JP3442873B2 - インスタントカメラ - Google Patents

インスタントカメラ

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JP3442873B2
JP3442873B2 JP19144394A JP19144394A JP3442873B2 JP 3442873 B2 JP3442873 B2 JP 3442873B2 JP 19144394 A JP19144394 A JP 19144394A JP 19144394 A JP19144394 A JP 19144394A JP 3442873 B2 JP3442873 B2 JP 3442873B2
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正治 金井
睦己 成瀬
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Fuji Photo Film Co Ltd
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  • Cameras Adapted For Combination With Other Photographic Or Optical Apparatuses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はインスタントカメラに関
し、さらに詳しくは、フイルムユニットの掻出しを確実
にしたインスタントカメラの構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自己現像処理型のフィルムユニットを使
用するインスタントカメラは、撮影したその場でプリン
ト写真が得られるという大きな特長をもっており、種々
の用途に利用されている。中でもモノシートタイプのフ
ィルムユニットを利用するインスタントカメラでは、レ
リーズボタンを押圧し、露光が完了すると、これに連動
して周知の掻出しクローが、フイルムパックの露光枠に
形成されたスリット内を移動し、フイルムパック内に積
層された最上部の露光済フイルムユニットを掻き出す。
この掻き出されたフイルムユニットは、一対の展開ロー
ラにより現像液ポッドが裂開され、この現像液ポッドに
内蔵された現像処理液が拡布されてからカメラ外に排出
される。この時点でフイルムユニットは必要な処理が完
了しており、所定時間の経過後にプリント写真が得られ
るようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、掻出しクロ
ーは、フイルムパックに内蔵された複数のフイルムユニ
ットのうち露光枠側のフイルムユニットだけを掻き出
す。そして、シャッタレリーズごとにフイルムユニット
が掻き出された後には、背後のフイルムユニットがフイ
ルムパックに内蔵したバネ等によって前方に押し出され
て、露光枠にセットされる。このようにフイルムユニッ
トがフイルムパックの後方から前方に順に押し出される
から、露光枠にセットされるフイルムユニットは、常に
一定の位置にセットされず、バラツキが生じる。このバ
ラツキが大きいと、掻出しクローがフイルムユニットの
下端に引っ掛からず、よってフイルムユニットの掻出し
に失敗する恐れがあった。
【0004】本発明は以上のような従来技術の欠点を解
決するためになされたもので、掻出しクローの掻出し操
作を確実にしたインスタントカメラを提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を解決
するために、掻出しクローをスライド板に揺動自在に取
り付け、この掻出しクローをフイルムユニットに押し付
ける方向に向けて付勢したものである。これによれば、
掻出しクローがフイルムユニットに押し付けられながら
スライド板とともに昇降するから、フイルムユニットの
下端に確実に噛み合って掻き出すことができる。また、
フイルムユニットの下端の位置にバラツキが生じてもス
ライド板に対して掻出しクローが揺動するから、バラツ
キを吸収することができる。なお、掻出しクローに探り
面と掻出し部とをそれぞれ設けると、先ず探り面にフイ
ルムユニットの下端が当接し、フイルムユニットの下端
の位置まで掻出しクローが回転し、この位置で掻出し部
がフイルムユニットに噛むため、掻出し部とフイルムユ
ニットの下端との噛み合い位置を常に一定にすることが
できる。
【0006】ところで、フイルムパックは、フイルムユ
