JP3450077B2 - 電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回路 - Google Patents

電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回路

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JP3450077B2
JP3450077B2 JP01109395A JP1109395A JP3450077B2 JP 3450077 B2 JP3450077 B2 JP 3450077B2 JP 01109395 A JP01109395 A JP 01109395A JP 1109395 A JP1109395 A JP 1109395A JP 3450077 B2 JP3450077 B2 JP 3450077B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、超磁歪アクチ
ュエータやスピーカ等に用いられる電磁変換型振動子の
制動インダクタンス低減回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電磁変換型振動子として電磁
型振動子や磁気ひずみ振動子が知られている。ここでい
う電磁変換型振動子とは、例えば、スピーカのように振
動を音に変換する装置や電磁型音叉等のフィルタ装置を
さす。一方、磁気ひずみ振動子とは、超磁歪アクチュエ
ータ等の電気を入力して機械的変位を取り出す振動発生
装置やトルクセンサ等のセンサ装置をさす。上記電磁型
振動子および磁気ひずみ振動子の等価回路が同じである
ので、以後両者を磁気変換型振動子を呼ぶことにする。
【0003】図20は、電磁変換型振動子が共振点付近
で振動しているときの電気的な等価回路を示している。
なお、図20に示す等価回路は、電磁変換型振動子が反
共振点付近で振動しているときの等価回路としても説明
できる。この図に示すように、電磁変換型振動子1は抵
抗Rn、キャパシタンスCnおよびインダクタンスLnか
らなる直列共振辺2と、制動インダクタンスLdとによ
り構成される並列共振辺3と等価であると考えられる。
上記直列共振辺2は、電磁変換型振動子1の共振を等価
的に表している。
【0004】図21は、図20に示す電磁変換型振動子
1の並列共振辺3のアドミタンスYの絶対値の周波数特
性を示したものであり、faおよびfbは各々共振点(直
列共振点)の共振周波数および反共振点(並列共振点)
の反共振周波数を示している。上記構成において、電磁
変換型振動子1を駆動した時、制動インダクタンスLd
に流れる電流は電磁変換型振動子1の振動に寄与してい
ない無効電流である。しかし、駆動電源(図示略)とし
ては電磁変換型振動子1を共振させるために必要な電力
に加え、制動インダクタンスLdにて消費する無効電力
をも供給しなければならず、このため、大容量のものが
必要となる。
【0005】図22は、上記問題を解決するために用い
られる従来の電磁変換型振動子の制動インダクタンス低
減回路を示す回路図である。この制動インダクタンス低
減回路は、電磁変換型振動子を図21に示す共振周波数
faにて振動させる際に、制動インダクタンスLdに流れ
る無効電流を等価的に打ち消すためのものであり、キャ
パシタンスCdが電磁変換型振動子1に並列に接続され
ている。
【0006】ここで、直列共振辺2のインピーダンスZ
nは(数1)で示される。
【数1】 また、図22における交流駆動電源4は定電圧源であ
り、電磁変換型振動子1とキャパシタンスCdに印加さ
れる電圧をVとすると、電磁変換型振動子1とキャパシ
タンスCdに流れ込む電流Iは(数2)で示される。
【数2】 この(数2)における電流Iを最小にする条件は、(数
3)の条件を満たすときで、そのときの電流Iは(数
4)で示される。
【数3】
【数4】 よって、(数3)をキャパシタンスCdについて展開し
た(数5)で示されるキャパシタンスCdを電磁変換型
振動子1に並列に接続することで、電磁変換型振動子1
の制動インダクタンスLdに流れる無効電流が等価的に
打ち消されることから、交流駆動電源4の電源容量をそ
の分低減することができる。
【数5】
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回
路においては、制動インダクタンスLdを等価的に打ち
消すCdは(数5)に示すように(駆動周波数f)2 ×
(制動インダクタンスLd)に反比例する。特に、駆動
周波数fに対しては2乗で効くため、温度変化等により
共振周波数が変動した場合には、駆動周波数と共振周波
数との差が大きくなるに従い、制動インダクタンスLd
に流れる無効電流を等価的に打ち消す量が急激に減少す
るという欠点があった。
【0008】
【0009】
【0010】本発明は、このような背景の下になされた
もので、その目的は、キャパシタンスCdを使うことな
く電磁変換型振動子の制動インダクタンスLdに基づく
無効電力を打ち消しまたは低減させることができる電磁
