JP3449079B2 - 圧延用出口ガイドの間隔調整装置 - Google Patents

圧延用出口ガイドの間隔調整装置

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JP3449079B2
JP3449079B2 JP33593295A JP33593295A JP3449079B2 JP 3449079 B2 JP3449079 B2 JP 3449079B2 JP 33593295 A JP33593295 A JP 33593295A JP 33593295 A JP33593295 A JP 33593295A JP 3449079 B2 JP3449079 B2 JP 3449079B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、圧延用出口ガイ
ドの間隔調整装置に関し、更に詳しくは、圧延機の下流
側において被圧延材料の給送方向と交差する方向に離間
する一対のガイド部材を備え、両ガイド部材により被圧
延材料を圧延機から確実に導き出す圧延用出口ガイドに
おいて、前記ガイド部材の間隔を被圧延材料の寸法に合
わせて調整する間隔調整装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】断面が円形や矩形状をなす被圧延材料を
所要の断面形状に圧延する圧延機は、図11に示すよう
に、被圧延材料WのパスラインPLを挟んで上下に対向
する圧延ロール10,11を回転自在に備え、相互に反
対方向に回転する両ロール10,11により被圧延材料
Wを挟圧しつつ送り出すことにより所要の圧延を施すよ
うになっている。この圧延機12では、圧延の施された
被圧延材料Wの先端が、図11に示すように裂けてしま
うことがあり、これが二点鎖線で示すように上下の圧延
ロール10,11の外周に巻付き、下流側への給送がで
きなくなると共に圧延機12での圧延不能を招く重大な
問題があった。また図12に示す如く、塑性変形により
被圧延材料Wの先端に反り等の曲がりを生じ、圧延機1
2の下流側に被圧延材料Wが水平に送り出されなくな
り、下流側での処理に支障を来たす問題もあった。そこ
で、圧延機12の下流側に被圧延材料WのパスラインP
Lを挟んで上下に対向する一対のガイド部材13,14
を備えた圧延用出口ガイド15を配設し、このガイド1
5を介して被圧延材料Wを圧延機12から水平に導き出
すようにしている。
【0003】また前記圧延機12では、上側の圧延ロー
ル10が下側の圧延ロール11に対して近接・離間移動
自在に構成されて、被圧延材料Wの寸法に応じて圧下量
を調整するよう構成されている。従って、圧延機12か
ら送り出される被圧延材料Wの寸法は各オーダによって
異なり、圧延後の被圧延材料Wを確実に導き出すために
は、一対のガイド部材13,14の間隔を被圧延材料W
の寸法に応じて調整する必要があった。
【0004】図13は、間隔調整機能を備えた圧延用出
口ガイド15の一例を示すものであって、圧延機12に
おける下圧延ロール11に対応する下流側には、被圧延
材料Wの給送方向に所定長さで延在する下ガイド部材1
4が、被圧延材料WのパスラインPLと平行に位置決め
固定されて、その上流を指向する先端部を下圧延ロール
11の外周に摺接させている。また圧延機12における
上圧延ロール10に対応する下流側には、被圧延材料W
の給送方向に所定長さで延在する上ガイド部材13が配
設される。この上ガイド部材13は、その下流端部が図
示しないフレームにピン16を介して回動自在に枢支さ
れると共に、その上流端部近傍はフレームとの間に張設
された引張りばね17により常に上方に付勢されてい
る。すなわち、上ガイド部材13は、その上流を指向す
る先端部が常に上圧延ロール10の外周に摺接されるよ
う付勢されており、上圧延ロール10が圧下量調整のた
めに上下動されるのに追従して上ガイド部材13がピン
16を支点として回動することにより、下ガイド部材1
4との間隔が調整される。
【0005】図14は、間隔調整機能を備えた圧延用出
口ガイド15の別の例を示すものであって、圧延機12
