JPH10272508A - 線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及びガイド方法 - Google Patents
線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及びガイド方法Info
- Publication number
- JPH10272508A JPH10272508A JP7820697A JP7820697A JPH10272508A JP H10272508 A JPH10272508 A JP H10272508A JP 7820697 A JP7820697 A JP 7820697A JP 7820697 A JP7820697 A JP 7820697A JP H10272508 A JPH10272508 A JP H10272508A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- guide device
- rolling
- roller
- roller guide
- wire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Abstract
(57)【要約】
【課題】ローラガイト装置のアクチュエータの出力を制
御することにより、圧延中でも保持力を適宜に変えられ
るようにした線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及
びガイド方法を提供する。 【解決手段】線材・棒鋼のサイジング圧延を行う圧延ス
タンドＰ2 の入側に設置するローラガイド装置１０のア
クチュエータを油圧アクチュエータ１６，１６’とし、
揺動リンク１３，１３’を介してガイドローラ１４，１
４’を材料Ｗに対して付勢する。油圧アクチュエータ１
６，１６’に供給する油圧を調整することにより、ガイ
ドローラ１４，１４’の材料保持力を常に適正に維持し
つつロール孔型に誘導することが可能になる。
御することにより、圧延中でも保持力を適宜に変えられ
るようにした線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及
びガイド方法を提供する。 【解決手段】線材・棒鋼のサイジング圧延を行う圧延ス
タンドＰ2 の入側に設置するローラガイド装置１０のア
クチュエータを油圧アクチュエータ１６，１６’とし、
揺動リンク１３，１３’を介してガイドローラ１４，１
４’を材料Ｗに対して付勢する。油圧アクチュエータ１
６，１６’に供給する油圧を調整することにより、ガイ
ドローラ１４，１４’の材料保持力を常に適正に維持し
つつロール孔型に誘導することが可能になる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、多ロール圧延機に
より線材・棒鋼をサイジング圧延するに際して、ロール
入口側で種々のサイズの線材・棒鋼を保持しロール孔型
に安定して誘導するローラガイド装置及びそのガイド方
法の改良に関する。
より線材・棒鋼をサイジング圧延するに際して、ロール
入口側で種々のサイズの線材・棒鋼を保持しロール孔型
に安定して誘導するローラガイド装置及びそのガイド方
法の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、条鋼材をサイジング圧延する方法
として、１スタンド毎に使用する圧延ロールの数によ
り、２ロール法、３ロール法、および４ロール法があ
る。各方法とも、素材条鋼材を対をなす圧延ロールによ
り、圧下方向を変えながら多スタンドによる複数パスで
圧延している。得られる製品条鋼の断面形状は、２ロー
ル法ではやや四角形に近い円に、３ロール法ではやや六
角形に近い円に、および４ロール法ではやや八角形に近
い円になり、各断面の最大径ｄ1 と最小径ｄ2 との間に
差（偏径差＝ｄ1 −ｄ2 ）を有している。良質の製品を
得るには、偏径差をできるかぎり小さくして真円度を確
保することがロール数のいかんにかかわらず必要であ
る。
として、１スタンド毎に使用する圧延ロールの数によ
り、２ロール法、３ロール法、および４ロール法があ
