JP3448726B2 - 現像処理方法、現像処理装置及び現像処理焼付システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、写真フィルム収容
体の写真フィルムを現像して、仕分ける現像処理方法及
び現像処理装置に関する発明である。

【０００２】

【従来の技術】従来は、写真フィルムを大量に処理する
大ラボなどにおいては、注文袋に記載されているプリン
トの仕様毎に、写真フィルムを仕分けした後に、これら
の写真フィルムをスプライスして一連のロールフィルム
にして、現像処理し、焼き付けプリントを作成してい
た。

【０００３】また、ミニラボ店などでは、写真フィルム
に注文袋と同じ番号を付したシールを貼って、写真フィ
ルムを現像処理した後、現像処理した写真フィルムのシ
ールから、注文袋と対応付け、注文袋に記載されている
プリントの仕様に応じて、焼付装置のプリントの仕様を
切替えながらプリントを作成していた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、通常の大ラボ
ではプリントの仕様毎に現像処理装置を設けないので、
この従来の大ラボなどの方法では、現像処理する前にプ
リントの仕様毎に仕分けるためバッチ処理となり、少量
の発注量のプリントの仕様の現像処理の納期や生産性が
犠牲になり、また、現像処理する前にプリントの仕様毎
に仕分けてバッチ処理するため、現像処理する前にフィ
ルムを蓄えることになり、その保管場所も必要になり、
また、スプライスする工程が必要になる。

【０００５】これに対して、ミニラボ店の方法では、各
々のフィルム毎に、そのフィルムのプリントの仕様に応
じて、操作者によって焼付装置のプリントの仕様を切替
えながらプリントを作成するので、生産性が低い。ま
た、プリントの仕様の切替え間違いが起こる可能性もあ
る。

【０００６】本発明は、プリントの仕様毎に現像処理装
置を設ける必要がなく、少量の発注量のプリントの仕様
であっても現像処理の納期を短くし、生産性を高め、現
像処理する前にフィルムを蓄える必要もなく、かつ、焼
付装置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又は少な
くすることができるようにすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は特許請求
の範囲の各請求項に記載の「発明を特定するために必要
な事項の全て」により達成される。以下、共通事項・各
請求項について説明する。但し、引用項の説明と重複す
る説明は省略する。

【０００８】〔共通事項〕写真フィルム収容体に記録さ
れている情報は、写真フィルム収容体を構成する写真フ
ィルム及び前記写真フィルムを収容する写真フィルム容
器などのいずれに記録されていてもよい。例えば、写真
フィルム収容体が、ＪＩＳ１３５規格の写真フィルムと
前記写真フィルムを収容するパトローネとから構成され
ている場合、パトローネの突出部に情報が記録される又
はパトローネの胴体部に情報が記録されるなどパトロー
ネに情報が記録されていても、写真フィルムの先端部に
情報が記録されるなど写真フィルムに情報が記録されて
いてもよい。また、情報を記録するには、情報を示すバ
ーコードや記号などが表示されたシールを貼り付けても
よいし、直接、情報を示すバーコードや記号などを印刷
してもよいし、情報を記録した磁気テープなどを貼り付
けてもよい。

【０００９】〔請求項１の説明〕『写真フィルム及び前
記写真フィルムを収容する写真フィルム容器とを有する
写真フィルム収容体の写真フィルムを現像して処理する
現像処理方法において、前記写真フィルム収容体に記録
されている情報を読み取り、読み取られた前記写真フィ
ルム収容体の写真フィルムを現像し、現像された前記写
真フィルムを、読み取った前記情報に基づいて、プリン
トの仕様に応じて仕分けることを特徴とする現像処理方
法。』により、写真フィルム収容体に記録されている情
報に基づいて、現像された写真フィルムをプリントの仕
様に応じて仕分けられるので、プリントの仕様毎に現像
処理装置を設けなくても、また、バッチ処理にしなくて
もプリントの仕様に応じて仕分けられ、少量の発注量の
プリントの仕様であっても現像処理の納期を短くし、か
つ、生産性を高め、バッチ処理のために現像処理する前
にフィルムを蓄えるという必要もなく、かつ、焼付装置
のプリントの仕様の切替え作業を無くす又は少なくする
ことができる。

【００１０】写真フィルム収容体に記録されている情報
は、現像された前記写真フィルムをプリントの仕様に応
じて仕分けるのに必要な情報を含み、プリントの仕様に
関する情報自体であってもよいし、予め、写真フィルム
収容体に記録されている情報と前記写真フィルム収容体
のプリントの仕様に関する情報との対応を記憶している
場合などでは、写真フィルム収容体のＩＤ情報などであ
ってもよい。

