JP3445351B2 - コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置 - Google Patents

コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置

Info

Publication number
JP3445351B2
JP3445351B2 JP06721894A JP6721894A JP3445351B2 JP 3445351 B2 JP3445351 B2 JP 3445351B2 JP 06721894 A JP06721894 A JP 06721894A JP 6721894 A JP6721894 A JP 6721894A JP 3445351 B2 JP3445351 B2 JP 3445351B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cutting
height
ground
control mode
control
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP06721894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07274650A (ja
Inventor
渉 中川
博史 川淵
律子 梶岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Original Assignee
Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yanma Agricultural Equipment Co Ltd filed Critical Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Priority to JP06721894A priority Critical patent/JP3445351B2/ja
Publication of JPH07274650A publication Critical patent/JPH07274650A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3445351B2 publication Critical patent/JP3445351B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Harvester Elements (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、稲、麦、大豆等を走行
機体の前方の全幅にわたって刈取りしたのち脱穀でき
る、いわゆる汎用コンバインや自走自脱式コンバインに
おける刈取前処理装置の昇降制御装置に関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】汎用コンバインまたは全稈投入式コンバ
インと一般に呼ばれる収穫機は、特開平1−13791
6号公報や実開平2−930号公報等にて開示されてい
るように、前部に操縦席を備えた走行機体の一側寄り位
置に配設された前後長手のスクリュー扱胴等を内蔵した
脱穀部および揺動選別装置並びに唐箕フアン等による風
選別装置を備える一方、走行機体の前面に、その走行機
体の全幅にわたってタインバー付きのリールと下面側に
刈刃を有し、横長の掻き込み用オーガを備えたプラット
ホームと、該プラットホームの後面一側寄り位置の開口
部に連通する角筒状のフイーダハウス(内部にチエンコ
ンベヤを有する)とから成る刈取前処理装置を、走行機
体に対して昇降自在に装着してある。 【0003】この刈取前処理装置における回転するリー
ル及びタインバーにて後方に引き倒された穀稈を刈刃に
て刈取り後、掻き込み用オーガにて集稈し、フイーダハ
ウス内のチエンコンベヤにて脱穀部に送るように構成し
ている。 【0004】このように刈取前処理装置が昇降自在な構
成のコンバインにおける刈高さを目標値に追従させるた
めのセンサとして、地面(圃場)に接地する接地センサ
を設けていることは周知である。他方、この対地センサ
にて地面が感知できない程度の高さに刈刃を位置させ
て、穀稈の穂の部分だけを刈り取るために刈取前処理装
置を地面に対して数十センチ程度の高い位置に姿勢保持
して刈取作業を実行する場合に、前記特開平1−137
916号公報では、走行機体の前部の横軸に対して刈取
前処理装置を昇降可能とし、この横軸に対する刈取前処
理装置の高さを検出するための別途のポジションセンサ
を設け、接地センサによる検出情報に基づいて刈取前処
