JP3442676B2

JP3442676B2 - 洗濯機

Info

Publication number: JP3442676B2
Application number: JP01599799A
Authority: JP
Inventors: 健松本
Original assignee: Sharp Corp
Current assignee: Sharp Corp
Priority date: 1999-01-25
Filing date: 1999-01-25
Publication date: 2003-09-02
Anticipated expiration: 2019-01-25
Also published as: JP2000210494A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、超音波洗浄装置を
設けた洗濯機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、洗濯物の特定個所の汚れを部分的
に洗濯する洗濯機としては例えば、特公平8−32285（特
開平1−223998）には、ブラシ状の洗浄体を回転駆動さ
せる方式の部分洗浄装置を、洗濯機本体に収納可能と
し、その回転するブラシに洗濯物を接触させることで部
分的な汚れを洗濯するものが開示されている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のブラシ状の洗浄体を回転駆動させる方式の部分洗浄
装置の場合には、洗濯物への負担が大きいことから、生
地を部分的に傷める危険性があった。例えば、襟や袖等
の他の部分に較べて汚れやすい部分の傷みが速く、その
ために他の部分に関してはまだまだ使用できる場合であ
ってそのライフを短縮する結果を生じていた。

【０００４】本発明は、前記の問題点を解消するためな
されたものであって、洗濯物の部分洗いを生地を傷める
危険性のなく、また、操作性を向上させた洗濯機を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するため、次の構成を有する。請求項１の発明は、
駆動電力が供給されて超音波振動する超音波振動手段
と、その超音波振動手段と機械的に連結して超音波振動
し、かつ先端部を被洗濯物に当接して被洗濯物に超音波
振動を付与する振動ホーンと、被洗濯物に当接する振動
ホーンの先端部への給水を可能にする給液手段とを有す
る超音波洗浄装置を備え、前記振動ホーンの先端部に沿
って所定間隔をもって指挿入規制部材を対向して設けた
ことを特徴とする洗濯機にある。請求項２の発明は、駆
動電力が供給されて超音波振動する超音波振動手段と、
前記超音波振動手段と機械的に連結して超音波振動し、
かつ先端部を被洗濯物に当接して該被洗濯物に超音波振
動を付与する振動ホーンと、前記振動ホーンの先端部表
面に液体を供給する給液手段とを有する超音波洗浄装置
を備え、前記振動ホーンの先端部下方に対向して、指挿
入規制部材を設けたことを特徴とする洗濯機にある。請
求項３の発明は、駆動電力が供給されて超音波振動する
超音波振動手段と、前記超音波振動手段と機械的に連結
して超音波振動し、かつ先端部を被洗濯物に当接して該
被洗濯物に超音波振動を付与する振動ホーンと、前記振
動ホーンの先端部表面に液体を供給する給液手段とを有
する超音波洗浄装置を備え、前記超音波洗浄装置用の給
液弁として、洗濯機本体の給液弁とは別に給液弁を設け
たことを特徴とする洗濯機にある。

【０００６】請求項４の発明は、超音波洗浄装置は、洗
濯機本体の洗濯槽の周縁部に設けた支持体により洗濯槽
上方近傍に位置されることを特徴とする請求項１から３
の何れか１項記載の洗濯機にある。

【０００７】請求項５の発明は、振動ホーンは、下部に
開口を設けた収納ケースに収納され、かつ、振動ホーン
の先端部を開口に非接触に突出し、収納ケースは前記開
口に向かって横断面を減少させる傾斜面を形成すること
を特徴とする請求項１から３の何れか１項記載の洗濯機
にある。

【０００８】

【０００９】請求項６の発明は、指挿入規制部材は、振
動ホーンの先端部よりも操作側手前方向に迫り出して設
けることを特徴とする請求項１または２に記載の洗濯機
にある。

【００１０】請求項７の発明は、操作側から向かって左
右方向の幅に関して、指挿入規制部材の幅が、収納ケー
スの幅よりも狭くすることを特徴とする請求項１または
２に記載の洗濯機にある。

