に比べて光沢感、パール感が低かった。
【0091】
【比較例2】 〈無機填料層塗工液の調製〉炭酸カルシウム(奥多摩工
業、タマパールTP―121)100重量部に対し、ポ
リビニルアルコール(クラレ、117H)30重量部、
ポリアミド系樹脂(住友化学、スミレーズレジン63
6)1重量部、ポリカルボン酸ソーダ(三洋化成、キャ
リボンL400)1重量部から成る塗工液を調製し、固
形分30%の分散液を造った。
【0092】〈印刷層塗工液の調製〉パール顔料(メル
クジャパン、イリオジン100)100重量部、ポリビ
ニルアルコール(クラレ、117H)10重量部、メチ
ルアクリレート・ブタジエンラテックス(武田薬品、ク
ロスレン2M45A)60重量部、ポリアミド系樹脂
(住友化学、スミレーズレジン636)1重量部から成
る塗工液を調製し、固形分20%の分散液を造った。
【0093】〈塗工紙の作成〉まず無機填料層塗工液を
坪量127.9g/m2、ベック平滑度が8.1秒、密
度0.670g/m3の原紙に片面20g/m2(ウェッ
ト)を塗工乾燥し、塗工紙を作成した。
【0094】更にこの塗工紙に印刷層塗工液を有機填料
層の上に積層する様に片面18g/m2(ウェット)を
塗工乾燥し、多層構造の塗工紙を作成した。
【0095】この塗工紙は無機填料を使用したので、本
発明の塗工紙に比べて光沢感、パール感が低かった。
【0096】
【比較例3】パール顔料(メルクジャパン、イリオジン
100)100重量部に対し、エステル化澱粉(敷島ス
ターチ、マーメイドMC―300)10重量部、メチル
アクリレート・ブタジエンラテックス(武田薬品、クロ
スレン2M45A)120重量部、ポリアミド系樹脂
(住友化学、スミレーズレジン636)1重量部、ポリ
カルボン酸ソーダ(三洋化成、キャリボンL400)3
重量部から成る塗工液を調製し、固形分47.3%の分
散液を造った。
【0097】この塗工液を坪量127.9g/m2、ベ
ック平滑度が4.9秒、密度0.645g/m3の原紙
に片面50g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、塗工紙
を作成した。
【0098】この塗工紙の光沢度とパール感は本発明と
同じであったが、パール顔料を大量に必要とするだけで
なく、印刷適性、風合、質感が劣るものであった。
【0099】
【比較例4】パール顔料(日本光研、パールグレイズM
E―100)100重量部に対し、ポリビニルアルコー
ル(クラレ、117H)10重量部、メチルアクリレー
ト・ブタジエンラテックス(武田薬品、クロスレン2M
45A)100重量部、ポリアミド系樹脂(住友化学、
スミレーズレジン636)1重量部、ポリカルボン酸ソ
ーダ(三洋化成、キャリボンL400)3重量部から成
る塗工液を調製し、固形分25%の分散液を造った。
【0100】この塗工液を坪量127.9g/m2、ベ
ック平滑度が4.9秒、密度0.645g/m3の原紙
に片面16.5g/m2(ウェット)を塗工乾燥し、塗
工紙を作成した。
【0101】この塗工紙にさらに線圧40Kg/cmで
キャレンダーで処理をした。
【0102】この塗工紙は光沢度とパール感は本発明と
同じであったが、キャレンダー処理を必要とするため、
塗工紙の密度が高く、風合い、質感が劣るものであっ
た。
【0103】実施例、比較例で用いた塗工液の組成、塗
布量を表1にまとめた。
【0104】実施例及び比較例で得られた塗工紙につい
て品質試験を行った。印刷適性、平滑度、密度、白紙光
沢、風合及び質感、パール感、パーカープリントラフネ
ス、吸油度について得られた結果を表2に示す。
【0105】
【表1】
【0106】
【表2】
【0107】印刷適性については明制作所RIテスター
を用いてベタ印刷をして評価、平滑度試験はJIS P
8119紙及び板紙のベック試験による平滑度試験方法
で測定、密度についてはJIS P8118紙及び板紙
の厚さと密度の試験方法で測定、白紙光沢についてはJ
IS P8142紙及び板紙の75°鏡面光沢度試験方
法で測定、パーカープリントラフネスはMESSMER
社PPS90を用いソフトバッキングで測定、吸油度に
ついてはJIS P8130紙及び板紙の吸油度試験方
法で測定、風合、質感試験及びパール感については官能
試験により評価した。
【0108】
【発明の効果】以上述べた様に、本発明の塗工紙は機械
的平滑処理を施さなくとも光沢感があり、印刷適性に優
れ、風合に優れている。
【0109】従って本発明により、印刷適性の優れた紙
質の極めて良好なパール塗工紙の提供が可能になった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−166492(JP,A) 特開 昭60−167991(JP,A) 特開 平6−280194(JP,A) 特開 平5−279989(JP,A) 特開 平5−222700(JP,A) 特開 平5−339897(JP,A) 特公 平1−47597(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21H 11/00 - 27/42