における下圧延ロール11を回転自在に支持する軸方向
両側の下チョック18,18(一方のみ図示)間に下ガイ
ド部材14が架設されると共に、上圧延ロール10を回
転自在に支持する軸方向両側の上チョック19,19(一
方のみ図示)間に上ガイド部材13が架設されている。
これにより、上圧延ロール10が圧下量調整のために上
下動されるのに伴って上ガイド部材13も一体的に移動
して、下ガイド部材14との間隔が調整される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図13に示す圧延用出
口ガイド15では、上ガイド部材13がピン16を支点
として回動するために、上圧延ロール10の調整量が大
きくなると、上ガイド部材13が被圧延材料Wのパスラ
インPLに対して斜めになってしまい(図13の実線で
示す状態)、圧延機12から送り出された被圧延材料W
を水平に導くことができなくなる難点が指摘される。ま
た上ガイド部材13は、ピン16を介して支持されてい
るだけなので、先端が裂けたり曲りを生じた被圧延材料
Wが両ガイド部材13,14に沿って摺動する際に加わ
る応力によってピン16が破損してしまう問題があっ
た。
【0007】図14に示す圧延用出口ガイド15では、
上圧延ロール10の昇降に伴って上ガイド部材13が平
行移動するから、該ガイド部材13をパスラインPLに
対して常に平行状態に保持することはできる。この場合
において、被圧延材料Wでは幅方向(圧延ロール10,1
1の軸方向)の偏位を防止するために、両ガイド部材1
3,14と直交する幅ガイド(図示せず)を設ける必要が
ある場合もある。しかるに、図14の構成では両ガイド
部材13,14が圧延ロール10,11の軸方向の全長に
亘って存在するため、被圧延材料Wの幅ガイドを配設す
ることは極めて困難であり、使用し得る圧延機12が限
定される欠点があった。
【0008】
【発明の目的】この発明は、前述した従来技術に内在し
ている課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案され
たものであって、被圧延材料を圧延機から確実に水平状
態で導き出し得ると共に、被圧延材料から加わる応力に
対する強度の高い圧延用出口ガイドの間隔調整装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した課題を克服し、
所期の目的を好適に達成するため、本発明に係る圧延用
出口ガイドの間隔調整装置は、被圧延材料のパスライン
を挟んで対向する一対の圧延ロールの少なくとも一方の
圧延ロールをパスラインに対して近接・離間移動自在に
構成した圧延機の下流側に配設され、前記パスラインを
挟んで一対の圧延ロールと同一方向に位置してパスライ
ンと平行に対向し、その上流端部を対応の圧延ロールの
外周に夫々当接する一対のガイド部材を備え、パスライ
ンに対して近接・離間移動自在な圧延ロールと対応する
ガイド部材は、付勢手段により圧延ロールの移動に追従
してその上流端部が常に該ロールの外周に当接するよう
付勢されている圧延用出口ガイドにおいて、前記ガイド
部材の下流端部側が回動自在に枢支され、本体に昇降可
能に配設されたホルダと、前記ホルダを挟んで材料給送
方向と交差する両側に回動自在に配設され、駆動手段に
より相互に反対方向に回動される一対の調整部材と、前
記ホルダと各調整部材とを相互に回動自在に連結する一
対のリンク板とからなり、前記一対の調整部材を相互に
反対方向に回動することにより、一対のリンク板を介し
てホルダを昇降移動させて、該ホルダに枢支されている
ガイド部材の下流端部を昇降させるよう構成したことを
特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る圧延用出口ガ
イドの間隔調整装置につき、好適な実施例を挙げて、添
付図面を参照しながら以下説明する。なお、従来技術で
説明した圧延用出口ガイドと同一部材については、同一
の符号で指示するものとする。
【0011】図1は、実施例に係る間隔調整装置20を
備えた圧延用出口ガイド15の概略構成を示すものであ