【００１１】また、プリントの仕様としては、プリント
の面質、プリントのサイズ、プリントに縁を設けるか否
か、プリントの枚数などが挙げられる。

【００１２】〔請求項２の説明〕『読み取る前記写真フ
ィルム収容体に記録されている情報がプリントの仕様に
関する情報であることを特徴とする請求項１に記載の現
像処理方法。』により、直接プリントの仕様に関する情
報を得られるので、他の情報からプリントの仕様に関す
る情報を得る場合のように、他の情報とプリントの仕様
に関する情報とを対応させておく必要がなく、他の情報
からプリントの仕様に関する情報を得る作業も必要な
く、写真フィルム収容体に記録されている情報に基づい
て、現像された写真フィルムをプリントの仕様に応じて
仕分けられる。

【００１３】〔請求項３の説明〕『前記プリントの仕様
が、プリントのサイズ、プリントの面質及びプリントに
枠を設けるか否かの情報の少なくとも１つであることを
特徴とする請求項１又は請求項２に記載の現像処理方
法。』により、焼付装置にとって切替え作業が必要なプ
リントの仕様に応じて、写真フィルムが仕分けられるの
で、焼付装置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又
は少なくすることができる。

【００１４】〔請求項４の説明〕『写真フィルム及び前
記写真フィルムを収容する写真フィルム容器とを有する
写真フィルム収容体の写真フィルムを現像して処理する
現像処理方法において、予め、写真フィルム収容体に記
録されている情報とプリントの仕様に関する情報との対
応を記憶しておき、前記写真フィルム収容体に記録され
ている情報を読み取り、読み取られた前記写真フィルム
収容体の写真フィルムを現像し、読み取った前記情報に
基づいて、プリントの仕様に関する情報を読み出し、現
像された前記写真フィルムを、読み出した前記プリント
の仕様に関する情報に基づいて、プリントの仕様に応じ
て仕分けることを特徴とする現像処理方法。』により、
予め記憶されている写真フィルム収容体に記録されてい
る情報とプリントの仕様に関する情報との対応から、読
み取った写真フィルム収容体に記録されている情報に基
づいて、プリントの仕様に関する情報を読み出すことが
でき、現像された写真フィルムを、読み出したプリント
の仕様に関する情報に基づいて、プリントの仕様に応じ
て仕分けることができる。これにより、プリントの仕様
毎に現像処理装置を設けなくても、また、バッチ処理に
しなくても、プリントの仕様に応じて仕分けられ、少量
の発注量のプリントの仕様であっても現像処理の納期を
短くし、かつ、生産性を高め、バッチ処理のために現像
処理する前にフィルムを蓄えるという必要もなく、か
つ、焼付装置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又
は少なくすることができる。そして、予め、写真フィル
ム収容体に記録されている情報とプリントの仕様に関す
る情報との対応を記憶しているので、写真フィルム収容
体に記録されている情報の量を少なくでき、安価な記録
及び記録読取装置を用いることができ、写真フィルム収
容体に記録されている情報の読み取り速度も速くでき、
生産性を向上させることができる。

【００１５】〔請求項５の説明〕『前記写真フィルム収
容体に記録されている情報が、写真フィルム収容体を識
別するためのＩＤ情報であることを特徴とする請求項４
に記載の現像処理方法。』により、前記写真フィルム収
容体に記録されている情報から写真フィルム収容体を識
別することができ、なおかつ、プリントの仕様に応じて
仕分けることができる。従って、トラブルの発生時など
で、前記写真フィルム収容体に記録されている情報から
プリントの仕様だけでなく、写真フィルム収容体を識別
することができ、この写真フィルム収容体に係わる様々
な情報を読み出すことができ、速やかに適切な対応をと
ることができやすい。

【００１６】〔請求項６の説明〕『前記プリントの仕様
が、プリントのサイズ、プリントの面質及びプリントに
枠を設けるか否かの情報の少なくとも１つであることを
特徴とする請求項４又は請求項５に記載の現像処理方
法。』により、焼付装置にとって切替え作業が必要なプ
リントの仕様に応じて、写真フィルムが仕分けられるの
で、焼付装置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又
は少なくすることができる。

【００１７】〔請求項７の説明〕『前記写真フィルム収
容体に記録されている情報を読み取り、読み取られた写
真フィルム収容体の写真フィルムを現像し、現像された
写真フィルムを、読み取った情報に基づいて、プリント
の仕様に応じて仕分けるまでの時間が所定の時間であ
り、前記所定の時間に相当する時間、前記読み取った情
報を記憶し、前記情報を読み取ってから前記所定の時間
に相当する時間後に、記憶された前記読み取った情報に
基づいて現像された写真フィルムを仕分けることを特徴
とする請求項１〜請求項６のいずれか１項に記載の現像
処理方法。』により、前記写真フィルム収容体に記録さ
れている情報を読み取ってから写真フィルムを仕分ける
まで時間があるにもかかわらず、現像された写真フィル
ムが仕分けられるタイミングに、仕分けるための制御が
できる。