理装置の高さ位置(対地刈高さ)を制御する対地刈高さ
制御モードと、ポジションセンサによる検出情報に基づ
いて刈取前処理装置の高さ位置(対機体刈高さ)を制御
する対機体刈高さ制御モードとに選択することを提案し
ている。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】ところで、このように
2種類の刈高さ制御モードを選択するにおいて、目標高
さを予め設定するための設定器は、前記刈高さ制御モー
ドごとに設けているのが通常であった。即ち、対地刈高
さ制御の場合には、刈取前処理装置における刈刃の位置
は地面上の低い位置にあるので、その設定高さ(目標高
さ)の値は小さい。これに対して、対機体刈高さ制御の
場合は、対地センサで地面を感知できない程度に刈取前
処理装置ひいては刈刃の高さ位置を設定すべく、その設
定高さ(目標高さ)の値は大きく、目標高さの値におい
て重複する範囲が存在しない。従って、2つの設定器に
より別々の目標高さの値を設定するようにしていた。 【0006】しかしながら、2つの設定器により別々に
設定すると、その作業が至極面倒になるという問題があ
った。また、この種のコンバインにおいて、対地刈高さ
制御モードまたは対機体刈高さ制御モードのいずれかに
選択していている最中に、これらに優先させて(割り込
ませて)手動モードで刈取前処理装置を昇降操作させる
場合がある。 【0007】しかし、従来の技術では、この手動モード
を解除すると、一旦初期状態に戻り、再度いずれか一方
の刈高さ制御モードを選択する必要があり、操作上面倒
であった。また、前記手動モードにおいて、オペレータ
ーが誤って下降作動をやり過ぎると、刈取前処理装置の
下面、特に刈刃が圃場に衝突し、部品が破損して不慮の
事故が発生するという問題があった。 【0008】本発明の目的は、これらの技術的問題を解
決することを目的とし、手動モードの解除等で前に選択
した刈高さ制御モードに迅速に復帰させようとするもの
である。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明のコンバインにおける刈取前
処理装置の昇降制御装置は、脱穀部等を備えた収穫機に
おける走行機体の前面に、刈取前処理装置を昇降用アク
チュエータの駆動にて昇降可能に装着し、目標高さに前
記刈取前処理装置における刈刃部が位置するように昇降
用アクチュエータを制御する制御手段を備えてなるコン
バインにおいて、対地高さセンサの検出値に基づいて前
記刈取前処理装置を昇降制御する対地刈高さ制御モード
と、走行機体の基準高さ位置に対するポジションセンサ
の検出値に基づいて前記刈取前処理装置を昇降制御する
対機体刈高さ制御モードとに選択的に切り換える制御モ
ード 切換スイッチを備え、前記両制御モードのいずれか
一方に設定中に優先して手動モードで刈取前処理装置の
昇降動作の実行を可能に構成し、且つ自動復帰スイッチ
のON作動にて、前記制御モード切換スイッチにより予
め設定されていた制御モードに復帰するように制御する
一方、前記制御モード切換スイッチにより対地刈高さ制
御モードに設定中の前記手動モード操作時において、前
記対地高さセンサが地面に接触していることを感知する
と、元の対地刈高さ制御モードに復帰するように制御す
ことを特徴とするものである。 【0010】 【発明の作用・効果】請求項1記載の発明によれば、対
地刈高さ制御モードまたは対機体刈高さ制御モードのい
ずれかに選択していている最中に、割り込ませて手動モ
ードで刈取前処理装置を昇降操作させることができる。
そして、この手動モードを解除すべく、自動復帰スイッ
チをON作動させると、制御モード切換スイッチにより
予め選択していた刈高さ制御モードに戻すことができる
のだから、手動モードの解除で前に選択した刈高さ制御
モードに迅速に復帰させることができる。 【0011】さらに、前記制御モード切換スイッチによ
り、対地刈高さ制御モードに選択している状態におい
て、割り込ませた手動モードで刈取前処理装置の下降作
動をやり過ぎた場合に、対地高さセンサが地面と接触し
ていることを感知すると、対地刈高さ制御モードに戻す
ので、オペレーターが手動モードで誤作動を行っても、
刈取前処理装置の下面、特に刈刃が圃場に衝突し、部品
が破損して不慮の事故が発生するという事態を防止でき
るという効果を奏する。 【0012】 【実施例】次に本発明を具体化した実施例について説明
すると、汎用コンバイン1は走行機体2の下面に左右一
対の履帯式の走行装置3,3を備え、走行機体2の前進
方向に向かって右側前部には座席付きの操縦部4を配設
し、その後方にはエンジン(図示せず)及び穀粒蓄積用
のタンク5を備え、走行機体2の左側には、円周外面に
ダブルピッチのスクリュー板と適宜個数の扱歯とを植設
