JP3443950B2 - 車両用ブレーキトラクション制御装置におけるブレーキ液圧推定装置 - Google Patents
車両用ブレーキトラクション制御装置におけるブレーキ液圧推定装置Info
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Description
ーキトラクション制御装置におけるブレーキ液圧推定装
置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の従来装置としては、特開平2−
85051公報に記載されたものと、特開平5−457
2号公報に記載されたものが挙げられる。 【0003】特開平2−85051公報に記載されたも
のは、マスタシリンダから左右の各駆動輪ブレーキに至
るブレーキ液通路に、ブレーキトラクション制御時に作
動液を供給して駆動輪ブレーキをマスタシリンダから遮
断させ駆動輪ブレーキにブレーキ液を圧送させるアクチ
ューエータを介挿し、このアクチュエータの作動液を蓄
積させる単一の高圧アキュムレータから各アクチュエー
タに至る作動液通路に介挿したブレーキ液圧制御弁によ
り高圧アキュムレータの高圧作動液を各アクチュエータ
に給排して各駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を制御する
ものであり、ブレーキ液圧の増圧時間と減圧時間を計測
してその偏差に基づいてブレーキ液圧が推定される。 【0004】また、特開平5−4572号公報に記載さ
れたものは、ブレーキトラクション制御時、ブレーキブ
ースタを作動させてマスタシリンダを高圧のブレーキ液
源と化し、マスタシリンダから左右の各駆動輪ブレーキ
に至る液圧経路に接続したブレーキ液圧制御弁によりマ
スタシリンダの高圧ブレーキ液を各駆動輪ブレーキに給
排して各駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を制御するもの
であり、ブレーキ液圧の推定は、推定ブレーキ液圧の前
回値に対する増圧信号および減圧信号に応じたブレーキ
液圧の変化量の関係を記憶していて推定ブレーキ液圧の
前回値と増圧信号または減圧信号とに基づいてブレーキ
液圧の変化量を決定し、この変化量と前回値から今回値
を決定し、今回値を前回値として更新するものである。 【0005】尚、推定ブレーキ液圧は、ブレーキトラク
ション制御を遂行させる上での各種判定用情報、例えば
ブレーキトラクション制御終了を判定する際の情報とし
て使用されるものであり、その精度は所望の制御が達成
度合いを決める。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】ブレーキトラクション
制御装置には、例えば特公平5−65388号公報に記
載されているように、リザーバ内のブレーキ液を左駆動
輪ブレーキおよび右駆動輪ブレーキへ圧送して各駆動輪
ブレーキのブレーキ液圧を増圧するための単一のポンプ
と、このポンプを駆動するための電動機と、前記ポンプ
から前記各駆動輪ブレーキへのブレーキ液流入および前
記各駆動輪ブレーキから前記リザーバへのブレーキ液流
出を制御して前記各駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を独
立に制御するため各駆動輪ブレーキに対応して配設され
た複数のブレーキ液圧制御弁手段と、車両の駆動時の各
駆動輪の回転状態に応じて前記電動機に駆動信号を出力
するとともに前記各ブレーキ液圧制御弁手段に増圧信号
および減圧信号を出力して各駆動輪の空転を防止する制
御手段とを備えたものがある。 【0007】かかる構成のブレーキトラクション制御装
置においては、各駆動輪ブレーキのブレーキ液圧の減圧
は各駆動輪ブレーキからブレーキ液を排出させることで
行うため従来装置と同じであり、ブレーキ液圧の減圧変
化量の演算については従来技術を適用することができる
が、ポンプ作動の開始(ブレーキ制御の開始によりポン
プ作動が開始される)からポンプ作動が安定するまでの
間のポンプ吐出流量はポンプ作動が安定した状態でのポ
ンプ吐出流量よりも少ないことから、ポンプ作動が安定
した状態でのブレーキ液圧の増圧勾配は大きいが、ブレ
ーキ制御開始からポンプ作動が安定するまでの間のブレ
ーキ液圧の増圧勾配は小さくなるものであり、ブレーキ
液圧の増圧変化量の演算に従来技術を適用したのでは誤
差が大きくなり過ぎるという問題がある。 【0008】この出願の発明は、上記問題を解消するこ
とを目的とするものである。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記の目的に従うこの出
願の発明に係る車両用ブレーキトラクション制御装置に
おけるブレーキ液圧推定装置は、リザーバ内のブレーキ
液を駆動輪ブレーキへ圧送して駆動輪ブレーキのブレー
キ液圧を増圧するためのポンプとこのポンプを駆動する
ための電動機とを少なくとも含んでいるブレーキ液圧発
生手段と、前記ポンプから前記駆動輪ブレーキへのブレ
ーキ液流入および前記駆動輪ブレーキから前記リザーバ
