JP3452107B2 - トナー濃度制御方法及び画像形成装置 - Google Patents

トナー濃度制御方法及び画像形成装置

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JP3452107B2
JP3452107B2 JP14666396A JP14666396A JP3452107B2 JP 3452107 B2 JP3452107 B2 JP 3452107B2 JP 14666396 A JP14666396 A JP 14666396A JP 14666396 A JP14666396 A JP 14666396A JP 3452107 B2 JP3452107 B2 JP 3452107B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター等の画像形成装置に係り、詳しくは、
潜像を保持する潜像担持体と、トナー及び磁性粒子から
なる二成分現像剤を用いて前記像担持体に形成された潜
像を現像する現像装置とを備えた画像形成装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トナー及び磁性粒子からなる二成
分現像剤(以下、現像剤という)を用いて像担持体に形
成された潜像を現像する現像装置に関して、トナー濃度
センサ等による複雑なトナー濃度自己制御機構を設けず
にトナー濃度制御を行うものが提案されている(例え
ば、特開昭63−225266号公報、特願平7−11
9339号公報など)。
【0003】例えば、特開昭63−225266号公報
には、現像剤収容部内の上記現像剤担持体表面に対向
し、且つ現像剤担持体表面に担持される現像剤層を規制
する現像剤規制部材から、現像剤担持体の回転方向上流
側に渡って上記磁性粒子を主として含んだ現像剤収容部
としての実質的な不動層を形成するとともに、同回転方
向における該不動層のさらに上流側に、現像剤担持体の
担持する現像剤へのトナー粒子取り込み領域を形成した
ものが提案されている。
【0004】この現像装置においては、上記磁性粒子が
上記不動層へ付加したり、上記不動層から離脱したりす
ることで、上記トナー粒子取り込み領域の大きさを自動
的に増減させている。具体的には、前記不動層に存在す
る磁性粒子が多めになると、トナー粒子取り込み領域の
大きさが減少し、現像に寄与する現像剤への新たなトナ
ー取り込み量が減少する。一方、前記不動層に存在する
磁性粒子の量が少なめになると、トナー粒子取り込み領
域が増大して多くのトナーが取り込まれる。これによ
り、前記現像剤層中の磁性粒子とトナー粒子との混合比
率を自動的に制御している。この種の現像装置によれ
ば、現像剤中のトナー濃度を検知し、その検知結果に基
づいたトナー濃度自己制御を行うための特別な機構を設
けることなく、長期的なトナー濃度の制御を自動的に行
うことができる。
【0005】また、特願平7−119339号公報に
は、現像剤担持体に担持してトナー粒子取り込み領域に
搬送する現像剤の量を規制する現像剤規制部材と、該現
像剤規制部材で阻止された現像剤が滞留する現像剤滞留
部を形成するため、現像剤担持体表面と所定の間隔をも
って対向配置された現像剤保持部材と、前記現像剤滞留
部に現像剤担持体上の現像剤搬送方向の上流から隣接
し、該現像剤担持体に対向するトナー補給開口部を有す
るトナー収容部と、前記現像剤滞留部内にトナー補給開
口部を介して取り込まれるトナーが、上限トナー濃度と
なる状態で、現像剤滞留部内に形成される界面よりも上
方に形成される現像剤層が、現像剤担持体の上の現像剤
層の搬送方向と反対方向に移動可能な空間とを有する現
像装置が提案されている。この種の現像装置によれば、
現像剤担持体の回転とともに連れ回る現像剤移動層の体
積が、磁性粒子へのトナー取り込み状況に応じて変化
し、トナーが磁性粒子に取り込まれるにつれて、前記現
像剤移動層がトナー補給開口部を塞ぐように膨らむの
で、磁性粒子に取り込まれるトナー量の上限が決まり、
トナー濃度がこの上限濃度以上になることがない。した
がって、現像剤滞留部に滞留する磁性粒子の量をあらか
じめ設定することにより、トナー濃度の制御を自動的に
行うことができる。
【0006】さらに、特願平7−119340号公報に
は、現像剤担持体を収容する現像器本体間に、内部を連
通させるための開口部と、該開口部を開閉可能な開閉手
段とを設け、現像器本体に対して着脱可能な現像剤収容
器により上記現像剤収容部を構成したものが提案されて
いる。この構成によれば、現像剤収容器の開口に設けら
れた開閉手段で、この開口を塞ぐことにより、装置内の
ほとんどの現像剤が存在している現像剤収容器内の現像
剤を回収でき、また、現像器本体に対して現像剤収容器
を脱着することで容易に現像剤を交換することができ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図7は、現像剤担持体
として磁力により現像剤を担持するものを用いた一般的
な現像装置について、現像剤担持体の長手方向における
磁力分布a、現像剤担持体上に担持されている単位面積
当たりの現像剤量分布b、c及び現像剤担持体の長手方
向での現像剤担持体回転方向における単位長さ当たりの
磁性粒子量分布d、eを示した説明図である。なお図7
において、Wzは現像剤収容部の幅、Lmはマグネット
ローラの長手方向の長さ、Wdは現像剤がサイドシール
により現像器内で存在し得る幅をそれぞれ表している。
【0008】現像剤担持体による現像剤の磁力担持力を