変換型振動子の制動インダクタンス低減回路を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、一端が電磁変換型振動子の駆動電圧印加端子に接続
され、その値が前記電磁変換型振動子の制動インダクタ
ンスのN倍であるインダクタンスと、前記インダクタン
スの他端に、前記駆動電圧印加端子の電圧の(N+1)
倍の電圧を印加する電圧印加手段とを具備することを特
徴とする電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回
路である。
【0012】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回路にお
いて、前記電圧印加手段は、前記駆動電圧印加端子の電
圧を増幅して前記インダクタンスの他端へ印加する増幅
器であることを特徴とする。
【0013】請求項3に記載の発明は、電磁変換型振動
子に並列に接続された交流駆動電源と、その一端が前記
電磁変換型振動子の一端に接続され、その値が前記制動
インダクタンスのN倍であるインダクタンスと、前記イ
ンダクタンスの他端に前記交流駆動電源の駆動電圧の
(N+1)倍の電圧を印加する電圧印加手段とを有し、
前記交流駆動電源は、前記電磁変換型振動子に供給され
る電流および電圧の位相とを比較する位相比較手段と、
前記位相比較手段の出力に対応する周波数の交流信号を
発生する交流信号発生手段と、前記交流信号を増幅して
前記電磁変換型振動子へ印加する増幅手段とから構成さ
れていることを特徴とする電磁変換型振動子の制動イン
ダクタンス低減回路である
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【作用】請求項1および2に記載の発明によれば、イン
ダクタンスの他端には、電圧印加手段によって電磁変換
型振動子の駆動電圧印加端子の電圧の(N+1)倍の電
圧が印加される。このとき、電磁変換型振動子の制動イ
ンダクタンスに流れる電流が、インダクタンスを流れる
電流によって、等価的に打ち消される。
【0025】請求項3に記載の発明によれば、インダク
タンスの他端には、電圧印加手段によって電磁変換型振
動子の駆動電圧印加端子の電圧の(N+1)倍の電圧が
印加される。このとき、インダクタンスを流れる電流と
電磁変換型振動子の制動インダクタンスと流れる電流と
が等価的に打ち消しあうことにより制動インダクタンス
に流れる電流が等価的に打ち消される。一方、交流駆動
電源は、PLL回路によって構成され、電磁変換型振動
子に印加される電圧と電流の位相差が常時0となるよう
にはたらく。
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【実施例】以下、この発明の実施例について説明する。
なお、以下に説明する実施例のうち、第1、第2実施例
は本発明の基礎的考え方を説明するための例であり、
4の実施例および第6〜第8の実施例は本発明の応用例
であり、特許請求の範囲には第3、第5実施例が対応す
る。 <第1実施例> 図1は、本発明の第1実施例による電磁変換型振動子の
制動インダクタンス低減回路を示す回路図であり、この
図において、図22の各部に対応する部分には、同一の
符号を付け、その説明を省略する。この図に示す制動イ
ンダクタンス低減回路においては、図22に示すキャパ
シタンスCdに代えて位相変換手段5およびインダクタ
ンスLsが接続されている。ここで、位相変換手段5
は、インダクタンスLsを流れる電流の位相を交流駆動
電源4の出力電流Iに対し180度変化させるものであ
る。
【0031】上記構成において、交流駆動電源4が駆動
されると、電磁変換型振動子1およびインダクタンスL
sへ電流Iが供給され、インダクタンスLsを流れる電流
の位相が位相変換手段5により180度だけ変化する。
インダクタンスLsに流れる電流の位相が180度変化
すると、インダクタンスLsと位相変換手段5との直列
回路のアドミタンスYが−(1/jωLs)となる。こ
の結果、交流駆動電源4から電磁変換型振動子1に印加
される電圧をVとすると、電磁変換型振動子1およびイ
ンダクタンスLsの並列回路を流れる電流Iは(数6)
となる。
【数6】
【0032】(数6)に示すように、インダクタンスL
sが制動インダクタンスLdとほぼ等価であるとすると、
I=(1/Zn)Vとなり、交流駆動電源4からみた場
合に、制動インダクタンスLdを流れる無効電流が等価
的に打ち消される。この場合、制動インダクタンスLd
を打ち消す条件はLs=Ldであり、図22に示すキャパ
シタンスCsを用いた従来例のように、駆動周波数f
(f=ω/2π)の関数とならない。
【0033】すなわち、上述した第1実施例による電磁
変換型振動子の制動インダクタンス低減回路によれば、
Ls=Ldの条件を満たすときには周波数依存性はなく、
すべての周波数領域で制動インダクタンスLdを等価的
に打ち消すことができる。また、インダクタンスLsが
制動インダクタンスLdに完全に一致しなくても、制動
インダクタンスLdの影響による無効電流を駆動電源の