へのブレーキ液流出を制御して前記駆動輪ブレーキのブ
レーキ液圧を独立に制御するためのブレーキ液圧制御弁
手段と、車両の駆動時の駆動輪の回転状態に応じて前記
電動機に駆動信号を出力するとともに前記ブレーキ液圧
制御弁手段に増減圧信号を出力して駆動輪ブレーキのブ
レーキ液圧を制御する制御手段とを備えた車両用ブレー
キトラクション制御装置において、前記増減圧信号に対
するブレーキ液圧の変化勾配を記憶していてブレーキ液
圧の増減圧時間に基づいてブレーキ液圧の変化量を演算
する変化量演算手段と、この変化量演算手段が演算した
ブレーキ液圧の変化量と推定ブレーキ液圧の前回値とに
基づいて推定ブレーキ液圧の今回値を演算する今回値演
算手段と、この今回値演算手段が演算した今回値を推定
ブレーキ液圧の前回値として更新する更新手段とを備え
ており、前記変化量演算手段は、ブレーキ制御開始から
の経過時間に対する前記変化勾配の関係を記憶してい
て、ブレーキ制御開始からの経過時間に応じて前記変化
勾配を切り替えるものである。 【0010】尚、電動機駆動のポンプ作動は、一般的
に、電動機の作動開始からの時間経過に対して、吐出流
量ゼロの第1段階(電動機の作動開始から第1所定時間
が経過するまでの間)、安定作動状態での吐出流量より
も少ない吐出流量の第2段階(電動機の作動開始から第
1所定時間が経過し第2所定時間が経過するまでの間)
を経て安定作動状態に至るものであり、このことに従え
ば、前記変化勾配は、一般的に、ブレーキ制御開始から
の経過時間が第1所定時間に到達するまでの間はゼロで
あり、その第1所定時間を経過した後前記ポンプの作動
が安定するところの第2所定時間を経過するまでの間は
第2所定時間を経過した後よりも小さいものとすること
になる。 【0011】 【作用】上記の如き構成のブレーキ液圧推定装置におい
ては、ブレーキ液圧の変化量演算手段が、ブレーキ液圧
の増圧時の変化量を演算するに当たり、ブレーキ制御開
始からの時間経過に対応する変化勾配を用いて変化量を
演算するので、実際の変化量に対する推定変化量の誤差
が少なくなり、推定ブレーキ液圧の誤差が少なくなる。 【0012】 【実施例】この出願の発明に係るブレーキトラクション
制御装置におけるブレーキ液圧推定装置の一実施例を図
面に基づいて説明する。 【0013】図1は、FR車(フロントエンジン・リヤ
ドライブ車)用のアンチロック制御装置兼ブレーキトラ
クション制御装置の全体構成を示している。ブレーキペ
ダルBPにより駆動されるタンデム形のマスタシリンダ
MCの一方圧力室は、常開の電磁遮断弁SIRLを介し
て駆動輪ブレーキである左後輪ブレーキRLに、また常
開の電磁遮断弁SIRRを介して駆動輪ブレーキである
右後輪ブレーキRRにそれぞれ接続されている。左後輪
ブレーキRLおよび右後輪ブレーキRRは常閉の電磁遮
断弁SORLおよび常閉の電磁遮断弁SORRをそれぞ
れ介して低圧リザーバR1に接続されている。低圧リザ
ーバR1には電動機Mにより駆動されるポンプP1の吸
入口が逆止弁CV1を介して接続されており、ポンプP
1の吐出口はポンプ吐出脈動減衰用の固定容積のダンパ
室D1とオリフィスO1を介してマスタシリンダMCの
一方圧力室と電磁遮断弁SIRLおよび電磁遮断弁SI
RRとを接続するブレーキ液通路に接続されている。左
後輪ブレーキRL側からマスタシリンダMC側へのブレ
ーキ液流れのみを許容する逆止弁CV2が電磁遮断弁S
IRLと並列に配置され、右後輪ブレーキRR側からマ
スタシリンダMC側へのブレーキ液流れのみを許容する
逆止弁CV3が電磁遮断弁SIRRと並列に配置されて
いる。 【0014】マスタシリンダMCの他方圧力室は、常開
の電磁遮断弁SIFLを介して従動輪ブレーキである左
前輪ブレーキFLに、また常開の電磁遮断弁SIFRを
介して従動輪ブレーキである右前輪ブレーキFRにそれ
ぞれ接続されている。左前輪ブレーキFLおよび右前輪
ブレーキFRは常閉の電磁遮断弁SOFLおよび常閉の
電磁遮断弁SOFRをそれぞれ介して低圧リザーバR2
に接続されている。低圧リザーバR2には電動機Mによ
り駆動されるポンプP2の吸入口が接続されており、ポ
ンプP2の吐出口はポンプ吐出脈動減衰用の固定容積の
ダンパ室D2とオリフィスO2を介してマスタシリンダ
MCの他方圧力室と電磁遮断弁SIFLおよび電磁遮断
弁SIFRとを接続するブレーキ液通路に接続されてい
る。左前輪ブレーキFL側からマスタシリンダMC側へ
のブレーキ液流れのみを許容する逆止弁CV4が電磁遮
断弁SIFLと並列に配置され、右前輪ブレーキFR側
からマスタシリンダMC側へのブレーキ液流れのみを許
容する逆止弁CV5が電磁遮断弁SIFRと並列に配置
されている。 【0015】ブレーキトラクション制御を行うために、
マスタシリンダMCの一方圧力室と電磁遮断弁SIRL
および電磁遮断弁SIRRとを接続するブレーキ液通路
であって且つポンプP1の吐出ブレーキ液が還流される
箇所よりもマスタシリンダ側の位置に常開の電磁遮断弁
SMCが介挿されている。そして、電磁遮断弁SMCと
電磁遮断弁SIRLおよび電磁遮断弁SIRRとを接続
するブレーキ液通路の液圧が異常上昇した場合に同液圧
