JP3445886B2 - 半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法及び半導体装置の製造装置

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JP3445886B2 JP30367595A JP30367595A JP3445886B2 JP 3445886 B2 JP3445886 B2 JP 3445886B2 JP 30367595 A JP30367595 A JP 30367595A JP 30367595 A JP30367595 A JP 30367595A JP 3445886 B2 JP3445886 B2 JP 3445886B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置の製造
方法及び半導体装置の製造装置に係り、特にドライエッ
チング工程の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体の製造工程において、ドライエッ
チングは、主として被加工物をパターニングする際に使
用される加工方法である。パターニングの代表的な工程
は、残存部と開口部とからなる所定のパターンを有する
レジスト膜を被加工物の上に形成するフォトリソグラフ
ィー工程と、このレジスト膜の開口部下方の被加工物を
除去するドライエッチング工程とからなる。
【0003】ここで、MOSFETのゲート電極のパタ
ーニング工程を例にとって説明する。図18(a)に示
すように、シリコン基板6上にゲート酸化膜となるシリ
コン酸化膜7と、ゲート電極となるポリシリコン膜4と
を順次堆積した後、その上にレジストを塗布してレジス
ト膜5を形成する。そして、フォトリソグラフィー工程
によってレジスト膜5に残存部と開口部とからなるパタ
ーンを形成する。このレジスト膜5をエッチングマスク
として、ポリシリコン膜4のドライエッチングを行う。
なお、同図(a)において、符号1は活性種、2はイオ
ン、3はエッチング生成物を示す。
【0004】その際、レジスト膜5の開口部下方のポリ
シリコン膜に凹部9が形成され、レジスト膜5の残存部
下方のポリシリコン膜4に凸部8が形成される。また、
図18(a)に示す凸部8には、隣接する凸部との間の
距離が大きい孤立した凸部8a(以下、孤立凸部とい
う)と、各凸部間の距離が小さい密集した凸部8b(以
下、密集凸部という)があり、同様に、各凸部8a,8
bの両側には孤立凹部9aと密集凹部9bとがある。そ
して、レジスト膜5の開口部下方のポリシリコン膜4を
すべて除去することにより、各凸部8a,8bがゲート
電極となり、これによってゲート電極のパターニングが
終了する。エッチャントとして反応性ガスを用いるドラ
イエッチングは、被加工物の除去によって形成される凸
部8a,8bの側壁に、被加工物とエッチングガスとの
反応やエッチングガスの分解等によって生じるエッチン
グ生成物を付着させて、横方向へのエッチングの進行を
妨げることにより、専ら下方へのエッチング作用のみを
発揮させるいわゆる異方性エッチングを行うことができ
る。このような異方性エッチングによって、ほぼ垂直な
側壁を有する凸部8a,8bを形成することができ、凸
部8a,8bの横方向寸法をレジスト膜5の残存部の横
方向寸法にほぼ一致させることができるので、現在で
は、ドライエッチングは半導体の微細加工において必要
不可欠な技術となっている。
【0005】ところで、近年、半導体装置の微細化技術
が進むにつれて、フォトリソグラフィー工程及びドライ
エッチング工程を含むパターニング工程において、マス
ターパターンと被加工物のパターンとの間に生じる寸法
変換差(CDゲイン(Critical Dimension Gain )又は
CDロス(Critical Dimension Loss ))が問題となっ
ている。フォトリソグラフィー工程ではレジスト膜が被
加工物であるので、寸法変換差とは、レチクルのパター
ンとレジスト膜のパターンとの寸法差である。ドライエ
ッチングにおける寸法変換差とは、レジスト膜のパター
ンとドライエッチング後の被加工物のパターンとの寸法
差であり、具体的には、レジスト膜の残存部と被加工物
に形成される凸部の下端部との横方向寸法差である。こ
のような寸法変換差を生ぜしめる主な要因としては、 1)フォトリソグラフィー工程:ポストベーク時でのパ
ターン用のレジスト材料の熱的な伸縮・膨脹や露光時の
焦点のずれ等による解像の違い 2)ドライエッチング工程:エッチング中に凸部の側壁
の付着物が過剰であることによって生じる凸部の下端部
寸法の増大や、凸部の側壁の付着部が過少なためにサイ
ドエッチングが進むことによって生じる凸部の下端部寸
法の減小などがある。
【0006】まず、ドライエッチングにおける寸法変換
差について説明する。例えば、従来のRIE(Reactive
Ion Etching )によるポリシリコン膜のエッチング
では、特にHBrガスを使用すると寸法変換差が発生し
易いことが知られている。特に、図18(a)に示す凸
部8のうち孤立凸部8aでは密集凸部8bよりも寸法変
換差が大きい。例えば、ゲート長0.5μm程度に対応
するポリシリコン膜のパターニングの際、孤立凸部8a
では、図18(b)に示すように、レジスト膜の残存部
の幅W1 に対する凸部8aの下端部の幅W2 の寸法増大
量が0.05μm程度となり、密集凸部8bでは、図1
8(c)に示すように、レジスト膜5の残存部の幅W1
に対する凸部8bの下端部の幅W2 の寸法増大量はほぼ
0.00μmとなる傾向がある(つまり、0.005μ
mよりも小さい)。一般的に、1つの半導体装置内に
は、トランジスタが密集したメモリセルアレイ等と各ト
ランジスタが孤立した周辺回路等とが混在しているの
で、トランジスタの存在場所によって、ゲート等のマス
クからの寸法変換差がばらつくことになる。その結果、
例えば周辺回路内のMOSFETのゲート長の精度が悪
化するので、デバイスの電気特性のばらつきや歩留りに
問題が生じていた。
【0007】このような大きな寸法変換差の発生を防止
すべく、ドライエッチング工程では、HBrを使用しな
いプロセスも行われている。例えば高真空エッチャー
(電子サイクロトロン共鳴を利用したECRや、ヘリコ
ン波を利用したプラズマソースなど)が導入され、寸法
変換差を低減することが試みられてきた。
【0008】一方、フォトリソグラフィー技術において
は、寸法変換差を低減する1つの方法として、露光用光
源の短波長化や光学系の機械的精度の改善がある。現
在、露光用光源の波長と同じ程度の加工精度が得られる
程度にまで、機械的精度が向上している。例えば0.3
5μmルールのデバイスに対して、現状の標準的な加工
精度は、i線露光によれば約±0.04μm程度であ
る。
【0009】また、フォトリソグラフィー工程における
寸法変換差も、パターンの種類によってばらつくことが
知られている。一般に、孤立凸部における寸法変換差の
方が、密集凸部における寸法変換差よりも大きい。フォ
トレジスト工程において生じる寸法変換差に対しては、
これまでフォトリソグラフィー工程における寸法変換差
を予め考慮してフォトリソグラフィー用のレチクルパタ
ーンのサイズを縮小しておくことによって、ある程度寸
法変換差を解消するようにしている。
【0010】さらに、米国をはじめ、国内各社は、将来
の半導体製造工場の形態が、各々の製造プロセスをコン
ピューター管理により制御する形態が主流となると予想
し、実際にその形態を実現する試みもなされている。す
なわち、各製造プロセスにおける被加工物の基本特性を
向上させるだけではなく、ウエハ一枚一枚を管理するこ
とにより、将来の半導体事業に要望されている多品種少
量生産に対応するためである。したがって、ウエハ間の
寸法変換差のばらつきを管理することにより、デバイス
特性のばらつきを低減することが重要視されつつある。
また、各プロセスを制御し、ウエハ毎の情報を管理し、
個々の製品の特性のばらつきをできるだけ抑制して、均
一な性能をもった製品を製造する試みもなされている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ド
ライエッチング工程やフォトリソグラフィー工程におい
ては、以下のような問題があった。
【0012】ドライエッチング工程においては、高真空
エッチャー等でも、現実には、孤立凸部の寸法変化差が
大きくなり、孤立凸部と密集凸部との間における寸法変
換差のばらつきが生じており、現在の技術ではこのよう
な寸法変換差のばらつきの解消は困難である。今後、さ
らに微細化が進むと、寸法変換差のばらつきは、歩留り
低下をもたらす主原因の一つになると予想されるが、以
上のように、従来のRIEタイプのエッチャーはもとよ
り高真空エッチャーにおいても寸法変換差のばらつきを
抑制することは非常に困難であった。
【0013】また、トランジスタの所望の特性を得るた
めに、エッチングにより形成される凸部例えばゲート電
極等の断面形状を自由に制御することが今後重要になる
と予想されるが、ドライエッチングにより形成される被
加工物の断面形状の制御は極めて困難であった。
【0014】一方、フォトリソグラフィー工程において
は、露光光の短波長化も限界に近付き、機械的精度例え
ばレンズの精度や部品の位置決め精度なども限界に近づ
いている。したがって、それほど大幅な加工精度の向上
は困難な現状にある。加えて、上述のごとくレチクルパ
ターンの縮小等によって寸法変換差を低減できたとして
も、フォトリソグラフィー工程においてもウエハ間にお
ける寸法変換差のばらつきが生じる。この寸法変換差の
ばらつきが生じていることは認識されているものの、フ
ォトリソグラフィー技術におけるウエハ間の寸法変換差
のばらつきは、機械的な制約からの部分が大きく、根本
的に解消することは困難である。一方、デバイスのサイ
ズの微細化にともない、従来では問題にならなかった程
度の寸法変換差のばらつきが問題となってきている。
【0015】そこで、仮に、ウエハレベルでの情報管理
を行ない、フォトリソグラフィー工程でのウエハ毎の寸
法変換差の情報に基づいて、ドライエッチング工程での
寸法変換差を制御し、できるだけ最終的な寸法変換差
を、ウエハ間で一定になるようにできれば、均一な特性
をもったデバイスを製造することができる。あるいは、
上記した、フォトリソグラフィー用マスクの縮小などに
より、孤立凸部と密集凸部の仕上がりサイズを同じ程度
にすることも可能になる。
【0016】すなわち、フォトリソグラフィー工程での
寸法変換差とドライエッチング工程での寸法変換差の
“和”を一定にすることにより、最終的なウエハ間の寸
法変換差の“ばらつき”を低減することができる。
【0017】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、フォトリソグラフィー工程で発生し
た寸法変換差とドライエッチング工程の寸法変換差との
和、つまりエッチングマスク形成用レチクルのマスター
パターンと最終的な被加工物のパターンとの間の寸法変
換差が一定となるように、ドライエッチング工程での寸
法変換差を制御することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
(寸法変換差の発生メカニズムの解明)まず、発明の実
施の過程において解明された寸法変換差の発生のメカニ
ズムについて説明する。
【0019】一般に、ドライエッチングの過程におい
て、プラズマ化されたガスと被エッチング部の分解物と
の反応等によってエッチング生成物が生じる。そして、
このエッチング生成物が凹部の側部に付着して、側部の
エッチングが進行するのを適度に妨げることで、適正な
異方性エッチングが行われる。しかし、特に、被エッチ
ング部の各凸部が互いに孤立した部分では、凸部の下端
部がエッチングマスクの残存部の幅よりも広くなる現象
が生じやすい。これは、各凸部間の距離つまり凹部の幅
が広いので凹部で発生するエッチング生成物が多くな
り、過度に多くのエッチング生成物が側壁に付着しエッ
チングの妨害作用が強すぎる結果を招くと考えられる。
このような寸法変換差のばらつきが生じるメカニズムに
ついて、本発明の過程において解明された点を上記図1
8(a)〜(c)を参照しながら説明する。
【0020】図18(a)に示すように、一般的に、凹
部9では活性種1が被エッチング部であるポリシリコン
膜4に付着し、イオン2が入射して、その運動エネルギ
ーにより反応が促進されてエッチングが進行する。とこ
ろが、エッチングによって生成されるエッチング生成物
3の凸部8の側壁への付着量は、孤立凸部8aと密集凸
部8bとでは異なる。つまり、孤立凸部8aの両側の孤
立凹部9aの幅は広いので、エッチングされる領域の面
積も広く、孤立凸部8aの側壁に付着するエッチング生
成物3の量が多くなる。その結果、側壁を保護する堆積
物の膜厚が大きくなり、横方向へのエッチングを妨害す
る作用が大きくなる。したがって、孤立凸部8aにおい
ては、図18(b)に示すように、孤立凸部8aの下端
部の幅W2 がレジスト膜5の残存部の寸法つまり孤立凸
部8aの上端部の幅W1 よりも大きくなる。一方、密集
凸部8b間の密集凹部9bの幅は狭いので、エッチング
される領域の面積も小さく、各密集凸部8bの側壁に付
着するエッチング生成物の量が少なくなる。その結果、
側壁方向へのエッチング作用を妨害する作用が小さくな
る。したがって、図18(c)に示すように、密集凸部
8bの下端部の幅W1 が上端部の寸法W1 よりもほとん
ど増大することがない。このようにして、孤立凸部8a
の寸法変換差は、密集凸部8bの寸法変換差より大きく
なる。
【0021】以上のメカニズムによって、1つのチップ
内に配置されるトランジスタ等のデバイスにおいて、寸
法変換差のばらつきが発生してしまうと推測される。
【0022】 (本発明が講じた手段) 上記寸法変化差のばらつきの発生のメカニズムに着目
し、本発明では、凸部の断面形状を制御するとともに、
フォトリソグラフィー工程におけるエッチングマスク寸
法のばらつきに対応した寸法変換差をドライエッチング
工程で生ぜしめることにより、被エッチング部の仕上が
り寸法の精度を向上させ、かつ仕上がり寸法のばらつき
を解消すべく、以下の手段を講じている。
【0023】 本発明の半導体装置の製造方法は、半導
体ウエハの被エッチング部の上にエッチングマスクを形
成するフォトリソグラフィー工程と、上記エッチングマ
スクの残存部の横方向寸法を測定する工程と、上記測定
結果に基づき上記反応室内のガスの圧力及び流量を決定
する工程と、上記半導体ウエハを反応室内に設置し、上
記反応室内にエッチング用ガスを導入する工程と、上記
ガスを用いてドライエッチングを行い、上記被エッチン
グ部における上記エッチングマスクの残存部下方には凸
部を上記エッチングマスクの開口部下方には凹部をそれ
ぞれ形成する工程とを備え、上記ドライエッチングを行
う工程では、上記ガスの圧力と流量とを決定する工程で
決定された条件に従いガスの圧力と流量とを調整するこ
とにより、上記ドライエッチングにより発生するエッチ
ング生成物の上記凹部外への排出割合と上記凸部側壁へ
の付着割合とを制御して、上記凸部の下端部と上記エッ
チングマスクの上記残存部との間における横方向寸法差
である寸法変換差を所定範囲に収める方法である。
【0024】 本発明の半導体装置の製造方法のように
ガス圧力とガス流量とを制御することにより、被エッチ
ング部の寸法変換差を制御できる。この機構は解明され
ていないが、下記の作用によるものと推測される。
【0025】ガスの圧力を増大させた場合、図1(a)
に示す活性種1及びエッチング生成物3の平均自由行程
λ(λはおもにエッチング圧力pにより決定される。)
が、反応室の寸法d(あるいはウエハサイズ)に比べて
十分小さくなり(例えば、P=100mTorr、d=
20cmなど)、ガスの流れは、粘性流と呼ばれる領域
になる。このとき、中性ガスは、エッチング生成物が凸
部の側壁に付着しようとする際の抵抗として作用する。
さらに、ガス圧力とガス流量とが大きくなると、凹部9
に強い乱流が生じエッチング生成物が側壁に付着するの
を妨げる作用が強くなる。以上の2つの作用により、ガ
スの圧力及び流量が増大すると、エッチング生成物の凸
部側壁への付着割合が減小する。
【0026】また、ガス圧力が高くなると単位体積当た
りのガスの重量が大きくなる(粘性が大きくなる)の
で、エッチング生成物の輸送効率が高くなり、エッチン
グ生成物を上方の空間に排出させる作用が大きくなる。
つまり、凸部の側壁の保護に寄与するエッチング生成物
3粒子は、バルクのガスの流速に引きこまれて排出され
る。加えて、反応室内では、流れがほとんどなく静圧状
態である凹部の底部付近や側壁付近に対してガスが流れ
る上方の空間が負圧になるが、ガス流量が大きくなると
負圧と正圧との圧力差が大きくなるので、エッチング生
成物の排出が促進される。すなわち、ガスの圧力又は流
量が増大すると、以上の作用と強い乱流の発生による作
用とによって、エッチング生成物3の上方空間への排出
割合が大きくなる。
【0027】また、以上の逆の作用として、ガスの圧力
または流量を低減することにより、エッチング生成物3
の凸部側壁への付着割合が増大する。
【0028】したがって、ガスの圧力と流量とを制御す
ることによって、以上の各作用のいずれかが主となり各
作用が互いに関連しあって、エッチング生成物の上方空
間への排出割合と側壁への付着割合とを制御することが
可能となる。さらに、エッチングマスクの寸法と被エッ
チング部の最終寸法との差を考慮して、ドライエッチン
グにおける寸法変換差を制御することが可能となり、被
エッチング部の最終仕上がり精度が向上する。
【0029】すなわち、エッチングマスクを形成するフ
ォトリソグラフィー工程において、レチクル寸法とエッ
チングマスク寸法との差つまり寸法変換差のウエハ間の
ばらつきは、統計的ばらつきを含んでいる。それは、一
般に正規分布をなしている。その正規分布の中心値が、
一般に言われるフォトリソグラフィー工程での平均的な
寸法変換差である。一方、ドライエッチング工程におい
ても、レジストパターン寸法とエッチング後寸法の差、
すなわち寸法変換差のウエハ間のばらつきも、統計的な
ばらつきを含んでいる。それは同様に正規分布で与えら
れる。
【0030】したがって、フォトリソグラフィー工程と
ドライエッチング工程とを何の関連をもたせることなく
行っていた従来の半導体装置の製造方法では、被エッチ
ング部の仕上がり寸法の平均値は、それぞれの工程の寸
法変換差の和だけ所望寸法よりもずれることになる。ま
た、被エッチング部の仕上がり寸法のばらつき(ウエハ
間のばらつき)は、統計学上、フォトリソグラフィー工
程及びドライエッチング工程における寸法変換差のばら
つきが重畳した大きなバラツキとなる。
【0031】それに対し、この方法では、フォトリソグ
ラフィーにおいて生じた寸法変換差を是正するようにド
ライエッチング工程における寸法変換差が制御されるの
で、被エッチング部の仕上がり寸法の平均値が所望の寸
法にほぼ一致する。また、フォトリソグラフィー工程に
おいて生じたエッチングマスクの寸法のばらつきを解消
するようにドライエッチング工程における寸法変換差が
制御されるので、被エッチング部の仕上がり寸法のばら
つきが低減されることになる。被エッチング部の仕上が
り寸法の平均値が所望の寸法にほぼ一致する。また、フ
ォトリソグラフィー工程において生じたエッチングマス
クの寸法のばらつきを解消するようにドライエッチング
工程における寸法変換差が制御されるので、被エッチン
グ部の仕上がり寸法のばらつきが低減されることにな
る。
【0032】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、上記ドライエッチングを行う工程では、予め上記反
応室内のガスの圧力を一定とし、上記ガス流量を外部パ
ラメータとして上記ガス流量を調整することが好まし
【0033】この方法により、圧力の制御よりも流量の
制御の方が容易かつ正確に行えることから、反応室内の
ガスの状態を被エッチング部の所望の仕上がり寸法を得
るために必要な状態に制御することが容易となる。
【0034】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、上記エッチングマスクの残存部の寸法を測定する工
程と,上記ガスの圧力及び流量を決定する工程と、上記
ドライエッチング工程におけるガスの流量の制御は、各
ウエハごとに行うことが好ましい
【0035】この方法により、被エッチング部の仕上が
り寸法のばらつきを低減しながら、各ウエハの履歴を考
慮したドライエッチングを行うことができ、多品種少量
生産に適した半導体装置の製造方法となる。
【0036】 この場合に、上記ガス流量とガス圧力と
を決定する工程では、一定のガス圧力下で上記寸法変換
差とガス流量とを双曲線関数で近似して、ガス流量を決
定することが好ましい
【0037】この方法により、寸法変換差とガス流量と
の関係が双曲線関数で近似し得るという実験的事実に基
づいて、ドライエッチング時の適正なガス流量が極めて
迅速に決定されるので、製造工程の進行がスムーズとな
る。すなわち、本発明の過程において、実験的に、一定
のガス圧力下で、寸法変換差dとガス流量fとは、下記
の双曲線関数 (d−do )(f−fo )=A (do ,fo 及びAはガス圧力によって定まる定数)に
より近似できることが実験的に認められた。したがっ
て、予め、各被エッチング部の材種やガスの種類及び所
定のガス圧力下における寸法変換差とガス流量の関係を
上記双曲線関数により把握しておくことで、エッチング
マスクの残存部の寸法を測定すると、ドライエッチング
における適正なガス流量を即座に決定することが可能と
なる。
【0038】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、上記エッチングマスクを形成する工程では、被エッ
チング部の孤立凸部上のエッチングマスクの残存部の横
方向寸法を被エッチング部の最終仕上がり寸法よりも一
定値だけ小さくなるようにエッチングマスクを形成する
ことが好ましい
【0039】この方法により、ドライエッチング工程で
は、被エッチング部の孤立凸部の下端部の横方向寸法を
エッチングマスクの横方向寸法よりも一定値だけ大きめ
にすることで、被エッチング部の仕上がり寸法を所望の
寸法に収めることができる。従って、寸法変換差を0に
するような厳しいドライエッチング条件が不要となり、
半導体装置の製造工程における管理が容易となる。
【0040】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、上記反応室におけるガスの圧力が5mTorr以上
でガスの流量が100sccm以上であることが好まし
い。
【0041】この方法により、ガスの粘性が高まり、か
つ凹部の側壁と上方空間との圧力差や乱流の強さが大き
くなるので、ガスによってエッチング生成物を凹部の上
方空間に輸送する効率が高められ、寸法変換差が確実に
低減される。
【0042】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、上記被エッチング部内の上記凸部のうち少なくとも
1つを、下端部の横方向寸法が0.4μm以下で、両側
の凹部の横方向寸法がいずれも1μm以上となる孤立凸
部とすることが好ましい
【0043】この方法により、特に寸法変換差の大きい
孤立凸部の形状が改善されることになる。
【0044】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、上記被エッチング部内の上記凸部のうち少なくとも
1つを、両側の凹部の横方向寸法がいずれも1μm以上
となる孤立凸部とし、上記被エッチング部内の上記凸部
のうちの他の複数個を、各凸部間の凹部の横方向寸法が
1μm以下である密集凸部とすることが好ましい
【0045】この方法により、以下の作用が得られ、被
エッチング部内における孤立凸部と密集凸部との間の寸
法変化差のばらつきが抑制される。すなわち、ガスの流
速を次第に増大させていくと、上述のように図1(a)
に示すエッチング生成物3の排出速度も増大し、エッチ
ング生成物3のエッチング表面での滞在時間が短くな
る。しかし、その滞在時間の短縮効果は、エッチングパ
ターンによって異なってくる。孤立凹部9aにおいて
は、エッチング生成物3はガスの流れに左右されやす
く、その滞在時間の短縮効果は大きいのに対し、密集凹
部9bにおいては、凹部9bが狭く入りくんだ形状とな
っているために、エッチング生成物3の滞在時間がガス
の流れに左右されにくい。以上の理由により、エッチン
グ生成物3の側壁保護効果による密集凸部の寸法変換差
はほとんど変化しないのに対し、孤立凸部では、ガスの
流れの増大とともに寸法変換差が減少してゆくことにな
る。したがって、寸法変換差のばらつきが低減される。
【0046】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、上記被エッチング部を、単結晶シリコン,ポリシリ
コン,Al,Cu,W,Ti,Co,Ta,Mo及びN
iのうち少なくともいずれか1つを含む材料により構成
することが好ましい
【0047】この方法により、各種デバイスの電極や配
線の形状精度が向上し、電気的特性が良好となる。
【0048】 本発明の半導体装置の製造装置は、被エ
ッチング部が残存部と開口部とからなるパターンを有す
るエッチングマスクで覆われた半導体ウエハを収納する
ための反応室と、上記反応室内にエッチング用ガスを供
給するガス供給手段と、上記ガスをプラズマ化して上記
被エッチング部の上記エッチングマスクの残存部下方に
凸部を形成する一方エッチングマスクの開口部下方に凹
部を形成するようドライエッチングを行うプラズマ発生
手段と、上記凸部の下端部と上記エッチングマスクの残
存部との横方向寸法差である寸法変換差を所定の範囲に
収めるように、上記反応室内のガスの圧力及び流量のう
ち少なくとも一方を制御する制御手段とを備えている。
【0049】 この構成により、上述の本発明の半導体
装置の製造方法と同様の作用が得られる。
【0050】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、上記ガス供給手段を上記反応室内に所定圧力のエッ
チングガスを供給するものとし、上記制御手段を上記反
応室内のガス流量を変化させるものとすることが好まし
【0051】この構成により、寸法変換差を容易に制御
することが可能となり、被エッチング部の仕上がり寸法
の精度の高い半導体装置が製造されることになる。
【0052】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、上記制御手段を、上記ガス圧力及びガス流量のうち
少なくともいずれか一方を調整する調整手段と、ドライ
エッチングを行う前に予め当該被エッチング部と同じ材
質及び同じパターンを有する既エッチング物について測
定された寸法変換差とガス圧力及びガス流量との関係を
データベース化して記憶させておく記憶手段と、上記記
憶手段に記憶される上記寸法変換差と上記ガス圧力及び
ガス流量との関係を用いて、上記凸部の下端部の寸法を
所望の値にするための上記ガス圧力及びガス流量とを演
算する演算手段と、上記演算手段で演算された上記ガス
圧力及びガス流量の条件を上記調整手段に転送する転送
手段とにより構成することが好ましい
【0053】 この場合に、上記演算手段、ガス圧力
が一定の条件下で寸法変換差とガスの流量との関係を双
曲線関数で近似して、ガス流量を決定することが好まし
【0054】 このようにすると、ドライエッチング工
程におけるガス流量の適正な条件を迅速に決定すること
が可能となり、被エッチング部の仕上がり寸法精度の高
い半導体装置が低コストで製造されることになる。
【0055】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、上記ガス供給手段を、ハロゲンガス,ハロゲン化物
ガスのうち少なくともいずれか1つを含むガスを供給す
ことが好ましい
【0056】 この場合に、上記ハロゲンガスを、臭化
水素ガス,臭化水素ガスと塩素ガスの混合ガス,及び臭
化水素ガスと塩化水素ガスの混合ガスのうちのいずれか
1つとすることが好ましい
【0057】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、上記被エッチング部は、単結晶シリコン,ポリシリ
コン,Al,Cu,W,Ti,Co,Ta,Mo及びN
iのうち少なくともいずれか1つを含む材料で構成する
ことが好ましい
【0058】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)次に、本発明の第1の実施形態に
ついて説明する。図2は本発明の第1の実施の形態にお
ける中真空領域マグネトロンRIE装置の構成を概略的
に示す断面図である。図2において、符号と部材名との
関係は以下の通りである。21は反応室であるチャン
バ、22は電磁コイル、10はLSI用半導体ウエハ等
の試料、11は高周波電源(例えば13.56MHz工
業用電源)、12はカップリングコンデンサ、13はカ
ソード電極、14はアノード電極、15はターボ分子ポ
ンプ、16はロータリーポンプ、17はマスフローコン
トローラ、20はプラズマ発生領域をそれぞれ示す。ア
ノード電極14は接地されており、ターボ分子ポンプ1
5及びロータリーポンプ16でチャンバ1内のガスが排
気口から排出される。また、マスフローコントローラ1
7により、チャンバ21内で流入されるガス流量を調整
するようになされている。
【0059】また、図3は被エッチング部の断面図であ
って、シリコン基板6上にゲート酸化膜7を介して被エ
ッチング部であるポリシリコン膜4が堆積されており、
このポリシリコン膜からゲート電極である凸部8が形成
される。そのとき、トランジスタの配置場所によって、
孤立凸部8aと密集凸部8bとが形成される。
【0060】ドライエッチングを行う際には、図2に示
すように、チャンバサイズとしてチャンバ半径を約20
cmとし、ガス圧力を100mTorrの粘性領域にお
いて、ガスをチャンバ21に充填する。その後、高周波
電源11から出力された電力(215W)はカップリン
グコンデンサ12を介してカソード電極13に伝達され
る。この伝達された電力と電磁コイル22で発生する磁
界により、チャンバ21内に導入されたHBrガス,C
l2 ガスからなるエッチングガスが電離し、プラズマ領
域20が形成される。そして、HBrガスから解離した
活性種であるBrラジカルとCl2 から解離したClラ
ジカルとが、イオンアシストのもとで、ポリシリコンを
エッチングする。エッチングによって生成されたSiB
rx (x=1 、 2 、 3 、 4)は、エッチング側壁に
付着し、サイドエッチを防止する。
【0061】本実施例の方法によれば、HBrガス及び
Cl2 ガスの合計流量が増大するに伴い、孤立凸部8a
と密集凸部8bとでは側壁へのエッチング生成物の付着
量の差は減少する。図4(a)は、ガス圧力100mT
orr下におけるトータルのガス流量に対する寸法変換
差の変化を示す。ガス圧力100mTorrのもとで、
トータルのガス流量が100sccm以上であれば、寸
法変換差のばらつきは平均で0.04μmまで低減でき
る。その結果、従来の50sccm程度のガス流量で行
なっていた方法に比べ、寸法変換差ばらつきは半減で
き、デバイスの歩留りを向上できる。また、図4(b)
は、ガス圧力50mTorr下におけるトータルのガス
流量に対する寸法変換差の変化を示す。ガス圧力が50
mTorr下においても、同図に示すように、寸法変換
差のばらつきを低減することができる。
【0062】さらに、注目すべきは、孤立したパターン
の寸法変換差が、トータルのガス流量と反比例に近い関
係にあることである。つまり、ガス流量をコントロール
することで、孤立凸部の寸法変換差のみ制御することが
できる。仮に、フォトレジスト膜のパターニングの際
に、残存部の寸法が大きくなったときには、ガス流量を
コントロールして、仕上がりの寸法を規格内におさめる
ことが可能となる。
【0063】また、エッチング中において、ガス流量を
時間的に変動させ側壁への付着量を変化させることによ
り、各凸部8a,8bの断面形状を自由に制御できる。
【0064】本実施形態では、図3に示すように、孤立
凸部8aのみの形状を台形状にしており、この場合、ガ
ス流量をエッチング途中で75sccmから150sc
cmに増大させている。
【0065】(第2の実施の形態)次に、第2の実施形
態について説明する。
【0066】図5は、本発明の第2の実施の形態に係る
中真空RIE装置の構成を概略的に示す断面図である。
図5において、符号と部材名との関係は以下の通りであ
る。21はチャンバ、22はLSI用半導体ウエハ等の
試料、11は高周波電源(例えば13.56MHz工業
用電源)、12はカップリングコンデンサ、13はカソ
ード電極、14はアノード電極、15はターボ分子ポン
プ、16はロータリーポンプ、17はマスフローコント
ローラ、20はプラズマ発生領域をそれぞれ示す。アノ
ード電極14は接地されており、ターボ分子ポンプ15
及びロータリーポンプ16でチャンバ21内のガスが排
気口から排出される。また、マスフローコントローラ1
7により、チャンバ21内で流入されるガス流量を調整
するようになされている。本実施形態に係るRIE装置
では、上記第1の実施形態に係る中真空領域マグネトロ
ンRIE装置とは異なり、チャンバ21の側方に電磁コ
イルが付設されていない。
【0067】ドライエッチングを行う際、図5に示すよ
うに、チャンバサイズ(チャンバ半径)が約18cm、
ガス圧力領域が180mTorrの粘性領域において、
ガスをチャンバ21に充填する。その後高周波電源11
から出力された電力(200W)はカップリングコンデ
ンサ12を介してカソード電極13に伝達される。この
伝達された電力により、チャンバ21内に導入されたH
Brガス,HClガス、O2 ガスからなるエッチングガ
スが電離しプラズマ領域20が形成される。そして、H
Brから解離した活性種であるBrラジカルとHClか
ら解離したClラジカルとが、イオンアシストのもと
で、ポリシリコンをエッチングする作用は、基本上記第
1の実施形態における作用とほぼ同様である。
【0068】図6は、本実施形態におけるトータルのガ
ス流量と寸法変換差との関係を示し、ガス圧力を180
mTorrとしている。本実施形態では、図6に示すよ
うに、ガス圧力180mTorrのもとで、トータルの
ガス流量が100sccm以上であれば、寸法変換差の
ばらつきは平均で0.04μmまで低減できる。その結
果、従来の45sccm程度のガス流量で行なっていた
方法に比べ、寸法変換差のばらつきを大幅に低減でき、
デバイスの歩留りを向上できる。
【0069】また、第1の実施の形態の場合と同様に、
第2の実施の形態においても、トータルのガス流量と孤
立凸部の寸法変換差とは反比例に近い関係にあるので、
この関係を利用して、ガス流量をコントロールすること
で、孤立凸部の寸法変換差のみ制御することができる。
また、エッチング中にガス流量を時間的に変動させエッ
チング生成物の側壁への付着量を変化させることによ
り、凸部の断面形状を自由に制御することができる。
【0070】(第1及び第2の実施形態のまとめ及び追
加実験のデータ)次に、上記第1及び第2の実施形態に
おけるデータに追加するデータを得るために行った実験
の結果と、各実施形態のまとめとについて説明する。な
お、ここでの実験は上記第1の実施形態と同様の中真空
領域マグネトロンRIE装置を使用して行った。
【0071】図7(a)〜図7(c)は、ガス圧力を一
定値100mTorrとし、ガス流量を30,75,1
50sccmと変えたときの孤立凸部の断面形状をそれ
ぞれ示すSEM写真である。また、図8(a)〜図8
(c)は、ガス圧力を一定値100mTorrとし、ガ
ス流量を30,75,150sccmにしたときの密集
凸部の断面形状をそれぞれ示すSEM写真である。図7
(a)〜図7(c)に示されるように、ガス流量が50
sccmのときには孤立凸部の下端部の寸法が上端部の
寸法より増大しており、寸法変換差が大きい。一方、ガ
ス流量が75sccmのときには寸法変換差はかなり小
さくなっているが、0ではない。そして、ガス流量が1
50sccmのときには孤立凸部の下端部の寸法は上端
部の寸法とほぼ等しく寸法変換差はほとんど0に近い。
一方、図8(a)〜図8(c)に示されるように、ガス
圧力がいずれの条件であっても、密集凸部の下端部の寸
法は上端部の寸法とほとんど等しく、寸法変換差はガス
流量の変化にかかわらずほぼ0である。
【0072】また、図9(a),図9(b)は、ガス流
量を一定値75sccmとし、ガス圧力を20,100
mTorrに変化させたときの孤立凸部の断面形状を示
すSEM写真である。図9(a),図9(b)に示され
るように、ガス圧力が20mTorrのときには、孤立
凸部の下端部の寸法は上端部の寸法よりも増大してお
り、寸法変換差が大きい。一方、ガス圧力が100mT
orrのときには寸法変換差がかなり小さくなってい
る。
【0073】図10は、ガス流量が75sccmの条件
下とガス流量が150sccmの条件下とにおける孤立
凸部の寸法変換差のガス圧力依存性を示す図である。同
図に示されるように、ガス流量が75sccmの場合に
はこのデータを外挿することによってガス圧力が約13
0mTorr以上のときに寸法変換差を0.04μm以
下に抑制し得る。また、ガス流量が150sccmのと
きには、ガス圧力が約90mTorr以上のときに寸法
変換差を0.04μm以下に抑制し得る。
【0074】図11は、本発明のドライエッチング方法
と従来のドライエッチング方法とにおけるガス流量とガ
ス圧力との関係を示すマップである。
【0075】初期のドライエッチング技術では、同図に
示す領域Re Aの条件つまり比較的低真空(高圧力)で
比較的少ないガス流量下で行われてきた。一方、最近で
は、同図に示す領域Re Bの条件つまり高真空(低圧
力)で比較的少ないガス流量下に移行してきている。例
えば高真空エッチャーであるECRタイプにおいて、排
気速度を変化させ、活性種のエッチング側壁への付着量
を制御する試みが行なわれている(例えば特開平5 ―
259119、 5 ― 267227、 5 ― 267249、 5― 275
376)。しかし、ガスの流れが粘性領域でないためと考
えられるが、孤立凸部における寸法変換差を解消するま
でには至っておらず、寸法変換差のばらつきを低減する
ことは困難であった。
【0076】それに対し、本発明では、同図に示す領域
Re Cの条件つまり比較的低真空(高圧力)で比較的多
いガス流量下で行っている。このような条件下でドライ
エッチングを行うことにより、上述のように、孤立凸部
においても寸法変換差をほぼ解消し得るのである。
【0077】経験上、本発明の効果を確実に生ぜしめる
ためのガスの圧力Pの範囲は、径dが30cmのチャン
バ内では、5mTorr以上である。すなわち、圧力P
とチャンバ径dとの積P・dが以下の範囲であることが
好ましい。
【0078】 P・d≧5(mTorr)×30(cm) =1.5×10-3(Torr・m) =1.5×10-3×1.33Pa・m =1.5×10-3×1.33(Kg/m)・sec 2 ・m =0.2Kg/sec2 また、本発明によりパターニング可能な被エッチング部
の材料は、Si,poly−Si(ドープト及びアンド
ープトを含む),アモルファスSi,GaAs,Ga
N,AlGaAs,InGaAs,AlP,AlAs,
InP,InAs,InSb等の半導体材料,Al,C
u,Cu合金,Al合金,W,T,Co,Ta,Mo,
Nb等の金属材料、WSix ,TiSix ,CoSix
等のシリサイドである。
【0079】また、上記各実施形態におけるデータに示
される寸法変換差のガス流量依存性に着目すると、ガス
流量を制御することで、特に孤立凸部の側壁保護効果を
制御し、孤立凸部の断面形状を自由に制御できる。
【0080】(第3の実施形態)次に、第3の実施形態
について説明する。まず、第3の実施形態によって寸法
変換差を制御する原理について、図12及び図13を参
照しながら説明する。
【0081】図12は、フォトリソグラフィー工程とド
ライエッチング工程とにおいて寸法変換差を制御する原
理を説明する図である。図13は、ウエハ上の半導体装
置の部材(例えばMOSFETのポリシリコンゲート)
を形成する際の手順を示すフローチャートであって、上
記各実施形態で示された寸法変換差のガス流量依存性に
着目してドライエッチング工程におけるガス流量制御を
行う場合の手順を示している。
【0082】図13に示すように、まず、ステップST
1において、ウエハ一枚ずつについてフォトリソグラフ
ィープロセスが実施され、所定のパターンを有するフォ
トレジスト膜(エッチングマスク)が形成される。その
際、後のドライエッチング工程における寸法変換差(C
Dゲイン)を考慮して、孤立凸部となるゲート電極に対
しては、最終仕上がり寸法0.4μm(ゲート長)より
も0.04μm小さめにレジスト膜を形成しておく。な
お、このようなレジスト膜寸法は、レチクルパターンの
孤立凸部に相当する部位の寸法を、ドライエッチング工
程における寸法変換差0.04μmと、フォトリソグラ
フィー工程において生じる寸法変換差とを加算した分だ
け細目にしておくことで容易に実現される。
【0083】その後、ステップST2で、そのレジスト
