JP3453502B2 - シート処理装置及びこれを備える画像形成装置 - Google Patents

シート処理装置及びこれを備える画像形成装置

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JP3453502B2 JP32004897A JP32004897A JP3453502B2 JP 3453502 B2 JP3453502 B2 JP 3453502B2 JP 32004897 A JP32004897 A JP 32004897A JP 32004897 A JP32004897 A JP 32004897A JP 3453502 B2 JP3453502 B2 JP 3453502B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機やLBP等
のシート処理装置及びこれを備える画像形成装置に関
し、詳細には、画像形成装置によってシート面に画像形
成して排出されるシートの整合処理や綴じ処理等、特
に、シート整合の処理操作に際し、整合手段によるシー
トの集束を兼ねて、該集束されたシート束の良好な整合
処理を効果的に行い得るように改良したシート処理装置
及び該シート処理装置を備える画像形成装置に係るもの
である。
【0002】
【従来の技術】一般に、シート処理装置を備える画像形
成装置として、画像形成されたシートを整合して集束
し、かつ必要に応じて該シート束の一部を針綴じする第
1の処理手段(以下「処理トレイ」という)と、整合さ
れたシート束、あるいは針綴じされたシート束を束毎に
受け取って収容する第2の処理手段(以下「スタックト
レイ」という)とを組み合せた装置については、例え
ば、特開平2−144370号公報に開示された技術を
含めて、既に、数多くのものが提案かつ実施されてい
る。
【0003】従来のこの種のシート処理装置における整
合部の概要構成を図32(a),(b) に示す。
【0004】この図において、従来例のシート処理装置
は、ソートパス700からのシートPを搬出する下部搬
出ローラ701aと搬出コロ701bとの搬出ローラ対
701、搬出されるシートPを受け入れる処理トレイユ
ニット800、及び処理後に束排出されるシート束を積
載するスタックトレイ200を有して構成する。
【0005】搬出ローラ対701の下部搬出ローラ70
1aには、搬出コロ701bとの間の軸方向数か所にロ
ーレットベルト702が巻き掛けられており、かつ各ロ
ーレットベルト702間の適所に各シートガイド703
が配されている。
【0006】処理トレイユニット800は、シートPの
排出方向に対して下流側(図の左上方側)を上方に、上
流側(図の右下方側)を下方に位置させることで傾斜し
た処理トレイ801及び上流側端部の後端ストッパ部8
02と、シート幅方向左右1対の整合部材803と、処
理トレイ801での下流側に配された1組の下部及び上
部の各束排出ローラ804a,804bからなる束排出
ローラ対804と、先端部下面に上部束排出ローラ80
4bを有し、下部束排出ローラ804aに対して該上部
束排出ローラ804bを離接可能に支持する揺動ガイド
805と、中間部上方に配される引込みパドル806と
を有している。
【0007】この場合、束排出ローラ対804の下部及
び上部の各束排出ローラ804a,804bは、揺動ガ
イド805の揺動制御により、下部束排出ローラ804
aに対して上部束排出ローラ804bを離間させた開き
状態で、搬出ローラ対701からのシートPを処理トレ
イ801上に受け入れ、該受け入れ終了に合わせて下部
束排出ローラ804aに上部束排出ローラ804bを当
接させた綴じ状態にすると共に、下部束排出ローラ80
4aを時計方向に回転駆動させることにより、受け入れ
たシートPを処理トレイ801上で上流の後端ストッパ
部802側、つまり、上流側に引き戻すように付勢して
から、再び離間する。
【0008】また、上流側へ付勢されたシートPは、引
込みパドル806の回転駆動によって引き戻し作用が継
続されると共に、各整合部材803の作動で整合され、
かつこれにローレットベルト702の回転によるシート
端部の送り込み作用も加えられて、該シートPが各シー
トガイド703を経て後端ストッパ部802に突き当て
られ、このようにして整合操作が終了する。
【0009】引続き、処理トレイ801上で整合された
シート束は、該整合位置で綴じ処理等をなした後、さら
に、下部束排出ローラ804aに上部束排出ローラ80
4bを当接させ、かつ今度は該下部束排出ローラ804
aを反時計方向へ回転駆動させることにより、処理を終
えたシート束をスタックトレイ200上に束排出させる
のである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構成において、整合手段800を構成してシートPを
処理トレイ801上で幅方向に整合させる各整合部材8
03は、該整合されるシートPの幅方向寸法の差異によ
って整合のための移動距離が変化することから、引込み
パドル806による引き戻し作用が、シートPの長さ方
向各部に対して可及的均等には加えられない場合を生ず
る。
【0011】ここで、シートPの整合移動について考慮
すると、該移動の良否は、シート自体の重心位置、つま
り、シートPの全体的な中心部の位置如何に大きく関係
し、引込みパドル806による引き戻し作用が、シート
Pの重心位置を境にした両側で平均的になされていると
きには、その整合移動もまた良好に行われるのである
が、移動中に引込みパドル806の位置を離れ、重心位
置の一方の側でのみ引き戻し作用が加えられることにな
った場合には、該片側からのみの応力でシートP自体が
該一方の側に傾いて整合不良を生ずるという問題点があ
った。
【0012】本発明は、このような従来の問題点を解消
するためになされたもので、その目的とするところは、
整合操作時でのシートの整合不良を回避し得るようにし
たシート処理装置、及びこれを備える画像形成装置を提
供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る請求項1に記載の発明は、シートを受
け入れて積載する積載面を形成し、かつ少なくとも受け
入れ方向に後端ストッパ部を配した積載トレイ手段と、
シート受け入れ方向と直交する方向に配された複数の引
き込みパドルを備え、前記積載トレイ手段の積載面に受