通路のブレーキ液をマスタシリンダ側へ逃がす安全弁S
Vが電磁遮断弁SMCと並列に配設されている。更に、
ポンプP1の吸入口は常閉の電磁遮断弁SSCを介して
マスタシリンダリザーバMCRに接続され、電磁遮断弁
SMCと電磁遮断弁SIRLおよび電磁遮断弁SIRR
とを接続するブレーキ液通路は常閉の電磁遮断弁SRC
と圧力制限弁RVを順次介して電磁遮断弁SSCとポン
プP1の吸入口を接続するブレーキ液通路に接続されて
いる。 【0016】尚、ポンプP1およびポンプP2は何れも
吸入弁と吐出弁を内蔵したものであり、ポンプP2の吸
入弁の開弁圧が大気圧よりも高いのに対してポンプP1
の吸入弁の開弁圧は大気圧よりも低いものである。そし
て、逆止弁CV1の開弁圧はポンプP1の吸入弁の開弁
圧よりも高いものである。 【0017】また、ポンプP1、電動機M、電磁遮断弁
SMC、電磁遮断弁SSC、電磁遮断弁SRC、圧力制
限弁RV、安全弁SV、逆止弁CV1は請求項1でいう
ブレーキ液圧発生手段を構成し、電磁遮断弁SIRL、
電磁遮断弁SORL、電磁遮断弁SIRR、電磁遮断弁
SORRは請求項1でいうブレーキ液圧制御弁手段を構
成する。 【0018】以上の構成により、車両制動時において左
後輪、右後輪、左前輪、右前輪のロックを防止するため
に電動機Mに通電し且つ電磁遮断弁SIRL、電磁遮断
弁SIRR、電磁遮断弁SIFL、電磁遮断弁SIFR
の各ソレノイドに通電、非通電制御することによって左
後輪ブレーキRL、右後輪ブレーキRR、左前輪ブレー
キFL、右前輪ブレーキFRのブレーキ液圧を個別に減
圧、保圧、増圧制御するアンチロック制御を行うことが
できる。また、車両の発進時や加速時において、左後
輪、右後輪の空転を防止するために電動機M、電磁遮断
弁SMC、電磁遮断弁SSC、電磁遮断弁SRCに通電
し且つ電磁遮断弁SIRL、電磁遮断弁SIRR、電磁
遮断弁SIFL、電磁遮断弁SIFRの各ソレノイドに
通電、非通電制御することによって左後輪ブレーキR
L、右後輪ブレーキRRのブレーキ液圧を個別に増圧、
保圧、減圧制御するブレーキトラクション制御を行うこ
とができる。 【0019】例えば、車両制動時において、電動機Mに
通電した状態とし、電磁遮断弁SIRLおよび/または
電磁遮断弁SIRRのソレノイドと、電磁遮断弁SOR
Lおよび/または電磁遮断弁SORRのソレノイドに通
電すれば、左後輪ブレーキRLおよび/または右後輪ブ
レーキRRのブレーキ液が低圧リザーバR1へ排出され
て左後輪ブレーキRLおよび/または右後輪ブレーキR
Rのブレーキ液圧が減圧される。低圧リザーバR1へ流
出したブレーキ液はポンプP1によりマスタシリンダM
Cの一方圧力室と電磁遮断弁SIRLおよび電磁遮断弁
SIRRとを接続するブレーキ液通路に還流されるもの
である。電磁遮断弁SIRLおよび/または電磁遮断弁
SIRRのソレノイドと電磁遮断弁SORLおよび/ま
たは電磁遮断弁SORRのソレノイドを非通電すれば、
マスタシリンダの一方圧力室およびポンプP1からのブ
レーキ液が左後輪ブレーキRLおよび/または右後輪ブ
レーキRRへ供給されて左後輪ブレーキRLおよび/ま
たは右後輪ブレーキRRのブレーキ液圧が増圧される。
また、電磁遮断弁SIRLおよび/または電磁遮断弁S
IRRのソレノイドに通電する一方、電磁遮断弁SOR
Lおよび/または電磁遮断弁SORRのソレノイドを非
通電すれば、左後輪ブレーキRLおよび/または右後輪
ブレーキRRに対するブレーキ液の出入りが阻止されて
左後輪ブレーキRLおよび/または右後輪ブレーキRR
のブレーキ液圧が保圧される。 【0020】同様に、車両制動時において、電動機Mに
通電した状態とし、電磁遮断弁SIFLおよび/または
電磁遮断弁SIFRのソレノイドと、電磁遮断弁SOF
Lおよび/または電磁遮断弁SOFRのソレノイドに通
電すれば、左前輪ブレーキFLおよび/または右前輪ブ
レーキFRのブレーキ液が低圧リザーバR2へ排出され
て左前輪ブレーキFLおよび/または右前輪ブレーキF
Rのブレーキ液圧が減圧される。低圧リザーバR1へ流
出したブレーキ液はポンプP1によりマスタシリンダM
Cの他方圧力室と電磁遮断弁SIFLおよび電磁遮断弁
SIFRとを接続するブレーキ液通路に還流されるもの
である。電磁遮断弁SIFLおよび/または電磁遮断弁
SIFRのソレノイドと電磁遮断弁SOFLおよび/ま
たは電磁遮断弁SOFRのソレノイドを非通電すれば、
マスタシリンダの一方圧力室およびポンプP2からのブ
レーキ液が左前輪ブレーキFLおよび/または右前輪ブ
レーキFRへ供給されて左前輪ブレーキFLおよび/ま
たは右前輪ブレーキFRのブレーキ液圧が増圧される。
また、電磁遮断弁SIFLおよび/または電磁遮断弁S
IFRのソレノイドに通電する一方、電磁遮断弁SOF
Lおよび/または電磁遮断弁SOFRのソレノイドを非
通電すれば、左前輪ブレーキFLおよび/または右前輪
ブレーキFRに対するブレーキ液の出入りが阻止されて
左前輪ブレーキFLおよび/または右前輪ブレーキFR
のブレーキ液圧が保圧される。 【0021】車両の発進時や加速時において、電動機M
と電磁遮断弁SMC、電磁遮断弁SSC、電磁遮断弁S