【００１８】〔請求項８の説明〕『写真フィルム収容体
の写真フィルムを現像して処理する現像処理装置におい
て、前記写真フィルム収容体に記録されている情報を読
み取る情報読取手段と、前記情報読取手段により読み取
られた写真フィルム収容体の写真フィルムを現像する現
像処理手段と、前記現像処理手段により現像された写真
フィルムを、前記情報読取手段により読み取った情報に
基づいて、プリントの仕様に応じて仕分ける仕分け手段
とを有することを特徴とする現像処理装置。』により、
写真フィルム収容体に記録されている情報に基づいて、
現像された写真フィルムをプリントの仕様に応じて仕分
けられるので、プリントの仕様毎に現像処理装置を設け
なくても、また、バッチ処理にしなくてもプリントの仕
様に応じて仕分けられ、少量の発注量のプリントの仕様
であっても現像処理の納期を短くし、かつ、生産性を高
め、バッチ処理のために現像処理する前にフィルムを蓄
えるという必要もなく、かつ、焼付装置のプリントの仕
様の切替え作業を無くす又は少なくすることができる。

【００１９】〔請求項９の説明〕『前記読取手段が読み
取る前記写真フィルム収容体に記録されている情報がプ
リントの仕様に関する情報であることを特徴とする請求
項８に記載の現像処理装置。』により、直接プリントの
仕様に関する情報を得られるので、他の情報からプリン
トの仕様に関する情報を得る場合のように、他の情報と
プリントの仕様に関する情報とを対応させておく必要が
なく、他の情報からプリントの仕様に関する情報を得る
作業も必要なく、写真フィルム収容体に記録されている
情報に基づいて、現像された写真フィルムをプリントの
仕様に応じて仕分けられる。

【００２０】〔請求項１０の説明〕『前記プリントの仕
様が、プリントのサイズ、プリントの面質及びプリント
に枠を設けるか否かの情報の少なくとも１つであること
を特徴とする請求項８又は請求項９に記載の現像処理装
置。』により、焼付装置にとって切替え作業が必要なプ
リントの仕様に応じて、写真フィルムが仕分けられるの
で、焼付装置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又
は少なくすることができる。

【００２１】〔請求項１１の説明〕『写真フィルム収容
体の写真フィルムを現像して処理する現像処理装置にお
いて、予め、写真フィルム収容体に記録されている情報
と前記写真フィルム収容体のプリントの仕様に関する情
報との対応を記憶する対応記憶手段と、前記写真フィル
ム収容体に記録されている情報を読み取る情報読取手段
と、前記情報読取手段により読み取られた写真フィルム
収容体の写真フィルムを現像する現像処理手段と、前記
情報読取手段により読み取った前記写真フィルム収容体
に記録されている情報に基づいて、前記写真フィルム収
容体にプリントの仕様に関する情報を読みだす対応情報
読取手段と、前記現像処理手段により現像された写真フ
ィルムを、前記対応情報読取手段により読み取ったプリ
ントの仕様に関する情報に基づいて、プリントの仕様に
応じて仕分ける仕分け手段とを有することを特徴とする
現像処理装置。』により、予め記憶されている写真フィ
ルム収容体に記録されている情報とプリントの仕様に関
する情報との対応から、読み取った写真フィルム収容体
に記録されている情報に基づいて、プリントの仕様に関
する情報を読み出すことができ、現像された写真フィル
ムを、読み出したプリントの仕様に関する情報に基づい
て、プリントの仕様に応じて仕分けることができる。こ
れにより、プリントの仕様毎に現像処理装置を設けなく
ても、また、バッチ処理にしなくても、プリントの仕様
に応じて仕分けられ、少量の発注量のプリントの仕様で
あっても現像処理の納期を短くし、かつ、生産性を高
め、バッチ処理のために現像処理する前にフィルムを蓄
えるという必要もなく、かつ、焼付装置のプリントの仕
様の切替え作業を無くす又は少なくすることができる。
そして、予め、写真フィルム収容体に記録されている情
報とプリントの仕様に関する情報との対応を記憶してい
るので、写真フィルム収容体に記録されている情報の量
を少なくでき、安価な記録及び記録読取装置を用いるこ
とができ、写真フィルム収容体に記録されている情報の
読み取り速度も速くでき、生産性を向上させることがで
きる。