した前後長手の扱胴6a等を内蔵した脱穀部6と、その
下方に受け網と、シーブ等による揺動選別装置9と、唐
箕フアン10の風による風選別装置とを備える。符号7
は前記タンク5内の穀粒を外部に排出するための排出筒
である。 【0013】一方、走行機体2の前面には、前記脱穀部
6の前部開口に連通する角筒状のフイーダハウス11と
前記フイーダハウス11の前端開口部に連通する矩形筒
状の介挿枠体17と、該介挿枠体17に着脱自在に取付
き、且つ走行機体2の全幅にわたって左右に延びるバケ
ット状のプラットホーム18とから成る刈取前処理装置
15を横軸16を中心に上下回動可能に装着し、昇降用
アクチュエータとしての昇降用油圧シリンダ12を介し
て走行機体に対して昇降自在に装着してある。 【0014】前記プラットホーム18の前寄り上部に
は、走行機体2の全幅にわたってタインバー付きのリー
ル19を第1図の矢印方向Aに回転駆動させるように装
着してあり、プラットホーム18の下面側には同じく左
右長手のバリカン状の刈刃20を有し、プラットホーム
18の底板上方には、矢印B方向に回転する横長の掻き
込み用のオーガ25を備えてあり、前記伝動部から自在
継手付き横向き伝動軸を介して前記リール19及びオー
ガ25を回転駆動し、且つ刈刃20を駆動する。 【0015】この刈取前処理装置15における回転する
リール19及びタインバーにて後方に引き倒された穀稈
を刈刃20にて刈取り後、掻き込み用のオーガ25にて
集稈する。 【0016】このとき、矢印B方向に回転するオーガ2
5の円周面には、互いに反対の旋回方向となるスクリュ
ー状掻き板22,23をオーガ25の軸方向中途部を残
して設ける一方、この軸方向中途部の円周面には、円周
の略下面側で下向き突出し、略上面側で没するような出
没自在な掻き込み棒24を有し、刈取り穀稈はオーガ2
5の回転によりプラットホーム18上を横方向(オーガ
25の長手略中央方向)に送られた後、プラットホーム
18の後板における導入口から前記フイーダハウス11
の前端開口部16の箇所にて、フイーダハウス11内の
チエンコンベヤ13に受け継がれた刈取穀稈は前記脱穀
部6に搬送されるものである。 【0017】また、前記リール19は、穀稈の倒伏状態
等に応じてリール昇降用油圧シリンダ28にて前後移動
調節及び上下揺動調節自在に構成されている。 【0018】なお、符号26は刈取前処理装置15の左
右両端から前向きに突出する分草体であり、走行装置3
と刈取前処理装置15との間には、後述するように刈取
前処理装置15の高さ位置を高くして穂先部のみを先に
刈取った穀稈の根元部を刈取るための後刈り刈刃27が
備えられている。 【0019】次に、前記刈取前処理装置15ひいては刈
刃20の高さ位置を制御する構成について説明すると、
図3に示すように、刈取前処理装置15の対地高さ(圃
場面30に対する刈刃20の高さ)を検出するための対
地高さセンサ31は、プラットホーム18の側方に配置
され、刈取前処理装置15の走行機体2における基準高
さ位置に対する相対的高さを検出するためのポジション
センサ32は、走行機体2の前部とフイーダハウス11
の側面後部寄り部位との間に配置されている。 【0020】対地高さセンサ31は図4に示すように、
圃場面30に接触可能な橇状の感知体33の基部を枢軸
34を介してフイーダハウス11の外側面に装着し、感
知体333の第1ブラケット35とその上方のフイーダ
ハウス11の外側面に枢軸38回りに回動可能な第2ブ
ラケット36とをバネ付連結杆37にて連結する。第2
ブラケット36に設けた円弧状のばね板からなる連動杆
39を介してポテンショメータ40の作動アーム40a
を押圧しており、感知体32の自由端側が図4にて実線
状態から二点鎖線状態に回動する(対地高さが小さくな
る)とき、第1ブラケット35、連結杆37、第2ブラ
ケット36及び連動杆39を介して作動アーム40aを
回動させる。なお、この作動アーム40aは常時連動杆
39を押圧する方向にバネ付勢されている。また、連動
杆39をばね板にて円弧状に形成することにより、感知
体32が衝撃的に上に突き上げられることにより連動杆
39から作動アーム40aに衝撃力が伝達されないよう
に配慮されている。 【0021】図5(a)及び(b)は、ポジションセン
サ32の構成を示す側面図であり、図5(a)は刈取前
処理装置15の前端側(刈刃20側)が低い位置にある
ときを示し、図5(b)は刈取前処理装置15の前端側
(刈刃20側)が高くなった状態を示す。走行機体2の
前端に設けた支持台41にポテンショメータ42と回動
ブラケット43とを設け、回動ブラケット43に取付け
られた円弧状のばね板からなる連動杆44を介してポテ
ンショメータ42の作動アーム42aを押圧しており、
