JP3442250B2 - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

Info

Publication number
JP3442250B2
JP3442250B2 JP04987797A JP4987797A JP3442250B2 JP 3442250 B2 JP3442250 B2 JP 3442250B2 JP 04987797 A JP04987797 A JP 04987797A JP 4987797 A JP4987797 A JP 4987797A JP 3442250 B2 JP3442250 B2 JP 3442250B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
oil
electromagnet
rotating member
driving force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP04987797A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH10231861A (ja
Inventor
暁彦 池田
真治 小川
浩一 鈴木
充 大葉
俊文 酒井
博 宅野
邦彦 鈴木
直之 小久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP04987797A priority Critical patent/JP3442250B2/ja
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Koki KK filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to DE69833052T priority patent/DE69833052T2/de
Priority to US09/014,627 priority patent/US6109408A/en
Priority to DE69825191T priority patent/DE69825191T2/de
Priority to EP02023531A priority patent/EP1277982B1/en
Priority to EP98101491A priority patent/EP0856676B8/en
Publication of JPH10231861A publication Critical patent/JPH10231861A/ja
Priority to US09/481,408 priority patent/US6315099B1/en
Priority to US09/986,964 priority patent/US6510932B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3442250B2 publication Critical patent/JP3442250B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Mechanical Operated Clutches (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のトランス
ミッション、トランスファ、デファレンシャルなどに適
用される駆動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両の駆動力伝達装置には複数
の回転部材が配置されており、エンジンの出力が複数の
回転部材を介して車輪に伝達される。また、駆動力伝達
装置において、複数の回転部材同士の間にクラッチ機構
が配置されている場合は、必要に応じてクラッチ機構の
係合・解放を行うことで、トルクの伝達または遮断を任
意に切り換えることが可能である。このように、複数の
回転部材のトルク伝達経路にクラッチ機構が配置された
駆動力伝達装置の一例が特開平3−282019号公報
に記載されている。
【0003】この公報に記載された駆動力伝達装置は、
中空に形成されたデフキャリヤと、デフキャリヤの内部
に挿入された連結軸(第1回転部材)と、デフキャリヤ
の内部に配置され、かつ、連結軸と相対回転可能なハブ
(第2回転部材)とを備えている。連結軸とハブとが軸
線上に配置され、デフキャリヤと連結軸との間には軸受
が装着されている。
【0004】また、デフキャリヤには環状の電磁石が取
り付けられ、ボルトにより電磁石とデフキャリヤとが回
り止め固定されている。さらに、連結軸には円筒状の側
壁が固定されており、側壁と電磁石との間には所定のエ
アギャップが設定されている。さらに、側壁の外周には
ドラムが接続されており、ドラムとハブとの間には、パ
イロットクラッチとメインクラッチとが配置されてい
る。
【0005】パイロットクラッチは、ドラムの内周にス
プライン嵌合されたクラッチディスクと、ハブの外周に
軸線方向に移動可能に取り付けられたカム部材と、カム
部材の外周にスプライン嵌合されたクラッチプレート
と、電磁力により側壁側に吸引されるアーマチュアとを
備えている。また、メインクラッチは、ドラムの内周に
スプライン嵌合されたクラッチディスクと、ハブのフラ
ンジにスプライン嵌合されたクラッチプレートとを備え
ている。
【0006】さらに、カム部材とメインクラッチとの間
には軸線方向に移動可能な押圧部材が配置されている。
さらにまた、カム部材と押圧部材との間にはボールが挿
入されている。また、ハブにはドライブピニオンシャフ
トが連結されており、ドライブピニオンシャフトは歯車
機構により構成されたデファレンシャルに連結されてい
る。
【0007】上記構成の駆動力伝達装置によれば、電磁
石に電流が供給されない場合はパイロットクラッチが解
放されており、連結軸のトルクはハブに伝達されない。
また、電磁石に電流が供給された場合は、側壁、アーマ
チュアを磁束が通過して電磁力によりアーマチュアが側
壁側に吸引される。
【0008】すると、パイロットクラッチが係合されて
カム部材が回転され、カム部材の回転がボールに伝達さ
れて押圧部材が軸線方向に動作し、メインクラッチが係
合されて連結軸のトルクがハブに伝達される。ハブに伝