【００２２】〔請求項１２の説明〕『前記写真フィルム
収容体に記録されている情報が、写真フィルム収容体を
識別するためのＩＤ情報であることを特徴とする請求項
１１に記載の現像処理装置。』により、前記写真フィル
ム収容体に記録されている情報から写真フィルム収容体
を識別することができ、なおかつ、プリントの仕様に応
じて仕分けることができる。従って、トラブルの発生時
などで、前記写真フィルム収容体に記録されている情報
からプリントの仕様だけでなく、写真フィルム収容体を
識別することができ、この写真フィルム収容体に係わる
様々な情報を読み出すことができ、速やかに適切な対応
をとることができやすい。

【００２３】〔請求項１３の説明〕『前記プリントの仕
様が、プリントのサイズ、プリントの面質及びプリント
に枠を設けるか否かの情報の少なくとも１つであること
を特徴とする請求項１１又は請求項１２に記載の現像処
理装置。』により、焼付装置にとって切替え作業が必要
なプリントの仕様に応じて、写真フィルムが仕分けられ
るので、焼付装置のプリントの仕様の切替え作業を無く
す又は少なくすることができる。

【００２４】〔請求項１４の説明〕『前記情報読取手段
により前記写真フィルム収容体に記録されている情報を
読み取り、前記現像処理手段により現像し、前記仕分け
手段により仕分けるまでの時間が所定の時間であり、そ
の情報を読み取ってから前記所定の時間に相当する時間
まで記憶する一時記憶手段を有し、前記仕分け手段が、
その情報を読み取ってから前記所定の時間に相当する時
間後に、前記一時記憶手段に記憶されているその情報に
基づいて現像された写真フィルムを仕分けることを特徴
とする請求項８〜請求項１３のいずれか１項に記載の現
像処理装置。』により、前記写真フィルム収容体に記録
されている情報を読み取ってから写真フィルムを仕分け
るまで時間があるにもかかわらず、現像された写真フィ
ルムが仕分けられるタイミングに、仕分けるための制御
ができる。

【００２５】〔請求項１５の説明〕『請求項８〜請求項
１４のいずれか１項に記載の現像処理装置と、前記現像
処理装置によりプリントの仕様に応じて仕分けられた前
記写真フィルムを、現像処理装置の各仕分け毎に設けら
れた写真焼付装置に搬送する搬送機構と、前記プリント
の仕様に応じて前記写真フィルムから印画紙に写真焼付
する前記各仕分け毎に設けられた写真焼付装置と、を有
することを特徴とする現像処理焼付システム。』によ
り、現像処理装置で、写真フィルム収容体に記録されて
いる情報に基づいて、現像された写真フィルムをプリン
トの仕様に応じて仕分けられ、写真焼付装置が前記現像
処理装置の各仕分け毎に設けられており、前記現像処理
装置によりプリントの仕様に応じて仕分けられた前記写
真フィルムを、前記各仕分け毎に設けられた写真焼付装
置に搬送するので、仕分けられた写真フィルムを誤った
写真焼付装置に持っていくという人為的ミスがなく、か
つ、より生産性を高めることができる。

【００２６】

【発明の実施形態】以下に本発明に関する具体例の一例
を実施形態として示すが、本発明はこれらに限定されな
い。また、実施形態には、用語等に対する断定的な表現
があるが、本発明の好ましい例を示すもので、本発明の
用語の意義や技術的範囲を限定するものではない。

【００２７】実施形態１ 本実施形態の現像処理装置の概略構成図を図１に示す。
以下、図１に基づいて説明する。なお、本実施形態の写
真フィルムはＪＩＳ１３５規格のハロゲン化銀写真フィ
ルムであり、本実施形態の写真フィルム収容体は、写真
フィルム及び前記写真フィルムを収容する写真フィルム
容器であるパトローネから構成されている。

【００２８】受付処理機８は、注文袋から取り出された
写真フィルム収容体６のパトローネの突出部６１に、注
文袋に記載されている注文のプリントの仕様〔プリント
サイズ、プリントの面質（光沢・絹目・半光沢など）及
び枠の有無など〕に関する情報を示すバーコードを印刷
したシールを貼るなどの受注処理を行う。

【００２９】受注処理された写真フィルム収容体６は現
像処理装置のフィルム送出部２のパトローネ保持台２１
にセットされる。情報読取部１は、パトローネ保持台２
１にセットされた写真フィルム収容体６のパトローネの
突出部６１に貼られたシールに印刷されたバーコードを
読み取ることにより、前記写真フィルム収容体に記録さ
れているプリントの仕様に関する情報を読み取る。フィ
ルム送出部２は、情報読取部１によりプリントの仕様に
関する情報を読み取ったのち、パトローネから写真フィ
ルムＦを取り出し、現像処理部３に送り出す。また、情
報読取部１は読み取ったプリントの仕様に関する情報を
仕分け制御部５に送信する。

