JP3443236B2 - 液晶表示装置の製造方法及びそれに用いる検査修正装置 - Google Patents

液晶表示装置の製造方法及びそれに用いる検査修正装置

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JP3443236B2
JP3443236B2 JP13781896A JP13781896A JP3443236B2 JP 3443236 B2 JP3443236 B2 JP 3443236B2 JP 13781896 A JP13781896 A JP 13781896A JP 13781896 A JP13781896 A JP 13781896A JP 3443236 B2 JP3443236 B2 JP 3443236B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電極配線の断線に
より生ずる線欠陥や点欠陥を未然に防ぐことを可能とす
る液晶表示装置の製造方法及びそれに用いる検査修正装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置は、電極の形成された2枚
の基板によって液晶分子を挾持し、両基板上の電極間に
電気信号を印加することで、外部より入射する光の透過
率を変化させて情報を表示するものである。この液晶表
示装置は、ブラウン管方式と比較して、薄型、軽量、低
消費電力であることを特徴としており、次世代表示装置
として期待されている。
【0003】図12に薄膜トランジスタ(以下TFTと
いう)をスイッチング素子として有するアクティブマト
リックス型の液晶表示装置(以下TFT駆動型液晶表示
装置という)のTFT基板の平面図の一部を示す。ま
た、図13に図12のC−C断面図を示す。
【0004】図12に示されるように、TFT駆動型液
晶表示装置のTFT基板は、ガラスなどの透光性基板3
1上にゲートバスライン32、下層絶縁膜33がこの順
に形成され、その上にソースバスライン34と画素電極
35とが形成される。また、前記ゲートバスライン32
とソースバスライン34との交差部近傍にはTFT36
が形成されており、該TFT36によって前記画素電極
35と前記ゲートバスライン32,ソースバスライン3
4とが接続されている。
【0005】なお、前記透光性基板31上には、ゲート
バスラン32との密着性を上げることや、透光性基板3
1の表面のキズを埋めるため等の目的で絶縁膜が形成さ
れることもある。
【0006】前記TFT駆動型液晶表示装置は、前記ゲ
ートバスライン32に走査信号が入力され、該信号によ
って前記TFT36のスイッチングが制御され、該TF
T36がONとなったときには、前記ソースバスライン
34に入力されるデータ信号が前記TFT36のドレイ
ン電極を介して画素電極35に入力され、画素を点灯ま
たは非点灯状態にすることによって表示を行っている。
【0007】ところで、前記液晶表示装置は、その製造
工程において高度な薄膜形成技術や微細加工技術が必要
であるため欠陥の発生を完全に抑えることは困難であ
り、特にパネルサイズが対角8インチ以上の大型液晶表
示装置においては、従来から100パーセントの良品率
を達成することは殆ど不可能であった。
【0008】前記製造工程において発生する欠陥として
は、図14(a)に示されるように透光性基板31上に
異物が付着してしまうことや、図15(a)に示される
ように前記下層絶縁膜33の一部が剥離してしまうこと
等によって、図14(b)や図15(b)に示すように
生ずるソースバスライン34の断線が挙げられる。
【0009】このように、異物の付着や下層絶縁膜の剥
離による欠陥部分によってソースバスライン34が断線
してしまった場合には、TFT36が正常にスイッチン
グ制御されていても断線箇所より先のソースバスライン
に接続された画素には正常なデータ信号が入力されず、
不良画素となってしまう。該不良画素の集合体は線状に
並ぶため、輝線あるいは黒線が発生し、線欠陥となって
しまう。
【0010】上述したような異物の付着や膜の剥離等に
よる断線は、ソースバスライン34に限らず、ゲートバ
スライン32やTFT36のドレイン電極に発生する可
能性もある。
【0011】上述したような異物の付着や膜の剥離等に
よる断線がゲートバスライン32に発生した場合には、
ソースバスライン34から正常なデータ信号が送られて
いても、断線箇所よりも先のゲートバスラインに接続さ
れたTFTには走査信号が入力されないため該TFTが
正常にスイッチング制御されず、不良画素となってしま
う。この場合も、該不良画素は線欠陥となってしまう。
【0012】また、上述したような異物の付着や膜の剥
離等による断線がTFT36のドレイン電極に発生した
場合、該ドレイン電極に接続されている画素電極35に
はやはり正常なデータ信号が入力されないため不良画素
となり、点欠陥となってしまう。
【0013】前記断線によって生じる欠陥を防ぐため
に、液晶表示装置内の表示領域外にバスラインの冗長配
線を1本または複数本組み込み、断線が生じた電極配線
をカットし、冗長配線につなぐことによって修正を行う
方法が知られている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような冗長配線を組み込む場合では、冗長配線数に限
度があるため、一つのTFT基板で修正できる断線の数
には限りがあり、断線の数が多くなると、これら全てを
修正することができないという問題点があった。
【0015】また、冗長配線自体に断線が生じた場合
は、該冗長配線を用いて修正することができなくなると
共に、修正できる断線の数が減少してしまうという問題
点があった。
【0016】さらには、前記冗長配線を液晶表示装置内
の表示領域外に形成することは、液晶表示装置全体の大
きさに対する有効表示領域を小さくさせてしまうという
問題点があった。
【0017】本発明は、冗長配線を形成することなく、
前記断線が生じることのない液晶表示装置の製造法及び
それに用いる検査修正装置を提供することを目的とする
ものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
液晶表示装置の製造方法は、透光性基板上にストライプ
状の第1のバスラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラ
インに直交するストライプ状の予備配線および予備配線
を覆う第2のバスラインと、がこの順に形成されてなる
アクティブマトリックス基板を有する液晶表示装置の製
造方法において、前記第1のバスラインと前記絶縁膜と
前記予備配線を形成した後、前記第2のバスラインを形
成する前に、該第2のバスラインを形成しようとするバ
スライン形成箇所に欠陥部分があるかどうか検査する検
査工程と、前記検査工程において欠陥部分が検出された
とき、検出された欠陥部分に、前記透光性基板の前記バ
スライン形成側とは反対側表面からレーザーを照射して
該欠陥部分を除去するとともに、該欠陥部分の除去され
