JP3299055B2 - 圧電発振回路 - Google Patents
圧電発振回路Info
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Description
回路に関する。
の圧電発振回路図を示す。インバータ2の入力と出力の
間に、圧電振動子1と帰還抵抗Rfが並列に接続され、
さらに圧電振動子1の両端のコンデンサCG、CDの片
側がVdd又はGNDに接続されている。図5(a)
は、コンデンサCG、CDの片側をGNDに接続した従
来技術の圧電発振回路図を示し、図5(b)は、コンデ
ンサCG、CDの片側をVddに接続した従来技術の圧
電発振回路図を示し、さらに図5(c)は、コンデンサ
CGの片側をGNDに接続し、コンデンサCDの片側を
Vddに接続した従来技術の圧電発振回路図を示してい
る。
発振開始時間が遅いという課題があった。
回路図を示す。インバータ2の出力側のコンデンサCD
をほぼ1/2づつに分割して、コンデンサCD1、CD
2としその一端をインバータ2の出力端子に接続し、他
の端子をVddとGNDにそれぞれ接続することで課題
が解決できた。
回路に電源が供給されるとインバータ2の出力電圧は、
インバータ2の入力と出力を帰還抵抗Rfで接続して増
幅器を形成しているので、インバータ2に供給された電
圧Vddのほぼ1/2になる。従って、コンデンサCD
1、CD2の両端にはそれぞれVdd/2の電圧にチャ
ージされる。次に発振の開始であるが、周囲で発生した
微小信号を増幅しその周波数成分の中から圧電振動子1
を通過して再び増幅器の入力へ伝達される。これが繰り
返されて徐々に発振が立ち上がり圧電振動子1の固有共
振周波数で発振するに至る。インバータ2の出力A点を
考察すれば、出力電圧Vdd/2からVx1だけ上がっ
たと仮定すれば、CD1の電圧はVdd/2−Vx1と
なり,CD2の電圧は、Vdd/2+Vx1となる。こ
れな伴って、CD1の電圧がVdd/2からVdd/2
−Vx1となるとVx1分だけ放電することになり、こ
の放電電流はインバータ2に流入する方向に作用する。
一方CD2について考察すればCD2の電圧もVdd/
2からVdd/2+Vx1となりVx1分だけ充電する
ことになり、この充電電流はインバータ2から流出する
方向に作用する。しかもこのインバータ2への流入電流
と流出電流の値はほぼ等しい。
力電圧は変化してもインバータ2からの電流の流入と流
出は無いことになり、インバータ2の出力端子で見れば
出力電圧が変化しても出力電流が流れないので出力端子
に負荷が無いのに等しく見えていることになる。一般的
に、インバータの動作スピードは負荷(特に容量性の場
合)に依存しており、負荷が小さい程スピードが早くな
る傾向がある。このスピードの早くなることが、発振開
始時間を早くしている要因である。図3に以上のことを
立証する実験結果のグラフを示す。実験に使用したのは
図2(a)の回路である。このグラフはCD1を15p
Fに固定してCD2を0pF〜50pF変化させたとき
の発振開始時間と消費電流の推移を示したものである。
図3によれば、CD2を0pF〜50pF変化させる
と、徐々に圧電発振回路の発振開始時間が短縮されると
ともに消費電流も減少し、CD2=CD1のとき圧電発
振回路の発振開始時間も消費電流も最小になり、CD2
=CD1を過ぎてCD2が増大するに従って圧電発振器
の発振開始時間も消費電流も増大している。CD2=C
D1が理想であるが、実用的にはCD2/CD1の比は
0.5〜2の範囲ならば使用できる。
例を示す。図2(a)に発振回路図を示す。インバータ
の入力と出力の間に、水晶振動子と帰還抵抗Rf2.7
kΩが並列に接続され、さらに水晶振動子の両端のコン
デンサについて、インバータ2の入力側のコンデンサC
G、インバータの出力側のコンデンサCDが接続されて
いる。コンデンサCGの片側がVddに接続され、コン
デンサCDをCD1とCD2に分割して、CD1の片側
をVddへCD2の片側をGNDへ接続する。CG=1
2pF、CD1=15pF、としてCD2を0〜50p
Fと変化させたときの発振開始時間、消費電流を測定し
た結果を図3に示す。CD2を0pFからだんだん容量
を増してゆくと、発振開始時間もだんだん短縮してゆく
し、消費電流もだんだん減少してゆく、CD1=CD2
即ちこの例ではCD1が15pFなのでCD2が15p
Fのところで、発振開始時間も最短になり消費電流も最
小になり、更にCD2の容量を増してゆくと徐々に発振
開始時間が遅くなり、消費電流も徐々に増加する。CD
2が50pFになった時にほぼCD2が0pFの時と等
しくなっている。CD2=CD1が理想であるが、実用
的にはCD2対CD1の比は0.5〜2の範囲ならば使
用できる。CD2が0pFのときは、従来技術の圧電発
振回路の図5(b)に相当し、CD2が50pFのとき
は、従来技術の圧電発振回路の図5(c)に相当する。
また従来技術の圧電発振回路の図5(a)はコンデンサ
の他端がVddとGNDの違いだけで基本的には従来技
術の圧電発振回路の図5(b)に等しい。
て説明する。図2(b)は、図2(a)のCD2=0p
Fのときを示している。図3から発振開始時間は約5.
