JP3450672B2 - 静電荷像現像用トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナーの製造方法及び静電荷像現像用トナー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真法、静電記
録法、磁気記録法などを利用した記録方法に用いられる
トナーに関するものである。詳しくは本発明は予め静電
潜像担持体上にトナー像を形成後、転写材上に転写させ
て画像形成する複写機、プリンター、ファックスに用い
られるトナー及びその製造方法である。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては多数の方法が
知られているが、一般には光導電性物質を利用し、種々
の手段によって感光体上に電気的潜像を形成し、次いで
該潜像をトナーで現像して可視像化し、必要に応じて紙
などの転写材にトナー像を転写した後に、熱または圧力
によって転写材上にトナー像を定着して最終画像を得る
ものである。
【0003】電子写真法に用いられるトナーは、結着樹
脂、着色剤などから構成されているが、トナーの流動性
を向上させるために、無機微粒子を混合しているものが
多い。この無機微粒子によって充分なトナーの流動性が
得られ、白抜けなどのない充分な画像が得られる。
【0004】これらの無機微粒子は、トナー表面を覆っ
ている状態になっているのが通常であるが、高温高湿の
環境においては、これら無機微粒子を混合してもトナー
の流動性が悪化し、高品質な画像を得るために必要なト
ナーの流動性が得られない。
【0005】また、近年プリンターに用いられる現像装
置も、長寿命化が進み、現像装置に充填されるトナー量
も増加の傾向にある。その結果トナー加重が増え、流動
性悪化の要因となり、画像の品質、トナーの耐久性の悪
化という現象が起きてくる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高温
高湿の環境においても安定して高品質画像を得ることが
できる静電荷像現像用トナー及びその製造方法を提供す
ることにある。また、無機微粒子がトナーに埋め込まれ
にくく、充分な耐久性のある静電荷像現像用トナー及び
その製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、トナー粒子と
無機微粒子とを有する静電荷像現像用トナーの製造方法
であり、 該トナー粒子は、少なくとも結着樹脂,着色剤
及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の
比Mw/Mnが1.0〜2.0であるワックスを含有す
る重量平均粒径3〜8μmのトナー粒子であり、該無機
微粒子は、シリコーンオイルで処理された平均粒径が5
0nm以下の無機微粒子であり、該トナー粒子と該無機
微粒子とを乾式混合した後に、超音波発振器付き篩の篩
を通しながら該トナー粒子と該無機微粒子とに超音波を
照射することを特徴とする静電荷像現像用トナーの製造
方法に関する。
【0008】また、本発明は、少なくとも結着樹脂,着
色剤及び重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(M
n)の比Mw/Mnが1.0〜2.0であるワックスを
含有する重量平均粒径3〜8μmのトナー粒子と、シリ
コーンオイルで処理された平均粒径が50nm以下の無
機微粒子とを乾式混合した後に、超音波発振器付き篩の
篩を通しながら該トナー粒子と該無機微粒子とに超音波
を照射することによって製造されたものであることを特
徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明において超音波の照射は、
無機微粒子を混合した後でないと、上記問題に対して効
果がない。
【0010】これは、トナーと無機微粒子を混合したと
きにトナー表面に固着した無機微粒子が、その後超音波
を照射することによりある程度トナー表面から浮き、高
い流動性を得るために良い状態になっているためと考え
られる。
【0011】また、超音波の照射装置は、トナーと無機
微粒子を混合した後にかける篩に取り付けられているこ
とが、より好ましい。
【0012】これは、トナーを篩にかけながら超音波を
照射することによって、まんべんなくトナー粒子に超音
波をかけることができるからである。また、篩にかける
とき、超音波以外に振動を加えてもかまわない。
【0013】篩いの大きさとしては、その径が50〜2
000mmのものが好ましく用いられる。
【0014】篩いの目開きとしては、20〜200μ
m、より好ましくは20〜100μm、さらに好ましく
は30〜80μmが好ましい。20μm未満であると、
篩いの目づまりを起こし易く、また、200μmを超え
るとトナー全体の均一な処理が行なわれにくい。
【0015】超音波の作動周波数は、15〜100kH
zのものが好ましく用いられる。超音波の振幅は、0.
