JP3448308B2 - ランバーサポート装置 - Google Patents

ランバーサポート装置

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JP3448308B2
JP3448308B2 JP00580992A JP580992A JP3448308B2 JP 3448308 B2 JP3448308 B2 JP 3448308B2 JP 00580992 A JP00580992 A JP 00580992A JP 580992 A JP580992 A JP 580992A JP 3448308 B2 JP3448308 B2 JP 3448308B2
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田 幸 史 山
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Aisin Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の目的】 【0002】 【産業上の利用分野】本発明は、車両用シートに装備さ
れるランバーサポート装置に関するものである。 【0003】 【従来の技術】従来、この種のランバーサポート装置と
しては、実開昭64−15555号公報に示されるもの
が知られている。これは、シートバツクのフレームに片
持ち状態で回動自在に支持され先端にランバープレート
が保持されたトルクロツドと、シートバツクのフレーム
に回転自在に支持された操作シヤフトと、操作シヤフト
に回転自在に支持され操作機構を介して操作シヤフトに
連係されたカム部材と、トルクロツドに装着されカム部
材と連係するリンク機構とを有するものであつて、操作
シヤフトの回転操作によつて操作機構を介してカム部材
を回転させ、このカム部材の回転によりリンク機構を介
してトルクロツドを回動させ、これにより、ランバープ
レートを押し出したり又は引き戻したりするものであつ
た。又、カム部材は、周面にリンク機構が当接されこの
当接によつてランバープレートを所定の位置に保持する
複数個の溝部を有しており、更に、初段の溝部より中段
の溝部までの間は一方向の回転によつてランバープレー
トを押し出すように径が漸増し且つ中段の溝部より最終
段の溝部を経由する初段の溝部までの間は一方向の回転
によつてランバープレートを引き戻すように径が漸減す
る楕円のカム形状を呈するものであつた。つまり、カム
部材を一方向に一回転させることにより、そのカム形状
によつて、ランバープレートが最小押し出し位置より押
し出し方向へ溝部毎に位置が変えられ、最大押し出し位
置となつた後、引き戻し方向へ溝部毎に位置が変えら
れ、再び最小押し出し位置となるものであつた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記したラン
バーサポート装置であると、カム部材が、初段の溝部よ
り中段の溝部までの間は一方向の回転によつてランバー
プレートを押し出すように径が漸増し且つ中段の溝部よ
り最終段の溝部を経由する初段の溝部までの間は一方向
の回転よつてランバープレートを引き戻すように径が漸
減する楕円のカム形状を呈するものであるため、最終的
な押し出し量を大きくしようとすると、その分、一段毎
の押し出し量が大きくなり、操作シヤフトの操作力が大
きくなる等、操作性が悪くなるものであつた。又、溝部
の数を増やして一段毎の押し出し量を小さくしようとす
ると、使用者にとつて押し出し効果が実感しにくくなる
等、効き感が悪くなるものであつた。 【0005】故に、本発明は、操作性や効き感に悪影響
を与えることなく、サポートプレートの押し出し量を大
きく設定できるようにすることを、その技術的課題とす
るものである。 【0006】 【発明の構成】 【0007】 【課題を解決するための手段】上記技術課題を解決する
ために本発明において講じた技術的手段は、両端にて回
転自在に支持され略中央部にランバープレートが保持さ
れたクランク形状のトルクロッドと、回転自在に支持さ
れた操作シヤフトと、回転自在に支持され操作機構を介
して前記操作シヤフトに連係されたカム部材と、前記ト
ルクロツドに装着され前記カム部材と連係するリンク機
構とを有し、前記操作シヤフトの回転操作によつて前記
操作機構を介して前記カム部材を一方向にのみ回転する
