JP3443920B2 - 検出センサ及びその閾値設定方法 - Google Patents

検出センサ及びその閾値設定方法

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JP3443920B2
JP3443920B2 JP03097294A JP3097294A JP3443920B2 JP 3443920 B2 JP3443920 B2 JP 3443920B2 JP 03097294 A JP03097294 A JP 03097294A JP 3097294 A JP3097294 A JP 3097294A JP 3443920 B2 JP3443920 B2 JP 3443920B2
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哲也 赤木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は物体検知の閾値を容易に
設定できるようにした光電スイッチ等の検出センサ及び
その閾値設定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来光電スイッチ等の閾値設定方法とし
ては、例えば図6(a)に示すように反射型の光電スイ
ッチ100において物体を接近させずに投光部より光を
照射し、受光部で背景からの反射光を受光する。このと
きの受光レベルを図6(b)に示すVR とすると、これ
より高い所定レベルVtha を閾値として設定する第1の
方法がある。又第2の方法として図6()に示すよう
に検出物体を配置せずに受光レベルVR より高い閾値
thc を設定する場合(ワーク無しティーチング)と、検
出物体を反射型光電スイッチの前方に配置し、そのとき
得られる反射光のレベル(オンレベル)を検出して、こ
れより所定値低いレベルに閾値Vthb を設定する場合
(ワーク有りティーチング)がある。この場合にはワー
ク無しティーチングとワーク有りティーチングのいずれ
かを選択するかを切換えるスイッチ動作が必要となる。
又ワーク無しティーチング及びワーク有りティーチング
のいずれも行い、この中間値に正式の閾値を設定するよ
うにした方法も考えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこのよう
な従来の検出センサの感度調整方法によれば、第1の方
法では背景物体のレベルより高いレベルだけを閾値とし
ているため、誤って物体を接近させてティーチングを行
った場合には、そのときの受光レベルより高い閾値が設
定できなかったり、又閾値は設定できる場合でも、物体
を検知することができなくなるという欠点があった。
【0004】又第2の方法ではオンレベルとオフレベル
のいずれのティーチングを行うかをユーザが認識して行
う必要があり、この設定が誤った場合には正しい閾値が
設定できなくなるという欠点があった。又第1の設定方
法及びワーク無しティーチングでは、検出物体がある状
態での受光量がわからない場合に閾値がオフレベルより
わずかに高いレベルに設定されるため、検出物体のばら
つき等による受光量の変動に対して余裕度が小さくなる
という問題点があった。更に一旦閾値を設定すれば再度
ティーチングしない限り変更されないため、受光量の変
化等によって最適な閾値でなくなってしまうという問題
点もある。
【0005】本願の請求項1〜8の発明はこのような従
来の問題点に鑑みてなされたものであって、検出対象が
ない場合及びある場合のいずれでも自動的に閾値を設定
可能な検出センサ及びその閾値設定方法を提供すること
を目的とする。又請求項3〜6の発明では、これに加え
て閾値を自動的に最適なレベルに設定することができる
検出センサ及びその閾値設定方法を提供することを目的
とし、請求項7及び8の発明では、経年変化や検出対象
の変化にかかわらず最適な閾値を設定できる検出センサ
及びその閾値設定方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1の発明
は、周囲の物理量を受信信号として検出し、該受信信号
を閾値で判別して物理量によってオンオフを識別する検
出センサであって、検出センサにオン又はオフ状態とな
る物理量を設定してティーチング開始を設定する設定手
段と、設定手段が作動されたときに得られる受信信号レ
ベルに基づき、該受信信号レベルより高い第1の仮閾
値、及び受信信号レベルより低い第2の仮閾値を設定す
る仮閾値設定手段と、動作モードにおいて、第1,第2
の仮閾値と受信信号レベルとを比較し、周囲の物理量の
変化によって受信信号が第1の仮閾値を越えたときに第