1〜10μmが好ましくは用いられる。
【0016】本発明に用いられる超音波発振器付き篩
は、例えば図1のようなものが挙げられる。図1におい
て、1は高周波電流を発生する装置、2はフレキシブル
ケーブル、3はプラグ、4は超音波変換器である。この
超音波変換器で高周波を超音波に変換する。5は共振器
である。このリングで超音波振動を金網篩全体に伝え
る。6は網枠、7は金網篩である。
【0017】本発明に用いる無機微粒子は、その平均粒
径が50nm以下、好ましくは3〜40nm、より好ま
しくは3〜30nmのものであることが好ましい。平均
粒径が50nmを超えると、トナー流動性アップに十分
な効果が得られない。また、平均粒径が50nm以下の
ものの他に、別の微粒子が混合されていてもかまわな
い。
【0018】本発明に用いる無機微粒子としては、以下
のものが挙げられる。これらは単独あるいは併用して用
いることが好ましい。マグネシウム、亜鉛、アルミニウ
ム、セリウム、コバルト、鉄、ジルコニウム、クロム、
マンガン、ストロンチウム、錫、アンチモン、チタンな
どの金属酸化物;チタン酸カルシウム、チタン酸バリウ
ム、チタン酸マグネシウム、チタン酸ストロンチウムな
どの複合金属酸化物;炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、炭酸アルミニウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウ
ム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム等の金属塩;
カオリンなどの粘土鉱物;アパタイトなどのリン酸化合
物;シリカ、炭化ケイ素、窒化ケイ素などのケイ酸化合
物などが挙げられる。
【0019】以上のうちでも特にシリカが流動性の向上
に効果がある。例えば、かかるシリカは硅素ハロゲン化
物の蒸気相酸化により生成されたいわゆる乾式法又はヒ
ュームドシリカと称される乾式シリカ、及び水ガラス等
から製造されるいわゆる湿式シリカの両者が使用可能で
あるが、表面及びシリカ微粉体の内部にあるシラノール
基が少なく、またNa2O、SO 3 2-等の製造残滓の少
ない乾式シリカの方が好ましい。また乾式シリカにおい
ては、製造工程において例えば、塩化アルミニウム、塩
化チタン等、他の金属ハロゲン化合物を硅素ハロゲン化
合物と共に用いることによって、シリカと他の金属酸化
物の複合微粉体を得ることも可能でありそれらも包含す
る。
【0020】さらにシリカ微粒子は、疎水化処理されて
いるものが好ましい。疎水化処理するには、シリカ微粒
子と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物などで
化学的に処理することによって付与される。好ましい方
法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により
生成された乾式シリカ微粒子をシランカップリング剤で
処理した後、あるいはシランカップリング剤で処理する
と同時にシリコーンオイルの如き有機ケイ素化合物で処
理する方法が挙げられる。
【0021】疎水化処理に使用されるシランカップリン
グ剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメ
チルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエト
キシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロ
ルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニ
ルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブ
ロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルト
リクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、
クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシラ
ンメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリ
オルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキ
シシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキ
シシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチル
ジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキ
サン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサン及
び1分子当たり2から12個のシロキサン単位を有し末
端に位置する単位にそれぞれ1個宛のケイ素原子に結合
した水酸基を含有したジメチルポリシロキサン等が挙げ
られる。
【0022】有機ケイ素化合物としては、シリコーンオ
イルが好ましい。また、好ましいシリコーンオイルとし
ては、25℃における粘度がおよそ30〜1,000セ
ンチストークスのものが用いられ、例えばジメチルシリ
コーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−
メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロロフェニル
シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が好
ましい。
【0023】シリコーンオイル処理の方法は、例えばシ
ランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコ
ーンオイルとをヘンシェルミキサー等の混合機を用いて
直接混合しても良いし、ベースとなるシリカへシリコー
ンオイルを噴射する方法によっても良い。あるいは適当
な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた
後、ベースのシリカ微粉体とを混合し、溶剤を除去する
方法でも良い。
【0024】本発明に用いる無機微粒子の平均粒径の求
め方は、まず、無機微粒子を透過電子顕微鏡にて、1×
105以上の倍率で観察し、写真をとる。そして画像上
の1nm以上の無機微粒子を対象にして一次粒子である