達されたトルクはドライブピニオンシャフト、デファレ
ンシャル、車軸を介して車輪に伝達される。
【0009】一方、デフキャリヤの内部空間には所定の
オイルが封入されており、このオイルによりパイロット
クラッチ、メインクラッチ、デファレンシャルなどの潤
滑や冷却などが行われる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、パイロット
クラッチまたはメインクラッチは、クラッチディスクと
クラッチプレートとの表面の摩擦力によりトルクが伝達
されるため、クラッチディスクおよびクラッチプレート
の摩耗、切れ性、ジャダー性などを良好に維持できるオ
イルを選択することが好ましい。一方、デファレンシャ
ルは歯車の噛み合い抵抗によりトルクの伝達および差動
が行われるため、流動点が低く、耐熱性および酸化安定
性がよく、耐荷重性に優れたオイルを選択することが好
ましい。
【0011】しかしながら、上記公報に記載された駆動
力伝達装置においては、パイロットクラッチ、メインク
ラッチ、デファレンシャルがデフキャリヤ内部の同一空
間に配置されているため、パイロットクラッチ、メイン
クラッチおよびデファレンシャルの両方に適合するオイ
ルを用いることが困難であった。その結果、パイロット
クラッチおよびメインクラッチの動作特性が損なわれ、
駆動力の伝達機能が低下する可能性があった。
【0012】さらに、デフキャリヤに封入されたオイル
が電磁石に付着して磁気回路の透磁率が不均一になり、
クラッチ機構の駆動力の伝達機能が低下する可能性があ
った。さらにまた、デファレンシャル側で生じた摩耗粉
などの異物がクラッチディスクとクラッチプレートとの
間に侵入し、クラッチ機構の摩耗や破損が生じ、耐久性
の低下や駆動力の伝達機能の低下を招く可能性があっ
た。
【0013】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、クラッチ機構の動作特性に適合したオイルを使
用することができ、かつ、電磁石により制御されるクラ
ッチ機構をほかの機構からシールすることの可能な駆動
力伝達装置を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するため請求項1の発明は、相対回転可能に配置
された第1回転部材および第2回転部材と、前記第1回
転部材と第2回転部材とのトルク伝達を制御するクラッ
チ機構と、前記クラッチ機構の動作を制御する電磁石
と、前記クラッチ機構の機能を保持するオイルとを備え
た駆動力伝達装置において、前記クラッチ機構は、メイ
ンクラッチおよびパイロットクラッチを有しており、前
記メインクラッチは、前記パイロットクラッチの係合力
がカムにより増幅されてメインクラッチに伝達されて、
そのメインクラッチが係合されるように構成されてお
り、前記クラッチ機構およびオイルが封入される第1の
空間と、この空間に収納されるオイルとは別の特性を備
えたオイルが封入される第2の空間とを液体密にシール
する隔離機構が備えられていることを特徴とする。
【0015】請求項1の発明によれば、第1の空間と第
2の空間とが隔離機構により液体密に隔てられているた
め、クラッチ機構の機能、例えば摩耗、切れ性、ジャダ
ー性を良好に維持する特性を備えたオイルを独立して使
用することが可能になり、駆動力の伝達機能が向上す
。さらに、第1の空間と第2の空間とが隔離機構によ
り液体密に隔てられているため、第2の空間に存在する
異物が第1の空間に侵入することを抑制できる。したが
って、クラッチ機構の摩耗、破損が防止されてクラッチ
機構の耐久性が向上し、かつ、駆動力の伝達機能が向上
する。
【0016】請求項2の発明は、相対回転可能に配置さ
れた第1回転部材および第2回転部材と、前記第1回転
部材と第2回転部材とのトルク伝達を制御するクラッチ
機構と、前記クラッチ機構の動作を制御する電磁石と、
前記クラッチ機構の機能を保持するオイルとを備えた駆
動力伝達装置において、前記クラッチ機構は、メインク
ラッチおよびパイロットクラッチを有しており、前記メ
インクラッチは、前記パイロットクラッチの係合力がカ
ムにより増幅されてメインクラッチに伝達されて、その
メインクラッチが係合されるように構成されており、前
記クラッチ機構およびオイルが封入される第1の空間
と、前記電磁石が配置される第3の空間とを液体密にシ
ールする隔離機構が備えられていることを特徴とする。
【0017】さらに、第1の空間と第3の空間とが隔離
機構により液体密に隔てられているため、第1の空間に
封入されたオイルが電磁石側に漏れにくくなる。したが
って、電磁石により形成される磁気回路の透磁率が一定
に維持され、クラッチ機構の係合力、ひいては駆動力の
伝達機能が安定する。
【0018】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施例を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1、図2は駆動力伝
達装置を示す正面半断面図であり、プロペラシャフトと
デファレンシャルとの間に駆動力伝達装置を配置した実
施例である。図1、図2において、1はケーシング(デ
ファレンシャルキャリヤ)で、ケーシング1の内部には
軸線Aを中心として回転されるドライブピニオンシャフ
ト2が配置されている。ケーシング1の内周には軸受3
が装着されており、軸受3によりドライブピニオンシャ
フト2が回転可能に支持されている。
【0019】ドライブピニオンシャフト2には、軸受3
の軸線A方向の両側にスリーブ4とナット5とが取り付
けられている。このスリーブ4とナット5とにより軸受
3が挟み付けられてドライブピニオンシャフト2とケー
シング1とが軸線A方向に位置決めされている。なお、
ケーシング1の内部には公知の歯車機構により構成され
たデファレンシャルが配置されている。
【0020】また、ケーシング1の開口端には軸線Aを
中心とする円筒状のカバー6が固定されている。そし
て、カバー6の外部からカバー6の内部およびケーシン
グ1の内部に亘り有底円筒状のカップリングケース7が
配置されている。カップリングケース7は、カバー6の
開口部8に配置された小径円筒部9と、小径円筒部9に
おけるカバー6の外部側端部を閉塞する底部10と、小
径円筒部9におけるカバー6の内部側端部から外周側に
