JPH0569808A - アンチスキツド制御装置 - Google Patents

アンチスキツド制御装置

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JPH0569808A
JPH0569808A JP23298291A JP23298291A JPH0569808A JP H0569808 A JPH0569808 A JP H0569808A JP 23298291 A JP23298291 A JP 23298291A JP 23298291 A JP23298291 A JP 23298291A JP H0569808 A JPH0569808 A JP H0569808A
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Japan
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pressure
time
brake
control
pressure reduction
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JP23298291A
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English (en)
Inventor
Yoshiya Takano
喜也 高野
Seiji Yamashita
誠二 山下
Hisatsugu Ishikura
久嗣 石倉
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Engineering Co Ltd
Hitachi Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】減圧制御に伴う低周波キックバック現象の低
減。 【構成】ABS動作中に連続して所定時間以上の減圧状
態が続いたときに所定時間以上の領域では増圧,減圧を
繰り返し制御するものである。 【効果】1)、特別な部品類の追加なしでABS装置の
低周波キックバック現象を低減および抑制することがで
き、油圧ユニットの小型化、ひいては低コスト化に寄与
できる。 2)、ABS動作に伴う高周波成分はそのまま残り、運
転者にABSの動作を認識させ、かつ、低周波分がない
のでペダルフィーリングへの貢献ができる。 3)、特別な部品の追加がないので、キックバック対策
によるブレーキ回路の信頼性低下を招かない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液圧ブレーキ装置を備
えた車両において、制動時に車輪のスリップが過大とな
ることを防止するアンチスキッド制御装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】実開昭63−107269号は液圧制御弁の制御
によりブレーキ液圧を低下させる際、ブレーキシリンダ
ーから液圧制御弁を介して排出されるブレーキ液を蓄え
るリザーバと、リザーバのブレーキ液を加圧して、マス
ターシリンダーと液圧制御弁とを接続する圧液供給管路
に還流する液圧ポンプ、この液圧ポンプとマスターシリ
ンダーとの間に設けられた絞り手段と、絞り手段と液圧
ポンプとを接続する管路に連通して設けられた容積室形
成手段とを備え、液圧ポンプと容積室形成手段との間に
第2の絞り手段を設ける構成となっており、ブレーキペ
ダルへのキックバック抑制をするものである。
【0003】特開平3−82659号はブレーキ液圧制御装置
に、変圧指令の供給に先立つて、それに起因してブレー
キ装置に過大な振動が生じるか否かを判定する過大振動
判定手段と、その過大振動判定手段により過大な振動が
生じると判定される特定時に作動し、通常の変圧指令に
変わる複数の分割変圧指令を、それらの供給に起因する
振動が通常変圧指令の供給に起因する振動より小さくな
る長さの時間間隔で供給するようになっており、液圧制
御に伴うブレーキ装置の振動低減を行うものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アンチスキッド装置の
キックバック現象には2通りあり、1つは液圧ポンプの
吐出脈動に伴う高周波成分と、もう1つは連続した液圧
ポンプのポンピングによるブレーキペダルの押し戻しに
よる低周波成分である。
【0005】前者の高周波成分については運転者にアン
チスキッド制御中であることを認識させるためにある程
度必要であるが、後者については低周波の動きであり人
間の感性から極力低減することが望ましい。
【0006】上記実開昭63−107269号では容積室形成手
段及び絞り手段の効果により、ブレーキペダルへのキッ
クバック現象を低減及び抑制するものであるが、液圧ポ
ンプ8の吐出口とマスターシリンダー1との間は基本的
に連通しており、アンチスキッド装置が減圧制御に入る
