JPH10292827A - 駆動力伝達装置 - Google Patents

駆動力伝達装置

Info

Publication number
JPH10292827A
JPH10292827A JP9337750A JP33775097A JPH10292827A JP H10292827 A JPH10292827 A JP H10292827A JP 9337750 A JP9337750 A JP 9337750A JP 33775097 A JP33775097 A JP 33775097A JP H10292827 A JPH10292827 A JP H10292827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electromagnet
clutch
driving force
oil
bearing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9337750A
Other languages
English (en)
Inventor
Akihiko Ikeda
暁彦 池田
Shinji Ogawa
真治 小川
Koichi Suzuki
浩一 鈴木
Mitsuru Oba
充 大葉
Toshibumi Sakai
俊文 酒井
Hiroshi Takuno
博 宅野
Kunihiko Suzuki
邦彦 鈴木
Naoyuki Kokubo
直之 小久保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyoda Koki KK filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP9337750A priority Critical patent/JPH10292827A/ja
Priority to EP98101491A priority patent/EP0856676B8/en
Priority to EP02023531A priority patent/EP1277982B1/en
Priority to US09/014,627 priority patent/US6109408A/en
Publication of JPH10292827A publication Critical patent/JPH10292827A/ja
Priority to US09/481,408 priority patent/US6315099B1/en
Priority to US09/986,964 priority patent/US6510932B2/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁石と磁性体とにより形成されるギャップ
に異物が侵入することを抑制できる駆動力伝達装置を提
供する。 【解決手段】 相対回転可能に配置されたカップリング
ケース7およびシャフト20と、カップリングケース7
とシャフト20との間のトルク伝達を制御するパイロッ
トクラッチ49と、パイロットクラッチ49を係合・解
放させる電磁力を形成する電磁石35と、電磁石35に
ギャップE,Fを介して配置される内筒部28および外
筒部30とを備えた駆動力伝達装置において、電磁石3
5とギャップE,Fとが配置される空間を、周囲の空間
から流体密に隔てて空気室Cを形成するケーシング1と
カバー6とカップリングケース7と回転子27とOリン
グ33とオイルシール34とシール軸受13とを備えて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車両のトランス
ミッションまたはトランスファまたはデファレンシャル
などに適用される駆動力伝達装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、車両の駆動力伝達装置には複数
の回転部材が配置されており、エンジンの出力が複数の
回転部材を介して車輪に伝達される。また、駆動力伝達
装置において、複数の回転部材同士の間にクラッチ機構
が配置されている場合は、必要に応じてクラッチ機構の
係合・解放を行うことで、トルクの伝達または遮断を任
意に切り換えることが可能である。このように、複数の
回転部材のトルク伝達経路にクラッチ機構が配置された
駆動力伝達装置の一例が特開平3−282019号公報
に記載されている。
【0003】この公報に記載された駆動力伝達装置は、
中空に形成されたキャリヤと、キャリヤの内部に挿入さ