って、被圧延材料WのパスラインPLを挟んで上下に水
平に配設された一対の圧延ロール10,11を備えた圧
延機12の下流側に、被圧延材料Wの幅方向を案内する
幅ガイドロール(図示せず)が配設されるフレーム21が
配設される。このフレーム21に、パスラインPLを挟
んで一対の圧延ロール10,11と同一方向の上下に離
間する上ガイド部材13と下ガイド部材14とが対向的
に配設され、圧延機12から送り出された被圧延材料W
を両ガイド部材13,14により下流側に水平に案内す
るよう構成されている。なお、圧延機12における上圧
延ロール10は、図示しない圧下量調整機構を介して定
位置に固定配置されている下圧延ロール11(パスライ
ンPL)に対して近接・離間移動自在に構成されて、被
圧延材料Wの寸法に応じて圧下量を調整し得るようにな
っている。
【0012】前記下ガイド部材14は、下圧延ロール1
1と対応して設けられて、パスラインPLと平行になる
姿勢でフレーム21に固定装置22を介して位置決め固
定されるようになっている。また、下ガイド部材14の
下圧延ロール11を指向する上流側の先端部は略楔状に
形成されて、その先端下面を下圧延ロール11の外周に
摺接させている。
【0013】前記上ガイド部材13の下流端は、前記フ
レーム21の下流側に配設した間隔調整装置20に取付
けられて、上圧延ロール10の昇降に伴って昇降移動す
るよう構成されている。またフレーム21の上面には、
図3に示すように、付勢手段としての2本のコイルバネ
23,23の一端が、フレーム21に配設したブラケッ
ト24に掛装されると共に、各コイルバネ23の他端
に、上ガイド部材13の上流端部近傍に一端を接続した
ワイヤロープ25の他端が夫々連結されている。すなわ
ち、上ガイド部材13の上流端部側は、2本のコイルバ
ネ23,23によって常に上圧延ロール10に当接する
方向に付勢され、該圧延ロール10の昇降に伴って移動
するよう構成されている。なお、上ガイド部材13の上
圧延ロール10を指向する上流側の先端部は略楔状に形
成されて、その先端上面をコイルバネ23,23の弾力
によって常に上圧延ロール10の外周に摺接させてい
る。また図1において符号26は、フレーム21の上流
端部側に回動自在に配設した滑車を示し、前記ワイヤロ
ープ25は滑車26に巻装されて円滑に移動するように
なっている。
【0014】前記フレーム21に配設される間隔調整装
置20は、図5に示す如く、上流側の前面板27と下流
側の後面板28とを、スペーサ29,29を介して所定
間隔離間してボルト固定した本体30が、複数のボルト
31を介してフレーム21に固定されている。前面板2
7と後面板28との間に画成されている空間には、図4
に示す如く、本体30の幅方向(被圧延材料Wの給送方
向と交差する方向)の中央にホルダ32が昇降自在に配
設され、該ホルダ32の本体30から下方に延出する下
部に形成した二股部32aに、ピン33を介して上ガイ
ド部材13の下流端部が回動自在に枢支されている。ホ
ルダ32における本体内部に臨む上部の幅方向両側に、
相互に反対方向に延出する延出部34,35が形成さ
れ、両延出部34,35が、ホルダ32を挟んで幅方向
の左右両側に配設される昇降機構36,37に連結され
ている。なお、左右の昇降機構36,37の構成は左右
対象であるので、図4において右側の昇降機構36の構
成についてのみ説明し、他方の昇降機構37の同一部材
には同じ符号を付して示すこととする。
【0015】前記ホルダ32の上方には、被圧延材料W
の給送方向と交差する作動軸38が本体30に回動自在
に枢支されると共に、この作動軸38は、フレーム21
に配設した駆動手段としての油圧モータ39により回動
される駆動軸40に自在継手41を介して接続されてい
る(図2参照)。そしてこの作動軸38に、左右の昇降機
構36,37を構成する一対のウォーム42,42が、軸
方向に所定間隔離間して一体的に回転するよう配設され
ている。なお、両ウォーム42,42のねじれ方向は相
互に逆向きとなるよう設定されている。
【0016】前記前面板27と後面板28との間に、前
記右ウォーム42に噛合する扇形状に形成された調整部
材としての右ウォームホイール43が回動自在に配設さ
れ、該ホイール43には、径方向に延出する延出部43
aが形成されている。この延出部43aには、大径頭部
44aを有するピン44が、図6に示す如く、その大径
頭部44aを材料給送方向上流側(前面板側)に突出させ
た状態で嵌挿されている。また前記ホルダ32の右延出
部34にも、大径頭部45aを有するピン45が、その
大径頭部45aを材料給送方向上流側に突出させた状態
で嵌挿されている。更に、前面板27と後面板28との
間に、長手方向に所定間隔離間して2つの通孔46a,
46bを穿設したリンク板46が遊嵌されており、該リ
ンク板46の一方の通孔46aにピン44の大径頭部4
4aが回動自在に嵌挿されると共に、他方の通孔46b
にピン45の大径頭部45aが回動自在に嵌挿されてい
る。すなわち、前記作動軸38を正逆方向に回動する
と、左右のウォーム42,42に噛合する左右のウォー
ムホイール43,43が相互に反対方向に回動し、図8
および図9に示すように、左右のリンク板46,46で
連結されているホルダ32が昇降移動される。
【0017】なお、前記ホルダ32の右延出部34に突
設されているピン45における大径頭部45aの外周
は、後部側から前後側に向かうにつれて縮径する傾斜が
付されており、ホルダ32およびピン45はリンク板4
6から後面側(材料給送方向下流側)に容易に抜け外れる
よう構成されている(図10参照)。
【0018】前記リンク板46の後面板27を指向する
後面には、図7に示す如く、両通孔46a,46bの間
に臨む位置に、後面側に延出する支持部47が突設され
ている。この支持部47の両通孔46a,46bと対応
する面は弧状に形成され、各弧状案内面47a,47a
に、右ウォームホイール43における延出部43aの弧
状に形成された外周部およびホルダ32における右延出
部34の弧状に形成された外周部が摺動可能に当接する
よう構成されている。なお、支持部47の弧状案内面4
7a,47aと各延出部43a,34とは、図8(a)およ
び図9(a)に示す如く、ホルダ32が昇降移動しても常
に当接するよう設定されている。すなわち、リンク板4
6に対してホルダ32および右ウォームホイール43
は、ピン44,45の大径頭部44a,45aだけでな
く、延出部34,43aと支持部47とが当接して、上
ガイド部材13を介して加わる応力を広い面積で受ける
ことができるようになっている。
【0019】ここで、被圧延材料Wを圧延機12で圧延
するに際し、寸法(厚み)の大きなものでは塑性変形によ
る曲りの度合は少なく、寸法(厚み)が小さくなる程曲り
の度合が大きくなる。すなわち、被圧延材料Wを案内す
る上ガイド部材13に加わる応力も、被圧延材料Wの寸
法が大きくなるのにつれて増大する。そこで実施例の間
隔調整装置20では、上ガイド部材13を最も下降(下
ガイド部材14との間隔が最小)したときに、図5に示
す如く、ウォームホイール43の軸心P1と、該ホイー
ル43の延出部43aに配設したピン44の軸心P2
よびホルダ32の延出部34に配設したピン45の軸心
3が直線状に整列するよう設定される。しかも左右の
昇降機構36,37における各軸心P1,P2,P3を通る中
心線は、ホルダ32に配設されている上ガイド部材13
の幅方向中央で交差するよう設定されている。これによ
り、上ガイド部材13を介してホルダ32と昇降機構3
6,37との連結部に加わる応力は直線的に作用し、昇
降機構36,37の応力に対する強度を向上させるよう
になっている。
【0020】前記後面板28の幅方向中央に矩形状の切
欠28aが形成され、この切欠28aに、ホルダ32の
後面を支持する蓋板48が嵌合されている。この蓋板4
8は矩形板状に形成されると共に、その上端部には、図
5に示す如く、前面側から後面側に向かうにつれて下方
傾斜するテーパ面48aが形成されている。また後面板
28の切欠28aにおける蓋板48のテーパ面48aと
対応する下端部には、該テーパ面48aと対応するテー
パ面28bが形成されており、両テーパ面48a,28
bを当接した状態で蓋板48が切欠28aに嵌合されて
いる。また蓋板48の下部は、前記ホルダ32を挟む幅