膜の残存部の寸法が測定され、その測定結果が個々のウ
エハに対して記録される。後述のように、フォトリソグ
ラフィー工程においてもレチクルパターンとレジスト膜
のパターンとの間で寸法変換差があり、しかも、その寸
法変換差のばらつきが生じるので、図12に示すよう
に、各ウエハ上の同じ部位のMOSFETのゲート電極
形成領域上を覆うレジスト膜の残存部の寸法は所定のば
らつきをもっている。
【0084】次に、ステップST3で、レジスト膜寸法
の測定データが制御システムに転送され、ステップST
4で、コンピュータによってデータベース化される。
【0085】次に、ステップST5で、各ウエハに対し
てドライエッチングプロセスが実施される。ドライエッ
チングプロセスでは、ステップST2における寸法の測
定結果に基づいて、ウエハ毎のエッチング条件(ガス流
量)が、制御システムを通して設定される。つまり、図
12に示すように、各ウエハの孤立凸部上のレジスト膜
の残存部の寸法と、ゲート電極の最終仕上がりゲート長
0.4μmとの差を算出すると、その差がドライエッチ
ング工程における望ましい寸法変換差となる。したがっ
て、ドライエッチング工程における条件、具体的にはガ
スの圧力と流量とを各ウエハごとに変えて寸法変換差を
制御することにより、ポリシリコンゲートの仕上がり寸
法をより正確に規格値0.4μmに収めることができる
はずである。
【0086】図14は、ドライエッチングを行うための
マグネトロンRIE装置の構成を概略的に示す断面図で
ある。ただし、本実施形態では、上記第1の実施形態と
同様に、素子分離,ゲート酸化工程を経てゲート電極材
料であるポリシリコンが堆積されたLSI半導体ウエハ
上に、フォトレジスト膜が塗布され、フォトリソグラフ
ィー工程でレジスト膜からなるエッチングマスクが形成
されたものを加工試料とする(図3参照)。この時、露
光用の光源には、i線を利用している。
【0087】図14において、符号と部材名との関係は
以下の通りである。21は反応室であるチャンバ、22
は電磁コイル、10はLSI用半導体ウエハ、11は高
周波電源(例えば13.56MHz工業用電源)、12
はカップリングコンデンサ、13はカソード電極、14
はアノード電極、15はターボ分子ポンプ、16はロー
タリーポンプ、17はマスフローコントローラ、20は
プラズマ発生領域をそれぞれ示す。アノード電極14は
接地されており、ターボ分子ポンプ15及びロータリー
ポンプ16でチャンバ21内のガスが排気口から排出さ
れる。また、マスフローコントローラ17により、チャ
ンバ21内で流入されるガス流量を調整するようになさ
れている。ここまでの構成は上記第1の実施形態におい
て使用したマグネトロンRIE装置と同じである。
【0088】ここで、本実施形態では、フォトリソグラ
フィー工程での寸法データに基づきマスフローコントロ
ーラ17を制御して、ガス流量を変化させる制御用コン
ピュータ18が配設されている。つまり、制御用コンピ
ュータ18によって、フォトリソグラフィー工程におい
て得られたレジスト膜の寸法に関するデータ信号Sdata
を受け、マスフローコントローラ17に制御信号Scont
を送るように構成されている。
【0089】ドライエッチングを行う際には、、ガス圧
力を100mTorrの粘性領域において、ガスをチャ
ンバ21に充填する。その後、高周波電源11から出力
された電力(215W)はカップリングコンデンサ12
を介してカソード電極13に伝達される。この伝達され
た電力と電磁コイル22で発生する磁界により、チャン
バ21内に導入されたHBrガス,Cl2 ガスからなる
エッチングガスが電離し、プラズマ領域20が形成され
る。そして、HBrガスから解離した活性種であるBr
ラジカルとCl2 から解離したClラジカルとが、イオ
ンアシストのもとで、ポリシリコンをエッチングする。
【0090】そのとき、本実施形態では、寸法変換差と
ガス流量との関係を以下の双曲線関数で近似している。
図15は、第1の実施形態における図4(a),(b)
に示す寸法変換差のガス流量依存性のデータを整理して
示すものである。同図に示されるように、寸法変換差d
とガス流量fとの関係は、ガス流量が所定の範囲では双
曲線関数で近似することができる。より単純には、ガス
圧力によっては、寸法変換差dはガス流量fに反比例す
ると近似することも可能である。
【0091】例えば、圧力100mTorr下における
寸法変換差d(μm)とガス流量f(sccm)との関
係は、 d=A/f (A=4) で近似し得る。
【0092】この関係を利用して、最終的なポリシリコ
ンゲートの仕上がり寸法がウエハ間で一定になるように
ガス流量を制御する。例えば、目標の仕上がり寸法を
0.4μmと設定した場合、ウエハ内のレジスト膜の平
均寸法が0.38μmのウエハでは、ドライエッチング
工程において0.02μmの寸法変換差(CDゲイン)
が生じるようにガス流量を設定する。ウエハ内のレジス
ト膜の平均寸法が0.36μmの場合は、ドライエッチ
ング工程における寸法変換差(CDゲイン)が0.04
μmになるように設定する。以下、各ウエハについて、
上述と同様の手続きで、ウエハ毎にガス流量を制御し
て、エッチングを行う。
【0093】図16(a),(b)は、フォトリソグラ
フィー工程におけるレジスト膜の孤立凸部上の残存部の
寸法を示す。同図(a)が本発明の製造方法によりドラ
イエッチングを行なうサンプルについて得られたデータ
であり、同図(b)は従来の方法によって加工するサン
プルについて得られたデータである。
【0094】図17(a),(b)は、最終的に形成さ
れたポリシリコンゲート(孤立凸部)の下端部の寸法
(つまりゲート長の仕上がり寸法)を各ウエハについて
示す。図17(a)は本発明のドライエッチング方法に
よってガス流量を制御した場合、図17(b)はガス流
量を変化させない従来の方法により行った場合のデータ
をそれぞれ示す。
【0095】本発明のドライエッチング方法によれば、
フォトリソグラフィーにおいて生じた寸法変換差を是正
するようにドライエッチング工程における寸法変換差が
制御されるので、被エッチング部(ポリシリコンゲー
ト)の仕上がり寸法の平均値が所望の寸法にほぼ一致す
る。また、図16(a)に示すドライエッチング前のレ
ジスト膜における寸法のばらつきが、標準偏差に換算し
て0.00974μmで、図17(a)に示すドライエ
ッチング後のゲート長の仕上がり寸法のばらつきが標準
偏差に換算して0.010907μmである。すなわ
ち、ガス流量を制御することにより、ドライエッチング
後の仕上がり寸法のばらつきは、殆どフォトリソグラフ
ィー工程でのばらつきと変わらない程度まで低減できて
いる。すなわち、フォトリソグラフィー工程において生
じたエッチングマスクの寸法のばらつきを解消するよう
にドライエッチング工程における寸法変換差が制御され
るので、被エッチング部の仕上がり寸法のばらつきが低
減されるのである。
【0096】一方、従来の方法によるサンプルでは、図
16(b)に示すドライエッチング前におけるレジスト
膜の寸法のばらつきが標準偏差に換算して0.0068
2μmで、図17(b)に示すドライエッチング後の仕
上がり寸法のばらつきが標準偏差に換算して0.017
29μmである。すなわち、フォトリソグラフィー工程
における寸法のばらつきに、ドライエッチング工程にお
けるばらつきが重畳された結果、被エッチング部の寸法
のばらつきがレジスト膜寸法のばらつきの2.5倍程度
に拡大されている。
【0097】それに対し、本実施形態のごとくガス流量
を制御しながらドライエッチングを行うことにより、フ
ォトリソグラフィー工程におけるレジスト膜寸法のばら
つきをほぼ解消させて、被エッチング部の仕上がり寸法
のばらつきを低減することができ、高い加工精度を得る
ことができる。そのため、デバイス性能の均一性の向上
と製品歩留りの向上とを図ることができる。
【0098】なお、ガス流量制御による他のエッチング
特性変化、エッチング速度変動、チャージアップ損傷は
見られなかった。
【0099】なお、図15に示すガス圧力が50mTo
rrの条件下においては、ガス流量が75〜200sc
cmの付近では、寸法変換差dとガス流量fとの関係
を、下記各双曲線関数 (d−do )(f−fo )=A により近似することが可能である。その場合、データを