均一にするために、現像剤担持体の長手方向における磁
力分布は均一であることが望ましい。しかしながら、従
来の現像剤担持体においては、図中の符号aに示すよう
に、担持体内部に長手方向の長さLmで延在している磁
界発生手段としてのマグネットローラの磁力分布は、中
央部及びその近傍ではほぼ均一であるのに対して、両端
部においては磁場が強くなっているために磁力がやや強
めになっている。このため、このマグネットローラ端部
では磁性粒子の搬送能力が高くなり、現像剤担持体上の
磁性粒子は現像領域を通過する度に磁力の強い現像体担
持体の両端部に移動してしまう。これについては、形成
される画像幅が、マグネットローラの磁力分布が均一に
なっている中央部近傍の範囲内に収まるように、マグネ
ットローラの長さLmを十分長くすれば、画像幅の全域
で均一な磁力担持力を得ることができる。しかし、この
ような構成とした場合には、装置が大型化してしまうた
め、従来はマグネットローラの両端部の磁力が強くなっ
ている部分が、画像幅に入ったり、画像幅の両端部に近
づいてしまうような構成となっていた。
【0009】このため、図中の符号dで示すように、現
像剤担持体上の全域に渡って均一に担持された磁性粒子
は、搬送されるうちに次第に磁力の強い方に移動し、符
号eで示すように現像剤担持体の両端部側hに偏ること
になる。その結果、前記両端部の中央側に隣接した両端
部近傍部分lでは、現像剤担持体の単位長さ当たりの現
像剤搬送方向における磁性粒子の担持量が減少してしま
う。
【0010】前述した特開昭63−225266号に示
すようなトナー濃度自己制御機構を有する現像装置にお
いては、現像剤担持体の両端部近傍部分lで磁性粒子の
担持量減少が生じた場合、この部分では前述したトナー
濃度自己制御の原理によって、不動層内の現像剤中への
トナーの取り込み量が多くなってしまう。また、上記特
願平7−119340号に示すような現像装置において
も、現像剤担持体上の両端部近傍部分lでは、現像剤滞
留部内へのトナーの取り込み量が多くなってしまう。こ
のため、いずれの場合においても、前述のようなトナー
濃度自己制御を行う場合は、画像の両端部近傍でトナー
濃度が上昇してしまうことになる。
【0011】また、図8は、従来から提案されている現
像剤担持体と現像剤規制部材との配置を示す構成図であ
る。図に示すように、現像剤担持体21表面に対して所
定の間隔をもって設けられた現像剤規制部材22と、現
像剤担持体21表面とのギャップを通過する現像剤は、
現像剤搬送方向の上流側に配設された図示しないサイド
シールにより、現像器内で存在し得る幅Wdが規制され
る。さらに、この現像剤は図7の符号bで示すように、
現像剤規制部材22によって現像剤担持体上の単位面積
当たりの現像剤量が現像剤担持体表面からほぼ均一に
0.04g/c〓の厚さに規制される。そして、現像剤は
現像剤規制部材22と現像剤担持体21とのギャップを
通過すると、その直後に図7の符号cで示すように、現
像剤が上記幅Wdよりも両側に広がる傾向にある。この
ため、現像剤担持体の幅方向両端部近傍に担持されてい
る単位幅当たりの磁性粒子量が減少しやすくなってい
た。そして、この現像剤担持体の担持量が減少している
部分の磁性粒子量が、前述した現像剤担持体内部のマグ
ネットローラの磁力の影響で、現像剤担持体端部(図7
の符号hで示す)に偏るため、その中央側に隣接した端
部近傍部分(図7の符号lで示す)の磁性粒子の担持量
がますます減少してしまう。このため、前述のトナー濃
度自己制御の原理により、現像剤担持体の両端部近傍で
トナー濃度が高くなってしまっていた。
【0012】このように、上記マグネットローラの両端
部の磁力が強めになっていることや、サイドシールによ
り現像器内で存在し得る幅Wdが規制されている現像剤
が、現像剤規制部材と現像剤担持体とのギャップを通過
すると、その直後に両側に広がることなどから、現像剤
担持体の両端部近傍部分でトナー濃度が高くなりやす
い。これに加えて、一般的に形成画像の端部近傍は、中
央部側に比べて画像を形成する割合が著しく低く、トナ
ー消費量が少ないため、この部分だけトナー濃度上昇が
起こりやすかった。
【0013】なお、トナー濃度自己制御機構を有する現
像装置の全体が傾いた場合に、現像剤担持体表面の現像
剤層が一方に偏ったり、部分的に脱落したりすることを
防止するため、現像剤収容部内の現像剤を現像剤担持体
表面に対してパッキング状態にして現像剤担持体表面の
現像剤層のトナー濃度を現像剤担持体の長手方向で一定
に保つように構成した現像装置も提案されている(例え
ば、特開昭64−105975号公報)。しかし、この
現像装置では、磁力で現像剤を担持するため、現像剤担
持体内部に設けられた長手方向に延在する磁界発生手段
が、両端部で中央部側に比して強い磁力を持っているこ
とや、サイドシールにより現像器内で存在し得る幅が規
制されている現像剤が、現像剤規制部材と現像剤担持体
とのギャップを通過するとその直後に両側に広がること
で、現像剤担持体の両端部近傍でトナー濃度が高くなり
やすく、前述のような現像剤搬送部材の長手方向両端部
近傍で発生するトナー濃度上昇を抑えることについては
考慮されていない。
【0014】また、特願平7−349820号公報に
は、現像剤収容部に取り込まれるトナーのトナー取り込
み可能量が、現像剤担持体の長手方向両端部で、中央部
よりも少なくなるようトナー取り込み量規制手段を設け
た現像装置が提案されている。しかし、トナー取り込み