【００３０】現像処理部３は情報読取部１により読み取
られた写真フィルム収容体の写真フィルムＦを以下に示
すように現像する。先ず、現像処理浴の現像処理第一槽
３１と現像処理第二槽３２で現像処理し、漂白処理浴の
漂白処理第一槽３３と漂白処理第二槽３４で漂白処理
し、定着処理浴の定着処理第一槽３５と定着処理第二槽
３６で定着処理し、安定処理浴の安定処理第一槽３７と
安定処理第二槽３８と安定処理第三槽３９で安定化処理
し、乾燥部４０で乾燥する。そして、現像処理されたハ
ロゲン化銀写真フィルムＦはソータ４に送られる。

【００３１】ここで、フィルム送出部２から現像処理部
３を通ってソータ４の可変ガイド４４までの写真フィル
ムＦの搬送経路は所定の搬送経路で所定の搬送速度で搬
送するので、情報読取部１により写真フィルム収容体６
に記録されている情報を読み取り、現像処理部３により
現像し、ソータ４により仕分けるまでの時間が所定の時
間となる。従って、ソータ４が、情報読取部１によりプ
リントの仕様に関する情報を読み取ってからその所定の
時間に相当する時間Ｔ後に、その情報に基づいて現像さ
れた写真フィルムＦを仕分けるように、仕分け制御部５
は情報読取部１から送られたプリントの仕様に関する情
報を時間Ｔの間記憶し、時間Ｔの後にソータ４がプリン
トの仕様毎に定められたソータビン４１〜４３に写真フ
ィルムＦを仕分ける制御信号を送信する。

【００３２】ソータ４は、仕分け制御部５から送信され
た制御信号に基づき、現像処理部３により現像された写
真フィルムＦを、プリントの仕様毎に定められたソータ
ビン４１〜４３に写真フィルムＦを仕分けるために、可
変ガイド４４、４５の位置を変更する。すなわち、図１
の実線又は点線の位置に制御する。

【００３３】実施形態２ 本実施形態の現像処理装置の概略構成図を図２に示す。
以下、図２に基づいて説明する。なお、本実施形態の写
真フィルムはＪＩＳ１３５規格のハロゲン化銀写真フィ
ルムであり、本実施形態の写真フィルム収容体は、写真
フィルム及び前記写真フィルムを収容する写真フィルム
容器であるパトローネから構成されている。

【００３４】受付処理機８は、注文袋から取り出された
写真フィルム収容体の写真フィルムの先端部７に、写真
フィルム収容体の写真フィルムをそれぞれ識別するため
に注文袋の受注番号を示すバーコードを印刷したシール
を貼り、そして、この受注番号と注文袋に記載されてい
る注文のプリントの仕様〔プリントサイズ、プリントの
面質（光沢・絹目・半光沢など）及び枠の有無など〕に
関する情報とを対応させ、この受注番号とプリントの仕
様に関する情報とを対応の情報を全体制御部９に送信
し、またその他の受注処理を行う。

【００３５】全体制御部９は、受付処理機８から送信さ
れた写真フィルム収容体に記録されている受注番号とこ
の写真フィルム収容体の写真フィルムのプリントの仕様
に関する情報との対応を記憶しておき、仕分け制御部５
から送信される情報読取部１で読み取った受注番号に基
づいて、この写真フィルム収容体の写真フィルムのプリ
ントの仕様に関する情報を読みだし、仕分け制御部５に
送信する。

【００３６】受注処理された写真フィルム収容体６は現
像処理装置のフィルム送出部２のパトローネ保持台２１
にセットされる。情報読取部１は、パトローネ保持台２
１にセットされた写真フィルム収容体６の写真フィルム
の先端部７に貼られたシールに印刷されたバーコードを
読み取ることにより、前記写真フィルム収容体に記録さ
れている受注番号を読み取る。フィルム送出部２は、情
報読取部１により受注番号を読み取ったのち、パトロー
ネから写真フィルムＦを取り出し、現像処理部３に送り
出す。また、情報読取部１は受注番号を仕分け制御部５
に送信する。

【００３７】現像処理部３は情報読取部１により読み取
られた写真フィルム収容体の写真フィルムＦを以下に示
すように現像する。先ず、現像処理浴の現像処理第一槽
３１と現像処理第二槽３２で現像処理し、漂白処理浴の
漂白処理第一槽３３と漂白処理第二槽３４で漂白処理
し、定着処理浴の定着処理第一槽３５と定着処理第二槽
３６で定着処理し、安定処理浴の安定処理第一槽３７と
安定処理第二槽３８と安定処理第三槽３９で安定化処理
し、乾燥部４０で乾燥する。そして、現像処理されたハ
ロゲン化銀写真フィルムＦはソータ４に送られる。