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平滑度が3秒以上20秒以下の塗工原紙
    の少なくとも片面に中空有機填料と接着剤を主成分と
    する塗工液を塗工して中空有機填料層を設け、この中空
    有機填料層の上にパール顔料と接着剤を主成分とする塗
    工液を塗工して印刷層を設けてなることを特徴とするパ
    ール調塗工紙。
  2. 【請求項2】 中空有機填料層の接着剤の添加量が中空
    有機填料100重量部に対して20〜80重量部であ
    り、印刷層の接着剤の添加量がパール顔料100重量部
    に対して30〜100重量部であることを特徴とする請
    求項1記載のパール調塗工紙。
JP21651095A 1995-08-03 1995-08-03 パール調塗工紙 Expired - Fee Related JP3453942B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21651095A JP3453942B2 (ja) 1995-08-03 1995-08-03 パール調塗工紙

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21651095A JP3453942B2 (ja) 1995-08-03 1995-08-03 パール調塗工紙

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0949192A JPH0949192A (ja) 1997-02-18
JP3453942B2 true JP3453942B2 (ja) 2003-10-06

Family

ID=16689567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21651095A Expired - Fee Related JP3453942B2 (ja) 1995-08-03 1995-08-03 パール調塗工紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3453942B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009242985A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Tokushu Paper Mfg Co Ltd パール調塗工紙

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001260517A (ja) * 2000-03-16 2001-09-25 Dainippon Printing Co Ltd パール調印刷物
JP4873521B2 (ja) * 2005-03-31 2012-02-08 特種東海製紙株式会社 パール調印刷用紙
JP4517933B2 (ja) * 2005-04-27 2010-08-04 王子製紙株式会社 コールドセット型オフセット用新聞用紙
JP6480199B2 (ja) * 2015-01-29 2019-03-06 特種東海製紙株式会社 印刷用紙
JP6841793B2 (ja) * 2018-06-12 2021-03-10 三菱製紙株式会社 非塗工紙

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009242985A (ja) * 2008-03-31 2009-10-22 Tokushu Paper Mfg Co Ltd パール調塗工紙

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0949192A (ja) 1997-02-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU783561B2 (en) Coated paper sheet
EP1802805A1 (en) Method to reduce back trap offset print mottle
AU2009220588B2 (en) Ink-jet recording medium
JP3453942B2 (ja) パール調塗工紙
JP4840002B2 (ja) 印刷用塗被紙およびその製造方法
JP2002363885A (ja) 塗工紙
JP4747405B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙
JP2578069B2 (ja) 塗工印刷用紙
JP2002194698A (ja) オフセット印刷用艶消し塗工紙
JP3555258B2 (ja) 非塗工紙風合いを有する艶消し塗工紙
WO2013146869A1 (ja) 塗工白板紙およびその製造方法
JP2004238748A (ja) カード用紙
JP4873973B2 (ja) グラビア印刷用塗工紙の製造方法及びその塗工紙
JP6513537B2 (ja) 印刷用塗工紙
JP3459841B2 (ja) 化粧板用コート紙
JPS6321636B2 (ja)
JP2003268695A (ja) オフセット印刷用塗工紙およびその製造方法
JP2005146457A (ja) 艶消し軽塗工量印刷用塗工紙
JP2004003083A (ja) 印刷用塗工紙
JPH08144193A (ja) 高級印刷用紙
JP3753708B2 (ja) 印刷用塗被紙
JP3089868B2 (ja) 艶消し塗被紙の製造方法
JP3692484B2 (ja) 印刷用紙
JPH11189994A (ja) 塗工印刷用紙
JP2578069C (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090725

Year of fee payment: 6

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100725

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110725

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120725

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130725

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees