JP6212343B2 - 共振回路及び発振回路 - Google Patents

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Description

本発明は、共振回路及び発振回路に関するものである。
従来、共振周波数が異なる複数の水晶振動子を用いることにより、単一の水晶振動子で調整可能な周波数範囲よりも広い周波数範囲で発振周波数を調整できる反共振回路が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
図7は、従来の反共振回路400の構成例を示す。図7において、反共振回路400は、交流信号源430の出力抵抗440と負荷抵抗450とに接続されている。
反共振回路400は、出力抵抗440と負荷抵抗450との間における異なる経路に接続された水晶振動子411及び水晶振動子421を備える。水晶振動子411が接続された第1の経路には、減衰器412、インダクタ413及びキャパシタ414が直列に設けられている。水晶振動子411は、インダクタ413とキャパシタ414との接続点とグランドとに接続されている。同様に、水晶振動子421が接続された第2の経路には、減衰器422、インダクタ423及びキャパシタ424が直列に設けられている。水晶振動子421は、インダクタ423とキャパシタ424との接続点とグランドとに接続されている。
水晶振動子411及び水晶振動子421は、それぞれ異なる共振周波数を有しており、キャパシタ414及びキャパシタ424を介して互いに接続されている。これにより、反共振回路400は、水晶振動子411の共振周波数と水晶振動子421の共振周波数との間の周波数において共振する。減衰器412及び減衰器422の減衰率を変化させることにより、反共振回路400の反共振周波数が変化する。
特開2007−295256号公報
ところで、水晶振動子、MEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)振動子等の高いQを有する共振子の共振周波数は、f=(1/2π)√{(C+C)/L}で表される。ここで、Cは振動子の等価回路のモーショナルキャパシタンス、Cは負荷容量、Lは振動子の直列インダクタンスである。
が比較的小さいMEMS振動子を用いた発振回路においては、振動子に印加するバイアス電圧を調整することによって周波数の調整が行われる。しかし、集積回路や個別部品において実現できる数pFオーダーの容量値に対してCが非常に小さい振動子を発振回路に用いた場合は、C>>Cの関係に基づいてf=(1/2π)√(1/L)と近似できるので、共振周波数は、振動子が有するL及びCに基づいて定められる。したがって、上記の振動子を発振回路に用いる場合には、振動子の共振周波数の温度特性が、そのまま発振周波数の温度特性に反映されてしまう。
特に、MEMS振動子の共振周波数の温度特性は−30ppm/℃程度であり、温度変化に対する周波数変化範囲が比較的大きい。したがって、MEMS振動子を用いた発振回路においては、バイアス電圧を調整するだけでは、温度変化を相殺して安定した発振周波数を得ることが困難である。
図7に示した反共振回路400においては、単一のMEMS振動子のバイアス電圧を調整する場合よりも広い周波数範囲で反共振周波数を変化させることができる。しかし、反共振回路400において、反共振周波数におけるQの値を発振回路に用いることができる程度に大きな値にするために、インダクタ413及びインダクタ423のインダクタンス値を十分に大きな値にしなければならなかった。具体的には、特許文献1においては、インダクタ413及びインダクタ423のインダクタンス値として27μHが例示されている。
しかし、インダクタは、温度変化に応じてインダクタンス値が大きく変化する。また、振動子のばらつきに応じてインダクタンス値を調整することも困難である。したがって、インダクタを用いた共振回路においては、安定した発振周波数の発振信号を得ることができなかった。さらに、μHオーダーのインダクタンス値を有するインダクタは、集積回路に内蔵することが困難であった。したがって、従来の反共振回路400を用いて、安定した発振周波数の発振信号を得られる発振回路を、低コストで量産することができなかった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、振動子の共振周波数と異なる周波数で共振させることができる共振回路及び発振回路を提供することを目的とする。
本発明の第1の実施態様に係る共振回路は、第1共振周波数で共振する第1振動子及び第2振動子と、入力された不平衡信号を第1平衡信号に変換し、前記第1振動子と前記第2振動子との間で前記第1平衡信号を入出力する第1変換部と、を有する第1振動部と、前記第1共振周波数と異なる第2共振周波数で共振する第3振動子及び第4振動子と、前記不平衡信号を第2平衡信号に変換し、前記第3振動子と前記第4振動子との間で前記第2平衡信号を入出力する第2変換部と、を有し、前記第1振動部と並列に接続された第2振動部と、前記第1振動子、前記第2振動子、前記第3振動子及び前記第4振動子の等価回路定数を調整する調整部と、を備える。