【００３８】また、仕分け制御部５は情報読取部１から
送られた受注番号を全体制御部９に送信し、全体制御部
９からその受注番号に対応するプリントの仕様に関する
情報を受信する。そして、ここで、フィルム送出部２か
ら現像処理部３を通ってソータ４の可変ガイド４４まで
の写真フィルムＦの搬送経路は所定の搬送経路で所定の
搬送速度で搬送するので、情報読取部１により写真フィ
ルム収容体６に記録されている情報を読み取り、現像処
理部３により現像し、ソータ４により仕分けるまでの時
間が所定の時間となるので、情報読取部１により受注番
号を読み取ってからその所定の時間に相当する時間Ｔ後
に、その受注番号に対応するプリントの仕様に関する情
報に基づいて、ソータ４が現像された写真フィルムＦを
仕分けるように、仕分け制御部５は全体制御部９から送
られたプリントの仕様に関する情報を時間Ｔの間保持
し、時間Ｔの後にソータ４がプリントの仕様毎に定めら
れたソータビン４１〜４３に写真フィルムＦを仕分ける
制御信号を送信する。

【００３９】ソータ４は、仕分け制御部５から送信され
た制御信号に基づき、現像処理部３により現像された写
真フィルムＦを、プリントの仕様毎に定められたソータ
ビン４１〜４３に写真フィルムＦを仕分けるために、可
変ガイド４４、４５の位置を変更する。すなわち、図２
の実線又は点線の位置に制御する。

【００４０】実施形態１と実施形態２の補足説明及び変
形例 ソータビン４１〜４３に分けられるプリントの仕様の例
としては、４１に縁なしのＬサイズのグロッシー、４２
に縁ありのＬサイズの絹目、４３に縁なしの葉書サイズ
のグロッシーなどが挙げられる。また、ソータ４のソー
タビンの数は実施形態１や実施形態２のように３個でな
くても、２個〜１０個でもそれ以上であってもよい。ま
た、ソータビンに仕分けられた写真フィルムを、それぞ
れのプリントの仕様で写真焼付するように調整された自
動写真焼付機に自動的に搬送する機構を設けてもよい。
例えば、前述の例では、ソータビン４１の先に縁なしの
Ｌサイズのグロッシーのプリントを焼き付ける自動写真
焼付機を、ソータビン４２の先に縁ありのＬサイズの絹
目のプリントを焼き付ける自動写真焼付機を、ソータビ
ン４３の先に縁なしの葉書サイズのグロッシーのプリン
トを焼き付ける自動写真焼付機を設け、それぞれの自動
写真焼付機に写真フィルムを自動的に搬送する機構を設
けるとよい。

【００４１】

【発明の効果】

〔請求項１の説明〕プリントの仕様毎に現像処理装置を
設けなくても、また、バッチ処理にしなくてもプリント
の仕様に応じて仕分けられ、少量の発注量のプリントの
仕様であっても現像処理の納期を短くし、かつ、生産性
を高め、バッチ処理のために現像処理する前にフィルム
を蓄えるという必要もなく、かつ、焼付装置のプリント
の仕様の切替え作業を無くす又は少なくすることができ
る。

【００４２】〔請求項２の説明〕他の情報からプリント
の仕様に関する情報を得る場合のように、他の情報とプ
リントの仕様に関する情報とを対応させておく必要がな
く、他の情報からプリントの仕様に関する情報を得る作
業も必要なく、写真フィルム収容体に記録されている情
報に基づいて、現像された写真フィルムをプリントの仕
様に応じて仕分けられる。

【００４３】〔請求項３の説明〕焼付装置のプリントの
仕様の切替え作業を無くす又は少なくすることができ
る。

【００４４】〔請求項４の説明〕プリントの仕様毎に現
像処理装置を設けなくても、また、バッチ処理にしなく
ても、プリントの仕様に応じて仕分けられ、少量の発注
量のプリントの仕様であっても現像処理の納期を短く
し、かつ、生産性を高め、バッチ処理のために現像処理
する前にフィルムを蓄えるという必要もなく、かつ、焼
付装置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又は少な
くすることができる。そして、写真フィルム収容体に記
録されている情報の量を少なくでき、安価な記録及び記
録読取装置を用いることができ、写真フィルム収容体に
記録されている情報の読み取り速度も速くでき、生産性
を向上させることができる。

【００４５】〔請求項５の説明〕写真フィルム収容体に
記録されている情報から写真フィルム収容体を識別する
ことができ、なおかつ、プリントの仕様に応じて仕分け
ることができる。