ニットを露光させないようにするために、遮光性が重要
なポイントとなる。そこで、掻出しクローが入り込むス
リット巾も出来るだけ小さくすることが望まれている。
しかしながら、スリット巾を小さくすることは、掻出し
クローの移動範囲を小さくするになるから、出来るだけ
狭くすることになる。スリットを狭くすると、掻出しク
ローの厚みも薄くなる。したがって、掻出しクローの強
度が弱くなり、フイルムユニットの掻出し時にフイルム
ユニットに僅かな負荷がかかった場合、掻出しクローが
変形し、次回の撮影の際にフイルムユニットを掻き出す
ことができなかったり、フイルムユニットの露光面にキ
ズ等を付けてしまう恐れがある。そこで、請求項3記載
の発明では、掻出しクローに、変形を防止するための補
強板を重ねて取り付けたものである。
【0007】また、フイルムユニットの掻出し時にフイ
ルムユニットに多大な負荷がかかった場合には、掻出し
クローは勿論フイルムユニット送り出し機構にも部品破
損や変形等を影響を及ぼす恐れがある。そこで、請求項
4記載の発明では、フイルムユニット送り出し機構にク
ラッチ機構を組み込み、フイルムユニットに所定トルク
以上の負荷がかかった場合にスライド板の昇降をフリー
にするようにしたものである。
【0008】安価で、しかも確実に駆動を伝達するタイ
プのクラッチ機構としては、全周に配置した歯列同志の
噛み合いによる噛み合いクラッチが周知であるが、この
方式では歯列が全周に配列されているため、負荷がかか
った際に生じる歯同志の当接回数が多いため、不快な音
が生じる。そこで、請求項5記載の発明では、歯列を間
欠的に配列して不快な音を減少させるようにしたもので
ある。
【0009】
【実施例】本発明を用いたインスタントカメラを示す図
2、及び図3において、このカメラは薄型の箱状の輪郭
を持った本体部10と、この本体部10に対し起伏自在
なレンズボード11と、このレンズボード11を下方か
ら保持するレンズステー12と、さらに前記本体部10
とレンズボード11との間で撮影光路を覆う蛇腹13と
から構成されている。
【0010】前記レンズボード11は前面に撮影レンズ
14,前面内部にシャッタ及び絞り機構等が設けられて
おり、カメラの不使用状態時には固定部材15を中心と
して本体部10の前面に倒伏される。蛇腹13はレンズ
ボード11の倒伏に応動して折り畳まれ、本体部10と
レンズボード11との間に収納される。
【0011】本体部10には、前面にシャッタボタン1
6,ファインダー17,及びストロボ発光窓18、上面
には撮影済のフイルムユニットが取り出される取出口1
9がそれぞれ設けられている。
【0012】本体部10の背面には、図4に示すよう
に、ヒンジ20を介して裏蓋21が設けられいる。この
裏蓋21を開くとフイルムパック収納室22が露呈さ
れ、このフイルムパック収納室22にフイルムパックを
装填する。
【0013】前記フイルムパックは現像液ポットが設け
られたモノシートタイプのフイルムユニットを積層して
収納している。このようなフイルムパックには上方に露
光済のフイルムユニットを展開ローラ24の方向に排出
するためのスリットが設けられ、また前方に撮影画面範
囲が規定される開口枠を備えている。この開口枠には後
述する掻出しクロー25の入り込む切欠きが併設されて
いる。
【0014】フイルムパック収納室22の上方には露光
済のフイルムユニットを排出しながら現像液ポットを押
し潰して現像処理液を展開する一対の展開ローラ24が
内蔵されている。また本体部10の内部で、且つフイル
ムパック収納室22の横には、モータ26の駆動を展開
ローラ24と掻出しクロー25とのそれぞれに伝達させ
るフイルムユニット送り出し機構27が内蔵されてい
る。なお符号28はカメラ全体の電気的統制を行う制御
回路である。
【0015】フイルムユニット送り出し機構27を示す
図1において、モータ26の軸26aにウォーム30が
取り付けられており、軸26aが同図に示す垂直方向と
平行に配置されている。このモータ26は、シャッタレ
リーズ完了後、制御回路28から送出される信号によっ
て駆動される。ウォーム30は、軸26aと直交する方
向に軸31aを配置したウォームホイール31が噛合し
ており、モータ26の駆動が開始されるとウォームホイ
ール31を反時計回りに回転させる。このウォーム30
とウォームホイール31との間では、モータから伝達さ
れる回転数を大幅に減速する。
【0016】ウォームホイール31には、これと同軸に
平歯ギヤ32が一体に形成されている。平歯ギヤ32