と制御弁5はCの位置を形成し、ブレーキシリンダー
4,4′よりブレーキ液が排出され、この排出液は液圧
ポンプ8により制御弁5の上流に戻される、減圧制御が
継続されている状態ではこの液圧ポンプ8からの吐出液
はマスターシリンダー1へ戻され、ゆっくりとブレーキ
ペダル2を押し戻す。
【0007】したがって、上記従来技術で低減及び抑制
できる範囲は、液圧ポンプの回転に伴う高周波成分だけ
で、連続した吐出量の増加による低周波のブレーキペダ
ル押し戻しは避けられない。
【0008】上記特開平3−82659号ではアンチスキッド
装置の制御時に発生するブレーキ系の振動低減を対象と
したものであり、ブレーキペダルへのキックバック低減
及び抑制については特に考慮されていなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は図2に示
す構成のアンチスキッド装置に対して、図1に示すよう
に所定の減圧時間経過後は増圧及び減圧を繰り返して、
ブレーキシリンダーからの減圧制御による排出液を制御
弁回路内で循環させて、マスターシリンダー側へ戻さな
いような構成として、減圧に伴うブレーキペダルへの低
周波押し戻しキックバック力を低減,抑制するものであ
る。
【0010】
【作用】本発明は下記の点に着目したものである。
【0011】減圧時、ブレーキシリンダーからのブレー
キ液は制御弁を経由して排出され、一部はポンプでマス
ターシリンダー側へ戻されるが、ポンプで吸入する速度
よりも制御弁からの排出速度のほうがはるかに早いため
に排出液の一時蓄圧のためにリザーバが設けられてい
る。従って図3に示すようにリザーバは低圧の予圧で車
両のブレーキ系に見あった容量となっている。
【0012】アンチスキッド装置の減圧動作を考えると
リザーバ要素が減圧動作に支障をあたえないこと、増圧
動作を考えると減圧されポンプで戻された量が再度ブレ
ーキシリンダーに供給でき、不足分はブレーキペダルを
踏んでいるのでマスターシリンダーから供給できること
が要求される。
【0013】ここで減圧時の状態を考えると、減圧され
たブレーキ液がリザーバ内にほぼ収容できれば減圧動作
に支障はなく、ポンプからの戻しは時間的な遅れがあっ
ても次の増圧時には不足分をマスターシリンダーから供
給すればよいことになる。
【0014】さらに減圧時にポンプで戻されたブレーキ
液でペダルがゆっくり戻されるキックバック現象と併せ
て考えると、減圧期間中にポンプを動作させながら、リ
ザーバ内にブレーキ液を収容し続ければペダルがゆっく
り戻されるキックバック現象を回避することができるこ
とに注目したものである。
【0015】具現化の方法として、上記したように減圧
開始から所定の時間経過後以降は制御弁を増圧,減圧状
態に繰り返し操作するようにしたものである。ここで、
各動作のもつ作用は (1)所定時間(Tmsec) : ブレーキシリンダーの
ブレーキ液がリザーバ内に蓄圧されるまでの時間 (2)増 圧(Timsec) : ポンプでリザーバ内の
ブレーキ液をマスターシリンダー側へ戻す過程でブレー
キ液を瞬間的にブレーキシリンダー側へ戻す。
【0016】(3)減 圧(Tdmsec) : 増圧でブ
レキシリンダー側へ供給されたブレーキ液を再度リザー
バに排出させる。
【0017】上記の増圧,減圧は説明より明かなように
アンチスキッド装置内を循環させてブレーキシリンダー
内の圧力低下を計り、かつ減圧されたブレーキ液のマス
ターシリンダー側への戻りを制御して、ペダルがゆっく
り戻されるキックバック現象を抑制するものである。
【0018】また実際のT,Ti,Tdについては、車
両のブレーキ系の仕様、アンチスキッド装置の仕様によ
り異なり、それらの中で最適な時間設定が可能である。
【0019】たとえば、所定時間(T)が短いと減圧速
度がゆっくりとなり、長すぎるとマスターシリンダーへ
の戻りが多くなる。
【0020】増圧時間(Ti)が長すぎると、制御動作
として減圧動作にも係わらずブレーキシリンダー内の圧
力が上昇する。
【0021】減圧時間(Td)が短いとやはりブレーキ
シリンダー内の圧力上昇となり、長すぎるとマスターシ
リンダーへの戻りが多くなり、キックバック現象が大き
くなり抑生効果が充分に発揮されない。
【0022】
【実施例】以下、添付図面を参照しながら本発明につい
て詳細に説明する。
【0023】図2はアンチスキッド装置(以下ABSと
記す。)の油圧ユニット5の詳細である。
【0024】図3は油圧ユニット5内のリザーバ14の
詳細構造である。
【0025】図4はABSのシステム構成であり、これ
らによりABSの動作を説明する。運転者の制動の意志
はブレーキペダル8に伝えられブレーキペダル8を踏み
込むことで踏み力に対応した圧力がマスターシリンダー
4に発生する。この圧力は導管4a,4bによりそれぞ
れ前輪,後輪回路へ伝えられる。前後輪とも動作として
は同一であり、前輪回路について説明する。