方向の両側に挿通されて、前面板27に対応位置するナ
ット49,49に螺挿されたボルト50,50により前面
板27に固定されている。そしてホルダ32の後面を支
持する蓋板48は、前記上ガイド部材13の先端に被圧
延材料Wが衝突して極めて大きな応力が加わった場合
に、ホルダ32と共に本体30から外れて、開隔調整装
置20の本体側に大きな応力が加わって破損するのを防
止するよう構成されている。
【0021】前記油圧モータ39により回動される駆動
軸40にはエンコーダ51が接続され、該エンコーダ5
1により検出される駆動軸40の回転角度から、前記上
ガイド部材13の位置を検出するよう構成されている。
そして、エンコーダ51からの検出信号は、例えばマイ
クロコンピュータを内蔵した制御手段(図示せず)に入力
されるようになっている。従って、制御手段に上圧延ロ
ール10の圧下量データを入力することにより、該圧延
ロール10の昇降に伴って上ガイド部材13を対応して
昇降移動させて、該ガイド部材13を被圧延材料Wのパ
スラインPLに対して常に平行な姿勢に保持することが
できる。
【0022】
【実施例の作用】次に、前述のように構成した実施例に
係る間隔調整装置の作用につき説明する。なお、前記上
ガイド部材13は、図8(a),(b)に示す如く、小寸法
の被圧延材料Wに合わせて最下降位置に位置決めされ
て、下ガイド部材14との間隔が最小となるよう設定さ
れているものとする。
【0023】この状態で、圧延機12で圧延が施されて
下流側に送り出された被圧延材料Wは、前記圧延用出口
ガイド15における上ガイド部材13と下ガイド部材1
4との間に導入される。両ガイド部材13,14は、何
れも被圧延材料WのパスラインPLと平行に保持されて
いるので、塑性変形によって先端が裂けたり曲りの生じ
た被圧延材料Wを下流側に水平状態で確実に導き出すこ
とができる。
【0024】前述した如く、寸法の小さな被圧延材料W
の場合は、塑性変形による曲りが大きく、該材料Wは上
ガイド部材13に大きな力で押付けられた状態で通過す
ることとなる。この場合に、前記ホルダ32における左
右の延出部34,35とリンク板46,46とは、ピン4
5および支持部47に当接して支持されているから、ピ
ン45が破損することはない。しかも、左右の昇降機構
36,37のウォームホイール43の軸心P1と、該ホイ
ール43のピン44の軸心P2およびホルダ32のピン
45の軸心P3は直線状に整列しているから、被圧延材
料Wから加わる応力は、ホルダ32と昇降機構36,3
7との連結部に直線的に作用し、昇降機構36,37で
その応力を充分に受けることができる。
【0025】また、前記上ガイド部材13は経時的に摩
耗して脆くなり、上圧延ロール10に摺接する先端部が
破損することがある。上ガイド部材13の先端部は圧延
機12の内部に臨んでいるため、外部からその状態を確
認することは困難であり、先端部が破損したまま稼働し
ていると、被圧延材料Wの先端が上ガイド部材13の先
端に給送方向から衝突して極めて過大な応力が加わる。
この場合に、前記上ガイド板13を支持するホルダ32
は、リンク板46,46にピン45,45を介して着脱自
在に連結されているだけであり、しかも該ホルダ32の
後面を支持している蓋板48は2個のボルト50,50
でのみ前面板27に固定されている。従って、上ガイド
部材13を介してホルダ32に極めて大きに応力が加わ
った際には、図10に示す如く、該ホルダ32がリンク
板46,46から外れると共に、ボルト50,50がナッ
ト49,49から外れて蓋板48が前面板27から後方
に外れる。これにより、間隔調整装置20の本体側に大
きな応力が加わるのを防止し、最小限の破損に止めるこ
とができる。
【0026】次に、オーダ変更等により被圧延材料Wの
寸法が例えば大きくなった場合は、圧延機12の上圧延
ロール10が圧下量調整機構により所要量だけ上昇され
ると共に、該ロール10の上昇量に応じた量だけ上ガイ
ド部材13も上昇される。すなわち、前記油圧モータ3
9により駆動軸40を介して作動軸38が所要方向に回
動され、該作動軸38に配設した左右のウォーム42,