る。各方法とも、素材条鋼材を対をなす圧延ロールによ
り、圧下方向を変えながら多スタンドによる複数パスで
圧延している。得られる製品条鋼の断面形状は、２ロー
ル法ではやや四角形に近い円に、３ロール法ではやや六
角形に近い円に、および４ロール法ではやや八角形に近
い円になり、各断面の最大径ｄ1 と最小径ｄ2 との間に
差（偏径差＝ｄ1 −ｄ2 ）を有している。良質の製品を
得るには、偏径差をできるかぎり小さくして真円度を確
保することがロール数のいかんにかかわらず必要であ
る。
【０００３】いずれにしても線材・棒鋼のサイジング圧
延プロセスは多スタンドを通す複数パスのため、偏径差
を小さくするには、（１）スタンド間の材料詰まりを防
止して通材性を確保すると共に、（２）前スタンド出側
形状と次スタンド入側形状の位相ずれに伴う断面ねじれ
を防止する、ことが特に重要である。
延プロセスは多スタンドを通す複数パスのため、偏径差
を小さくするには、（１）スタンド間の材料詰まりを防
止して通材性を確保すると共に、（２）前スタンド出側
形状と次スタンド入側形状の位相ずれに伴う断面ねじれ
を防止する、ことが特に重要である。
【０００４】しかして、高速線材圧延を行う場合は、直
径が５．５〜７．０ｍｍといった小径の線材で「ねじ
れ」が生じやすい。また、同じ線材圧延であっても、１
００ｍ／秒を越える高速圧延では振動が大きくねじれも
おき易い。
径が５．５〜７．０ｍｍといった小径の線材で「ねじ
れ」が生じやすい。また、同じ線材圧延であっても、１
００ｍ／秒を越える高速圧延では振動が大きくねじれも
おき易い。
【０００５】そこで、被圧延材を、圧延ロール孔型に正
しい姿勢で案内するべく、ロール入側に被圧延材の誘導
装置であるガイド装置が設置される。従来のガイド装置
としては、図５に示すようなフリクションガイド装置及
び図６に示すようなローラガイド装置がある。
しい姿勢で案内するべく、ロール入側に被圧延材の誘導
装置であるガイド装置が設置される。従来のガイド装置
としては、図５に示すようなフリクションガイド装置及
び図６に示すようなローラガイド装置がある。
【０００６】前者は、入側にラッパ状の案内部Ｇがあ
り、被圧延材料Ｗの進行は直線状の中空孔を有するガイ
ド内筒部Ｇｎで案内するだけの簡単な構造である。この
ため、材料のねじれに対する拘束性は全くない。
り、被圧延材料Ｗの進行は直線状の中空孔を有するガイ
ド内筒部Ｇｎで案内するだけの簡単な構造である。この
ため、材料のねじれに対する拘束性は全くない。
【０００７】これに対して後者は、材料Ｗをガイドロー
ラ３で挟んで保持するものであり、ローラ外周面に形成
されているローラ孔型を材料形状に見合ったものとする
ことで材料表面を拘束して、断面ねじれを防止する。こ
のローラガイド装置をオンライン化したものが特開平８
一２２９６０９号公報に開示されている。このものは図
７に示すように、中間部に支点（固定ピン）１をもつ揺
動リンク２の一端側にガイドローラ３を備えており、他
端部に設けたアクチュエータとしてのバネ４でガイドロ
ーラ３を材料ｗに対し付勢するようになっていて、ガイ
ドホルダ５で支持されている。このローラガイド装置に
よれば、ガイドローラ３に進入してくる材料Ｗの径変化
に対応して、ガイドローラ３のローラ間隙を自動調整で
きる利点がある。
ラ３で挟んで保持するものであり、ローラ外周面に形成
されているローラ孔型を材料形状に見合ったものとする
ことで材料表面を拘束して、断面ねじれを防止する。こ
のローラガイド装置をオンライン化したものが特開平８
一２２９６０９号公報に開示されている。このものは図
７に示すように、中間部に支点（固定ピン）１をもつ揺
動リンク２の一端側にガイドローラ３を備えており、他
端部に設けたアクチュエータとしてのバネ４でガイドロ
ーラ３を材料ｗに対し付勢するようになっていて、ガイ
ドホルダ５で支持されている。このローラガイド装置に
よれば、ガイドローラ３に進入してくる材料Ｗの径変化
に対応して、ガイドローラ３のローラ間隙を自動調整で
きる利点がある。
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】線材・棒鋼工場で圧廷
スタンド間に設置されるガイド装置に要求される機能と