と確認できるものについて、100個無作為にサンプリ
ングし、その像から粒径を求め平均する。
【0025】本発明のトナー粒子に用いられる結着樹脂
としては、通常トナーに用いられるあらゆる樹脂が挙げ
られ、例えば以下のようなものがある。
【0026】加熱定着用トナーの場合は、例えば、ポリ
スチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトル
エン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン
−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸エ
ステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重
合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重
合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−α−
クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル
共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、
スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブ
タジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ス
チレン−アクリロニトリルインデン共重合体等のスチレ
ン系共重合体;ポリ塩化ビニル、フェノール樹脂、天然
変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、ア
クリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニル、シリコ
ーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン、ポリアミ
ド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポ
リビニルブチラール、テンペン樹脂、クマロンインデン
樹脂、石油系樹脂などが使用できる。
【0027】これらの中でも、スチレン系共重合体が好
ましい。
【0028】ラジカル重合反応により得られる樹脂は比
較的それ自身の主鎖の極性が低く、トナー母体の帯電を
安定させるものと考えられる。
【0029】スチレン系共重合体のスチレンモノマーに
対するコモノマーとしては、例えば、アクリル酸、アク
リル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、
アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸
−2−エチルヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリ
ル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のような
二重結合を有するモノカルボン酸、もしくはその置換
体;アクリル酸、メタクリル酸、α−エチルアクリル
酸、クロトン酸、などのアクリル酸及びそのα−或いは
β−アルキル誘導体、フマル酸、マレイン酸、シトラコ
ン酸などの不飽和ジカルボン酸及びそのモノエステル誘
導体または無水マレイン酸などがあり、このようなモノ
マーを単独、或いは混合して、他のモノマーと共重合さ
せることにより所望の重合体を作ることができる。
【0030】この中でも、特に不飽和ジカルボン酸のモ
ノエステル誘導体を用いることが好ましい。より具体的
には、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノ
エチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノオクチ
ル、マレイン酸モノアリル、マレイン酸モノフェニル、
フマル酸モノメチル、フマル酸モノエチル、フマル酸モ
ノブチル、フマル酸モノフェニルなどのようなα−、β
−不飽和ジカルボン酸のモノエステル類;n−ブテニル
コハク酸モノブチル、n−オクテニルコハク酸モノメチ
ル、n−ブテニルマロン酸モノエチル、n−ドデセニル
グルタル酸モノメチル、n−ブテニルアジピン酸モノブ
チルなどのようなアルケニルジカルボン酸のモノエステ
ル類;フタル酸モノメチルエステル、フタル酸モノエチ
ルエステル、フタル酸モノブチルエステルなどのような
芳香族ジカルボン酸のモノエステル類;例えば、塩化ビ
ニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル等のようなビニルエ
ステル類、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン等の
ようなエチレン系オレフィン類;例えば、ビニルメチル
ケトン、ビニルヘキシルケトン等のようなビニルケトン
類;例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニルイソブチルエーテル等のようなビニルエー
テル類;等のビニル単量体が単独もしくは組み合わせて
用いられる。
【0031】ここで架橋剤としては、主として2個以上
の重合可能な二重結合を有する化合物が用いられ、例え
ば、ジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等のような
芳香族ジビニル化合物、;例えば、エチレングリコール
ジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジメタクリレート等のよう
な二重結合を2個有するカルボン酸エステル;ジビニル
アニリン、ジビニルエーテル、ジビニルスルフィド、ジ
ビニルスルホン等のジビニル化合物、及び3個以上のビ
ニル基を有する化合物が単独もしくは混合物として使用
できる。
【0032】また、これら結着樹脂の製造方法等は、い
かなるものでもかまわない。
【0033】本発明に用いる着色剤としては、カーボン
ブラック、チタンホワイトの他、あらゆる顔料及び/又
は染料を用いることができる。
【0034】本発明をカラートナーとして用いる場合
は、例えば、イエロー着色剤としては、縮合アゾ化合
物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、
アゾ金属錯体メチン化合物、アリルアミド化合物に代表