42と噛合する左右のウォームホイール43,43が相
互に反対方向に回動し、リンク板46,46を持上げ
る。従って、リンク板46,46に連結されているホル
ダ32は、図9(a),(b)に示すように上昇し、上ガイ
ド部材13の下流側は上昇する。なお、上ガイド部材1
3の上流側は、前記コイルバネ23,23の弾力によっ
て常に上圧延ロール10の外周に摺接する方向に付勢さ
れているから、上圧延ロール10の上昇に伴って上昇移
動し、これにより上ガイド部材13はパスラインPLに
対して平行な関係を保持したまま上昇する。従って、オ
ーダ変更後の寸法の被圧延材料Wは、圧延機12から調
整後の両ガイド部材13,14の間に導入されて、水平
状態で確実に導き出される。
【0027】なお、実施例では上ガイド部材13のみを
上圧延ロール10の昇降に伴って昇降移動させる場合に
つき説明したが、本願はこれに限定されるものでなく、
圧延機12における上下の圧延ロール10,11の何れ
もがパスラインPLに対して近接・離間移動自在に構成
されている場合は、対応して上下のガイド部材13,1
4の両方を間隔調整装置20,20により昇降移動させ
るようにすることができる。また、実施例では被圧延材
料WのパスラインPLを挟む上下に水平な圧延ロール1
0,11を備えた圧延機12の下流側に圧延用出口ガイ
ド15を設けた場合につき説明したが、垂直な圧延ロー
ルを備えた圧延機の下流側に圧延用出口ガイドを設けた
ものについても本願の間隔調整装置を採用することがで
きる。
【0028】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る圧延用
出口ガイドの間隔調整装置によれば、圧延機における圧
延ロールを移動するのに応じてガイド部材を平行移動し
得るから、ガイド部材を被圧延材料のパスラインと常に
平行に保持することができ、圧延機から被圧延材料を水
平状態で確実に導き出すことができる。また被圧延材料
から加わる応力に対しての強度は高く、長期に亘って正
確な間隔調整を行ない得る。更に、ガイド部材の上流端
に被圧延材料が衝突して極めて大きな応力が加わった場
合は、ガイド部材を支持するホルダおよび蓋板が本体か
ら下流側に外れることで、本体側に大きな応力が加わる
のを防止して、必要最小限の破損に止めることができ
る。
【0029】また、リンク機構によりガイド部材を昇降
させるよう構成したから、装置をコンパクト化すること
ができ、圧延機の下流側の限定された小さなスペースに
開口調整装置を配設することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る間隔調整装置を採用した
圧延用出口ガイドの概略側面図である。
【図2】実施例に係る間隔調整装置を採用した圧延用ガ
イドの概略背面図である。
【図3】実施例に係る間隔調整装置を採用した圧延用ガ
イドの概略平面図である。
【図4】実施例に係る間隔調整装置の後面板を取外した
状態で示す背面図である。
【図5】実施例に係る間隔調整装置の要部縦断側面図で
ある。
【図6】実施例に係る間隔調整装置の要部縦断側面図で
ある。
【図7】実施例に係る間隔調整装置の要部を一部分解状
態で示す概略斜視図である。
【図8】実施例に係る間隔調整装置により上ガイド部材
を最も下降させた状態を示す動作説明図である。
【図9】実施例に係る間隔調整装置により上ガイド部材
を最も上昇させた状態を示す動作説明図である。
【図10】実施例に係る間隔調整装置のホルダおよび蓋
板が本体から外れた状態を示す説明斜視図である。
【図11】従来技術に係る圧延用出口ガイドを示す説明
図である。
【図12】従来技術に係る圧延用出口ガイドを示す説明
図である。
【図13】従来技術に係る開隔調整機能を有する圧延用
出口ガイドの一例を示す説明図である。
【図14】従来技術に係る開隔調整機能を有する圧延用
出口ガイドの別例を示す説明図である。
【符号の説明】
10 上圧延ロール 11 下圧延ロー
ル 12 圧延機 13 上ガイド部
材 14 下ガイド部材 23 コイルバネ
(付勢手段) 28 後面板 28a 切欠 30 本体 32 ホルダ 34 右延出部 35 右延出部 38 作動軸 39 油圧モータ