周波数に関係なく低減することができる。なお、図2
は、位相変換手段5として、位相シフタ6を用いた場合
の回路図である。
【0034】図3および図4は、各々図1に示す位相変
換手段5としてオペアンプを用いた電磁変換型振動子の
制動インダクタンス低減回路の具体的構成を示す図であ
り、いずれの図においても、オペアンプ7は反転増幅器
として用いられており、非反転入力端子には交流駆動電
源4から駆動電源が供給され、反転入力端子と出力端子
との間には電磁変換型振動子1が接続されている。ただ
し、図3においては、インダクタンスLsが電磁変換型
振動子1とオペアンプ7の反転入力端子との間に挿入さ
れ、図4においては、インダクタンスLsがオペアンプ
7の反転入力端子と接地との間に挿入されている。
【0035】上記構成において、交流駆動電源4が駆動
されると、インダクタンスLsを流れる電流の位相が1
80度変化する。これにより、図1に示した回路図と同
様に電磁変換型振動子1の制動インダクタンス(図示
略)に流れる電流が打ち消され、または低減される。
【0036】<第2実施例>図5は、本発明の第2実施
例による電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回
路を示す回路図であり、この図においては、電磁変換型
振動子1が反共振周波数fb(図21参照)にて共振駆
動されるときの等価回路によって表されている。すなわ
ち、抵抗R'n、インダクタンスL'nおよびキャパシタン
スC'nの並列回路が振動子の共振を等価的に表し、イン
ダクタンスL'dが制動インダクタンスを表している。な
お、図5に示す等価回路は、電磁変換型振動子が共振周
波数faにて共振駆動されているときの等価回路として
も説明できる。また、交流駆動電源8は定電流源であ
り、この交流駆動電源8に、インダクタンスLs、位相
変換手段5および電磁変換型振動子1が直列接続されて
いる。位相変換手段5は、インダクタンスLsを流れる
電流の位相を180度だけシフトさせものである。
【0037】上記構成において、交流駆動電源8が駆動
されると、インダクタンスLsを流れる電流の位相が、
位相変換手段5により180度シフトする。このときの
交流駆動電源8から出力される電流Iと電圧Vとの関係
は、インダクタンスLsと位相変換手段5とが存在する
c−d点間のインピーダンスが−jωLsとなることか
ら、(数7)で示す通りとなる。なお、抵抗R'n、イン
ダクタンスL'nおよびキャパシタンスC'nの並列回路の
合成インピーダンスをZ'nとする。
【数7】
【0038】(数7)に示すように、インダクタンスL
sが制動インダクタンスL'dと等価であるとすると、電
圧Vは、V=Z'n・Iとなり、制動インダクタンスL'd
に印加される電圧が回路上にて等価的に打ち消され、制
動インダクタンスL'dによる無効電力の消費がなくな
る。また、インダクタンスLsが制動インダクタンスL'
dと完全に同一でなくても、制動インダクタンスL'dに
かかる印加電圧が、インダクタンスLsの値に応じた分
だけ低減される。この場合、制動インダクタンスL'dに
かかる電圧を打ち消しまたは低減させる条件は、インダ
クタンスLsと制動インダクタンスL'dとが等しいかあ
るいは近似していることであり、駆動周波数に依存して
いない。従って、電磁変換型振動子1が必ずしも反共振
周波数fbにて駆動されておらず、交流駆動電源8の駆
動周波数が反共振周波数fbからずれていても、インダ
クタンスLsにより、制動インダクタンスL'dにかかる
電圧を低減させる効果は、同様にして発揮することがで
きる。
【0039】<第3実施例>図6は、本発明の第3実施
例による電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回
路を示す回路図であり、この図においては、電磁変換型
振動子1を、共振周波数faにて共振しているときの等
価回路によって示している。なお、図6に示す等価回路
は、電磁変換型振動子1が反共振周波数fbで共振して
いるときの等価回路としても説明できる。この図におい
て、電磁変換型振動子1の一方の電極は、アース側に接
続され、または所定の電位に設定されている。交流駆動
電源4は一端がアース側に接続され、他端が電磁変換型
振動子1の他方の電極に接続されている。
【0040】また、電磁変換型振動子1の他方の電極、
すなわち交流駆動電源4により電圧Vが印加される電極
には、インダクタンスLsと増幅器9とが直列に接続さ
れたループ回路(帰還回路)10が接続されている。こ
の増幅器9は、交流駆動電源4の出力電圧Vを増幅して
インダクタンスLsに印加するもので、インダクタンス
Lsが電磁変換型振動子1の制動インダクタンスLdのN
倍であるとき、増幅器9の電圧増幅度は、ほぼ(N+
1)倍であることが好ましい。このとき、インダクタン
スLsにかかる電圧(c−d間の電圧)はN・Vとな
る。
【0041】上記構成において、交流駆動電源4からc
点に流れ込む電流をi、インダクタンスLsからc点に
流れ込む電流をi1とする。また、電磁変換型振動子1
の直列共振辺2のインピーダンスをZnとし、そこに流
