JP3447148B2 - 超音波スキャナ - Google Patents

超音波スキャナ

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JP3447148B2
JP3447148B2 JP15007295A JP15007295A JP3447148B2 JP 3447148 B2 JP3447148 B2 JP 3447148B2 JP 15007295 A JP15007295 A JP 15007295A JP 15007295 A JP15007295 A JP 15007295A JP 3447148 B2 JP3447148 B2 JP 3447148B2
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康人 竹内
浩 橋本
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ジーイー横河メディカルシステム株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波診断装置に用いら
れる超音波スキャナに関し、特に、機械的動作でスキャ
ンを行うメカニカルスキャン(Mechanical Scan)に適
した超音波スキャナの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】医用超音波診断装置は、超音波探触子
(プローブ)を被検体の体表面に当接し、超音波センサ
(超音波振動子)から超音波を被検体内に送り込み、こ
の超音波に対する被検体の反応(反射特性,減衰特性,
散乱特性等)に従って被検体内から戻ってくる超音波
(エコー信号)を超音波センサにて電気信号に変換して
超音波診断装置本体内に取り込んでいる。この電気信号
は超音波診断装置本体内で所定の処理がなされた後、被
検体の内部構造を示す映像としてCRT(Cathode Ray
Tube)表示装置上で表示される。
【0003】この超音波診断装置は原理的に被検体内部
における音響的インピーダンスの差異を利用しているの
で、超音波探触子と被検体との間に空気層が介在してい
ると、この空気層との界面で強い反射波を生じることに
なる。従って、この反射波により適確な検査が行なうこ
とができなくなる。
【0004】このため、被検体の表面に凹凸が多い部位
の超音波診断を行う際には、水若しくは油などの液体を
袋等に入れて脱気状態にして超音波伝達媒体として超音
波探触子と被検体表面との間に配置するようにしてい
る。
【0005】図11は従来の液室を用いたメカニカルス
キャン方式の超音波スキャナの概略構成を示す構成図で
ある。尚、メカニカルスキャンとは、超音波探触子を機
械的に駆動し音線の方向を変えるようにしてスキャンを
行うものである。
【0006】ここで、枠20がスキャナの外壁を構成し
ており、この枠20の内部に水若しくは油などの液体2
2が満たされた袋21が載置されている。そして、液体
22に浸された状態で枠20内部に超音波探触子23が
回転運動駆動手段により回転可能なように配置されてい
る。
【0007】そして、この超音波探触子23を回転させ
ることで、音線の方向を動かしてスキャンを実現してい
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この場合、液22の取
り扱いが大変面倒であるという問題を有している。すな
わち、袋21が何等かの理由で破れた場合には液22が
漏れ出して被検体4にかかるといった可能性が有る。ま
た、この袋21に液22を満たす場合には内部に気泡を
取り込まないようにして封をする必要が有り、作業が困
難である。
【0009】また、超音波探触子23やその駆動機構が
液体内部に置かれているために、機械系の寿命が短いと
いった問題も存在している。本発明は上記の点に鑑みて
なされたもので、その目的は、安定した状態でメカニカ
ルスキャンを実行することが可能な超音波スキャナを実
現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本件出願の発明者は、従
来のメカニカルスキャンを行う超音波スキャナの液室周
囲の問題を改良すべく鋭意研究を行った結果、メカニカ
ルスキャンに最適な構成を新たに見い出して本発明を完