け入れたシートを前記複数の引き込みパドルにより前記
後端ストッパ部に引き込むように付勢して受け入れ方向
定位置に位置させるパドル手段と、前記積載トレイ手段
の積載面に受け入れたシートを受け入れ方向と直交する
方向から整合する整合手段と、を有し、前記整合手段は
シート受け入れ方向と直交する方向に配された複数の整
合位置に移動可能であり、前記複数の引き込みパドルは
前記整合手段による整合の際、前記シートが各整合位置
への途上及び各整合位置にあっても常に該シートの重心
部の両側でのシートの引き込みをなし得る位置に配され
ていることを特徴としている。
【0014】従って、本請求項1のシート処理装置で
は、整合手段によるシートの整合処理に際し、整合途上
におけるどのような各整合位置でも、シートが常に2つ
以上の各引き込みパドルによって重心部を含んだ両側で
引き込み作用を受けるため、整合移動中に傾いたりせ
ず、常に良好な整合作用を行い得る。
【0015】また、本発明に係る請求項2に記載の発明
は、整合されたシートが排出される排出トレイを備え、
前記複数の整合位置は、前記整合されたシートの前記排
出トレイにおける仕分け積載位置に対応する位置に設定
されたものであることを特徴としている。また、本発明
に係る請求項3に記載の発明は、シート面に画像を転写
する画像転写手段、及び転写された画像を定着処理する
定着手段を有してシート面に画像形成を行う画像形成装
置において、前記画像形成装置で画像形成されたシート
を処理して排出するための前記請求項1又は2に記載の
シート処理装置を備えることを特徴としている。
【0016】従って、本請求項3の画像形成装置では、
シート処理装置における上記作用に伴い、装置全体の生
産性が向上する。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るシート処理装
置及びこれを備える画像形成装置の好ましい実施形態例
につき、図1ないし図31を参照して詳細に説明する。
【0018】先ず最初に、本発明に係る画像形成装置、
ここでは、シート処理装置を備える画像形成装置につい
て説明する。
【0019】図31は、本実施の形態によるシート処理
装置を備える画像形成装置(複写装置)システムの1例
による概略構成を模式的に示す全体断面図である。
【0020】この図に示す装置構成において、本画像形
成装置(複写装置)300には、自動給送される複写元
原稿Dの読み取りのためのプラテンガラス等の原稿載置
台401、光源402及びレンズ系403等からなる原
稿読取り部400と、画像形成用シートPの給紙部50
0と、画像形成部600と、画像形成されて排出ローラ
対302から排出される画像形成済のシートPを処理し
て積載するシート処理装置1等が備えられている。
【0021】給紙部500には、シートPを収載して装
置本体に着脱自在に装着されるカセット501,50
2、及びペデスタル503に配置されるデッキ504が
設けられる。画像形成部600には、円筒状の感光体ド
ラム601と、その回りの一次帯電器602、露光部6
03、現像器604、転写用帯電器605、分離用帯電
器606、クリーナ607等が設けられると共に、画像
形成部600の下流側に搬送装置301を介して定着器
608が配されている。
【0022】続いて、上記構成の画像形成装置300の
動作について述べる。
【0023】装置本体内の制御装置310から給紙信号
が出力されると、給紙部500のカセット501,50
2またはデッキ504からシートPの給紙が開始され
る。一方、原稿載置台401上に載置されている原稿D
の画像が光源402からの光で読み取られ、レンズ系4
03を経て感光体ドラム601面に照射される。感光体
ドラム601は、あらかじめ一次帯電器602によって
帯電されており、読取り光の照射でドラム面に静電潜像
が形成され、かつ該静電潜像は、現像器604のトナー
によって現像されることで、対応するトナー像が形成さ
れる。
【0024】給紙部500から給紙されるシートPは、
レジストローラ505によって斜行が補正され、かつタ
イミングが合わされて画像形成部600に給送される。
ついで、画像形成部600では、感光体ドラム601面
のトナー像が、転写用帯電器605によってシートP上
に転写された後に、該トナー像が転写されたシートP
は、分離用帯電器606で逆極性に帯電されて、感光体
ドラム601面から分離される。
【0025】その後、シートPは、搬送装置301によ
って定着器608に搬送され、該定着器608で転写画
像が永久定着される。そして、このように画像形成され
たシートPは、排出ローラ対302によってシート処理
装置1側に排出されるのである。
【0026】続いて、本発明に係るシート処理装置につ
いて説明する。
【0027】《シート処理装置の全体の概要説明》ま
ず、本シート処理装置の主要な各部構成について述べ
る。
【0028】図1は、本実施の形態によるシート処理装
置の概略構成を模式的に示す全体断面図である。
【0029】この図に示すシート処理装置(以下「フィ
ニッシャ」という)1の構成において、符号2は、前記
画像形成装置300の排出ローラ対302から排出され
てくるシートPを受け入れる入口ローラ対、3は、受け
入れたシートPを搬送する第1搬送ローラ対であって、
31は、該シートPの通過を検知する入口側でのシート
検知センサである。また、50は、搬送されてくるシー
トの後端部付近に穴あけをするパンチユニットである。
5は、搬送途上に配置される比較的大径のローラ(以下
「バッファローラ」という)であり、外部周囲に配した
各押付けコロ12,13,14でロール面にシートPを
押し付けて搬送する。
【0030】11は、第1切替えフラッパであって、ノ
ンソートパス21とソートパス22とを選択的に切り替
える。10は、第2切替えフラッパであって、ソートパ
ス22とシートPを一時的に蓄えるためのバッファパス
23との切り替えを行う。33は、ノンソートパス21
内のシートPを検知するセンサ、32は、バッファパス
23内のシートPを検知するセンサである。
【0031】6は、ソートパス22の第2搬送ローラ対
であり、129は、シートPを一時的に集積し、該集積
されるシートPを整合すると共に、ステイプルユニット
100(綴じ手段)のステイプラ101によってステイ
プル処理を行うために設けられる処理トレイ130を含
