JP3443364B2 - 洗濯機の運転方法 - Google Patents

洗濯機の運転方法

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JP3443364B2
JP3443364B2 JP15248299A JP15248299A JP3443364B2 JP 3443364 B2 JP3443364 B2 JP 3443364B2 JP 15248299 A JP15248299 A JP 15248299A JP 15248299 A JP15248299 A JP 15248299A JP 3443364 B2 JP3443364 B2 JP 3443364B2
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晃一 黒田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、洗濯槽内に水流
を発生させて洗濯を行う洗濯機およびその運転方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来から、 洗濯槽内に設けられたパルセ
ータを正逆回転させることによって洗濯槽内に水流を発
生させて、洗濯物の洗いを実行する洗濯機が知られてい
る。 このような洗濯機では、洗濯物に布痛みが生じるこ
とを防止しつつ、洗濯物を良好に洗うことができるよう
に、パルセータの回転数や正回転および逆回転の時間が
決定されている。
【0003】ところで、一度に大量の洗濯物を洗濯した
いという要望から、家庭用洗濯機の大型化が進んできて
いる。最近では、たとえば約8kgの洗濯物を洗濯可能
な洗濯機も提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】洗濯機の大型化に伴
い、良好な洗濯性能を発揮することが困難になってきて
いる。すなわち、従来と同様なパルセータの回転態様で
は、洗濯槽内に入れられる洗濯物の量が多いと、たとえ
ば洗濯槽内で洗濯物が団子状態になったりして、洗濯物
を上手く攪拌することができず、洗濯物の洗いむらを生
じるおそれがある。また、このような洗いむらの発生を
防止するために、たとえばパルセータの回転数を上げる
と、洗濯物に布痛みを生じたり、洗濯物の絡みを生じた
りするおそれがある。
【0005】そこで、この発明の目的は、たとえ洗濯物
の量が多くても、良好な洗濯性能を発揮できる洗濯機お
よびその運転方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記の
目的を達成するための請求項1記載の発明は、外槽と、
この外槽内に回転可能に設けられて、洗濯すべき洗濯物
を収容するための内槽と、この内槽の底部に設けられ
て、上記内槽の回転軸線とほぼ平行な回転軸線まわりに
正逆回転可能に設けられたパルセータとを備え、上記内
槽内に水が溜められた状態で上記内槽およびパルセータ
を回転させて、洗濯物の洗濯を行う洗濯機の運転方法で
あって、上記内槽およびパルセータを一方向に強制回転
させる強制回転ステップと、この一方向回転ステップの
後に、上記内槽およびパルセータを上記一方向に惰性回
転させる惰性回転ステップと、上記内槽が惰性回転して
いる間に、上記パルセータを他方向に強制回転させる逆
回転ステップと、を含むことを特徴とする洗濯機の運転
方法である。
【0007】
【0008】
【0009】
【0010】
【0011】この発明によれば、たとえ内槽内に入れら
れた洗濯物が絡み合って団子状態になっていても、この
団子状態になった洗濯物は、内槽とパルセータとの逆回
転により転動され、その上下が入れ替えられる。これに
より、水面から出ていた部分を水に浸けることができ、
その水に浸けられた部分を水流でほぐすことができる。
ゆえに、団子状態になった洗濯物を分散させることがで
きる。
【0012】また、内槽内の洗濯物が団子状態になって
いない場合や、上記のようにして団子状態の洗濯物がほ
ぐされた後は、内槽とパルセータとの逆回転によって水
にねじれの力が働き、このねじれの力によって、水面付
近の洗濯物と底部付近の洗濯物とを上手く入れ替えるこ
とができる。ゆえに、内槽内に入れられる洗濯物の量が