しては、 １）案内性 ２）断面拘束牲 が重要であるが、さらに設備的な機能として ３）高速耐久性 ４）ガイド保持力の可変化 ５）ガイド可能材料径の範囲 ６）ガイドのコンパク化 が大きな比重を占める。
スタンド間に設置されるガイド装置に要求される機能と
しては、 １）案内性 ２）断面拘束牲 が重要であるが、さらに設備的な機能として ３）高速耐久性 ４）ガイド保持力の可変化 ５）ガイド可能材料径の範囲 ６）ガイドのコンパク化 が大きな比重を占める。
【０００９】しかしながら、図５に示すフリクションガ
イドは、材料ｗを拘束するものがないため、材料ｗがね
じれ易い。また、ガイド内径と材料径の間隔が案内性に
大きく影響するので、材料径の変更時にフリクションガ
イドをいちいち適合するサイズのものに交換することを
余儀なくされ、生産性低下をきたすという問題がある。
イドは、材料ｗを拘束するものがないため、材料ｗがね
じれ易い。また、ガイド内径と材料径の間隔が案内性に
大きく影響するので、材料径の変更時にフリクションガ
イドをいちいち適合するサイズのものに交換することを
余儀なくされ、生産性低下をきたすという問題がある。
【００１０】また、図７に示す従来のローラガイト装置
は、バネ４で付勢してガイドローラ３を材料ｗに対し押
し付けるようになっており、材料径とガイドの保持力と
の関係は、バネ４と揺動リンク２との幾何学的・力学的
条件によって一義的に決まるバネ定数で決定される。し
たがって図８に示すように、材料径ｄが変化するとガイ
ドの保持力Ｆが変化する。すなわち、材料径によって拘
束の効果が異なるから、場合によっては拘束力が不足し
て材料に発生するねじれモーメントに打ち勝つことがで
きなくなり、材料がねじれて偏径差が大きくなるという
問題がある。
は、バネ４で付勢してガイドローラ３を材料ｗに対し押
し付けるようになっており、材料径とガイドの保持力と
の関係は、バネ４と揺動リンク２との幾何学的・力学的
条件によって一義的に決まるバネ定数で決定される。し
たがって図８に示すように、材料径ｄが変化するとガイ
ドの保持力Ｆが変化する。すなわち、材料径によって拘
束の効果が異なるから、場合によっては拘束力が不足し
て材料に発生するねじれモーメントに打ち勝つことがで
きなくなり、材料がねじれて偏径差が大きくなるという
問題がある。
【００１１】具体的には、バネ式ガイド装置はバネを変
えない限り保持力が変えられないため、ねじれが発生し
ても対策が取れない。特に、製品径が５．５〜７．０ｍ
ｍといった広いサイズ範囲を同じバネで対処すると、圧
延サイズが変わったときにねじれ易くなる。かといっ
て、一番細くてねじれ易い線径５．５ｍｍに合わせてバ
ネ定数を大きくしておくと、線径７．０ｍｍではバネ定
数過大で線材表面に傷が入り易いという問題がある。
えない限り保持力が変えられないため、ねじれが発生し
ても対策が取れない。特に、製品径が５．５〜７．０ｍ
ｍといった広いサイズ範囲を同じバネで対処すると、圧
延サイズが変わったときにねじれ易くなる。かといっ
て、一番細くてねじれ易い線径５．５ｍｍに合わせてバ
ネ定数を大きくしておくと、線径７．０ｍｍではバネ定
数過大で線材表面に傷が入り易いという問題がある。
【００１２】そこで、本発明は、このような従来の問題
点に着目してなされたものであり、ローラガイト装置の
アクチュエータを油圧式にすることにより、圧延中でも
保持力を適宜に変えられるようにした線材・棒鋼用圧延
機のローラガイド装置及びガイド方法を提供することを
目的とする。
点に着目してなされたものであり、ローラガイト装置の
アクチュエータを油圧式にすることにより、圧延中でも
保持力を適宜に変えられるようにした線材・棒鋼用圧延
機のローラガイド装置及びガイド方法を提供することを
目的とする。
【００１３】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項１に係る発明は、線材・棒鋼のサイジング圧
延を行う圧延機の入側に設置され、アクチュエータで付
勢されたガイドローラにより線材・棒鋼を保持してロー
ル孔型に誘導するローラガイド装置において、前記アク
チュエータが油圧アクチュエータであることを特徴とす
る。