は、これに二段平歯ギヤ33,34、平歯ギヤ35、及
び二段平歯ギヤ36,37、平歯ギヤ38とが順に噛合
しており、平歯ギヤ36,37、平歯ギヤ38との同軸
に一体的に形成された一対の展開ローラ24にモータ1
6の駆動を伝達する。この展開ローラ24は、モータ2
6の軸26aに対して直交する方向に配置されている。
【0017】平歯ギヤ35は平歯ギヤ40と一体となっ
た二段ギヤとなっている。この平歯ギヤ40にはクラッ
チギヤ45、平歯ギヤ43、及び平歯ギヤ44とが順に
噛合している。クラッチギヤは、ギヤ41とギヤ42と
の間に摩擦クラッチ機構が介在され、所定トルク内でギ
ヤ41から得られる回転をギヤ42に伝達する。
【0018】平歯ギヤ44は、これの背面側に外周から
突出するように突起部46が一体に固着されている。こ
の突起部46の上方には、レバー47の一端に設けたピ
ン47aが位置している。このレバー47は、軸47b
に回動自在に設けられており、ピン47aに突起部46
が当接すると、反時計方向に回転し、他端47cで一回
転検出用のスイッチ48をONする。一回転検出用のス
イッチ48から得られる信号は制御部28に送られ、制
御部28が平歯ギヤ44の一回転を検出するとモータ2
6の駆動を停止する。
【0019】平歯ギヤ35の軸44aには、瓢箪型のカ
ム50が一体に取り付けられている。このカム50は、
上方に軸44aが入り込むキー付きの開口50aが、ま
た下方に後述するスライド板51を垂直方向に移動させ
るカム面50bとが一体に形成されており、平歯ギヤ4
4の回転と一体に回転する。このカム面50bは、突起
部46と反対側に向いた状態で取り付けられる。
【0020】スライド板51は、前記軸44aが挿入さ
れる縦長開口51aと、固定軸52が入り込む縦長開口
51bとによって垂直方向に移動自在に設けられてお
り、バネ53によって下方に向けて付勢されている。縦
長開口51aを挟んだ両側には、カム50の軸44aを
通る水平軸に対してハの字に傾斜させて設けた折り曲げ
部51c,51dがそれぞれ形成されている。これらの
折り曲げ部51c,51dには、これらの下方側から回
転してくるカム面50bが当接する。これにより、スラ
イド板51は、カム50の回転軸44aを横切るよう
に、上下方向に往復動する。折り曲げ部51cはスライ
ド板51を往動、すなわち上方向に移動させるときに用
いられ、また折り曲げ部51dはスライド板51を復
動、すなわち下方向に移動させるときに用いられる。カ
ム面50bの形状は、カム50が半回転するまでにスラ
イド板51を最上部まで押し上げ、その後はスライド板
51をゆっくりと下降させるような形状となっている。
【0021】また、カム50を瓢箪型としたことで、2
つの折り曲げ部51c,51dが、カム50の回転軸を
横切り、且つ瓢箪形状の凹部内まで入り込めるようにな
り、スライド板51の移動ストロークを大きくとること
が可能となる。
【0022】スライド板51の下方には、フイルムパッ
クから露光済のフイルムユニットを排出する掻出しクロ
ー25が取り付けられる。この掻出しクロー25は、支
持板56、掻出し板57、及び連結板58とから構成さ
れ、これらは折り曲げ形成によって一体形成されてい
る。支持板56は、上端に設けた穴56aがスライド板
51の軸51eに回動自在に取り付けられる。この回動
は、支持板56の中央に形成された長孔56bとスライ
ド板51に形成されたピン51fとの係合によって僅か
な回動に規制されている。そして、支持板56がバネ5
4により時計方向に付勢されており、これにより掻出し
板57は、フイルムユニットに押し付ける方向に向けて
付勢される。なお、掻出し板57をフイルムユニットに
向けて押し付けるバネ54としては、捩じりバネや引っ
張りバネ、又は板バネ等あらゆる付勢手段を用いること
ができる。
【0023】連結板58は、詳しくは図5に示すよう
に、支持板56と掻出し板57とを一体に繋ぐためのも
のでり、支持板56から直角に折り曲げられて形成され
ている。掻出し板57は、スライド板51と平行となる
ように連結板58から直角に折り曲げられて形成されて
おり、フイルムパック収納室22の角に露呈される。掻
出し板57にはフイルムユニットの下端を引っ掛けるた
めに凹部57cと突起57dとからなる掻出し部57a
と、掻出し部57aの上方に傾斜して設けられた探り面
57bとが一体に形成されている。この探り面57b
は、掻出し部57aよりも先にフイルムユニットの下端
に当接し、フイルムユニットの下端の位置まで掻出しク