向けて張り出された環状の接続部11と、接続部11の
外周端からケーシング1の内部側に向けて配置された大
径円筒部12とにより構成されている。
【0021】小径円筒部9には軸線A方向に貫通された
オイル注入孔9Aが形成されている。このオイル注入孔
9Aはカップリングオイル室(後述)にオイルを注入す
るためのもので、オイル注入後にはオイル注入孔9Aに
ボール9Bが圧入されて液密にシールされる。また、オ
イル注入孔9Aの入口側がかしめられおり、カップリン
グオイル室の圧力によりボール9Bがオイル注入孔9A
から抜け出すことが防止されている。
【0022】前記カバー6の開口部8側の端部内周には
シール軸受13が固定されている。また、ケーシング1
におけるカバー6側の端面14には、軸線Aを中心とし
てカバー6側に向けて突出された円筒部15が形成され
ている。この円筒部15の外周にはシール軸受16が固
定されている。これらシール軸受13,16は内輪と外
輪との間をシールするためのシール部材が取り付けられ
た公知の構造のものである。また、シール軸受13,1
6の内部には潤滑用のグリースが封入されている。そし
て、シール軸受13の内輪がカップリングケース7の小
径円筒部9の外周に装着され、シール軸受16の外輪が
大径円筒部12のケーシング1側の端部内周に装着され
ている。つまり、カップリングケース7はシール軸受1
3,16により軸線Aを中心として回転可能に支持され
ている。
【0023】一方、カップリングケース7の小径円筒部
9におけるカバー6の外部側端面にはフランジ17が取
り付けられ、フランジ17がボルト18により小径円筒
部9に固定されている。フランジ17は図示しないプロ
ペラシャフトを介してトランスミッション、エンジンに
接続される。なお、小径円筒部9の外周には円筒状のダ
ストデフレクター19が嵌合されており、ダストデフレ
クター19により外部からのダストの侵入が防止されて
いる。さらに、開口部8はシール軸受13により同時に
シールされている。
【0024】前記カバー6の内部には軸線Aを中心とし
て回転されるシャフト20が配置されており、シャフト
20の内部には隔壁21により軸線A方向に区画された
凹部22,23が形成されている。凹部22,23は軸
線Aを中心とする円柱状の空間であり、凹部22,23
のうちケーシング1側に配置された凹部22の内周には
ドライブピニオンシャフト2の先端がスプライン嵌合さ
れている。
【0025】また、シャフト20の軸線A方向の長さは
ケーシング1の開口端からカップリングケース7の小径
円筒部9の内方に到達する値に設定されている。そし
て、小径円筒部9の内周と、シャフト20の小径円筒部
9側の端部外周との間に軸受24が装着され、軸受24
によりシャフト20が回転可能に支持されている。さら
に、小径円筒部9の内周に装着されたスナップリング2
5と、シャフト20の外周に装着されたスナップリング
26とにより軸受24が挟み付けられ、シャフト20と
カップリングケース7とが軸線A方向に位置決めされて
いる。
【0026】前記シャフト20の外周側には環状の回転
子27が配置されている。この回転子27はカップリン
グケース7の内部からケーシング1の内部に到達する軸
線A方向の長さを備えている。回転子27は軸線Aを中
心として回転可能であり、回転子27は、半径方向の断
面形状がほぼL字形の内筒部28と、内筒部28の外周
に固定された環状の遮断部材29と、遮断部材29の外
周に固定された外筒部30とにより構成されている。
【0027】内筒部28および外筒部30は鉄などの磁
性材料により構成され、遮断部材29は非磁性材料によ
り構成されている。前記回転子27の外筒部30はカッ
プリングケース7の内周にねじ結合され、かつ溶接によ
り相対回転不能に固定されており、カップリングケース
7と回転子27とが一体的に回転される。
【0028】また、回転子27の内筒部28の内周には
金属製のブッシュ31が嵌合され、かつ、ブッシュ31
によりシャフト20が支持され、回転子27とシャフト
20とが相対回転可能に構成されている。さらに、内筒
部28の内周とシャフト20の外周との間にはゴム状弾
性体により構成されたXリング32が装着され、Xリン
グ32によりシャフト20と回転子27との間が液密に
シールされている。さらに、外筒部30の外周とカップ
リングケース7の内周との間にはゴム状弾性体により構
成されたOリング33が装着され、Oリング33により
回転子27とカップリングケース7との間が液密にシー
ルされている。
【0029】さらにまた、ケーシング1の内周における
軸受3と円筒部15との間には、ゴム状弾性体および金
属補強環により構成されたオイルシール34が装着され
ている。オイルシール34によりケーシング1と回転子
27との間が液密にシールされている。そして、ケーシ
ング1の内部に、Xリング32、オイルシール34によ
り液密にシールされたデファレンシャルオイル室Bが形
成されている。前記ドライブピニオンシャフト2はデフ
ァレンシャルオイル室Bに配置されている。
【0030】また、ケーシング1とカバー6とカップリ
ングケース7と回転子27とにより取り囲まれた空間
が、オイルシール34とOリング33とシール軸受13
とにより液密および気密にシールされて空気室Cが形成
されている。さらに、カップリングケース7とシャフト
20と回転子27とにより取り囲まれた空間が、Oリン
グ33とXリング32とにより液密にシールされてカッ
プリングオイル室Dが形成されている。
【0031】まず空気室Cに配置される要素を説明すれ
ば、空気室Cには電磁石35が配置されている。電磁石
35は、磁性材料により構成された環状の鉄心36と、
鉄心36に巻き付けられたコイル37と、コイル37に
電流を供給するリード線38とを備えている。前記回転
子27の内筒部28と外筒部30との間には環状の凹部
39が形成されており、凹部39内に電磁石35が配置
されている。
【0032】そして、鉄心36のケーシング1側に一体
的に形成された円筒部40と、回転子27の内筒部28
との間には軸受(ラジアル軸受)41が装着され、電磁
石35と回転子27とが相対回転可能に構成されてい
る。さらに、軸受41と、内筒部28に装着されたスナ
ップリング42と、鉄心36に装着されたスナップリン
グ43とにより、電磁石35と回転子27とが軸線A方