成させたものである。
【0011】すなわち、課題を解決する手段である本発
明は以下の(1)〜(4)に説明するようなものであ
る。 (1)前記の課題を解決する第1の手段は、電気信号と
超音波振動との間の少なくとも一方向の変換を行う超音
波振動手段と、前記超音波振動手段の超音波伝達面に密
着させられ、可とう性を有する材質で構成されることに
より、前記超音波振動手段が被検体接触面に対して移動
可能に構成された可とう性部材と、を備えたことを特徴
とする超音波スキャナである。
【0012】(2)前記の課題を解決する第2の手段
は、電気信号と超音波振動との間の少なくとも一方向の
変換を行う超音波振動手段と、前記超音波振動手段の超
音波伝達面に密着させられ、可とう性を有する材質で構
成されることにより、前記超音波振動手段が被検体接触
面に対して移動可能に構成された可とう性部材と、前記
可とう性部材の被検体接触面に対して前記超音波振動手
段を相対的に移動させる駆動手段と、を備えたことを特
徴とする超音波スキャナである。
【0013】(3)前記の課題を解決する第3の手段
は、電気信号と超音波振動との間の少なくとも一方向の
変換を行う超音波振動手段と、前記超音波振動手段の超
音波伝達面に密着させられ、可とう性を有する材質で構
成された可とう性部材と、前記超音波伝達面と対向する
可とう性部材の面に配置され、前記可とう性部材の表面
に密着した状態で被検体接触面に対して方向変換可能に
構成された超音波反射部材と、を備えたことを特徴とす
る超音波スキャナである。
【0014】(4)前記の課題を解決する第4の手段
は、電気信号と超音波振動との間の少なくとも一方向の
変換を行う超音波振動手段と、前記超音波振動手段の超
音波伝達面に密着させられ、可とう性を有する材質で構
成された可とう性部材と、前記超音波伝達面と対向する
可とう性部材の面に配置され、前記可とう性部材の表面
に密着した状態で被検体接触面に対して方向変換可能に
構成された超音波反射部材と、前記超音波反射部材を前
記可とう性部材の被検体接触面に対して方向変換させる
駆動手段を設けたことを特徴とする超音波スキャナであ
る。
【0015】尚、以上の(1)〜(4)に示した各超音
波スキャナにおいて、超音波振動手段として既存の超音
波探触子を使用し、この超音波探触子に可とう性部材を
結合させることで密着状態にして超音波スキャナを構成
することが可能である。
【0016】また、同様に、以上の(1)〜(4)に示
した各超音波スキャナにおいて、超音波振動手段として
超音波振動子を使用し、この超音波振動子に可とう性部
材を密着させて全体として超音波探触子を構成し、この
超音波探触子で超音波スキャナを構成することも可能で
ある。
【0017】
【作用】課題を解決する第1の手段である超音波スキャ
ナでは、超音波振動手段の超音波伝達面に可とう性部材
を密着してあるので、超音波振動手段を可とう性部材の
被検体接触面に対して移動可能にすることができる。こ
れにより、安定した状態でメカニカルスキャンを行うこ
とが可能になる。
【0018】課題を解決する第2の手段である超音波ス
キャナでは、超音波振動手段の超音波伝達面に可とう性
部材を密着し、超音波振動手段を可とう性部材の被検体
接触面に対して移動させる駆動手段を設けているため安
定して移動させることが可能である。これにより、安定
した状態でメカニカルスキャンを行うことが可能にな
る。
【0019】課題を解決する第3の手段である超音波ス
キャナでは、超音波振動手段の超音波伝達面に可とう性
部材を密着し、可とう性部材の超音波放射面と対向する
面に超音波反射部材を密着し、超音波反射部材を可とう
性部材の被検体接触面に対して方向変換可能に構成して
ある。これにより、超音波反射部材で超音波が反射され
る際の方向を変えることで、安定した状態でメカニカル
スキャンを行うことが可能になる。
【0020】課題を解決する第4の手段である超音波ス
キャナでは、超音波振動手段の超音波伝達面に可とう性
部材を密着し、可とう性部材の超音波放射面と対向する
面に超音波反射部材を密着し、超音波反射部材の方向を
変化させる駆動手段を設けているため音線の方向を安定
して変化させることが可能である。これにより、安定し
た状態でメカニカルスキャンを行うことが可能になる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1及び図2は本発明の超音波スキャナの