量はトナー取り込み量規制手段を構成する部品の機械的
な精度に依存しているため、装置の個体差によりトナー
取り込み量にバラツキが生じていた。また、精度を高く
すると歩留まりが低下してコストアップが避けられなく
なるという不具合があった。
【0015】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、トナー濃度自己制御
機構を有する現像装置を備えた画像形成装置において、
現像剤担持体端部近傍でのトナー濃度上昇を抑え、現像
剤担持体端部近傍のトナー濃度上昇によって発生するト
ナー飛散、装置内部の汚染、及び形成画像の地汚れ等が
生じない画像形成装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、内部に磁界発生手段を備えた現
像剤担持体上に、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像
剤を貯溜した現像剤収容部の現像剤を磁力により担持さ
せ、現像剤規制部材とのギャップを通過させることによ
って現像剤担持体上に担持した現像剤の量を規制した後
に、回動により潜像担持体と対向する現像領域に現像剤
を搬送するとともに、トナー取り込み開口部を介して現
像剤収容部と連通し、該現像剤収容部の現像剤に接触す
るように貯溜されているトナー収容部のトナーを該現像
剤の移動により取り込む現像工程において、非画像形成
時に、上記潜像担持体の長手方向の端部であって、上記
磁界発生手段の上記現像剤担持体の長手方向両端部の磁
力が中央側より大きな箇所に上記磁性粒子が偏ることで
磁性粒子の担持量が該箇所より減少する箇所に対応する
部分にトナーが多く付着するような潜像を形成する工程
と、該潜像を上記現像剤担持体により可視像化する工程
とを設けたことを特徴とするものである。
【0017】請求項2の発明は、内部に磁界発生手段を
備えた現像剤担持体上に、トナーと磁性粒子とを含む二
成分現像剤を貯溜した現像剤収容部の現像剤を磁力によ
り担持させ、現像剤規制部材とのギャップを通過させる
ことによって現像剤担持体上に担持した現像剤の量を規
制した後に、回動により潜像担持体と対向する現像領域
に現像剤を搬送するとともに、トナー取り込み開口部を
介して現像剤収容部と連通し、該現像剤収容部の現像剤
に接触するように貯溜されているトナー収容部のトナー
を該現像剤の移動により取り込む現像装置を備えた画像
形成装置において、非画像形成時に、上記潜像担持体の
長手方向の端部であって、上記磁界発生手段の上記現像
剤担持体の長手方向両端部の磁力が中央側より大きな箇
所に上記磁性粒子が偏ることで磁性粒子の担持量が該箇
所より減少する箇所に対応する部分にトナーが多く付着
するような潜像を形成し、該潜像を上記現像剤担持体に
より可視像化することを特徴とするものである。ここ
で、上記トナーが多く付着するような潜像としては、可
視像化されたときに、上記潜像担持体の長手方向の端部
において、可視像化された所定領域の全面が黒ベタ画像
となるような潜像を用いることができる。
【0018】また、請求項3の発明は、請求項2の発明
において、上記トナーが多く付着するような潜像を、上
記潜像担持体の長手方向の両端部に向かって、徐々にト
ナーが多く付着するような潜像としたことを特徴とする
ものである。ここで、上記潜像担持体の長手方向の両端
部に向かって徐々にトナーが多く付着するような潜像と
しては、可視像化されたときに、上記潜像担持体の長手
方向の端部において、可視像化された所定領域の一端か
ら他端に向かって、灰色画像が徐々に黒ベタ画像となる
ような潜像を用いることができる。
【0019】また、請求項4の発明は、請求項2又は3
の発明において、上記トナーが多く付着するような潜像
の形成とその可視像化を、画像形成の前又は後に実行す
ることを特徴とするものである。
【0020】また、請求項5の発明は、請求項2、3又
は4の発明において、上記トナーが多く付着するような
潜像を、上記潜像担持体上の非画像領域の帯電電位を除
去するイレーサを用いて形成することを特徴とするもの
である。ここで、イレーサを用いて潜像を形成した場合
には、現像方法としては、帯電電位が残っている領域に
トナーを付着させる正規現像法、または帯電電位が除去
された領域にトナーを付着させる反転現像法のどちらの
方法を用いてもよい。
【0021】請求項1乃至5の発明においては、非画像
形成時に、潜像担持体の長手方向の端部にトナーが多く
付着するような潜像が形成され、該潜像が現像剤担持体
により可視像化されると、現像剤担持体の長手方向の端
部でトナーが急激に消費されるので、その部分のトナー
の嵩密度が低下する。すると、隣接する嵩密度の高い部
分の磁性粒子が嵩密度の低くなった部分に移動するた
め、現像剤担持体上の長手方向の端部でのトナー濃度分
布はほぼ均一なものとなる。これを図7で説明する。図
中の符号lは磁性粒子であるキャリアが少なく、トナー
が多い部分を示し、符号hはキャリアが多く、トナーが
少ない部分を示している。図7において、潜像担持体の
長手方向の端部であって、図中の符号lで示す部分にト
ナーが多く付着するような潜像を形成して、可視像化す
ると、l部分のトナーの嵩密度が低下する。すると、隣
接するキャリアの嵩密度の高い部分(h)のキャリアが
嵩密度の低くなったl部分に移動するため、現像剤担持
体上の長手方向の端部でのトナー濃度分布はほぼ均一に
なる。
【0022】とくに、請求項3の発明においては、現像
剤担持体の長手方向に向かって徐々にトナーが多く付着
