JP3453880B2 - 磁気ヘッド - Google Patents

磁気ヘッド

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JP3453880B2
JP3453880B2 JP29049494A JP29049494A JP3453880B2 JP 3453880 B2 JP3453880 B2 JP 3453880B2 JP 29049494 A JP29049494 A JP 29049494A JP 29049494 A JP29049494 A JP 29049494A JP 3453880 B2 JP3453880 B2 JP 3453880B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
【0001】本発明は、コイルが巻回される巻線溝を有
する一対の磁気コア半体同士を強磁性金属薄膜を介して
突き合わせ接合一体化され、その突き合わせ面間に磁気
ギャップが形成されてなる磁気ヘッドに関し、特に、強
磁性金属薄膜のハガレ防止を実現する磁気ヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、ビデオテープレコーダー(VT
R)やデジタルオーディオテープレコーダー(R−DA
T)等の磁気記録再生装置においては、高画質化等を目
的として情報信号の短波長記録化が進められており、こ
れに対応して磁性粉に強磁性金属粉末を用いた、いわゆ
るメタルテープや、ベースフィルム上に強磁性金属材料
を直接被着した蒸着テープ等の高抗磁力磁気記録媒体が
使用されるようになってきている。
【0003】一方、これに対処すべく磁気ヘッドの分野
においても研究が進められており、高抗磁力磁気記録媒
体を可能とするため、コア材料に金属磁性材料を用いる
とともに狭トラック化を図った磁気ヘッドが開発されて
いる。このような磁気ヘッドとしては、図11に示すよ
うに、Mn−Znフェライト等の強磁性酸化物により形
成される一対の磁気コア半体101,102の突き合わ
せ面をそれぞれ切り欠いて強磁性金属薄膜形成面を形成
し、この強磁性金属薄膜形成面上に真空薄膜形成技術に
よりセンダスト等の強磁性金属薄膜105,106を形
成し、これら強磁性金属薄膜105,106を当接する
ことにより磁気ギャップ107を構成し、さらにトラッ
ク幅規制溝内にテープ摺接面を確保し、強磁性金属薄膜
105,106の摩耗を防止するために低融点ガラスあ
るいは高い融点ガラス108を充填して構成されるもの
である。
【0004】そして、上記一対の磁気コア半体101,
102の突き合わせ面には、コイルを巻装するとともに
磁気ギャップ107のデプスd長を規制する巻線溝10
9が形成されている。この巻線溝109は、上部が磁気
ギャップ107のデプスd長を規制する傾斜部109a
とされ、底部が延性加工でRmaxが約0.2μmとな
された面109bとなされている。なお、この巻線溝1
09は、上記磁気コア半体101,102のうちの一方
にのみに有する、いわゆる片窓タイプのみならず、磁気
コア半体101,102の両方に巻線溝109,109
を有する、いわゆる両窓タイプのものもある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この種の磁
気ヘッドを作製するには、通常、強磁性酸化物基板に対
して、溝加工を施し、強磁性金属薄膜を成膜する工程、
融着ガラス108を充填する工程、更に、鏡面加工工程
等を経て一対のコアブロックを作製し、これらを接合し
て接合ブロックを作製した後、スライシング加工を施し
て各磁気ヘッドチップに切断して、コイルの巻き線等を
行うという方法が採られている。
【0006】しかしながら、強磁性金属薄膜が成膜され
た磁気コア半体を突き合わせて接合一体化するに際して
は、強磁性金属薄膜105,106この成膜時の応力と
トラック幅規制溝に融着ガラス等が充填される際の熱応
力により、強磁性金属薄膜105,106とフェライト
界面の密着性が低下してしまう。したがって、その後の
工程のチップ切断やコイルの巻線の際に、強磁性金属薄
膜がハガレてしまうことがあった。
【0007】これを解決するためには、例えば、図12
に示すように、上記磁気ギャップ107のデプス長を規
制する巻線溝109の傾斜部109aの形状に工夫を加
えたり、巻線溝109の巻線部109cにまで融着ガラ
ス108を充填させることも考えられるが、これでは、