原理的構成を示した構成図であり、図3〜図5は音線の
方向を変化させた状態を示す構成図である。
【0022】まず、図1を参照して本発明の超音波スキ
ャナの原理的構成を説明し、次に図2の原理的構成の他
の例を説明し、その後に図3以降を参照して動作を説明
する。
【0023】この図1において、電気信号と超音波振動
との間の少なくとも一方向の変換を行う超音波振動手段
を構成する超音波探触子1において、送波若しくは受波
の少なくとも一方向を行う超音波伝達面(以下、音響放
射面という)1aに、可とう性部材を構成する可とう性
カプラント2が密着した状態にされている。
【0024】この可とう性カプラント2は可とう性を有
する材質で構成された音響結合部材であれば各種の材質
を用いることができる。例えば、こんにゃく,ゼラチ
ン,寒天等のように、一定の形状を有するものの、力を
加えると変形し、また加えた力を解除すると元の形状に
戻るような性質(可とう性)を有する材質を用いること
が可能である。または、樹脂等の袋に液体を封入したも
の、すなわち水袋等を用いることができる。
【0025】また、フィルム状若しくはシート状の吸水
・水溶性樹脂で一定量の水を包むようにして、可とう性
を持たせて一定の形状を有するようにした水袋などを構
成することも可能である。また、水以外の液体に対して
吸液性の樹脂が存在すれば、他の種類の液体に対しても
同様にして可とう性部材を形成することが可能である。
【0026】そして、枠構造体3で可とう性カプラント
2の音響放射面1aとの反対面の端部付近が保持されて
いる。また、枠構造体3の上部は超音波探触子1を移動
させることが可能なように充分な開口部が設けられてい
る。
【0027】すなわち、この枠構造体3の内部において
は可とう性カプラント2の音響放射面1a側は超音波探
触子1と密着した状態を保ちながら自由に動けるように
構成されている。
【0028】尚、図1の構成では超音波探触子1として
既存のものをそのまま使用することができ、既存の超音
波探触子1に対して可とう性カプラント2及び枠構造体
3を結合させるようにして構成することが可能である。
【0029】また、これ以外に、図2に示すように、超
音波振動手段を構成する超音波振動子11の音響放射面
11aに、可とう性部材である可とう性カプラント2が
密着した状態で取り付けられている。そして、これら超
音波振動子11と可とう性カプラント2とを保持する枠
構造体を含めて超音波探触子を構成する。このように、
全体として超音波探触子を構成する超音波スキャナにす
ることも可能である。
【0030】このような構成において、手動若しくは後
述するような機械的な駆動手段を用いることで超音波探
触子1を移動させることができ、これにより超音波ビー
ムの方向や位置を変えることができるようになり、メカ
ニカルスキャンを安定して実行することが可能になる。
【0031】すなわち、図3に示すように、超音波探触
子1を横方向に平行移動させることで可とう性カプラン
ト2が変形する。この結果、超音波の音線が平行移動す
ることになり、リニアスキャンを実行することができる
ようになる。
【0032】尚、この場合、超音波探触子1と可とう性
カプラント2とが密着した面は、密着状態が保たれてい
れば良い。従って、固着状態である場合のほか、超音波
探触子1と可とう性カプラント2とが滑りながら移動し
て、密着状態を保つように構成されていても良い。
【0033】また、図4に示すように、被検体接触面付
近を回転中心となるようにして超音波探触子1を動かす
ことで可とう性カプラント2が変形して、セクタスキャ
ンを実行することが可能になる。
【0034】そして、図5に示すように、回転中心を超
音波スキャナの上方に位置させた状態で超音波探触子1
を動かした場合にも可とう性カプラント2が変形して、
コンベックススキャンを実行することが可能になる。
【0035】尚、これら図3〜図5のそれぞれの場合で
は、図1に示した既存の超音波探触子1を使用する構成
の場合を用いて説明したが、図2のような全体として超
音波探触子を構成する場合であっても全く同じ動作をす
ることが可能である。
【0036】尚、これら図4や図5のような動きをさせ
る場合において、紙面垂直方向に複数のセンサを備えた