む処理トレイユニットである。処理トレイ(第1の積載
トレイ)130の排出端側には、束排出ローラ対(束移
送手段)を構成する一方の排出ローラ、ここでは、固定
側としての下部排出ローラ180aが配されている。7
は、ソートパス22に配されてシートPを処理トレイ
(第1の積載トレイ)130上に排出させるための第1
排出ローラ対であり、また、9は、ノンソートパス21
に配されてシートPをサンプルトレイ201上に排出さ
せるための第2排出ローラ対である。
【0032】180bは、揺動ガイド150に支持され
ていて、該揺動ガイド150が閉じ位置にきたときに、
前記下部排出ローラ180aに加圧的に当接されて処理
トレイ130上のシートPをスタックトレイ(第2の積
載トレイ)200上に束排出するための上部排出ローラ
である。40は、スタックトレイ200及びサンプルト
レイ201上に積載されるシート束の後端(束排出方向
に対して後端)縁を支持する束積載ガイドで、ここで
は、シート処理装置1の外装を兼ねている。
【0033】《ステイプルユニットの詳細説明》次に、
前記ステイプルユニット(綴じ手段)100につき、特
に、図2(主断面該当の側面図)、図3(図2のa矢視
方向平面図)及び図4(図2のb矢視方向背面図)を参
照して詳細に説明する。
【0034】ステイプラ(綴じ手段)101は、ホルダ
102を介して移動台103上に固定されている。
【0035】移動台103は、処理トレイ130上に積
載されるシートの後端縁に対して平行に固定された1組
のスタッド軸104,105を有し、各スタッド軸10
4,105には、それぞれに転動コロ106,107が
回動自在に組み付けられており、該各転動コロ106,
107は、固定台108に対して同様に平行状態で穿設
形成された一連の穴状ガイドレール108a,108
b,108c内に移動可能に係合してある。
【0036】各転動コロ106,107は、共に一連の
穴状ガイドレール108a,108b,108cの穴幅
よりも大径のフランジ106a,107aを有し、一
方、ステイプラ101を保持する移動台103の下面側
には、3ヵ所に支持コロ109が設けらており、該移動
台103は、一連の穴状ガイドレール108a,108
b,108cに沿って固定台108上を移動する。
【0037】ここで、前記一連の穴状ガイドレール10
8a,108b,108cは、図3から明らかなよう
に、主ガイドレール穴部分(108a)と、該部分の左
端部側から分岐して平行する左端ガイドレール穴部分
(108b)及び右端部側から分岐して平行する右端ガ
イドレール穴部分(108c)とからなる形状に形成さ
れている。従って、該各部のレール形状のために、ステ
イプラ101が左方端部側に位置するときには、転動コ
ロ106がレール穴部分108bの左端部内に、転動コ
ロ107がレール穴部分108aの左端部内にそれぞれ
移動されて、右方側に所定角度だけ傾斜された状態の右
傾姿勢に維持され、また、中間部に位置するときには、
各転動コロ106,107が共にレール穴部分108a
内にあって非傾斜状態の平行姿勢に維持され、さらに、
右方端部側に位置するときには、転動コロ107がレー
ル穴部分108cの右端部内に、転動コロ106がレー
ル穴部分108aの右端部内にそれぞれ移動されて、左
方側に所定角度だけ傾斜された状態の左傾姿勢に維持さ
れることになり、これらの姿勢変更の作用は不図示の作
動カムによって行われる。
【0038】なお、ステイプルユニット100には、ス
テイプラ101のホームポジションを検知する不図示の
位置センサが設けられており、通常の場合、ステイプラ
101は、左方端側のホームポジションで待機してい
る。
【0039】《ステイプラ移動機構の詳細説明》次に、
前記ステイプラ101の移動機構について詳細に説明す
る。
【0040】前記移動台103の一方の転動コロ106
には、フランジ106aの下方でピニオンギア106b
が一体に形成され、かつ上方にベルトプーリ106cが
一体化して設けられている。ピニオンギア106bは、
台面上の駆動モータM100の出力プーリとベルトプー
リ106cとの間に張架した駆動ベルトを介して連繋さ
れると共に、前記レール穴に添わせて固定台108に固
定したラックギア110に噛合させてあり、移動台10
3は、駆動モータM100の正逆回転に対応してステイ
プラ101と共々にシート幅方向へ移動可能にされる。
【0041】また、移動台103の下面から下方へ伸び
るスタッド軸111には、ストッパ倒しコロ112が設
けられており、該ストッパ倒しコロ112は、その詳細
については後述するが、前記処理トレイ130の後端ス
トッパ131とステイプラ101との衝接を避けるため
に、該後端ストッパ131を回動させる役割りを担って
いる。
【0042】《後端ストッパ部の詳細説明》次に、前記
処理トレイ130上でのシートPの後端縁を突き当て支
持する後端ストッパ部131について詳細に説明する。
【0043】後端ストッパ部131は、処理トレイ13
0の積載面に対して垂直に立ち上げて形成され、シート
Pの後端縁を突き当て支持する突当て支持面131aを
有しており、該突当て支持面131aは、処理トレイ1
30の下面側で枢支ピン131bを中心に矢印で示す下
方側へ揺回動可能にされている。また、前記ストッパ倒
しコロ112が当接して押圧作動されるカム面132a
を備えた主リンク132は、突当て板136に突き当て
て位置されると共に、不図示のフレーム等に固定した軸
134を中心に引っ張りばね135に抗して揺回動が可
能にされると共に、上端部のピン132bに対しては、
一端部を後端ストッパ部131にピン131cで枢支し
た連結リンク133の他端部での長孔に摺動可能に連繋
させてある。
【0044】従って、この場合、移動台103の移動に
伴い、ステイプラ101と干渉関係におかれる後端スト
ッパ部131については、該移動台103のストッパ倒
しコロ112が主リンク132のカム面132aを押圧
することで、図に2点鎖線で示す不干渉位置へ揺回動さ
れ、これによってステイプラ101との衝接が回避され
る。そして、後述するステイプル処理の終了後、移動台
103がホームポジション位置に復帰することで、後端
ストッパ部131もまた元の状態に復帰する。ここで、
ストッパ倒しコロ112については、ステイプラ101
の作動中、後端ストッパ部131を回避位置に保持させ
ておくために、移動台103の移動方向に複数個(ここ