RCに通電すれば、ポンプP1がマスタシリンダリザー
バMCRのブレーキ液を吸入して電磁遮断弁SMCと電
磁遮断弁SIRL、電磁遮断弁SIRRを接続するブレ
ーキ液通路に吐出し、同ブレーキ液通路に吐出されたブ
レーキ液は電磁遮断弁SIRLを通して左後輪ブレーキ
RLに供給されるとともに電磁遮断弁SIRRを通して
右後輪ブレーキRRに供給され、左後輪ブレーキRLお
よび右後輪ブレーキRRの各ブレーキ液圧が同時に増圧
される。その際、電磁遮断弁SIRLまたは電磁遮断弁
SIRRに通電したならば、ポンプP1が吐出するブレ
ーキ液は全て右後輪ブレーキRRまたは左後輪ブレーキ
RLに供給され、右後輪ブレーキRRまたは左後輪ブレ
ーキRLのブレーキ液圧が左後輪ブレーキRLおよび右
後輪ブレーキRRの各ブレーキ液圧が同時に増圧される
場合の増圧勾配よりも大きい増圧勾配で増圧される。図
2は、電動機作動を開始した後の時間に対するブレーキ
液圧の増圧側変化を示している。また、電磁遮断弁SI
RLおよび/または電磁遮断弁SIRRのソレノイドに
通電する一方、電磁遮断弁SORLおよび/または電磁
遮断弁SORRのソレノイドに通電すれば、左後輪ブレ
ーキRLおよび/または右後輪ブレーキRRのブレーキ
液が低圧リザーバR1へ排出されて左後輪ブレーキRL
および/または右後輪ブレーキRRのブレーキ液圧が減
圧される。更に、電磁遮断弁SIRLおよび/または電
磁遮断弁SIRRのソレノイドに通電する一方、電磁遮
断弁SORLおよび/または電磁遮断弁SORRのソレ
ノイドを非通電すれば、左後輪ブレーキRLおよび/ま
たは右後輪ブレーキRRに対するブレーキ液の出入りが
阻止されて左後輪ブレーキRLおよび/または右後輪ブ
レーキRRのブレーキ液圧が保圧される。 【0022】電磁弁遮断弁SIRL、電磁弁遮断弁SI
RL、電磁弁遮断弁SORL、電磁弁遮断弁SORL、
電磁弁遮断弁SIFL、電磁弁遮断弁SIFL、電磁弁
遮断弁SOFL、電磁弁遮断弁SOFL、電磁弁遮断弁
SMC、電磁弁遮断弁SSC、電磁弁遮断弁SRCは電
子制御装置ECUに接続され、各々ソレノイドに対する
通電、非通電が制御される。電動機Mも電子制御装置E
CUに接続され、これにより制御される。また、左後
輪、右後輪、左前輪、右前輪にはそれぞれ車輪速度セン
サSE1〜SE4が配設され、これらが電子制御装置E
CUに接続されており、各車輪の回転速度、すなわち車
輪速度信号が電子制御装置ECUに入力されるように構
成されている。 【0023】電子制御装置ECUは、図3に示すよう
に、CPU、ROMおよびRAM等を有しコモンバスを
介して入力インターフェースおよび出力インターフェー
スに接続されて外部との入出力を行うマイクロコンピュ
ータを備えている。車輪速度センサSE1〜SE4の検
出信号は増幅回路AMP1〜AMP4を介して入力イン
ターフェースからCPUに入力される。そして、出力イ
ンターフェースからは駆動回路Da〜Dkを介してそれ
ぞれ電磁弁遮断弁SIRL、電磁弁遮断弁SIRL、電
磁弁遮断弁SORL、電磁弁遮断弁SORL、電磁弁遮
断弁SIFL、電磁弁遮断弁SIFL、電磁弁遮断弁S
OFL、電磁弁遮断弁SOFL、電磁弁遮断弁SMC、
電磁弁遮断弁SSC、電磁弁遮断弁SRCに制御信号が
出力されるとともに、駆動回路Dmを介して電動機Mに
制御信号が出力される。電子制御装置ECUのCPUに
はアンチロック制御およびブレーキトラクション制御を
実行するプログラムが格納されており、所定のロジック
に従ってアンチロック制御およびブレーキトラクション
制御が行われるものであるが、アンチロック制御につい
ては、この出願の発明に直接関係しないものであるため
その説明を省略し、ブレーキトラクション制御につい
て、図4〜図8を参照して以下に説明する。 【0024】図4および図5は、メインルーチンの処理
手順を示すものである。図4において、先ず、ステップ
S1にて左後輪、右後輪、左前輪、右前輪の車輪速度が
順次演算され、四輪の車輪速度演算が終了するとステッ
プ2へ進む。ステップ2では、左前輪と右前輪の車輪速
度に基づいて推定車体速度が演算され、ステップS3へ
進む。ステップS3では、推定車体速度と4つのスリッ
プ率所定値に基づいて、ブレーキ制御開始判定用基準車
輪速度と、ブレーキ制御終了判定用基準車輪速度と、ブ
レーキ液圧の増圧判定用基準車輪速度と、ブレーキ液圧
の減圧判定用基準車輪速度が順次演算され、ステップS
4へ進む。ステップS4では左後輪の車輪加速度と右後
輪の車輪加速度が順次演算され、ステップS5へ進む。
ステップS5で左後輪が選択されてステップS6へ進
み、ステップS6ではRLブレーキ制御中フラグが1で
ある(RLブレーキ制御中フラグ=1は左後輪ブレーキ
のブレーキ制御中であることを示す)か否かが判定さ
れ、その判定結果がNoの場合にはステップS7へ進
む。ステップS7では、RLブレーキ制御を開始するか
否かが判定される。RLブレーキ制御を開始する条件
は、左後輪の車輪速度がブレーキ制御開始判定用基準車
輪速度以上となったことである。ステップS7での判定
結果がYesの場合は、ステップS8でRLブレーキ制