前記調整部は、例えば、前記第1振動子、前記第2振動子、前記第3振動子及び前記第4振動子に印加する直流電圧を変化させることにより、前記等価回路定数を調整する。また、前記第1振動子、前記第2振動子、前記第3振動子及び前記第4振動子は、例えば、静電駆動型MEMS振動子である。
前記第1振動子は、例えば、入力の振動位相及び出力の振動位相が同相であり、前記第2振動子は、入力の振動位相及び出力の振動位相が逆相である。前記第1振動子及び前記第2振動子は、容量が等しい等価並列容量をそれぞれ有し、前記第3振動子及び前記第4振動子は、容量が等しい等価並列容量をそれぞれ有してもよい。
本発明の第2の実施態様に係る発振回路は、上記の共振回路と、前記共振回路の入出力間に設けられた増幅回路と、を備える。
本発明に係る発振回路によれば、振動子の共振周波数と異なる周波数で共振させることができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る共振回路の構成を示す。 第1の実施形態に係る第1振動部の等価回路を示す。 第1の実施形態に係る振動子の利得の周波数特性の一例を示す。 第1の実施形態に係る振動部の利得の周波数特性の一例を示す。 第1の実施形態に係る共振回路の利得の周波数特性の一例を示す。 第2の実施形態に係る発振回路の構成例を示す。 第2の実施形態に係る発振回路の利得の周波数特性の一例を示す。 従来の発振回路の構成例を示す。
<第1の実施形態>
[共振回路1の構成]
図1は、第1の実施形態に係る共振回路1の構成を示す図である。共振回路1は、第1振動部10と、第2振動部20と、調整部30と、入力端子40と、出力端子50とを備える。
第1振動部10は、第1振動子11、第2振動子12及び第1変換部13を有する。第1振動子11及び第2振動子12は、第1共振周波数frで共振する。第1振動子11及び第2振動子12は、例えば、複数の電極の内側に円盤状の振動体が設けられており、ワイングラスモードで振動する静電駆動型MEMS振動子である。
第1振動子11は、複数の電極110(電極110a、電極110b、電極110c、電極110d)を有する。また、第1振動子11は、複数の電極110の内側に設けられた振動体111を有する。第1振動子11においては、電極110aに印加された高周波電圧に応じて、振動体111が所定の周波数で振動し、共振信号が電極110b、電極110c及び電極110dから出力される。
同様に、第2振動子12は、複数の電極120(電極120a、電極120b、電極120c、電極120d)を有する。また、第2振動子12は、複数の電極120の内側に設けられた振動体121を有する。第2振動子12においては、電極120aに印加された高周波電圧に応じて、振動体121が所定の周波数で振動し、共振信号が電極120b、電極120c及び電極120dから出力される。
第1振動子11の4つの電極のうち、互いに隣接する電極からは、互いに逆位相の共振信号が出力され、互いに対向する電極からは、互いに同位相の共振信号が出力される。図1においては、電極110aに入力される信号と同位相の共振信号が出力される電極110c、及び電極120aに入力される信号と逆位相の共振信号が出力される電極120bが、出力端子50に接続されている。すなわち、第1振動子11は、入力の振動位相と出力の振動位相とが同相であり、第2振動子12は、入力の振動位相と出力の振動位相とが逆相である。
第1変換部13は、入力された不平衡信号を第1平衡信号に変換し、第1振動子11と第2振動子12との間で第1平衡電流を入出力する。具体的には、第1変換部13は、入力側が入力端子40に接続されており、グランドを基準電位とする不平衡信号の入力を受ける。第1変換部13は、出力側が第1振動子11及び第2振動子12に接続されている。第1変換部13の正側端子は電極110aに接続されており、負側端子は電極120aに接続されている。第1変換部13の正側端子から出力された電流は、電極110a、電極110c、電極120b及び電極120aを介して、第1変換部13の負側端子に入力される。
第2振動部20は、入力端子40と出力端子50との間で、第1振動部10と並列に接続されている。第2振動部20は、第3振動子21、第4振動子22及び第2変換部23を有する。第3振動子21及び第4振動子22は、第1共振周波数と異なる第2共振周波数frで共振する。第3振動子21及び第4振動子22は、第1振動子11及び第2振動子12と同様に、例えば、複数の電極の内側に円盤状の振動体が設けられており、ワイングラスモードで振動するMEMS振動子である。第2変換部23は、不平衡信号を第2平衡信号に変換し、第3振動子21及び第4振動子22との間で第2平衡電流を入出力する。本実施形態において、第1振動部10及び第2振動部20は、共振周波数が異なる以外の点では、同等の構成を有する。