多くても、洗濯物の洗いむらを生じるおそれがなく、良
好な洗い性能を発揮することができる。
【0013】しかも、洗いむらの発生を防止するために
パルセータの回転数を高く設定した場合とは異なり、洗
濯物がパルセータで強く擦られることによる布痛みを生
じたり、洗濯物の絡みを生じたりするおそれがない。
【0014】請求項記載の発明は、上記強制回転ステ
ップ、惰性回転ステップおよび逆回転ステップからなる
運転サイクルを予め定める時間だけ繰り返した後に、
記内槽を停止させた状態で、上記パルセータを一方向お
よび他方向に交互に回転させる交互回転ステップをさら
に実行することを特徴とする請求項1記載の洗濯機の運
転方法である。
【0015】上記の発明によれば、たとえ洗濯物が団子
状態になっていても、強制回転ステップ、惰性回転ステ
ップおよび逆回転ステップからなる運転サイクルを予め
定める時間だけ繰り返すことにより、その団子状態の洗
濯物をほぐすことができる。そして、この後に、内槽を
停止させた状態で、上記パルセータを一方向および他方
向に交互に回転させる交互回転ステップをさらに実行す
ことにより、ほぐれた洗濯物を良好に洗うことができ
る。請求項記載の発明は、上記内槽は、回転軸線が鉛
直線に対して傾斜するように傾けて設けられていること
を特徴とする請求項1または2記載の洗濯機の運転方法
である。
【0016】この発明によれば、内槽が傾斜しているの
で、内槽内の洗濯物を転動させやすい。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【発明の実施の形態】以下では、この発明の実施形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る洗濯機の側面断面図である。こ
の洗濯機は、上面に開口11を有する箱型のハウジング
1内に、洗濯物および洗濯水を収容可能な洗濯槽2が正
面側に傾けて設けられた洗濯槽傾斜タイプの洗濯機であ
る。この洗濯槽傾斜タイプの洗濯機のメリットの1つ
は、洗濯槽2が傾斜していることにより、使用者にとっ
て洗濯槽2内の底部が視認しやすいうえに、洗濯槽2内
から洗濯物を取り出しやすい点にある。
【0021】この実施形態では、洗濯槽傾斜タイプの洗
濯機を例にとって説明するが、本発明は、洗濯槽が傾斜
しておらず、洗濯槽の中心軸線がほぼ鉛直方向に延びた
通常の洗濯機にも適用可能である。ハウジング1の上面
の開口11は、洗濯槽2内に洗濯物を投入し、また、洗
濯槽2内から洗濯物を取り出すための開口である。この
開口11に関連して、ハウジング1の上面には、開口1
1を開閉自在に覆うための蓋12が設けられている。ま
た、開口11の手前側には、操作キーなどが配列された
操作パネル13が設けられている。
【0022】洗濯槽2は、洗濯水を溜めることのできる
略有底円筒状の外槽21と、この外槽21内に同軸に設
けられた内槽22とを備えている。洗濯槽2は、外槽2
1が長さの異なるつり棒31,32でハウジング1から
吊り下げられることにより、その中心軸線CLが鉛直線
VLに対して角度K(たとえば10度)だけ傾斜した状
態で支持されている。内槽22は、外槽21内で回転可
能に設けられており、その周面には多数の小孔22aが
形成されている。また、内槽22の底面には、中心軸線
CLまわりに回転可能なパルセータ23が配置されてい
る。
【0023】洗濯槽2の上方には、洗濯槽2内に給水す
るための給水機構4が設けられている。給水機構4は、
一端がハウジング1外に引き出された給水路41と、こ
の給水路41を開閉する給水弁42と、給水路41の他
端に接続された注水口形成部材43とを有している。給
水路41には、ハウジング1外に引き出された一端に給
水ホース(図示せず)が接続され、この給水ホースの先
端が図外の洗濯水道などの給水設備に接続されることに
より、洗濯に必要な水が供給されるようになっている。
注水口形成部材43は、洗濯に使用する洗剤を入れてお
くための洗剤容器43aを備えており、その底面には、
給水路41から洗剤容器43aに流入した水を洗濯槽2
内に供給するための注水口43bが形成されている。
【0024】この構成により、給水弁42が開かれる
と、図外の給水設備からの水が給水路41を通って注水