御中フラグが1とされ、ステップS9へ進む。ステップ
S9では電動機M、電磁遮断弁SMC、電磁遮断弁SS
Cおよび電磁遮断弁SRCが通電され、ステップS10
にてブレーキ制御開始からの経過時間tの計測が開始さ
れ、その後ステップS11へ進んでRLブレーキ制御が
実行され、ステップS12にてRL増減圧時間が0に戻
され且つRL増減圧時間の計測が開始され、その後図5
のステップS21へ進む。 【0025】また、ステップS6での判定結果がNoの
場合にはステップS13へ進み、ステップS13にてR
Lブレーキ液圧推定が行われた後、ステップS14にて
RLブレーキ制御を終了するか否かが判定される。RL
ブレーキ制御を終了する条件は、車輪速度がブレーキ制
御終了判定用基準車輪速度未満であり且つRL推定ブレ
ーキ液圧が0であることである。ステップS14での判
定結果がYESの場合にはステップS15にてRLブレ
ーキ制御中フラグ、RL減圧中フラグおよびRL緩減圧
中フラグを0にセットした後、ステップS16にてRR
ブレーキ制御中フラグが0であるか否かが判定され、そ
の判定結果がYesの場合にはステップS17にて電動
機M、電磁遮断弁SMC、電磁遮断弁SSC、電磁遮断
弁SRC、電磁遮断弁SIRLおよび電磁遮断弁SOR
Lが非通電とされ、ステップS18にてブレーキ制御開
始からの経過時間tが0に戻され、その後ステップS1
9にてRL増減圧時間が0に戻され、ステップS21へ
進む。また、ステップS16での判定結果がNoの場合
にはステップS20にて電磁遮断弁SIRLが通電され
る一方電磁遮断弁SORLが非通電にされた後、ステッ
プS21へ進む。ステップS14での判定結果がNoの
場合にはステップS11へ戻る。 【0026】図5において、ステップS21で右後輪が
選択されてステップS22へ進み、ステップS22では
RRブレーキ制御中フラグが1であるか否かが判定さ
れ、その判定結果がNoの場合にはステップS23へ進
む。ステップS23では、RRブレーキ制御を開始する
か否かが判定される。ブレーキ制御を開始する条件は、
右後輪の車輪速度がブレーキ制御開始判定用基準車輪速
度以上となったことである。ステップS23での判定結
果がYesの場合は、ステップS24でRRブレーキ制
御中フラグが1とされ、ステップS25へ進む。ステッ
プS25では電動機M、電磁遮断弁SMC、電磁遮断弁
SSCおよび電磁遮断弁SRCが通電され、ステップS
26にてブレーキ制御開始からの経過時間tの計測が開
始され、その後ステップS27にてRRブレーキ制御が
実行され、ステップS28にてRR増減圧時間が0に戻
され且つRR増減圧時間の計測が開始され、その後図4
のステップS1へ戻り、1サイクルが終了する。 【0027】また、ステップS22での判定結果がNo
の場合にはステップS29へ進み、ステップS29にて
RRブレーキ液圧推定が行われた後、ステップS30に
てRRブレーキ制御を終了するか否かが判定される。R
Rブレーキ制御を終了する条件は、車輪速度がブレーキ
制御終了判定用基準車輪速度未満であり且つRR推定ブ
レーキ液圧が0であることである。ステップS30での
判定結果がYESの場合にはステップS31にてブレー
キ制御中フラグ、RR減圧中フラグおよびRR緩減圧中
フラグを0にセットした後、ステップS32にてRLブ
レーキ制御中フラグが0であるか否かが判定され、その
判定結果がYesの場合にはステップS33にて電動機
M、電磁遮断弁SMC、電磁遮断弁SSC、電磁遮断弁
SRC、電磁遮断弁SIRLおよび電磁遮断弁SORL
が非通電とされ、ステップS34にてブレーキ制御開始
からの経過時間tが0に戻され、ステップS35にてR
R増減圧時間が0に戻された後、図4のステップS1へ
戻る。また、ステップS32での判定結果がNoの場合
にはステップS36にて電磁遮断弁SIRLが通電され
る一方電磁遮断弁SORLが非通電にされた後、ステッ
プS34へ進む。ステップS30の判定結果がNoの場
合にはステップS27へ進む。 【0028】ステップS11の詳細を図6に示す。図6
において、先ずステップS11aにて増圧判定用基準車
輪速度と車輪加速度とに基づいてROMに格納してある
マップを参照してブレーキ液圧を増圧するか否かが判定
される。その判定結果がYesの場合にはステップS1
1bにて推定ブレーキ液圧が所定値以上であるか否かが
判定され、その判定結果がYesの場合にはステップS
11cにてRL緩増圧中フラグが1にセットされるとと
もにRL増圧中フラグ、RL減圧中フラグ、RL緩減圧
中フラグおよびRL保圧中フラグが0にセットされ、次
いでステップS11dにて電磁遮断弁SIRLが所定時
間間隔で所定時間パルス状通電されると同時に電磁遮断
弁SORLが非通電にされた後、終了する。また、ステ
ップS11bでの判定結果がNoの場合には、ステップ
S11eへ進んでRL増圧中フラグが1にセットされる
とともにRL緩増圧中フラグ、RL減圧中フラグ、RL
緩減圧中フラグおよびRL保圧中フラグが0にセットさ
れ、次いでステップS11fにて電磁遮断弁SIRLお
よび電磁遮断弁SORLが非通電にされた後、終了す