調整部30は、第1振動子11、第2振動子12、第3振動子21及び第4振動子22の等価回路定数を調整する。具体的には、調整部30は、第1振動子11、第2振動子12、第3振動子21及び第4振動子22のそれぞれに直流の静電駆動電圧を印加する。第1振動子11、第2振動子12、第3振動子21及び第4振動子22のそれぞれは、静電駆動電圧が印加されると、等価回路定数が変化する。調整部30は、第1振動子11及び第2振動子12に、同一の静電駆動電圧Vp1を印加し、第3振動子21及び第4振動子22に、静電駆動電圧Vp2を印加する。
静電駆動電圧が大きくなると、第1振動子11、第2振動子12、第3振動子21及び第4振動子22の等価直列キャパシタンスが大きくなり、等価直列抵抗及び等価直列インダクタンスが小さくなる。具体的には、静電駆動電圧がn倍になると、等価直列キャパシタンスは約n倍になり、等価直列抵抗は約1/nになる。したがって、調整部30が出力する静電駆動電圧に応じて、第1振動子11、第2振動子12、第3振動子21及び第4振動子22のそれぞれが有する等価直列キャパシタンス、等価直列抵抗及び等価直列インダクタンスを変化させることができる。
静電駆動電圧を変化させても、第1振動子11、第2振動子12、第3振動子21及び第4振動子22のそれぞれの単体の共振周波数はほとんど変化しない。しかし、共振回路1においては第1振動部10と第2振動部20とが互いに並列に接続されているので、調整部30が、第1振動子11及び第2振動子12に印加する静電駆動電圧と、第3振動子21及び第4振動子22に印加する静電駆動電圧とを変化させることで、共振回路1の反共振周波数は、第1共振周波数と第2共振周波数との間で変化する。
図2は、第1の実施形態に係る第1振動部10の等価回路図である。第2振動部20の等価回路図も同様である。第1変換部13は、第1振動子11に電流を流す電流源131、及び第2振動子12から電流を引き込む電流源132を有する。
第1振動子11は、等価並列キャパシタ112、等価直列抵抗113、等価直列インダクタ114、等価直列キャパシタ115、及びトランス116を有する。トランス116は、結合係数が−1である。等価並列キャパシタ112は、等価直列抵抗113の一端と、トランス116の一端とに接続されている。
同様に、第2振動子12は、等価並列キャパシタ122、等価直列抵抗123、等価直列インダクタ124、等価直列キャパシタ125、及びトランス126を有する。第2振動子12は、第1振動子11と逆相で振動するので、トランス126の結合係数が1である点で、トランス116と異なる。等価並列キャパシタ122は、等価直列抵抗123の一端と、トランス126の一端とに接続されている。
ここで、等価並列キャパシタ112の容量は、等価並列キャパシタ122の容量と等しい。第1振動子11の振動位相と第2振動子12の振動位相とが逆相なので、図2においては、電流源131が出力した電流が、第1振動子11及び第2振動子12を介して電流源132へと流れ、等価並列キャパシタ112による作用と等価並列キャパシタ122による作用とが打ち消し合う。その結果、等価並列キャパシタ112及び等価並列キャパシタ122が、第1振動部10の周波数特性に影響しない。
他方、等価直列抵抗113、等価直列インダクタ114及び等価直列キャパシタ115から構成される第1直列アーム、並びに、等価直列抵抗123、等価直列インダクタ124及び等価直列キャパシタ125から構成される第2直列アームは、互いに逆相で駆動される。しかし、トランス116の極性とトランス126の極性とが逆になっているので、第1直列アームを流れる電流と第2直列アームを流れる電流とが打ち消し合うことなく、第1直列アームを流れる電流と第2直列アームを流れる電流とを加算した電流が、出力端子50へと出力される。
上述のとおり、調整部30が出力する静電駆動電圧により、等価直列抵抗113、等価直列インダクタ114及び等価直列キャパシタ115、並びに等価直列抵抗123、等価直列インダクタ124及び等価直列キャパシタ125の電気的特性が変化するので、静電駆動電圧に応じて、各周波数において第1直列アームを流れる電流と第2直列アームを流れる電流とが変化する。その結果、静電駆動電圧に応じて、各周波数において第1振動部10から出力される電流も変化する。
第2振動部20も、第1振動部10と同等の特性を有し、第3振動子21及び第4振動子22は、容量が等しい等価並列容量をそれぞれ有する。そして、第3振動子21及び第4振動子22は、それぞれ逆の位相で振動する。したがって、調整部30から出力される静電駆動電圧に応じて、各周波数において第2振動部20から出力される電流が変化する。その結果、静電駆動電圧に応じて、各周波数において第1振動部10から出力される電流と第2振動部20から出力される電流との比が変化することで、共振回路1の反共振周波数が変化する。