では3個)が配設されている。
【0045】また、ステイプラ101を保持するホルダ
102の両側面には、後端ストッパ131の突き当て支
持面131aと同様な形状の支持面をもつステイプルス
トッパ(図2に二点鎖線で表示)113が付設されてお
り、後端ストッパ131が回避位置にあってもシート後
端縁の支持が可能にされている。
【0046】《処理トレイユニットの概要説明》次に、
前記処理トレイ130を含む処理トレイユニット129
につき、図5及び図6に基づいて詳細に説明する。
【0047】処理トレイユニット129は、処理トレイ
130、後端ストッパ部131、整合手段140、揺動
ガイド150、引込みパドル160、束排出ローラ対1
80と、それに、上述の第1排出ローラ対7で回転駆動
されるローレットベルト190とによって構成されてい
る。
【0048】この場合、前記処理トレイ130について
は、シート束の排出方向に対して下流側(図の左上方
側)を上方に、上流側(図の右下方側)を下方に位置さ
せることで傾斜した状態に設定しており、上流側である
下方端部には、シート幅方向の所定間隔毎に配置される
各シートガイド130cとローレットベルト190、及
び上述の後端ストッパ131が配置され、かつ中間部に
は、シートPの左右両側に対応する外部位置を占めて後
述する引込みパドル160を含んだ整合手段140が配
置される。また、下流側でもある上部、詳しくは実質的
に処理トレイユニット構成の上方領域部分には、後述す
る引込みパドル160と束排出ローラ対180とを含ん
だ揺動ガイド150が配置される。
【0049】ここで、ローレットベルト190は、外周
全面に滑り止めローレットを形成して所要径に賦形成形
したもので、回転方向に変形可能な柔軟性を有してお
り、第1排出ローラ対7間で下部側、つまり、処理トレ
イ130側の排出ローラ7aに巻き掛けられて回転可能
にされる。
【0050】そして、前記第1排出ローラ対7から排出
されるシートPは、自身の自重及び後述する引込みパド
ル160の作用と、それに、ローレットベルト190の
下面側での送り作用とで、該シートPの後端縁が各シー
トガイド130cによって下方側へガイドされながら、
後端ストッパ部131の突当て支持面131aに突き当
てられるまで、処理トレイ130上を滑走する。
【0051】さらに、処理トレイ130の上方端部に
は、先にも述べたように、束排出ローラ対180を構成
する一方の下部排出ローラ180aが配置され、かつ前
記揺動ガイド150の下面前端部には、該下部排出ロー
ラ180aに離接自在に当接される他方の上部排出ロー
ラ180bが配置されており、これらの各排出ローラ対
180a,180bは、駆動モータM180で正逆回転
可能にされている。
【0052】《整合手段の詳細説明》次に、本発明の主
要部の他方を構成する前記整合手段140につき、図
5、図6と、図5のc矢視図である図7及び図8に基づ
いて詳細に説明する。
【0053】整合手段140を構成する1組の整合部材
141,142は、前記処理トレイ130面上で図の下
方部と上方部(シートPの両側端に対応)とに独立して
対向配置されると共に、一方の下方側での第1の整合部
材141、及び他方の上方側での第2の整合部材142
は、それぞれにシート側端面を押圧して支持するため
の、処理トレイ130面に対して垂直な各整合面141
a,142aと、シート裏面を支持するためのラックギ
ア部141b,142bとを有しており、該各ラックギ
ア部141b,142bは、処理トレイ130面に開穿
した上下方向(シートPの幅方向に対応)に平行な1組
のガイド溝130a,130bを通して下面側に配置さ
れる。
【0054】すなわち、これを要約すると、処理トレイ
130に対して、その上面側に各整合面141a,14
2aが対向して配置され、かつその下面側に各ラックギ
ア部141b,142bが整合方向に移動可能なように
組み付けられている。
【0055】そして、各ラックギア部141b,142
bに対しては、それぞれの各駆動モータM141,M1
42によって正逆回転可能に駆動される個々のピニオン
ギア143,144が噛合されており、これによって第
1,第2の整合部材141,142がそれぞれに整合方
向へ移動可能にされることになる。ここで、第1,第2
の整合部材141,142に対しては、それぞれのホー
ムポジションを検知する不図示の位置センサが配置され
ており、通常の場合、第1の整合部材141が下方端
部、第2の整合部材142が上方端部に設定された各ホ
ームポジション位置に待機している。
【0056】《揺動ガイドの詳細説明》次に、前記揺動
ガイド150について詳細に説明する。
【0057】揺動ガイド150は、先に述べたように下
流側(図の左側)に対応する下面前端部にあって、前記
束排出ローラ対180の下部排出ローラ180aに当接
する上部排出ローラ180bを枢着すると共に、上流側
(図の右側)に対応する下面後端部の支持軸151で枢
支して揺動自在に支持されており、駆動モータM150
による回転カム152の制御駆動で揺動可能にされると
共に、ここでは、下部排出ローラ180aに上部排出ロ
ーラ180bを当接させた閉口状態がホームポジション
とされ、これを検知する不図示の位置センサが設けられ
る。
【0058】そして、通常の場合、個々の各シートPが
処理トレイ130上に排出される際には、開口状態(下
部排出ローラ180aに対して上部排出ローラ180b
が離間、揺動ガイド150の上方への揺動)に移行され
て、該シートPの排出と整合との各動作、ならびに次に
述べる引き込みパドル動作を支障なく行い得るように
し、また、処理トレイ130上での処理を終了したシー
ト束を前記スタックトレイ200上へ排出する際には、
閉口状態(下部排出ローラ180aに対して上部排出ロ
ーラ180bを当接、揺動ガイド150の下方への揺
動)に移行する。
【0059】《引き込みパドルの詳細説明》次に、前記
引き込みパドル160について詳細に説明する。
【0060】引き込みパドル160は、図6に示されて
いるように、前記処理トレイ130の上方でシートPの
幅方向に対応する駆動軸161上の複数箇所に配置して
固定され、駆動モータM160によって適切なタイミン
グで図5における反時計方向に回転駆動されるようにな
っており、各パドルの長さが処理トレイ130面までの
間隔よりも若干長めに設定されると共に、その配置位置