る。推定ブレーキ液圧が所定値以上の場合に緩増圧とす
る理由は、車両加速感を保持させるためである。 【0029】ステップS11aでの判定結果がNoの場
合にはステップS11gにて減圧判定用基準車輪速度と
車輪加速度とに基づいてROMに格納してあるマップを
参照してブレーキ液圧を減圧するか否かが判定される。
その判定結果がYesの場合にはステップS11iにて
増圧時間が所定値以上であるか否かが判定され、その判
定結果がYesの場合にはステップS11jにてRL減
圧中フラグが1にセットされるとともにRL増圧中フラ
グ、RL緩増圧中フラグ、RL緩減圧中フラグおよびR
L保圧中フラグが0にセットされ、次いでステップS1
1kにて電磁遮断弁SIRLおよび電磁遮断弁SORL
が通電にされた後、終了する。ステップS11iでの判
定結果がNoの場合には、ステップS11mにてRL緩
減圧中フラグが1にセットされるとともにRL増圧中フ
ラグ、RL緩増圧中フラグ、RL減圧中フラグおよびR
L保圧中フラグが0にセットされ、次いでステップS1
1nにて電磁遮断弁SIRLが通電されるとともに電磁
遮断弁SORLがパルス状通電された後、終了する。ま
た、ステップS11gでの判定結果がNoの場合にはス
テップS11oにてRL保圧中フラグが1にセットされ
るとともにRL増圧中フラグ、RL緩増圧中フラグ、R
L減圧中フラグおよびRL緩減圧中フラグが0にセット
され、次いでステップS11pにて電磁遮断弁SIRL
が通電されるとともに電磁遮断弁SORLが非通電にさ
れた後、終了する。 【0030】ステップS24のRRブレーキ制御の詳細
は、図6において、RL、SIRLおよびSORLをそ
れぞれRR、SIRRおよびSORRに読み替えた内容
である。 【0031】ステップS13の詳細を図7及び図8に示
す。図7において、先ずステップS1301にてブレー
キ制御開始からの経過時間tが所定値t1以上であるか
否かが判定され、その判定結果がNoの場合にはステッ
プS1302にてブレーキ液圧の変化勾配WCが0に設
定され、ステップS1328へ進む。ステップS130
1での判定結果がYesの場合には、ステップS130
3にてRL増圧中フラグが1であるか否がが判定され、
その判定結果がYesの場合にはステップS1304に
てRR増圧中フラグが1であるか否かが判定され、その
判定結果がYesの場合にはステップS1305にて経
過時間tが所定値t2以上であるか否かが判定され、そ
の判定結果がNoの場合にはステップS1306にて変
化勾配WCが所定の変化勾配WC1に設定され、またス
テップS1305での判定結果がYesの場合にはステ
ップS1307にて変化勾配WCが所定の変化勾配WC
2に設定される。 【0032】ステップS1304での判定結果がNoの
場合にはステップS1308にてRR緩増圧中フラグが
1であるか否かが判定され、その判定結果がNoの場合
にはステップS1309にて経過時間tが所定値t2以
上であるか否かが判定され、その判定結果がNoの場合
にはステップS1310にて変化勾配WCが所定の変化
勾配WC3に設定され、またステップS1309での判
定結果がYesの場合にはステップS1311にて変化
勾配WCが所定の変化勾配WC4に設定される。ステッ
プS1304での判定結果がYesの場合にはステップ
S1312にて経過時間tが所定値t2以上であるか否
かが判定され、その判定結果がNoの場合にはステップ
S1313にて変化勾配WCが所定の変化勾配WC5に
設定され、またステップS1312での判定結果がYe
sの場合にはステップS1314にて変化勾配WCが所
定の変化勾配WC6に設定される。 【0033】ステップS1303での判定結果がNoの
場合には図8のステップS1315へ進み、ステップS
1315にてRL緩増圧中フラグが1であるか否かが判
定され、その判定結果がYesの場合にはステップS1
316にてRR増圧中フラグが1であるか否かが判定さ
れ、その判定結果がYesの場合には図7のステップS
1312へ進む。ステップS1316での判定結果がN
oの場合にはステップS1317にてRR緩増圧中フラ
グが1であるか否かが判定され、その判定結果がNoの
場合にはステップS1318にて経過時間tが所定値t
2以上であるか否かが判定され、その判定結果がNoの
場合にはステップS1319にて変化勾配WCが所定の
変化勾配WC7に設定された後、図7のステップ132
8へ進み、またステップS1318での判定結果がYe
sの場合にはステップS1320にて変化勾配WCが所
定の変化勾配WC8に設定された後、図7のステップS
1328へ進む。ステップS1317での判定結果がY
esの場合にはステップS1321にて経過時間tが所
定値t2以上であるか否かが判定され、その判定結果が
Noの場合にはステップS1322にて変化勾配WCが
所定の変化勾配WC9に設定された後、図7のステップ
S1328へ進み、またステップS1321での判定結
果がYesの場合にはステップS1323にて変化勾配
WCが所定の変化勾配WC10に設定された後、図7の
ステップS1328へ進む。 【0034】ステップS1315での判定結果がNoの