するような潜像が形成されるので、トナー消費によりト
ナーの嵩密度が低くなる部分とそうでない部分との段差
が緩やかなものとなる。よって、嵩密度の高い部分のキ
ャリアが嵩密度の低くなった部分に移動した際の現像剤
の分布も段差の少ない滑らかなものとなる。
【0023】とくに、請求項4の発明においては、トナ
ーが多く付着するような潜像の形成とその可視像化が、
画像形成の前又は後に実行されるので、トナーが多く付
着するような潜像を形成するために、専用の検知タイミ
ング手段等を設ける必要がない。
【0024】また、とくに請求項5の発明においては、
トナーが多く付着するような潜像が、潜像担持体の非画
像領域の帯電電位を除去するイレーサにより形成される
ので、トナーが多く付着するような潜像を形成するため
の専用の画像入力装置や画像パターンを用意する必要が
ない。なお、トナーが多く付着するような潜像を正規現
像法で現像する場合には、帯電装置により潜像担持体表
面の所定範囲を帯電させた後、イレーサによりトナーが
多く付着するような潜像の範囲以外の領域をイレースす
る。これにより、前記潜像の範囲では帯電電位が残り、
その以外の領域では帯電電位が除去されるため、帯電領
域が現像剤担持体を通過した際に、現像剤により前記潜
像の範囲のみが可視像化される。 (以下、余白)
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像形成装置であ
る電子写真複写機(以下、複写機という)に適用した場
合の実施形態について説明する。なお、以下の説明でカ
ッコを付した符号は他の図面上の符号を表す。図2は、
本実施形態に係る複写機の概略構成図である。潜像担持
体としての感光体ドラム11の周囲には、ドラム回転方
向に沿って帯電装置12、イレーサ13、露光装置1
4、現像装置15、転写装置16、クリーニング装置1
7が配置されている。なお、図2では他の周辺装置を省
略している。
【0026】感光体ドラム11は、図示しないモータ等
の駆動手段によってコピー時には一定速度で矢印方向に
回転駆動される。そして帯電装置12により暗中にて一
様に帯電された後に、イレーサ13により非画像領域の
帯電電位が除去される。続いて、露光装置14により原
稿光像が照射結像され、静電潜像が感光体ドラム11の
外周表面上に担持される。その後、上記静電潜像は現像
装置15を通過する間に、後述する現像スリーブ4から
供給される現像剤により現像(可視像化)される。この
現像スリーブ4による現像は、現像スリーブ4に図示し
ない電源から現像バイアス電圧を印加することにより行
われる。静電潜像に現像されたトナー像は、転写装置1
6において転写紙搬送部材18により搬送されてきた転
写紙Pに転写される。この転写装置16における転写
は、転写紙Pの感光体ドラム11に対向する面と反対の
面から感光体ドラム11上のトナー像の電荷と逆極性の
バイアス電圧を印加することにより行われる。トナー像
が転写された転写紙Pは熱融着、圧力定着などの定着行
程を経て図示しない排紙トレイに出力される。なお、転
写紙Pは転写紙搬送部材18により、感光体ドラム11
上のトナー像の先端部が紙転写位置に到達するタイミン
グに合わせて給紙される。さらに、トナー像転写後の感
光体ドラム11上に残留した未転写トナーは、クリーニ
ング装置17によって感光体ドラム11上から除去さ
れ、クリーニング装置17内に回収される。その後、感
光体ドラム11の表面は、図示しない除電装置により残
留電荷が除去される。そして、再び帯電装置12により
帯電を施され、以後、同様の画像形成プロセスを必要な
コピー枚数分だけ繰り返す。
【0027】図3は、上記複写機に適用される現像装置
15の概略構成を示す部分断面図である。この現像装置
15は、潜像担持体である円筒状の感光体ドラム11の
側方に配設され、感光体ドラム11に向けて開口部1が
形成された支持ケース2と、この開口部1から一部が露
出し、トナー及び磁性粒子(以下、キャリアという)か
らなる現像剤3を表面に担持する現像剤担持体としての
現像スリーブ4と、現像スリーブ4上に担持されて搬送
されている現像剤3の量を規制する現像剤規制部材とし
てのドクタ5と、現像スリーブ4上方に滞留する現像剤
を収容する空間を形成する剤収容部材6と、トナー収容
部としてのトナーホッパ7とから構成されている。
【0028】上記剤収容部材6のうち、現像スリーブ4
の回転方向上流側の端部6aは、現像スリーブ4に沿っ
て現像スリーブ4との間に所定の間隔を持って延出して
おり、現像スリーブ4との間に、感光体ドラム11との
対向部の現像位置に供給されずに剤収容部材6で進行が
阻止された現像剤を収容する現像剤収容部Aを形成して
いる。この現像剤収容部Aに対向する現像スリーブ4の
内側には磁界発生手段としての図示しないマグネットロ
ーラの磁極が配置している。また、トナーホッパ7は、
現像剤搬送方向における現像剤収容部Aの上流側に隣接
して現像スリーブ4表面と対向するトナー補給開口部7
aを有し、該トナー補給開口部7aに隣合ったスペース
には、トナー9をトナー補給開口部7aに向けて撹拌し
ながら送り出すトナー送りだし部材としてのトナーアジ
テータ8が配設されている。
【0029】上記構成の現像装置15において、現像ス
リーブ4上の現像剤3は、該スリーブ4の矢印方向の回
転に伴って搬送され、剤収容部材6により規制されて薄
層化される。薄層化された現像剤3は、矢印方向に回転
している感光体ドラム11と対向する現像領域に搬送さ
れる。そして、現像領域では、感光体ドラム11上に形