後で行われるコイルの巻き線が正確に行えなくなる等、
未だ、十分な対策が講じられていないのが実情である。
【0008】そこで、本発明は、コイルが巻装される巻
線溝を有する一対の磁気コア半体同士を強磁性金属薄膜
を介して突き合わせ接合一体化してなり、その突き合わ
せ面間に磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドにお
いて、上記強磁性金属薄膜のの成膜時の応力等を緩和
し、強磁性金属薄膜のハガレを有効に防止し、磁気特性
に影響を与えることがない磁気ヘッドを提供することを
目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上述の
目的を達成するためには、鋭意研究の結果、巻線溝に強
磁性金属薄膜を鋭角に屈曲させる屈曲部を設けること
が、磁気ヘッドの製造工程で生じる強磁性金属薄膜のハ
ガレの防止に有効であることを果見い出した。そこで、
本発明に係る磁気ヘッドは、コイルが巻装される巻線溝
を有する一対の磁気コア半体同士を強磁性金属薄膜を介
して突き合わせ接合一体化してなり、その突き合わせ面
間に磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドにおい
て、上記一対の磁気コア半体の両方に有する巻線溝の磁
気ギャップのデプス長を規制する傾斜部の各々に上記強
磁性金属薄膜を断面鋭角に屈曲させる屈曲部を設けたこ
とを特徴とする。
【0010】上記屈曲部の角度が、直角や鈍角である
と、強磁性金属薄膜の成膜時の応力を有効に緩和でき
ず、また、磁気ヘッドの製造工程で生じる強磁性金属薄
膜のハガレが連続することとなって、有効なハガレ防止
とはならない。上記屈曲部は、一対の磁気コア半体の両
方に形成される巻線溝に各々設ける。
【0011】
【作用】本発明によれば、上記屈曲部により、強磁性金
属薄膜が鋭角に屈曲されるので、強磁性金属薄膜の成膜
時の応力やトラック幅規制溝に融着ガラスが充填される
際の応力が一定方向に連続して働くことがなく、これら
の応力が緩和される。また、磁気ヘッドの製造の過程
で、上記鋭角の一方の辺の強磁性金属薄膜のハガレが生
じたとしても、上記断面鋭角の屈曲部で確実に分断され
て他方の辺には及ばず、この結果、磁気ギャップ近傍に
までハガレの影響が及ばず磁気ヘッドの性能を劣化させ
るようなことがない。
【0012】
【実施例】以下、本発明を適用した磁気ヘッドの一実施
例を図面を参照しながら説明する。本実施例の磁気ヘッ
ドは、図1及び図3に示すように、一対の磁気コア2,
3の突き合わせ面2a,3aに形成された強磁性金属薄
膜4,5を圧着させて接合一体化し、その突き合わせ面
2a,3aに記録再生ギャップとして動作する磁気ギャ
ップgを構成してなっている。なお、図3は、片窓タイ
プの磁気ヘッドに適用した例である。
【0013】上記一対の磁気コア2,3は、例えばMn
−Zn系フェライト等の強磁性酸化物により形成され、
その突き合わせ面2a,3aには、磁気ギャップgのデ
プスdを規制するとともにコイルCを巻装すための巻線
溝6が設けられている。本実施例では、この巻線溝6の
底面部の面6bを脆性加工面となされ、その表面粗さを
最大高さRmax5μm程度となされている。このよう
に脆性加工面として形成することにより、上記強磁性金
属薄膜4,5の一部がこの脆性加工面に付着することと
なるため、密着性に優れ、機械的強度が高く、更に、フ
ェライトと強磁性金属薄膜4,5との接合部からの疑似
ギャップを殆ど無視することができ高能率なヘッド構造
を有することとなる。また、後述する製造方法により、
きわめて能率的かつ高精度に製造できるなどの特徴を有
する。なお、上記表面粗さRmaxとは、(JIS B
0601)に規定されている。
【0014】特に、本実施例に係る磁気ヘッド1は、上
記強磁性金属薄膜4,5を鋭角に屈曲させる屈曲部11
が上記巻線溝6の傾斜部6aに形成されている。この屈
曲部11は、上記強磁性金属薄膜4,5のハガレを防止
するためのもので、各々の磁気コア半体2,3の突き合
わせ面2a,3aに対して、X辺とY辺が拡開するよう
に、断面が鋭角θ2で形成されている。
【0015】また、本実施例に係る磁気ヘッド1は、図
2に示すように、上記屈曲部11、11に連続して鋭角
の角度θ3を有する突出部12,12が形成されてい
る。ここで、屈曲部11,11は、巻線溝6の傾斜部6
aに形成されているが、この傾斜部6aの角度θ1が磁
気ギャップgのデプスdに対して20゜〜70゜である