れ込む電流をi2、制動インダクタンスLdに流れる電流
をi3とすると、各電流i1、i2、i3およびiは、それ
ぞれ(数8)、(数9)、(数10)および(数11)
で表わされる。
【数8】
【数9】
【数10】
【数11】
【0042】上記(数8)〜(数11)を電流iについ
て解くと(数12)が得られる。
【数12】 この式において、
【数13】 が成立するときは、電流iは(数14)に示すものとな
り、この電流iは電流i2と等しくなる。
【数14】
【0043】すなわち、交流駆動電源4の出力電流i
は、電磁変換型振動子1の直列共振辺2のインピーダン
スZnのみに流れ、振動に寄与しない制動インダクタン
スLdには流れなくなる。上記の(数14)から、電磁
変換型振動子1に流れる電流iの位相θを求めると、
(数15)に示す通りとなる。
【数15】 (数14)および(数15)が成立するときの、振動周
波数fと電流iの絶対値との関係を図7(A)に、振動
周波数fと電流iの位相θとの関係を図7(B)に示
す。図7(A)においては、共振周波数faで電流iの
絶対値が最大となっているのが解る。また、図7(B)
においては、位相θは振動周波数fが共振周波数faよ
り低い領域で進み位相となり、共振周波数faで位相差
がなくなり、共振周波数faより高い領域で遅れ位相と
なっているのが解る。
【0044】上述した本発明の第3実施例は、制動イン
ダクタンスLdに流れる電流を打ち消す条件が(数1
3)であり、これはインダクタンスLsと増幅器9の増
幅度Nの関数で与えられ、駆動周波数fの関数とはなら
ない。すなわち、制動インダクタンスLdに流れる電流
を打ち消す条件は振動周波数に依存しない。
【0045】また、インダクタンスLs(図6参照)を
固定して、増幅器9の増幅度(N+1)を可変抵抗で調
整しても同様の効果が得られるため、回路の小型化を図
ることができる。なお、増幅器9の増幅度と、インダク
タンスLsとの関係は(数13)が厳密に成り立ってい
る必要はなく、厳密に成り立っていなくても制動インダ
クタンスLdに流れる電流を低減させることができ、省
電力駆動の効果を得ることができる。
【0046】また、図6に示す制動インダクタンス低減
回路の目的は、制動インダクタンスLdに流れる電流i3
を、インダクタンスLsを流れる電流i1により打消し、
または低減させる点にある。従って、例えば、増幅器9
が設けられない場合に、d点に(N+1)Vに等しい、
または、これと近似した電圧を与えることにより、同様
の効果を得ることができる。すなわち、制動インダクタ
ンスLdを有するループ回路と、インダクタンスLsにル
ープ電流を流すための電圧付与手段を設けておけば、図
6と同様の効果が得られる。上述したように、図6に示
す実施例は、制動インダクタンスLdの電流を打ち消す
ためのインダクタンスLsおよび増幅器9を設ける。こ
の場合、インダクタンスLsの値は特には限定されな
い。制動インダクタンスLdの値の5倍でも、7倍でも
10倍でもよい。そして、用意したインダクタンスLs
の値が制動インダクタンスLdのN倍であった場合に
は、増幅器9の電圧増幅度を(N+1)またはその近傍
の値に設定する。これによって、上述した(数8)〜
(数14)に示すように、制動インダクタンスLdの電
流を打ち消すことができる。勿論、予め電圧増幅度が決
まっている増幅器9を設けてもよい。例えば、電圧増幅
度10の増幅器を用意した場合は、インダクタンスLs
として制動インダクタンスLdのほぼ9倍のインダクタ
ンス値を有するインダクタンスLsを使用すればよい。
【0047】次に、上記第3実施例による制動インダク
タンス低減回路の具体的構成について、図8を参照して
説明する。この図において、図6の各部に対応する部分
には同一の符号を付け、その説明を省略する。この図に
おいて、11は演算増幅器、Rfは帰還抵抗、Riは接地
抵抗である。このような構成において、インダクタンス
Lsが制動インダクタンスLdのN倍であるとき、演算増
幅器11の電圧増幅度(ゲイン)を(数16)に示す通
りに設定すれば、前述のように、制動インダクタンスL
dに流れる電流を打ち消すことができる。
【数16】 この場合、例えば、一方の帰還抵抗Rfを可変抵抗器と
すれば、同帰還抵抗Rfの抵抗値を可変することによ
り、容易に演算増幅器11のゲインを(N+1)に合わ
せることができる。
【0048】<第4実施例>図9は、本発明の第4実施
例による電磁変換型振動子の発振回路を示す回路図であ
り、この図において、演算増幅器13には、電圧増幅の
利得を設定する抵抗R3および抵抗R4で構成される回路
ブロック14と、抵抗R1、インダクタンスLsおよび電
磁変換型振動子1で構成される帰還回路ブロック15と
が接続されている。帰還回路ブロック15においては、
インダクタンスLsと抵抗R1とが直列に接続され、演算
増幅器13の帰還回路を構成している。
【0049】図10(A)は、上記電磁変換型振動子1
を共振周波数fa(図21参照)で駆動したときの等価
回路であり、共振周波数faでは、インダクタンスLnと
キャパシタンスCnが直列共振となり、図10(B)に