(駆動手段) 42 ウォーム 43 ウォームホ
イール(調整部材) 43a 延出部 44 ピン 45 ピン 46 リンク板 47 支持部 48 蓋板 W 被圧延材料 PL パスライン

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材料(W)のパスライン(PL)を挟ん
    で対向する一対の圧延ロール(10,11)の少なくとも一方
    の圧延ロール(10)をパスライン(PL)に対して近接・離間
    移動自在に構成した圧延機(12)の下流側に配設され、前
    記パスライン(PL)を挟んで一対の圧延ロール(10,11)と
    同一方向に位置してパスライン(PL)と平行に対向し、そ
    の上流端部を対応の圧延ロール(10,11)の外周に夫々当
    接する一対のガイド部材(13,14)を備え、パスライン(P
    L)に対して近接・離間移動自在な圧延ロール(10)と対応
    するガイド部材(13)は、付勢手段(23)により圧延ロール
    (10)の移動に追従してその上流端部が常に該ロール(10)
    の外周に当接するよう付勢されている圧延用出口ガイド
    において、 前記ガイド部材(13)の下流端部側が回動自在に枢支さ
    れ、本体(30)に昇降可能に配設されたホルダ(32)と、 前記ホルダ(32)を挟んで材料給送方向と交差する両側に
    回動自在に配設され、駆動手段(39)により相互に反対方
    向に回動される一対の調整部材(43,43)と、 前記ホルダ(32)と各調整部材(43)とを相互に回動自在に
    連結する一対のリンク板(46,46)とからなり、 前記一対の調整部材(43,43)を相互に反対方向に回動す
    ることにより、一対のリンク板(46,46)を介してホルダ
    (32)を昇降移動させて、該ホルダ(32)に枢支されている
    ガイド部材(13)の下流端部を昇降させるよう構成したこ
    とを特徴とする圧延用出口ガイドの間隔調整装置。
  2. 【請求項2】 前記本体(30)に作動軸(38)が回動自在に
    枢支されると共に、該作動軸(38)にねじれ方向を逆向き
    に設定した一対のウォーム(42,42)が軸方向に離間して
    配設され、前記調整部材としての各ウォームホイール(4
    3)に対応するウォーム(42)を噛合した状態で、前記作動
    軸(38)を油圧モータ(39)により正逆方向に回動すること
    により、一対のウォームホイール(43,43)を相互に逆方
    向に回動するよう構成した請求項1記載の圧延用出口ガ
    イドの間隔調整装置。
  3. 【請求項3】 前記リンク板(46,46)は、ホルダ(32)の
    延出部(34,35)に設けたピン(45,45)および調整部材(43,
    43)の延出部(43a,43a)に設けたピン(45,45)を介して夫
    々回動自在に枢支されると共に、両枢支部の間にホルダ
    (32)の延出部(34,35)および調整部材(43,43)の延出部(4
    3a,43a)の外周が当接する支持部(47,47)が設けられてい
    る請求項1または2記載の圧延用出口ガイドの間隔調整
    装置。
  4. 【請求項4】 前記リンク板(46,46)に対してホルダ(3
    2)は材料給送方向下流側に外れるよう配設され、また前
    記本体(30)の材料給送方向下流側の後面板(28)に形成し
    た切欠(28a)に、前記ホルダ(32)の後面を支持する蓋板
    (48)が着脱自在に配設され、前記ガイド部材(13)の上流
    端部に被圧延材料(W)が給送方向から衝突して極めて大
    きな衝撃が加わった際に、その衝撃によってホルダ(32)
    および蓋板(48)が本体(30)から材料給送方向下流側に外
    れるよう構成されている請求項1,2または3記載の圧
    延用出口ガイドの間隔調整装置。
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