1の仮閾値を閾値として選択し、周囲の物理量の変化に
よって受信信号が第2の仮閾値以下となったときに第2
の仮閾値を閾値として選択する閾値選択手段と、を具備
することを特徴とするものである。
【0007】本願の請求項2の発明は、周囲の物理量を
受信信号として検出し、該受信信号を閾値で判別して物
理量によってオンオフを識別する検出センサの閾値設定
方法であって、検出センサにオン又はオフ状態となる物
理量を設定して設定手段の作動によりティーチングを開
始するステップと、設定手段が作動されたときに得られ
る受信信号レベルに基づき、該受信信号レベルより高い
第1の仮閾値、及び受信信号レベルより低い第2の仮閾
値を設定する仮閾値設定ステップと、動作モードにおい
て、第1,第2の仮閾値と受信信号レベルとを比較し、
周囲の物理量の変化によって受信信号が第1の仮閾値を
越えたときに第1の仮閾値を閾値として選択し、周囲の
物理量の変化によって受信信号が第2の仮閾値以下と
ったときに第2の仮閾値を閾値として選択する閾値選択
ステップと、を具備することを特徴とするものである。
【0008】本願の請求項3の発明は、周囲の物理量を
受信信号として検出し、該受信信号を閾値で判別して物
理量によってオンオフを識別する検出センサであって、
検出センサにオン又はオフ状態となる物理量を設定して
ティーチング開始を設定する設定手段と、設定手段を作
動させたときに得られる受信信号レベルに基づき、該受
信信号レベルより高い第1の仮閾値、及び受信信号レベ
ルより低い第2の仮閾値を設定する仮閾値設定手段と、
動作モードにおいて、第1,第2の仮閾値と受信信号レ
ベルとを比較し、周囲の物理量の変化によって受信信号
が第1の仮閾値を越えたときに第1の仮閾値を閾値とし
て選択し、周囲の物理量の変化によって受信信号が第2
の仮閾値以下となったときに第2の仮閾値を閾値として
選択する閾値選択手段と、閾値選択手段により選択され
た閾値によって判別された複数回のオン時の受信信号レ
ベル及びオフ時の受信信号レベルに基づいて、その中間
点に閾値を設定する閾値補正手段と、を具備することを
特徴とするものである。
【0009】本願の請求項4の発明は、周囲の物理量を
受信信号として検出し、該受信信号を閾値で判別して物
理量によってオンオフを識別する検出センサの閾値設定
方法であって、検出センサにオン又はオフ状態となる物
理量を設定して設定手段の作動によりティーチングを開
始するステップと、設定手段を作動させたときに得られ
る受信信号レベルに基づき、該受信信号レベルより高い
第1の仮閾値、及び受信信号レベルより低い第2の仮閾
値を設定する仮閾値設定ステップと、動作モードにおい
て、第1,第2の仮閾値と受信信号レベルとを比較し、
周囲の物理量の変化によって受信信号が第1の仮閾値を
越えたときに第1の仮閾値を閾値として選択し、周囲の
物理量の変化によって受信信号が第2の仮閾値以下と
ったときに第2の仮閾値を閾値として選択する閾値選択
ステップと、閾値選択ステップにより選択された閾値に
よって判別された複数回のオン時の受信信号レベル及び
オフ時の受信信号レベルに基づいて、その中間点に新た
な閾値を設定する閾値補正ステップと、を具備すること
を特徴とするものである。
【0010】本願の請求項5の発明は、閾値選択手段に
よって選択された閾値を記憶する不揮発性メモリを具備
し、閾値補正手段は、電源の投入毎に、閾値選択手段に
より選択された閾値によって判別された複数回のオン時
の受信信号レベル及びオフ時の受信信号レベルに基づい
て、その中間点に新たな閾値を設定することを特徴とす
るものである。
【0011】本願の請求項6の発明は、閾値選択ステッ
プによって選択された閾値を不揮発性メモリによって保
持するステップを有し、閾値補正ステップは、電源の投
入毎に、閾値選択ステップにより選択された閾値によっ
て判別された複数回のオン時の受信信号レベル及びオフ
時の受信信号レベルに基づいて、その中間点に新たな閾
値を設定することを特徴とするものである。
【0012】本願の請求項7の発明では、閾値補正手段
は、所定周期毎に、選択された閾値によって判別された
オン及びオフレベルの受信信号レベルに基づいて、その
中間点に新たな閾値を設定することを特徴とするもので
ある。
【0013】本願の請求項8の発明では、閾値補正ステ
ップは、所定周期毎に、選択された閾値によって判別さ
れたオン及びオフレベルの受信信号レベルに基づいてそ
の中間点に新たな閾値を設定することを特徴とするもの
である。
【0014】
【作用】このような特徴を有する本願の請求項1及び2
の発明によれば、ティーチングの開始時に検出センサの
出力がオン又はオフ状態となる物理量の状態として、設