示す回路と等価になる。図10(B)に示す回路での共
振周波数faは(数17)から求められる。
【数17】
【0050】次に、図9に示す電磁変換型振動子1を図
10(B)に示す等価回路に置き換えて回路解析を行な
った結果を以下に示す。まず、演算増幅器13の入力端
の電圧eiおよびe'iと出力電圧eoとの関係を求める
と、(数18)になる。
【数18】 この(数18)において、ei=e'iとなることから、
(数19)に示す関係式が得られる。
【数19】 この(数19)の右辺の虚数部を0とすると、振幅条件
は(数20)にて示され、周波数条件は(数21)に示
される。
【数20】
【数21】
【0051】ここで、発振するための振幅条件および周
波数条件を満足する各パラメータ(R1、R3、R4およ
びLd)を選ぶことにより、この図9に示す回路は自励
振発振回路となる。一方、(数21)に示す周波数条件
は、電磁変換型振動子1の共振周波数faにおいて、イ
ンダクタンスLsおよび抵抗R1により制動インダクタン
スLdが打ち消されていることを意味している。従っ
て、図9では、上記パラメータR1、R3、R4およびLs
を振幅条件、周波数条件を満足するように選定すること
により、インダクタンスLs、抵抗R1による制動インダ
クタンス低減回路の応用として、電磁変換型振動子1を
用いた発振回路を構成することができる。
【0052】<第5実施例>図11は、本発明の第5実
施例による電磁変換型振動子の駆動回路を示す回路図で
あり、この駆動回路は、電磁変換型振動子1を、その共
振周波数が変わった場合においても追尾して駆動するこ
とができる。この図において、電磁変換型振動子1の一
方の電極はアースに接続され、他方の電極には電圧Vが
印加されている。また、前記他方の電極にはインダクタ
ンスLsと(N+1)倍のゲインを持った増幅器9が直
列に接続されたループ回路10が接続されている。
【0053】ここで、電磁変換型振動子1へ供給される
電流をi、インダクタンスLsに流れる電流をi1、C点
から電磁変換型振動子1の直列共振辺2(合成インピー
ダンスをZnとする)へ流れ込む電流をi2、C点から制
動インダクタンスLdに流れ込む電流をi3、C点から増
幅器9に流れ込む電流をi4とおく。C点に電圧Vが印
加されたとき、増幅器9によりD点の電圧は(N+1)
Vとなるため、D点−C点間にはNVの電圧が印加さ
れ、D点−C点間のインピーダンスがjωLsであるか
ら電流i1は(数22)で表わされる。
【0054】
【数22】 同様に電流i2およびi3は、数23および数24で表わ
される。
【数23】
【数24】 電流i4は極めて微小な電流の為、これを無視すると電
流iは(数25)で表わされる。
【数25】 (数22)、(数23)および(数24)を(数25)
に代入すると(数26)となる。
【数26】 ここで、(数27)が成立するとき、
【数27】 電流iは(数23)と同じ式で表され、電流i2と等し
くなる。即ち、電磁変換型振動子1へ供給される電流
は、直列共振辺2のインピーダンスZnに流れる量のみ
で、振動に寄与しない制動インダクタンスLdの分は供
給しない。
【0055】このとき、供給電流iのゲイン特性は(数
28)となり、共振周波数faは(数29)、位相特性
は(数30)で各々示され、また、図12(A)、
(B)で表される。図12(A)はゲインの周波数特性
であり、図12(B)は位相の周波数特性である。
【数28】
【数29】
【数30】 図12(B)より共振周波数faにおいては、電磁変換
型振動子1への供給電流の位相と、電磁変換型振動子1
の一方の電極に印加される駆動電圧の位相との位相差は
0度である。本第5実施例は、ここに着眼しており、こ
の位相差を検出することによって、共振点を追尾する電
磁変換型振動子の駆動回路を実現するものである。
【0056】すなわち、図11において、電磁変換型振
動子1を駆動する交流電源部は、電流位相検出手段1
8、波形整形手段19、波形整形手段20、位相比較器
21、ループフィルタ22、VCO(電圧制御発振器)
23および電力増幅器24により構成される。電流位相
検出手段18は、電磁変換型振動子1に流れる電流の位
相を検出するもので、その出力波形は波形整形手段19
へ供給される。波形整形手段19は、上記出力波形を整
形し、信号φ1として位相比較器21へ供給する。 一
方、波形整形手段20は、電磁変換型振動子1に印加さ
れる電圧Vの波形を波形整形し、信号φ2として位相比
較器21へ供給する。位相比較器21は、信号φ1とφ2
との位相差を検出し、ループフィルタ(ローパスフィル
タ)22へ出力する。
【0057】ループフィルタ22は、位相比較器21の
出力から高周波成分を除去して、出力VpをVCO・23
へ供給する。VCO・23は、ループフィルタ22の出
力Vpに応じた周波数の交流信号を電力増幅器24へ出
力する。このVCO・23の出力は電力増幅器24で増
幅されて電流位相検出手段18を経てc点(電磁変換型
振動子1)へ供給される。
【0058】ここで、信号φ1の位相(電流iの位相)
が信号φ2の位相(電圧Vの位相)より進んでいるとき
には電磁変換型振動子1に供給される駆動信号の周波数