8nsである。図2(c)は、図2(a)のCD2=1
5pFの場合で発振開始時間は約3.7nsであり、図
2(b)に比べて約35%に短縮されている。グラフに
は示されていないが、発振開始時間は繰返動作を行うと
時間にバラツキを生ずる。この繰返動作の時間的精度
は、図2(b)では約10%程度であるのに対して、図
2(c)では約3%に改善されている。消費電流につい
ては、図2(b)は、図2(a)のCD2=0pFのと
きを示している。図3から消費電流は約24mAであ
る。図2(c)は、図2(a)のCD2=15pFの場
合で消費電流は約19mAであり、図2(b)に比べて
約80%に減少している。
2を相互に入れ換えた形の実施例である。CD1とCD
2を相互に入れ換えても、図3の結果は変わらない。図
4(b)は、図2(a)のCGをCG1とCG2に分割
して出来るだけ同じにして、バランスさせた形の実施例
である。CGも圧電振動子を介して幾分かはCDに関わ
りをもつので、できればバランスさせることが望まし
い。図4(c)は、図4(a)のインバータの出力側に
安定抵抗を、又インバータの出力側と圧電振動子の間に
位相抵抗を入れた実施例を示している。安定抵抗、位相
抵抗は全然入れて無い場合でも、それぞれを単独に入れ
た場合でも、両方入れた場合でも本発明の効果は発揮さ
れる。
の他圧電振動子素子一般に適応できる。
が短縮され、圧電発振器の起動時間の繰り返し精度が向
上し、圧電発振器の消費電流が削減されて圧電発振器の
品質が著しく向上した。
る。
図である。図2(b)は,本発明の実施例のCD2=0
pFの場合の発振開始時間を説明したグラフである。図
2(c)は,本発明の実施例のCD1=CD2=15p
Fの場合の発振開始時間を説明したグラフである。
る発振開始時間、消費電流の推移を示すグラフである。
である。図4(b)は,本発明の応用例を示した回路図
である。図4(c)は,本発明の応用例を示した回路図
である。
Dの片側をGNDに接続した例を示した回路図である。
図5(b)は,従来技術のコンデンサCG、CDの片側
をVddに接続した例を示した回路図である。図5
(c)は,従来技術のコンデンサCGの片側をGND
に、CDの片側をVddに接続した例を示した回路図で
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 インバータの入力と出力の間に、圧電振
動子と帰還抵抗が並列に接続されて成る圧電発振回路に
おいて、該インバータの出力側に接続された圧電振動子
端のコンデンサCDがCD1、CD2に分割され、それ
ぞれの他の端子がVddとGNDに接続されていること
を特徴とする圧電発振回路。 - 【請求項2】 該圧電振動子端に接続されたコンデンサ
CD1、CD2の容量比が、CD2/CD1=0.5〜
2であることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
圧電発振回路。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26201894A JP3299055B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 圧電発振回路 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26201894A JP3299055B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 圧電発振回路 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08102620A JPH08102620A (ja) | 1996-04-16 |
JP3299055B2 true JP3299055B2 (ja) | 2002-07-08 |
Family
ID=17369881
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26201894A Expired - Fee Related JP3299055B2 (ja) | 1994-09-30 | 1994-09-30 | 圧電発振回路 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3299055B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6191661B1 (en) | 1997-10-30 | 2001-02-20 | Nippon Precision Circuits, Inc. | Oscillator circuit with reduced capacity for AC coupling capacitor |
JP4643838B2 (ja) * | 2001-02-13 | 2011-03-02 | セイコーNpc株式会社 | 電圧制御発振器用集積回路 |
-
1994
- 1994-09-30 JP JP26201894A patent/JP3299055B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08102620A (ja) | 1996-04-16 |
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