向に位置決めされ、かつ、半径方向に位置決めされてい
る。このようにして、鉄心36の内周と内筒部28との
間のエアギャップEと、鉄心36の外周と外筒部30と
の間のエアギャップFとが、単一の軸受41により設定
されている。
【0033】また、電磁石35とケーシング1とが回り
止め機構により相対回転不能に接続されている。この回
り止め機構について図3を参照しながら説明する。図3
は鉄心36の円筒部40およびケーシング1の円筒部1
5の半径方向の断面図である。鉄心36の円筒部40の
外周には、外側に突出された複数の凸部44が形成され
ている。そして、凸部44の内のいずれか一つの凸部4
4の内部にリード線38が埋めこまれている。
【0034】一方、ケーシング1の円筒部15の内周に
は、複数の凸部44に対応する位置に複数の凹部45が
形成されている。そして、鉄心36の円筒部40がケー
シング1の円筒部15の内部に配置され、複数の凸部4
4が複数の凹部45にそれぞれ没入されている。この凸
部44と凹部45との係合力によりケーシング1と電磁
石35との相対回転が防止される。なお、凸部44、凹
部45は一つ以上あればよい。
【0035】このようにして、軸線Aを中心として軸受
41の半径方向の外側に、ケーシング1と電磁石35と
の相対回転を防止する回り止め機構が配置され、回り止
め機構の半径方向の外側にシール軸受16が配置されて
いる。なお、円筒部15には、一つの凹部45と円筒部
15の外周面とを連通する切り欠き46が形成されてい
る。この切り欠き46は、電磁石35の円筒部40をケ
ーシング1の円筒部15の内部に挿入する際に、リード
線38を通過させるためのものである。
【0036】上記リード線38はケーシング1の内周面
に当接された状態で配線され、リード線38はケーシン
グ1とカバー6との当接面に形成された貫通孔47を介
してケーシング1およびカバー6の外部に取り回され、
図示しない電源に接続されている。さらに、ケーシング
1の円筒部15の外周には環状のシム48が取り付けら
れ、シム48の端面にはシール軸受16、カップリング
ケース7が当接されている。そして、シム48とケーシ
ング1の端面14とによりリード線38が挟み付けら
れ、リード線48が固定されている。
【0037】前記カップリングオイル室Dには、電磁石
35の電磁力により係合・解放されるパイロットクラッ
チ49と、パイロットクラッチ49の係合に連動して係
合されてカップリングケース7のトルクをシャフト20
に伝達するメインクラッチ50とが配置されている。
【0038】パイロットクラッチ49は、回転子27か
ら所定間隔をおいた位置に配置されたアーマチュア51
と、アーマチュア51と回転子27との間に配置された
複数のクラッチディスク52と、複数のクラッチディス
ク52と交互に配置された複数のクラッチプレート54
とを備えている。これらアーマチュア51および複数の
クラッチディスク52の外周がカップリングケース7の
内周にスプライン嵌合されている。
【0039】また、シャフト20の外周には環状のカム
53が装着されており、クラッチプレート54の内周が
カム53の外周にスプライン嵌合されている。環状のカ
ム53とシャフト20とは相対回転可能に構成されてい
る。また、カム53と回転子27の内筒部28との間に
はスラスト軸受20Aが配置されている。スラスト軸受
20Aは、カム53に作用するスラスト荷重を受け止
め、かつ、回転子27とカム53とを相対回転可能に維
持するために配置されている。
【0040】一方、メインクラッチ50はパイロットク
ラッチ49とカップリングケース7の小径円筒部9との
間に配置されており、メインクラッチ50は、複数のク
ラッチディスク55と、複数のクラッチディスク55と
交互に配置された複数のクラッチプレート56とを備え
ている。これら複数のクラッチディスク55の外周がカ
ップリングケース7の内周にスプライン嵌合され、クラ
ッチプレート56の内周がシャフト20の外周にスプラ
イン嵌合されている。
【0041】さらに、メインクラッチ50とパイロット
クラッチ49との間には環状のピストン57が配置され
ている。ピストン57はシャフト20の外周にスプライ
ン嵌合されており、図4に示すようにピストン57とカ
ム53との対向面には、断面台形の溝58,59が形成
されている。溝58,59には逆方向に傾斜された受圧
面58A,59Aがそれぞれ形成されている。そして、
溝58,59にはボール60が配置されている。
【0042】上記カップリングオイル室Dには、パイロ
ットクラッチ49、メインクラッチ50に適用されるク
ラッチディスク52,55およびクラッチプレート5
4,56の摩耗、切れ性、ジャダー性を良好に維持する
特性を備えたカップリングオイル、例えば鉱油系の潤滑
油に各種の添加剤を加えたものが封入されている。ま
た、デファレンシャルオイル室Bには、温度による粘度
変化が少なく、流動点が低く、耐熱および酸化安定性が
よく、耐荷重性に優れた潤滑油、例えば鉱油系の潤滑油
が封入されている。
【0043】ここで、上記駆動力伝達装置の構成とこの
発明との対応関係を説明すれば、カップリングケース
7、回転子27がこの発明の第1回転部材に相当し、シ
ャフト20、ドライブピニオンシャフト2がこの発明の
第2回転部材に相当し、パイロットクラッチ49、メイ
ンクラッチ50がこの発明のクラッチ機構に相当し、カ
ップリングケース7、シャフト20、回転子27、Xリ
ング32、Oリング33がこの発明の隔離機構に相
し、カップリングオイル室がこの発明の第1の空間に相
当し、デファレンシャルオイル室Bがこの発明の第2の
空間に相当し、空気室Cがこの発明の第3の空間に相当
る。
【0044】つぎに、上記構成の駆動力伝達装置の動作
を説明する。まず、電磁石35に電流が供給されない場
合は、パイロットクラッチ49、メインクラッチ50が
解放されている。このため、図示しないプロペラシャフ
トからカップリングケース7に伝達されたトルクは、シ
ャフト20、ドライブピニオンシャフト2には伝達され
ない。
【0045】一方、電磁石35に電流が供給されると、
鉄心36、外筒部30、アーマチュア51、内筒部28
を磁束が通過して磁気回路が形成され、電磁力(磁気吸
引力)によりアーマチュア51が外筒部30、内筒部2
8側に移動する。その結果、パイロットクラッチ49に