(すなわち、VCO・23の出力周波数)が高くなるよ
うに作用し、逆に信号φ2の位相が信号φ1より進んでい
るときには駆動信号の周波数が低くなるように作用し、
φ1=φ2となったときには駆動周波数が固定される。こ
のφ1=φ2の時、電磁変換型振動子1は共振点faで駆
動されている。
【0059】また、発熱等の影響で電磁変換型振動子1
の共振点が低くなった場合は、信号φ2が信号φ1に対し
て進み位相となり、VCO・23の出力の周波数は低く
なり、共振点を追尾することができる。逆に共振周波数
が高くなった場合も信号φ1の位相が信号φ2より進み位
相となりVCO・23の発振周波数が高くなり、電磁変
換型振動子1の共振点を追尾することができる。上述し
たように、本第5実施例による電磁変換型振動子の駆動
回路おいては、超磁歪アクチュエータ等あらゆる電磁変
換型振動子を駆動する際に、温度、駆動電圧などの影響
で共振周波数が変化した場合でも、共振点を追尾するこ
とができる。そして、上記第5実施例によれば、従来例
のように共振周波数を検出する為のセンサを使用せずに
電磁変換型振動子1の駆動周波数を電磁変換型振動子1
の共振周波数に固定することができる。特に、センサを
追加することが、コストバフォーマンス上またはスペー
ス上の問題でできないときは非常に有効である。
【0060】<第6実施例>図13は、本発明の第6実
施例による振動センサを示す図であり、この図におい
て、電磁変換型振動子1は、対象物を駆動する駆動用振
動子と、対象物の振動を検出する検出用振動子とからな
るもので、25は駆動用電極、26は共通電極、27は
検出用電極である。そして、駆動用電極25には一端が
接地された交流駆動電源4の他端が接続されている。交
流駆動電源4は、所定の周波数の電圧を供給する。検出
回路(イ)においては、検出用電極27に導通する第1
の検出経路L1を介してバッファアンプ(電圧フォロ
ア)28が設けられている。
【0061】図14(A)は、上記電磁変換型振動子1
が共振周波数fa(図21参照)の共振点付近で振動し
ているときの等価回路を示す図である。また、図14
(B)は電磁変換型振動子1が反共振周波数fb(図2
1参照)の共振点付近で振動しているときの等価回路を
示し、この等価回路は、反共振周波数fbで決定される
並列共振回路に制動インダクタンスL'dが直列接続され
ている。また、図13において、共通電極26は、イン
ダクタンスLsの一端に接続され、インダクタンスLsの
他端は接地されている。なお、インダクタンスLsの接
地側の他端が、所定の電位に設定されていてもよい。
【0062】共通電極26と検出用電極27と間に位置
する検出用振動子の等価回路は、図15に示され、イン
ダクタンスLsは、図15に示す等価回路の制動インダ
クタンスL'dにかかる電圧を打ち消しまたは低減するた
めに設けられている。従って、インダクタンスLsは制
動インダクタンスLdのn分の1に近いインダクタンス
であることが好ましい。
【0063】第2の検出経路L2は、検出用振動子とイ
ンダクタンスLsとの接続点から電圧を検出するもので
ある。制動インダクタンスL'dをインダクタンスLsに
て等価的に打ち消すために、第2の検出経路L2には電
圧をn+1倍に増幅する増幅器29が設けられている。
そして、差動手段である差動増幅器30により、第1の
検出経路L1を介して検出される検出電圧から第2の検
出経路L2を介して検出される検出電圧が減じられて、
出力Voutが得られる。(数31)に出力Voutが得られ
る過程を示す。なお、この式において、VBは点Bの電
圧、VCは点Cの電圧、Iは電磁変換型振動子1および
インダクタンスLsを流れる電流である。
【数31】 この(数31)から明かなように、センサ出力Voutは
制動インダクタンスL'dの影響を受けない。
【0064】<第7実施例>図16は、本発明の第7実
施例による振動センサを示す回路図であり、この振動セ
ンサは検出用電極からの振動出力を電流値として取り出
すものである。なお、この図において、図13の各部に
対応する部分には同一の符号を付け、その説明を省略す
る。図16においては、図13に示す第6実施例と同様
に、交流駆動電源4の駆動電力が駆動用電極25に与え
られる。検出用振動子の検出回路(ロ)には、第1の検
出経路Laに電流/電圧変換回路31と、バッファアン
プ(電圧フォロワ)32とが設けられている。第2の検
出経路Lbは、検出用振動子からインダクタンスLsを
介して電流を検出するものである。この第2の検出経路
Lbには、インダクタンスLsを流れる電流を電圧に変
換する電流/電圧変換回路33およびバッファアンプ
(電圧フォロワ)34が設けられている。そして差動手
段である差動増幅器30により、第1の検出経路Laの
検出出力(電圧)から第2の検出経路Lbの検出出力
(電圧)が減算される。
【0065】上記検出回路(ロ)では、第1の検出経路
Laにより、検出用振動子が振動したときに誘電分極作
用により生じる電力のうちの電流が検出され、第2の検
出経路Lbでは、インダクタンスLsを介して電流が検
出される。従って、差動増幅器30の差動出力は、検出