ように構成し、前記カム部材の回転により前記リンク機
構を介して前記トルクロッドを回転させて前記ランバー
サポートを押し出し又は引き戻しするランバーサポート
装置において、前記カム部材の周面に、前記リンク機構
が当接され、該当接によつて前記ランバープレートを所
定の位置に保持する複数個の溝部を設けると共に、前記
溝の初段より最終段の溝部までの間は、前記一方向の回
転に対して、前記カムの径を漸増させ、前記ランバープ
レートを押し出すようにし、且つ前記最終段の前記溝部
から前記初段の前記溝部までの間は、前記一方向の回転
に対して、前記カムの径を急減させ、前記ランバープレ
ートを引き戻すようにするために、前記初段より前記最
終段の前記溝部までの間の回転角度を、前記最終段の前
記溝部から前記初段の前記溝部までの回転角度より大き
くした非対称形の異形楕円のカム形状を呈するようにし
て構成したことである。 【0008】 【作用】上記技術的手段は次のように作用する。ランバ
ープレートは、初段の溝部から最終段の溝部までつまり
カム部材の略全周に渡たるカム形状によつて押し出され
るので、一段毎の押し出し量を大きくすることなく最終
的な押し出し量を従来に比べ大きくし得る。これによ
り、押し出し量を大きくすることによつて操作シヤフト
の操作力が大きくなることがなく、操作性に悪影響が及
ぼされない。又、最終段の溝部から初段の溝部までのカ
ム形状によつて一段で最大押し出し位置から最小押し出
し位置まで引き戻されるので、使用者は十分に押し出し
効果を実感することができ、効き感にも悪影響が及ぼさ
れない。 【0009】 【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。 【0010】ランバーサポート装置は、車両(図示せ
ず)に搭載されるシート(図示せず)のシートバツク
(図示せず)内に配される。 【0011】図1に示されるように、シートバツクの矩
形形状のフレーム1の両側部には対面する対のブラケツ
ト2,3が固定されている。このブラケツト2,3間に
はトルクロツド4がその両端で回転自在に支持されてい
る。このトルクロツド4は両端付近で折曲げられたクラ
ンク形状を呈しており、略中央部にシートの着座者(使
用者)の剄椎をサポートするランバープレート5が保持
されている。このように、トルクロツド4は、両端でフ
レーム1に支持されるため、従来に比べ、強度及び剛性
上において優位であり、これにより、後述する操作ハン
ドル7の操作力とランバープレート5の押し出し量との
間でのロス(操作ハンドル7の操作力が大きいのにそれ
に見合つた押し出し効果が得られたと使用者が実感しに
くい)が少なくなる。 【0012】図2ないし図4に示されるように、ブラケ
ツト2には操作シヤフト6が回転自在に支持されてい
る。この操作シヤフト6の一端側はシートバツクの側部
より外方へ延出しており、その先端には操作ハンドル7
が固定されている(図1参照)。又、他端側はブラケツ
ト2に固定されたサブブラケツト8にて回転自在に支持
されている。 【0013】ブラケツト2とサブブラケツト8の操作シ
ヤフト6回りにはカム部材9及び操作機構10が配置さ
れている。 【0014】カム部材9は操作シヤフト6に回転自在に
支持されており、その周面には複数個(本実施例では6
個)の溝部11が形成されている。このカム部材9の周
面には初段の溝部11aより最終段の溝部11bまでの
間において径が漸増する形状の第1カム部9a及び最終
段の溝部11aより初段の溝部11bまでの間において
径が急減する第2カム部9bが形成されている(図5参
照)。 【0015】操作機構10は、レリーズプレート12及
びラチエツト13とから構成されている。レリーズプレ
ート12は操作シヤフト6に夫々に形成された二面巾形
状によつて軸方向に移動自在且つ一体回転するように支
持されており、周囲に切込みが設けられ且つ一側面側に
折曲げられて形成された複数の爪部12aを有してい
る。ラチエツト13はカム部材10に一体回転するよう
に固着されており、周囲に複数の歯部13aが形成され
ている。この歯部13aの一側面は、レリーズプレート
12の一方向(図2示A方向)の回転により爪部12a
が係合されるように垂直形状を呈しており、他側面は、
レリーズプレート12の他方向(図2示B方向)の回転
により爪部12aが歯部13aを乗り越えることができ