ように形成することが好ましい。
【0016】このように形成される屈曲部11,11の
大きさは、上記X辺箇所の高さH1が0.1〜0.3m
m、上記Y辺箇所の高さH2が0.01〜0.1mmと
して形成されている。この屈曲部11,11の角度θ2
が、鈍角や直角であると、強磁性金属薄膜4,5の成膜
時の応力等が連続的となり緩和されず、また、磁気ヘッ
ド1の製造工程で生じる強磁性金属薄膜4,5のハガレ
が連続することとなって、有効なハガレ防止とはならな
い。
【0017】これに対し、屈曲部11,11の角度θ2
を鋭角とすると、上記応力が分断され、また強磁性金属
薄膜4,5のハガレが上記鋭角θ2の一方のY辺に生じ
たとしても、上記屈曲部11で強磁性金属薄膜4,5の
ハガレの流れが分断されて、他方のX辺には及ぶことが
なくなる。したがって、再生出力等を得る重要な部分で
ある磁気ギャップg近傍にまでハガレの影響が及ぶよう
なことが完全に防止されるため、磁気ヘッドの性能を劣
化させるようなことがない。また、上記のように巻線溝
6の底面部の面6bの脆性加工面と相似って、強磁性金
属薄膜4,5の密着性が一層図られ、機械的強度も高く
なされている。
【0018】また、上記突出部12,12は、上記屈曲
部11,11と相似って強磁性金属薄膜4,5のハガレ
を防止するものであるが、さらに、融着ガラス7の流れ
を防止するためのものでもある。さらに、この巻線溝6
と相対向する磁気コア2,3の側面には、上記巻線溝9
に巻装されたコイルCの巻装状態を良好なものとなすた
めの巻き線ガイド溝8,9が設けられている。そして、
上記高透磁率金属膜4,5が介在された一対の磁気コア
2,3は融着ガラス7を充填することによって接合一体
化されて、その突き合わせ面2a,3aに記録再生ギャ
ップとして動作する磁気ギャップgを構成してなってい
る。
【0019】本実施例に用いられる金属磁性材は、強磁
性非晶質合金、いわゆるアモルファス合金(例えば、F
e,Ni,Coの1つ以上の元素とP,C,B,Siの
1つ以上の元素からなる合金、またはこれらを主成分と
しているAl,Ge,Be,Sn,In,Mo,W,T
i,Mn,Cr,Zr,Hf,Nb等を含んだ合金等の
メタル−メタロイド系アモルファス合金、或いはCo,
Hf,Zr等の遷移元素や希土類元素等を主成分とする
メタル−メタル系アモルファス合金)、Fe−Al−S
i系合金であるセンダスト、Fe−Al系合金、Fe−
Ni系合金、Fe−Si系合金、Fe−Ga−Si系合
金、Ga−Si−Ru系合金、パーマロイ等が使用可能
であり、その膜付け方法としても、フラッシュ蒸着、真
空蒸着、イオンプレーティング、スパッタリング、クラ
スター・イオンビーム法等に代表される真空薄膜形成技
術が採用される。
【0020】次に、上記磁気ヘッドの製造方法について
説明する。なお、本実施例では、磁気コア半体2,3の
うちの一方にのみ上記巻線溝6を有する、いわゆる片窓
タイプの磁気ヘッドの製造方法について説明するが、磁
気コア半体2,3の両方に巻線溝6,6を有する、いわ
ゆる両窓タイプの磁気ヘッドにも適用できるものであ
る。
【0021】本発明に係る磁気ヘッドを作製するために
は、図5及び図6に示すように、例えば、Mn−Znフ
ェライト材からなる直方体形状のブロック基板21と重
ね合わせ側のブロック22とを用意する。これらの形状
は、約、a辺=30mm、b辺=1mm、c辺=2mm
である。上記ブロック基板21の上面21aは、磁気ギ
ャップgの突き合わせ面2a,3aとなる面であり、こ
の面21aに、上記a辺と平行に第1の溝23をメタル
砥石#4000等で加工する。このとき、このメタル砥
石の先端形状を90゜として磁気ギャップgに対し45
゜の角度θ4で傾斜させた金属膜形成面20を形成し
た。
【0022】次いで、図6に示すように、他方の重ね合
わせ側のブロック22に第2の溝として巻線溝6をメタ
ル砥石#600等で加工する。本実施例では、上記巻線
溝6の中心から0.04μm程度先端部を残して加工し
た。すなわち、まず、巻線溝6の傾斜部6aの角度θ1
を磁気ギャップgのデプスdに対して20゜〜70゜で
あるように形成した。次に、磁気ギャップgのデプスd
を規制する巻線溝6の傾斜部6aに屈曲部11と、この
屈曲部11に連続して突出部12を形成した。これら屈
曲部11と突出部12とは、いづれも断面鋭角で形成さ
れてなり、図2及び図4に示すように、上記X辺箇所の
高さH1が0.1mm〜0.3mm、上記Y辺箇所の高