図3Aは、第1振動部10及び第2振動部20に用いられる振動子単体での利得の周波数特性例である。具体的には、第2振動子12、並びに第4振動子22の利得の周波数特性を示す図である。図3Bは、第1振動部10及び第2振動部20の利得の周波数特性を示す図である。図3Aにおける実線は第2振動子12の周波数特性、点線は第4振動子22の周波数特性を示す。第2振動子12及び第4振動子22の利得の周波数特性には、利得が大きくなる共振点と利得が小さくなる反共振点(減衰ノッチ)が存在することがわかる。
第2振動子12の共振周波数frは約51.90MHzであり、反共振周波数faは約51.91MHzである。また、第4振動子22の共振周波数frは約52.10MHzであり、反共振周波数frは、約52.11MHzである。すなわち、第2振動子12及び第4振動子22の共振周波数と反共振周波数との関係は、fr<fa<fr<faである。
図3Bにおける実線は第1振動部10の周波数特性、点線は第2振動部20の周波数特性である。第1振動部10の共振周波数は、第1振動子11及び第2振動子12の共振周波数frに等しく、第2振動部20の共振周波数は、第3振動子21及び第4振動子22の共振周波数frに等しいことがわかる。また、上述のとおり、等価並列キャパシタ112による作用と等価並列キャパシタ122による作用とが打ち消し合うことにより、第1振動部10及び第2振動部20の周波数特性においては、反共振点が存在しないことがわかる。
図4は、第1振動部10及び第2振動部20に印加する静電駆動電圧を変化させた場合の、共振回路1の利得の周波数特性を示す図である。第1振動部10に印加する静電駆動電圧をVp1、第2振動部20に印加する静電駆動電圧をVp2とすると、図4は、左から順に、(a)Vp1=3V、Vp2=10V、(b)Vp1=5V、Vp2=10V、(c)Vp1=7V、Vp2=10V、(d)Vp1=10V、Vp2=10V、(e)Vp1=10V、Vp2=7V、(f)Vp1=10V、Vp2=5V、(g)Vp1=10V、Vp2=3Vの場合の周波数特性を示している。
共振回路1においては、第1振動部10及び第2振動部20が並列接続されているので、減衰ノッチが生じている。Vp1=Vp2の場合には、共振回路1の減衰ノッチが、第1振動部10の共振周波数frと第2振動部20の共振周波数frとの中間の周波数に生じていることがわかる。また、Vp1<Vp2の場合には、共振回路1の減衰ノッチが、第1振動部10の共振周波数frに近い周波数に生じていることがわかる。また、Vp1>Vp2の場合には、共振回路1の減衰ノッチが、第2振動部20の共振周波数frに近い周波数に生じていることがわかる。
[第1の実施形態における効果]
以上のとおり、第1の実施形態に係る共振回路1によれば、第1振動部10及び第2振動部20においては、互いに逆相で振動する複数のMEMS振動子が並列接続されているので、複数のMEMS振動子の等価並列キャパシタンスが打ち消される。したがって、第1振動部10及び第2振動部20のそれぞれが有するMEMS振動子に印加する静電駆動電圧を変化させることで、共振回路1の減衰ノッチが生じる周波数を、第1振動部10の共振周波数と第2振動部20の共振周波数との間で変化させることが可能になる。
特に、共振回路1においては、集積回路に内蔵することが困難な素子を使用することなく、MEMS振動子に印加する静電駆動電圧を変化させることで減衰ノッチが生じる周波数を変化させることができる。したがって、周波数を柔軟に変化させることができる共振回路の小型化を実現できるという効果を奏する。
<第2の実施形態>
図5は、第2の実施形態に係る発振回路100の構成を示す図である。発振回路100は、第1の実施形態に係る共振回路1を含む負帰還回路2と、共振回路1の入出力間に設けられた増幅回路3と、を備える。
負帰還回路2は、共振回路1と、ゲイン調整部60と、共振回路1及びゲイン調整部60と並列に設けられた抵抗70とを有する。ゲイン調整部60は、例えば、増幅回路3のゲインを補完する増幅器である。負帰還回路2は、増幅回路3の出力信号を負帰還することにより、共振回路1の共振周波数の発振信号を増幅回路3から出力させる。
増幅回路3は、演算増幅器80及び抵抗90を有する。増幅回路3は、負帰還回路2からの負帰還を受けて、共振回路1の共振周波数の信号を増幅することにより、発振信号を出力する。