【００１１】請求項８の発明は、指挿入規制部材は、取
付状態を変更可能であることを特徴とする請求項１また
は２に記載の洗濯機にある。

【００１２】請求項９の発明は、超音波洗浄装置は、振
動ホーンの操作方向から奥側に洗濯物が挿入できる許容
空間を設けたことを特徴とする請求項１から３の何れか
１項に記載の洗濯機にある。

【００１３】請求項１０の発明は、超音波洗浄装置用の
給液弁として、洗濯機本体の給液弁とは別に給液弁を設
けたことを特徴とする請求項１または２に記載の洗濯機
にある。

【００１４】本発明によれば、超音波振動手段が駆動電
力の供給により超音波振動し、その超音波振動手段に機
械的に連結して振動ホーンが超音波振動し、その振動ホ
ーンの先端部を被洗濯物に当接することで被洗濯物に超
音波振動を付与することができる。さらに、その振動ホ
ーンの先端部表面に給液手段から液体が供給されるため
に、振動ホーンの先端部に当接した被洗濯物は、水分に
て汚れを浮き立たせやすくくすると同時に、振動ホーン
からの直接的な超音波振動と液体を介しての繊維内細部
への超音波振動による２段階の超音波振動波により生地
を傷めず効果的に被洗濯物の洗濯が可能となる。

【００１５】本発明によれば、使用者は両手で被洗濯物
を持って、洗濯槽の中央部上方付近で超音波洗浄の操作
ができるため、的確に洗濯部位を振動ホーンの先端に当
てることができ、操作性が大幅に向上し、しかも不使用
時に超音波振動装置を収納することにより、通常通りの
洗濯を支障なくできる。

【００１６】本発明によれば、超音波洗浄装置の下部
が、振動ホーンの先端部を基準に周辺に向かって上向く
傾斜面を形成するために、被洗濯物を振動ホーンの先端
部に的確に当接することができることとなる。

【００１７】本発明によれば、振動ホーンの先端部下方
に対向して、指挿入規制部材を設けているため、手指が
振動ホーンの先端部に触れることがなく、安全性が確保
できる。

【００１８】本発明によれば、指挿入規制部材を振動ホ
ーンの先端部に比べ、操作側手前に延びるすようにした
ことにより、該規制部材をガイドに被洗濯物を指挿入規
制部材と振動ホーンの先端部間隙に挿入できるため、意
識することなく簡単操作により超音波洗浄装置への被洗
濯物のセットができるようになる。

【００１９】本発明によれば、操作側から向かって左右
方向の幅に関して指挿入規制部材の幅を超音波洗浄装置
の収納ケースの幅よりも狭くすることで、振動ホーンの
先端部を基準に周辺に向かって上向く傾斜面の下方空間
を大きく取ることができるために、被洗濯物の移動及び
指挿入規制部材と振動ホーンの先端部間隙へのセットが
し易くなる。

【００２０】本発明によれば、指挿入規制部材を取外し
可能となるために、手指が振動ホーンの先端部に直接触
れる恐れのない厚手の衣類を洗浄する時とか、電源オフ
時の清掃する時には取り外すことができ、作業性の向上
を図ることができる。

【００２１】本発明によれば、超音波洗浄装置の本体内
の振動ホーンの奥行側に許容空間を設けることで、被洗
濯物の挿入スペースの改善を図ることができ、手前の汚
れ（より広い範囲の汚れ）までよく洗浄できる。

【００２２】本発明によれば、超音波洗浄装置用の給液
弁は、洗濯機本体の給液弁とは別にした為、洗浄ホーン
先端には超音波洗浄に適した水量で給水することができ
るので、経済的な超音波洗浄装置を備えた洗濯機とでき
る。

【００２３】

【発明の実施の形態】以下、本発明の洗濯機Ａの実施の
形態について図面を参照しながら説明する。図１は、本
発明に係わる洗濯機Ａの概略構成で、超音波洗浄装置を
搭載した側面断面図である。図１において、符号１は洗
濯機Ａの箱型の外槽１で、外槽１内部には、円筒状の水
槽３が吊り棒３Ａにより振動吸収バネ３Ｂを介して揺動
自在に懸架している。この水槽３内に円筒状の洗濯槽４
が配され、その洗濯槽４の底部には洗濯物１００を攪拌
する攪拌翼６が回転自在に配されている。