れた連結軸(第1回転部材)と、キャリヤの内部に配置
され、かつ、連結軸と相対回転可能なハブ(第2回転部
材)とを備えている。連結軸とハブとが軸線上に配置さ
れ、キャリヤと連結軸との間には軸受が装着されてい
る。
【0004】また、キャリヤには環状の電磁石が取り付
けられ、ボルトにより電磁石とキャリヤとが回り止め固
定されている。さらに、連結軸には円筒状の側壁(磁性
体)が固定されており、側壁と電磁石との間には所定の
ギャップが設定されている。さらに、側壁の外周にはド
ラムが接続されており、ドラムとハブとの間には、パイ
ロットクラッチ(クラッチ機構)とメインクラッチ(ク
ラッチ機構)とが配置されている。
【0005】パイロットクラッチは、ドラムの内周にス
プライン嵌合されたクラッチディスクと、ハブの外周に
軸線方向に移動可能に取り付けられたカム部材と、カム
部材の外周にスプライン嵌合されたクラッチプレート
と、電磁力により側壁側に吸引されるアーマチュアとを
備えている。また、メインクラッチは、ドラムの内周に
スプライン嵌合されたクラッチディスクと、ハブのフラ
ンジにスプライン嵌合されたクラッチプレートとを備え
ている。さらに、カム部材とメインクラッチとの間には
軸線方向に移動可能な押圧部材が配置されている。さら
にまた、カム部材と押圧部材との間にはボールが挿入さ
れている。
【0006】上記構成の駆動力伝達装置によれば、電磁
石に電流が供給されない場合はパイロットクラッチが解
放されており、連結軸のトルクはハブに伝達されない。
また、電磁石に電流が供給された場合は、側壁およびア
ーマチュアを磁束が通過し、電磁力によりアーマチュア
が側壁側に吸引される。すると、パイロットクラッチが
係合されてカム部材が回転され、カム部材の回転がボー
ルに伝達されて押圧部材が軸線方向に動作し、メインク
ラッチが係合されて連結軸のトルクがハブに伝達され
る。
【0007】このように、上記公報に記載された駆動力
伝達装置においては、電磁石により形成される電磁力に
より、パイロットクラッチの係合・解放が制御される。
言い換えれば、電磁石と側壁との間に設定されるギャッ
プの透磁率により、連結軸からハブに伝達されるトルク
の伝達特性が決定される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記公報に記載された
駆動力伝達装置においては、電磁石および側壁と、メイ
ンクラッチおよびパイロットクラッチおよびデファレン
シャルとが、キャリヤ内部の同一空間に配置され、この
空間に所定のオイルが封入されている。このオイルによ
り、パイロットクラッチおよびメインクラッチを構成す
るクラッチ板の耐摩耗性およびオイル切れ性ならびに耐
ジャダー性が良好に維持され、かつ、デファレンシャル
の冷却や潤滑が行われる。
【0009】しかしながら上記従来の構成では、デファ
レンシャル側で生じた摩耗粉などの異物が、電磁石と側
壁との間に形成されるギャップに侵入してギャップの透
磁率が変化する可能性がある。その結果、電磁石により
形成される磁気吸引力の制御が困難になり、クラッチ機
構の駆動力伝達機能が低下する可能性があった。
【0010】この発明は上記事情を背景としてなされた
もので、電磁石と磁性体との間に形成されるギャップに
異物が侵入することを抑制できる駆動力伝達装置を提供
することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段およびその作用】上記目的
を達成するため請求項1の発明は、相対回転可能に配置
された第1回転部材および第2回転部材と、この第1回
転部材と第2回転部材との間のトルク伝達を制御するク
ラッチ機構と、このクラッチ機構を係合・解放させる電
磁力を発生する電磁石と、この電磁石にギャップを介し
て配置される磁性体とを備えた駆動力伝達装置におい
て、前記電磁石および前記ギャップが配置される空間
と、周囲の空間とを流体密に隔てて電磁石収納室を形成
する隔離機構が備えられていることを特徴とする。
【0012】請求項1の発明によれば、隔離機構により
周囲の空間から流体密に形成された電磁石収納室に電磁
石およびギャップが配置されている。このため、電磁石
収納室の外部に存在する異物が、電磁石収納室に侵入す
ることを抑制できる。したがって、電磁石と磁性体との
間に形成されるギャップに異物が侵入しにくく、ギャッ
プの透磁率がほぼ一定に維持されてクラッチ機構の駆動
力伝達機能が向上する。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の構成に加え