め、請求項１に係る発明は、線材・棒鋼のサイジング圧
延を行う圧延機の入側に設置され、アクチュエータで付
勢されたガイドローラにより線材・棒鋼を保持してロー
ル孔型に誘導するローラガイド装置において、前記アク
チュエータが油圧アクチュエータであることを特徴とす
る。
【００１４】また、請求項２に係る発明は、上記請求項
１に係る発明である線材・棒鋼用圧延機のローラガイド
装置において、支軸を挟んで一方の側に前記ガイドロー
ラを有するとともに、他方の側に油圧作用部を配設して
ある。
１に係る発明である線材・棒鋼用圧延機のローラガイド
装置において、支軸を挟んで一方の側に前記ガイドロー
ラを有するとともに、他方の側に油圧作用部を配設して
ある。
【００１５】請求項３に係る発明は、上記請求項１また
は請求項２に係る発明である線材・棒鋼用圧延機のロー
ラガイド装置において、前記圧延機が４ロール圧延機で
あることを特徴とする。
は請求項２に係る発明である線材・棒鋼用圧延機のロー
ラガイド装置において、前記圧延機が４ロール圧延機で
あることを特徴とする。
【００１６】また、請求項４に係るガイド方法の発明
は、上記請求項１〜請求項３に係る発明であるローラガ
イド装置に備えたねじれ検出手段により検出した圧延中
の被圧延材のねじれ量に応じて油圧アクチュエータの油
圧を制御し、ガイドローラの保持力を変えることを特徴
とする。
は、上記請求項１〜請求項３に係る発明であるローラガ
イド装置に備えたねじれ検出手段により検出した圧延中
の被圧延材のねじれ量に応じて油圧アクチュエータの油
圧を制御し、ガイドローラの保持力を変えることを特徴
とする。
【００１７】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図１，図２は、この発明の一実施形
態を模式的に示したもので、図１はローラガイド装置の
要部側面図、図２は図１の一部を拡大した側面図であ
る。
参照して説明する。図１，図２は、この発明の一実施形
態を模式的に示したもので、図１はローラガイド装置の
要部側面図、図２は図１の一部を拡大した側面図であ
る。
【００１８】先ず装置構成を説明すると、この実施形態
のローラガイド装置１０は、例えば２基の４ロール圧延
スタンドＰ1 ，Ｐ2 を用いた線材・棒鋼の２パスサイジ
ング圧延プロセスにおいて、第２圧延スタンドＰ2 のハ
ウジングＨの入側に設置してある。そのローラガイド装
置１０のガイドホルダ１１の開口部分である材料導入口
１１ａの上下に、支点ピン１２，１２’を介して、揺動
リンク１３，１３’が上下対称に揺動自在に支承されて
いる。各揺動リンク１３，１３’の先端部（圧延ロール
Ｒ側）には、それぞれガイドローラ１４，１４’がロー
ラ外周面を対向させて支軸Ｓを介し回転自在に取り付け
られている。これら相対する両ガイドローラ１４，１
４’のローラ間隙は、揺動リンク１３，１３’が支点ピ
ン１２，１２’を軸に上下揺動（シーソ運動）すること
で、最大間隔から最少間隔の範囲で変化可能である。揺
動リンク１３，１３の後端部（圧延スタンドの入側）に
は、油圧作用部としての油圧受面１５，１５’が形成し
てある。図２に示すように、揺動リンク１３（１３’）
の支点ピン１２（１２’）は、ガイドローラ１４の支軸
Ｓと油圧受面１５との間の長さをａ：ｂに内分する位置
にある。
のローラガイド装置１０は、例えば２基の４ロール圧延
スタンドＰ1 ，Ｐ2 を用いた線材・棒鋼の２パスサイジ
ング圧延プロセスにおいて、第２圧延スタンドＰ2 のハ
ウジングＨの入側に設置してある。そのローラガイド装
置１０のガイドホルダ１１の開口部分である材料導入口
１１ａの上下に、支点ピン１２，１２’を介して、揺動
リンク１３，１３’が上下対称に揺動自在に支承されて
いる。各揺動リンク１３，１３’の先端部（圧延ロール
Ｒ側）には、それぞれガイドローラ１４，１４’がロー
ラ外周面を対向させて支軸Ｓを介し回転自在に取り付け
られている。これら相対する両ガイドローラ１４，１
４’のローラ間隙は、揺動リンク１３，１３’が支点ピ
ン１２，１２’を軸に上下揺動（シーソ運動）すること
で、最大間隔から最少間隔の範囲で変化可能である。揺
動リンク１３，１３の後端部（圧延スタンドの入側）に
は、油圧作用部としての油圧受面１５，１５’が形成し