含まれる複数のクラッチディスク52とクラッチプレー
ト54とが係合され、カップリングケース7のトルクが
パイロットクラッチ49を介してカム53に伝達され
る。
【0046】カム53にトルクが伝達されて図4に示す
ようにカム53とピストン57とが矢印方向に相対回転
されると、ボール60が同一方向に傾斜された受圧面5
8A,59Aに押し付けられ、受圧面58A,59Aが
ボール60を溝58,59の外部に押し出す力が作用す
る。その結果、カム53とピストン57とが軸線A方向
に離反する方向のスラスト荷重が生じる。
【0047】ここで、カム53はスラスト軸受20Aに
より受け止められており、回転子27側に移動すること
が防止されているため、ピストン57がメインクラッチ
50側に押し付けられ、メインクラッチ50に含まれる
複数のクラッチディスク55と複数のクラッチプレート
56とが係合される。つまり、パイロットクラッチ49
の係合力がカム53、ボール60、ピストン57により
増幅されてメインクラッチ50に伝達される。メインク
ラッチ50が係合されると、カップリングケース7のト
ルクがメインクラッチ50を介してシャフト20、ドラ
イブピニオンシャフト2に伝達される。
【0048】そして、上記構成の駆動力伝達装置によれ
ば、回転子27の内筒部28と電磁石35との間に装着
された単一の構成部材である軸受41によりエアギャッ
プE,Fが設定される。ここで、ラジアル軸受である軸
受41は、装着される部材と支持する部材との半径方向
の相対位置を正確に設定することのできる寸法精度を本
来備えているため、エアギャップE,Fの設定精度が可
及的に向上する。したがって、パイロットクラッチ49
に含まれるクラッチディスク52とクラッチプレート5
4との係合力(トルク容量)の制御が容易になる。その
結果、メインクラッチ50に含まれるクラッチディスク
55とクラッチプレート56との係合力(トルク容量)
の制御が容易になり、カップリングケース7からシャフ
ト20に伝達される駆動力の伝達機能が向上する。
【0049】また、エアギャップE,Fを設定する軸受
41と、電磁石35とケーシング1との相対回転を防止
する回り止め機構と、カップリングケース7を支持する
シール軸受16とが、軸線A方向のほぼ同一位置におい
て半径方向にオーバーラップして配置されているため、
各構成要素の軸線方向の配置スペースが可及的に抑制さ
れ、駆動力伝達装置を軸線A方向に小型化することが可
能になる。なお、軸受41と、電磁石35とケーシング
1との相対回転を防止する回り止め機構と、カップリン
グケース7を支持するシール軸受16とが、軸線A方向
に一部オーバーラップする構成を採用することも可能で
ある。
【0050】さらに、電磁石35とケーシング1との相
対回転を防止する回り止め機構に、電磁石35自体に形
成された凸部44と、ケーシング1自体に形成された凹
部45とが含まれており、凸部44と凹部45との係合
力により回り止め機能が生じる。
【0051】このため、ケーシング1に対して電磁石3
5を組み付ける場合は、電磁石35とケーシング1とを
軸線A方向に相対移動させて電磁石35の円筒部40を
ケーシング1の円筒部15内部に挿入させるだけの簡単
な作業により、電磁石35とケーシング1との回り止め
を達成することが可能になり、組み付け作業を容易、か
つ迅速に行うことができる。
【0052】また、電磁石35とケーシング1との相対
回転を防止するために別部品などを取り付ける必要がな
く、部品点数が抑制される。したがって、組み立て作業
性が一層向上し、かつ、駆動力伝達装置の軽量化を図る
ことが可能になる。
【0053】また、この実施例によれば、ケーシング1
の内部に、オイルシール34、Oリング33、シール軸
受13により流体密(液密および気密)にシールされた
空気室Cが形成され、この空気室Cに電磁石35および
エアギャップE,Fが配置されている。つまり、オイル
シール34により、デファレンシャルオイル室Bに封入
されているデファレンシャルオイル、ギヤ同士の噛み合
いにより生じる摩耗粉などの異物が空気室Cに侵入する
ことが抑制される。
【0054】また、Oリング33により、カップリング
オイル室Dに封入されているカップリングオイルが空気
室Cに侵入することが抑制される。さらに、シール軸受
13により、ケーシング1の外部の水や異物が空気室C
に侵入することが防止される。さらにまた、シール軸受
13、シール軸受16の内部に封入されている潤滑用の
グリースが空気室Cに漏れることが抑制される。
【0055】このため、電磁石35の鉄心36と、回転
子27の外筒部30および内筒部28との間に形成され
るエアギャップE,Fに空気だけが介在され、エアギャ
ップE,Fに水、オイル、異物などが侵入することを防
止できる。その結果、エアギャップE,Fの透磁率を均
一に維持することが可能になり、電磁石35により形成
される磁気吸引力が安定する。言い換えれば、電磁石3
5に通電される電流とパイロットクラッチ49の係合力
との関係が安定する。したがって、メインクラッチ50
の係合力の制御が容易になり、駆動力伝達機能が向上す
る。
【0056】さらに、この実施例では液密および気密に
シールされた空気室Cに対面する位置に貫通孔47が形
成され、この貫通孔47にリード線38が挿入されてい
る。このため、貫通孔47からオイルなどが外部に漏れ
る可能性がなく、貫通孔47に格別のシール機構を施す
必要がない。したがって、ケーシング1とカバー6との
組み付け作業性が簡略化されて作業性が向上する。
【0057】また、貫通孔47のシールが不要であるた
め、貫通孔47をケーシング1とカバー6との突き合せ
面に形成することが可能になる。したがって、電磁石3
5をケーシング1およびカバー6の内部に取り付ける際
に、リード線38を挿入できる大きさの貫通孔47を形
成するだけで済み、リード線38の先端に取り付けられ
ているソケット(図示せず)を通過させるための大きな
貫通孔を形成する必要がなく、スペース的に設計自由度
が増す。
【0058】また、この実施例ではカップリングケース
7の内部に、Oリング33、Xリング32により液密に
シールされたカップリングオイル室Dが形成されてい
る。そして、カップリングオイル室Dにパイロットクラ
ッチ49およびメインクラッチ50が配置され、かつ、
カップリングオイルが封入されている。特に、Xリング