て、前記電磁石収納室と、前記クラッチ機構が配置され
たクラッチ収納室とが、前記隔離機構により流体密に隔
てられており、前記電磁石収納室に、前記クラッチ機構
を冷却する冷却流体が封入されていることを特徴とす
る。
【0014】請求項2の発明によれば、請求項1と同様
の作用に加えて、クラッチ機構が係合して発熱した場合
は、この熱が冷却流体によって冷却され、クラッチ機構
の摩耗や破損が抑制され、クラッチ機構の耐久性が向上
する。
【0015】
【発明の実施の形態】つぎに、この発明の実施例を添付
図面に基づいて詳細に説明する。図1および図2は、ス
タンバイ四輪駆動車に搭載された駆動力伝達装置を示す
正面半断面図である。この駆動力伝達装置は、プロペラ
シャフト(図示せず)とデファレンシャル(図示せず)
との間に配置されている。図1および図2において、1
はデファレンシャルキャリヤで、デファレンシャルキャ
リヤ1は回転不能に固定されている。このデファレンシ
ャルキャリヤ1の内部には軸線A1を中心として回転さ
れるドライブピニオンシャフト2が配置されている。デ
ファレンシャルキャリヤ1の内周には軸受3が装着され
ており、軸受3によりドライブピニオンシャフト2が回
転可能に支持されている。
【0016】ドライブピニオンシャフト2には、軸受3
の軸線A1方向の両側にスリーブ4とナット5とが取り
付けられている。このスリーブ4とナット5とにより軸
受3が挟み付けられて、ドライブピニオンシャフト2と
デファレンシャルキャリヤ1とが軸線A1方向に位置決
めされている。なお、デファレンシャルキャリヤ1の内
部には、公知の歯車機構により構成されたデファレンシ
ャルが配置されている。
【0017】また、デファレンシャルキャリヤ1の開口
端には、軸線A1を中心とする円筒状のカバー6が固定
されている。そして、カバー6の外部からカバー6の内
部およびデファレンシャルキャリヤ1の内部に亘り、有
底円筒状のカップリングケース7が配置されている。こ
のカップリングケース7は、アルミニウムなどの非磁性
材料により構成されており、また、材質的に熱伝達性能
に優れている。カップリングケース7は、小径円筒部9
と底部10と環状の接続部11と大径円筒部12とを備
えている。
【0018】この小径円筒部9はカバー6の開口部8に
配置され、底部10により、小径円筒部9におけるカバ
ー6の外部側端部が閉塞されている。環状の接続部11
は、小径円筒部9におけるカバー6の内部側端部から外
周側に向けて張り出されている。大径円筒部12は、接
続部11の外周端からデファレンシャルキャリヤ1の内
部側に向けて配置されている。
【0019】小径円筒部9には軸線A1方向に貫通され
たオイル注入孔9Aが形成されている。このオイル注入
孔9Aはカップリングオイル室(後述)にオイルを注入
するためのもので、オイル注入後にはオイル注入孔9A
にボール9Bが圧入されて液密にシールされる。また、
オイル注入孔9Aの入口側がかしめられており、カップ
リングオイル室の圧力によりボール9Bがオイル注入孔
9Aから抜け出すことが防止されている。なお、小径円
筒部9の外部端面には、軸線A1を中心とする円周上に
4箇所の雌ねじ部9Cが形成されている。
【0020】前記カバー6の開口部8側の端部内周には
シール軸受13が固定されている。シール軸受13は、
内輪13Aと外輪13Bとの間にシール部材13Cが取
り付けられた公知の構造のものである。また、デファレ
ンシャルキャリヤ1におけるカバー6側の端面14に
は、軸線A1を中心としてカバー6側に向けて突出され
た円筒部15が形成されている。この円筒部15の外周
にはシール軸受16が固定されている。シール軸受16
は、内輪16Aと外輪16Bとの間にシール部材16C
が取り付けられた公知の構造のものである。
【0021】また、シール軸受13,16の内部には潤
滑用のグリースが封入されている。そして、シール軸受
13の内輪13Aが、カップリングケース7の小径円筒
部9の外周に装着されている。さらに、シール軸受16
の外輪16Bが、大径円筒部12のデファレンシャルキ
ャリヤ1側の端部内周に装着されている。つまり、カッ
プリングケース7はシール軸受13,16により軸線A
1を中心として回転可能に支持されている。
【0022】一方、カップリングケース7の小径円筒部
9におけるカバー6の外部側端面にはフランジ17が取
り付けられている。フランジ17には軸線A1を中心と
する円周上に4箇所の孔17Aが形成されている。そし