上記双曲線関数に代入し、最小2乗法等を利用すると、 do =0.0075(μm) fo =37.5(sccm) A=2.81 が得られる。
【0100】その場合、d=do は、双曲線関数の漸近
線となるので、この圧力下でかつ75〜200sccm
付近のガス流量ではdo 以下の寸法変換差を得ることが
困難であることを示している。反面、一定の寸法変換差
の値d1 を得たい場合には、d1 に近いかつd1以下の
do となるようなガス圧力に設定することで、ガス流量
が多少変動しても余り寸法変換差dが変化しないので、
安定した寸法変換差を得ることができる。
【0101】
【発明の効果】本発明の半導体装置の製造方法によれ
ば、被エッチング部のエッチングマスクの残存部下方に
は凸部をエッチングマスクの開口部下方には凹部をそれ
ぞれ形成するドライエッチングを行う際、エッチングマ
スクの残存部の寸法を測定し、その結果に基づいてフォ
トリソグラフィーにおいて生じた寸法変換差を是正する
ようにドライエッチング工程における寸法変換差をガス
の圧力と流量との調整により制御するようにしたので、
被エッチング部の仕上がり寸法精度の向上とぞのばらつ
きの低減とを図ることができる。
【0102】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、ドライエッチングを行う工程では、ガス圧力を一定
とし、ガス流量を制御するようにしたので、制御の容易
化を図ることができる。
【0103】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、各工程を各ウエハごとに行うようにしたので、各ウ
エハの履歴を考慮したドライエッチングを行うことがで
き、多品種少量生産に適した半導体装置の製造方法の提
供を図ることができる。
【0104】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、一定のガス圧力下で上記寸法変換差とガス流量とを
双曲線関数で近似して、ガス流量を決定するようにした
ので、ドライエッチング時の適正なガス流量を極めて迅
速に決定することができ、よって、製造工程の進行の円
滑化を図ることができる。
【0105】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、被エッチング部の孤立凸部上のエッチングマスクの
残存部の横方向寸法を被エッチング部の最終仕上がり寸
法よりも一定値だけ小さくなるようにエッチングマスク
を形成するようにしたので、容易に被エッチング部の仕
上がり寸法を所望の寸法に収めることができる。
【0106】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、反応室におけるガスの圧力を5mTorr以上と
し、ガスの流量を100sccm以上としたので、ガス
によるエッチング生成物の凹部上方空間への輸送効率を
向上させることができ、よって、寸法変換差を確実に低
減することができる。
【0107】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、被エッチング部内の凸部のうち少なくとも1つを孤
立凸部としたので、特に寸法変換差の大きい孤立凸部の
形状が改善されることになる。
【0108】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、被エッチング部内の凸部のうち少なくとも1つを孤
立凸部とし、他の複数個を密集凸部としたので、被エッ
チング部内における孤立凸部と密集凸部との間の寸法変
化差のばらつきを抑制することができる。
【0109】 本発明の半導体装置の製造方法におい
て、被エッチング部を、単結晶シリコン,ポリシリコ
ン,Al,Cu,W,Ti,Co,Ta,Mo及びNi
のうち少なくともいずれか1つを含む材料により構成す
るようにしたので、各種デバイスの電極や配線の形状精
度の向上により、電気的特性の改善を図ることができ
る。
【0110】 本発明の半導体装置の製造装置によれ
ば、ドライエッチングを行って被エッチング部に凸部と
凹部とからなるパターンを形成するための半導体装置の
製造装置において、寸法変換差を所定の範囲に収めるよ
うに、反応室内のガスの圧力及び流量のうち少なくとも
一方を制御する制御手段を設けたので、上記請求項1と
同様の効果を発揮することができる。
【0111】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、反応室内にガス圧力を一定とし、制御手段によりガ
ス流量を制御するようにしたので、寸法変換差の制御の
容易化を図り、被エッチング部の仕上がり寸法の精度の
高い半導体装置の製造を図ることができる。
【0112】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、制御手段を、ガス流量を調整する調整手段と、予め
測定された寸法変換差とガス圧力及びガス流量との関係
をデータベース化して記憶させておく記憶手段と、その
記憶内容を用いて適正なガス圧力及びガス流量とを演算
する演算手段と、演算された条件を調整手段に転送する
転送手段とにより構成するようにしたので、ガス流量の
適正な条件を迅速に決定することが可能となり、製造工
程の円滑化を図ることができる。
【0113】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、ガス供給手段をハロゲンガス,ハロゲン化物ガスの
うち少なくともいずれか1つを含むガスを供給するもの
により構成したので、高いエッチング機能を発揮しなが
ら高い寸法精度を得ることができる。
【0114】 本発明の半導体装置の製造装置におい
て、被エッチング部を、単結晶シリコン,ポリシリコ
ン,Al,Cu,W,Ti,Co,Ta,Mo及びNi
のうち少なくともいずれか1つを含む材料で構成したの
で、請求項9と同様の効果を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドライエッチング方法によるエッチン
グを行う際のシリコン基板、孤立凸部,密集凸部の断面
形状をそれぞれ示す断面図である。
【図2】第1の実施形態におけるドライエッチング装置
の構造を概略的に示す断面図である。
【図3】第1の実施形態における被エッチング部の断面
図である。
【図4】第1の実施形態によって得られた寸法変換差の
ガス流量依存性のデータを示す図である。
【図5】第2の実施形態におけるドライエッチング装置
の構造を概略的に示す断面図である。
【図6】第2の実施形態によって得られた寸法変換差の
ガス流量依存性のデータを示す図である。
【図7】追加の実験によるガス圧力100mTorr,
ガス流量30,75,150sccmの時の孤立凸部の
断面形状をそれぞれ示すSEM写真図である。
【図8】追加の実験によるガス圧力100mTorr,
ガス流量30,75,150sccmの時の密集凸部の
断面形状をそれぞれ示すSEM写真図である。
【図9】追加の実験によるガス圧力20,100mTo
rr,ガス流量75sccmの時の孤立凸部の断面形状
をそれぞれ示すSEM写真図である。
【図10】追加の実験によって得られた寸法変換差のガ
ス圧力依存性のデータを示す図である。
【図11】本発明のドライエッチングと従来のドライエ
ッチングとによるガスの圧力及び流量の領域の相違を示
すマップ図である。
【図12】第3の実施形態におけるフォトリソグラフィ
ー工程での寸法変化差とドライエッチング工程での寸法
変換差との関係を説明する図である。
【図13】第3の実施形態に係るフォトリソグラフィー
工程及びドライエッチング工程の手順を示すフローチャ
ートである。
【図14】第3の実施形態に係るドライエッチング装置
の構成を概略的に示す断面図である。
【図15】第3の実施形態に係るガス流量の制御を行う
ための寸法変換差とガス流量との関数関係を示す特性図
である。
【図16】第3の実施形態に係るドライエッチングを行
うための各半導体ウエハサンプル上のレジスト膜の寸法
と、従来の方法によるドライエッチングを行うための半
導体ウエハサンプル上のレジスト膜の寸法のデータを示
す図である。
【図17】第3の実施形態に係るドライエッチングによ
り得られたポリシリコンゲートの仕上がり寸法と、従来
の方法によるドライエッチングによって得られたポリシ