回動ブラケット43とフイーダハウス11の外側面とを
ばね状連結杆45にて連結している。前記と同様に、作
動アーム42aは常時連動杆44を押圧する方向にバネ
付勢されている。また、連動杆44をばね板にて円弧状
に形成することにより、フイーダハウス11が急激に上
下回動することにより連動杆44から作動アーム42a
に衝撃力が伝達されないように配慮されている。 【0022】図6は前記対地高さセンサ31におけるポ
テンショメータ40と、ポジションセンサ32における
ポテンショメータ42の出力電圧V(0V〜5V)と圃
場面30から刈刃20の先端迄の高さmmとの関係を示
す図であり、実線ポテンショメータ40によるもの(高
さ検出範囲は0mm〜120mm)、点線はポテンショ
メータ42によるもの(高さ検出範囲は−200mm〜
+1400mm。マイナス符号は、刈刃20の先端が圃
場面30より低い位置にあることを示す)である。 【0023】図7は、本発明の刈取前処理装置を目標高
さに保持するように制御する電子式(マイクロコンピュ
ータ式)制御装置50の機能ブロック図で、制御プログ
ラムを実行する中央処理装置(CPU)と、制御プログ
ラムを記憶させた読み出し専用メモリ(ROM)と、各
種データを記憶させた随時読み書き可能メモリ(RA
M)と、入出力インターフェイス51とからなる。 【0024】入出力インターフェイス51における入力
部には、脱穀部6へ動力伝達を継断する脱穀クラッチの
ON(動力接続)・OFF(動力遮断)状態に設定する
脱穀スイッチ52と、リール19への動力伝達を継断す
るリールクラッチのON・OFFを設定するリールクラ
ッチスイッチ53、刈高さを手動で調節すべく刈取前処
理装置15を上昇させるときの手動刈高さ上昇スイッチ
54、同じく下降させるときの手動刈高さ下降スイッチ
55、前記リール19を手動にて上昇させるときのリー
ル手動上昇スイッチ56、同じく下降させるときのリー
ル手動下降スイッチ57、畦際等で刈取前処理装置15
を強制的に所定高さ(畦に衝突しない高い位置)まで上
昇させるリフトスイッチ58、後述するように制御モー
ド切換スイッチ60にて予め選択していた制御モードに
復帰させるための自動復帰スイッチ59、制御モード切
換スイッチ60における対地刈高さ制御モード設定部
(出力端子)61、及び同じく制御モード切換スイッチ
60における対機体刈高さ制御モード設定部(出力端
子)62、刈取りクラッチのON・OFFを司る刈取り
スイッチ63、前記ポジションセンサ32の信号入力、
対地高さセンサ31の入力信号、刈取前処理装置15の
圃場面からの目標高さを設定するための可変抵抗器等か
らなる設定器64、同じく可変抵抗器等からなり、リー
ル19の高さを設定するためのリール高さ設定器65及
び刈取前処理装置15における基準位置からのリール1
9高さを検出するためのリール高さセンサ66を接続す
る。 【0025】また、前記入出力インターフェイス51の
出力部には、昇降用油圧シリンダ12を作動させて、刈
取前処理装置15を上昇させるための電磁油圧切替え弁
における昇降側電磁ソレノイド67、同じく下降させる
ための下降側電磁ソレノイド68、前記リール19を上
昇させるためのリール昇降用油圧シリンダ28における
電磁油圧切替え弁における昇降側電磁ソレノイド69、
同じく下降させるための下降側電磁ソレノイド70及
び、対地高さセンサ31の検出結果から前記刈取前処理
装置15の刈刃20等の下端が圃場面30より低いと判
別されたときに警報を発する警報ブザー71を接続して
ある。 【0026】そして、前記制御モード切換スイッチ60
と、設定器64と、リフトスイッチ58と、自動復帰ス
イッチ59とは操縦部4の操作パネル72の箇所に配置
されており、リフトスイッチ58と、自動復帰スイッチ
59とをエンジンからの動力を変速させるミッションの
主変速レバー73の握り部の側面等に設けてある。ここ
で自動復帰スイッチ59は、スイッチの一回の押下によ
り1つのONパルス信号が出るいわゆるタッチスイッチ
(プッシュスイッチ)であり、ノンロックタイプであ
る。 【0027】また、制御モード切換スイッチ60では、
図8に示すように、「PO」の表示に指針を合わせる
と、前記対機体刈高さ制御モード設定部62がハイ(O
N)状態になり、「刈」の表示部に指針を合わせると、
対地刈高さ制御モード設定部61がハイ(ON)状態に
なり、「OFF」の表示に指針を合わせると、自動制御
モードの設定は解除される。 【0028】前記刈高さの目標値を設定するための設定
器64では、指針を図8の右側(高)から左側(低)ま
で連続的(アナログ的)または段階的(デジタル的)に
目標値を変更できるようになっており、且つ前記制御モ
ード切換スイッチ60により、対地刈高さ制御モード及