32はその構造により耐圧性に優れているため、カップ
リングオイル室Dのカップリングオイルがデファレンシ
ャルオイル室Bに侵入したり、デファレンシャルオイル
室Bのデファレンシャルオイルがカップリングオイル室
Dに侵入したりすることが抑制される。
【0059】このため、カップリングオイル室Dに要求
される特性に適合したオイルと、デファレンシャルオイ
ル室Bに要求される特性や性能に適合したオイルとを別
個に選択して封入することが可能になる。具体的には、
カップリングオイル室Dには、パイロットクラッチ4
9、メインクラッチ50に含まれるクラッチ板の摩耗、
切れ性、ジャダー性を良好に維持する特性を備えたカッ
プリングオイル、例えば鉱油系の潤滑油に各種の添加剤
を加えたものが封入される。また、デファレンシャルオ
イル室Bには、温度による粘度変化が少なく、流動点が
低く、耐熱および酸化安定性がよく、耐荷重性に優れた
潤滑油、例えば鉱油系の潤滑油が封入される。
【0060】つまり、駆動力伝達装置を、例えばトラン
スミッション、プロペラシャフトとデファレンシャルと
の間、四輪駆動車のトランスファなどに配置する場合、
ほかの動力伝達機構や構成部品に要求される機能や特性
との適合性に関わりなく、パイロットクラッチ49、メ
インクラッチ50の特性や性能に適合するカップリング
オイルを選択することができる。したがって、駆動力伝
達装置の搭載位置やレイアウトの自由度が拡大される。
【0061】また、カップリングケース7、パイロット
クラッチ49、メインクラッチ50などを備えたユニッ
ト単独で、パイロットクラッチ49、メインクラッチ5
0の摩耗、切れ性、ジャダー性などのトルク伝達特性を
管理または評価することが可能になり、製造工程で車両
を組み立てる前にユニット単位で性能を管理することが
容易になる。
【0062】さらに、シャフト20と回転子27との間
がXリング32により液密にシールされているため、デ
ファレンシャルオイル室B側で発生した摩耗粉などの異
物がカップリングオイル室Dに侵入することが抑制され
る。したがって、異物がパイロットクラッチ49のクラ
ッチディスク52とクラッチプレート54との間、また
はメインクラッチ50のクラッチディスク55とクラッ
チプレート56との間に侵入する可能性もなく、パイロ
ットクラッチ49、メインクラッチ50の係合・解放動
作が安定し、かつ、クラッチ板の摩耗や損傷が防止さ
れ、駆動力伝達機能および耐久性が向上する。
【0063】さらにまた、シャフト20に凹部23が形
成され、この凹部23がカップリングオイル室Dに開口
されている。そして、凹部23によりカップリングオイ
ル室Dの容積が拡大されている。つまり、カップリンク
ケース7内部のデッドスペースであるシャフト20自体
を利用して凹部23が形成され、凹部23にもカップリ
ングオイルが収容されている。したがって、カップリン
グケース7を大型化させずにカップリングオイルの収容
量を可及的に増大させることが可能になり、カップリン
グオイルの耐久性が向上する。
【0064】図5は回転子27の支持機構、および電磁
石35の支持機構のほかの構成例を示す部分的な断面図
である。ケーシング1の内部に形成された円筒部15の
外周には複数の凸部61が形成されており、円筒部15
の内周に固定された軸受62により回転子27が回転可
能に支持されている。
【0065】また、カップリングケース7の大径円筒部
12の内周に固定されたシール軸受63により、電磁石
35が回転可能に支持されている。このシール軸受63
により、電磁石35の鉄心36と、回転子27の内筒部
28および外筒部30との間のエアギャップE,Fが設
定されている。
【0066】さらに、鉄心36の円筒部40の内周には
複数の凹部64が形成されており、複数の凸部61と複
数の凹部64とが相互に係合されている。この複数の凹
部64と複数の凸部61との係合により、ケーシング1
と電磁石35とが相対回転不能に回り止めされている。
【0067】そして、軸線Aを中心とする軸受62の半
径方向の外周側に円筒部15、複数の凸部61、円筒部
40、複数の凹部64が配置され、円筒部40の半径方
向の外周側にシール軸受(ラジアル軸受)63が配置さ
れている。そのほかの構成は図1、図2の実施例と同様
に構成されている。この図5の実施例においても、図
1、図2の実施例と同様の効果を得られる。
【0068】なお、図1ないし図5の実施例に適用され
ているシール軸受41,62に代えて、シールの設けら
れていない軸受を用いることも可能である。つまり、デ
ファレンシャルオイル室Dと空気室Cとの間がオイルシ
ール34により液密にシールされているため、デファレ
ンシャルオイル室Dに封入されているオイルが空気室C
側に浸入する可能性がないからである。
【0069】ここで、上記の具体例における特徴的な構
成を列挙すれば、以下のとおりである。すなわち、第1
の特徴的な構成は、軸線を中心として相対回転可能に配
置された第1回転部材および第2回転部材と、この第1
回転部材と第2回転部材とのトルク伝達を制御するクラ
ッチ機構と、このクラッチ機構を係合・解放させる電磁
力を発生する電磁石と、この電磁石に対してエアギャッ
プを介して配置された磁性体と、前記第1回転部材を支
持するケーシングとを備えた駆動力伝達装置において、
前記第1回転部材と前記電磁石との間に配置されて前記
エアギャップを設定するように前記電磁石を支持する第
1軸受と、前記ケーシングおよび前記電磁石に形成さ
れ、かつ、前記ケーシングと前記電磁石との相対回転を
防止する回り止め機構と、前記ケーシングと前記第1回
転部材との間に配置されてこの第1回転部材を支持する
第2軸受とを備え、前記第1軸受と前記第2軸受とが、
前記軸線方向のほぼ同一位置に半径方向にオーバーラッ
プして配置されている。第1の特徴的な構成に記載され
た第1回転部材には、第1回転部材自体と、第1回転部
材と一体的に回転する部材とが含まれる。
【0070】また、第2の特徴的な構成は、相対回転可
能に配置された第1回転部材および第2回転部材と、こ
の第1回転部材と第2回転部材とのトルク伝達を制御す
るクラッチ機構と、このクラッチ機構を係合・解放させ
る電磁力を発生する電磁石と、この電磁石にエアギャッ
プを介して配置される磁性体とを備えた駆動力伝達装置
において、前記電磁石および前記磁性体が配置される空