としては、整合途上のどの位置においても、常にシート
Pの重心部Pg を挟んで両側から作用し得るようにする
ために、少なくとも2ヶ所以上(図6では4ヶ所)に位
置設定して配置されている。
【0061】そして、この状態で処理トレイ130上へ
のシートPの排出がなされると、各引き込みパドル16
0が反時計方向に回転駆動されることで、該処理トレイ
130上に排出されるシートP、ひいては該シートPの
後端縁が後端ストッパ131の突当て支持面131aに
突き当てられるまで引き込むように作用するもので、こ
の場合には、前記配置位置の選択設定のために、整合途
上のシートPに対しては、何れの整合位置でも、常に該
シートPの重心部Pg を含む両側での引き込み作用がな
されることになり、結果的に、シートPが整合移動中に
傾いたりせず、常に良好な整合操作を行い得るのであ
る。その整合終了後、所定時間を待って不図示の位置セ
ンサで検知される所定の回転各位置にタイミングよく停
止する。
【0062】《スタックトレイ及びサンプルトレイの詳
細説明》次に、前記スタックトレイ200及びサンプル
トレイ201につき、図8及び図9に基づいて詳細に説
明する。
【0063】スタックトレイ200及びサンプルトレイ
201は、状況に応じてそれぞれに使い分けられるもの
で、下方に配されるスタックトレイ200が、コピー出
力、プリンタ出力等におけるシート束を受け取るときに
選択され、上方に配されるサンプルトレイ201が、サ
ンプル出力、割り込み出力、スタックトレイのオーバー
フロー時の出力、ファンクション出力、ジョブ混載時の
出力等でのシートを受け取るときに選択される。
【0064】そして、これらのスタックトレイ200及
びサンプルトレイ201は、それぞれにトレイベースプ
レート202,203に保持されると共に、該各ベース
プレート202,203に取付け枠板204,205を
介して固定したステッピングモータM200,M201
を用いることで、個々に独立して上下の昇降方向へ自走
可能にされており、この場合、双方共に、ほぼ同一の態
様に構成されることから、ここでは、主にスタックトレ
イ200側についてのみ述べる。
【0065】すなわち、前記シート処理装置1の両端部
には、1対のフレーム250,250が上下方向に設け
られると共に、該フレーム250,250に対してそれ
ぞれに上下方向のガイドレール部を兼ねるラックギア部
材251,251が取り付けられており、前記トレイベ
ースプレート202の一方(シート幅方向を基準にして
左端側に対応)から延長された後端部と、これに対向
(同様に右端側に対応)する取付け枠板204から延長
された後端部とにそれぞれ回転自在に設けられている1
対のガイドコロ206,207を用い、該各ガイドコロ
206,207を対応する各ガイドレール部内に嵌挿さ
せることで、前記スタックトレイ200を上下に昇降可
能に保持させ、かつ一方のフレーム250の折り返され
た端縁に規制部材208を係合させることで、シート幅
方向のガタつきを拘束して規制するようにしている。
【0066】一方、ステッピングモータM200の回転
出力は、タイミングベルト211を介して駆動軸213
のプーリ212に伝達される。そして、駆動軸213に
は、ばね216で付勢されて軸方向に摺動のみ可能にし
たラチエットホイール215が設けられており、該ラチ
エットホイール215は、軸上の駆動ギア214に一方
向係合させてある。また、駆動ギア214に対しては、
従動軸217上の両端部に配したアイドラギア218,
218の一方が噛合され、かつ該各アイドラギア21
8,218は、それぞれに昇降ギア219,219を介
して前記ラックギア部材251,251に噛合させる。
つまり、前記スタックトレイ200は、これらのギアト
レーンからなる駆動系を介して上下方向に昇降自在にさ
れる。
【0067】また、前記駆動軸213上の駆動ギア21
4に一方向付勢係合されるラチエットホイール215
は、前記スタックトレイ200の下降時にあって、例え
ば、異物等を挟んで駆動系が破損したりすることのない
ように設けられるもので、ここでは、ばね216に所要
程度の付勢力を付与しておき、該スタックトレイ200
の上昇時においてのみ、あらかじめ設定されている条件
対応にばね216の付勢力に抗し空回りすることで防護
するようになっており、この空回り状況、つまり異常が
発生した場合には、直ちにステッピングモータM200
の駆動を停止させるべく、アイドラギア218のフラン
ジ部に形成したクロックスリット等をセンサS201に
よって検出させるようになっている。なお、センサS2
01に関しては、通常動作時における脱調検知のために
も用いられる。
【0068】続いて、前記スタックトレイ200及びサ
ンプルトレイ201の昇降位置制御のための各センサ配
置について述べる。
【0069】センサS202は、サンプルトレイ201
の積載エリア検知のためのセンサであり、該サンプルト
レイ201の上昇限位置検知センサS203aから処理
トレイシート面検知センサS205までのエリアに属す
る範囲に位置していることを検知する。
【0070】センサS203bは、第2の排出ローラ対
9からサンプルトレイ201上に排出されるシートPが
所定枚数に達したことを検知のためのセンサであり、こ
こでは、ノンソートシート面検知センサS204からシ
ート積載枚数1000枚相当の位置に配置される。
【0071】センサS203cは、処理トレイ130か
らサンプルトレイ201上に排出されるシートPが所定
枚数に達したことを検知のためのセンサであり、同様
に、シート面検知センサS205からシート積載枚数2
000枚相当の位置に配置される。
【0072】センサS203dは、スタックトレイ20
0が処理トレイ130からシートPを受け取るときの積
載量の高さを制限するためのセンサであり、シート面検
知センサS205からシート積載枚数2000枚相当の
位置に配置される。
【0073】センサS203eは、スタックトレイ20
0の下降限位置を設定するセンサである。
【0074】また、スタックトレイ200及びサンプル
トレイ201には、それぞれにシート有無検知センサ2
06a,206bが配置されている。
【0075】そして、これらの各センサの内で、シート
面検知センサS204,S205のみが、シートPの一
方の側縁から他方の側縁への光透過によってその有無を
検知する光透過型に設定されており、ここでは、そのシ