ロー25を回転させ、この位置で掻出し部57aをフイ
ルムユニットに噛み合いさせる。
【0024】ところで、フイルムパックのスリットを出
来るだけ小さくした方が、フイルムパック内部の遮光性
が向上するため、支持板56、掻出し板57、及び連結
板58とが薄い板厚で形成されている。このため、フイ
ルムユニット掻出し時にフイルムユニットに何らかの原
因で負荷がかかった場合には、支持板58及び掻出し板
57とに上方から負荷がかかり、支持板56が軸51e
の方向に沿って折れ曲がる恐れがある。そこで、支持板
56がこのように折れ曲がるのを防止するために、支持
板56の外側には、補強板59が重ねて設けられてい
る。
【0025】また、フイルムユニット掻出し時にフイル
ムユニットに何らかの原因で多大な負荷がかかった場合
には、いくら補強板59で補強したとしても掻出しクロ
ー25又はフイルムユニット送り出し機構27に変形や
ギヤ歯の損傷等が生じる恐れがある。このため、掻出し
クロー25を駆動させる駆動機構に安全性を高めるため
のクラッチ機構を組み込む必要がある。そこで、前述し
たように、フイルムユニット送り出し機構27には、噛
み合いクラッチ機構を内蔵したクラッチギヤ45が、モ
ータ26の駆動を掻出しクロー25に伝達させるギヤ列
中に組み込まれている。
【0026】図6に示すように、クラッチギヤ45は、
ギヤ41、ギヤ42、及びバネ62とから構成されてお
り、これらは軸63に回動自在に支持されている。噛み
合いクラッチ機構としては、ギヤ41に形成された歯列
64、ギヤ42に形成された歯列65、及びバネ62と
からなる。歯列64,65は、同じ円周上に間欠的に配
置されており、互いに噛み合うように対峙して設けられ
ている。バネ62は、ワッシャー61を介してギヤ42
の歯列65をギヤ41の歯列64に噛み合わせる方向に
向けて付勢している。歯列64,65は、互いの歯の噛
み合いによってギヤ41から得られる回転をギヤ42に
伝達するとともに、ギヤ42に所定トルク以上の負荷が
かかると、ギヤ42がバネ62に付勢に抗して軸63の
方向に逃げ、歯列65,64同志がスリップする。
【0027】なお、掻出しクロー25がフイルムユニッ
トを掻出した際には、前記スライド板51が凸片51g
がデートスイッチ55をONする。このデートスイッチ
55から得られた信号を受けて制御部28は、デート装
置を制御して送り出し中の露光済みのフイルムユニット
に日付等をフラッシュ光にて写し込む。
【0028】次に、上述のように構成されたインスタン
トカメラの作用について簡単に説明する。撮影を行わな
いときには、図7に示すように、突起部46に押されて
レバー47がスイッチ48をONした位置で平歯ギヤ4
4が止まっており、また、カム面50bが最下方に位置
しているため、掻出しクロー25も最下方に位置してい
る。掻出しクロー25の最下位置は、縦長開口51bの
上端が固定軸52に当接していることで決められてい
る。したがって、2つの折り曲げ部51c,51dは、
カム50のカム面50bから離れており、且つ、瓢箪型
のカム50のまん中のくびれた凹部の位置まで下降した
状態となっている。
【0029】このような状態から図2に示すカメラの使
用状態にして撮影を行う。撮影は周知のようにシャッタ
ボタン16を押圧する。これにより、ストロボ発光窓1
8からストロボ光が照明されるとともにシャッタ及び絞
り機構が動作し、撮影レンズ14から入射した被写体光
がフイルムユニットに露光される。
【0030】露光が終了した後には、制御部28がモー
タ26を駆動させる。このモータ26の駆動により、ウ
ォームホイール31にウォーム30からの減速された回
転が伝達される。この回転駆動は、二段平歯ギヤ33,
34、平歯ギヤ35、及び二段平歯ギヤ36,37、平
歯ギヤ38と順に伝達され、フイルムユニットを排出口
19に送り出す方向に向けて展開ローラ24が回転す
る。
【0031】さらに、平歯ギヤ40からの駆動は、クラ
ッチギヤ45、平歯ギヤ43、及び平歯ギヤ44と順に
伝達される。平歯ギヤ44が回転すると、これと一体に
カム50が回転する。カム50が回転してから一定時間
後にこのカム面50aにスライド板51の折り曲げ部5
1cが当接し、平歯ギヤ44が半回転に達する迄にカム
50がスライド板51をバネ53の付勢に抗して最上位
置に押し上げ、図8に示す状態となる。
【0032】スライド板51の上方への移動により、掻
出しクロー25の掻出し板57がフイルムパックに設け
られたスリットを介して露光済みのフイルムユニットを