た絶縁膜部分および予備配線部分に順テーパを形成する
欠陥除去工程と、前記欠陥除去工程の後に、前記順テー
パを含むバスライン形成箇所に、前記第2のバスライン
を形成するバスライン形成工程とを有することを特徴と
するものである。
【0019】本発明の請求項2記載の液晶表示装置の製
造方法は、透光性基板上にストライプ状の第1のバスラ
インと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに直交するス
トライプ状の予備配線および予備配線を覆う第2のバス
ラインと、がこの順に形成されてなるアクティブマトリ
ックス基板を有する液晶表示装置の製造方法において、
前記第1のバスラインと前記絶縁膜と前記予備配線を形
成した後、前記第2のバスラインを形成する前に、該第
2のバスラインを形成しようとするバスライン形成箇所
に欠陥部分があるかどうか検査する検査工程と、前記検
査工程において欠陥部分が検出されたとき、検出された
欠陥部分に、前記透光性基板の前記バスライン形成側と
は反対側表面から出力および出力分布が調整されたレー
ザーを照射して該欠陥部分を除去した後、該欠陥部分の
除去された絶縁膜部分および予備配線部分に順テーパを
形成するために出力および出力分布が調整されたレーザ
ーを照射して順テーパを形成する欠陥除去工程と、前記
欠陥除去工程の後に、前記順テーパを含むバスライン形
成箇所に、前記第2のバスラインを形成するバスライン
形成工程とを有することを特徴とするものである。
【0020】本発明の請求項3記載の液晶表示装置の製
造方法は、透光性基板上に形成された絶縁膜上に複数の
電極配線が形成されてなる電極基板を有する液晶表示装
置の製造方法において、前記電極配線を形成する前に、
電極配線を形成しようとする電極配線形成箇所に欠陥部
分があるかどうかを検出する検査工程と、前記検査工程
において欠陥部分が検出されたとき、検出された欠陥部
分に、前記透光性基板の前記電極配線形成側とは反対側
表面から出力および出力分布が調整されたレーザーを照
射して該欠陥部分を除去した後、該欠陥部分の除去され
た絶縁膜部分に順テーパを形成するために出力および出
力分布が調整されたレーザーを照射して順テーパを形成
する欠陥除去工程と、前記順テーパを含む前記電極形成
箇所に、前記電極配線を形成する電極配線形成工程とを
有することを特徴とするものである。
【0021】本発明の請求項4記載の液晶表示装置の製
造方法は、透光性基板上にストライプ状の第1のバスラ
インと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに直交するス
トライプ状の第2のバスラインと、がこの順に形成され
てなるアクティブマトリックス基板を有する液晶表示装
置の製造方法において、前記透光性基板上に前記第1の
バスラインおよび前記絶縁膜を形成した後、前記第2の
バスラインを形成する前に、該第2のバスラインを形成
しようとするバスライン形成箇所に欠陥部分があるかど
うか検査する検査工程と、前記検査工程において欠陥部
分が検出されたとき、検出された欠陥部分に、前記透光
性基板の前記バスライン形成側とは反対側表面から出力
および出力分布が調整されたレーザーを照射して該欠陥
部分を除去した後、該欠陥部分の除去された絶縁膜部分
に順テーパを形成するために出力および出力分布が調整
されたレーザーを照射して順テーパを形成する欠陥除去
工程と、前記欠陥除去工程の後に、前記順テーパを含む
バスライン形成箇所に、前記第2のバスラインを形成す
るバスライン形成工程とを有することを特徴とするもの
である。
【0022】本発明の請求項5記載の液晶表示装置の製
造方法は、マトリックス状に配置された複数の画素電極
と、各画素電極に対応して形成される薄膜トランジスタ
とを透光性基板上に有し、絶縁膜上で前記薄膜トランジ
スタのドレイン電極と前記画素電極とが電気的に接続さ
れるアクティブマトリックス基板を有する液晶表示装置
の製造方法において、前記薄膜トランジスタのドレイン
電極を形成する前に、該ドレイン電極の形成箇所に欠陥
部分があるかどうか検査する検査工程と、前記検査工程
において欠陥部分が検出されたとき、検出された欠陥部
分に、前記透光性基板の前記ドレイン電極形成側とは反
対側表面から出力および出力分布が調整されたレーザー
を照射して該欠陥部分を除去した後、該欠陥部分の除去
された絶縁膜部分に順テーパを形成するために出力およ
び出力分布が調整されたレーザーを照射して順テーパを
形成する欠陥除去工程と、前記欠陥除去工程の後に、前
記順テーパを含むドレイン電極形成箇所に、前記ドレイ
ン電極を形成するドレイン電極形成工程とを有すること
を特徴とするものである。
【0023】本発明の請求項6記載の液晶表示装置の製
造方法は、請求項1〜5のいずれかに記載の液晶表示装
置の製造方法において、前記欠陥除去工程では、YAG
レーザーのようにレーザー分布がガウシアン分布となる
レーザーを用いることを特徴とするものである。
【0024】本発明の請求項7記載の液晶表示装置の検
査修正装置は、透光性基板上に形成された絶縁膜上に複
数の電極配線が形成されてなる電極基板を有する液晶表
示装置を製造する際に用いられ、前記電極配線を形成し
ようとする電極配線形成箇所の欠陥部分の有無を検査
し、該欠陥部分を除去する液晶表示装置の検査修正装置
であって、被検査対象である電極基板を支持して固定す
る支持固定手段と、前記被検査対象電極基板を撮像して
得られた画像を画像認識処理して欠陥部分の有無を検出
し、該欠陥部分の位置座標データを取得する画像認識手
段と、前記画像認識手段によって得られた欠陥部分の位
置座標データを記憶する記憶手段と、前記被検査対象電
極基板の電極配線形成側とは反対側表面から前記欠陥部
分に出力および出力分布が調整されたレーザーを照射し
て該欠陥部分を除去した後、欠陥が除去された前記絶縁
膜部分に順テーパを形成するために出力および出力分布
が調整されたレーザーを照射して順テーパを形成するレ
ーザー照射手段と、前記記憶手段に記憶された欠陥部分
の位置座標データを読み取り、前記レーザー照射手段の
照射スポットを該欠陥部分に合わせる制御部とを備える
ことを特徴とするものである。
【0025】また本発明の請求項8記載の液晶表示装置
の検査修正装置は、請求項7記載の液晶表示装置の検査
修正装置において、前記レーザー照射手段は、YAGレ
ーザーのようにレーザー分布がガウシアン分布となるレ
ーザーを照射することを特徴とするものである。
【0026】以下に、上記構成による作用について説明
する。
【0027】本発明の請求項1記載の液晶表示装置の製
造方法においては、液晶表示装置が、ストライプ状の第
1のバスラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに
直交する予備配線および予備配線を覆うストライプ状の
第2のバスラインと、がこの順に形成されてなるアクテ
ィブマトリックス基板を備える場合には、第2のバスラ
インを形成する前に欠陥部分を除去するとともに、その
欠陥部分を除去した絶縁膜部分および予備配線部分に順