口形成部材43に供給される。注水口形成部材43に供
給された水は、洗剤容器43a内に入れられた洗剤とと
もに注水口43bから洗濯槽2内へ流れ込む。洗濯槽2
の底部には、洗濯槽2内から排水するための排水機構5
が接続されている。排水機構5は、外槽21の底部に形
成された排水口51と、この排水口51に接続された排
水管52と、この排水管52を開閉する排水弁53とを
有している。排水口51は、外槽21の底部の前端部、
すなわち傾いた外槽21の最低部に形成されている。排
水管52は、先端に近づくにつれて低くなるように配設
されており、その先端はハウジング1外に導出されてい
る。
【0025】この構成により、排水弁53を閉じた状態
で洗濯槽2内への給水が行われると、その供給された水
が洗濯槽2(外槽21)内に溜められる。そして、その
洗濯槽2内に溜められた水は、排水弁53を開くことに
より、排水口51および排水管52を介して機外に排水
することができる。また、外槽21の上部には、溢水孔
54が形成されている。溢水孔54は、外槽21内の水
位が予め定められた高さを超えないようにするためのも
のであり、上記予め定める高さを超えて供給された水
は、溢水孔54から溢れ出るようになっている。溢水孔
54には、溢水管55が接続されており、この溢水管5
5の先端は、排水管52の排水弁53よりも排水の下流
側となる部位に接続されている。これにより、排水弁5
3の開閉状態にかかわらず、溢水孔54から溢れ出た水
を機外に排水できる。
【0026】洗濯槽2の下方には、内槽22およびパル
セータ23を回転駆動するための駆動機構6が設けられ
ている。この駆動機構6を一部切除して下方から見た状
態が、図2に示されている。図1および図2を参照す
る。駆動機構6は、回転駆動力を発生するモータ61
と、内槽22およびパルセータ23を回転可能に支持す
る軸受部62と、モータ61の回転駆動力を軸受部62
に伝達するための駆動伝達機構63とを有している。駆
動伝達機構63は、モータ61の出力軸に固定された小
プーリ631、軸受部62の入力軸621に固定された
大プーリ632、小プーリの回転を大プーリに伝達する
ためのベルト633を含む。
【0027】軸受部62には、内槽22を支持するため
の内槽軸622が回転自在に保持されている。内槽軸6
22は、外槽21の底面を貫通して、上端が内槽22の
底面に連結されている。また、内槽軸622には、上端
がパルセータ23に連結された翼軸623が回転自在に
内挿されている。この翼軸623は、モータ61の回転
駆動力が入力される入力軸621と常に連結されてお
り、入力軸621に入力されたモータ61の回転駆動力
はパルセータ23に常に伝達されるようになっている。
【0028】また、軸受部62には、入力軸621に入
力された回転駆動力を内槽軸622に伝達および遮断す
るために、入力軸621と内槽軸622とを互いに連結
したり、切り離したりするクラッチ機構が内蔵されてい
る。このクラッチ機構は、入力軸621と内槽軸622
とに跨って巻き付けられたクラッチスプリング(図示せ
ず)と、このクラッチスプリングの一端が固定された爪
車624と、爪車624の外周面に形成された爪部62
4aに係合/離脱可能なクラッチ片625とを含む。上
記クラッチスプリングは、弛み方向(図2における時計
回り方向)の力が作用していない状態で、自身が有する
弾性力により入力軸621と内槽軸622とを締め付け
て、両者を互いに連結する。
【0029】クラッチ片625は、揺動軸626に揺動
自在に取り付けられている。揺動軸626には、さらに
ブレーキレバー627が揺動自在に取り付けられてお
り、このブレーキレバー627とクラッチ片625とは
連動するようになっている。ブレーキレバー627は、
内槽軸622を制止するブレーキバンド628を弛張す
るためのもので、図示しないブレーキスプリングによっ
て、ブレーキバンド628を引っ張る方向に付勢されて
いる。
【0030】ブレーキレバー627は、排水弁53内の
弁体(図示せず)を変位させるための弁操作部材64の
途中に接続されている。弁操作部材64の一端は、移動
吸収機構65を介して上記弁体に接続されており、他端
は、トルクモータ66によって送出および巻取可能なワ
イヤWの先端が接続されている。移動吸収機構65は、