アレイ探触子を用いることで、3次元のスキャンが実現
できる。この場合、アレイ探触子としては、リニア探触
子やフェーズドアレイ探触子等を使用することができ
る。
【0037】以上のそれぞれの場合において、可とう性
カプラント2は限界まで変形したとしても、変形の前後
において音響インピーダンスや音速などはほとんど変化
しない。従って、超音波ビームは超音波探触子1の超音
波放射面から放射された方向に進んで行き、可とう性カ
プラント2の内部を通過するに際して音線が曲がったり
することはない。
【0038】また、可とう性カプラント2を変化させな
がら動く際の超音波探触子1の許容速度の関係で毎秒数
往復程度のスキャンが実現可能であるため、低速なスキ
ャンに適した用途に使用することが好ましい。このた
め、前述した3次元のスキャンなどに使用することが適
している。
【0039】尚、以上の図1〜図5で示した超音波スキ
ャナは可とう性カプラント2と超音波探触子1の音響放
射面1aとを密着したものであり、可とう性カプラント
2の音響放射面1aと反対面(被検体接触面)は被検体
4の表面と密着するように構成されていた。このような
もの以外に、図6に示すように、枠構造体3を可とう性
カプラント2の音響放射面1aと反対面を枠構造体3の
面で覆って密着させることも可能である。この場合に
も、上述の図3〜図5の場合と同じ様にして超音波探触
子1の移動に伴って可とう性カプラント2が変形し、超
音波ビームの位置や方向を変えることができる。
【0040】図7は超音波探触子1を平行方向に駆動し
てリニアスキャンを実現する超音波スキャナの駆動機構
の概略を示す構成図であり、図3の超音波スキャナに対
応したものである。
【0041】この場合、超音波探触子1をシャフト7a
及び7bで支持しておいて、このシャフト7a及び7b
を枠構造体3に取り付けた駆動部8a及び8bで動かす
ことにより、超音波探触子1を平行に移動させることが
実現可能である。この場合、駆動部8a,8bの内部に
ボイスコイルモータやリニアモータ等を設けておいて、
これらによってシャフト7a,7bを駆動することによ
り超音波探触子1でリニアスキャンを実現することがで
きる。
【0042】図8は被検体接触面付近を回転中心となる
ようにして超音波探触子1を駆動してセクタスキャンを
実現する超音波スキャナの駆動機構の概略を示す構成図
であり、図4の超音波スキャナに対応したものである。
【0043】この場合、超音波探触子1を動かす位置や
方向に合わせたガイドレール5を用意し、また、超音波
探触子1側にローラ6a〜6cを設けておいて、ベルト
やギア等の各種の駆動機構を用いてローラ6a〜6cを
回転駆動することで、超音波探触子1に所望の移動動作
を実現させることができる。この図8に示したガイドレ
ール5の湾曲は前述した図4に示したセクタスキャンの
動きを実現するためのものである。
【0044】図9は超音波スキャナの上方を回転中心と
なるようにして超音波探触子1を駆動してコンベックス
スキャンを実現する超音波スキャナの駆動機構の概略を
示す構成図であり、図5の超音波スキャナに対応したも
のである。
【0045】この場合、超音波探触子1を動かす位置や
方向に合わせたガイドレール15を用意し、また、超音
波探触子1側にローラ16a〜16cを設けておいて、
ベルトやギア等の各種の駆動機構を用いてローラ16a
〜16cを回転駆動することで、超音波探触子1に所望
の移動動作を実現させることができる。この図9に示し
たガイドレール5の湾曲は前述した図5に示したコンベ
ックススキャンの動きを実現するためのものである。
【0046】図10は超音波スキャナの他の実施例の構
成を示す構成図である。この構成では、センサアレイ等
の超音波探触子11を可とう性カプラント2に密着さ
せ、動かさずに固定状態とする。そして、この超音波探
触子11が密着された面(超音波放射面)と対向する面
に超音波反射部材12を密着させる。この場合、超音波
探触子11からの超音波ビームが超音波反射部材12で
反射されて方向を変えて被検体4に到達するように、超
音波反射部材12の角度の初期値を予め調整しておく。
そして、前述の実施例と同様にして、手動若しくは駆動
手段の動きにより超音波反射部材12を動かすようにす
る。手動による場合は、枠構造体13の超音波反射部材
12付近に開口部を設けて、操作者が超音波反射部材1