される化合物が用いられる。具体的には、C.I.ピグ
メントイエロー12、13、14、15、17、62、
74、83、93、95、97、109、110、11
1、120、127、128、129、147、16
8、174、176、180、181、191等が好適
に用いられる。
【0035】マゼンタ着色剤としては、縮合アゾ化合
物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キ
ナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール
化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合
物、ペレリン化合物が用いられる。具体的には、C.I
ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:
2、48:3、48:4、57:1、81:1、14
4、146、166、169、177、184、18
5、202、206、220、221、254が特に好
ましい。
【0036】シアン着色剤としては、銅フタロシアニン
化合物及びその誘導体、アンスラキノン化合物、塩基染
料レーキ化合物等が利用できる。具体的には、C.Iピ
グメントブルー1、7、15、15:1、15:2、1
5:3、15:4、60、62、66等が好適に利用で
きる。
【0037】これらの着色剤は単独又は混合し、さらに
は固溶体の状態で用いることができる。本発明の着色剤
は、色相角、彩度、明度、耐候性、OHP透明性、トナ
ー中への分散性の点から選択される。該着色剤の添加量
は、樹脂100重量部に対して、1〜20重量部が望ま
しい。
【0038】本発明のトナーで磁性体を着色剤として用
いる磁性トナーの場合は、以下のようなものが例として
挙げられる。
【0039】トナーに含有させる磁性体としては、強磁
性の元素を含む合金又は化合物の粉末が好ましい。例え
ば、マグネタイト、マグヘマイト、フェライト等、鉄、
コバルト、ニッケル、マンガン、亜鉛等の合金や化合
物、その他の強磁性合金等、従来より磁性材料として知
られているもの等を挙げることができる。
【0040】磁性粉の窒素ガス吸着法によるBET比表
面積としては、1〜40m2/g、さらには2〜30m2
/gのものが好ましい。
【0041】磁性粉の平均粒径としては、0.05〜1
μm、好ましくは0.1〜0.6μmのものが好まし
い。
【0042】また、磁性体はトナー中に結着樹脂100
重量部に対して、60重量部〜200重量部、さらに好
ましくは80重量部〜150重量部含有させることが好
ましい。
【0043】本発明のトナーには荷電制御剤をトナー粒
子に配合(内添)、またはトナー粒子と混合(外添)し
て用いることができる。荷電制御剤によって、現像シス
テムに応じた最適の荷電量コントロールが可能となり、
特に本発明では粒度分布と荷電量とのバランスを更に安
定したものにすることが可能である。トナーを負帯電性
に制御するものとして、例えば、下記物質がある。
【0044】本発明のトナーを磁性トナーとして用いる
ときは、有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、
モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族
ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金
属錯体がある。ほかには、芳香族ハイドロキシカルボン
酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無
水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導
体類がある。
【0045】カラートナーの場合は、特に、無色でトナ
ーの帯電スピードが速く且つ一定の帯電量を安定して維
持できる荷電制御剤が好ましい。
【0046】具体的化合物としては、ネガ系としてサリ
チル酸、ナフトエ酸、ダイカルボン酸、それらの誘導体
の金属化合物;スルホン酸、カルボン酸を側鎖に持つ高
分子型化合物;ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合
物、カリークスアレーン等が利用でき、ポジ系として四
級アンモニウム塩、該四級アンモニウム塩を側鎖に有す
る高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化
合物等が好ましく用いられる。
【0047】該荷電制御剤は樹脂100重量部に対し
0.5〜10重量部が好ましい。しかしながら、本発明
において荷電制御剤の添加は必須ではなく、二成分現像
方法を用いた場合においては、キャリアとの摩擦帯電を
利用し、非磁性一成分ブレードコーティング現像方法を
用いた場合においてもブレード部材やスリーブ部材との
摩擦帯電を積極的に利用することで、トナー中に必ずし
も荷電制御剤を含む必要はない。
【0048】また、本発明において、必要に応じて1種
ないし2種以上のワックスを、トナー中に含有させても
かまわない。
【0049】本発明に用いられるワックスとしては次の
ものが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポ
リプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフ
ィンワックスなどの脂肪族炭化水素ワックス;また、酸
化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素ワックス
の酸化物又はそれらのブロック共重合物;カルナバワッ
クス、サゾールワックス、モンタン酸エステルワックス
などの脂肪酸エステルを主成分とするワックス類、及び
脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類を一部ま
たは全部を脱酸化した物などが挙げられる。
【0050】さらに、パルチミン酸、ステアリン酸、モ
ンタン酸などの飽和直鎖脂肪酸類;ブランジン酸、エレ
オステアリン酸、バリナン酸などの不飽和脂肪酸類;ス
テアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニル
アルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコー
ル、メリシルアルコールなどの飽和アルコール類;ソル
ビトールなどの多価アルコール類;リノール酸アミド、
オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミ
ド類;メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビス
カプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘ
キサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸
ビスアミド類;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサ
メチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイル
アジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸ア
ミドなどの不飽和脂肪酸アミド類;m−キシレンビスス
テアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル
酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類;ステアリン酸カ
ルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、
ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪族金属塩(一般に
金属石鹸と言われている物);また、脂肪族炭化水素系
ワックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマ
ーを用いてグラフト化させたワックス類;また、ベヘニ
ン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部
分エステル化物;また、植物性油脂の水素添加などによ
って得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化
合物などが挙げられる。
【0051】本発明に用いるワックスの量は、結着樹脂
100重量部に対して0.1〜30重量部が望ましい。
【0052】本発明においては、トナー中に示差熱分析
の吸熱ピークを60℃〜120℃に、さらに好ましくは
70℃〜110℃に有するワックスを含有する形態が特
に好ましい。
【0053】示差熱分析の吸熱ピークを60℃〜120
℃に有するワックスを含有する場合は、高温高湿環境に
おける画像品質向上の効果がより大きくなる。
【0054】示差熱分析の吸熱ピークが120℃以下に
有するワックスを含有するトナーは、そのトナー粒子の
表面の帯電特性が向上し、その様なワックスを含有しな
いトナーとは異なり、超音波の照射により実現される特
定の好ましい無機微粒子の存在状態を、より安定化させ
るのではないかと考えている。
【0055】また、示差熱分析の吸熱ピークを60℃未
満に有するワックスを含有したトナーは、トナーの保存
性が劣る傾向があり、ブロッキング等の問題を起こす可
能性がある。
【0056】また、本発明においては、そのGPC測定
での重量平均分子量(Mw),個数平均分子量(Mw)
の比(Mw/Mn)が1.0〜2.0であるワックスが
トナー中に含有された形態が特に好ましい。
【0057】Mw/Mnが1.0〜2.0のワックスを
含有する場合は、高温高湿環境における画像品質向上の
効果がより大きくなる。
【0058】Mw/Mnが1.0〜2.0とその分子量
分布がシャープなものほど、それを含有するトナー粒子
の表面の帯電特性より向上し、超音波の照射により実現
される特定の無機微粒子の存在状態を、より安定化させ
るのではないかと考えている。
【0059】本発明のトナーを製造する方法としては、
樹脂,離型剤,着色剤,荷電制御剤等を加圧ニーダーや
エクストルーダー又はメディア分散機を用い均一に分散
せしめた後、機械的又はジェット気流下でターゲットに
衝突させ、所望のトナー粒径に微粉砕化せしめた後、更
に分級工程を経て粒度分布をシャープ化せしめトナー化
する所謂粉砕方法によるトナーの製造方法が挙げられ
る。
【0060】また、重合トナーの製造方法としては、重
合性単量体中に離型剤,着色剤,荷電制御剤,重合開始
剤その他の添加剤を加え、ホモジナイザー・超音波分散
機等によって均一に溶解又は分散せしめた単量体組成物
を、分散安定剤を含有する水相中で、ホモミキサー等に
より分散せしめる。単量体組成物からなる液滴が所望の
トナー粒子のサイズが得られた段階で、造粒を停止す
る。その後は分散安定剤の作用により、粒子状態が維持
され、且つ粒子の沈降が防止される程度の撹拌を行えば
良い。重合温度は40℃以上、一般的には50〜90℃
の温度に設定して重合を行う。また、本発明の分子量分
布を得る目的で、重合反応後半に昇温しても良く、更
に、未反応の重合性単量体、副生成物等を除去するため
に反応後半、又は、反応終了後に一部水系媒体を留去し
ても良い。反応終了後、生成したトナー粒子を洗浄・ろ
過により回収し、乾燥する。懸濁重合法においては、通
常単量体組成物100重量部に対して水300〜300
0重量部を分散媒として使用するのが好ましい。
【0061】本発明において、トナー粒子は、重量平均
粒径(D4)が、好ましくは3〜8μm、より好ましく
は4〜7.5μmであることが良く、また体積平均粒径
(DV)が、好ましくは2.5〜6μm、より好ましく
は3〜6μmであることが高温高湿環境で、高品位の画
像を得られる点で良い。
【0062】トナー粒子の重量平均粒径(D4)が3μ
m未満の場合には、カブリが発生し易い。また、トナー
粒子の重量平均粒径が8μmよりも大きい場合には、高
温高湿環境で高品位な画像を得る効果が小さくなる。ト
ナー粒子の体積平均粒径(Dv)が2.5μm未満の場
合には、カブリが発生し易くなる。トナー粒子の体積平
均粒径が6μmより大きい場合には、高温高湿環境で高
品位な画像を得る効果が小さくなる。
【0063】本発明のトナーに係わる物性値の測定法は
次の通りである。
【0064】(1)トナーの粒度分布 本発明のトナーの粒度分布の測定はコールターカウンタ
ーTA−II型あるいはコールターマルチサイザー(コ
ールター社製)を用いる。電解液は1級塩化ナトリウム
を用いて1%NaCl水溶液を調製する。例えば、IS
OTON R−II(コールターサイエンティフィック
ジャパン社製)が使用できる。測定法としては、前記電
解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性
剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.