て、各孔17Aにそれぞれボルト18が挿入され、各ボ
ルト18が雌ねじ部9Cにねじ込まれて締め付けられ、
小径円筒部9とフランジ17とが固定されている。フラ
ンジ17は、プロペラシャフト(図示せず)に接続され
る。なお、小径円筒部9の外周には円筒状のダストデフ
レクター19が嵌合されており、ダストデフレクター1
9により外部からのダストの侵入が防止されている。ま
た、開口部8はシール軸受13によりシールされてい
る。
【0023】前記カバー6の内部には軸線A1を中心と
して回転されるシャフト20が配置されている。このシ
ャフト20の内部には隔壁21により軸線A1方向に区
画された凹部22,23が形成されている。凹部22,
23は軸線A1を中心とする円柱状の空間である。そし
て、デファレンシャルキャリヤ1側に配置された凹部2
2の内周にはドライブピニオンシャフト2の先端がスプ
ライン嵌合されている。
【0024】また、シャフト20の軸線A1方向の長さ
は、デファレンシャルキャリヤ1の開口端からカップリ
ングケース7の小径円筒部9の内方に到達する値に設定
されている。そして、小径円筒部9の内周と、シャフト
20の小径円筒部9側の端部外周との間に軸受24が装
着され、軸受24によりシャフト20が回転可能に支持
されている。さらに、小径円筒部9の内周に装着された
スナップリング25と、シャフト20の外周に装着され
たスナップリング26とにより軸受24が挟み付けら
れ、シャフト20とカップリングケース7とが軸線A1
方向に位置決めされている。
【0025】前記シャフト20の外周側には環状の回転
子27が配置されている。この回転子27は、カップリ
ングケース7の内部からデファレンシャルキャリヤ1の
内部に到達する軸線A1方向の長さを備えている。回転
子27は軸線A1を中心として回転可能であり、回転子
27は、半径方向の断面形状がほぼL字形の内筒部28
と、内筒部28の外周に固定された環状の遮断部材29
と、遮断部材29の外周に固定された外筒部30とによ
り構成されている。
【0026】内筒部28および外筒部30は鉄などの磁
性材料により構成され、遮断部材29は非磁性材料によ
り構成されている。そして、回転子27の外筒部30が
カップリングケース7の内周にねじ結合され、かつ、溶
接により回転不能に固定されているため、カップリング
ケース7と回転子27とが一体的に回転される。
【0027】また、回転子27の内筒部28の内周には
金属製のブッシュ31が嵌合されている。そして、ブッ
シュ31によりシャフト20が支持され、回転子27と
シャフト20とが相対回転可能に構成されている。さら
に、内筒部28の内周とシャフト20の外周との間に
は、ゴム状弾性体により構成されたXリング32が装着
されている。このXリング32により、シャフト20と
回転子27との間が液密にシールされている。さらに、
外筒部30の外周とカップリングケース7の内周との間
には、ゴム状弾性体により構成されたOリング33が装
着されている。このOリング33により、回転子27と
カップリングケース7との間が液密にシールされてい
る。
【0028】さらにまた、デファレンシャルキャリヤ1
の内周における軸受3と円筒部15との間にはオイルシ
ール34が装着されている。このオイルシール34は、
環状のシール本体34Aと、シール本体34Aに対して
加硫接着された金属補強環34Bとを備えている。この
シール本体34Aの内周側には、単一のシールリップ3
4Cが形成されている。このオイルシール34により、
デファレンシャルキャリヤ1と回転子27との間が液密
にシールされている。そして、デファレンシャルキャリ
ヤ1の内部に、Xリング32およびオイルシール34に
より液密にシールされたデファレンシャルオイル室B1
が形成されている。前記ドライブピニオンシャフト2は
デファレンシャルオイル室B1に配置されている。
【0029】また、デファレンシャルキャリヤ1とカバ
ー6とカップリングケース7と回転子27とにより取り
囲まれた空間が、オイルシール34とOリング33とシ
ール軸受13とにより周囲の空間から液密および気密に
シールされて電磁石収納室C1が形成されている。さら
に、カップリングケース7とシャフト20と回転子27
とにより取り囲まれた空間が、Oリング33とXリング
32とにより周囲の空間から液密にシールされてカップ
リングオイル室D1が形成されている。
【0030】前記電磁石収納室C1には電磁石35が配
置されている。この電磁石35は、磁性材料により構成
された環状の鉄心36と、鉄心36に巻き付けられたコ