【0026】導管4aは前輪のそれぞれの車輪1a,1
bのホイールシリンダー2a,2bに接続されている。
それぞれのホイールシリンダー2a,2bに至る経路中
には常時開状態で励磁されることで閉状態を作る電磁弁
10a,10b(以下NOと記す)が配置され、それぞ
れのNOの下流側には、主回路11a,11bから分岐
する通路12a,12bが構成されており、常時閉状態
で励磁されることで開状態を作る電磁弁13a,13b
(以下NCと記す。)に接続されている。このNC下流は
ホイールシリンダー2a,2b内のブレーキ液がNC1
3a,13bより排出されたとき排出液を一時的に蓄え
るリザーバ14と排出したブレーキ液を上流側に循環さ
せる循環ポンプ15吸入側に接続されている。循環ポン
プ15の吐出側にはダンパー室16および絞り17が接
続されており、絞り13の出口は導管4aに接続されて
排出液をNO上流に戻す回路構成となつている。
【0027】ここで図3リザーバ14の詳細について説
明する。
【0028】リザーバピストン30は通常付加スプリン
グ31により図中左方へ固定されている。NC13aも
しくは13bからブレーキ液の排出が発生するとリザー
バ室32内の発生圧力とバランスする位置まで移動す
る。このときの動作としては、排出と同時にポンプ15
が駆動されているわけでありポンプ15の単位時間の能
力以上の分がリザーバ室32に収容されるわけである。
【0029】ポンプ15の能力が無限大であればリザー
バ14は不要となるわけであるが、現実にはNC13
a,13bからの排出速度のほうがはるかに速いので有限
のリザーバ14の容積(D、lできまる。)が必要とな
る。
【0030】容積としてはブレーキシリンダー2a,2b
からの排出量以内の設定が可能である。また、リザーバ
室32内の圧力はブレーキシリンダー1a,1b内の発
生圧力よりはるか低い圧力に設定される。
【0031】以上がABS装置の構成であり、次に動作
について説明する。
【0032】通常の制動状態では、マスターシリンダー
4のブレーキ液圧はNO10a,10bを通過してホイ
ールシリンダー2a,2bに伝えられ、車輪1a,1b
に制動を加える。ブレーキペダル8を解放すると回路中
のブレーキ液はマスターシリンダー4に戻され、ホイー
ルシリンダー2a,2b内の圧力は低下する。
【0033】ABS動作について説明する。制動中に車
輪1a,1bに車輪ロックの傾向が発生すると、その状
態を車輪1a,1bに取り付けられている車輪速センサ
3a,3bで検出し、この情報を制御コントローラ6に
送信し、コントローラ6では所定の制御形態でNO10
a,10b、NC13a,13bの励磁,消磁を行う。
【0034】具体的に今右前輪1aに車輪ロックが発生
した状態を考える。
【0035】制御コントローラ6では車輪速センサから
の情報でこの状態を検出する。この状態はブレーキ液圧
が高すぎる状態になつているものであり、コントローラ
6からは油圧ユニット5内のNO10aに励磁する信号
が与えられる、これにより導管4a,ホイールシリンダ
ー2a間は完全に閉じられた状態となり、それ以上のマ
スターシリンダー4からのブレーキ液供給は遮断され圧
力上昇は阻止され、圧力の保持状態となる。
【0036】その後、さらに車輪のロック傾向が進むと
コントローラ6からは油圧ユニット5内のNC13aに
励磁する信号が与えられる。ホイールシリンダー2a内
のブレーキ液はNC13aを経由してリザーバ14に排
出され、ブレーキ圧力が低下する減圧状態を作る。
【0037】NC13aから排出したブレーキ液はリザ
ーバ14に一時的に収容されるとともに、ポンプ15が
モータ18より駆動されており排出液はポンプ15によ
り高圧状態となり吐出される。吐出された液はポンプ1
5の脈動を吸収すべく設けられているダンパー室16、
及び絞り17を経由して導管4aに循環される。
【0038】この減圧状態が続くと車輪のロック傾向は
回避される。この状態になるとコントローラ6からはN
O10a及びNC13aを消磁しホイールシリンダー2
aへのブレーキ液流入を許容し再度車輪1aの制動を加
える動作に移行する。上記動作を繰り返しおこなって完
全に車輪ロック状態を回避したところあるいは車両が停
止した状態で制御を終了する。
【0039】以上が本発明の一実施例の対象となるAB
S油圧回路の構成と動作及び制御コントローラ6による
制御動作である。実際には前輪1a,1b、及び後輪1
c,1dすべてが同様な制御をされている。
【0040】次に本発明部分の動作について説明する。
本発明はさきに述べたようにABS動作中に連続して所
定時間以上の減圧状態が続いたときに所定時間以上の領
域では増圧,減圧を繰り返し制御するものである。
【0041】この制御は車輪速センサー3a,3b,3
c,3dの情報を制御コントローラ6で所定の制御過程
として行うものである。
【0042】図1はこの制御の構成を示すものであり、
詳細の動作は一実施例である図5,図6に示すフローチ