弁操作部材64の移動を所定距離L分だけ吸収すること
ができるものであり、所定距離L内で弁操作部材64が
移動しても、その移動に伴って排水弁53内の弁体が操
作されることはない。
【0031】トルクモータ66がオフの状態では、上記
ブレーキスプリングの弾性力によって、ブレーキレバー
627は図2に参照符号P1を付して示す位置に変位さ
れており、ブレーキバンド628によって内槽軸622
が制止されている。このとき、クラッチ片625は、図
2に実線で示す係合状態に変位されており、先端が爪車
624の爪部624aに係合している。また、排水弁5
3は閉成されている。
【0032】トルクモータ66がオンされて、ワイヤW
が所定距離Lだけトルクモータ66側に引き込まれる
と、弁操作部材64が所定距離Lだけ移動して、ブレー
キレバー627が図2に参照符号P2を付して示す位置
に変位される。これにより、ブレーキバンド628が弛
められて、内槽軸622の制止が解除されるとともに、
クラッチ片625が図2に仮想線で示す離脱状態に変位
される。また、このときの弁操作部材64の移動は、移
動吸収機構65によって吸収されるので、排水弁53の
弁体は操作されず、排水弁53は閉成状態を保ったまま
である。
【0033】この状態では、爪車624が自由回転状態
であるから、上記クラッチスプリングには外力が加わっ
ておらず、クラッチスプリングによって入力軸621と
内槽軸622とが連結されている。したがって、入力軸
621にクラッチスプリングの締まり方向(図2におけ
る反時計回り方向R)の回転駆動力が入力されると、こ
の回転駆動力は内槽軸622および翼軸623の両方に
伝達され、内槽22およびパルセータ23の両方が同一
方向Rに回転する。
【0034】こうして入力軸621および内槽軸622
が回転している途中で、この回転方向Rとは逆方向(図
2における時計回り方向)の回転駆動力をモータ61か
ら入力軸621に入力すると、クラッチスプリングに弛
み方向の力が作用して、クラッチスプリングが弛められ
るため、入力軸621と内槽軸622との連結が解除さ
れる。このとき、入力軸621に連結した翼軸623お
よびパルセータ23は、入力軸621に入力される回転
駆動力の回転方向(回転方向Rと逆方向)に回転する。
一方、内槽軸622は、入力軸621との連結が解除さ
れたことにより自由回転状態となるため、上記回転方向
Rへの惰性回転を続ける。したがって、この内槽軸62
2の惰性回転が続いている間、内槽22とパルセータ2
3とは互いに逆方向に回転することになる。
【0035】トルクモータ66でワイヤWをさらに巻き
取ることにより、弁操作部材55をさらに変位させる
と、ブレーキレバー627が図2に参照符号P3を付し
て示す位置に変位される。このときの弁操作部材55の
移動は、移動吸収機構65によって吸収できないため、
その移動に伴って排水弁53の弁体が操作され、これに
より排水弁53が開成される。
【0036】その後、トルクモータ66をオフにする
と、上記ブレーキスプリングの弾性力によって、ブレー
キレバー627が図2に参照符号P1を付して示す位置
に戻り、ブレーキバンド628によって内槽軸622が
制止されるとともに、クラッチ片625の先端が爪車6
24の爪部624aに係合する。このとき、爪車624
には図2おける時計回りの力が加わえられるため、たと
えクラッチスプリングが締まっていても、そのクラッチ
スプリングは弛められて、入力軸621と内槽軸622
との連結が解除される。したがって、このクラッチ片6
25の先端が爪車624の爪部624aに係合した状態
では、モータ61の回転駆動力は翼軸623を介してパ
ルセータ23のみに伝達され、パルセータ23のみが回
転することになる。
【0037】図3は、この洗濯機の電気的な構成を示す
ブロック図である。この洗濯機は、洗い、すすぎおよび
脱水の各行程を含む一連の洗濯動作を制御するための制
御部7を備えている。制御部7は、たとえばCPU、R
AMおよびROMを含むマイクロコンピュータで構成す
ることができる。制御部7には、ハウジング1の上面に
配置された操作パネル13が接続されている。操作パネ
ル13には、洗濯コースを設定するためのコース設定キ
ーおよび洗濯開始を指示するためのスタートキーなどを