【００２４】上記水槽３の低部には、駆動部ハウジング
７が取り付けられており、この駆動部ハウジング７内に
は図示しない洗濯槽駆動用モータを形成するロータとス
テータが配され、更にロータには攪拌翼６を回転させる
攪拌軸が接続し、攪拌軸と同軸でかつ中空の脱水軸が洗
濯槽４に接続している。脱水軸と攪拌軸は図示してない
が、クラッチで切り替わるようになっている。前記駆動
用モータは、インバータ制御によって回転数が適宜変え
られるようになっている。洗濯槽４の上端には液体バラ
ンサ５が設けられている。

【００２５】洗濯機Ａの上面板２は、下面を開放して外
槽１に嵌合して設けられた箱状体であり、洗濯物１００
を出し入れする時に操作後側を軸に折り畳み式に開閉さ
れる外蓋８を設けている。符号９は、洗濯物１００に超
音波を当てて洗濯する超音波洗浄装置本体９で、上面板
２に設けた支軸１０に一端を支持された後述するアーム
１１に支持されている。図１は、洗濯槽４上方中央付近
に支持された超音波洗浄装置９の洗浄部に挿入される状
態（矢印方向）を示している。

【００２６】次に図２は、本発明に係わる洗濯機Ａと超
音波洗浄装置９の配置関係を示した上面図で、超音波洗
浄装置本体９を上面板２の操作側向かって左側の周縁部
Ｂに収納した状態を示したものである。上面板２の奥側
内部に設けた超音波を発生させる超音波発振器１２は、
超音波洗浄装置本体９に電源コード２１により接続され
ている。

【００２７】アーム１１は、一端を上面板２内に支軸１
０に回動自在に固定支持され、他端に超音波洗浄装置本
体９を取付けた中空棒状体のアーム１１であり、超音波
洗浄装置を使用せずに洗濯機Ａの周縁部Ｂへ収納する状
態ではストッパ１３に規制され、又超音波洗浄装置９を
使用する場合には、回転して洗濯槽４上方に至った所で
ストッパ１４により規制されようになる。

【００２８】給水弁３９は、給水ホース２５を介して超
音波洗浄装置本体９に接続されている。給水弁３９から
の給水量は例えば、１リットル／分と少量でよい。従っ
て、洗濯機本体Ａへの給水量（１０〜２０リットル／
分）との差違から、給水弁３９は洗濯機本体Ａの給水弁
（図示せず）とは別個に設けている。

【００２９】図３は、超音波洗浄装置９の使用時の配置
関係を示す上面図で、図２の収納状態から矢印Ｃの方向
にアーム１１と共に超音波洗浄装置本体９を洗濯槽４上
部に引き出した超音波洗浄装置９の使用状態を示したも
のである。

【００３０】次に図４は図３の矢示Ｄ−Ｄ断面であり、
アーム１１と支軸１０の係止構造、及び超音波洗浄装置
本体９の概略構造を示した要部断面図である。上面板２
の周縁部Ｂ内部では、アーム１１の一端に設けた穴に支
軸１０を差込み、圧縮ばね１７を挿入して支軸ハウジン
グ１９にネジ止めし、支軸１０を中心に回動自在にアー
ム１１を固定している。よって、アーム１１の上下方向
は前記圧縮ばね１７とスペーサ１６と支持台１８で位置
決めされ、上下のガタつきは防止している。

【００３１】アーム１１の他端には超音波洗浄装置本体
９を配置しており、前記電源コード２１及び給水ホース
２５は、上面板２内面に突設して設けた略Ｌ字状の線固
定部２９、３０に固定支持され、アーム１１内部を貫通
して超音波洗浄装置本体９に接続されている。その結
果、電源コード２１や給水ホース２５が洗濯機Ａ内部に
垂れ下がったりすることなく使用上邪魔になることがな
い。また、洗濯時の振動により電源コード２１や給水ホ
ース２５が本体内部に打ち付けられ、更なる騒音や給水
ホース等の破損、事故を防ぐことができる。超音波洗浄
装置本体９の構成については図５を参照して説明する。