び対機体刈高さ制御モードのいずれに選択したときに
も、前記1つの設定器64により目標値の「高」から
「低」迄の任意の値の設定が可能となるように共用され
るものである。 【0029】この場合、前記図6で示したように、対地
高さセンサ31による検出範囲とポジションセンサ32
による検出範囲とは異なり、それに応じて設定器64に
よる目標値の絶対値は異なるけれども、目標値の大小関
係については同じであること、及び刈高さを設定する場
合、厳密な値が要求されないことに鑑みて、図10に示
すように、設定器64の摘みの位置と対地高さ(mm)
との関係に設定しておけば、オペレーターは、設定器6
4の摘み(指針)を任意の位置にセットすれば、概略
「高い位置」、「中程度の高さ位置」、「低い位置」等
に目標値を設定することができる。 【0030】しかして、オペレーターは、圃場の軟弱程
度等を考慮して、一旦設定器64による目標値の設定を
実行しておけば、例えば、図10のQ1の位置にセット
しておけば、対地刈高さ制御モードでは圃場面30に接
近したY1の刈高さで刈取脱穀作業を実行し、対機体刈
高さ制御モードに選択すべく制御モード切換スイッチ6
0を切り換えると、圃場面30からZ1(前記Y1の値
より遙かに大きい値)の高さ位置に刈刃20が位置する
ように上昇することになる。なお、図10において、Y
o〜Yxの範囲が対地刈高さ制御モードで自動制御し得
る範囲であり、他方、Zo〜Zxの範囲が対機体刈高さ
制御モードで自動制御し得る範囲である。 【0031】次に、図11〜図13のフローチャートを
参照しつつ、刈取脱穀作業の制御及び前記対地刈高さ制
御モードまたは対機体刈高さ制御モードの選択時におけ
る制御態様について説明する。図11で示すメインフロ
ーチャートにおいて、スタートに続き、脱穀スイッチ5
2がON状態か否かを判別する(ステップS1)。脱穀
スイッチ52がONの状態では、脱穀部6等への動力伝
達で脱穀及び選別作業準備完了(スタンバイ)状態とな
っている。 【0032】次に、ステップS2で刈取りスイッチ63
のON状態を判別する。刈取りスイッチ63がONで
は、刈取前処理装置15への動力伝達がなされている。
全キス1及びステップS2において各スイッチ52,6
3がONされていない時にはリターンする。次に、手動
上昇スイッチ54または手動下降スイッチ55を押す等
する手動操作がされたか否かを判別する(ステップS
3)。手動操作がなされたとき(ステップS3,yes の
とき)は、自動復帰フラグFを0にリセットする(ステ
ップS4)。 【0033】次いで、ステップS5で制御モード切換ス
イッチ60の選択位置を判別する。これに先立って、前
記設定器64による目標値Y1(Z1)の設定を実行し
ておく。ステップS5で「OFF」のときリターンす
る。 【0034】ステップS5で「対地刈高さ制御モード」
に選択されたときには、対地高さセンサ31の検出値L
1を読み込み(ステップS6)、次に前記検出値L1が
「対地刈高さ制御モード」による刈高さ制御可能範囲
(Yo〜Yx)内にあるか否かを判別する(ステップS
7)。この範囲内にあるときには、以下で詳述する対地
刈高さ制御を実行する(ステップS8)。 【0035】次に、前記ステップS7においてnoのと
き、即ち、「対地刈高さ制御モード」を選択しているの
に拘らず、対地刈高さ制御可能範囲から外れていると
き、例えば、前記刈高さ制御モード中に手動上昇スイッ
チ54または手動下降スイッチ55を押下して刈取前処
理装置15を上昇または下降させるという手動モードを
実行したり、畦際で前記リフトスイッチ58を押して刈
取前処理装置15を強制的に大きく上昇させたりするこ
とにより、前記検出値L1が対地刈高さ制御可能範囲
(Yo〜Yx)から外れてしまった場合である。このよ
うな場合において、オペレーターが対地刈高さ制御モー
ドに復帰したいときには、オペレーターが前記自動復帰
スイッチ59を一回押下すると、自動復帰フラグFがセ
ット状態「1」になる。 【0036】そこで、ステップS9において、自動復帰
フラグFがセット状態であるか否かを判別し、セットさ
れていないときには(ステップS9,no)、リターンす
る。自動復帰フラグFがセットされているとき(ステッ
プS9,yes )、再度、自動復帰フラグFを0にリセッ
トした(ステップS10)後、前記ステップS8の対地
刈高さ制御を実行する。なお、後述するように、対地刈
高さ制御においては、再度、対地高さセンサ31による
検出値L1を読み込んでから刈高さ制御を実行すること
になるので、刈刃20が圃場面に30に衝突すると言う
事態は回避できる。このようにして、制御モード切換ス
イッチ60により予め選択していた「対地刈高さ制御モ
ード」に迅速に復帰できるから、オペレーターの操作が