含む複数の操作キー131や、設定された選択コースを
表示するためのコース表示器などを含む表示部132が
配置されている。
【0038】また、制御部7には、洗濯槽2内の水位を
検出するための水位センサ71の検出信号が入力される
ようになっている。制御部7は、操作パネル13から入
力される指示信号および水位センサ71から入力される
検出信号に基づいて、給水弁42の開閉、ならびにモー
タ61およびトルクモータ64のオン/オフを制御す
る。
【0039】図4は、洗い行程において制御部7によっ
て実行される制御処理の流れを示すフローチャートであ
る。また、図5は、洗い行程における洗濯槽2内の様子
を示す図解的な断面図である。洗い行程は、操作パネル
13に配置されている操作キー131が操作されて、こ
の洗濯機に電源が投入され、所望の洗濯コースが設定さ
れた後に、スタートキーが押されたことに応答して開始
される。洗濯コースとしては、たとえば、洗い、すすぎ
および脱水の全行程を実行するのに要する時間が標準時
間に設定された通常コース、通常コースよりも短い時間
で洗い、すすぎおよび脱水の全行程を実行できる時短コ
ースなどが用意されており、使用者が自由に設定できる
ようになっている。
【0040】なお、電源が投入されると、たとえば標準
コースまたは前回の洗濯運転で実行された洗濯コースが
自動的に設定されるようになっているのが好ましく、こ
うすれば、頻繁に使用する洗濯コースで洗濯運転を行う
場合に、洗濯コースを設定する手間が省け、使い勝手の
よい洗濯機にすることができる。スタートキーが押され
ると、まず、洗濯槽2内に投入された洗濯物の量を検出
するための布量センシングが行われる(ステップS
1)。この布量センシングでは、たとえば、パルセータ
23を回転させるためにモータ61が一定時間オンにさ
れた後に、モータ61がオフにされる。そして、モータ
61がオフされた後のパルセータ23の惰性回転量が調
べられ、この惰性回転量が予め定められている基準値と
比較されることにより、洗濯槽2内に投入されている洗
濯物の量が判断される。
【0041】なお、布量センシングは、上記の手法に限
らず、たとえば、パルセータ23を回転させている間に
モータ61に流れる電流量を検出し、この検出した電流
量と予め定められてた基準値とを比較することにより、
洗濯槽2内に投入されている洗濯物の量を判断するとい
った手法であってもよい。こうして布量センシングが行
われると、布量センシングで検出された洗濯物の量に応
じた水位が設定される(ステップS2)。そして、給水
弁42が開成されて(ステップS3)、図5(a)に示す
ように、洗濯槽2内に設定水位まで洗濯水(洗剤を含む
水)が溜められる(ステップS4,S5)。
【0042】次いで、オフ状態のトルクモータ66がオ
ンされて、ブレーキレバー627が図2に参照符号P2
を付して示す位置に変位される(ステップS6)。これ
により、上記したように、クラッチ片625が爪車62
4から離脱して、爪車624が自由回転状態となり、ク
ラッチスプリングによって入力軸621と内槽軸622
とが連結されている。また、このとき、排水弁53は閉
成状態を保ったままであり、洗濯槽2内に溜められた洗
濯水が排水されることはない。
【0043】ブレーキレバー627が変位されると、洗
濯槽2内に溜められた洗濯水に、洗濯槽2の底部付近と
その上方部とで方向が異なる水流を発生させるための第
1水流制御が実行される(ステップS7)。具体的に
は、まず、モータ61が正転駆動されて、入力軸621
にクラッチスプリングの締まり方向の回転駆動力が入力
される。この回転駆動力は、内槽軸622および翼軸6
23の両方に伝達されるから、内槽22およびパルセー
タ23は同一方向Rに回転する。その結果、洗濯槽2内
に溜められている洗濯水には、図5(b)に示すように、
回転方向Rに沿った水流が発生する。
【0044】モータ61が予め定める正転時間(たとえ
ば2秒間)だけ正転駆動されると、モータ61が一旦オ
フにされ、内槽22およびパルセータ23は惰性回転状
態にされる。そして、モータ61をオフにしてから所定
時間(たとえば1秒間)が経過すると、内槽22および
パルセータ23が回転方向Rに惰性回転している途中
で、モータ61が逆転駆動される。これにより、上記し