2を直接動かせば良い。またベルトやギア等の各種の駆
動機構を用いて超音波反射部材12を回転駆動すること
も可能である。
【0047】例えば、図10の超音波反射部材12付近
に矢印で記載したように、紙面垂直を軸として回動する
ように駆動する。これにより、超音波ビームの方向を変
えることが可能になる。
【0048】このように構成した場合、超音波探触子1
1が枠構造体13に対して固定された状態であるため
に、超音波スキャナの内部でケーブル11bが動く必要
がなくなって、ケーブル可動部分の劣化を考慮する必要
がなくなる。また、超音波反射部材12は単なる反射部
材であるために軽量になり、駆動の力が小さくて済むよ
うになる。
【0049】尚、この超音波反射部材12としては、例
えば、重金属やガラスなどの板状のものを使用すること
ができる。そして、その超音波反射部材12の表面を平
滑化,清浄化して使用することが好ましい。
【0050】以上詳細に説明してきたように、超音波振
動手段の音響放射面(超音波伝達面)に可とう性部材を
密着させ、前記超音波探触子を前記可とう性部材の被検
体接触面に対して移動可能に構成した超音波スキャナに
よれば、超音波振動手段を可とう性部材の被検体接触面
に対して移動可能にすることができるので、安定した状
態でメカニカルスキャンを行うことが可能になる。
【0051】また、超音波振動手段の音響放射面(超音
波伝達面)に可とう性部材を密着させ、前記可とう性部
材の被検体接触面に対して前記超音波探触子を移動させ
る駆動手段を設けた超音波スキャナによれば、超音波振
動手段を可とう性部材の被検体接触面に対して駆動手段
により移動させることが可能であるため、安定した状態
でメカニカルスキャンを行うことが可能になる。
【0052】また、超音波振動手段の音響放射面(超音
波伝達面)に可とう性部材を密着させ、前記音響放射面
と対向する可とう性部材の面に超音波反射部材を密着さ
せ、前記超音波反射部材を前記可とう性部材の被検体接
触面に対して方向変換可能に構成した超音波スキャナに
よれば、可とう性部材に超音波探触子と超音波反射部材
とが密着された状態になり、超音波反射部材を可とう性
部材の被検体接触面に対して方向変換可能に構成してあ
るため、超音波反射部材で超音波が反射される際の方向
を変えることで、安定した状態でメカニカルスキャンを
行うことが可能になる。尚、超音波反射部材を動かすこ
とにより、超音波探触子を固定しておいて済むようにな
って駆動が容易になる。
【0053】また、超音波振動手段の音響放射面(超音
波伝達面)に可とう性部材を密着させ、前記音響放射面
と対向する可とう性部材の面に超音波反射部材を密着さ
せ、前記超音波反射部材を前記可とう性部材の被検体接
触面に対して方向変換させる駆動手段を設けた超音波ス
キャナによれば、可とう性部材に超音波探触子と超音波
反射部材とが密着された状態になり、超音波反射部材を
可とう性部材の被検体接触面に対して駆動手段を用いて
方向変換可能に構成してあるため、超音波反射部材で超
音波が反射される際の方向を変えることで、安定した状
態でメカニカルスキャンを行うことが可能になる。尚、
超音波反射部材を動かすことにより、超音波探触子を固
定しておいて済むようになって駆動が容易になる。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、超音波振動
手段の超音波伝達面に可とう性部材を密着させ、前記超
音波探触子を前記可とう性部材の被検体接触面に対して
移動可能に構成した超音波スキャナによれば、超音波振
動手段を可とう性部材の被検体接触面に対して移動可能
にすることができるので、安定した状態でメカニカルス
キャンを行うことが可能になる。
【0055】また、超音波振動手段の超音波伝達面に可
とう性部材を密着させ、前記可とう性部材の被検体接触
面に対して前記超音波探触子を移動させる駆動手段を設
けた超音波スキャナによれば、超音波振動手段を可とう
性部材の被検体接触面に対して駆動手段により移動させ
ることが可能であるため、安定した状態でメカニカルス
キャンを行うことが可能になる。
【0056】また、超音波振動手段の超音波伝達面に可
とう性部材を密着させ、前記超音波伝達面と対向する可
とう性部材の面に超音波反射部材を密着させ、前記超音
波反射部材を前記可とう性部材の被検体接触面に対して