さH2が0.01mm〜0.1mmとして形成する。
【0023】次いで、図7に示すように、上記重ね合わ
せ側のブロック22にトラック幅規制溝24を形成す
る。本実施例では、トラック幅が21μmとなるように
形成した。このトラック幅規制溝の角度θ4は10゜〜
80゜とした。なお、トラック幅の形状は、上記メタル
砥石等を用いて、V字形状に形成したが、U字形状に形
成しても良い。
【0024】次いで、上記ブロック基板21の磁気ギャ
ップgの突き合わせ面21aとなるすべての面を鏡面加
工した後、上記金属膜形成面21bを含む第1の溝23
内にセンダスト等の合金材料からなる強磁性金属薄膜2
5をスパッタリング等の真空薄膜形成技術により成膜す
る。本実施例では、上記強磁性金属薄膜25が上記巻線
溝6にまで及ぶように成膜する。この強磁性金属薄膜2
5の成膜時の応力は、上記工程で説明した屈曲部11に
よって緩和される。なお、上記強磁性金属薄膜25の上
にギャップ材質となるSiO膜を成膜したが本実施例
では、上記強磁性金属薄膜25の上にギャップ材質とな
るSiO膜を成膜したが、このSiO膜の他、Zr
膜、Cr,Al,Si,Pt等の金属膜及びそれら
の合金膜、さらには、それらを組み合わせた積層膜を用
いても良い。
【0025】上記強磁性金属薄膜25の厚さは、高周波
特性向上のために3〜6μmとし、実用磁気ギャップg
の幅の1/2とした。次いで、図8に示すように、上記
工程で得られた上記ブロック基板21と、重ね合わせ側
のブロック22をトラック幅である金属磁性材料が互い
に精度良く突き合わされるように配置し、これらを接合
して、接合ブロック31を作成する。この接合において
は、切り欠き溝で形成される各コアの第1の溝23と巻
線溝6に融着ガラス7を充填して行う。すなわち、棒状
等のガラスを巻線溝6に配して熱処理を行い、傾斜部6
a側に流し込む。この場合、トラック幅規制溝24に融
着ガラス等が充填される際の熱応力は、上述した屈曲部
11によって緩和される。
【0026】次いで、図9に示すように、上記接合ブロ
ック31をトラック幅Tを有する強磁性金属薄膜25が
互いに突き合わされている部分を中心にB−B´線の位
置で上記接合ブロック31を切断し、C−C´線部分に
磁気記録媒体摺動面の幅となる部分に溝入れ、すなわち
磁気記録媒体との当たりを確保するための段差の形成を
行う。このとき、アジマス角が必要な場合には、所定の
アジマス角度で切断する。
【0027】その後、この切断された磁気ヘッドチップ
に対して磁気記録媒体摺動面となる部分を円筒研磨す
る。このようにして、磁気ヘッド1が図3に示すように
完成する。そして、図10に示すように、このように製
作されたる磁気ヘッド1に、コイルCを巻き線して磁気
ヘッド装置10を製造した。
【0028】ところで、このように製造される磁気ヘッ
ドは、従来のものと異なり、その製造過程、特に上記チ
ップ切断・コイルCの巻き線工程においても、強磁性金
属薄膜4,5がハガレることがない。しかも、磁気ヘッ
ド1の磁気特性に影響を与えることがないものである。
これは、本実施例に係る磁気ヘッド1は、強磁性金属薄
膜4,5を屈曲させる屈曲部11が形成されているた
め、一方のX辺と他方のY辺に強磁性金属薄膜4,5の
成膜時の応力等が連続することなく分断されるからであ
る。また、磁性金属薄膜4,5のハガレが上記鋭角θ2
の一方のY辺に生じたとしても、上記屈曲部11で強磁
性金属薄膜4,5のハガレの流れが分断されて、他方の
X辺には及ばないため、磁気ギャップ近傍にまでハガレ
の影響が及ばないからである。この屈曲部11の角度θ
2が、直角や鈍角であると、磁気ヘッド1の製造工程で
生じる強磁性金属薄膜4,5のハガレが連続することと
なって、有効なハガレ防止とはならない。そして、上記
屈曲部11と連続して上記突出部12を形成しているの
で、融着ガラス7の巻線部6cへの流出も有効に防止す
ることができる。
【0029】なお、本発明は、強磁性金属薄膜4,5を
成膜してなる磁気ヘッドであれば、本実施例のように、
強磁性金属薄膜4,5を磁気ギャップ形成面に平行に成
膜した、いわゆるメタル・イン・ギャップタイプの磁気
ヘッドでも、また、非磁性材料よりなる基板で高透磁率
かつ高飽和磁束密度を有する強磁性金属薄膜を挟み込ん
でなる磁気コア半体を、突き合わせガラス融着により接
合一体化した、いわゆるラミネートタイプの磁気ヘッド
等であっても、その種類を問わず適用可能である。