用振動子の等価回路における制動インダクタンスLdが
インダクタンスLsにより等価的に打ち消されまたは低
減される。
【0066】<第8実施例>図17は、本発明の第8実
施例による振動センサを示す回路図である。この図にお
ける電磁変換型振動子の等価回路40は、電磁変換型振
動子が外部応力を受けると電圧が発生する様子を電気回
路的に表現したものであり、検出用のセンサとして電磁
変換型振動子を用いた場合の等価回路である。等価回路
40におけるF部は機械的応力の発生を示し、これが等
価的トランス41で電気的な信号に変換される。E部に
おけるLd2は、制動インダクタンス成分を表している。
【0067】電磁変換型振動子の等価回路40の一方の
電極は接地され、他方の電極にはインダクタンスLs2と
(N+1)倍のゲインを持つ増幅器42が直列に接続さ
れたループ回路43が接続されている。図17におい
て、外部応力によって発生する電流をi10、インダクタ
ンスLs2を流れる電流をi11、制動インダクタンスLd2
に流れる電流をi13、出力として取り出す電流をi12と
おく、なお、増幅器42への入力電流i14は極めて微小
であるため、これを無視する。
【0068】電流i11は、G点の電圧をVとおくとH点
の電圧が(N+1)Vであり、H点−G点間にはNVの
電圧が印加され、H点−G点間のインピーダンスがjω
Ls2であるから(数32)で表される。
【数32】 制動インダクタンスLd2には電圧Vが印加されるため、
電流i13は(数33)で表される。
【数33】 (数34)の関係を(数32)および(数33)へ代入
すると、(数35)の関係式が得られる。
【数34】
【数35】 ここで、G点において、各電流間には(数36)の関係
があり、(数35)を(数36)へ代入すると、(数3
7)関係式が得られる。
【数36】
【数37】
【0069】上記(数37)から解るように、制動イン
ダクタンスLd2には、ループ回路43から電流が供給さ
れ、外部応力により発生した電荷による発生電流は制動
インダクタンスLd2に供給されずに外部にすべて取り出
せることになる。この状態を等価回路で表したものが図
18に示す等価回路40'であり、この図において制動
インダクタンスLd2がある場合と比較すると、出力イン
ピーダンスZが大きくなり、センサーとしての出力感度
が向上することがわかる。
【0070】上記制動インダクタンスLd2に流れる電流
を打ち消す条件は、(数34)であるため、インダクタ
ンスLs2と増幅器42のゲインのNの関数で与えられ
る、このことから、上記条件は検出電圧の周波数の関数
とはならないため、周波数依存性はない。また、インダ
クタンスLs2を固定してゲインNを可変抵抗で調整して
も同様の効果が得られるため、より一層の小型化を図る
ことができる。また、接続するインダクタンス分が完全
に一致しなくても制動インダクタンスLd2の影響を低減
する効果がある事は、言うまでもない。ここで、増幅器
42は電圧を増幅する手段であればよく、トランジス
タ、オペアンプ、トランスなどで構成される。
【0071】図19は、上記第8実施例による振動セン
サの具体的構成を示す回路図である。この図において、
電磁変換型振動子1の一方の電極側がアース側に接続さ
れ、他方の電極側に、インダクタンスLsと演算増幅器
42'が直列に接続されたループ回路43'が接続されて
おり、この演算増幅器42'の電圧増幅度は、接地抵抗
R1と帰還抵抗R2により設定される。インダクタンスL
sが制動インダクタンスLdのN倍であるとき、演算増幅
器42'の電圧増幅度(ゲイン)を(数38)に示す通
りに設定すれば、図17を参照して説明したように、制
動インダクタンスLdに流れる電流を打ち消すことがで
きる。
【数38】 なお、図19において、例えば、帰還抵抗R2を可変抵
抗器とすれば、同帰還抵抗R2の抵抗値を可変すること
により容易に演算増幅器42'のゲインの調整ができ
る。
【0072】
【0073】
【0074】
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、従来のようにキャパシタンスを用いることなく、電
磁変換型振動子の制動インダクタンスをすべての周波数
領域で容易に打ち消すかまたは低減できる。また、制動
インダクタンスを等価的に打ち消す条件が完全に満たさ
れない場合でも制動インダクタンスを等価的に低減する
ことができる。さらに、制動インダクタンスを等価的に
打ち消すまたは低減できることにより、交流駆動電源か
ら電磁変換型振動子に供給される無効電力を大幅に低減
できるため、交流駆動電源の小型化を実現することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による電磁変換型振動子の
制動インダクタンス低減回路を示す回路図である。
【図2】図1に示す位相変換手段5として、位相シフタ
6を用いた場合の回路図である。
【図3】図1に示す位相変換手段5としてオペアンプ7
を用いた電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回