成されている静電潜像にトナーが供給され、該静電潜像
の可視像化が行われる。この可視像化に使用されなかっ
た現像剤3は、現像スリーブ4の回転に伴って搬送さ
れ、トナーアジテータ8で送り出されてトナー補給開口
部7aから供給された新しいトナー9を取り込んだ後、
現像剤収容部Aに戻る。
【0030】ここで、トナーアジテータ8は、送り部材
としての板状の羽根部8aの一端が、図示しない駆動手
段により矢印方向に回転駆動される回転軸8bの長手方
向に沿って取り付けられており、回転軸8bが矢印方向
に回転すると、羽根部8aの回転方向上流側の面でトナ
ーホッパ7内のトナー9を撹拌しながらトナー補給開口
部7aに向けてトナー9が送り出される。したがって、
回転軸8bの回転中心から羽根部8aの先端までの距離
がある程度長いほど、トナー9を撹拌する能力が高く、
また、トナーを効率良く現像剤収容部Aに送りだすこと
ができる。トナーホッパ7内の新しいトナーを含んだ現
像剤3は剤収容部材6の規制により内圧が増加し、現像
剤3のトナー分散とトナー帯電とが行われる。このよう
に現像剤収容部Aにおける現像剤の内圧増加により、現
像スリーブ4上の現像剤3中のトナーを帯電することが
できるので、パドルやスクリュウ等の現像剤3を帯電あ
るいは撹拌するための複雑な撹拌機構が不要となる。
【0031】一方、上記現像領域に供給されずに剤収容
部材6で進行が阻止された現像剤3の一部は、現像剤収
容部A内で現像剤3自身の内圧及び重力によってトナー
ホッパ7のトナー補給開口部7aに向かって移動する。
トナー補給開口部7a付近まで移動してきた現像剤3
は、現像スリーブ4の回転に伴って剤収容部材6側に循
環するように搬送される。
【0032】上記複写機における画像形成プロセスの実
行や紙送り処理などは、図示しない制御部により制御さ
れている。この制御部は、CPU(中央処理装置)、R
OM、RAM、I/Oコントローラなどで構成されてい
る。このうちCPUは、複写機全体の動作を制御してお
り、後述するように、現像スリーブ4の両端部近傍での
トナー濃度上昇を防止するために、感光体ドラム11の
長手方向の両端部にトナーが多く付着するような潜像を
形成し、これを可視像化する処理を実行している。
【0033】次に、現像スリーブ4の両端部近傍でのト
ナー濃度上昇を防止するために、感光体ドラム11の両
端部にトナーが多く付着するような潜像を形成する実施
形態について説明する。図1は、図2の概略斜視図であ
り、感光体ドラム11とその周辺装置の配置を示してい
る。ただし、図2に示したイレーサ13、露光装置1
4、及び現像装置15の支持ケース2やトナーホッパ7
などは省略している。
【0034】この複写機においては、1ジョブの画像形
成プロセスが終了したとき(又は開始する前)に、感光
体ドラム11の長手方向の両端部にトナーが多く付着す
るような潜像を形成し、この潜像を現像スリーブ4によ
り可視像化するようにしている。図1では、トナーが多
く付着するような潜像として、現像により黒ベタ画像と
なる潜像を、感光体ドラム11の長手方向の両端部に形
成し、この潜像が現像スリーブ4を通過したときに可視
像化されたときの状態を示している。可視像化により、
感光体ドラム11上の長手方向の両端部には、黒ベタ画
像Aが形成されている。
【0035】このように、感光体ドラム11の長手方向
の両端部に形成された潜像が現像装置(15)を通過
し、現像スリーブ4が担持する現像剤により可視像化さ
れると、現像スリーブ4の長手方向の両端部ではトナー
が急激に消費されるので、その部分のトナーの嵩密度が
低下し、隣接する嵩密度の高い部分のキャリアが嵩密度
の低くなった部分へ移動するため、現像スリーブ4の長
手方向の両端部でのトナー濃度分布はほぼ均一なものと
なる。
【0036】以上のように構成された複写機によれば、
通常の画像形成プロセス以外のタイミング、すなわち1
ジョブの画像形成プロセスの前又は後において、感光体
ドラム11の長手方向の両端部にトナーが多く付着する
ような潜像を形成することにより、現像スリーブ4の長
手方向の両端部でのトナー濃度分布はほぼ均一なものと
することができる。したがって、現像スリーブ4の両端
部近傍においてトナー濃度が異常に上昇することがなく
なり、現像スリーブ4の両端部近傍でのトナー濃度の異
常な上昇によって発生するトナー飛散、装置内部の汚
染、形成画像の地汚れ等を防止することができる。
【0037】なお、感光体ドラム11の長手方向の両端
部にトナーが多く付着するような潜像を形成するタイミ
ングとしては、1ジョブの画像形成プロセスの開始又は
終了時に限定されるものではなく、通常の画像形成プロ
セス以外であれば、どのタイミングで実行してもよい。
また、トナーが多く付着するような潜像の形成は、図2
に示す露光装置14のような従来公知の手法を利用して
もよいし、トナーが多く付着するような潜像を形成する
ための専用の露光装置を設置するようにしてもよい。ト
ナーが多く付着するような潜像を露光装置14により形
成する場合は、トナーが多く付着するような潜像用の画
像パターンを用意する。
【0038】この実施形態の複写機では、トナーが多く
付着するような潜像を図2のイレーサ13を用いて形成
している。また、この実施形態では、静電潜像の現像に
正規現像法を用いている。この正規現像法では、帯電装
置12により感光体ドラム11表面の所定範囲を帯電さ
せた後、イレーサ13によりトナーが多く付着するよう
な潜像の範囲以外の領域をイレースする。すると、前記