リコンゲートの仕上がり寸法のデータを示す図である。
【図18】従来のドライエッチング方法によるエッチン
グを行う際のシリコン基板、孤立凸部,密集凸部の断面
形状をそれぞれ示す断面図である。
【符号の説明】
1 活性種 2 イオン 3 エッチング生成物 4 ポリシリコン膜 5 レジスト膜(エッチングマスク) 6 シリコン基板 7 シリコン酸化膜 8 凸部 8a 孤立凸部 8b 密集凸部 9 凹部 9a 孤立凹部 9b 密集凹部 10 試料 11 高周波電源 12 カップリングコンデンサ 13 カソード電極 14 アノード電極 15 ターボ分子ポンプ 16 ロータリーポンプ 17 マスフローコントローラー 20 プラズマ領域 21 チャンバ(反応室) 22 電磁コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/3065

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウエハの被エッチング部の上にエ
    ッチングマスクを形成するフォトリソグラフィー工程
    と、 上記エッチングマスクの残存部の横方向寸法を測定する
    工程と、 上記測定結果に基づき反応室内のガスの圧力及び流量を
    決定する工程と、 上記半導体ウエハを上記反応室内に設置し、上記反応室
    内にエッチング用ガスを導入する工程と、 上記ガスを用いてドライエッチングを行い、上記被エッ
    チング部における上記エッチングマスクの残存部下方に
    は凸部を上記エッチングマスクの開口部下方には凹部を
    それぞれ形成する工程とを備え、上記ガスの圧力及び流量を決定する工程では、上記反応
    室内のガスの圧力を一定とした条件下で、上記凸部の下
    端部と上記エッチングマスクの上記残存部との間におけ
    る横方向寸法差である寸法変換差と、上記ガスの流量と
    の関係が近似された双曲線関数に基づいて、上記反応室
    内のガスの流量を決定し、 上記ドライエッチングを行う工程では、上記ガスの圧力
    及び流量を決定する工程で決定された条件に従って、上
    記反応室内のガスの圧力を一定に調整すると共に上記反
    応室内のガスの流量を調整することにより、上記ドライ
    エッチングにより発生するエッチング生成物の上記凹部
    外への排出割合と上記凸部側壁への付着割合とを制御し
    て、上記寸法変換差を所定範囲に収めることを特徴とす
    る半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項記載の半導体の製造方法におい
    て、 上記エッチングマスクの残存部の寸法を測定する工程
    と,上記ガスの圧力及び流量を決定する工程と、上記ド
    ライエッチング工程とにおけるガスの流量の制御は、各
    半導体ウエハごとに行うことを特徴とする半導体装置の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記エッチングマスクを形成する工程では、被エッチン
    グ部の孤立凸部上のエッチングマスクの残存部の横方向
    寸法を被エッチング部の最終仕上がり寸法よりも一定値
    だけ小さくなるようにエッチングマスクを形成すること
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のドライエッチング方法に
    おいて、 上記反応室におけるガスの圧力が5mTorr以上でガ
    スの流量が100sccm以上であることを特徴とする
    ドライエッチング方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のドライエッチング方法に
    おいて、 上記被エッチング物内の上記凸部のうち少なくとも1つ
    は、下端部の横方向寸法が0.4μm以下で両側の凹部
    の横方向寸法がいずれも1μm以上となる孤立凸部であ
    ることを特徴とするドライエッチング方法。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のドライエッチング方法に
    おいて、 上記被エッチング物内の上記凸部のうち少なくとも1つ
    は、両側の凹部の横方向寸法がいずれも1μm以上とな
    る孤立凸部であり、 上記被エッチング物内の上記凸部のうちの他の複数個
    は、各凸部間の凹部の横方向寸法が1μm以下である密
    集凸部であることを特徴とするドライエッチング方法。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の半導体装置の製造方法に
    おいて、 上記被エッチング部は、単結晶シリコン,ポリシリコ
    ン,Al,Cu,W,Ti,Co,Ta,Mo及びNi
    のうち少なくともいずれか1つを含む材料により構成さ
    れていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 残存部と開口部とからなるパターンを有
    するエッチングマスクを用いて、被エッチング物に凸部
    と凹部とからなるパターンを形成するための半導体装置
    の製造装置において、 上記被エッチング物を収納するための反応室と、 上記反応室内にエッチング用ガスを供給するガス供給手
    段と、 上記ガスをプラズマ化して上記被エッチング物の上記エ
    ッチングマスクの残存部下方に凸部を形成する一方エッ
    チングマスクの開口部下方に凹部を形成するようドライ
    エッチングを行うプラズマ発生手段と、 上記凸部の下端部と上記エッチングマスクの残存部との
    横方向寸法差である寸法変換差を所定の範囲に収めるよ
    うに、上記反応室内のガスの圧力及び流量のうち少なく
    とも一方を制御する制御手段とを備え、上記制御手段は、 上記ガス圧力及びガス流量のうち少なくとも一方を調整
    する調整手段と、 ドライエッチングを行う前に、予め当該被エッチング部
    と同じ材質及び同じパターンを有する既エッチング物に
    ついて測定された寸法変換差とガス圧力及びガス流量と
    の関係をデータベース化して記憶させておく記憶手段
    と、 上記記憶手段に記憶される上記寸法変換差と上記ガス圧
    力及びガス流量との関係を用いて、上記凸部の下端部の
    寸法を所望の値にするための上記ガス圧力及びガス流量
    とを演算する演算手段と、 上記演算手段で演算された上記ガス圧力及びガス流量の
    条件を上記調整手段に転送する転送手段とにより構成さ
    れており、 上記演算手段は、ガス圧力が一定の条件下で寸法変換差
    とガスの流量との関係を双曲線関数で近似して、ガス流
    量を決定することを特徴とする半導体装置の製造装置。
  9. 【請求項9】 請求項記載の半導体装置の製造装置に
    おいて、 上記ガス供給手段は、上記反応室内に所定圧力のエッチ
    ングガスを供給するものであり、 上記制御手段は、上記反応室内のガス流量を変化させる
    ものであることを特徴とする半導体装置の製造装置。
  10. 【請求項10】 請求項記載の半導体装置の製造装置
    において、 上記ガス供給手段は、ハロゲンガス,ハロゲン化物ガス
    のうち少なくともいずれか1つを含むガスを供給するも
    のであることを特徴とする半導体装置の製造装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の半導体装置の製造装
    置において、 上記ハロゲンガスは、臭化水素ガス,臭化水素ガスと塩
    素ガスの混合ガス,及び臭化水素ガスと塩化水素ガスの
    混合ガスのうちのいずれか1つであることを特徴とする
    半導体装置の製造装置。
  12. 【請求項12】 請求項記載の半導体装置の製造装置
    において、 上記被エッチング部は、単結晶シリコン,ポリシリコ
    ン,Al,Cu,W,Ti,Co,Ta,Mo及びNi
    のうち少なくともいずれか1つを含む材料で構成されて
    いることを特徴とする半導体装置の製造装置。
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