場合にはステップS1324にてRL減圧中フラグが1
であるか否かが判定され、その判定結果がYesの場合
にはステップS1325にて変化勾配WCが所定の変化
勾配WC11に設定された後、図7のステップS132
8へ進む。ステップS1324での判定結果がNoの場
合にはステップS1326にてRL緩減圧中フラグが1
であるか否かが判定され、その判定結果がYesの場合
にはステップS1327にて変化勾配WCが所定の変化
勾配WC12に設定された後、図7のステップS132
8へ進む。ステップS1326での判定結果がNoの場
合には図7のステップS1302へ進む。 【0035】変化勾配WC1〜WC10は正(増圧側)
の変化勾配であり、WC11およびWC12は負(減圧
側)の変化勾配である。変化勾配WC1〜WC10のう
ち、WC1およびWC2は左後輪ブレーキおよび右後輪
ブレーキを同時に増圧させる場合の変化勾配であり、W
C3およびWC4は左後輪ブレーキおよび右後輪ブレー
キの一方のみを増圧させる場合の変化勾配であり、WC
5およびWC6は左後輪ブレーキおよび右後輪ブレーキ
の一方を増圧させると同時に他方を緩増圧させる場合の
変化勾配であり、WC7およびWC8は左後輪ブレーキ
および右後輪ブレーキの一方のみを緩増圧させる場合の
変化勾配であり、WC9およびWC10は左後輪ブレー
キおよび右後輪ブレーキを同時に緩増圧させる場合の変
化勾配である。これは、単一のポンプP1の吐出ブレー
キ液を左後輪ブレーキRLおよび/または右後輪ブレー
キRRに供給することと、左後輪ブレーキRLおよび右
後輪ブレーキRRの各々の増圧に増圧(急増圧)と緩増
圧を設定したことに起因するものであり、WC1<WC
2、WC3<WC4、WC5<WC6、WC7<WC
8、WC9<WC10なる関係にある。 【0036】図5のステップS29の詳細は、図7およ
び図8において、RLおよびRRをRRおよびRLにそ
れぞれ読み替えた内容となる。 【0037】図7および図8に示したように、ブレーキ
液圧の推定における増圧側変化量を演算するのに際して
ブレーキ制御開始からの経過時間tがt1未満ではWC
=0を用いて、またt2>t≧t1ではWC1、WC
3、WC5、WC7、WC9の何れかを用いて、更にt
2≧tではWC2、WC4、WC6、WC8、WC10
の何れかを用いて演算するものであり、ブレーキ液圧の
推定値の実際値に対する誤差が少なくなり、従ってブレ
ーキトラクション制御の終了を的確に行うことができる
ものである。 【0038】以上、この出願の発明にかかる車両用ブレ
ーキトラクション制御装置におけるブレーキ液圧推定装
置の一実施例について説明したが、ポンプとこれを駆動
する電動機とを少なくとも含んでいるブレーキ液圧発生
手段のおよびのブレーキ液圧制御弁手段の具体的構成は
図1の構成に限定されるものではなく、適宜変更し得る
ものである。例えば、左駆動輪ブレーキと右駆動輪ブレ
ーキへのブレーキ液の圧送を別個のポンプにより行うよ
うしても良い。 【0039】また、ブレートキトラクショ制御のロジッ
クも図4および図5に示されるものに限定されるもので
はなく、適宜変更し得るものである。 【0040】更に、電動機駆動のポンプによりブレーキ
液を駆動輪ブレーキに圧送して駆動輪ブレーキのブレー
キ液圧を増圧する構成においては、増圧勾配は、電動機
電圧が低電圧状態のときには電動機電圧が通常状態のと
きに比べてポンプの吐出流量が減少することから小さく
なり、またブレーキ液圧の温度が低温状態では常温状態
に比べてブレーキ液粘度が大きいことから増圧勾配およ
び減圧勾配が小さくなるため、ブレーキ液圧の変化量を
演算する際の増圧勾配やt1、t2は、電動機電圧およ
び/またはブレーキ液の温度状態にも依存して切り替え
るようにすることにより、推定ブレーキ液圧の誤差をよ
り少なくすることができる。 【0041】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように、この出願
の発明によれば、リザーバ内のブレーキ液を駆動輪ブレ
ーキへ圧送して駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を増圧す
るためのポンプとこのポンプを駆動するための電動機と
を少なくとも含んでいるブレーキ液圧発生手段と、前記
ポンプから前記駆動輪ブレーキへのブレーキ液流入およ
び前記駆動輪ブレーキから前記リザーバへのブレーキ液
流出を制御して前記駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を独
立に制御するためのブレーキ液圧制御弁手段と、車両の
駆動時の駆動輪の回転状態に応じて前記電動機に駆動信
号を出力するとともに前記ブレーキ液圧制御弁手段に増
減圧信号を出力して駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を制
御する制御手段とを備えた車両用ブレーキトラクション
制御装置における推定ブレーキ液圧の誤差を少なくし、
ブレーキトラクション制御を的確に行うことができるよ
うになる。