路の具体的構成を示す図である。
【図4】図1に示す位相変換手段5としてオペアンプ7
を用いた電磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回
路の具体的構成を示す図である。
【図5】本発明の第2実施例による電磁変換型振動子の
制動インダクタンス低減回路を示す回路図である。
【図6】同第3実施例による電磁変換型振動子の制動イ
ンダクタンス低減回路を示す回路図である。
【図7】同第3実施例による電磁変換型振動子の制動イ
ンダクタンス低減回路における周波数ー電流特性および
位相ー周波数特性を示す図である。
【図8】同第3実施例による電磁変換型振動子の制動イ
ンダクタンス低減回路の具体的構成を示す回路図であ
る。
【図9】同第4実施例による電磁変換型振動子の発振回
路を示す回路図である。
【図10】図9に示す電磁変換型振動子1を共振周波数
faで駆動させたときの等価回路を示す図である。
【図11】本発明の第5実施例による電磁変換型振動子
の駆動回路を示す回路図である。
【図12】図11に示す電磁変換型振動子の駆動回路に
おける、ゲインおよび位相の周波数特性を示す図であ
る。
【図13】本発明の第6実施例による振動センサを示す
回路図である。
【図14】図13に示す電磁変換型振動子1が共振周波
数および反共振周波数の共振点付近で振動しているとき
の等価回路を示す図である。
【図15】図13に示す端子Bと端子C間に位置する電
磁変換型振動子1の等価回路を示す回路図である。
【図16】本発明の第7実施例による振動センサを示す
回路図である。
【図17】同第8実施例による振動センサを示す回路図
である。
【図18】同第8実施例による振動センサにおいて、外
部応力により電磁変換型振動子に発生した電荷を電流と
して全て外部に取り出せることを説明する等価回路であ
る。
【図19】本発明の第8実施例による振動センサの具体
的構成を示す回路図である。
【図20】電磁変換型振動子が共振点付近で振動してい
るときの電気的な等価回路を示す図である。
【図21】図20に示す電磁変換型振動子1の並列共振
辺3のアドミタンスYの絶対値の周波数特性を示す図で
ある。
【図22】従来の電磁変換型振動子の制動インダクタン
ス低減回路を示す回路図である。
【符号の説明】
1 電磁変換型振動子 4,8 交流駆動電源 5 位相変換手段 6 位相シフタ 7 オペアンプ 9,29,42 増幅器 10,43,43' ループ回路 11,13,42' 演算増幅器 18 電流位相検出手段 19,20 波形整形手段 21 位相比較器 22 ループフィルタ 23 VCO(電圧制御発振器) 24 電力増幅器 25 駆動用電極 26 共通電極 27 検出用電極 28,32,34 バッファアンプ 30 差動増幅器 31,33 電流/電圧変換回路 Ld 制動インダクタンス Ls インダクタンス R1,R3,R4 抵抗
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−266299(JP,A) 特開 昭62−109412(JP,A) 特開 平8−307199(JP,A) 実開 昭58−125485(JP,U) 実開 昭59−106286(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 3/00 H04R 13/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端が電磁変換型振動子の駆動電圧印加
    端子に接続され、その値が前記電磁変換型振動子の制動
    インダクタンスのN倍(Nは自然数)であるインダクタ
    ンスと、 前記インダクタンスの他端に、前記駆動電圧印加端子の
    電圧の(N+1)倍の電圧を印加する電圧印加手段と、 を具備することを特徴とする電磁変換型振動子の制動イ
    ンダクタンス低減回路。
  2. 【請求項2】 前記電圧印加手段は、前記駆動電圧印加
    端子の電圧を増幅して前記インダクタンスの他端へ印加
    する増幅器であることを特徴とする請求項1に記載の電
    磁変換型振動子の制動インダクタンス低減回路。
  3. 【請求項3】 電磁変換型振動子に並列に接続された交
    流駆動電源と、 その一端が前記電磁変換型振動子の一端に接続され、そ
    の値が前記制動インダクタンスのN倍(Nは自然数)
    あるインダクタンスと、 前記インダクタンスの他端に前記交流駆動電源の駆動電
    の(N+1)倍の電圧を印加する電圧印加手段とを有
    し、 前記交流駆動電源は、 前記電磁変換型振動子に供給される電流および電圧の位
    相とを比較する位相比較手段と、 前記位相比較手段の出力に対応する周波数の交流信号を
    発生する交流信号発生手段と、 前記交流信号を増幅して前記電磁変換型振動子へ印加す
    る増幅手段と、 から構成されていることを特徴とする電磁変換型振動子
    の制動インダクタンス低減回路
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