イル37と、コイル37に電流を供給する電線38とを
備えている。前記回転子27の内筒部28と外筒部30
との間には、環状の凹部39が形成されている。この凹
部39内に電磁石35が配置されている。
【0031】そして、鉄心36のデファレンシャルキャ
リヤ1側に一体的に形成された円筒部40と、回転子2
7の内筒部28との間には軸受(ラジアル軸受)41が
装着され、電磁石35と回転子27とが相対回転可能に
構成されている。さらに、軸受41と、内筒部28に装
着されたスナップリング42と、鉄心36に装着された
スナップリング43とにより、電磁石35と回転子27
とが軸線A1方向に位置決めされ、かつ、半径方向に位
置決めされている。このようにして、鉄心36の内周と
内筒部28との間のギャップE1と、鉄心36の外周と
外筒部30との間のギャップF1とが、単一の軸受41
により設定されている。
【0032】また、電磁石35とデファレンシャルキャ
リヤ1とが、回り止め機構により相対回転不能に接続さ
れている。この回り止め機構について図3を参照しなが
ら説明する。図3は鉄心36の円筒部40およびデファ
レンシャルキャリヤ1の円筒部15の半径方向の断面図
である。鉄心36の円筒部40の外周には、外側に突出
された複数の凸部44が形成されている。そして、凸部
44の内のいずれか一つの凸部44の内部に電線38が
埋めこまれている。
【0033】一方、デファレンシャルキャリヤ1の円筒
部15の内周には、複数の凸部44に対応する位置に複
数の凹部45が形成されている。そして、鉄心36の円
筒部40がデファレンシャルキャリヤ1の円筒部15の
内部に配置され、複数の凸部44が複数の凹部45にそ
れぞれ没入されている。この凸部44と凹部45との係
合力によりデファレンシャルキャリヤ1と電磁石35と
の相対回転が防止される。なお、凸部44および凹部4
5は各々一つ以上設けられていればよい。これら、円筒
部15および凸部44ならびに凹部45は、カバー6の
開口部6Aおよびデファレンシャルキャリヤ1の開口部
1Aに臨み配置されている。
【0034】このようにして、軸線A1を中心として軸
受41の半径方向の外側に、デファレンシャルキャリヤ
1と電磁石35との相対回転を防止する回り止め機構が
配置され、回り止め機構の半径方向の外側にシール軸受
16が配置されている。なお、円筒部15には、一つの
凹部45と円筒部15の外周面とを連通する切り欠き4
6が形成されている。この切り欠き46は、電磁石35
の円筒部40をデファレンシャルキャリヤ1の円筒部1
5の内部に挿入する際に、電線38を通過させるための
ものである。
【0035】上記デファレンシャルキャリヤ1とカバー
6との当接面には貫通溝47が形成されている。そし
て、電線38はデファレンシャルキャリヤ1の内周面に
当接された状態で配線され、電線38は貫通溝47を介
してデファレンシャルキャリヤ1およびカバー6の外部
に取り回され、図示しない電源に接続されている。さら
に、デファレンシャルキャリヤ1の円筒部15の外周に
は環状のシム48が取り付けられ、シム48の端面には
シール軸受16およびカップリングケース7が当接され
ている。そして、シム48とデファレンシャルキャリヤ
1の端面14とにより電線38が挟み付けられ、電線3
8が固定されている。
【0036】前記カップリングオイル室D1には、電磁
石35の電磁力により係合・解放されるパイロットクラ
ッチ49と、パイロットクラッチ49の係合に連動して
係合されてカップリングケース7のトルクをシャフト2
0に伝達するメインクラッチ50とが配置されている。
【0037】パイロットクラッチ49は、アーマチュア
51と複数のクラッチディスク52と複数のクラッチプ
レート54とを備えている。このアーマチュア51は、
回転子27から所定間隔をおいた位置に配置されてい
る。また、複数のクラッチディスク52は、アーマチュ
ア51と回転子27との間に配置されている。さらに、
複数のクラッチディスク52と複数のクラッチプレート
54とは交互に配置されている。これらアーマチュア5
1および複数のクラッチディスク52の外周が、カップ
リングケース7の内周にスプライン嵌合されている。
【0038】また、シャフト20の外周には環状のカム
53が装着されており、クラッチプレート54の内周が
カム53の外周にスプライン嵌合されている。環状のカ
ム53とシャフト20とは相対回転可能に構成されてい
る。また、カム53と回転子27の内筒部28との間に
はスラスト軸受20Aが配置されている。スラスト軸受
20Aは、カム53に作用するスラスト荷重を受け止