テーパを形成し、前記第2のバスラインを前記順テーパ
を含む電極形成箇所に形成することによって、前記第2
のバスラインの断線による線欠陥が発生するのを防ぐこ
とができる。また、欠陥部分の除去および順テーパの形
成は、レーザー照射によって容易に行うことができる。
前記第2のバスラインの形成前に、該バスラインの予備
配線を形成することによって、絶縁膜上に存在する異物
や膜剥がれが前記第2のバスラインの断線となり得るか
どうかを容易に判断することができる。また、前記予備
配線に断線が生じている場合には、この上に形成される
前記第2のバスラインも断線してしまうので、該予備配
線の抵抗検査を行うことによって容易に欠陥部分を検出
することができる。
【0028】本発明の請求項2記載の液晶表示装置の製
造方法においては、液晶表示装置が、ストライプ状の第
1のバスラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに
直交する予備配線および予備配線を覆うストライプ状の
第2のバスラインと、がこの順に形成されてなるアクテ
ィブマトリックス基板を備える場合には、第2のバスラ
インを形成する前に欠陥部分を除去するとともに、その
欠陥部分を除去した絶縁膜部分および予備配線部分に順
テーパを形成し、前記第2のバスラインを前記順テーパ
を含む電極形成箇所に形成することによって、前記第2
のバスラインの断線による線欠陥が発生するのを防ぐこ
とができる。また、欠陥部分の除去および順テーパの形
成は、欠陥部分を除去するために出力および出力分布が
調整されたレーザーを照射して欠陥部分を除去した後、
順テーパを形成するために出力および出力分布が調整さ
れたレーザーを照射して順テーパを形成することによっ
て、欠陥部分の除去と順テーパの形成とを確実に行うこ
とができる。前記第2のバスラインの形成前に、該バス
ラインの予備配線を形成することによって、絶縁膜上に
存在する異物や膜剥がれが前記第2のバスラインの断線
となり得るかどうかを容易に判断することができる。ま
た、前記予備配線に断線が生じている場合には、この上
に形成される前記第2のバスラインも断線してしまうの
で、該予備配線の抵抗検査を行うことによって容易に欠
陥部分を検出することができる。
【0029】本発明の請求項3記載の液晶表示装置の製
造方法においては、電極配線を形成する前に欠陥部分を
除去するとともに、その欠陥部分を除去した絶縁膜部分
に順テーパを形成し、前記電極配線を前記順テーパを含
む電極形成箇所に形成することによって、前記電極配線
の断線が発生するのを防ぐことができる。また、欠陥部
分の除去および順テーパの形成は、欠陥部分を除去する
ために出力および出力分布が調整されたレーザーを照射
して欠陥部分を除去した後、順テーパを形成するために
出力および出力分布が調整されたレーザーを照射して順
テーパを形成することによって、欠陥部分の除去と順テ
ーパの形成とを確実に行うことができる。
【0030】本発明の請求項4記載の液晶表示装置の製
造方法においては、液晶表示装置が、ストライプ状の第
1のバスラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに
直交するストライプ状の第2のバスラインと、がこの順
に形成されてなるアクティブマトリックス基板を備える
場合には、第2のバスラインを形成する前に欠陥部分を
除去するとともに、その欠陥部分を除去した絶縁膜部分
に順テーパを形成し、前記第2のバスラインを前記順テ
ーパを含む電極形成箇所に形成することによって、前記
第2のバスラインの断線による線欠陥が発生するのを防
ぐことができる。また、欠陥部分の除去および順テーパ
の形成は、欠陥部分を除去するために出力および出力分
布が調整されたレーザーを照射して欠陥部分を除去した
後、順テーパを形成するために出力および出力分布が調
整されたレーザーを照射して順テーパを形成することに
よって、欠陥部分の除去と順テーパの形成とを確実に行
うことができる。
【0031】本発明の請求項5記載の液晶表示装置の製
造方法においては、マトリックス状に配置された複数の
画素電極と、各画素電極に対応して形成される薄膜トラ
ンジスタとを透光性基板上に有し、絶縁膜上で前記薄膜
トランジスタのドレイン電極と前記画素電極とが電気的
に接続されるアクティブマトリックス基板である場合に
は、ドレイン電極を形成する前に欠陥部分を除去すると
ともに、その欠陥部分を除去した絶縁膜部分に順テーパ
を形成し、前記ドレイン電極を前記順テーパを含む電極
形成箇所に形成することによって、前記ドレイン電極の
断線による点欠陥が発生するのを防ぐことができる。ま
た、欠陥部分の除去および順テーパの形成は、欠陥部分
を除去するために出力および出力分布が調整されたレー
ザーを照射して欠陥部分を除去した後、順テーパを形成
するために出力および出力分布が調整されたレーザーを
照射して順テーパを形成することによって、欠陥部分の
除去と順テーパの形成とを確実に行うことができる。
【0032】本発明の請求項7記載の液晶表示装置の検
査修正装置においては、上述した液晶表示装置の製造方
法において必要となる異物や膜剥がれの検出およびこれ
らの除去を容易に行うことができる。また、欠陥部分を
除去するために出力および出力分布が調整されたレーザ
ーを照射して欠陥部分を除去した後、順テーパを形成す
るために出力および出力分布が調整されたレーザーを照
射して順テーパを形成することによって、欠陥部分の除
去と順テーパの形成とを確実に行うことができる。
【0033】本発明の請求項8記載の液晶表示装置の検
査修正装置においては、YAGレーザーのようにレーザ
ー分布がガウシアン分布となるレーザーを用いることに
よって、順テーパのテーパ角度を自由に調整することが
可能となる。
【0034】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)本発明の第1の実施形態について、図
1乃至図4を用いて説明する。本実施形態においては、
基板上にまずゲートバスラインを形成し、その後ソース
バスラインを形成する場合、つまりTFTの構造が、ゲ
ート電極が最も下層に位置する逆スタガ構造をとる場合
について説明する。なお、図1はソースバスライン形成
前のTFT基板の一部の平面図であり、図2は図1のA
−A断面における液晶表示装置の製造方法を示す図であ
る。また、図1、図2において、1は透光性基板、2は
ゲートバスライン、3は絶縁膜、5はソースバスライン
を示している。
【0035】本実施形態では、TFT基板を以下のよう
に形成する。まず、ガラス等の透光性基板1上にゲート
バスライン2、絶縁膜3をこの順に形成する。次に、ソ
ースバスライン5を形成する前に、該ソースバスライン
5を形成する箇所に異物の付着による欠陥部分を検出す
る。次に、図1に示されるような異物の付着が前記ソー
スバスラインを形成する箇所に検出された場合、図2
(a)に示されるように膜の裏面側から、つまり透光性
基板側からレーザー4を照射し、図2(b)に示される
ように、前記異物を除去するとともに、該除去部に順テ