【００４６】〔請求項６の説明〕焼付装置のプリントの
仕様の切替え作業を無くす又は少なくすることができ
る。

【００４７】〔請求項７の説明〕現像された写真フィル
ムが仕分けられるタイミングに、仕分けるための制御が
できる。

【００４８】〔請求項８の説明〕プリントの仕様毎に現
像処理装置を設けなくても、また、バッチ処理にしなく
てもプリントの仕様に応じて仕分けられ、少量の発注量
のプリントの仕様であっても現像処理の納期を短くし、
かつ、生産性を高め、バッチ処理のために現像処理する
前にフィルムを蓄えるという必要もなく、かつ、焼付装
置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又は少なくす
ることができる。

【００４９】〔請求項９の説明〕他の情報からプリント
の仕様に関する情報を得る場合のように、他の情報とプ
リントの仕様に関する情報とを対応させておく必要がな
く、他の情報からプリントの仕様に関する情報を得る作
業も必要なく、写真フィルム収容体に記録されている情
報に基づいて、現像された写真フィルムをプリントの仕
様に応じて仕分けられる。

【００５０】〔請求項１０の説明〕焼付装置のプリント
の仕様の切替え作業を無くす又は少なくすることができ
る。

【００５１】〔請求項１１の説明〕プリントの仕様毎に
現像処理装置を設けなくても、また、バッチ処理にしな
くても、プリントの仕様に応じて仕分けられ、少量の発
注量のプリントの仕様であっても現像処理の納期を短く
し、かつ、生産性を高め、バッチ処理のために現像処理
する前にフィルムを蓄えるという必要もなく、かつ、焼
付装置のプリントの仕様の切替え作業を無くす又は少な
くすることができる。そして、写真フィルム収容体に記
録されている情報の量を少なくでき、安価な記録及び記
録読取装置を用いることができ、写真フィルム収容体に
記録されている情報の読み取り速度も速くでき、生産性
を向上させることができる。

【００５２】〔請求項１２の説明〕写真フィルム収容体
に記録されている情報から写真フィルム収容体を識別す
ることができ、なおかつ、プリントの仕様に応じて仕分
けることができる。

【００５３】〔請求項１３の説明〕焼付装置のプリント
の仕様の切替え作業を無くす又は少なくすることができ
る。

【００５４】〔請求項１４の説明〕現像された写真フィ
ルムが仕分けられるタイミングに、仕分けるための制御
ができる。

【００５５】〔請求項１５の説明〕仕分けられた写真フ
ィルムを誤った写真焼付装置に持っていくという人為的
ミスがなく、かつ、より生産性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施形態１のハロゲン化銀写真フィルムの現像
処理装置の概略構成図。

【図２】実施形態２のハロゲン化銀写真フィルムの現像
処理装置の概略構成図。

【符号の説明】

１ 情報読取部 ２ フィルム送出部 ３ 現像処理部 ４ ソータ ５ 仕分け制御部 ６ 写真フィルム収容体

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G03D 13/00 G03B 27/46 G03C 5/29 G03D 15/00 H04N 1/00