め、かつ、回転子27とカム53とを相対回転可能に維
持するために配置されている。
【0039】一方、メインクラッチ50は、パイロット
クラッチ49とカップリングケース7の小径円筒部9と
の間に配置されている。このメインクラッチ50は、複
数のクラッチディスク55と、複数のクラッチディスク
55と交互に配置された複数のクラッチプレート56と
を備えている。これら複数のクラッチディスク55の外
周がカップリングケース7の内周にスプライン嵌合さ
れ、クラッチプレート56の内周がシャフト20の外周
にスプライン嵌合されている。
【0040】さらに、メインクラッチ50とパイロット
クラッチ49との間には環状のピストン57が配置され
ている。ピストン57はシャフト20の外周にスプライ
ン嵌合されている。図4に示すように、ピストン57と
カム53との対向面には、断面台形の溝58,59が形
成されている。溝58,59には逆方向に傾斜された受
圧面58A,59Aがそれぞれ形成されている。そし
て、溝58,59にはボール60が配置されている。
【0041】上記カップリングオイル室D1には、クラ
ッチディスク52,55およびクラッチプレート54,
56の耐摩耗性およびオイル切れ性ならびに耐ジャダー
性を良好に維持する特性を備えたカップリングオイルが
封入されている。このカップリングオイルとしては、鉱
油系の潤滑油に各種の添加剤を加えたものが例示され
る。また、デファレンシャルオイル室B1には、温度に
よる粘度変化が少なく、また、流動点が低く、さらに、
耐熱および酸化安定性がよく、耐荷重性に優れた特性の
潤滑油が封入されている。この潤滑油としては、鉱油系
の潤滑油が例示される。
【0042】ここで、上記実施例の構成と、この発明の
構成との対応関係を説明すれば、カップリングケース7
と回転子27とがこの発明の第1回転部材に相当し、シ
ャフト20とドライブピニオンシャフト2とがこの発明
の第2回転部材に相当する。また、パイロットクラッチ
49とメインクラッチ50とがこの発明のクラッチ機構
に相当し、外筒部30と内筒部28とがこの発明の磁性
体に相当する。さらに、デファレンシャルキャリヤ1と
カバー6とカップリングケース7とOリング33とオイ
ルシール34とシール軸受13,16と回転子27とが
この発明の隔離機構に相当し、カップリングオイル室D
1がこの発明のクラッチ収納室に相当する。
【0043】つぎに、上記構成の駆動力伝達装置の動作
を説明する。まず、電磁石35に電流が供給されない場
合は、パイロットクラッチ49およびメインクラッチ5
0が解放されている。このため、図示しないプロペラシ
ャフトからカップリングケース7に伝達されたトルク
は、シャフト20およびドライブピニオンシャフト2に
は伝達されない。
【0044】一方、電磁石35に電流が供給されると、
鉄心36と外筒部30とアーマチュア51と内筒部28
とを磁束が通過して磁気回路が形成される。このため、
電磁力(磁気吸引力)により、アーマチュア51が、外
筒部30および内筒部28側に移動する。すると、複数
のクラッチディスク52と、複数のクラッチプレート5
4とが係合される。その結果、カップリングケース7の
トルクが、パイロットクラッチ49を介してカム53に
伝達される。
【0045】カム53にトルクが伝達されると、図4に
示すようにカム53とピストン57とが矢印方向に相対
回転する。すると、ボール60が、同一方向に傾斜され
た受圧面58A,59Aに押し付けられ、受圧面58
A,59Aがボール60を溝58,59の外部に押し出
す力が作用する。その結果、カム53とピストン57と
が、軸線A1方向において相互に離反する向きのスラス
ト荷重が生じる。
【0046】ここで、カム53はスラスト軸受20Aに
より受け止められており、回転子27側に移動すること
が防止されている。このため、前記スラスト荷重によ
り、ピストン57がメインクラッチ50側に押し付けら
れ、複数のクラッチディスク55と、複数のクラッチプ
レート56とが係合される。
【0047】つまり、パイロットクラッチ49の係合力
が、カム53とボール60とピストン57とにより増幅
され、メインクラッチ50に伝達される。メインクラッ
チ50が係合されると、カップリングケース7のトルク
がメインクラッチ50を介してシャフト20およびドラ
イブピニオンシャフト2に伝達される。なお、メインク
ラッチ50およびパイロットクラッチ49が係合されて
発熱した場合は、クラッチオイル室D1に封入されてい
るオイルにより冷却される。