方向変換可能に構成した超音波スキャナによれば、可と
う性部材に超音波探触子と超音波反射部材とが密着され
た状態になり、超音波反射部材を可とう性部材の被検体
接触面に対して方向変換可能に構成してあるため、超音
波反射部材で超音波が反射される際の方向を変えること
で、安定した状態でメカニカルスキャンを行うことが可
能になる。尚、超音波反射部材を動かすことにより、超
音波探触子を固定しておいて済むようになって駆動が容
易になる。
【0057】また、超音波振動手段の超音波伝達面に可
とう性部材を密着させ、前記超音波伝達面と対向する可
とう性部材の面に超音波反射部材を密着させ、前記超音
波反射部材を前記可とう性部材の被検体接触面に対して
方向変換させる駆動手段を設けた超音波スキャナによれ
ば、可とう性部材に超音波探触子と超音波反射部材とが
密着された状態になり、超音波反射部材を可とう性部材
の被検体接触面に対して駆動手段を用いて方向変換可能
に構成してあるため、超音波反射部材で超音波が反射さ
れる際の方向を変えることで、安定した状態でメカニカ
ルスキャンを行うことが可能になる。尚、超音波反射部
材を動かすことにより、超音波探触子を固定しておいて
済むようになって駆動が容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波スキャナの原理的構成を示した
構成図である。
【図2】本発明の超音波スキャナの原理的構成を示した
構成図である。
【図3】本発明の超音波スキャナの原理的構成におい
て、リニアスキャンさせた状態を示す構成図である。
【図4】本発明の超音波スキャナの原理的構成におい
て、セクタスキャンさせた状態を示す構成図である。
【図5】本発明の超音波スキャナの原理的構成におい
て、コンベックススキャンさせた状態を示す構成図であ
る。
【図6】本発明の超音波スキャナの原理的構成の他の例
を示した構成図である。
【図7】本発明の超音波スキャナの原理的構成におい
て、リニアスキャンを実行する際の構成の一例を示す構
成図である。
【図8】本発明の超音波スキャナの原理的構成におい
て、セクタスキャンを実行する際の構成の一例を示す構
成図である。
【図9】本発明の超音波スキャナの原理的構成におい
て、コンベックススキャンを実行する際の構成の一例を
示す構成図である。
【図10】本発明の超音波スキャナの他の実施例を示し
た構成図である。
【図11】従来の超音波スキャナの構成を示した構成図
である。
【符号の説明】
1 超音波探触子 2 可とう性カプラント 3 枠構造体 4 被検体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−280749(JP,A) 特開 昭53−61182(JP,A) 実開 昭55−8503(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 8/00 - 8/15 G01B 17/00 - 17/08 G01N 29/26

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気信号と超音波振動との間の少なくと
    も一方向の変換を行う超音波振動手段と、 前記超音波振動手段の超音波伝達面に密着させられ、可
    とう性を有する材質で構成された可とう性部材と、 前記超音波伝達面と対向する可とう性部材の面に配置さ
    れ、前記可とう性部材の表面に密着した状態で被検体接
    触面に対して方向変換可能に構成された超音波反射部材
    と、 を備えたことを特徴とする超音波スキャナ。
  2. 【請求項2】 電気信号と超音波振動との間の少なくと
    も一方向の変換を行う超音波振動手段と、 前記超音波振動手段の超音波伝達面に密着させられ、可
    とう性を有する材質で構成された可とう性部材と、 前記超音波伝達面と対向する可とう性部材の面に配置さ
    れ、前記可とう性部材の表面に密着した状態で被検体接
    触面に対して方向変換可能に構成された超音波反射部材
    と、 前記超音波反射部材を前記可とう性部材の被検体接触面
    に対して方向変換させる駆動手段を備えたことを特徴と
    する超音波スキャナ。
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