1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。
試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行ない、前記測定装置によりアパーチャーと
して100μmアパーチャーを用いて、2μm以上のト
ナーの体積,個数を測定して体積分布と個数分布とを算
出した。その体積分布から重量平均粒径(D4)及び体
積平均粒径(DV)を求めた。
【0065】(2)吸熱ピーク 本発明に係わる示差熱分析における吸熱ピークは、高精
度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計で測定する。例
えば、パーキンエルマー社製のDSC−7が使用でき
る。
【0066】測定方法は、ASTMD3418−82に
準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回昇
温させ前履歴をとった後、温度速度10℃/min、温
度0〜200℃の範囲で降温,昇温させたときに測定さ
れるDSC曲線を用いる。
【0067】吸熱ピーク温度とは、DSC曲線におい
て、プラスの方向のピーク温度のことであり、即ち、ピ
ーク曲線の微分値が正から負にかかる際の0になる点を
言う。
【0068】 (3)ワックスの分子量分布 ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定装置 :GPC−150C(ウォーターズ社) カラム:GMH−HT30cm 2連(東ソー社製) 温度 :135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加) 流速 :1.0ml/min 試料 :0.15%の試料を0.4ml注入
【0069】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
【0070】本発明のトナーは、様々な現像方式を有す
る画像形成装置に適用することができるが、トナーの流
動性がその画像品質に大きく影響する一成分現像方式に
おいて特に効果的である。
【0071】
【実施例】以上本発明の基本的な構成と特色について述
べたが、以下実施例に基づいて具体的に本発明について
説明する。しかしながら、これによって本発明の実施の
形態がなんら限定されるものではない。なお、実施例中
の部数は重量部である。
【0072】 <実施例1> (樹脂)スチレン−ブチルアクリレート−マレイン酸 100部 モノブチル共重合体(共重合比率 70/20/5) (磁性体)マグネタイト 100部 (荷電制御剤)アゾ系鉄錯体化合物 2部 (離型剤)脂肪族アルコール系ワックス 15部 (Mw/Mn=1.2,融点102℃) 上記材料を予備混合した後、110℃に設定した二軸混
練押出器によって溶融混練を行った。混練物を冷却後粗
粉砕し、ジェット気流を用いた粉砕機によって微粉砕
し、さらに風力分級機を用いて分級し、重量平均粒径
5.4μm,体積平均粒径4.4μmのトナー粒子を得
た。
【0073】上記トナー粒子100部に対して、ヘキサ
メチルジシラザンとシリコーンオイルで疎水化処理され
た平均粒径12nmの乾式シリカ1.8部を、ヘンシェ
ルミキサーで撹拌混合した。それを、図1に示すような
超音波発振器のついた外径700mm,200メッシュ
のステンレス製篩(晃栄産業社製)に通し、トナーを完
成させた。このとき、篩には、機械的な振動と共に、周
波数36kHz,振幅1μmの超音波をかけてトナーを
100kg/hrの速度で供給し、行った。
【0074】 <実施例2> (樹脂)スチレン−ブチルアクリレート−マレイン酸 100部 モノブチル共重合体(共重合比率 70/20/5) (着色剤)カーボンブラック 5部 (荷電制御剤)アゾ系鉄錯体化合物 2部 (離型剤)脂肪族アルコール系ワックス 15部 (Mw/Mn=1.2,融点102℃) 上記の材料を用いた以外は実施例1と同様にトナーを作
製した。トナー粒子の重量平均粒径は、6.3μm,体
積平均粒径は5.1μmであった。
【0075】<実施例3>イオン交換水700部に、0
1M−Na3PO4水溶液450部を投入し、50℃に加
温した後、TK式ホモミキサー(特殊機化工業製)を用
いて、10,000rpmにて撹拌した。これに、1.