ーパを形成することによって欠陥部分の修正を行う。そ
の後、図2(c)に示されるようにソースバスライン5
を形成する。このとき、前記ソースバスライン5は、前
工程で形成された順テーパに沿って形成されるため、断
線を生じることなく形成することができる。
【0036】なお、前記ソースバスライン5を形成する
箇所に絶縁膜の剥がれ部が検出された場合であっても、
図2(a)〜(c)に示されるように、先述した方法と
同一の方法によって断線を生じることなくソースバスラ
イン5を形成することができる。
【0037】以上のように形成されたTFT基板を有す
る本実施形態の液晶表示装置では、異物の付着や絶縁膜
の剥がれ部等の欠陥部分によるソースバスライン5の断
線を防止することができるため、線欠陥の発生を防ぐこ
とができる。
【0038】なお、本実施形態において、異物や絶縁膜
の剥がれ部等の欠陥部分を除去する際に形成する順テー
パの角度αは、この上に形成するソースバスライン5及
び絶縁膜3の膜厚にもよるが、例えば両者がともに30
00オングストロームである場合では、45°を越える
とソースバスライン5が断線してしまうことがあるの
で、前記順テーパの角度αは45°以下、望ましくは1
5°〜30°とするのが良い。
【0039】前記順テーパの付け方は、レーザー4の強
度の調整や、レーザー4の分布、すなわち出力密度の分
布を調整することによって行うことが可能である。特
に、YAGレーザーのようにレーザーの分布がガウシア
ン分布となるレーザを用いれば、テーパ角度を自由に調
整することが可能となる。
【0040】このように、所望のテーパ角度を得ようと
すると照射するレーザーの強度や出力密度の分布を調整
する必要があるが、このように調整されたレーザーを用
いて前記欠陥部分を完全に除去することができるとは限
らない。したがって、図3に示されるように前記欠陥部
分を除去するためのレーザーと、順テーパを形成するた
めのレーザーとを分けて照射するようにしても良い。す
なわち、前記欠陥部分を除去するために、少なくともソ
ースバスライン形成箇所と前記欠陥部分との重なった領
域を含む比較的広い範囲で、かつ前記欠陥部分を除去す
るに足りる高い出力でAの領域を照射した後に、絶縁膜
3に順テーパを形成するために、少なくともソースバス
ライン形成箇所と前記欠陥部分との境界部分を含む比較
的狭い範囲で、かつ調整された出力でBの領域を照射す
るようにすれば良い。また、前記欠陥部分を除去するた
めのレーザーは、該欠陥部分の大きさに応じて照射サイ
ズや照射強度を変更したり、複数回に分けて照射しても
良い。
【0041】次に、上記の欠陥検出および欠陥修正を行
う検査修正装置について図4を用いて説明する。
【0042】図4は本実施形態の検査修正装置の概略図
である。同装置は、ソースバスライン形成前のTFT基
板6を支持固定する為の可動ステージ7と、該基板上の
欠陥部分の有無や欠陥部分の位置等を調べる為の画像認
識手段8と、XYステージ9上に固定され、該基板上に
存在する欠陥部分にレーザーを照射し、前記欠陥部分の
除去と、該除去部に順テーパを形成する為のレーザー照
射手段10と、が設けられている。
【0043】さらに、前記画像認識手段8によって検出
された欠陥部分の位置を座標データとして記憶する記憶
手段11と、該記憶手段11によって記憶された座標デ
ータを読み取り、該データに基づいて前記XYステージ
9を制御し、前記レーザー照射手段10の照射スポット
を欠陥部分に合わせる為の制御部12と、が設けられて
いる。
【0044】また、前記レーザー照射手段10にはCC
Dカメラ13が設けられており、別に設けられたモニタ
14にその映像を映し出すようになっている。これは、
欠陥部分の大きさや、異物の材質によって照射回数や照
射出力を変更する必要があるときに、前記モニタ14を
見ながら手動によって前記照射回数や照射出力を調整す
る為である。また、前記CCDカメラ13によって写さ
れた映像は、上述したようにレーザー照射手段10の照
射スポットを欠陥部分に前記制御部12により自動で位
置合わせした後、前記モニタ14を見ながら手動によっ
て照射スポットを微調整する為に用いても良い。
【0045】上述した本発明の欠陥検査修正装置によっ
て、ソースバスライン形成前の基板6に対して欠陥の検
出及び欠陥部分の除去並びに順テーパの形成を行う方法
を以下に示す。
【0046】ソースバスライン形成前のTFT基板6は
可動ステージ7上にセットされた後、第1の所定の位置
に位置決めされる。第1の所定の位置には、TFT基板
6の上部に画像認識手段8が設けられている。前記画像
認識手段8によって前記TFT基板6上の画像認識処理
が行われ、前記TFT基板6上の異物の付着や絶縁膜の
剥がれ部による欠陥部分の有無が検出される。
【0047】前記画像認識手段8によって異物の付着や
絶縁膜の剥がれ部による欠陥部分が検出されれば、該欠
陥部分の位置を座標データとして記憶手段11へ転送
し、記憶させる。
【0048】続いて、可動ステージ7によって、TFT
基板6は第2の所定の位置に位置決めされる。第2の所
定の位置には、TFT基板6の裏面側、すなわち可動ス
テージ7の下部に、XYステージ9上に固定されたレー
ザ照射手段10が設けられている。前記XYステージ9
には制御部12が接続されている。該制御部12は前記
記憶手段11に記憶された座標データを受け取り、この
データに基づいて前記XYステージ9を移動させ、前記
レーザ照射手段10の照射スポットをTFT基板6の欠
陥部分に合わせる。
【0049】この後、レーザ照射手段10のヘッド部に
設けられたCCDカメラ13によって写された映像をモ
ニタ14によって確認し、異物の材質や大きさ、絶縁膜
の剥がれ部の大きさに基づいて、作業者がレーザ出力と
レーザ照射領域とを決定し、レーザ照射を行う。
【0050】このとき、前記画像認識手段8によって、
欠陥位置の座標だけでなく、異物や絶縁膜の剥がれ部の
大きさ、異物の色を識別できるようにしておけば、これ
らの情報を欠陥位置の座標データと共に記憶手段11に
記憶させ、レーザ照射の際に前記制御部12によって前
記記憶手段11から取り出し、該制御部12によってレ
ーザ出力とレーザ照射領域とを自動的に決定させること
も可能である。
【0051】なお、TFTの構造が、ゲート電極が最も
下層とならない場合、つまりスタガ構造の場合では、基
板上にソースバスライン5、絶縁膜3を形成した後にゲ
ートバスライン2を形成することとなるが、本実施形態
と同様にすればゲートバスライン2の断線を防止するこ
とが可能となる。
【0052】(実施の形態2)本発明の第2の実施形態
について、図5乃至図7を用いて説明する。本実施形態
においてもTFTが逆スタガ構造をとる場合について説
明する。なお、図5はソースバスライン形成前のTFT
基板の一部の平面図であり、図6は図5のB−B断面に
おける液晶表示装置の製造方法を示す図である。また、
図5、図6において、1は透光性基板、2はゲートバス
ライン、3は絶縁膜、5はソースバスライン、15は前
記ソースバスラインの予備配線を示している。