ート面検知手法として、各シート面検知センサS20
4,S205の下方から、これを覆う位置まで各トレイ
200,201を上昇させた状態がイニシャルであり、
シート積載後にセンサ光軸が現れるまで下降させ、その
後、再びセンサ光軸を覆うまで上昇させることを繰り返
すのである。
【0076】次に、本シート処理装置におけるシートP
の流れについて説明する。
【0077】《ノンソートモード時のシートPの流れ》
ユーザが、画像形成装置の排紙モードの設定をノンソー
トに指定したときは、図15に示されているように、シ
ート処理装置1の第1切替えフラッパ11がノンソート
パス21側にシートPを受け入れるべく切り替えられて
おり、この状態で、入口ローラ対2、第1搬送ローラ対
3、及びバッファローラ5がそれぞれに回転駆動され、
画像形成装置300から排出されてくるシートPを装置
内に取り込んでノンソートパス21に向けて搬送する。
そして、ノンソートパスセンサ33によってシートPの
後端が検知されると、第2排出ローラ対9は、積載に適
した速度で回転駆動され、サンプルトレイ201上にシ
ートPを排出して積載させる。
【0078】《ステイプルソートモード時のシートPの
流れ》ユーザが、画像形成装置の排紙モードの設定をス
テイプルソートに指定したときは、図16に示されてい
るように、シート処理装置1の第1切替えフラッパ1
1、及び第2切替えフラッパ10がソートパス22側に
シートPを受け入れるべく切り替えられており、この状
態で、入口ローラ対2、第1搬送ローラ対3、及びバッ
ファローラ5がそれぞれに回転駆動され、画像形成装置
300から排出されてくるシートPを装置内に取り込ん
でソートパス22に向けて搬送する。そして、シートP
の後端が最終段のコロ14を抜けたところで、第1排出
ローラ対7を構成する排出ローラ7aのローレットベル
ト8及びコロ7bによって処理トレイ130上に排出さ
れる。この場合、揺動ガイド150が上方に開くことで
束排出ローラ対180の下部排出ローラ180aに対し
て上部排出ローラ108bが離間されており、かつ出没
トレイ170が突出位置に突き出されているので、この
ように第1排出ローラ対7によってシートPを処理トレ
イ130上に排出させても、シートPの先端部の垂れ下
がり、及び次に述べる戻り不良等を生じたりせず、該処
理トレイ130上でのシートPの整列性が良好に高めら
れる。
【0079】処理トレイ130上に排出されたシートP
は、自重によって後端ストッパ131側へ戻り始め、か
つこれに加えて、ホームポジションで停止していたパド
ル160の反時計方向への回転に伴って該戻り作用が助
長される。シートPの後端が後端ストッパ131に突き
当てられて停止すると、パドル160の回転も停止さ
れ、ついで、整合部材141,142によるシートPの
整合がなされ、その後、ステイプル動作によるシート束
の綴じ、揺動ガイド150を閉じた状態での束排出ロー
ラ対180による排出動作によって、該シート束がスタ
ックトレイ200上に積載される。
【0080】一方、その間に、画像形成装置300から
排出されてくるシートPは、図17に示すように、第2
切替えフラッパ10の切り替え作動でバッファローラ5
に巻き付けられ、バッファパスセンサ32から所定距離
だけ進んだところで、該バッファローラ5の停止で待機
しており、次のシートPの先端が入口センサ31から所
定距離だけ進んだ地点で、図18に示すように、バッフ
ァローラ5の回転に伴い、1枚目のシートP1 よりも2
枚目のシートP2 の方が所定長さだけ先行して重ねあわ
された状態で、図19に示すように、再びバッファロー
ラ5に巻き付けるもので、さらに、図20に示すよう
に、3枚目のシートP3 についても同様にバッファロー
ラ5に巻き付けるのであり、その後、第2切替えフラッ
パ10を再切り替えして、このように先端を所定長さづ
つずらせて重ねあわせた3枚のシートP1 ,P2 ,P3
をソートパス22に搬送させる。
【0081】この時点で、前記シート束の束排出動作は
終了しており、ここでは、図21に示すように、揺動ガ
イド150が閉じられたまま、排出方向に正転している
束排出ローラ対180a,180bが前記搬送されてく
る3枚のシートP1 ,P2 ,P3 を一旦、受け取る。そ
して、図22に示すように、3枚のシートPの終端が第
1排出ローラ対7a,7bを抜けて処理トレイ130面
上に接した時点において、束排出ローラ対180a,1
80bが逆転して迎え入れた3枚のシートPを戻すよう
にすると共に、該3枚のシートPの終端が後端ストッパ
131面に突き当てられる以前、例えば、図23(b) に
示すように、相互にずれ間隔b,bをもつ3枚のシート
Pの終端と後端ストッパ131面との間に間隔aを残し
て接近した時点で、図23(b) に示すように、揺動ガイ
ド150を開いて束排出ローラ対180a,180b間
を離間させる。そして、4枚目以降のシートPは、1部
目の動作と同様にソートパス22を通って処理トレイ1
30上に排出される。3部目以降は、2部目と同じ動作
を繰り返し、設定部数分相当にスタックトレイ200上
に積載して処理を終了する。
【0082】先に述べたように、前記複数枚の重ね搬送
において、各シートPは、搬送方向にオフセットされて
いる。つまり、シートP1 に対してシートP2 が下流側
にオフセットされ、シートP2 に対してシートP3 が下
流側にオフセットされる。ここで、シートPの相互間の
オフセット量と揺動ガイド150のローラ対離間(上
昇)開始タイミングは、束排出ローラ対180a,18
0b間の戻し速度によるシートPの整定時間にかかわっ
ている。すなわち、画像形成装置300の処理能力によ
って決まるもので、本実施の形態では、シートPの搬送
速度750mm/s、オフセット量b=20mm程度、束排出
ローラ戻し速度500mm/sにおいて、束排出ローラの離
間開始位置は、シートP1 の終端が後端ストッパ131
面に突き当てられる40mm程度(間隔aの値)手前に達
した時点にタイミングを設定している。
【0083】《ソートモードの説明》ユーザが、画像形
成装置300の原稿読取り部400に原稿をセットした
後、不図示の操作部上でソートモードを指定し、かつ不
図示のスタートキーをオンする。これによって、入口ロ
ーラ対2及び第1搬送ローラ対3は、図24に示すよう
に、ステイプルソートモードの場合と同様にシートPを