0M−CaCl2水溶液70部を徐々に添加し、リン酸
カルシウム塩を含む水系媒体を得た。
【0076】一方、 (モノマー)スチレン−n−ブチルアクリレート 170部 (着色剤)C.I.ピグメントブルー15:3 30部 (荷電制御剤)サリチル酸金属化合物 2部 (極性樹脂)飽和ポリエステル 20部 (酸価10、ピーク分子量;15,000) (離型剤)ベヘニル酸ベヘニル 30部 (Mw/Mn=1.5,融点75℃) (架橋剤)ジビニルベンゼン 0.3部 上記処方を50℃に加温し、TK式ホモミキサー(特殊
機化工業製)を用いて、9,000rpmにて均一に溶
解、分散した。これに、重合開始剤2,2’−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)5部を溶解し、重
合性単量体組成物を調製した。
【0077】前記水系媒体中に上記単量体組成物を投入
し、50℃,N2雰囲気下において、TK式ホモミキサ
ーにて8,000rpmで撹拌し、重合性単量体組成物
を造粒した。
【0078】その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、2時
間で60℃に昇温し、4時間後、昇温速度40℃/Hr
で80℃に昇温し4時間反応させた。重合反応終了後、
減圧下で残存モノマーを留去し、冷却後、塩酸を加えリ
ン酸カルシウム塩を溶解させた後、ろ過、水洗、乾燥を
して、重量平均粒径6.5μm,体積平均粒径5.3μ
mの着色トナー粒子を得た。
【0079】後の工程は、実施例1と同じ様にして、ト
ナーを完成させた。
【0080】<実施例4>超音波を照射する時にかける
篩を325メッシュのものにした他は、実施例1と同様
にトナーを完成させた。
【0081】<実施例5>照射する超音波の振幅を1.
4μmにした他は、実施例1と同様にトナーを完成させ
た。
【0082】<実施例6>照射する超音波の振幅を0.
7μmにした他は、実施例1と同様にトナーを完成させ
た。
【0083】<参考例1> ワックスとして、高級脂肪族アルコールの代わりに、低
分子量ポリプロピレンワックス(Mw/Mn=4.2,
融点145℃)を用いる以外は、実施例1と同様にして
トナー粒子(重量平均粒径5.5μm,体積平均粒径
4.4μm)を得、同様に評価した。
【0084】<実施例> ワックスとして、高級脂肪族アルコールの代わりに、低
分子量ポリエチレンワックス(Mw/Mn=1.8,融
点117℃)を用いる以外は、実施例1と同様にしてト
ナー粒子(重量平均粒径5.4μm,体積平均粒径4.
5μm)を得、同様に評価した。
【0085】<参考例2> トナーの重量平均粒径を9.5μm、体積平均粒径を
7.7μmにした以外は、実施例1と同様にしてトナー
粒子を得、同様に評価した。
【0086】<実施例> トナー粒子の重量平均粒径を7.8μm、体積平均粒径
を6.5μmにした以外は、実施例1と同様にしてトナ
ーを得、同様に評価した。
【0087】<比較例1>トナーを篩にかけるとき、超
音波を照射しない他は、実施例1と同様にトナーを完成
させた。
【0088】<比較例2>トナー粒子と混合する無機微
粒子を、80nmの疎水性シリカにした他は、実施例1
と同様にトナーを完成させた。
【0089】<比較例3>トナー粒子と混合する無機微
粒子を、80nmの疎水性シリカにし、さらに篩をかけ
るとき超音波を照射しない他は、実施例1と同様にトナ
ーを完成させた。
【0090】評価項目及び評価方法は次の通りである。
【0091】(1)耐久テスト 実施例1、4〜6及び比較例1〜3の磁性トナーについ
ては、キヤノン社のLBP−930を用いて、15,0
00枚の耐久テスト(32℃,90%)を行い、画像濃
度、ゴースト、カブリの3点について評価した。
【0092】実施例2及び3の非磁性トナーについて
は、キヤノン社のLBP2030に対して、現像装置を
改造し、15,000枚プリント可能な現像装置を用意
して、15,000枚の耐久テスト(32℃,90%)
を行い、画像濃度、ゴースト、カブリの3点について評
価した。
【0093】画像濃度については、ベタ黒画像の濃度を
マクベス反射濃度計にて測定した。
【0094】ゴーストは、ベタ白部とベタ黒部が隣り合
う画像を現像した現像スリーブの位置が、現像スリーブ
の次の回転時には現像位置にきて、ハーフトーンを現像
するようにして、ハーフトーン画像上に現れる濃度差を
下記の基準に基づいて10,000枚耐久後の状態を評
価した。 ランク1:濃度差がまったく見られない。 ランク2:かすかに濃度差があるがほとんどわからな
い。 ランク3:濃度差がやや見られるが実用可。 ランク4:濃度差が顕著に見られ、悪い。
【0095】紙上のカブリについては、反射式濃度計
(TOKYO DENSHOKU CO.,LTD社製
REFLECTOMETER ODEL TC−6D
S)を用いて測定(プリント後の白地部反射濃度最悪値
をD s、プリント前の用紙の反射濃度平均値をD rとし
た時のD −Drを紙上カブリ量とした)した。紙上カ
ブリ量の3%以下は実質的に紙上カブリの無い良好な画
像であり、5%を超えると紙上カブリのやや目立つ不鮮
明な画像である。 ランク1:耐久全般でカブリが3%以下。 ランク2:耐久全般でカブリが5%以下。 ランク3:耐久中に一次的に5%を超えることがある。 ランク4:耐久の半分以上で5%を超える。
【0096】(2)耐ブロッキング性(保存性) 耐ブロッキング性は、細川ミクロン社製のパウダーテス