展開ローラ24の方向に向けて掻き出す。スライド板5
1が最上方に達した際には、掻き出されたフイルムユニ
ットの上端が展開ローラ24に到達する。その後は、展
開ローラ24によってフイルムユニットが排出口19に
向けて送られる。この間に、展開ローラ24によりのフ
イルムユニットの現像液ポッドが裂開され、この現像液
ポッドに内蔵された現像処理液が拡布される。排出口1
9から搬出されたフイルムユニットは、現像に必要な処
理が完了しており、所定時間の経過後にプリント写真が
得られるようになっている。
【0033】平歯ギヤ44が略半回転に達すると、図9
に示すように、カム面50bが折り曲げ部51dに当接
する。このときには、既にスライド板51がバネ53の
付勢により下方に向けて移動している。この移動は、ゆ
っくり行われるから、音や震動が小さい。さらに平歯ギ
ヤ44の回転が進むと、カム面50bから折り曲げ部5
1cが外れ、カム面50bに折り曲げ部51dだけが当
接した状態でスライド板51が下降する。そして、スラ
イド板51が一往復したときには、突出部46がレバー
47を介してスイッチ48をONし、このON信号を受
けて制御部28によってモータ26の駆動が停止され図
5に示す状態に戻る。以後、撮影毎に、前述した作用が
繰り返し行われる。
【0034】図10は、掻出しクロー25が露光済みの
フイルムユニット71を掻き出す際の状態を示してい
る。掻出しクロー25は、フイルムパック70のスリッ
ト70a内に入り込むと、先ず、同図(B)に示すよう
に、露光枠73側のフイルムユニット71の下端に探り
面57bが当接し、この位置まで掻出しクロー25を回
転させる。その後、スライド板51の上昇とともに、フ
イルムユニット71の下端が掻出し部57aの凹部57
cに入り込み、この下端が突起57dに引っ掛けられる
から、フイルムユニット71の下端の位置がバラついて
いても、フイルムユニット71の下端と掻出し部57a
との係合位置が常に一定となる。そして、フイルムユニ
ット71が展開ローラ24によって送られ、フイルムユ
ニット71の下端と掻出し部57aとの係合が解除され
ると、バネ54の付勢によって掻出しクロー25が元の
位置に戻るから次回の掻出しも同じに行うことができ
る。
【0035】また、掻出しクロー25がフイルムユニッ
ト71を掻き出す様子をフイルムユニット71の背面か
ら見ると、図11に示すように、掻出しクロー25は、
右下端に引っ掛かり、そのまま上方に押し上げるように
動作する。このため、掻出しクロー25には、同図に示
す矢印Aの方向に向けて反作用が生じる。掻出しクロー
25は、フイルムパックのスリットを出来るだけ小さく
するために、薄板で形成されているから、前述したよう
な力が生じると、支持板56が軸51eを中心に同図に
示す矢印Bの方向に折れ曲がる恐れがある。しかしなが
ら、この方向には、補強板59が重ねて設けられている
から、普通にフイルムユニット71を掻き出すだけでは
折れ曲がることはない。
【0036】さらに、フイルムユニット71を掻き出す
際にフイルムユニット71に多大な負荷がかかった場合
には、フイルムユニット送り出し機構27に組み込まれ
たクラッチギヤ45がスリップし、モータ26の駆動を
掻出しクロー25に伝達させないから、掻出しクロー2
5やフイルムユニット送り出し機構27のギヤ歯が変形
や破損するとはない。このとき、クラッチギヤ45の歯
列64,56が間欠的に配列されているから、全周に配
列した歯同志の場合と比較して歯同志の当接回数が少な
いため、不快な音が軽減する。
【0037】上記実施例では、フイルムユニット送り出
し機構27に組み込まれたクラッチギヤ45の構成とし
て、歯同志の噛み合いを利用した噛み合いクラッチとし
ているが、本発明ではこれの代わりに、摩擦板を利用し
た摩擦クラッチや磁石同志の吸着を利用した磁石クラッ
チ等の構成を用いてもよい。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明のイン
スタントカメラでは、掻出しクローがフイルムユニット
に押し付けられながらスライド板とともに昇降するか
ら、フイルムユニットの下端に確実に噛み合って掻き出
すことができる。また、フイルムユニットの下端の位置
にバラツキが生じてもスライド板に対して掻出しクロー
が揺動するから、バラツキを吸収することができる。ま
た、請求項2に記載したインスタントカメラでは、探り
面にフイルムユニットの下端が当接し、フイルムユニッ
トの下端の位置まで掻出しクローが回転し、この位置で