至極簡単になるという効果を奏する。 【0037】次に、前記ステップS5において、制御モ
ード切換スイッチ60にて「対機体刈高さ制御モード」
に選択しても直ちに制御モードが変更されるのではな
く、自動復帰スイッチ59を一回押下することで、自動
復帰フラグFを「1」にセットされて始めて、後述する
対機体刈高さ制御(ステップS12)が実行されること
になる。 【0038】対機体刈高さ制御は、刈取前処理装置15
における刈刃20の圃場面30に対する高さが大きく、
従って圃場面30の凹凸が激しい箇所や、穀稈の穂部分
のみを刈取り脱穀部6に導入される穀稈量を少なくして
脱穀負荷を軽くする場合等に実行されるものである。そ
して、この最中に手動上昇スイッチ54または手動下降
スイッチ55を押下して刈取前処理装置15を上昇また
は下降させるという手動操作を実行したり、畦際で前記
リフトスイッチ58を押して刈取前処理装置15を強制
的に大きく上昇させたりするというように手動操作を割
り込ませると、前記ステップS3及びステップS4を経
るので「対機体刈高さ制御モード」は一旦解除された状
態、つまりステップS11でnoの状態となる。 【0039】そこで、前記ステップS11において、自
動復帰フラグFがリセット状態のままであるときには、
手動モードであるか否かに拘らず、ステップS13にお
いて、対地高さセンサ31の検出値L1が値αより小さ
いか否かを判断する。値αは刈刃20が圃場面30に近
いときの値であり、刈刃20が地面に衝突する危険が発
生する状態を指す。検出値L1が値αより小さいとき
(ステップS13,yes)には、刈取前処理装置15を
上昇させるべく上昇ソレノイド67を駆動する(ステッ
プS14)。これにより、刈刃20が圃場面30に衝突
するという事故を確実に防止することができる。検出値
L1が値αより大きいときには(ステップS13,n
o)、手動操作のままに任せる。 【0040】図12は前記対地刈高さ制御のサブルーチ
ンフローチャートであり、ここでは、スタートに続き、
対地高さセンサ31の検出値L1のデータを入力し(ス
テップS15)、さらに設定器64での設定値Y1のデ
ータを入力する(ステップS16)する。そして、検出
値L1と設定値Y1との偏差Δθを計算する(ステップ
S17)。前記偏差Δθと走行機体の車速vとを前件部
とするか、または前記偏差の時間変化率Δθ/tと走行
機体の車速vとを前件部として、ファジィ推論を実行し
て昇降用油圧シリンダ12の電磁切替え弁における電磁
ソレノイド67,68の操作量Kを演算する(ステップ
S18)。そして、前記操作量Kに基づいて昇降用油圧
シリンダ12を作動させて刈取前処理装置15の昇降制
御を実行するものである(ステップS19)。 【0041】図13は対機体刈高さ制御のサブルーチン
フローチャートであり、ここでは、スタートに続き、ポ
ジションセンサ32の検出値L2のデータを入力し(ス
テップS20)、さらに設定器64での設定値Z1のデ
ータを入力する(ステップS21)する。そして、検出
値L2と設定値Z1との偏差Δβを計算する(ステップ
S22)。前記偏差Δβと走行機体の車速vとを前件部
とするか、または前記偏差の時間変化率Δβ/tと走行
機体の車速vとを前件部として、ファジィ推論を実行し
て昇降用油圧シリンダ12の電磁切替え弁における電磁
ソレノイドの操作量Mを演算する(ステップS23)。 【0042】ところで、対機体刈高さ制御モード中に圃
場の凹凸の激しい箇所に走行機体2が突っ込んだり、畦
際に刈取前処理装置15を接近させてしまうことがあ
る。この状態で、対地高さセンサ31が地面や畦に接触
すると、その検出値L2がZo〜Zxの範囲から外れて
おり、対機体刈高さ制御モードで自動制御し得る範囲外
になる。従って、前記操作量Mに基づいて刈取前処理装
置15を昇降制御することは誤作動の原因となる。そこ
で、ステップS24において、対地高さセンサ31によ
る検出値L1を読み込み、この検出値L1が対地刈高さ
制御の範囲内(Yo〜Yxの範囲内)のものか否かを判
別し(ステップS25)、前記範囲内であると判断され
ると(ステップS25,yes )、上昇ソレノイド67を
ONさせて昇降用油圧シリンダ12を強制的に作動さ
せ、刈取前処理装置15を上昇させるのである(ステッ
プS26)。逆に、ステップS25で範囲内と判断され
ると、前記ファジィ推論に基づく操作量Mにて昇降用油
圧シリンダ12を作動させて刈取前処理装置15の昇降
制御を実行するものである(ステップS27)。 【0043】これらの制御にて刈取前処理装置15の取
扱操作が至極便利となり、刈取前処理装置15が不用意
に下降するなどして地面に衝突するような事故を防止で
き安全である。 【0044】この種の汎用コンバインにおいては、作業
者が圃場の枕地に植えられた穀稈を手作業で刈り取って