てある。図２に示すように、揺動リンク１３（１３’）
の支点ピン１２（１２’）は、ガイドローラ１４の支軸
Ｓと油圧受面１５との間の長さをａ：ｂに内分する位置
にある。
【００１９】そして、ガイドホルダ１１の材料導入口１
１ａの外面に、揺動リンク１３，１３の油圧受面１５，
１５’に対応させて、油圧シリンダ１６，１６’が上下
一対に配置されており、被圧延材料Ｗの進行方向（矢符
号Ｘ）に対して垂直に立設されている。この油圧シリン
ダ１６，１６’には、共通の油圧ユニット１７からの油
圧配管１８が接続されている。
１ａの外面に、揺動リンク１３，１３の油圧受面１５，
１５’に対応させて、油圧シリンダ１６，１６’が上下
一対に配置されており、被圧延材料Ｗの進行方向（矢符
号Ｘ）に対して垂直に立設されている。この油圧シリン
ダ１６，１６’には、共通の油圧ユニット１７からの油
圧配管１８が接続されている。
【００２０】油圧シリンダ１６，１６’は、ガイドロー
ラ１４，１４’を種々のサイズの材料ｗに対し常に適正
に付勢するアクチュエータとして機能する。次に、作用
を述べる。
ラ１４，１４’を種々のサイズの材料ｗに対し常に適正
に付勢するアクチュエータとして機能する。次に、作用
を述べる。
【００２１】上記ガイド装置１０を適用して例えば線材
をサイジング圧延する場合、油圧ユニット１７からの油
圧を制御することで、材料サイズが変更になっても、変
更後のサイズに適応した大きさに容易に保持力を設定で
きる。すなわち、油圧ユニット１７から供給される油圧
により、油圧シリンダ１６，１６’からシリンダ有効断
面積×油圧力に等しい押圧力Ｐが出力されて、揺動リン
ク１３，１３の油圧受面１５，１５’に負荷される。す
ると、ガイドローラ１４，１４’からは、てこの原理に
より Ｆ＝（ｂ／ａ）Ｐ で表される大きさの保持力Ｆが出力される。そしてこの
保持力Ｆで材料Ｗを押さえて保持しつつ圧延ロールＲの
ロール孔型へ正確に誘導する。
をサイジング圧延する場合、油圧ユニット１７からの油
圧を制御することで、材料サイズが変更になっても、変
更後のサイズに適応した大きさに容易に保持力を設定で
きる。すなわち、油圧ユニット１７から供給される油圧
により、油圧シリンダ１６，１６’からシリンダ有効断
面積×油圧力に等しい押圧力Ｐが出力されて、揺動リン
ク１３，１３の油圧受面１５，１５’に負荷される。す
ると、ガイドローラ１４，１４’からは、てこの原理に
より Ｆ＝（ｂ／ａ）Ｐ で表される大きさの保持力Ｆが出力される。そしてこの
保持力Ｆで材料Ｗを押さえて保持しつつ圧延ロールＲの
ロール孔型へ正確に誘導する。
【００２２】圧延中に材料Ｗの径寸法が変わっても、サ
イズに合わせて予め定めた所要の保持力をガイドローラ
１４，１４’から出力する大きさに油圧ユニット１７か
ら油圧シリンダ１６，１６’に供給する油圧を調整する
ことにより、常時材料Ｗの径に見合った適正な保持力を
保ちながらサイジング圧延することが可能である。
イズに合わせて予め定めた所要の保持力をガイドローラ
１４，１４’から出力する大きさに油圧ユニット１７か
ら油圧シリンダ１６，１６’に供給する油圧を調整する
ことにより、常時材料Ｗの径に見合った適正な保持力を
保ちながらサイジング圧延することが可能である。
【００２３】なお、図示しないが、第１段圧延スタンド
Ｐ1 と第２段圧延スタンドＰ2 との間に、材料Ｗのねじ
れ量を検出する「ねじれ検出手段」を設置し、そのねじ
れ検出手段により検出された圧延中のねじれ量に応じ
て、油圧ユニット１７から油圧シリンダ１６，１６’に
供給する油圧を自動制御して保持力を加減することによ
り、ねじれを低減することができる。
Ｐ1 と第２段圧延スタンドＰ2 との間に、材料Ｗのねじ
れ量を検出する「ねじれ検出手段」を設置し、そのねじ
れ検出手段により検出された圧延中のねじれ量に応じ
て、油圧ユニット１７から油圧シリンダ１６，１６’に
供給する油圧を自動制御して保持力を加減することによ
り、ねじれを低減することができる。
【００２４】本発明の効果を検証するために、ローラガ
イド装置１０を４ロール圧延機スタンドＰ2 の入側に装
着して、入側径５．５ｍｍの線材Ｗをサイジング量０〜
１ｍｍ、圧延速度１００ｍ／秒の条件でサイジング圧延