Claims (15)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 写真フィルム及び前記写真フィルムを収
   容する写真フィルム容器とを有する写真フィルム収容体
   の写真フィルムを現像して処理する現像処理方法におい
   て、前記写真フィルム収容体に記録されている情報を読
   み取り、読み取られた前記写真フィルム収容体の写真フ
   ィルムを現像し、現像された前記写真フィルムを、読み
   取った前記情報に基づいて、プリントの仕様に応じて仕
   分けることを特徴とする現像処理方法。
2. 【請求項２】 読み取る前記写真フィルム収容体に記録
   されている情報がプリントの仕様に関する情報であるこ
   とを特徴とする請求項１に記載の現像処理方法。
3. 【請求項３】 前記プリントの仕様が、プリントのサイ
   ズ、プリントの面質及びプリントに枠を設けるか否かの
   情報の少なくとも１つであることを特徴とする請求項１
   又は請求項２に記載の現像処理方法。
4. 【請求項４】 写真フィルム及び前記写真フィルムを収
   容する写真フィルム容器とを有する写真フィルム収容体
   の写真フィルムを現像して処理する現像処理方法におい
   て、予め、写真フィルム収容体に記録されている情報と
   プリントの仕様に関する情報との対応を記憶しておき、
   前記写真フィルム収容体に記録されている情報を読み取
   り、読み取られた前記写真フィルム収容体の写真フィル
   ムを現像し、読み取った前記情報に基づいて、プリント
   の仕様に関する情報を読み出し、現像された前記写真フ
   ィルムを、読み出した前記プリントの仕様に関する情報
   に基づいて、プリントの仕様に応じて仕分けることを特
   徴とする現像処理方法。
5. 【請求項５】 前記写真フィルム収容体に記録されてい
   る情報が、写真フィルム収容体を識別するためのＩＤ情
   報であることを特徴とする請求項４に記載の現像処理方
   法。
6. 【請求項６】 前記プリントの仕様が、プリントのサイ
   ズ、プリントの面質及びプリントに枠を設けるか否かの
   情報の少なくとも１つであることを特徴とする請求項４
   又は請求項５に記載の現像処理方法。
7. 【請求項７】 前記写真フィルム収容体に記録されてい
   る情報を読み取り、読み取られた写真フィルム収容体の
   写真フィルムを現像し、現像された写真フィルムを、読
   み取った情報に基づいて、プリントの仕様に応じて仕分
   けるまでの時間が所定の時間であり、前記所定の時間に
   相当する時間、前記読み取った情報を記憶し、前記情報
   を読み取ってから前記所定の時間に相当する時間後に、
   記憶された前記読み取った情報に基づいて現像された写
   真フィルムを仕分けることを特徴とする請求項１〜請求
   項６のいずれか１項に記載の現像処理方法。
8. 【請求項８】 写真フィルム収容体の写真フィルムを現
   像して処理する現像処理装置において、前記写真フィル
   ム収容体に記録されている情報を読み取る情報読取手段
   と、前記情報読取手段により読み取られた写真フィルム
   収容体の写真フィルムを現像する現像処理手段と、前記
   現像処理手段により現像された写真フィルムを、前記情
   報読取手段により読み取った情報に基づいて、プリント
   の仕様に応じて仕分ける仕分け手段とを有することを特
   徴とする現像処理装置。
9. 【請求項９】 前記読取手段が読み取る前記写真フィル
   ム収容体に記録されている情報がプリントの仕様に関す
   る情報であることを特徴とする請求項８に記載の現像処
   理装置。
10. 【請求項１０】 前記プリントの仕様が、プリントのサ
    イズ、プリントの面質及びプリントに枠を設けるか否か
    の情報の少なくとも１つであることを特徴とする請求項
    ８又は請求項９に記載の現像処理装置。
11. 【請求項１１】 写真フィルム収容体の写真フィルムを
    現像して処理する現像処理装置において、予め、写真フ
    ィルム収容体に記録されている情報と前記写真フィルム
    収容体のプリントの仕様に関する情報との対応を記憶す
    る対応記憶手段と、前記写真フィルム収容体に記録され
    ている情報を読み取る情報読取手段と、前記情報読取手
    段により読み取られた写真フィルム収容体の写真フィル
    ムを現像する現像処理手段と、前記情報読取手段により
    読み取った前記写真フィルム収容体に記録されている情
    報に基づいて、前記写真フィルム収容体にプリントの仕
    様に関する情報を読みだす対応情報読取手段と、前記現
    像処理手段により現像された写真フィルムを、前記対応
    情報読取手段により読み取ったプリントの仕様に関する
    情報に基づいて、プリントの仕様に応じて仕分ける仕分
    け手段とを有することを特徴とする現像処理装置。
12. 【請求項１２】 前記写真フィルム収容体に記録されて
    いる情報が、写真フィルム収容体を識別するためのＩＤ
    情報であることを特徴とする請求項１１に記載の現像処
    理装置。
13. 【請求項１３】 前記プリントの仕様が、プリントのサ
    イズ、プリントの面質及びプリントに枠を設けるか否か
    の情報の少なくとも１つであることを特徴とする請求項
    １１又は請求項１２に記載の現像処理装置。
14. 【請求項１４】 前記情報読取手段により前記写真フィ
    ルム収容体に記録されている情報を読み取り、前記現像
    処理手段により現像し、前記仕分け手段により仕分ける
    までの時間が所定の時間であり、その情報を読み取って
    から前記所定の時間に相当する時間まで記憶する一時記
    憶手段を有し、前記仕分け手段が、その情報を読み取っ
    てから前記所定の時間に相当する時間後に、前記一時記
    憶手段に記憶されているその情報に基づいて現像された
    写真フィルムを仕分けることを特徴とする請求項８〜請
    求項１３のいずれか１項に記載の現像処理装置。
15. 【請求項１５】 請求項８〜請求項１４のいずれか１項
    に記載の現像処理装置と、前記現像処理装置によりプリ
    ントの仕様に応じて仕分けられた前記写真フィルムを、
    現像処理装置の各仕分け毎に設けられた写真焼付装置に
    搬送する搬送機構と、前記プリントの仕様に応じて前記
    写真フィルムから印画紙に写真焼付する前記各仕分け毎
    に設けられた写真焼付装置と、を有することを特徴とす
    る現像処理焼付システム。