たようにクラッチスプリングが弛められて、入力軸62
1と内槽軸622との連結が解除され、パルセータ23
のみが回転方向Rとは逆方向に回転する。一方、内槽2
2は、回転方向Rへの惰性回転を続ける。その結果、内
槽22とパルセータ23とは互いに逆方向に回転し、洗
濯槽2内に溜められている水には、図5(c)に示すよう
に、洗濯槽2の底部付近とその上方部とで方向が異なる
水流が発生する。
【0045】たとえば、図5に示すように、洗濯槽2内
に入れられた洗濯物Tが絡み合って団子状態になってい
る場合、この団子状態になった洗濯物Tは、洗濯槽2の
底部付近とその上方部とで方向が異なる水流によって転
動され、図5(d)に示すように、その上下が入れ替えら
れる。また、団子状態になった洗濯物Tは、洗濯槽2内
に発生する水流に限らず、内槽22とパルセータ23と
の逆回転によっても転動されて、その上下が入れ替えら
れる。しかも、この実施形態に係る洗濯機は、洗濯槽2
が正面側に傾けて設けられた洗濯槽傾斜タイプの洗濯機
であるから、その傾斜により洗濯槽2内の洗濯物が転動
しやすい。
【0046】この洗濯物Tの転動により、洗濯物Tの水
面から出ていた部分TUを洗濯水に浸けることができ
る。そして、その洗濯水に浸けられた部分TUがパルセ
ータ23の回転または水流でほぐされ、団子状態になっ
た洗濯物を分散させることができる。また、洗濯槽2内
の洗濯物が団子状態になっていない場合や、上述のよう
にして団子状態の洗濯物Tがほぐされた後は、洗濯槽2
の底部付近とその上方部とで方向が異なる水流や、内槽
22とパルセータ23との逆回転によって洗濯水にねじ
れの力が働き、このねじれの力によって、水面付近の洗
濯物と底部付近の洗濯物とが上手く入れ替わる。ゆえ
に、洗濯物の洗いむらを生じるおそれがなく、良好な洗
い性能を発揮することができる。
【0047】その後、モータ61が予め定める逆転時間
(たとえば5秒間)だけ逆転駆動されると、モータ61
が一旦オフにされ、内槽22およびパルセータ23は惰
性回転状態にされる。そして、モータ61をオフにして
から所定時間(たとえば1秒間)が経過すると、モータ
61が再び正転駆動されて、内槽22およびパルセータ
23が同一方向Rに回転される。
【0048】第1水流制御では、上述のようなモータ6
1の正転、停止、逆転および停止を1サイクルとして、
このサイクルが予め設定された第1水流時間(たとえば
1分間)が経過するまで続けられる。この実施形態で
は、第1水流制御が実行されるステップS7の処理が、
回転制御手段の機能に相当している。第1水流制御が開
始されてから上記第1水流時間が経過すると(ステップ
S8でYES)、トルクモータ66がオフにされる。こ
れにより、ブレーキレバー627が図2に参照符号P1
を付して示す位置に戻されて、パルセータ23のみが回
転可能な状態となる(ステップS9)。
【0049】その後、洗濯槽2内に溜められた洗濯水
に、パルセータ23の正逆回転のみによる水流を発生さ
せるための第2水流制御が実行される(ステップS1
0)。この第2水流制御は、予め設定された第2水流時
間(たとえば3分間)だけ行われる。この実施形態で
は、第2水流制御が実行されるステップS10の処理
が、パルセータ制御手段の機能に相当している。
【0050】第2水流制御が開始されてから第2水流時
間が経過すると(ステップS11でYES)、上述した
第1水流制御および第2水流制御からなるサイクルが予
め設定された回数(たとえば2回)だけ繰り返されたか
否かが判断され(ステップS12)、この判断が否定さ
れた場合には、ステップS6に戻って、第1水流制御を
行うためにトルクモータ66がオンにされる。
【0051】こうして第1水流制御および第2水流制御
からなるサイクルが予め設定された回数だけ行われると
(ステップS12でYES)、この洗い行程が開始され
てから予め定める洗い時間(たとえば9分間)が経過し
たか否かが判断される(ステップS13)。洗い時間が
経過していない場合には(ステップS13でNO)、残
りの時間は第2水流制御が繰り返し行われる。そして、
洗い行程開始から上記洗い時間が経過すると(ステップ
S13でYES)、この洗い行程が終了する。
【0052】なお、この洗い行程の終了後は、トルクモ