した結果を、従来のバネ式ローラガイド装置（図７参
照）と比較して図３に示す。
イド装置１０を４ロール圧延機スタンドＰ2 の入側に装
着して、入側径５．５ｍｍの線材Ｗをサイジング量０〜
１ｍｍ、圧延速度１００ｍ／秒の条件でサイジング圧延
した結果を、従来のバネ式ローラガイド装置（図７参
照）と比較して図３に示す。
【００２５】この実験から、従来のバネ式ローラガイド
装置の場合は、圧延サイズが５．４〜５．０ｍｍへと小
さくなるほど、材料ねじれ角が０°から３０°までほぼ
直線的に増大しているのに、本発明の油圧式ローラガイ
ド装置の場合は材料ねじれは殆ど発生しないことが明ら
かになった。
装置の場合は、圧延サイズが５．４〜５．０ｍｍへと小
さくなるほど、材料ねじれ角が０°から３０°までほぼ
直線的に増大しているのに、本発明の油圧式ローラガイ
ド装置の場合は材料ねじれは殆ど発生しないことが明ら
かになった。
【００２６】なお、上記実施形態例では、ガイド装置１
０を第２パス目の圧延機に設置した場合を説明したが、
条件次第で第１パス目の圧延機に設定しても良い。ま
た、ローラガイド装置１０のガイドローラ１４，１４’
を常に閉じ気味にしておくために、油圧シリンダ１６，
１６’に図４に示すように圧縮コイルバネ２０を内装
し、油圧が供給されない状態においても当該バネ２０の
弾性力で揺動リンク１３，１３の油圧受面１５，１５’
に押圧力を負荷するようにしてもよい。
０を第２パス目の圧延機に設置した場合を説明したが、
条件次第で第１パス目の圧延機に設定しても良い。ま
た、ローラガイド装置１０のガイドローラ１４，１４’
を常に閉じ気味にしておくために、油圧シリンダ１６，
１６’に図４に示すように圧縮コイルバネ２０を内装
し、油圧が供給されない状態においても当該バネ２０の
弾性力で揺動リンク１３，１３の油圧受面１５，１５’
に押圧力を負荷するようにしてもよい。
【００２７】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項１
〜請求項３に係るローラガイド装置によれば、油圧アク
チュエータでガイドローラを付勢するから、進入してく
る被圧延材の寸法に応じて油圧を調整することにより、
それらガイドローラの間隙を自動的に調整することがで
きるから、被圧延材のサイズ変更毎に圧延の停止・再開
を繰り返す必要がなくなり、その結果、通材性及び生産
性が向上するという効果を奏する。
〜請求項３に係るローラガイド装置によれば、油圧アク
チュエータでガイドローラを付勢するから、進入してく
る被圧延材の寸法に応じて油圧を調整することにより、
それらガイドローラの間隙を自動的に調整することがで
きるから、被圧延材のサイズ変更毎に圧延の停止・再開
を繰り返す必要がなくなり、その結果、通材性及び生産
性が向上するという効果を奏する。
【００２８】特に、請求項３に係る発明にあっては、圧
延ロール孔型がラウンド−ラウンドの２パス方式とされ
る４ロール圧延機に適用したことにより、従来寸法精度
の点では有利であるが「ねじれ」が起こり易い傾向が是
正されて、寸法精度が良好で且つ「ねじれ」も防止され
るという効果が得られる。
延ロール孔型がラウンド−ラウンドの２パス方式とされ
る４ロール圧延機に適用したことにより、従来寸法精度
の点では有利であるが「ねじれ」が起こり易い傾向が是
正されて、寸法精度が良好で且つ「ねじれ」も防止され
るという効果が得られる。
【００２９】また、請求項４に係る線材・棒鋼のガイド
方法によれば、ねじれ検出手段で検出したねじれ量に応
じてローラガイド装置の油圧アクチュエータの油圧を制
御してガイドローラの保持力を変えるため、被圧延材の
全長にわたりサイズの変更如何にかかわらず常に適正な
保持力でねじれを是正しながら連続してガイドすること
ができるという効果を奏する。
方法によれば、ねじれ検出手段で検出したねじれ量に応
じてローラガイド装置の油圧アクチュエータの油圧を制
御してガイドローラの保持力を変えるため、被圧延材の
全長にわたりサイズの変更如何にかかわらず常に適正な
保持力でねじれを是正しながら連続してガイドすること
ができるという効果を奏する。
【図１】本発明のガイド装置の一実施形態を模式的に示
す側面図である。
す側面図である。