るように傾斜形状を呈している。又、サブブラケツト8
とレリーズプレート12との間には板状のスプリング1
4が操作シヤフト6に支持されて配設されており、レリ
ーズプレート12はこのスプリング14の付勢力を受け
てラチエツト13側につまり爪部12aと歯部13aと
が係合できる状態に常時付勢されている。更に、操作シ
ヤフト6回りには一端が操作シヤフト6の他端側の先端
に係止され且つ他端がサブブラケツト8に係止された渦
巻き状のスプリング15が支持されており、操作シヤフ
ト6はこのスプリング15の付勢力により他方向に回転
するように常時付勢されている。 【0016】カム部材9にはチエツク部材16が一体に
固着されており、このチエツク部材16には溝部11と
同位相でチエツク溝16aが形成されている。ブラケツ
ト2には板状のバネ部材17が支持されており、このバ
ネ部材17の中央部にはそれ自体の付勢力を受けてチエ
ツク溝16aと係合する凸部17aが形成されている。 【0017】トルクロツド4はリンク18及びローラ1
9よりなるリンク機構20を介してカム部材9に連係さ
れている。リンク18は、その一端でトルクロツド4に
一体回転するように固着されており、ローラ19はピン
21によつてリンク18の他端に支持されている。この
ローラ19はカム部材12の周面つまり第1カム部9a
及び第2カム部9bと摺接するように且つ溝部11と当
接するように配置されている。このように、カム部材1
2はローラ19と摺接及び当接するため、この摺接及び
当接がカム部材12の回転時における抵抗として作用す
ることが軽減される。 【0018】次に作動について説明する。 【0019】図5に示される如く、リンク機構20のロ
ーラ19がカム部材19の初段の溝部11aに当接し、
ランバープレート5が最小押し出し位置に保持されてい
る状態で、操作ハンドル7を一方向に回転操作すると、
操作シヤフト6のスプリング15の付勢力に抗した一方
向の回転を介してレリーズプレート12も一方向に回転
する。このレリーズプレート12の一方向の回転によつ
て爪部12aと歯部13aとが係合し、ラチエツト13
が一方向に回転させられる。これにより、カム部材9も
一方向に回転し、第1カム部9aの作用によつてローラ
19がトルクロツド4を回転させるように押し出され、
このトルクロツド4の回転によつてランバープレート5
が溝部11毎に段階的に押し出される。この結果、溝部
11とローラ19とが当接する毎に着座者の剄椎のサポ
ート状態が調整される。この溝部11とローラ19とが
当接する時、それ毎にバネ部材17の凸部17aとチエ
ツク部材16のチエツク溝16aとが係合して操作ハン
ドル7の回転操作にそれ毎の節度が与えられる。尚、所
望のサポート状態とした後、操作ハンドル7の操作を解
除すると、操作ハンドル7,操作シヤフト6及びレリー
ズプレート12がスプリング15の付勢力によつて爪部
12aが歯部13aを乗り越えながら他方向に回転し、
初期位置(ランバープレート5が最小押し出し位置に存
在する時の位置)に自動的に復帰する。又、ローラ19
が最終段の溝11bに当接し、ランバープレート5が最
大押し出し位置に保持されている状態で、操作ハンドル
7を一方向に回転操作すると、前述した如くカム部材9
が一方向に回転し、第2カム部9bの作用によつてロー
ラ19がトルクロツド4を前述とは逆に回動させるよう
に引き戻され、このトルクロツド4の回動によつてラン
バープレート4が最小押し出し位置に一気に引き戻され
る。 【0020】上記したように、ランバープレート5を押
し出すための第1カム部9aは、初段の溝部11aから
最終段の溝部11bまでの間つまりカム部材9の略全周
面に渡つて形成されるため、溝部11毎(一段毎)の押
し出し量を大きくすることなく最終的な押し出し量が従
来に比べ大きくなる。これにより、ランバープレート5
の押し出し量を大きくしても操作ハンドル7の操作力が
大きくなることがなく、操作性に悪影響が及ぼされな
い。又、ランバープレート5は最終段の溝部11bから
初段の溝部11aまでの間の第2カム部9bによつて一
段で一気に最大押し出し位置から最小押し出し位置まで
引き戻されるので、着座者は十分に押し出し効果を実感
することができ、効き感にも悪影響が及ぼされない。 【0021】 【発明の効果】本発明は、両端にて回転自在に支持され
略中央部にランバープレートが保持されたクランク形状
のトルクロツドと、回転自在に支持された操作シヤフト