定手段を作動させる。このとき受信信号のレベルはオン
又はオフレベルのいずれかであるため、このとき得られ
る受信信号レベルより高いレベルに第1の仮閾値、低い
レベルに第2の仮閾値が設定される。そしてオン又はオ
フ状態となる物理量が反転して受信信号レベルが第1の
仮閾値を越えたときは最初にオフ状態の物理量が設定さ
れたと考えられるため、第1の仮閾値を閾値とする。受
信信号が第2の仮閾値以下となれば最初にオン状態の物
理量が設定されていたと考えられるため、第2の仮閾値
を閾値として選択するようにしている。本願の請求項3
及び4の発明では、この閾値選択後に複数回物理量によ
ってオン又はオフ時を検出し、そのときの受信信号レベ
ルの中間点を新たな閾値として閾値を補正するようにし
ている。又本願の請求項5及び6の発明では、このよう
な閾値の補正処理を電源の投入毎に行うようにしてい
る。更に請求項7及び8の発明では、この閾値の補正処
理を所定の間隔毎に行うことによって検出物体等の物理
量の変化に追従できるようにしている。
【0015】
【実施例】図1は本発明の第1実施例による光電スイッ
チの構成を示すブロック図である。本図において投光部
1はマイクロコンピュータ2の投光制御手段2aから所
定周期毎に与えられる投光制御パルスに基づいて投光素
子を駆動し、光を物体検知領域に照射するものである。
物体検知領域から得られる反射光は受光部3によって受
光され、増幅部4を介してA/D変換器5に導かれる。
A/D変換器5は所定のタイミングで増幅出力をデジタ
ル信号に変換するものであって、その出力はマイクロコ
ンピュータ2に入力される。マイクロコンピュータ2は
マイクロプロセッサ及びその処理プログラムを記憶した
ROM、及びデータを保持するRAMを含んで構成され
ており、外部には閾値を保持しておく不揮発性メモリで
あるE2 PROM6が接続される。又ティーチング時に
用いられる設定手段であるティーチングスイッチ7及び
ティーチングモードと動作モードとを切換えるモード切
換スイッチ8が接続され、入光状態や安定動作状態を表
示する入光・安定表示部9が接続される。更にマイクロ
コンピュータ2には物体検知信号を出力する出力部10
が接続されている。電源部11は各部に電源を供給する
ものである。マイクロコンピュータ2は所定周期毎に投
光パルスを出力する投光制御手段2a及びティーチング
時に仮の閾値を設定する仮閾値設定手段2b、仮閾値を
選択する仮閾値選択手段2c、閾値を補正する閾値補正
手段2d及び受光部より得られる受光出力を設定された
閾値と弁別することによって物体検知信号を出力する受
光レベル判別手段2eの機能を有している。
【0016】次に本実施例による光電スイッチのティー
チングの動作についてタイムチャート及びフローチャー
トを参照しつつ説明する。まずモード切換スイッチ8を
ティーチングモードとして閾値の設定を行う。閾値の設
定時には光電スイッチの前方に物体を配置した状態又は
配置しない状態のいずれでもよく、その状態でティーチ
ングスイッチ7をオンとする。そうすればそのときの受
光レベルがA/D変換器5を介してマイクロコンピュー
タ2内に取込まれる。そしてそのときの受光レベルに基
づいて受光レベルより上下の所定幅、例えば+10%及
び−10%のレベルに第1の仮閾値Vth1 及び第2の仮
閾値Vth2 が設定される(ステップ24)。そしてステ
ップ21に戻ってティーチングモードから動作モードに
切換えられたかどうかをチェックし、ティーチングモー
ドであれば同様の処理を繰り返す。
【0017】さてモード切換スイッチ8が動作モードと
なれば、ステップ25に進んでそのときの受光量のA/
D変換値を入力する。そしてステップ26に進んでこの
受光量が仮閾値Vth1 を越えているかどうか、及びステ
ップ27において仮閾値Vth2 以下かどうかをチェック
する。図4(a)に示すように検知物体を接近させない
状態で時刻t1に仮閾値Vth1,Vth2 を設定した後、光電
スイッチの近傍に物体が接近した場合には反射光量が増
加する。そして仮閾値Vth1 を越えた場合には、ステッ
プ28に進んで仮閾値Vth1 を閾値Vthとして選択す
る。この場合には元々検知物体が光電スイッチの前方に
なく、その後物体が接近して閾値Vth1 を越えたものと
考えられる。この場合には図4(b)に示すように物体
検知信号が出力部10より出力される。
【0018】一方図4(c)に示すように、光電スイッ
チの前方に検出物体を配置した状態でティーチングモー
ドとなったときには、高い反射光のレベルが得られてい
る。そして検出物体が移動した場合には受光信号のレベ
ルは時刻t4に示すように低下する。そして仮閾値Vth2