ターを用いて測定した。耐ブロッキング性の指標は、室
温で湿度60%の環境に7日間放置したトナーに対す
る、50℃で湿度80%の所に7日間放置したトナーの
凝集度の上昇率を用いた。 ランク1:上昇率5%以下。 ランク2:10%以下。 ランク3:20%以下。 ランク4:20%超。
【0097】各トナーについて評価結果を表1に示す。
【0098】
【表1】
【0099】
【発明の効果】本発明により、耐久性、保存性共に優れ
たトナーを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる超音波発振器付き篩の外観
図である。
【符号の説明】
1 高周波電流発生装置 2 超音波変換器 5 共振器 7 金網篩
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 俊次 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 大西 俊暢 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−40167(JP,A) 特開 昭52−136636(JP,A) 特開 平11−128842(JP,A) 特開 平10−43688(JP,A) 特開 平9−190015(JP,A) 特開 平7−152199(JP,A) 特開 平4−162048(JP,A) 特開 平2−284158(JP,A) 特開 平6−19201(JP,A) 実開 平2−57138(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トナー粒子と無機微粒子とを有する静電
    荷像現像用トナーの製造方法であり、 該トナー粒子は、 少なくとも結着樹脂,着色剤及び重量
    平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/
    Mnが1.0〜2.0であるワックスを含有する重量平
    均粒径3〜8μmのトナー粒子であり、該無機微粒子
    は、シリコーンオイルで処理された平均粒径が50nm
    以下の無機微粒子であり、 該トナー粒子と該無機微粒子とを乾式混合した後に、超
    音波発振器付き篩の篩を通しながら該トナー粒子と該無
    機微粒子とに超音波を照射することを特徴とする静電荷
    像現像用トナーの製造方法。
  2. 【請求項2】 該無機微粒子が、シリコーンオイルで疎
    水化処理されたシリカであることを特徴とする請求項1
    に記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  3. 【請求項3】 該超音波発振器付き篩は、リング状の共
    振器を有し、該トナー粒子と該無機微粒子を混合した後
    にかける金網篩に該共振器が取り付けられていることを
    特徴とする請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナ
    ーの製造方法。
  4. 【請求項4】 該トナー粒子の重量平均粒径が4〜7.
    5μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    かに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  5. 【請求項5】 該トナー粒子の体積平均粒径が2.5〜
    6μmであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
    かに記載の静電荷像現像用トナーの製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも結着樹脂,着色剤及び重量平
    均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/M
    nが1.0〜2.0であるワックスを含有する重量平均
    粒径3〜8μmのトナー粒子と、シリコーンオイルで処
    理された平均粒径が50nm以下の無機微粒子とを乾式
    混合した後に、超音波発振器付き篩の篩を通しながらに
    該トナー粒子と該無機微粒子とに超音波を照射すること
    によって製造されたものであることを特徴とする静電荷
    像現像用トナー。
  7. 【請求項7】 該無機微粒子が、シリコーンオイルで疎
    水化処理されたシリカであることを特徴とする請求項6
    に記載の静電荷像現像用トナー。
  8. 【請求項8】 該超音波発振器付き篩は、リング状の共
    振器を有し、該トナーと該無機微粒子を混合した後にか
    ける金網篩に該共振器が取り付けられていることを特徴
    とする請求項6又は7に記載の静電荷像現像用トナー。
  9. 【請求項9】 該トナー粒子の重量平均粒径が4〜7.
    5μmであることを特徴とする請求項6乃至8のいずれ
    かに記載の静電荷像現像用トナー。
  10. 【請求項10】 該トナー粒子の体積平均粒径が2.5
    〜6μmであることを特徴とする請求項6乃至9のいず
    れかに記載の静電荷像現像用トナー。
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