後、前記コンバインの刈取前処理装置15内に投げ込ん
で、脱穀作業のみを実行させたい場合がある。この時に
は、走行機体2を停止させ、刈取前処理装置15を地面
に接地する等下降状態にしてリール19を停止し、掻込
みオーガ25を回転駆動させる必要がある。そこで、作
業者の安全確保のため、図14に示すような、リール1
9の昇降および駆動制御についてのサブルーチンフロー
チャートを実行する。即ち、スタートに続き、オペレー
ターが操作するリールクラッチスイッチ53がON状態
か否かを判別する(ステップP1)。リールクラッチス
イッチ53がON状態ではリール19は回転するし、O
FFの時には停止する。そして、リールクラッチスイッ
チ53がONと判断されるときには(ステップP1,ye
s )、リール制御禁止フラッグをONとし(ステップP
2)、反対にリールクラッチスイッチ53がOFFと判
断されるときには(ステップP1,no)、リール制御禁
止フラッグを解除するのである(ステップP3)。前記
リール制御禁止フラッグをONとすると、リール19を
昇降させるリール昇降用油圧シリンダ28の作動を禁止
し、リール制御禁止フラッグ解除で油圧シリンダ28の
作動を許可する。 【0045】なお、本発明は通常の自走自脱式コンバイ
ンにも適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】 【図1】汎用コンバインの側面図である。 【図2】汎用コンバインの平面図である。 【図3】刈取前処理装置の概略側面図である。 【図4】対地高さセンサの側面図である。 【図5】(a)は刈取前処理装置が下降状態のポジショ
ンセンサの側面図、(b)は刈取前処理装置が上昇状態
のポジションセンサの側面図である。 【図6】対地高さセンサ及びポジションセンサの出力電
圧と対地高さとの関係を示す図である。 【図7】制御装置の機能ブロック図である。 【図8】操縦部の要部平面図である。 【図9】操縦部の要部側面図である。 【図10】設定器の目盛りと対地刈高さ制御及び対機体
刈高さ制御の高さ制御範囲を示す図である。 【図11】メインフローチャートである。 【図12】対地刈高さ制御のサブルーチンフローチャー
トである。 【図13】対機体刈高さ制御のサブルーチンフローチャ
ートである。 【図14】リールの高さ制御のサブルーチンフローチャ
ートである。 【符号の説明】 1 収穫機 2 走行機体 6 脱穀部 12 昇降用アクチュエータとしての昇降用油圧シ
リンダ 15 刈取前処理装置 31 対地高さセンサ 32 ポジションセンサ 50 制御装置 58 リフトスイッチ 59 自動復帰スイッチ 60 制御モード切換スイッチ 64 設定器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−137916(JP,A) 特開 平2−147482(JP,A) 特開 昭63−177725(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01D 34/02 - 34/408

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 脱穀部等を備えた収穫機における走行機
    体の前面に、刈取前処理装置を昇降用アクチュエータの
    駆動にて昇降可能に装着し、目標高さに前記刈取前処理
    装置における刈刃部が位置するように昇降用アクチュエ
    ータを制御する制御手段を備えてなるコンバインにおい
    て、対地高さセンサの検出値に基づいて前記刈取前処理
    装置を昇降制御する対地刈高さ制御モードと、走行機体
    の基準高さ位置に対するポジションセンサの検出値に基
    づいて前記刈取前処理装置を昇降制御する対機体刈高さ
    制御モードとに選択的に切り換える制御モード切換スイ
    ッチを備え、前記両制御モードのいずれか一方に設定中
    に優先して手動モードで刈取前処理装置の昇降動作の実
    行を可能に構成し、且つ自動復帰スイッチのON作動に
    て、前記制御モード切換スイッチにより予め設定されて
    いた制御モードに復帰するように制御する一方、前記制
    御モード切換スイッチにより対地刈高さ制御モードに設
    定中の前記手動モード操作時において、前記対地高さセ
    ンサが地面に接触していることを感知すると、元の対地
    刈高さ制御モードに復帰するように制御することを特徴
    とするコンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装
    置。