図6は、第1振動部10及び第2振動部20に印加する静電駆動電圧を変化させた場合の、発振回路100の利得の周波数特性を示す図である。第1振動部10に印加する静電駆動電圧をVp1、第2振動部20に印加する静電駆動電圧をVp2とすると、図6は、左から順に、(a)Vp1=3V、Vp2=10V、(b)Vp1=5V、Vp2=10V、(c)Vp1=7V、Vp2=10V、(d)Vp1=10V、Vp2=10V、(e)Vp1=10V、Vp2=7V、(f)Vp1=10V、Vp2=5V、(g)Vp1=10V、Vp2=3Vの場合を示している。
Vp1=Vp2の場合には、発振回路100の発振周波数が、第1振動部10の共振周波数と第2振動部20の共振周波数との中間の周波数になることがわかる。また、Vp1<Vp2の場合には、発振回路100の発振周波数が、第1振動部10の共振周波数に近い周波数になることがわかる。また、Vp1>Vp2の場合には、発振回路100の発振周波数が、第2振動部20の共振周波数に近い周波数になることがわかる。
[第2の実施形態における効果]
以上のとおり、第2の実施形態に係る発振回路100によれば、第1振動部10及び第2振動部20のそれぞれが有するMEMS振動子に印加する静電駆動電圧を変化させることで、発振回路2の発振周波数を、第1振動部10の共振周波数と第2振動部20の共振周波数との間で変化させることが可能になる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1・・・共振回路、2・・・負帰還回路、3・・・増幅回路、10・・・第1振動部、11・・・第1振動子、12・・・第2振動子、13・・・第1変換部、20・・・第2振動部、21・・・第3振動子、22・・・第4振動子、23・・・第2変換部、30・・・調整部、40・・・入力端子、50・・・出力端子、60・・・ゲイン調整部、70・・・抵抗、80・・・演算増幅器、90・・・抵抗、100・・・発振回路、110・・・電極、111・・・振動体、112・・・等価並列キャパシタ、113・・・等価直列抵抗、114・・・等価直列インダクタ、115・・・等価直列キャパシタ、116・・・トランス、120・・・電極、121・・・振動体、122・・・等価並列キャパシタ、123・・・等価直列抵抗、124・・・等価直列インダクタ、125・・・等価直列キャパシタ、126・・・トランス、131・・・電流源、132・・・電流源、400・・・反共振回路、411・・・水晶振動子、412・・・減衰器、413・・・インダクタ、414・・・キャパシタ、421・・・水晶振動子、422・・・減衰器、423・・・インダクタ、424・・・キャパシタ、430・・・交流信号源、440・・・出力抵抗、450・・・負荷抵抗

Claims (5)

  1. グランドを基準とする不平衡信号の入力を受ける入力端子と、
    第1共振周波数で共振する、入力の振動位相と出力の振動位相とが同相の第1振動子及び入力の振動位相と出力の振動位相とが逆相の第2振動子と、
    前記入力端子に入力された前記不平衡信号を第1平衡信号に変換し、前記第1平衡信号に基づく電流を前記第1振動子に出力し、前記第1平衡信号に基づく電流を前記第2振動子から受ける第1変換部と、
    を有する第1振動部と、
    前記第1共振周波数と異なる第2共振周波数で共振する、入力の振動位相と出力の振動位相とが同相の第3振動子及び入力の振動位相と出力の振動位相とが逆相の第4振動子と、
    前記不平衡信号を第2平衡信号に変換し、前記第2平衡信号に基づく電流を前記第3振動子に入力し、前記第2平衡信号に基づく電流を前記第4振動子から受ける第2変換部と、
    を有し、前記第1振動部と並列に接続された第2振動部と、
    前記第1振動子、前記第2振動子、前記第3振動子及び前記第4振動子の等価回路定数を調整する調整部と、
    前記第1振動子、前記第2振動子、前記第3振動子及び前記第4振動子のそれぞれから出力される共振信号を出力する出力端子と、
    を備える共振回路。
  2. 前記調整部は、前記第1振動子、前記第2振動子、前記第3振動子及び前記第4振動子に印加する直流電圧を変化させることにより、前記等価回路定数を調整する、
    請求項1に記載の共振回路。
  3. 前記第1振動子、前記第2振動子、前記第3振動子及び前記第4振動子は、静電駆動型MEMS振動子である、
    請求項2に記載の共振回路。
  4. 前記第1振動子及び前記第2振動子は、容量が等しい等価並列容量をそれぞれ有し、
    前記第3振動子及び前記第4振動子は、容量が等しい等価並列容量をそれぞれ有する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の共振回路。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の共振回路と、
    前記共振回路の入出力間に設けられた増幅回路と、
    を備える発振回路。
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