以下となればステップ27よりステップ30に進んでそ
のときの仮閾値Vth2 を閾値Vthに設定する。このよう
にして閾値の設定を終了することもできるが、得られた
閾値を次のように補正することが好ましい。
【0019】ステップ28又は30において閾値Vthが
設定された後には、ステップ31に進んでポインタiを
「1」とし、図3のステップ32に進んで受光量が設定
した閾値Vthを越えているかどうかをチェックする。V
th以下であればVth以上となるまで待受け、閾値Vthを
越えればステップ33に進んで受光量の最大値VONi
を保持する。図5(a)は以後の処理での受光レベルの
変化を示すグラフであり、(b)はその一部を時間軸上
で拡大したものである。そして受光レベルが閾値Vth以
下となったかどうかをチェックし(ステップ34)、V
th以下でなければステップ33に戻って図5の時刻t5
降に得られる受光レベルの最大値をVONi とする。こ
れは図5(b)に示すように投光パルスに同期してその
ときに得られる受光レベルの最大値をVONi として保
持するものである。そして受光量が閾値Vth以下となれ
ばステップ35に進んで物体検知出力をオフとし、時刻
t6以降に物体が光電スイッチの前方にない場合の最小値
VOFF(i)を保持する。そして受光量が閾値Vthを
越えるまでステップ36,37のループで繰り返され
る。さて時刻t6 以降に受光量が閾値Vthを越えれば、ス
テップ38に進んで物体検知出力をオンとする。そして
ステップ39,40においてポインタiをインクリメン
トし、iが5となったかどうかをチェックする。iが5
でなければステップ33に戻って同様の処理を繰り返
す。こうすれば時間Ton1 の最大値をVON1 とし、時
刻Toff1の間の最小値をVOFF1とし、図5(a)に
示すようにオン時,オフ時夫々5回、即ち受光時間TO
Ni ,TOFFi についてVONi,VOFFi (i=
1〜5)を設定することができる。その後ステップ4
1,42に進んでVONi の最小値をVON、VOFF
i の最大値をVOFFとする。図5の例ではオンとなる
期間Ton3 のVON3 が最小値VONとなり、Toff4の
最大値がVOFFとなる。そしてステップ43に進んで
このVONとVOFFとの中間値を新たな閾値Vthとし
て設定する。このときVthの上下の狭い範囲をヒステリ
シスの幅として設定してもよい。このヒステリシスの幅
はVON3 以下であり、VOFF4 を越えている必要が
あることはいうまでもない。以後は通常の動作モードの
処理に進む。
【0020】尚本実施例ではToni のピーク値をピーク
ホールドしてその最大値VONi を保持し、VONi ,
VOFFi によって新たな閾値を算出するようにしてい
るが、1回のパルス光毎にパルス光の受光レベルをVO
Ni ,VOFFi とし、これに基づいて新たな閾値を算
出してもよく、複数回のパルス光の平均値を用いて新た
な閾値を算出してもよい。
【0021】こうすれば光電スイッチの前方に検出物体
を配置している状態であっても配置しなくても、いずれ
の状態でも適切な閾値を極めて簡単に設定することがで
きる。又ティーチングスイッチ7を投入した後はTon1
〜Toff5の間でもそのまま物体の有無を識別できるた
め、物体の判別動作を行いつつ閾値の設定を終えること
ができるという効果が得られる。又電源を再投入したと
きにはE2 PROM6に上下の仮閾値Vth1,Vth2 がそ
のまま保持されているため、ステップ25からそのまま
処理を繰り返すように構成することもできる。そうすれ
ば光電スイッチに接近する検出物体の種類が変化した場
合にも、そのときの物体に最適の閾値が設定できること
となる。
【0022】又通常の処理においても所定周期毎にステ
ップ31〜43の処理を繰り返して閾値を設定し直すこ
ともできる。こうして新たに閾値Vthを算出してもこの
閾値が既に設定したヒステリシスの幅にあれば補正を行
わないようにしてもよい。こうすれば物体の形状が徐々
に変化する場合や経年変化等によって投光部1の光源が
劣化したり受光レベルの変動等が生じる場合でも最適の
閾値が常に設定できることとなる。尚E2 PROMに保
持しておく仮の閾値はステップ28又は30で選択され
たVth1,Vth2 のいずれか一方とし、電源投入後にステ
ップ31から動作を開始するようにしてもよい。
【0023】尚本実施例は反射型光電スイッチについて
説明しているが、本発明は反射型の光電スイッチに限ら
ず、透過型の光電スイッチ等の他の形式の光電スイッチ
に適用することができる。透過型の光電スイッチの場合
には物体の検知時には光量レベルが低下し、物体の非検