【００３２】図５は、該超音波洗浄装置本体９の一部内
部構造（図３の矢示Ｄ−Ｄ断面）を示している。超音波
洗浄装置本体９の主な構成は、下面を開口（ＯＰ１）し
た箱状のケース９Ｂと、該ケース９Ｂの内部に所定間隔
をもって支持され、下面を開口（ＯＰ２）した箱状の内
部ケース９Ｅと、内部ケース９Ｅ内の上部に設けた超音
波振動子２２と、同じく内部ケース９Ｅ内にあって超音
波振動子２２から超音波振動伝達可能とするように機械
的に連結された長方形の板状体の振動ホーン２３とから
なっている。

【００３３】振動ホーン２３の下端は、その先端に向か
うにしたがって徐々に厚みを中心方向に向けて薄くした
先端部２３Ｂを形成して、該先端部２３Ｂから超音波を
発生する。そして、該先端部２３Ｂが、上記内部ケース
９Ｅ、ケース９Ｂの各下部開口ＯＰ１、ＯＰ２と所定間
隔を開けて貫通している。

【００３４】ケース９Ｂの下部には洗濯物１００を洗浄
する洗浄部２６が設けられ、該洗浄部２６は、図面手前
側から奥側に向かって細長い長方形の下部開口ＯＰ１
と、該下部開口ＯＰ１の長辺に向けて徐々に幅を狭くす
るように形成する側面側傾斜面３５Ａと後述する前側傾
斜面３５Ｂよりなる洗浄部下端を有している。従って、
振動ホーン２３の先端部２３Ｂは、ケース９Ｂ下端の洗
浄部下端より下方に少しせり出し、更に該先端部２３Ｂ
を中心として側面側傾斜面３５Ａが形成されているた
め、洗濯物１００が図４のように振動ホーン２３の先端
部２３Ｂに接触、押圧させやすくなり、目的とする（汚
れがひどい部位等）洗濯部位を的確に超音波洗浄を可能
としている。

【００３５】内部ケース９Ｅは、ケース９Ｂの内側上面
及び内側側面に固着した取付部材９Ｃ、９Ｄによりケー
ス９Ｂ内壁と所定間隔をもって支持されている。箱状の
内部ケース９Ｅの内部には、前記給水パイプ２５と接続
した給水口２４を振動ホーン２３の先端部２３Ｂの基部
と略同一高さに設けて、先端部２３Ｂへの給水を可能に
するとともに、その給水口２４からの給水が超音波振動
子２２方向に入り込むのを防ぐために給水口２４の上部
に柔軟性のあるパッキン２７で先端部２３Ｂ表面をシー
ルして覆う給水ジャケット３６を設けている。また、そ
の給水ジャケット３６の下部も、開口ＯＰ２に向かって
前記側面側傾斜面３５Ａと同一角度を以て傾斜面２６Ｂ
を形成し、先端部２３Ｂへの水の供給を容易にするとと
もに、給水ジャケット３６内に水が溜まるのを防いでい
る。

【００３６】パッキン２７の下部に形成した給水口２４
からの給水は、該給水ジャケット３６を介して振動ホー
ン２３の先端部２３Ｂを滞らしながら該開口ＯＰ２から
開口ＯＰ１を通って流出するようになっている。また、
振動ホーン２３の先端部２３Ｂの下方には、洗濯物１０
０が入り込めるように所定間隔をもって対向支持する挿
入防止ストッパー２８を設けているが、詳細は次の図６
を参照して説明する。

【００３７】図６は、図４の矢示Ｅ−Ｅ断面図である。
洗浄部下端の前側傾斜面３５Ｂは、ケース９Ｂの下部開
口ＯＰ１から手前側（操作側）に従って上向く傾斜面と
し、手前側から洗濯物１００を先端部２３Ｂの下方に当
てる場合に角に洗濯物１００が引っ掛かる等を防いでい
る。