ャートに従って制御される。
【0043】図5は減圧状態が連続しているか否か及び
連続した減圧状態の時間を計測するルーチンである。説
明上各ステップ毎に英数字を記す。
【0044】S100ではメインルーチンの減圧フラグ
を見て減圧か否かを判定する。減圧中であればS101
の後述する増減コントロールフラグFudを見て増減制
御中であれば所定時間計測不要なので本ルーチンを終え
る。増減制御中でなければS103のタイマーフラグF
tにより減圧時間計測中か否かを判定する。はじめての
状態であればS104でタイマーフラグをONし、さら
にS105でタイマーを起動させる。ここでタイマー変
数Timeに割り当てる定数Tはさきに説明した減圧状態の
所定時間T(msec)に相当するものである。その後S1
06で本ルーチンを終わる。
【0045】次に本ルーチンに入って減圧中であれば、
S107でタイマー変数を一つ減らしS108でタイマ
ー変数は0でないのでルーチンを終わる。
【0046】上記動作を行い、所定時間T(msec)が経
過するとS109で所定時間減圧状態が続いていること
を知らせるFudフラグをONさせる。
【0047】また、ステップaで減圧フラグがOFFの
場合は、S110でタイマールーチン内のFt,Fud
フラグをすべてOFFにする。これはタイマーあるいは
あとで述べる増減ルーチンの初期化及び停止のためであ
る。
【0048】図6は減圧状態が所定時間連続したあとの
増減駆動ルーチンである。
【0049】S200では増減制御可能か否かを判定
し、S201では増減制御中か否かを判定する。増減制
御の第1回目の増圧開始時にはフラグFcon=0であ
り、S202で増減制御フラグFcon 、増圧方向フラグ
Fuをセットしさらに増圧時間用のタイマーTupに増圧
時間定数をセットし、S203でNO,NCを消磁状態
にし増圧制御に入る。
【0050】次のサイクルではS204で増圧制御中で
あることを確認し、S205,S206でタイマー値が0か
否かを判定し、S207で増圧方向フラグをOFFと
し、サイクリック的に変化する減圧時間Tdタイマーを
設定する。その後NO,NCを励磁状態として減圧状態
にする。
【0051】再度本ルーチに入ると、S204で減圧中
であることを認識しS209,S210で減圧時間のタイマ
ー値を判定し、減圧時間終了であればS211で増圧状
態のフラグFuをセットし、増圧時間のタイマーを起動
させる。
【0052】上記増減制御中にABSサイクルの減圧制
御が終了になると、この状態は図5のS100で判定し
S110で処理が行われる。
【0053】図5もしくは図6制御中にS110が実施
されると、減圧状態の所定時間計測中であれば計測フラ
グFtがクリヤされ、増減制御中であればフラグFudが
クリヤされる。特にFudがクリヤされると図6S200
で判定されS300で増減コントロールフラグFcon を
クリヤし、状態に係わらずNO,NCを消磁状態に戻
す。
【0054】以上が本発明に係わる減圧制御中の増減制
御の一実施例の詳細である。
【0055】実際の制御では各車輪の状態に対応して上
記制御が独立に行われる。また、図5,図6の制御は各
々タスク制御で処理される。当然ながら同一タスク内で
処理されてもかまわない。
【0056】図7は従来技術による減圧制御特性を図8
には本発明の一実施例による減圧制御特性を示す。
【0057】両図の特性ともにブレーキシリンダー圧力
150kg/cm2 から減圧制御が約500msec連続した状
態のものである。
【0058】従来技術では運転者がペダル8へ与える踏
力値が減圧制御で15kgfゆっくりと増加しており、運
転者は低周波のキックバックを顕著にうける。
【0059】本発明では踏力値の増加が7kgfと従来技
術に比べ半減しており、低周波のキックバック抑制効果
が現れている。
【0060】なお、本発明の対象としたアンチスキッド
装置及び車両では 所定時間 T =120〜140msec 増圧時間 Ti= 3〜 5msec 減圧時間 Td= 30〜 35msec の範囲が適当な領域である。
【0061】本発明の一実施例では増減制御開始を所定
時間Tで判定しているが、ブレーキ系が決定されれば所
定時間は圧力値と同等の物理的意味を持つものであり、
より高精度の制御を望むならば、各ブレーキシリンダー
内の圧力値をもとに、増減制御開始を規定してもかまわ
ない。
【0062】以上が本発明の一実施例の説明であるが、
発明のポイント及び作用を整理すると 1.ブレーキシリンダーから所定量のブレーキ液の解放
を行えば、ブレーキシリンダー圧力は低下する。従って
減圧制御が連続する状態では、上記所定量相当の減圧時
間経過後は減圧したブレーキ液のマスターシリンダーへ
の還流になるわけであり、この還流する量が多いとペダ
ルへのキックバックとなって現れる。本発明ではこの還
流量を油圧ユニット内で循環させることにより、マスタ
ーシリンダーへの還流量を見かけ上減らす制御を行って
いる。