【図２】図１の要部拡大図である。
【図３】本発明のガイド装置の効果を検証した試験結果
のグラフである。
のグラフである。
【図４】油圧アクチュエータの他の例の断面図である。
【図５】従来のガイド装置の一例の断面図である。
【図６】従来のガイド装置の他の例の説明図である。
【図７】従来のガイド装置の他の例の説明図である。
【図８】従来のガイド装置における材料径とガイド保持
力との関係を示すグラフである。
力との関係を示すグラフである。
Ｗ 被圧延材料 １０ ローラガイド装置 １１ ガイド本体 １２ 支軸（支点ピン） １２’ 支軸（支点ピン） １３ 揺動リンク １３’ 揺動リンク １４ ガイドローラ １４’ ガイドローラ １６ 油圧アクチュエータ
Claims (4)
- 【請求項１】 線材・棒鋼のサイジング圧延を行う圧延
機の入側に設置され、アクチュエータで付勢されたガイ
ドローラにより線材・棒鋼を保持してロール孔型に誘導
するローラガイド装置において、 前記アクチュエータが油圧アクチュエータであることを
特徴とする線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置。 - 【請求項２】 支軸を挟んで一方の側に前記ガイドロー
ラを有するとともに、他方の側に油圧作用部を配設して
なる請求項１記載の線材・棒鋼用圧延機のローラガイド
装置。 - 【請求項３】 前記圧延機が４ロール圧延機であること
を特徴とする請求項１または２記載の線材・棒鋼用圧延
機のローラガイド装置。 - 【請求項４】 請求項１ないし３のいずれか記載のロー
ラガイド装置に備えたねじれ検出手段により検出した圧
延中の被圧延材のねじれ量に応じて油圧アクチュエータ
の油圧を制御し、ガイドローラの保持力を変えることを
特徴とする線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置にお
ける線材・棒鋼のガイド方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7820697A JPH10272508A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及びガイド方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7820697A JPH10272508A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及びガイド方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10272508A true JPH10272508A (ja) | 1998-10-13 |
Family
ID=13655568
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7820697A Pending JPH10272508A (ja) | 1997-03-28 | 1997-03-28 | 線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及びガイド方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH10272508A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100876184B1 (ko) * | 2002-10-21 | 2008-12-31 | 주식회사 포스코 | 선재 횡행 가이드장치 |
| CN102319822A (zh) * | 2011-09-20 | 2012-01-18 | 天津市福鼎机电设备有限公司 | 用于输送钢筋的夹送装置 |
| JP2012240104A (ja) * | 2011-05-23 | 2012-12-10 | Kobe Steel Ltd | 圧延材の捻転発生の検出方法、圧延材の捻転抑制方法及びこれらの方法が採用される圧延機 |
| KR101490615B1 (ko) * | 2013-08-22 | 2015-02-05 | 주식회사 포스코 | 선재 연연속압연 가이드장치 |