間を、周囲の空間から気体密に隔てる隔離機構とを備え
ている。第2の特徴的な構成に記載された隔離機構に
は、カップリングケース、回転子、オイルシール、Oリ
ング、シール軸受などが含まれる。
【0071】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、第1の空間と
第2の空間とが隔離機構により液体密に隔てられている
ため、クラッチ機構の機能、例えば摩耗、切れ性、ジャ
ダー性を良好に維持する特性を備えたオイルを独立して
使用することが可能になり、駆動力の伝達機能が向上す
る。
【0072】さらに、請求項1の発明によれば、第1の
空間と第2の空間とが隔離機構により液体密に隔てられ
ているため、第2の空間に存在する異物が第1の空間に
侵入することを抑制できる。したがって、クラッチ機構
の摩耗、破損が防止されてクラッチ機構の耐久性が向上
し、かつ、駆動力の伝達機能が向上する。
【0073】また、請求項2の発明によれば、第1の空
間と第3の空間とが隔離機構により液体密に隔てられて
いるため、第1の空間に封入されたオイルが電磁石側に
漏れにくくなる。したがって、電磁石により形成される
磁気回路の透磁率が一定に維持され、クラッチ機構の係
合力、ひいては駆動力の伝達機能が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の駆動力伝達装置を示す正面半断面図
である。
【図2】この発明の駆動力伝達装置を示す正面半断面図
である。
【図3】図1のI−I線における電磁石の円筒部とケー
シングの円筒部との構成を示す側面断面図である。
【図4】図1、図2に示されたメインクラッチの係合に
適用されるカム、ボール、ピストンの構成を示す部分的
な断面図である。
【図5】この発明の駆動力伝達装置に適用される回り止
め機構、第1軸受、第2軸受のほかの構成例を示す部分
的な正面半断面図である。
【符号の説明】
2 ドライブピニオンシャフト 7 カップリングケース 13,16,62,63 シール軸受 15 円筒部 20 シャフト 27 回転子 28 内筒部 30 外筒部 32 Xリング 33 Oリング 34 オイルシール 35 電磁石 40 円筒部 41 軸受 44,61 凸部 45,64 凹部 49 パイロットクラッチ 50 メインクラッチ A 軸線 C 空気室 D カップリングオイル室 E,F エアギャップ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 大葉 充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 酒井 俊文 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 宅野 博 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 鈴木 邦彦 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 小久保 直之 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−18117(JP,A) 特開 平1−202530(JP,A) 特開 平3−219123(JP,A) 特開 昭64−87974(JP,A) 特開 平7−61252(JP,A) 特開 平7−19316(JP,A) 実開 平4−99433(JP,U) 実開 平5−12763(JP,U) 実開 平7−14229(JP,U) 実開 平5−12763(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16D 27/10 - 27/118 F16H 1/28 - 1/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転可能に配置された第1回転部材
    および第2回転部材と、前記第1回転部材と第2回転部
    材とのトルク伝達を制御するクラッチ機構と、前記クラ
    ッチ機構の動作を制御する電磁石と、前記クラッチ機構
    の機能を保持するオイルとを備えた駆動力伝達装置にお
    いて、 前記クラッチ機構は、メインクラッチおよびパイロット
    クラッチを有しており、前記メインクラッチは、前記パ
    イロットクラッチの係合力がカムにより増幅されてメイ
    ンクラッチに伝達されて、そのメインクラッチが係合さ
    れるように構成されており、前記クラッチ機構およびオ
    イルが封入される第1の空間と、この空間に収納される
    オイルとは別の特性を備えたオイルが封入される第2の
    空間とを液体密にシールする隔離機構が備えられている
    ことを特徴とする駆動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 相対回転可能に配置された第1回転部材
    および第2回転部材と、前記第1回転部材と第2回転部
    材とのトルク伝達を制御するクラッチ機構と、前記クラ
    ッチ機構の動作を制御する電磁石と、前記クラッチ機構
    の機能を保持するオイルとを備えた駆動力伝達装置にお
    いて、 前記クラッチ機構は、メインクラッチおよびパイロット
    クラッチを有しており、前記メインクラッチは、前記パ
    イロットクラッチの係合力がカムにより増幅されてメイ
    ンクラッチに伝達されて、そのメインクラッチが係合さ
    れるように構成されており、前記クラッチ機構およびオ
    イルが封入される第1の空間と、前記電磁石が配置され
    る第3の空間とを液体密にシールする隔離機構が備えら
    れていることを特徴とする駆動力伝達装置。
JP04987797A 1997-01-29 1997-02-18 駆動力伝達装置 Expired - Lifetime JP3442250B2 (ja)

Priority Applications (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04987797A JP3442250B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 駆動力伝達装置