知時には高い光量レベルが得られるため、受光状態及び
オンオフの状態がここで説明した実施例の場合とは逆転
することとなる。又光電スイッチだけでなく、種々の近
接スイッチ,超音波スイッチ,圧力センサ,温度湿度セ
ンサ等、物理量を計測するセンサの閾値設定に用いるこ
とができる。
【0024】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本願の請求項
1及び2の発明によれば、ティーチングモードでそのと
き得られる受信信号レベルに基づいてその上下に第1及
び第2の仮閾値を設定し、物理量の変化によりその閾値
を越えて変化したときにその変化した方向の仮閾値を閾
値として選択している。そのため従来の無しティーチン
グ及び有りティーチングのいずれかを手動でスイッチ操
作により入力する必要がなくなり、誤った閾値の設定を
未然に防止することができるという効果が得られる。又
使用者は透過型と反射型光電スイッチ等の区別をする必
要がなく、閾値設定を極めて容易に行うことができる。
【0025】更に請求項3及び4の発明では、請求項1
の方法で閾値を設定した後、複数回の検知によって自動
的に最適の閾値を補正して新たに設定するようにしてい
る。そのため検出する対象に応じた最適の閾値が極めて
容易に設定できることとなる。更に本願の請求項5及び
6の発明では、電源がオフとなったときにも最初の選択
された仮閾値を設定しておき、電源が再投入されたとき
に自動的に初期補正機能を実行するため、電源投入後の
検出状態に応じた最適の閾値が設定されることとなる。
更に本願の請求項7及び8の発明では、一旦閾値を設定
した後も自動的に信号レベルに応じた閾値を設定するよ
うにしているため、経年変化や信号レベルの変動に応じ
た閾値を設定することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による光電スイッチの構成を
示すブロック図である。
【図2】本実施例の動作を示すフローチャート(その
1)である。
【図3】本実施例の動作を示すフローチャート(その
2)である。
【図4】本実施例のティーチング時の受光信号と出力の
変化を示すタイムチャートである。
【図5】ティーチング後の初期の補正処理を示すタイム
チャートである。
【図6】従来の光電スイッチの閾値設定方法を示す概略
図である。
【符号の説明】
1 投光部 2 マイクロコンピュータ 2a 投光制御手段 2b 仮閾値設定手段 2c 閾値選択手段 2d 閾値補正手段 2e 受光レベル判別手段 3 受光部 5 A/D変換器 6 E2 PROM 7 ティーチングスイッチ 8 モード切換スイッチ 10 出力部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新本 祐一 京都府京都市右京区花園土堂町10番地 オムロン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−60517(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 17/00 G01V 8/12

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 周囲の物理量を受信信号として検出し、
    該受信信号を閾値で判別して物理量によってオンオフを
    識別する検出センサにおいて、 前記検出センサにオン又はオフ状態となる物理量を設定
    してティーチング開始を設定する設定手段と、 前記設定手段が作動されたときに得られる受信信号レベ
    ルに基づき、該受信信号レベルより高い第1の仮閾値、
    及び受信信号レベルより低い第2の仮閾値を設定する仮
    閾値設定手段と、動作モードにおいて、前記 第1,第2の仮閾値と受信信
    号レベルとを比較し、周囲の物理量の変化によって受信
    信号が第1の仮閾値を越えたときに第1の仮閾値を閾値
    として選択し、周囲の物理量の変化によって受信信号が
    第2の仮閾値以下となったときに第2の仮閾値を閾値と
    して選択する閾値選択手段と、を具備することを特徴と
    する検出センサ。
  2. 【請求項2】 周囲の物理量を受信信号として検出し、
    該受信信号を閾値で判別して物理量によってオンオフを
    識別する検出センサの閾値設定方法において、 前記検出センサにオン又はオフ状態となる物理量を設定
    して設定手段の作動によりティーチングを開始するステ
    ップと、 前記設定手段が作動されたときに得られる受信信号レベ
    ルに基づき、該受信信号レベルより高い第1の仮閾値、