【００３８】洗浄部下端と指挿入防止ストッパー２８の
間隔は、最小部では手指が洗浄部２６に入らないことを
条件に、例えば６ｍｍに設定されている。その結果、振
動ホーン２３の先端への手指の接触が防止できる。更
に、該指挿入防止ストッパー２８の先端部３３は前記洗
浄部下端よりもせり出している。その結果、該指挿入防
止ストッパー２８をガイドとして洗濯物１００の挿入が
容易になっている。また、該指挿入防止ストッパー２８
は図５に示すように手前側から後側に向かって幅が広が
る台形状をしており、操作側から向かって左右方向（Ｌ
−Ｒ方向）の幅に関し、前記ケース９Ｂの洗浄部下端の
該Ｌ−Ｒ方向の幅Ｗ１よりもその手前側の幅Ｗ２と後側
の幅Ｗ３を狭くし、手指挿入防止を優先させた中で、洗
濯物１００の挿入、移動をしやすくしている。

【００３９】更に、該指挿入防止ストッパー２８は取付
具４０でねじ固定している。該取付具４０によって、該
指挿入防止ストッパー２８は取り外し可能で、手指が振
動ホーン２３の先端に直接触れる恐れのない厚手の衣類
を洗浄する時とか、電源オフ時で、清掃する時には取り
外すこともできるようになっている。ここで言う取り外
しは、完全な取り外し以外に、指挿入防止ストッパー２
８の取付位置変更も含むものである。

【００４０】超音波洗浄装置９の本体内の振動ホーン２
３の奥行き方向で、振動ホーン２３よりも下方で、操作
側から向かって奥に許容空間３７を設けて、洗濯物１０
０の挿入スペースの余裕度を高め、広範囲の洗濯を可能
としている。

【００４１】超音波発振器１２は図２に示すようにコネ
クター３８により電源コード２１と接続しているので、
上面板１５上に超音波洗浄装置本体９、アーム１１等を
組み立てた後、該コネクター３８を介して超音波発振器
１２に接続することができるので、組み立て時や、メン
テナンス時等に都合がよい。すなわち、洗濯機本体Ａと
は切り離して超音波洗浄装置本体９を組み立てが可能と
なり、洗濯機本体Ａには上面板２ごと取付ることになる
ので、従来の洗濯機と同様の組み立てができるようにな
る。

【００４２】次に、超音波洗浄装置９の使用動作を説明
する。洗濯機Ａの蓋８を開け、図２のように収納された
超音波洗浄装置本体９を引き出し、図３のようにした
後、超音波洗浄装置９の給水弁３９を開き、給水する。
そして超音波洗浄装置９の電源スイッチ（図示せず）を
オンすると、超音波発振器１２が発振し、振動ホーン２
３から超音波が発生する。予め液状の洗剤を付けた洗濯
物１００を図４、５の如く洗浄部下端と挿入防止ストッ
パー２８の間に挿入して、洗濯物１００の汚れ部分を前
記振動ホーン２３の先端部２３Ｂに接触させながら数回
往復させて、洗い上げる。尚、超音波洗浄装置９は、ア
ーム１１を介して洗濯槽４上方に支持されているため
に、作業者は洗濯物１００を両手しっかり以て振動ホー
ン２３の先端部２３Ｂに接触させることができる。

【００４３】洗濯物１００は、振動ホーン２３の先端部
２３Ｂによる超音波振動により直接的に汚れを落ちやす
くすとともに、給水ジャケット３６内にて振動ホーン２
３により超音波振動を受けた給水口２４からの給水によ
っても与えることができる。従って、洗濯物１００には
振動ホーン２３と水による２段階の超音波振動が付与さ
れるとともに洗浄用の水も同時に供給されるために洗浄
効果が高められることとなっている。尚、上記説明では
振動ホーン２３の先端部２３Ｂへは水を供給するように
説明したが、洗浄液を振動ホーン２３の先端部２３Ｂに
付与する構成とすることにより更に洗浄効果をアップさ
せることができる。

【００４４】また、振動ホーン２３の先端２３Ｂ近傍は
平坦面であってよいが、図６（ａ）に示すようにライン
状の凹凸や図６（ｂ）に示すように凸片を設けることに
より細部にわたって超音波の効果を得ることができ、汚
れの種類等にあわせてより適切な洗濯を可能とできる。
また、その振動ホーン２３の先端２３Ｂを交換可能とす
ることでより汎用的な洗濯機とできる。