【0053】本実施形態では、TFT基板を以下のよう
に形成する。まず、ガラス等の透光性基板1上にゲート
バスライン2、絶縁膜3をこの順に形成する。次に、ソ
ースバスライン5を形成する前に、図5に示されるよう
に該ソースバスライン5を形成する箇所に、該ソースバ
スライン5と同一幅またはそれ以下の幅で予備配線15
を形成する。この予備配線15はTFTの半導体層と同
一の材料で形成すれば、TFTの半導体層を成膜・パタ
ーニングする際に同時にパターニングすることによっ
て、工程数を増加させることなく形成することができ
る。
【0054】次に、画像認識手段によって該ソースバス
ライン5を形成する箇所に異物の付着による欠陥部分を
検出する。本実施形態のように、予備配線15を形成し
た場合では、付着した異物がその後に形成するソースバ
スライン5と重なるかどうかを容易に判断することがで
きる。また、異物の付着による欠陥部分を検出する方法
としては画像認識手段以外にも、予備配線の両端で抵抗
検査を行うことによっても可能となる。この場合、画像
認識手段によって検出するよりも検出時間が短縮される
ことや、欠陥座標が正確に得られる等のメリットがあ
る。
【0055】次に、図5に示されるような異物の付着が
前記ソースバスライン5を形成する箇所に検出された場
合、図6(a)に示されるように膜の裏面側から、つま
り透光性基板側からレーザー4を照射し、前記異物を除
去するとともに、図6(b)に示されるように、該除去
部に順テーパを形成する。その後、図6(c)に示され
るようにソースバスライン5を形成する。このとき、前
記ソースバスライン5は、前工程で形成された順テーパ
に沿って形成されるため、断線を生じることなく形成す
ることができる。
【0056】なお、前記ソースバスライン5を形成する
箇所に絶縁膜の剥がれ部が検出された場合であっても、
図6(a)〜(c)に示されるように、先述した方法と
同一の方法によって断線を生じることなくソースバスラ
イン5を形成することができる。
【0057】以上のように形成されたTFT基板を有す
る本実施形態の液晶表示装置では、異物の付着や絶縁膜
の剥がれ部等の欠陥部分によるソースバスラインの断線
を防止することができ、線欠陥の発生を防ぐことができ
る。
【0058】なお、本実施形態においても、異物や絶縁
膜の剥がれ部を除去する際に形成する順テーパの角度
は、この上に形成するソースバスライン及び予備配線、
絶縁膜の膜厚にもよるが、例えばソースバスライン及び
絶縁膜が3000オングストローム、予備配線が500
オングストロームである場合では、45°を越えるとソ
ースバスラインが断線してしまうことがあるので、前記
順テーパの角度は45°以下、望ましくは15°〜30
°とするのが良い。
【0059】前記順テーパの付け方は、上述した第1の
実施形態と同じようにすれば良い。また、第1の実施形
態と同様に、照射するレーザーは、異物や絶縁膜の剥が
れ部を除去するためのものと、絶縁膜に順テーパを形成
するためのものとに分けてもよい。さらに、異物や絶縁
膜の剥がれ部を除去するためのレーザーは、異物の大き
さに応じて照射サイズや照射強度を変更したり、複数回
に分けて照射しても良い。
【0060】次に、上記の欠陥検出および欠陥修正を行
う検査修正装置について図7を用いて説明する。
【0061】図7は本実施形態の検査修正装置の概略図
である。同装置は、図4に示される第1の実施形態にお
ける検査修正装置とほぼ同じ構成であるので、説明を省
略する。なお、前記第1の実施形態とは、画像認識手段
8とともに予備配線15の抵抗検査を行うための検査用
プローブ16が設けられている点が異なる。
【0062】上述した本実施形態の検査修正装置によっ
て、ソースバスライン形成前のTFT基板6に対して欠
陥の検出及び欠陥部分の除去並びに順テーパの形成を行
う方法を以下に示す。
【0063】ソースバスライン形成前のTFT基板6は
可動ステージ7上にセットされた後、第1の実施形態と
同様に第1の所定の位置に位置決めされる。そして、検
査用プローブ16を予備配線15の両端に接触させ、該
予備配線15の両端の抵抗値を測定し、断線が生じてい
るかどうか検出する。
【0064】予備配線15による抵抗値検査によって予
備配線15の断線による欠陥が検出されれば、画像認識
手段8によって前記予備配線15の形状を検査し、前記
欠陥部分の座標データを記憶手段11へ転送し、記憶さ
せる。
【0065】続いて、可動ステージ7によって、TFT
基板6は第1の実施形態と同様に第2の所定の位置に位
置決めされ、以下第1の実施形態と同様にしてレーザ照
射手段10の照射スポットをTFT基板6の欠陥部分に
合わせ、異物や絶縁膜の剥がれ部の形状に基づいてレー
ザ出力とレーザ照射領域とを決定し、レーザ照射を行
う。
【0066】なお、TFTの構造が、ゲート電極が最も
下層とならない場合、つまりスタガ構造の場合では、基
板上にソースバスライン5、絶縁膜3を形成した後にゲ
ートバスライン2を形成することとなるが、本実施形態
と同様にすればゲートバスライン2の断線を防止するこ
とが可能となる。
【0067】(実施の形態3)次に、本発明の第3の実
施の形態を図8を用いて説明する。
【0068】本実施の形態における液晶表示装置は、透
光性基板1上に絶縁膜17を形成し、該絶縁膜17上に
ゲートバスライン2を形成するものである。
【0069】まず、透光性基板1上に絶縁膜17を形成
する。次に、ゲートバスライン2を形成する前に、該ゲ
ートバスライン2を形成する箇所に異物の付着による欠
陥部分を検出する。次に、異物の付着が前記ゲートバス
ライン2を形成する箇所に検出された場合、図8(a)
に示されるように膜の裏面側から、つまり透光性基板側
からレーザー4を照射し、図8(b)に示されるよう
に、前記異物を除去するとともに、該除去部に順テーパ
を形成することによって欠陥部分の修正を行う。その
後、図8(c)に示されるようにゲートバスライン2を
形成する。このとき、前記ゲートバスライン2は、前工
程で形成された順テーパに沿って形成されるため、断線
を生じることなく形成することができる。
【0070】なお、前記ゲートバスライン2を形成する
箇所に絶縁膜2の剥がれ部が検出された場合であって
も、図8(a)〜(c)に示されるように、先述した方
法と同一の方法によって断線を生じることなくゲートバ
スライン2を形成することができる。
【0071】その後は、上述した第1または第2の実施
形態で説明した方法に従って液晶表示装置を製造すれ
ば、断線による欠陥のない液晶表示装置を得ることがで
きる。
【0072】なお、前記欠陥部分の修正は、上述した第
1の実施形態で説明した検査修正装置を用いることによ
って行うことができる。
【0073】(実施の形態4)次に、本発明の第4の実
施形態を図9を用いて説明する。
【0074】図9に示すように、TFTと画素電極とを
接続するドレイン電極18が形成される箇所に、上述し
たような異物の付着や絶縁膜の剥がれ部が存在した場合
であっても、上述したような第1、第2の実施形態と同
様、画像認識手段によって異物の付着や絶縁膜の剥がれ