搬送して処理トレイ130上に積載する。整合手段14
0は、該処理トレイ130上のシート束を整合しなが
ら、処理トレイ130上で少数枚を積載した後、図25
に示すように、揺動ガイド150が閉じ方向に降りてき
て、該少数枚のシート束を束搬送する。
【0084】次に、搬送されてくるシートPは、ここで
も、ステイプルソートモードの場合と同様にバッファロ
ーラ5に巻き付けられ、束排出終了後の処理トレイ13
0上に排出される。ここで、該束排出される少数枚束の
枚数としては、実験結果によって20枚以下であること
が望ましい。この枚数については、 原稿枚数≧束排出する枚数≦20枚 を満足する枚数になるように設定する。
【0085】よって、プログラムを組むときに束排出す
る枚数を5枚に設定したならば、原稿枚数が4枚のとき
は4枚づつ束排出する。また、原稿枚数が5枚以上の場
合、例えば、14枚であったならば、5枚+5枚+4枚
に分けて、それぞれに整合しかつ束排出する。
【0086】1部目の束排出が全て終了したならば、左
方側の整合部材141は、右方側の整合部材142と共
に移動し、2部目の整合位置を一部目の整合位置に対し
てオフセットさせる(この動作の詳細については後述す
る)。2部目は、オフセットした位置で整合され、かつ
1部目と同様に少数枚づつ束排出される。2部目が終了
したならば、各整合部材141,142は、先の1部目
を整合した位置に戻って3部目を整合する。このように
して、図26に示すように、シート束の相互をずらせな
がら全ての設定部数を終了させる。
【0087】《整合及びステイプル動作の説明》先ず、
処理トレイ130上にシートPが1枚も無い場合、つま
り、そのジョブの最初のシートP(3枚)が排出される
際には、図27に示すように、ホームポジションで待機
していた左方、右方の各整合部材141,142は、事
前にそれぞれ排出されるシートPの幅に対して若干外側
に逃げた位置PS11,PS21に移動させておく。
【0088】上述の如く、3枚のシートPは、後端が後
端ストッパ131、下面が各整合部材141,142の
支持面141c,142cでそれぞれに支持されると、
図28に示すように、各整合部材141,142は、位
置PS12,PS22に移動して、シートPを第1整合
位置190に移動かつ整合させる。その後、一方の整合
部材141は、続いて排出されるシートPに備えて位置
PS11に戻って待機し、シート排出がなされると、再
び位置PS12に移動して、該排出されたシートPを第
1整合位置190に移動かつ整合させる。
【0089】このとき、他方の整合部材142は、位置
PS22で停止し続けることで、基準位置としての役割
りを果す。以上の動作が、その束の最終シートPに至る
まで続けられる。従って、このように整合動作がなされ
るために、例えば、図29に示すような移動中のシート
Pの端部が、支持面142cの端部等に衝接して座屈を
生じたりすることはない。
【0090】整合が完了した1部目のシート束は、必要
に応じてステイプルされ、かつ束排出されてスタックト
レイ200に移送かつ積載される。
【0091】続いて、2部目のシートP(3枚)が処理
トレイ130に排出されるが、このとき、各整合部材1
41,142は、1部目と同様に位置PS11,PS2
1で待機してはいても、その整合位置は第2整合位置1
91に移る。この第2整合位置191は、図30に示す
ように、第1整合位置190に対して所定量Lだけ右方
に位置する。
【0092】すなわち、これ以降、シート束毎に整合位
置を変えながらスタックトレイ200上に束積載が行わ
れて、オフセット量Lによる仕分け積載が可能になるの
である。
【0093】ここで、前記オフセット量Lについては、
ソートモードとステイプルモードとで変化させてもよ
い。例えば、ステイプルモード時には、束積載後に隣接
する束の綴じ針同士の重なりを防げる量L1 (約15m
m)とし、ソートモードでは、束識別の視認性が向上さ
れる量L2 (約20〜30mm)とすることにより、ステ
イプルモード時の整合移動距離が短縮されて処理速度の
向上を図り得る。
【0094】次に、ステイプルモード時にあって、ステ
イプラ101は、整合されるシート束に対する所望のク
リンチ位置にあらかじめ待機しており、束の最終シート
Pの排出とその整合が完了した時点でステイプルするも
のである。なお、前記のようにシート束の整合位置は、
束毎にオフセット量L対応に変化するが、これに応じて
ステイプラ101も移動する。
【0095】また、ステイプラ101が、綴じモード
(左方側端部の斜め綴じ、右方側端部の斜め綴じ、2ヶ
所綴じ)に対応して向き替え移動する構成については、
先に述べた通りである。しかし、該構成では、同一のス
テイプル姿勢(水平及び各傾斜状態)を維持できる範囲
にも限りがあり、さらには、ステイプルを行うシート幅
は多数存在し、異なる綴じモードに対して、同一の整合
位置ではステイプルできない場合があるため、各綴じモ
ードに対応して前記第1、第2の各整合位置190,1
91を変えてもよい。
【0096】
【発明の効果】以上、実施の形態によって詳述したよう
に、本発明によれば、整合手段の一部を構成してシート
整合時に該シートに引き込み作用を与える各引き込みパ
ドルの配置位置について、整合されるシートの少なくと
も重心部を挟む両側を含む2ヶ所以上の位置に設定した
ので、整合途上の各整合位置で常に2つ以上の各引き込
みパドルによってシートの重心部を含んだ両側での引き
込み作用がなされることになり、この結果、整合される
シートが整合移動中に傾いたりせず、常に良好な整合作
用を得られるという優れた特長がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を適用したシート処理装置
の概略構成を模式的に示す断面説明図。
【図2】同上ステイプルユニットの側面図。
【図3】同上図2のa矢視方向から見たステイプルユニ
ットの平面図。
【図4】同上図2のb矢視方向から見たステイプラの背
面図。
【図5】同上揺動ガイドと処理トレイの縦断側面図。
【図6】同上整合手段における引込みパドルの配置位置
関係を示す平面説明図。
【図7】同上処理トレイと整合部材移動機構の平面図。
【図8】同上スタックトレイ移動機構の平面図。
【図9】同上スタックトレイまわりのセンサ配置図。
【図10】同上パンチユニットの側面図。
【図11】同上パンチユニットの作動状態側面図。