【0063】2.上記制御中の所定時間はほぼリザーバ
に収容できる量がブレーキシリンダーから排出されるま
での時間に相当する。
【0064】
【発明の効果】本発明によれば、 1)、特別な部品類の追加なしでABS装置の低周波キ
ックバック現象を低減および抑制することができ、油圧
ユニットの小型化、ひいては低コスト化に寄与できる。
【0065】2)、ABS動作に伴う高周波成分はその
まま残り、運転者にABSの動作を認識させ、かつ、低
周波分がないのでペダルフィーリングへの貢献ができ
る。
【0066】3)、特別な部品の追加がないので、キッ
クバック対策によるブレーキ回路の信頼性低下を招かな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成図である。
【図2】ABS油圧ユニット内の回路図である。
【図3】図2のリザーバ詳細を示す縦断面図である。
【図4】ABS全体の構成図である。
【図5】本発明の一実施例の制御フローチャートであ
る。
【図6】本発明の一実施例の制御フローチャートであ
る。
【図7】従来技術による減圧制御特性例。
【図8】本発明の一実施例による減圧制御特性例。
【符号の説明】
1a,1b,1c,1d…車輪、2a,2b、2c、2
d…ブレーキシリンダー、3a,3b,3c,3d…車
輪速センサ、4…マスターシリンダー、5…ABS油圧
ユニット、6…ABS制御コントローラ、10a,10
b…常時開の電磁弁、13a,13b…常時閉の電磁
弁、14…リザーバ、30…リザーバピストン、31…
付加スプリング、32…リザーバ室。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 誠二 茨城県勝田市大字高場2520番地 株式会社 日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 石倉 久嗣 茨城県勝田市大字高場字鹿島谷津2477番地 3 日立オートモテイブエンジニアリング 株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車輪の回転を抑制するブレーキのブレーキ
    シリンダーと液圧源との間に設けられ、ブレーキシリン
    ダーの液圧を増減させる液圧制御弁装置と、 前記車輪のスリップを検出するスリップ検出手段と、 そのスリップ検出手段の検出決果に基づいて前記液圧制
    御弁手段を制御し、前記車輪のスリップが過大となるこ
    とを防止する制御手段とを含むアンチスキッド制御装置
    において、 ブレーキシリンダー内の液圧を、所定の時間(T msec
    )以上連続して減圧する場合、所定時間(T msec)経
    過後ブレーキシリンダーへの増圧(Ti msec)と減圧
    (Td msec )を繰り返し行うことを特徴とするアンチ
    スキッド制御装置。
  2. 【請求項2】特許請求範囲第1項記載のアンチスキッド
    制御装置において、増圧時間<減圧時間であることを特
    徴とするアンチスキッド制御装置。
  3. 【請求項3】特許請求範囲第1項記載のアンチスキッド
    制御装置において、増圧時間+減圧時間が一定であるこ
    とを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  4. 【請求項4】車輪の回転を抑制するブレーキのブレーキ
    シリンダーと液圧源との間に設けられ、ブレーキシリン
    ダーの液圧を増減させる液圧制御弁装置と、 前記車輪のスリップを検出するスリップ検出手段と、 そのスリップ検出手段の検出決果に基づいて前記液圧制
    御弁手段を制御し、前記車輪のスリップが過大となるこ
    とを防止する制御手段とを含むアンチスキッド制御装置
    において、 ブレーキシリンダー内の液圧が、所定圧力以下に減圧さ
    れる場合、所定圧力以下の領域ではブレーキシリンダー
    への増圧(Ti msec)と減圧(Tdmsec)を繰り返し
    行うことを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  5. 【請求項5】特許請求範囲第4項記載のアンチスキッド
    制御装置において、増圧時間<減圧時間であることを特
    徴とするアンチスキッド制御装置。
  6. 【請求項6】特許請求範囲第4項記載のアンチスキッド
    制御装置において、増圧時間+減圧時間が一定であるこ
    とを特徴とするアンチスキッド制御装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6116705A (en) * 1997-06-30 2000-09-12 Denso Corporation Anti-skid control system
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