-
1997
- 1997-03-28 JP JP7820697A patent/JPH10272508A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100876184B1 (ko) * | 2002-10-21 | 2008-12-31 | 주식회사 포스코 | 선재 횡행 가이드장치 |
| JP2012240104A (ja) * | 2011-05-23 | 2012-12-10 | Kobe Steel Ltd | 圧延材の捻転発生の検出方法、圧延材の捻転抑制方法及びこれらの方法が採用される圧延機 |
| CN102319822A (zh) * | 2011-09-20 | 2012-01-18 | 天津市福鼎机电设备有限公司 | 用于输送钢筋的夹送装置 |
| KR101490615B1 (ko) * | 2013-08-22 | 2015-02-05 | 주식회사 포스코 | 선재 연연속압연 가이드장치 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US9604270B2 (en) | Method and apparatus for stretch-leveling metal strip | |
| KR100258660B1 (ko) | 조강재의 안내 방법 및 그 장치 | |
| US20160107216A1 (en) | Method and apparatus for straightening metal bands | |
| JPH0833919A (ja) | 金属ストリップのプラニッシング方法および設備 | |
| KR20220007634A (ko) | 기다란 요소의 형상을 감지하는 방법 및 장치 | |
| US6209378B1 (en) | Adjustable monitoring guide | |
| JPH10272508A (ja) | 線材・棒鋼用圧延機のローラガイド装置及びガイド方法 | |
| CN113382812A (zh) | 用于矫直线材或带状材料的方法和设备 | |
| JP3860810B2 (ja) | 管製造装置 | |
| JPS59130615A (ja) | スケルプの冷間圧延における張力分布の制御方法とそれに使用する制御回路および逆転式圧延機 | |
| JPH0866716A (ja) | 引抜き装置と組み合わされ少なくとも２本以上の線材又は丸棒の伸びを同じにする装置 | |
| CN107803404B (zh) | 轧制流水线的驱动控制方法 | |
| US20020043088A1 (en) | Two-roll rounding machine and method for rounding sheet-metal blanks | |
| JP2001321828A (ja) | 金属線材の製造方法 | |
| JPH04228673A (ja) | スライバの太さ又はむらを測定するための装置 | |
| EP0192386A2 (en) | A roller guide device for a rolling mill | |
| JP2661470B2 (ja) | 細径線材の製造装置 | |
| JPH0235603B2 (ja) | Hakubanzainoitahabaseigyosochi | |
| JPH07265953A (ja) | 棒状金属材のロール矯正機におけるガイドの位置制御方法およびその装置 | |
| JP3914742B2 (ja) | 全長における断面寸法形状および真直性に優れた形鋼の矯正方法 | |
| SU1500405A1 (ru) | Способ изготовлени труб на непрерывных трубосварочных агрегатах | |
| JPH0646569Y2 (ja) | 圧延機入口ガイド | |
| JPH08281315A (ja) | ローラガイド装置 | |
| JP3775347B2 (ja) | 条鋼材のガイド方法 | |
| JPS6117327A (ja) | ストリツプの張力発生方法及び装置 |