【図12】同上パンチユニットの側面図。
【図13】同上パンチユニットの横レジセンサ移動機構
図。
【図14】同上パンチユニットのの横レジセンサ移動機
構図。
【図15】同上ノンソートモード時のシート処理装置部
分の動作図。
【図16】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図17】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図18】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図19】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図20】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図21】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図22】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図23】同上ステイプルソートモード時のシート処理
装置部分の動作図。
【図24】同上ソートモード時のシート処理装置部分の
動作図。
【図25】同上ソートモード時のシート処理装置部分の
動作図。
【図26】同上ソートモード時のシート処理装置部分の
動作図。
【図27】同上シート束の整合動作を示す処理トレイの
平面図。
【図28】同上シート束の整合動作を示す処理トレイの
平面図。
【図29】同上シート束の整合動作を示す処理トレイの
正面図。
【図30】同上シート束の整合動作を示す処理トレイの
平面図。
【図31】本発明の実施の形態を適用したシート処理装
置を備える画像形成装置の概略構成を模式的に示す断面
説明図。
【図32】従来のシート処理装置におけるシート整合部
の概略構成を模式的に示す断面説明図及び平面図。
【符号の説明】
P シート Pg シートの重心 1 シート処理装置 2 入口ローラ対 3 第1搬送ローラ対 5 大径ローラ(バッファローラ) 6 第2搬送ローラ対 7 第1排出ローラ対 9 第2排出ローラ対 10 第2切替えフラッパ 11 第1切替えフラッパ 12,13,14押付けコロ 21 ノンソートパス 22 ソートパス 23 バッファパス 33 ノンソートパス内のシート検知センサ 32 バッファパス内のシート検知センサ 40 束積載ガイド 50 パンチユニット 100 ステイプルユニット(綴じ手段) 101 ステイプラ(綴じ手段) 102 ホルダ 103 移動台 104,105スタッド軸 106,107転動コロ 106a,107aフランジ 108 固定台 108a,108b,108c穴状ガイドレール 109 支持コロ 110 ラックギア 111 スタッド軸 112 ストッパ倒しコロ 113 ステイプルストッパ 129 処理トレイユニット 130 中間トレイ(処理トレイ、第1の積載トレ
イ) 130a,130bガイド溝 131 後端ストッパ部 131a 突当て支持面 131b 枢支ピン 131c 枢支ピン 132 主リンク 132a カム面 132b 枢支ピン 133 連結リンク 134 軸 135 引っ張りばね 136 突当て板 137 主リンク 140 整合手段 141,142整合部材 141a,142a整合面 141b,142bラックギア部 143,144ピニオンギア 150 揺動ガイド 160 引込みパドル 180 束排出ローラ対(移送手段) 180a 下部排出ローラ 180b 上部排出ローラ 190 ローレットベルト 200 スタックトレイ(第2の積載トレイ) 201 サンプルトレイ 300 画像形成装置 301 搬送装置 302 排出ローラ対 400 原稿読取り部 401 原稿載置台 402 光源 403 レンズ系 500 給紙部 501,502カセット 503 ペデスタル 504 デッキ 505 レジストローラ 600 画像形成部 601 感光体ドラム 602 一次帯電器 603 露光部 604 現像器 605 転写用帯電器 606 分離用帯電器 607 クリーナ 608 定着器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 31/36 B65H 9/10 B65H 37/04 G03G 15/00 534

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シートを受け入れて積載する積載面を形
    成し、かつ少なくとも受け入れ方向に後端ストッパ部を
    配した積載トレイ手段と、シート受け入れ方向と直交する方向に配された複数の引
    き込みパドルを備え、 前記積載トレイ手段の積載面に受
    け入れたシートを前記複数の引き込みパドルにより前記
    後端ストッパ部に引き込むように付勢して受け入れ方向
    定位置に位置させるパドル手段と、 前記積載トレイ手段の積載面に受け入れたシートを受け
    入れ方向直交する方向から整合する整合手段と、を有
    前記整合手段はシート受け入れ方向と直交する方向に配
    された複数の整合位置に移動可能であり、前記複数の引
    き込みパドルは前記整合手段による整合の際前記シー
    トが各整合位置への途上及び各整合位置にあっても常に
    該シートの重心部の両側でのシートの引き込みをなし得
    る位置に配されていることを特徴とするシート処理装
    置。
  2. 【請求項2】 整合されたシートが排出される排出トレ
    イを備え、 前記複数の整合位置は、前記整合されたシートの前記排
    出トレイにおける仕分け積載位置に対応する位置に設定
    されたものであることを特徴とする請求項1記載のシー
    ト処理装置。
  3. 【請求項3】 シート面に画像を転写する画像転写手
    段、及び、 転写された画像を定着処理する定着手段、 を有してシート面に画像形成を行う画像形成装置におい
    て、 前記画像形成装置で画像形成されたシートを処理して排
    出するための前記請求項1又は2に記載のシート処理装
    置、を備える、 ことを特徴とする画像形成装置。
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