部を検出した後、基板の裏面からレーザーを照射するこ
とによって前記異物や絶縁膜の剥がれ部を除去すると共
に、該除去部に順テーパを形成することができ、この上
にドレイン電極18を形成することによってドレイン電
極18の断線を防ぐことができる。
【0075】なお、本実施形態における欠陥修正も、上
述した第1、第2の実施形態で説明した検査修正装置を
用いることによって修正することができる。
【0076】(実施の形態5)本発明の液晶表示装置の
製造方法は、単純マトリックス駆動型液晶表示装置にも
適用することができる。単純マトリックス駆動型液晶表
示装置とは、図10に示すようにストライプ状の電極配
線21,22が形成された2枚の電極基板19,20
を、夫々の電極配線が直交するように所定の間隙を保っ
て対向配置させ、該間隙に液晶分子を挾持しており、電
極配線21と22との交差部が画素となっているもので
ある。この単純マトリックス駆動型液晶表示装置の電極
配線21,22に断線が生じた場合においても、該断線
箇所より先の電極配線により形成される画素には信号が
入力されないため、線欠陥が発生してしまう。このた
め、単純マトリックス駆動型液晶表示装置においても、
前記断線の発生を防ぐことは重要である。以下に、本実
施形態を図11を用いて説明する。
【0077】まず、透光性基板19(または20)上に
絶縁膜23を形成する。この絶縁膜23は、透光性基板
19(または20)の表面のキズを埋めることや、透光
性基板19(または20)とストライプ状の電極配線2
1(または22)との密着性を上げること等の目的で形
成される。
【0078】次に、ストライプ状の電極配線21(また
は22)を形成する前に、該電極配線21を形成する箇
所に異物の付着による欠陥部分を検出する。次に、異物
の付着が前記電極配線21(または22)を形成する箇
所に検出された場合、図11(a)に示されるように膜
の裏面側から、つまり透光性基板側からレーザー4を照
射し、図11(b)に示されるように、前記異物を除去
するとともに、該除去部に順テーパを形成することによ
って欠陥部分の修正を行う。その後、図11(c)に示
されるように電極配線21(または22)を形成する。
このとき、前記電極配線21(または22)は、前工程
で形成された順テーパに沿って形成されるため、断線を
生じることなく形成することができる。
【0079】なお、前記電極配線21(または22)を
形成する箇所に絶縁膜23の剥がれ部が検出された場合
であっても、図11(a)〜(c)に示されるように、
先述した方法と同一の方法によって断線を生じることな
く電極配線21(または22)を形成することができ
る。
【0080】その後は、上述した第1または第2の実施
形態で説明した方法に従って液晶表示装置を製造すれ
ば、断線による欠陥のない液晶表示装置を得ることがで
きる。
【0081】なお、前記欠陥部分の修正は、上述した第
1の実施形態で説明した検査修正装置を用いることによ
って行うことができる。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載の液晶表示装置の製造方法によれば、液晶表示装置
が、ストライプ状の第1のバスラインと、絶縁膜と、前
記第1のバスラインに直交する予備配線および予備配線
を覆うストライプ状の第2のバスラインと、がこの順に
形成されてなるアクティブマトリックス基板を備える場
合には、前記第2のバスラインの断線による線欠陥が発
生するのを防ぐことができるという効果を奏する。ま
た、一つのアクティブマトリックス基板に生じたすべて
の欠陥部分を修正することができるという効果を奏す
る。さらに、欠陥部分の除去および順テーパの形成は、
レーザー照射によって容易に行うことができるという効
果を奏する。また、前記第2のバスラインの形成前に、
該バスラインの予備配線を形成することによって、絶縁
膜上に存在する異物や膜剥がれが前記第2のバスライン
の断線となり得るかどうかを容易に判断することができ
るという効果を奏する。さらに、前記予備配線に断線が
生じている場合には、この上に形成される前記第2のバ
スラインも断線してしまうので、該予備配線の抵抗検査
を行うことによって容易に欠陥部分を検出することがで
きるという効果を奏する。
【0083】本発明の請求項2記載の液晶表示装置の製
造方法によれば、液晶表示装置が、ストライプ状の第1
のバスラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに直
交する予備配線および予備配線を覆うストライプ状の第
2のバスラインと、がこの順に形成されてなるアクティ
ブマトリックス基板を備える場合には、前記第2のバス
ラインの断線による線欠陥が発生するのを防ぐことがで
きるという効果を奏する。また、一つのアクティブマト
リックス基板に生じたすべての欠陥部分を修正すること
ができるという効果を奏する。さらに、欠陥部分の除去
および順テーパの形成は、欠陥部分を除去するために出
力および出力分布が調整されたレーザーを照射して欠陥
部分を除去した後、順テーパを形成するために出力およ
び出力分布が調整されたレーザーを照射して順テーパを
形成することによって、欠陥部分の除去と順テーパの形
成とを確実に行うことができるという効果を奏する。ま
た、前記第2のバスラインの形成前に、該バスラインの
予備配線を形成することによって、絶縁膜上に存在する
異物や膜剥がれが前記第2のバスラインの断線となり得
るかどうかを容易に判断することができるという効果を
奏する。さらに、前記予備配線に断線が生じている場合
には、この上に形成される前記第2のバスラインも断線
してしまうので、該予備配線の抵抗検査を行うことによ
って容易に欠陥部分を検出することができるという効果
を奏する。
【0084】本発明の請求項3記載の液晶表示装置の製
造方法によれば、液晶表示装置の電極基板上に形成され
る電極配線を形成する前に、該電極配線の形成箇所に欠
陥部分がある場合には、該欠陥部分を除去するととも
に、欠陥部分を除去した絶縁膜部分に順テーパを形成
し、その後該順テーパを含む電極配線形成箇所に前記電
極配線を形成するので、前記電極配線が断線することを
防ぐことができる。したがって、電極配線の断線によっ
て生ずる欠陥、たとえば線欠陥あるいは点欠陥の発生を
なくすことができるという効果を奏する。また、一つの
電極基板に生じたすべての欠陥部分を修正することがで
きるという効果を奏する。さらに、前記欠陥部分の除去
および順テーパの形成は、欠陥部分を除去するために出
力および出力分布が調整されたレーザーを照射して欠陥
部分を除去した後、順テーパを形成するために出力およ
び出力分布が調整されたレーザーを照射して順テーパを
形成することによって、欠陥部分の除去と順テーパの形
成とを確実に行うことができるという効果を奏する。
【0085】本発明の請求項4記載の液晶表示装置の製
造方法によれば、液晶表示装置が、ストライプ状の第1
のバスラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに直