【００４５】洗い上がった後には、該洗濯物１００を取
り出し、超音波洗浄装置９の電源をオフし、前記給水弁
３９を閉じる。そして、超音波洗浄装置本体９を図２の
ように収納する。このようにした後、通常の洗濯を実行
する。その結果、超音波洗浄装置９が邪魔になることな
く通常通り洗濯できる。

【００４６】尚、本実施形態では、超音波洗浄装置９の
洗濯槽４上部への支持手段としてアーム１１を回動して
設ける場合について説明したが、それに限定するもので
はなく例えば、アーム１１は回動ではなく洗濯槽４上に
引き出す場合や、洗濯槽４上ではなく、所定洗濯機本体
の洗濯槽４の周縁部に固定して設ける場合であってもよ
く、作業者が両手にしっかりと洗濯物をもって超音波洗
浄可能な態様であればよい。

【００４７】

【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、超
音波振動手段が駆動電力の供給により超音波振動し、そ
の超音波振動手段に機械的に連結して振動ホーンが超音
波振動し、その振動ホーンの先端部を被洗濯物に当接す
ることで被洗濯物に超音波振動を付与することができ
る。さらに、その振動ホーンの先端部表面に給液手段か
ら液体が供給されるために、振動ホーンの先端部に当接
した被洗濯物は、水分にて汚れを浮き立たせやすくくす
ると同時に、振動ホーンからの直接的な超音波振動と液
体を介しての繊維内細部への超音波振動による２段階の
超音波振動波により生地を傷めず効果的に被洗濯物の洗
濯が可能となる。

【００４８】本発明によれば、使用者は両手で被洗濯物
を持って、洗濯槽の中央部上方付近で超音波洗浄の操作
ができるため、的確に洗濯部位を振動ホーンの先端に当
てることができ、操作性が大幅に向上し、しかも不使用
時に超音波振動装置を収納することにより、通常通りの
洗濯を支障なくできる。

【００４９】本発明によれば、超音波洗浄装置の下部
が、振動ホーンの先端部を基準に周辺に向かって上向く
傾斜面を形成するために、被洗濯物を振動ホーンの先端
部に的確に当接することができることとなる。

【００５０】本発明によれば、振動ホーンの先端部下方
に対向して、指挿入規制部材を設けているため、手指が
振動ホーンの先端部に触れることがなく、安全性が確保
できる。

【００５１】本発明によれば、指挿入規制部材を振動ホ
ーンの先端部に比べ、操作側手前に延びるすようにした
ことにより、該規制部材をガイドに被洗濯物を指挿入規
制部材と振動ホーンの先端部間隙に挿入できるため、意
識することなく簡単操作により超音波洗浄装置への被洗
濯物のセットができるようになる。

【００５２】本発明によれば、操作側から向かって左右
方向の幅に関して指挿入規制部材の幅を超音波洗浄装置
の収納ケースの幅よりも狭くすることで、振動ホーンの
先端部を基準に周辺に向かって上向く傾斜面の下方空間
を大きく取ることができるために、被洗濯物の移動及び
指挿入規制部材と振動ホーンの先端部間隙へのセットが
し易くなる。

【００５３】本発明によれば、指挿入規制部材が取外し
可能となるために、手指が振動ホーンの先端部に直接触
れる恐れのない厚手の衣類を洗浄する時とか、電源オフ
時の清掃する時には取り外すことができ、作業性の向上
を図ることができる。

【００５４】本発明によれば、超音波洗浄装置の本体内
の振ホーンの奥行側に許容空間を設けることで、被洗濯
物の挿入スペースの改善を図ることができ、手前の汚れ
（より広い範囲の汚れ）までよく洗浄できる。

【００５５】本発明によれば、超音波洗浄装置用の給液
弁は、洗濯機本体の給液弁とは別にした為、洗浄ホーン
先端には超音波洗浄に適した水量で給水することができ
るので、経済的な超音波洗浄装置を備えた洗濯機とでき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施形態に係る洗濯機Ａの概略構造
で、超音波洗浄装置９を搭載した側面断面図である。