    及び受信信号レベルより低い第2の仮閾値を設定する仮
    閾値設定ステップと、動作モードにおいて、前記 第1,第2の仮閾値と受信信
    号レベルとを比較し、周囲の物理量の変化によって受信
    信号が第1の仮閾値を越えたときに第1の仮閾値を閾値
    として選択し、周囲の物理量の変化によって受信信号が
    第2の仮閾値以下となったときに第2の仮閾値を閾値と
    して選択する閾値選択ステップと、を具備することを特
    徴とする検出センサの閾値設定方法。
  3. 【請求項3】 周囲の物理量を受信信号として検出し、
    該受信信号を閾値で判別して物理量によってオンオフを
    識別する検出センサにおいて、 前記検出センサにオン又はオフ状態となる物理量を設定
    してティーチング開始を設定する設定手段と、 前記設定手段を作動させたときに得られる受信信号レベ
    ルに基づき、該受信信号レベルより高い第1の仮閾値、
    及び受信信号レベルより低い第2の仮閾値を設定する仮
    閾値設定手段と、動作モードにおいて、前記 第1,第2の仮閾値と受信信
    号レベルとを比較し、周囲の物理量の変化によって受信
    信号が第1の仮閾値を越えたときに第1の仮閾値を閾値
    として選択し、周囲の物理量の変化によって受信信号が
    第2の仮閾値以下となったときに第2の仮閾値を閾値と
    して選択する閾値選択手段と、 前記閾値選択手段により選択された閾値によって判別さ
    れた複数回のオン時の受信信号レベル及びオフ時の受信
    信号レベルに基づいて、その中間点に閾値を設定する閾
    値補正手段と、を具備することを特徴とする検出セン
    サ。
  4. 【請求項4】 周囲の物理量を受信信号として検出し、
    該受信信号を閾値で判別して物理量によってオンオフを
    識別する検出センサの閾値設定方法において、 前記検出センサにオン又はオフ状態となる物理量を設定
    して設定手段の作動によりティーチングを開始するステ
    ップと、 前記設定手段を作動させたときに得られる受信信号レベ
    ルに基づき、該受信信号レベルより高い第1の仮閾値、
    及び受信信号レベルより低い第2の仮閾値を設定する仮
    閾値設定ステップと、動作モードにおいて、前記 第1,第2の仮閾値と受信信
    号レベルとを比較し、周囲の物理量の変化によって受信
    信号が第1の仮閾値を越えたときに第1の仮閾値を閾値
    として選択し、周囲の物理量の変化によって受信信号が
    第2の仮閾値以下となったときに第2の仮閾値を閾値と
    して選択する閾値選択ステップと、 前記閾値選択ステップにより選択された閾値によって判
    別された複数回のオン時の受信信号レベル及びオフ時の
    受信信号レベルに基づいて、その中間点に新たな閾値を
    設定する閾値補正ステップと、を具備することを特徴と
    する検出センサの閾値設定方法。
  5. 【請求項5】 前記閾値選択手段によって選択された閾
    値を記憶する不揮発性メモリを具備し、 前記閾値補正手段は、電源の投入毎に、前記閾値選択手
    段により選択された閾値によって判別された複数回のオ
    ン時の受信信号レベル及びオフ時の受信信号レベルに基
    づいて、その中間点に新たな閾値を設定するものである
    ことを特徴とする請求項3記載の検出センサ。
  6. 【請求項6】 前記閾値選択ステップによって選択され
    た閾値を不揮発性メモリによって保持するステップを有
    し、 前記閾値補正ステップは、電源の投入毎に、前記閾値選
    択ステップにより選択された閾値によって判別された複
    数回のオン時の受信信号レベル及びオフ時の受信信号レ
    ベルに基づいて、その中間点に新たな閾値を設定するも
    のであることを特徴とする請求項4記載の検出センサの
    閾値設定方法。
  7. 【請求項7】 前記閾値補正手段は、所定周期毎に、選
    択された閾値によって判別されたオン及びオフレベルの
    受信信号レベルに基づいて、その中間点に新たな閾値を
    設定するものであることを特徴とする請求項3記載の検
    出センサ。
  8. 【請求項8】 前記閾値補正ステップは、所定周期毎
    に、選択された閾値によって判別されたオン及びオフレ
    ベルの受信信号レベルに基づいてその中間点に新たな閾
    値を設定するものであることを特徴とする請求項4記載
    の検出センサの閾値設定方法。
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