交するストライプ状の第2のバスラインと、がこの順に
形成されてなるアクティブマトリックス基板を備える場
合には、前記第2のバスラインの断線による線欠陥が発
生するのを防ぐことができるという効果を奏する。ま
た、一つのアクティブマトリックス基板に生じたすべて
の欠陥部分を修正することができるという効果を奏す
る。さらに、欠陥部分の除去および順テーパの形成は、
欠陥部分を除去するために出力および出力分布が調整さ
れたレーザーを照射して欠陥部分を除去した後、順テー
パを形成するために出力および出力分布が調整されたレ
ーザーを照射して順テーパを形成することによって、欠
陥部分の除去と順テーパの形成とを確実に行うことがで
きるという効果を奏する。
【0086】本発明の請求項5記載の液晶表示装置の製
造方法によれば、マトリックス状に配置された複数の画
素電極と、各画素電極に対応して形成される薄膜トラン
ジスタとを透光性基板上に有し、絶縁膜上で前記薄膜ト
ランジスタのドレイン電極と前記画素電極とが電気的に
接続されるアクティブマトリックス基板である場合に
は、前記ドレイン電極の断線による点欠陥が発生するの
を防ぐことができるという効果を奏する。また、一つの
アクティブマトリックス基板に生じたすべての欠陥部分
を修正することができるという効果を奏する。さらに、
欠陥部分の除去および順テーパの形成は、欠陥部分を除
去するために出力および出力分布が調整されたレーザー
を照射して欠陥部分を除去した後、順テーパを形成する
ために出力および出力分布が調整されたレーザーを照射
して順テーパを形成することによって、欠陥部分の除去
と順テーパの形成とを確実に行うことができるという効
果を奏する。
【0087】本発明の請求項6記載の液晶表示装置の製
造方法によれば、前記欠陥除去工程において、YAGレ
ーザーのようにレーザー分布がガウシアン分布となるレ
ーザーを用いることによって、順テーパのテーパ角度を
自由に調整することが可能となるという効果を奏する。
【0088】本発明の請求項7記載の液晶表示装置の検
査修正装置によれば、上述した液晶表示装置の製造方法
において必要となる欠陥部分の検出およびこれらの除去
を容易に行うことができるという効果を奏する。また、
欠陥部分を除去するために出力および出力分布が調整さ
れたレーザーを照射して欠陥部分を除去した後、順テー
パを形成するために出力および出力分布が調整されたレ
ーザーを照射して順テーパを形成することによって、欠
陥部分の除去と順テーパの形成とを確実に行うことがで
きるという効果を奏する。
【0089】本発明の請求項8記載の液晶表示装置の欠
陥修正装置によれば、YAGレーザーのようにレーザー
分布がガウシアン分布となるレーザーを用いることによ
って、順テーパのテーパ角度を自由に調整することが可
能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるソースバスラ
イン形成前のTFT基板を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施形態における液晶表示装置
の製造方法を示す図である。
【図3】レーザーの照射スポットを示す図である。
【図4】本発明の第1の実施形態における液晶表示装置
の検査修正装置を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施形態におけるソースバスラ
イン形成前のTFT基板を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における液晶表示装置
の製造方法を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施形態における液晶表示装置
の検査修正装置を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施形態における液晶表示装置
の製造方法を示す図である。
【図9】本発明の第4の実施形態におけるドレイン電極
形成前のTFT基板を示す図である。
【図10】本発明の液晶表示装置を示す図である。
【図11】本発明の第5の実施形態における液晶表示装
置の製造方法を示す図である。
【図12】液晶表示装置のTFT基板を示す図である。
【図13】図12におけるC−C断面図である。
【図14】異物の付着により生ずるソースバスラインの
断線を示す図である。
【図15】絶縁膜の剥離により生ずるソースバスライン
の断線を示す図である。
【符号の説明】
1 透光性基板 2 ゲートバスライン 3 絶縁膜 4 レーザー 5 ソースバスライン 6 ソースバスライン形成前のTFT基板 7 可動ステージ 8 画像認識手段 9 XYステージ 10 レーザー照射手段 11 記憶手段 12 制御部 13 CCDカメラ 14 モニタ 15 予備配線 16 検査用プローブ 17 絶縁膜 18 ドレイン電極 19 電極基板 20 電極基板 21 電極配線 22 電極配線 23 絶縁膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−136878(JP,A) 特開 平4−299837(JP,A) 特開 平6−43470(JP,A) 特開 平4−307521(JP,A) 特開 平2−2947(JP,A) 特開 昭60−66286(JP,A) 特開 平6−265935(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1343 G02F 1/1368

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性基板上にストライプ状の第1のバ
    スラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに直交す
    るストライプ状の予備配線および予備配線を覆う第2の
    バスラインと、がこの順に形成されてなるアクティブマ
    トリックス基板を有する液晶表示装置の製造方法におい
    て、 前記第1のバスラインと前記絶縁膜と前記予備配線を形
    成した後、前記第2のバスラインを形成する前に、該第
    2のバスラインを形成しようとするバスライン形成箇所
    に欠陥部分があるかどうか検査する検査工程と、 前記検査工程において欠陥部分が検出されたとき、検出
    された欠陥部分に、前記透光性基板の前記バスライン形
    成側とは反対側表面からレーザーを照射して該欠陥部分
    を除去するとともに、該欠陥部分の除去された絶縁膜部
    分および予備配線部分に順テーパを形成する欠陥除去工
    程と、 前記欠陥除去工程の後に、前記順テーパを含むバスライ
    ン形成箇所に、前記第2のバスラインを形成するバスラ
    イン形成工程とを有することを特徴とする液晶表示装置
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 透光性基板上にストライプ状の第1のバ
    スラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに直交す
    るストライプ状の予備配線および予備配線を覆う第2の
    バスラインと、がこの順に形成されてなるアクティブマ
    トリックス基板を有する液晶表示装置の製造方法におい
    て、 前記第1のバスラインと前記絶縁膜と前記予備配線を形
    成した後、前記第2のバスラインを形成する前に、該第
    2のバスラインを形成しようとするバスライン形成箇所
    に欠陥部分があるかどうか検査する検査工程と、 前記検査工程において欠陥部分が検出されたとき、検出
    された欠陥部分に、前記透光性基板の前記バスライン形
    成側とは反対側表面から出力および出力分布が調整され
    たレーザーを照射して該欠陥部分を除去した後、該欠陥
    部分の除去された絶縁膜部分および予備配線部分に順テ
    ーパを形成するために出力および出力分布が調整された
    レーザーを照射して順テーパを形成する欠陥除去工程
    と、 前記欠陥除去工程の後に、前記順テーパを含むバスライ
    ン形成箇所に、前記第2のバスラインを形成するバスラ
    イン形成工程とを有することを特徴とする液晶表示装置
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 透光性基板上に形成された絶縁膜上に複
    数の電極配線が形成されてなる電極基板を有する液晶表
    示装置の製造方法において、 前記電極配線を形成する前に、電極配線を形成しようと
    する電極配線形成箇所に欠陥部分があるかどうかを検出
    する検査工程と、 前記検査工程において欠陥部分が検出されたとき、検出
    された欠陥部分に、前記透光性基板の前記電極配線形成
    側とは反対側表面から出力および出力分布が調整された
    レーザーを照射して該欠陥部分を除去した後、該欠陥部
    分の除去された絶縁膜部分に順テーパを形成するために
    出力および出力分布が調整されたレーザーを照射して順
    テーパを形成する欠陥除去工程と、 前記順テーパを含む前記電極形成箇所に、前記電極配線
    を形成する電極配線形成工程とを有することを特徴とす
    る液晶表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 透光性基板上にストライプ状の第1のバ
    スラインと、絶縁膜と、前記第1のバスラインに直交す
    るストライプ状の第2のバスラインと、がこの順に形成
    されてなるアクティブマトリックス基板を有する液晶表
    示装置の製造方法において、 前記透光性基板上に前記第1のバスラインおよび前記絶
    縁膜を形成した後、前記第2のバスラインを形成する前
    に、該第2のバスラインを形成しようとするバスライン
    形成箇所に欠陥部分があるかどうか検査する検査工程
    と、 前記検査工程において欠陥部分が検出されたとき、検出
    された欠陥部分に、前記透光性基板の前記バスライン形
    成側とは反対側表面から出力および出力分布が調整され
    たレーザーを照射して該欠陥部分を除去した後、該欠陥
    部分の除去された絶縁膜部分に順テーパを形成するため
    に出力および出力分布が調整されたレーザーを照射して
    順テーパを形成する欠陥除去工程と、 前記欠陥除去工程の後に、前記順テーパを含むバスライ
    ン形成箇所に、前記第2のバスラインを形成するバスラ
    イン形成工程とを有することを特徴とする液晶表示装置
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 マトリックス状に配置された複数の画素
    電極と、各画素電極に対応して形成される薄膜トランジ
    スタとを透光性基板上に有し、絶縁膜上で前記薄膜トラ
    ンジスタのドレイン電極と前記画素電極とが電気的に接
    続されるアクティブマトリックス基板を有する液晶表示
    装置の製造方法において、 前記薄膜トランジスタのドレイン電極を形成する前に、
    該ドレイン電極の形成箇所に欠陥部分があるかどうか検
    査する検査工程と、 前記検査工程において欠陥部分が検出されたとき、検出
    された欠陥部分に、前記透光性基板の前記ドレイン電極
    形成側とは反対側表面から出力および出力分布が調整さ
    れたレーザーを照射して該欠陥部分を除去した後、該欠
    陥部分の除去された絶縁膜部分に順テーパを形成するた
    めに出力および出力分布が調整されたレーザーを照射し
    て順テーパを形成する欠陥除去工程と、 前記欠陥除去工程の後に、前記順テーパを含むドレイン
    電極形成箇所に、前記ドレイン電極を形成するドレイン
    電極形成工程とを有することを特徴とする液晶表示装置
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記欠陥除去工程では、YAGレーザー
    のようにレーザー分布がガウシアン分布となるレーザー
    を用いることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記
    載の液晶表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 透光性基板上に形成された絶縁膜上に複
    数の電極配線が形成されてなる電極基板を有する液晶表
    示装置を製造する際に用いられ、前記電極配線を形成し
    ようとする電極配線形成箇所の欠陥部分の有無を検査
    し、該欠陥部分を除去する液晶表示装置の検査修正装置
    であって、 被検査対象である電極基板を支持して固定する支持固定
    手段と、 前記被検査対象電極基板を撮像して得られた画像を画像
    認識処理して欠陥部分の有無を検出し、該欠陥部分の位
    置座標データを取得する画像認識手段と、 前記画像認識手段によって得られた欠陥部分の位置座標
    データを記憶する記憶手段と、 前記被検査対象電極基板の電極配線形成側とは反対側表
    面から前記欠陥部分に出力および出力分布が調整された
    レーザーを照射して該欠陥部分を除去した後、欠陥が除
    去された前記絶縁膜部分に順テーパを形成するために出
    力および出力分布が調整されたレーザーを照射して順テ
    ーパを形成するレーザー照射手段と、 前記記憶手段に記憶された欠陥部分の位置座標データを
    読み取り、前記レーザー照射手段の照射スポットを該欠
    陥部分に合わせる制御部とを備えることを特徴とする液
    晶表示装置の検査修正装置。
  8. 【請求項8】 前記レーザー照射手段は、YAGレーザ
    ーのようにレーザー分布がガウシアン分布となるレーザ
    ーを照射することを特徴とする請求項7記載の液晶表示
    装置の検査修正装置。
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