US09/014,627 US6109408A (en) 1997-01-29 1998-01-28 Driving force transmission system
DE69825191T DE69825191T2 (de) 1997-01-29 1998-01-28 Kupplungseinheit
EP02023531A EP1277982B1 (en) 1997-01-29 1998-01-28 Driving force transmission system
DE69833052T DE69833052T2 (de) 1997-01-29 1998-01-28 Antriebskraftübertragungssystem
EP98101491A EP0856676B8 (en) 1997-01-29 1998-01-28 Clutch arrangement
US09/481,408 US6315099B1 (en) 1997-01-29 2000-01-12 Driving force transmission system
US09/986,964 US6510932B2 (en) 1997-01-29 2001-11-13 Driving force transmission system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04987797A JP3442250B2 (ja) 1997-02-18 1997-02-18 駆動力伝達装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10231861A JPH10231861A (ja) 1998-09-02
JP3442250B2 true JP3442250B2 (ja) 2003-09-02

Family

ID=12843285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04987797A Expired - Lifetime JP3442250B2 (ja) 1997-01-29 1997-02-18 駆動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3442250B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4918523B2 (ja) * 2008-06-02 2012-04-18 Gknドライブラインジャパン株式会社 カップリング及びカップリングの組み付け方法
JP5231321B2 (ja) * 2009-04-30 2013-07-10 株式会社ユニバンス 4輪駆動車用駆動力伝達装置
JP5953752B2 (ja) * 2012-01-11 2016-07-20 株式会社ジェイテクト 駆動力伝達装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH10231861A (ja) 1998-09-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6413183B1 (en) Power transmission apparatus
US6510932B2 (en) Driving force transmission system
EP1236919B1 (en) Coupling for vehicle
WO2010061855A1 (ja) 乾式クラッチ
JP4824459B2 (ja) 機械式クラッチユニット
JP4904649B2 (ja) 電磁パイロット式クラッチ装置
JP3619648B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP3442250B2 (ja) 駆動力伝達装置
JPH10292827A (ja) 駆動力伝達装置
JP4141430B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP2007064465A (ja) 回転伝達装置
JP4580877B2 (ja) デファレンシャル装置
JP2012153247A (ja) カップリング装置
JP2002106604A (ja) 電磁クラッチの潤滑構造
JP3618209B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP2001012515A (ja) カップリング及びデファレンシャル装置
JP2000297828A (ja) カップリングおよびディファレンシャル装置
JP2002340042A (ja) カップリング
JP2001003962A (ja) カップリング及びデファレンシャル装置
JP2000310244A (ja) 電磁クラッチ装置及びカップリング及びデファレンシャル装置
JPH1019108A (ja) デファレンシャル装置
JP2002340038A (ja) 電磁クラッチ機構及びこれを用いたカップリング
JPH05195921A (ja) スタ−タクラッチのシール装置
JP2002340045A (ja) カップリング
JP2002266897A (ja) 電磁式カップリング

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090620

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090620

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100620

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110620

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120620

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120620

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130620

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term