掻出し部がフイルムユニットに噛むため、掻出し部とフ
イルムユニットの下端との噛み合い位置を常に一定にす
ることができる。
【0039】請求項3記載の発明では、掻出しクローに
補強板を重ねて取り付けたから、掻出しクローを薄板で
形成することができるため、スリットを小さくできてフ
イルムパックの遮光性を向上させることができる。さら
に、請求項4記載のインスタントカメラでは、フイルム
ユニット送り出し機構にクラッチ機構を組み込んだか
ら、フイルムユニットの掻出し時にフイルムユニットに
多大な負荷がかかった場合、掻出しクローやフイルムユ
ニット送り出し機構の部品破損や変形等を確実に防止す
ることができる。請求項5記載の発明によれば、円周上
に間欠的に配列した歯列でクラッチを構成しているか
ら、全周に配列した歯列同志の噛み合いクラッチと比較
して不快な音が減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフイルムユニット送り出し機構を示す
分解斜視図である。
【図2】インスタントカメラの使用状態を示す斜視図で
ある。
【図3】インスタントカメラの不使用状態を示す斜視図
である。
【図4】インスタントカメラの背面図である。
【図5】掻出しクローの要部を示す斜視図である。
【図6】クラッチギヤの断面図である。
【図7】フイルムユニット送り出し機構の概略を示す説
明図である。
【図8】最上方に達したときのフイルムユニット送り出
し機構の概略を示す説明図である。
【図9】平歯ギヤが半回転したときのフイルムユニット
送り出し機構の概略を示す説明図である。
【図10】(A)は掻出しクローがフイルムユニットを
掻き出す一連の動作状態を示した説明図であり、(B)
はフイルムの下端が掻出し部に噛み合った際の状態を示
した要部説明図である。
【図11】掻出しクローがフイルムユニットを掻き出す
状態を背面側から見た説明図である。
【符号の説明】
10 本体部 11 レンズボード 12 レンズステー 22 フイルムパック収納室 24 展開ローラ 25 掻出しクロー 26 モータ 30 ウォーム 31 ウォームホイール 45 クラッチギヤ 50 カム 51 スライド板 59 補強板
フロントページの続き (72)発明者 中森 雅夫 東京都板橋区志村2丁目16番20号 株式 会社コパル内 (56)参考文献 特開 昭51−96319(JP,A) 特開 昭52−36022(JP,A) 実開 昭60−76336(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 17/48 - 17/55

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シャッタレリーズ完了後にフイルムユニ
    ット送り出し機構が作動してスライド板が昇降し、スラ
    イド板に設けた掻出しクローがフイルムユニットを掻き
    出すインスタントカメラにおいて、 前記掻出しクローは、スライド板に揺動自在に取り付け
    られており、フイルムユニットに押し付ける方向に向け
    て付勢されていることを特徴としたインスタントカメ
    ラ。
  2. 【請求項2】 前記掻出しクローには、フイルムユニッ
    トの露光面に当付け揺動される傾斜した探り面と、前記
    探り面の下方に設けられ、フイルムユニットの下端に噛
    む掻出し部とが一体に形成されていることを特徴とする
    請求項1記載のインスタントカメラ。
  3. 【請求項3】 前記掻出しクローには、変形を防止する
    ために補強板が重ねて取り付けられていることを特徴と
    する請求項1又は2記載のインスタントカメラ。
  4. 【請求項4】 前記フイルムユニット送り出し機構に
    は、所定トルク以上の負荷がかかった場合にスライド板
    の昇降をフリーにするクラッチ機構が組み込まれている
    ことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載のイン
    スタントカメラ。
  5. 【請求項5】 前記クラッチ機構は、同じ円周上に間欠
    的に配置された2つの歯列と、これらの歯列のうちいず
    れか一方の歯列を他方の歯列に向けて押しつけるバネと
    から構成されていることを特徴とする請求項4記載のイ
    ンスタントカメラ。
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