【図２】本発明の実施形態に係る超音波洗浄装置９を洗
濯機本体Ａの周縁部Ｂに収納した状態を示した上面図で
ある。

【図３】本発明の実施形態に係る超音波洗浄装置９を洗
濯機本体Ａの周縁部Ｂから引き出した状態を示した上面
図である。

【図４】図３の矢示Ｄ−Ｄ断面図である。

【図５】超音波洗浄装置本体９の断面図である。

【図６】図４の矢示Ｅ−Ｅ断面図である。

【図７】振動ホーン２３のその他の実施形態に係る先端
の凹凸（ａ）、凸辺（ｂ）構造の一部斜視図である。

【符号の説明】

Ａ洗濯機Ｂ洗濯機本体周縁部９超音波洗浄装置Ｗ１超音波洗浄装置の幅９Ｂケース１１アーム１２超音波発振器２２超音波振動子２３振動ホーン２４給水口２５給水ホースＯＰ１，ＯＰ２開口２８指挿入防止ストッパーＷ２、Ｗ３指挿入防止ストッパーの幅３３先端部３５Ａ側面側傾斜面３５Ｂ前側傾斜面３７許容空間３９給水弁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) D06F 1/00 - 51/02 B06B 1/02 B08B 3/12 B08B 11/00 D06L 1/12

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】駆動電力が供給されて超音波振動する超
音波振動手段と、前記超音波振動手段と機械的に連結して超音波振動し、
かつ先端部を被洗濯物に当接して該被洗濯物に超音波振
動を付与する振動ホーンと、被洗濯物に当接する前記振動ホーンの先端部への給水を
可能にする給液手段とを有する超音波洗浄装置を備え、前記振動ホーンの先端部に沿って所定間隔をもって指挿
入規制部材を対向して設けたことを特徴とする洗濯機。
【請求項２】駆動電力が供給されて超音波振動する超
音波振動手段と、前記超音波振動手段と機械的に連結して超音波振動し、
かつ先端部を被洗濯物に当接して該被洗濯物に超音波振
動を付与する振動ホーンと、前記振動ホーンの先端部表面に液体を供給する給液手段
とを有する超音波洗浄装置を備え、前記振動ホーンの先端部下方に対向して、指挿入規制部
材を設けたことを特徴とする洗濯機。
【請求項３】駆動電力が供給されて超音波振動する超
音波振動手段と、前記超音波振動手段と機械的に連結して超音波振動し、
かつ先端部を被洗濯物に当接して該被洗濯物に超音波振
動を付与する振動ホーンと、前記振動ホーンの先端部表面に液体を供給する給液手段
とを有する超音波洗浄装置を備え、前記超音波洗浄装置用の給液弁として、洗濯機本体の給
液弁とは別に給液弁を設けたことを特徴とする洗濯機。
【請求項４】前記超音波洗浄装置は、洗濯機本体の洗
濯槽の周縁部に設けた支持体により洗濯槽上方近傍に位
置されることを特徴とする請求項１から３の何れか１項
に記載の洗濯機。
【請求項５】前記振動ホーンは下部に開口を設けた収
納ケースに収納され、かつ、振動ホーンの先端部を開口
に非接触に突出し、前記収納ケースは、前記開口に向かって横断面を減少さ
せる傾斜面を形成することを特徴とする請求項１から３
の何れか１項に記載の洗濯機。
【請求項６】前記指挿入規制部材は、振動ホーンの先
端部よりも操作側手前方向に迫り出して設けることを特
徴とする請求項１または２に記載の洗濯機。
【請求項７】操作側から向かって左右方向の幅に関し
て、前記指挿入規制部材の幅が、前記収納ケースの幅よ
りも狭くすることを特徴とする請求項１または２に記載
の洗濯機。
【請求項８】前記指挿入規制部材は、取付状態を変更
可能であることを特徴とする請求項１または２に記載の
洗濯機。
【請求項９】前記超音波洗浄装置は、振動ホーンの奥
行側に洗濯物が挿入できる許容空間を設けたことを特徴
とする請求項１から３の何れか１項に記載の洗濯機。
【請求項１０】前記超音波洗浄装置用の給液弁とし
て、洗濯機本体の給液弁とは別に給液弁を設けたことを
特徴とする請求項１または２に記載の洗濯機。