【0030】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係る磁気ヘッドは、コイルが巻装される巻線溝を有
する一対の磁気コア半体同士を強磁性金属薄膜を介して
突き合わせ接合一体化してなり、その突き合わせ面間に
磁気ギャップが形成されてなる磁気ヘッドにおいて、一
対の磁気コア半体の両方に有する巻線溝の磁気ギャップ
のデプス長を規制する傾斜部の各々に強磁性金属薄膜を
断面鋭角に屈曲させる屈曲部を設けたことにより、強磁
性金属薄膜の成膜時の応力やトラック幅規制溝に融着ガ
ラスが充填される際の熱応力が連続して一定方向に働か
ず、これらの応力が緩和され、密着性が向上する。
【0031】また、上記鋭角の一方の辺の強磁性金属薄
膜のハガレは、この屈曲部で確実に分断されて他方の辺
には及ばなくなるため、磁気ギャップ近傍にまでハガレ
の影響が及ばず、磁気ヘッドの性能を劣化させるような
ことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される磁気ヘッドの一実施例を示
す外観斜視図である。
【図2】上記実施例に係る磁気ヘッドの巻線溝の形状を
示す概略正面図である。
【図3】本発明が適用される磁気ヘッドの他の実施例の
一方の磁気コア半体側を切り欠いて示す外観斜視図であ
る。
【図4】上記他の実施例に係る磁気ヘッドの巻線溝の形
状を示す概略正面図である。
【図5】上記他の実施例に係る磁気ヘッドの製造工程を
示すもので、ブロック基板に強磁性金属薄膜形成面を形
成する工程を示す斜視図である。
【図6】上記他の実施例に係る磁気ヘッドの製造工程を
示すもので、重ね合わせ側の基板に巻線溝を形成する工
程を示す斜視図である。
【図7】上記実施例に係る磁気ヘッドの製造工程を示す
もので、第1の切り溝を形成する工程を示す斜視図であ
る。
【図8】上記他の実施例に係る磁気ヘッドの製造工程を
示すもので、ブッロク基板に重ね合わせ側の基板を重ね
合わせて接合ブロックを製作する工程を示す斜視図であ
る。
【図9】上記他の実施例に係る磁気ヘッドの製造工程を
示すもので、融着ガラスを介して接合一体化した接合ブ
ロックを切断する工程を示す斜視図である。
【図10】上記他の実施例に係る磁気ヘッドの製造工程
を示すもので、磁気ヘッドにコイルを巻装して磁気ヘッ
ド装置を作製する工程を示す斜視図である。
【図11】従来の磁気ヘッドの一例を示す斜視図であ
る。
【図12】従来の磁気ヘッドの一例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
1 磁気ヘッド 2,3 一対の磁気コア半体 2a,3a 一対の磁気コアの突き合わせ面 4,5,25 強磁性金属薄膜 6 巻線溝 6a 巻線溝の傾斜部 7 融着ガラス 11 屈曲部 12 突出部 θ1 巻線溝の傾斜部の角度 θ2 屈曲部の屈曲角度 θ3 突出部の突出角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−34709(JP,A) 特開 昭61−229208(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 5/127 - 5/255

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コイルが巻回される巻線溝を有する一対
    の磁気コア半体同士を強磁性金属薄膜を介して突き合わ
    せ接合一体化してなり、その突き合わせ面間に磁気ギャ
    ップが形成されてなる磁気ヘッドにおいて、 上記一対の磁気コア半体の両方に有する巻線溝の磁気ギ
    ャップのデプス長を規制する傾斜部の各々に上記強磁性
    金属薄膜を断面鋭角に屈曲させる屈曲部を設けたことを
    特徴とする磁気ヘッド。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方の磁気コア半体の巻線溝
    に、上記屈曲部と連続して断面鋭角に突出する突出部を
    設けたことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 【請求項3】 上記巻線溝の傾斜部の傾斜角度が磁気ギ
    ャップのデプスに対して20゜〜70゜であることを特
    徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
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