図である。 【図2】電動機作動の開始後の時間に対するブレーキ液
圧の変化勾配を示す図である。 【図3】図1の電子制御装置の構成を示す図である。 【図4】この出願の発明の一実施例のメインルーチンの
処理を示すフローチャートの前半部分である。 【図5】この出願の発明の一実施例のメインルーチンの
処理を示すフローチャートの後半部分である。 【図6】図4のステップS11の詳細を示すフローチャ
ートである。 【図7】図4のステップS13の詳細を示すフローチャ
ートの一部である。 【図8】図4のステップS13の詳細を示すフローチャ
ートの残部である。 【符号の説明】 MC・・・マスタシリンダ SIRL,SIRR,SORL,SORR,SMC,S
SC,SRC・・・電磁遮断弁 R1・・・低圧リザーバ P1・・・ポンプ M・・・電動機 SV・・・安全弁 RV・・・圧力制限弁 ECU・・電子制御装置 SE1,SE2,SE3,SE4・・・車輪速度センサ
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 リザーバ内のブレーキ液を駆動輪ブレー
キへ圧送して駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を増圧する
ためのポンプとこのポンプを駆動するための電動機とを
少なくとも含んでいるブレーキ液圧発生手段と、前記ポ
ンプから前記駆動輪ブレーキへのブレーキ液流入および
前記駆動輪ブレーキから前記リザーバへのブレーキ液流
出を制御して前記駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を独立
に制御するためのブレーキ液圧制御弁手段と、車両の駆
動時の駆動輪の回転状態に応じて前記電動機に駆動信号
を出力するとともに前記ブレーキ液圧制御弁手段に増減
圧信号を出力して駆動輪ブレーキのブレーキ液圧を制御
する制御手段とを備えた車両用ブレーキトラクション制
御装置において、前記増減圧信号に対するブレーキ液圧
の変化勾配を記憶していてブレーキ液圧の増減圧時間に
基づいてブレーキ液圧の変化量を演算する変化量演算手
段と、この変化量演算手段が演算したブレーキ液圧の変
化量と推定ブレーキ液圧の前回値とに基づいて推定ブレ
ーキ液圧の今回値を演算する今回値演算手段と、この今
回値演算手段が演算した今回値を推定ブレーキ液圧の前
回値として更新する更新手段とを備えており、前記変化
量演算手段は、ブレーキ制御開始からの経過時間に対す
る前記変化勾配の関係を記憶していて、ブレーキ制御開
始からの経過時間に応じて前記変化勾配を切り替えるこ
とを特徴とする車両用ブレーキトラクション制御装置に
おけるブレーキ液圧推定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17147694A JP3443950B2 (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 車両用ブレーキトラクション制御装置におけるブレーキ液圧推定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17147694A JP3443950B2 (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 車両用ブレーキトラクション制御装置におけるブレーキ液圧推定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0834336A JPH0834336A (ja) | 1996-02-06 |
JP3443950B2 true JP3443950B2 (ja) | 2003-09-08 |
Family
ID=15923816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17147694A Expired - Fee Related JP3443950B2 (ja) | 1994-07-22 | 1994-07-22 | 車両用ブレーキトラクション制御装置におけるブレーキ液圧推定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3443950B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008003798A1 (de) | 2008-01-10 | 2009-07-16 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren für die Steuerung eines Magnetventils |
-
1994
- 1994-07-22 JP JP17147694A patent/JP3443950B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0834336A (ja) | 1996-02-06 |
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