潜像の範囲では帯電電位が残り、その以外の領域では帯
電電位が除去されるため、帯電領域が現像装置15を通
過した際に、現像スリーブ4が担持する現像剤により前
記潜像の範囲のみが可視像化されることになる。このよ
うに、イレーサ13を用いることにより、トナーが多く
付着するような潜像を形成するための専用の露光装置を
設けたり、トナーが多く付着するような潜像用の画像パ
ターンを用意する必要がなくなるため、装置の小型化、
低コスト化を図ることができる。なお、静電潜像の現像
には、帯電電位が除去された領域にトナーを付着させ
る、いわゆる反転現像法を用いることもできる。
【0039】また、トナーが多く付着するような潜像を
形成し、可視像化するときには、転写紙Pは給紙されな
い。このため、転写ローラや転写ベルトなどの転写部材
を使った接触転写方式では、可視像化された黒ベタ画像
により転写部材表面の地汚れが発生することがある。こ
の場合には、転写部材に付着したトナーをブレード等に
より掻き落としたり、あるいは転写部材を一時的に感光
体ドラム11から離間させるようにする。また、転写部
材に通常の転写バイアスとは逆のバイアス電圧を印加
し、転写部材側への転写を防ぐようにしてもよい。
【0040】次に、他の実施形態として、感光体ドラム
11の長手方向の両端部に向かって徐々にトナーが多く
付着するような潜像を形成する実施形態について説明す
る。図4は、図2の概略斜視図であり、図1と同じく感
光体ドラム11とその周辺装置の配置を示している。こ
の実施形態の複写機においては、1ジョブの画像形成プ
ロセスが終了したとき(又は開始する前)に、感光体ド
ラム11の長手方向の両端部に向かって徐々にトナーが
多く付着するような潜像を形成し、この潜像を現像スリ
ーブ4により可視像化するようにしている。すなわち図
4に示すように、感光体ドラム11の長手方向の両端部
に向かって徐々にトナーが多く付着するような潜像とし
て、現像により黒ベタ画像となる潜像と、この黒ベタ画
像となる潜像と隣接する位置であって、感光体ドラム1
1の長手方向に中央寄りに、現像により灰色画像となる
潜像を形成し、この2種類の潜像を現像スリーブ4によ
り可視像化するようにしている。ここで、灰色画像と
は、可視像化したときに画像濃度が黒と白のほぼ中間
(ハーフトーン)となるような色の画像をいう。図4で
は、現像により黒ベタ画像となる潜像と、現像により灰
色画像となる潜像を、感光体ドラム11の長手方向の両
端部に形成し、これらの潜像が現像スリーブ4を通過し
たときに可視像化されたときの状態を示している。可視
像化により、感光体ドラム11上の長手方向の両端部に
は、黒ベタ画像Aと灰色画像Bとが形成されている。
【0041】このように、感光体ドラム11の長手方向
の両端部に形成された各潜像が現像装置(15)を通過
し、現像スリーブ4が担持する現像剤により可視像化さ
れると、上記実施形態の場合と同様の作用により、現像
スリーブ4の長手方向の両端部に隣接する部分の嵩密度
の高い部分のキャリアが嵩密度の低くなった部分へ移動
するため、現像スリーブ4の長手方向の両端部でのトナ
ー濃度分布はほぼ均一なものとなる。とくに、この実施
形態においては、黒ベタ画像となる潜像に隣接して灰色
画像となる潜像が形成されているので、トナー消費は黒
ベタ画像となる潜像から灰色画像となる潜像に向かって
徐々に少なくなる。したがって、現像スリーブ4の長手
方向の両端部においては、黒ベタ画像の部分から灰色画
像の部分に向かってトナー濃度が徐々に低下することに
なる。
【0042】以上のように構成された複写機によれば、
通常の画像形成プロセス以外のタイミング、すなわち1
ジョブの画像形成プロセスの前又は後において、感光体
ドラム11の長手方向の両端部に向かって徐々にトナー
が多く付着するような潜像として、黒ベタ画像となる潜
像と灰色画像となる潜像とを形成することにより、現像
スリーブ4の長手方向の両端部でのトナー濃度分布はほ
ぼ均一なものとすることができる。とくに、灰色画像と
なる潜像を可視像化した部分では、黒ベタ画像となる潜
像を可視像化した部分と比べてトナーの嵩密度の低下が
少ないので、現像スリーブ4の長手方向におけるトナー
の嵩密度は端部に向かって徐々に低下し、これに伴って
隣接する嵩密度が高い部分のキャリアも両端部に向かっ
て徐々に多くなるように移動する。これによると、長手
方向の両端部近傍においてトナー濃度が低下する部分と
そうでない部分との段差が緩やかなものとなるので、前
述した隣接する嵩密度の高い部分のキャリアが嵩密度の
低くなった部分へ移動した際の現像剤の分布も段差の少
ない滑らかなものとなる。よって、感光体ドラム11の
長手方向の両端部に黒ベタ画像となる潜像のみを形成し
た場合に比べて、現像スリーブ4の長手方向の両端部で
のトナー濃度分布をより均一なものとすることができ
る。この場合も、現像スリーブ4の端部近傍においてト
ナー濃度が異常に上昇することがなくなり、現像スリー
ブ4の両端部近傍でのトナー濃度の異常な上昇によって
発生するトナー飛散、装置内部の汚染、形成画像の地汚
れ等を防止することができる。
【0043】なお、先に説明した実施形態の複写機で
は、黒ベタ画像となる潜像をイレーサ13を用いて形成
しているが、灰色画像の潜像をイレーサ13で形成する
のは難しいため、あらかじめ黒ベタ画像用と灰色画像用
の画像パターンを用意しておき、露光装置(14)によ
り潜像を形成するようにしてもよい。
【0044】また、図4においては、全面が黒ベタ画像
となる潜像に隣接して全面が灰色画像となる潜像を形成