【0048】そして、上記の駆動力伝達装置によれば、
内筒部28と電磁石35との間に装着された単一の構成
部材である軸受41によりギャップE1,F1が設定さ
れる。ここで、ラジアル軸受である軸受41は、装着さ
れる部材と支持する部材との半径方向の相対位置を正確
に設定することのできる寸法精度を、本来備えている。
このため、ギャップE1,F1の設定精度が可及的に向
上する。
【0049】したがって、複数のクラッチディスク52
と、複数のクラッチプレート54との係合力(トルク容
量)の制御が容易になる。その結果、複数のクラッチデ
ィスク55と、複数のクラッチプレート56との係合力
(トルク容量)の制御が容易になる。つまり、カップリ
ングケース7からシャフト20に伝達される駆動力の伝
達機能が向上する。
【0050】また、軸受41および回り止め機構ならび
にシール軸受16などの構成要素が、軸線A1方向のほ
ぼ同一位置に半径方向にオーバーラップして配置されて
いる。このため、これらの構成要素の軸線A1方向の配
置スペースが可及的に抑制され、駆動力伝達装置を軸線
A1方向に小型化することが可能になる。なお、軸受4
1と回り止め機構とシール軸受16とを、軸線A1方向
に部分的にオーバーラップする構成を採用することも可
能である。
【0051】さらに、電磁石35とデファレンシャルキ
ャリヤ1との相対回転を防止する回り止め機構が、電磁
石35自体に形成された凸部44と、デファレンシャル
キャリヤ1自体に形成された凹部45とを備えており、
凸部44と凹部45との係合力により回り止め機能が生
じる。
【0052】ここで、デファレンシャルキャリヤ1に対
してカップリングを組み付ける作業を説明する。すなわ
ち、電磁石35とデファレンシャルキャリヤ1とを軸線
A1方向に相対移動させ、電磁石35の円筒部40をデ
ファレンシャルキャリヤ1の円筒部15内部に挿入させ
る。上記の簡単な作業により、電磁石35とデファレン
シャルキャリヤ1との回り止めを達成できる。したがっ
て、駆動力伝達装置の組み立て作業を容易、かつ迅速に
行うことができる。
【0053】また、電磁石35とデファレンシャルキャ
リヤ1との相対回転を防止するために別部品などを取り
付ける必要がなく、駆動力伝達装置の部品点数が抑制さ
れる。したがって、駆動力伝達装置の組み立て作業性が
一層向上し、かつ、駆動力伝達装置の軽量化を図ること
が可能になる。
【0054】また、電磁石収納室C1と周囲の空間と
が、デファレンシャルキャリヤ1とカバー6とカップリ
ングケース7とオイルシール34とOリング33とシー
ル軸受13とにより流体密(液密および気密)に隔てら
れている。そして、電磁石収納室C1に電磁石35およ
びギャップE1,F1が配置されている。このため、デ
ファレンシャルオイル室B1に封入されているデファレ
ンシャルオイル、またはギヤ同士の噛み合いにより生じ
る摩耗粉などの異物が、電磁石収納室C1に侵入するこ
とが抑制される。
【0055】また、Oリング33により、カップリング
オイル室D1に封入されているカップリングオイルが電
磁石収納室C1に侵入することが抑制される。さらに、
シール軸受13により、デファレンシャルキャリヤ1の
外部の水や異物が電磁石収納室C1に侵入することが防
止される。さらにまた、シール軸受13およびシール軸
受16の内部に封入されている潤滑用のグリースが電磁
石収納室C1に漏れることが抑制される。
【0056】このため、電磁石収納室C1に空気だけが
存在する空気室になっている場合は、電磁石35の鉄心
36と、回転子27の外筒部30および内筒部27との
間に形成されるギャップ(エアギャップ)E1,F1
に、水またはオイルまたは異物などが侵入することを抑
制できる。その結果、ギャップE1,F1の透磁率を均
一に維持することが可能になり、電磁石35により形成
される磁気吸引力が安定する。言い換えれば、電磁石3
5に通電される電流とパイロットクラッチ49の係合力
との関係が安定する。したがって、メインクラッチ50
の係合力の制御が容易になり、駆動力伝達装置の駆動力
伝達機能が向上する。
【0057】さらに、この実施例では、電磁石収納室C
1が液密および気密にシールされ、この電磁石収納室C
1に対面する位置に貫通溝47が形成されている。この
貫通溝47に電線38が挿入されている。このため、貫
通溝47からオイルなどが外部に漏れる可能性がなく、
貫通溝47に格別のシール機構を施す必要がない。した
がって、デファレンシャルキャリヤ1とカバー6との組
み付け作業性が簡略化されて作業性が向上する。