ータ66がオンされて、ブレーキレバー627が図2に
参照符号P3を付して示す位置に変位されることによ
り、排水弁53が開成されて、洗濯槽2内の洗濯水が排
水された後、すすぎ行程および脱水行程が行われる。以
上のように、この実施形態によれば、第1水流制御が行
われることにより、たとえ洗濯槽2内の洗濯物が団子状
態になっていても、その団子状態の洗濯物を上手くほぐ
すことができる。ゆえに、その後に行われる第2水流制
御時に、ほぐれた洗濯物を良好に洗うことができる。
【0053】また、洗濯槽2内の洗濯物が団子状態にな
っていない場合や、上述のようにして団子状態の洗濯物
がほぐされた後は、第1水流制御が行われることによ
り、洗濯水中に分散している水面付近の洗濯物と底部付
近の洗濯物とを上手く入れ替えることができる。ゆえ
に、洗濯槽2内に投入される洗濯物の量が多くても、洗
濯物の洗いむらを生じるおそれがなく、良好な洗い性能
を発揮することができる。
【0054】しかも、洗いむらの発生を防止するために
パルセータの回転数を高く設定した場合とは異なり、洗
濯物がパルセータで強く擦られることによる布痛みを生
じたり、洗濯物の絡みを生じたりするおそれがない。こ
の発明の一実施形態の説明は以上の通りであるが、この
発明は、上述の一実施形態に限定されるものではない。
たとえば、上述の実施形態では、洗い行程における処理
を取り上げて説明したが、洗い行程以外にも、洗濯槽2
内に水をためて洗濯物のすすぎを行う行程(ためすすぎ
行程)において同様な処理が行われてもよい。
【0055】その他、特許請求の範囲に記載された技術
的事項の範囲で、種々の設計変更を施すことが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係る洗濯機の側面断面
図である。
【図2】駆動機構を一部切除して下方から見た状態を示
す図である。
【図3】この洗濯機の電気的な構成を示すブロック図で
ある。
【図4】洗い行程において制御部によって実行される制
御処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】洗い行程における洗濯槽内の様子を示す図解的
な断面図である。
【符号の説明】
2 洗濯槽 21 外槽 22 内槽(水流発生手段) 23 パルセータ(水流発生手段) 7 制御部(回転制御手段、パルセータ制御手段) CL 中心軸線(回転軸線) R 一方向 T 洗濯物 VL 鉛直線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 1/00 - 51/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外槽と、この外槽内に回転可能に設けられ
    て、洗濯すべき洗濯物を収容するための内槽と、この内
    槽の底部に設けられて、上記内槽の回転軸線とほぼ平行
    な回転軸線まわりに正逆回転可能に設けられたパルセー
    タとを備え、上記内槽内に水が溜められた状態で上記内
    槽およびパルセータを回転させて、洗濯物の洗濯を行う
    洗濯機の運転方法であって、 上記内槽およびパルセータを一方向に強制回転させる強
    制回転ステップと、 この一方向回転ステップの後に、上記内槽およびパルセ
    ータを上記一方向に惰性回転させる惰性回転ステップ
    と、 上記内槽が惰性回転している間に、上記パルセータを他
    方向に強制回転させる逆回転ステップと、 を含むことを特徴とする洗濯機の運転方法。
  2. 【請求項2】上記強制回転ステップ、惰性回転ステップ
    および逆回転ステップからなる運転サイクルを予め定め
    る時間だけ繰り返した後に、 上記内槽を停止させた状態で、上記パルセータを一方向
    および他方向に交互に回転させる交互回転ステップをさ
    らに実行することを特徴とする請求項1記載の洗濯機の
    運転方法。
  3. 【請求項3】上記内槽は、回転軸線が鉛直線に対して傾
    斜するように傾けて設けられていることを特徴とする請
    求項1または2記載の洗濯機の運転方法。
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