するようにしているが、黒ベタ画像Aから灰色画像Bに
かけて濃淡が段階的又は無段階に変化するようにしても
よいし、灰色画像Bから白部至るまでの間も濃淡が段階
的又は無段階に変化するようにしてもよい。このように
濃淡を段階的又は無段階に変化させた場合は、現像スリ
ーブ4の長手方向での現像剤の分布をよりいっそう滑ら
かなものとすることができる。
【0045】さらに、黒ベタ画像及び灰色画像の形状は
四角形だけでなく、他の形状で形成してもよい。また、
全面が黒又は灰色の一様な濃度の画像ではなく、一定又
は不特定なパターンを複数組み合わせたものでもよい。
すなわち、現像スリーブ4の長手方向の端部でトナーの
消費が多くなるような画像であれば、その形状や濃度等
はとくに限定されるものではない。
【0046】次に、上述した実施形態において、画像形
成プロセス実行時の複写機の動作を図1及び図2を参照
しながら、図5のフローチャートにより説明する。ここ
では、図1に示すような、黒ベタ画像となる潜像のみを
形成する場合について説明する。まず、図示しない操作
パネルからコピー開始を受け付けると(ステップ10
1)、画像形成プロセスを開始する(ステップ10
2)。この画像形成プロセスでは、帯電装置12により
感光体ドラム11の表面を一様に帯電させ、図示しない
光学系により転写紙Pの用紙サイズを検知し、イレーサ
13により非画像領域の帯電電位を除去した後、露光装
置14により感光体ドラム11上に静電潜像を形成し、
現像装置15にて現像を行う。そして、転写装置16に
より転写紙Pにトナー像を転写し、その後、感光体ドラ
ム11上の未転写トナーをクリーニング装置17により
除去する。この一連の画像形成プロセスを1ジョブのコ
ピーが終了するまで繰り返し(ステップ103)、1ジ
ョブのコピーが終了したときには(ステップ103でY
es)、続いて、黒ベタ画像となる潜像の形成動作に移
行する。まず、帯電装置12により感光体ドラム11表
面の所定領域を帯電させ(ステップ104)、イレーサ
13により黒ベタ画像となる潜像の範囲以外の領域をイ
レースする(ステップ105)。次に、現像装置15の
現像スリーブ4に現像バイアス電圧を印加して、感光体
ドラム11上に形成された黒ベタ画像となる潜像を可視
像化する(ステップ106)。その後、クリーニング装
置17により黒ベタ画像をクリーニングする(ステップ
107)。
【0047】なお、黒ベタ画像となる潜像の形成は、上
述したように1ジョブの画像形成プロセスが終了した直
後に実行してもよいし、1ジョブの画像形成プロセスを
開始する直前に実行するようにしてもよい。また、1ジ
ョブの画像形成プロセスが終了し、所定時間が経過した
後、あるいは所定の指示入力がなされた後に実行しても
よい。なお、黒ベタ画像となる潜像の形成は、1ジョブ
の途中で実行させることもできるが、1ジョブ全ての形
成画像について地汚れを解消するため、黒ベタ画像とな
る潜像の形成動作は、1ジョブの前又は後に実行するこ
とが望ましい。さらに、あらかじめ1ジョブの前又は後
に黒ベタ画像となる潜像の形成動作を実行するようにタ
イミングを設定することにより、黒ベタ画像となる潜像
を形成するタイミングを検知するための専用の検知タイ
ミング手段などを設ける必要がなくなるので、装置の小
型化、低コスト化を図ることができる。 (以下、余白)
【0048】ところで、1ジョブのコピー枚数は1枚で
あったり、あるいは複数枚であったりするため、1ジョ
ブのコピー枚数によっては黒ベタ画像となる潜像の形成
動作が長時間実行されない場合もある。しかし、一般的
な1ジョブで実行されるコピー枚数では、ほとんど問題
になることはない。図6は、コピー枚数と現像スリーブ
4の端部におけるトナー濃度との関係を示したもので、
図中のxはトナー飛散などが発生してしまうトナー濃度
になるまでのコピー枚数を示している。コピー枚数がx
を越え、トナー濃度がx′以上(破線を越える領域)に
なるとトナー飛散などが発生し始めるが、このxの値は
通常は数千枚であるため、一般的な1ジョブのコピー枚
数範囲(〜数十枚程度)でとくに問題になることはな
い。ちなみに、画像面積6%のチャートを連続してコピ
ーした実験では、1500枚付近でトナー飛散などが発
生した。ただし、黒ベタ画像となる潜像の形成動作は、
必要に応じて1ジョブの画像形成プロセスの途中で実行
するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】請求項1乃至5の発明によれば、現像剤
担持体の長手方向の端部でトナーが多く付着するような
潜像を可視像化させることにより、該現像剤担持体の長
手方向の端部においてトナーを多く消費させるようにし
たので、前記現像剤担持体の端部でトナー濃度上昇が発
生した場合でも、現像剤担持体上の長手方向の端部にお
けるトナー濃度分布をほぼ均一なものとすることができ
る。よって、現像剤担持体端部近傍でのトナー濃度上昇
が抑えられ、現像剤担持体端部近傍のトナー濃度上昇に
よって発生するトナー飛散、装置内部の汚染、及び形成
画像の地汚れ等を防止することができる。
【0050】とくに、請求項3の発明によれば、現像剤
担持体の長手方向に向かって徐々にトナーが多く付着す
るような潜像を形成するようにしたので、現像体担持体
の長手方向の端部での現像剤の分布も段差の少ない滑ら
かなものとなり、トナー濃度分布をより均一なものとす
ることができる。
【0051】とくに、請求項4の発明によれば、トナー
が多く付着するような潜像の形成とその可視像化を、画