と、回転自在に支持され操作機構を介して前記操作シヤ
フトに連係されたカム部材と、前記トルクロツドに装着
され前記カム部材と連係するリンク機構とを有し、前記
操作シヤフトの回転操作によつて前記操作機構を介して
前記カム部材を回転させ前記カム部材の回転により前記
リンク機構を介して前記トルクロツドを回転させて前記
ランバープレートを押し出し又は引き戻しするランバー
サポート装置において、前記カム部材は、前記リンク機
構が当接され該当接によつてランバープレートを所定の
位置に保持する複数個の溝部を周面に有すると共に初段
の溝部より最終段の溝部までの間は一方向の回転によつ
て前記ランバープレートを押し出すように径が漸増し且
つ前記最終段の溝部から前記初段の溝部までの間は一方
向の回転よつて前記ランバープレートを引き戻すように
径が急減する異形楕円のカム形状を呈して構成された、
ランバーサポート装置であるので、以下の如く効果を有
する。 【0022】一段毎の押し出し量を大きくすることなく
最終的な押し出し量を従来に比べ大きくすることがで
き、これにより、押し出し量を大きくすることによつて
操作シヤフトの操作力が大きくなることがなく、操作性
に悪影響が及ぼされない。 【0023】一段で最大押し出し位置から最小押し出し
位置まで引き戻すことができ、これにより、使用者は十
分に押し出し効果を実感することができ、効き感にも悪
影響が及ぼされない。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るランバーサポート装置に搭載状態
を示す斜視図である。 【図2】本発明に係るランバーサポート装置の概略を示
す斜視図である。 【図3】本発明に係るランバーサポート装置に側面図で
ある。 【図4】図3の分解斜視図である。 【図5】図4のC−C線断面図である。 【符号の説明】 4 トルクロツド 5 ランバープレート 6 操作シヤフト 9 カム部材 10 操作機構 11 溝部 20 リンク機構 9a 第1カム部(初段の溝部より最終段の溝部までの
間のカム形状) 9b 第2カム部(最終段の溝部から前記初段の溝部ま
での間のカム形状)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭64−15555(JP,U) 実開 昭63−172362(JP,U) 実開 昭63−172361(JP,U) 実開 昭62−153948(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47C 7/46

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 両端にて回転自在に支持され略中央部に
    ランバープレートが保持されたクランク形状のトルクロ
    ッドと、回転自在に支持された操作シヤフトと、回転自
    在に支持され操作機構を介して前記操作シヤフトに連係
    されたカム部材と、前記トルクロツドに装着され前記カ
    ム部材と連係するリンク機構とを有し、前記操作シヤフ
    トの回転操作によつて前記操作機構を介して前記カム部
    材を一方向にのみ回転するように構成し、前記カム部材
    の回転により前記リンク機構を介して前記トルクロッド
    を回転させて前記ランバーサポートを押し出し又は引き
    戻しするランバーサポート装置において、前記カム部材
    の周面に、前記リンク機構が当接され、該当接によつて
    前記ランバープレートを所定の位置に保持する複数個の
    溝部を設けると共に、前記溝の初段より最終段の溝部ま
    での間は、前記一方向の回転に対して、前記カムの径を
    漸増させ、前記ランバープレートを押し出すようにし、
    且つ前記最終段の前記溝部から前記初段の前記溝部まで
    の間は、前記一方向の回転に対して、前記カムの径を急
    減させ、前記ランバープレートを引き戻すようにするた
    めに、前記初段より前記最終段の前記溝部までの間の回
    転角度を、前記最終段の前記溝部から前記初段の前記溝
    部までの回転角度より大きくした非対称形の異形楕円の
    カム形状を呈するようにして構成した、ランバーサポー
    ト装置
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