JP06721894A 1994-04-05 1994-04-05 コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置 Expired - Lifetime JP3445351B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06721894A JP3445351B2 (ja) 1994-04-05 1994-04-05 コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP06721894A JP3445351B2 (ja) 1994-04-05 1994-04-05 コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07274650A JPH07274650A (ja) 1995-10-24
JP3445351B2 true JP3445351B2 (ja) 2003-09-08

Family

ID=13338561

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP06721894A Expired - Lifetime JP3445351B2 (ja) 1994-04-05 1994-04-05 コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3445351B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002335731A (ja) * 2001-05-17 2002-11-26 Mitsubishi Agricult Mach Co Ltd コンバインの刈取部昇降制御装置
JP7542383B2 (ja) * 2020-09-30 2024-08-30 株式会社クボタ 収穫機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07274650A (ja) 1995-10-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7958706B2 (en) Swather with automatic reel control
US6871483B1 (en) Header height resume
US7392124B2 (en) Crop cutting header with speed control of driven element using valve profiling
US7707810B2 (en) Apparatus and method to vary the reel speed versus ground speed of an agricultural windrower
JP3445351B2 (ja) コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置
JP4887577B2 (ja) コンバイン
JP2019126318A (ja) 収穫機
JP3434341B2 (ja) コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置
JP2001251923A (ja) コンバインにおける刈取前処理装置の昇降制御装置
JPH114614A (ja) 汎用形コンバイン
JP3518924B2 (ja) コンバインのセカンドモア昇降制御装置
JP2907729B2 (ja) 全稈投入型コンバインの刈取部昇降制御装置
JP2955403B2 (ja) コンバインの昇降制御装置
JP3828085B2 (ja) 収穫機の刈取り部対地高さ検出装置
JP3409407B2 (ja) コンバインの刈取部
JP3610699B2 (ja) コンバインの方向制御装置
JP3245198B2 (ja) 脱穀装置の唐箕風速制御装置
JP3850376B2 (ja) 収穫機の刈取り部対地高さ検出装置
JP5463122B2 (ja) 作業機
JP2558076B2 (ja) 全稈投入型コンバイン
JP2593859B2 (ja) コンバインの旋回装置
JP2558077B2 (ja) 全稈投入型コンバイン
JP2760727B2 (ja) コンバインの刈取前処理装置
JP2004261111A (ja) コンバインの穀稈分離装置
JP2020195301A (ja) 収穫機

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090627

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100627

Year of fee payment: 7