像形成の前又は後に実行するようにしたので、トナーが
多く付着するような潜像を形成するに際して、専用の検
知タイミング手段等を設ける必要がなくなり、装置の小
型化、低コスト化を図ることができる。
【0052】また、とくに請求項5の発明によれば、ト
ナーが多く付着するような潜像を、潜像担持体の非画像
領域の帯電電位を除去するイレーサにより形成するよう
にしたので、トナーが多く付着するような潜像を形成す
るための専用の画像入力装置や画像パターンを用意する
必要がなくなり、装置の小型化、低コスト化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る複写機の概略斜視図。
【図2】実施形態に係る複写機の概略構成図。
【図3】現像装置の概略構成を示す部分断面図。
【図4】実施形態に係る他の複写機の概略斜視図。
【図5】画像形成プロセス実行時の複写機の動作を示す
フローチャート。
【図6】コピー枚数と現像スリーブ端部のトナー濃度と
の関係を示す説明図。
【図7】現像剤担持体の長手方向における磁力分布、単
位面積当たりの現像剤量分布、及び現像剤担持体回動方
向における単位長さ当たりの磁性粒子量分布の説明図。
【図8】従来から提案されている現像剤担持体と現像剤
規制部材との配置を示す構成図。
【符号の説明】
4 現像スリーブ 11 感光体ドラム 12 帯電装置 13 イレーサ 14 露光装置 15 現像装置 16 転写装置 17 クリーニング装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 一 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−225266(JP,A) 特開 平2−39176(JP,A) 特開 平4−86855(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 15/08 115 G03G 15/00 303

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に磁界発生手段を備えた現像剤担持体
    上に、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を貯溜し
    た現像剤収容部の現像剤を磁力により担持させ、現像剤
    規制部材とのギャップを通過させることによって現像剤
    担持体上に担持した現像剤の量を規制した後に、回動に
    より潜像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送する
    とともに、トナー取り込み開口部を介して現像剤収容部
    と連通し、該現像剤収容部の現像剤に接触するように貯
    溜されているトナー収容部のトナーを該現像剤の移動に
    より取り込む現像工程において、 非画像形成時に、上記潜像担持体の長手方向の端部であ
    って、上記磁界発生手段の上記現像剤担持体の長手方向
    両端部の磁力が中央側より大きな箇所に上記磁性粒子が
    偏ることで磁性粒子の担持量が該箇所より減少する箇所
    に対応する部分にトナーが多く付着するような潜像を形
    成する工程と、該潜像を上記現像剤担持体により可視像
    化する工程とを設けたことを特徴とするトナー濃度制御
    方法。
  2. 【請求項2】内部に磁界発生手段を備えた現像剤担持体
    上に、トナーと磁性粒子とを含む二成分現像剤を貯溜し
    た現像剤収容部の現像剤を磁力により担持させ、現像剤
    規制部材とのギャップを通過させることによって現像剤
    担持体上に担持した現像剤の量を規制した後に、回動に
    より潜像担持体と対向する現像領域に現像剤を搬送する
    とともに、トナー取り込み開口部を介して現像剤収容部
    と連通し、該現像剤収容部の現像剤に接触するように貯
    溜されているトナー収容部のトナーを該現像剤の移動に
    より取り込む現像装置を備えた画像形成装置において、 非画像形成時に、上記潜像担持体の長手方向の端部であ
    って、上記磁界発生手段の上記現像剤担持体の長手方向
    両端部の磁力が中央側より大きな箇所に上記磁性粒子が
    偏ることで磁性粒子の担持量が該箇所より減少する箇所
    に対応する部分にトナーが多く付着するような潜像を形
    成し、該潜像を上記現像剤担持体により可視像化するこ
    とを特徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項2の画像形成装置において、 上記トナーが多く付着するような潜像を、上記潜像担持
    体の長手方向の両端部に向かって徐々にトナーが多く付
    着するような潜像としたことを特徴とする画像形成装
    置。
  4. 【請求項4】請求項2又は3の画像形成装置において、 上記トナーが多く付着するような潜像の形成とその可視
    像化を、画像形成の前又は後に実行することを特徴とす
    る画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項2、3又は4の画像形成装置におい
    て、 上記トナーが多く付着するような潜像を、上記潜像担持
    体上の非画像領域の帯電電位を除去するイレーサを用い
    て形成することを特徴とする画像形成装置。
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