【0058】また、貫通溝47のシールが不要であるた
め、貫通溝47をデファレンシャルキャリヤ1とカバー
6との突き合せ面に形成することが可能になる。したが
って、電磁石35をデファレンシャルキャリヤ1および
カバー6の内部に取り付ける際に、電線38を挿入でき
る大きさの貫通溝47を形成するだけで済む。つまり、
デファレンシャルキャリヤ1またはカバー6に対して、
電線38の先端に設けられているソケット(図示せず)
を通過させるための大きな貫通孔を形成する必要がな
く、スペース的に設計自由度が増大する。
【0059】また、この実施例ではカップリングケース
7の内部に、Oリング33およびXリング32により液
密にシールされたカップリングオイル室D1が形成され
ている。そして、カップリングオイル室D1にパイロッ
トクラッチ49およびメインクラッチ50が配置されて
いる。また、カップリングオイル室D1には、カップリ
ングオイルが封入されている。
【0060】ここで、Xリング32は、その構造により
耐圧性に優れている。このため、カップリングオイル室
D1のカップリングオイルがデファレンシャルオイル室
B1に侵入したり、デファレンシャルオイル室B1のデ
ファレンシャルオイルがカップリングオイル室D1に侵
入したりすることが抑制される。
【0061】このため、カップリングオイル室D1に要
求される特性に適合したオイルと、デファレンシャルオ
イル室B1に要求される特性や性能に適合したオイルと
を別個に選択して封入することが可能になる。具体的に
は、カップリングオイル室D1には、パイロットクラッ
チ49およびメインクラッチ50を構成するクラッチ板
の、耐摩耗性およびオイル切れ性ならびに耐ジャダー性
を良好に維持する特性を備えたカップリングオイルが封
入される。このカップリングオイルとしては、鉱油系の
潤滑油に各種の添加剤を加えたものが例示される。ま
た、デファレンシャルオイル室B1には、温度による粘
度変化が少なく、流動点が低く、耐熱および酸化安定性
がよく、耐荷重性に優れた潤滑油が封入される。この潤
滑油としては、鉱油系の潤滑油が例示される。
【0062】そして、この発明の駆動力伝達装置の搭載
箇所としては、例えばトランスミッション、またはプロ
ペラシャフトとデファレンシャルとの間、あるいは四輪
駆動車のトランスファなどが挙げられる。駆動力伝達装
置をいずれの箇所に搭載する場合でも、他の動力伝達機
構や構成部品に要求される機能や特性との適合性に関わ
りなく、パイロットクラッチ49またはメインクラッチ
50の特性や性能に適合するカップリングオイルを選択
することができる。したがって、駆動力伝達装置の搭載
位置やレイアウトの自由度が拡大される。
【0063】また、この実施例においては、カップリン
グケース7とパイロットクラッチ49とメインクラッチ
50とを備えた単独のユニットが形成される。そして、
このユニット単独で、パイロットクラッチ49またはメ
インクラッチ50の摩耗または切れ性またはジャダー性
などのトルク伝達特性を、管理または評価することが可
能になる。したがって、車両の製造工程において、駆動
力伝達装置を車両に搭載する前の段階で、ユニット単位
で性能を管理することが容易になる。
【0064】さらに、シャフト20と回転子27との間
が、Xリング32により液密にシールされている。この
ため、デファレンシャルオイル室B1側で発生した摩耗
粉などの異物がカップリングオイル室D1に侵入するこ
とが抑制される。したがって、異物がパイロットクラッ
チ49のクラッチディスク52とクラッチプレート54
との間、またはメインクラッチ50のクラッチディスク
55とクラッチプレート56との間に侵入する可能性も
ない。その結果、パイロットクラッチ49、メインクラ
ッチ50の係合・解放動作が安定し、かつ、クラッチ板
の摩耗や損傷が防止され、駆動力伝達機能および耐久性
が向上する。
【0065】さらにまた、シャフト20に凹部23が形
成され、この凹部23がカップリングオイル室D1に開
口されている。そして、凹部23によりカップリングオ
イル室D1の容積が拡大されている。つまり、カップリ
ンクケース7内部のデッドスペースであるシャフト20
自体を利用して凹部23が形成され、凹部23にもカッ
プリングオイルが収容されている。したがって、カップ
リングケース7を大型化させずにカップリングオイルの
収容量を可及的に増大させることが可能になり、カップ
リングオイルの耐久性が向上する。
【0066】図5は、上記駆動力伝達装置の他の実施例
を示す部分的な断面図である。図5においては、回転子
27の支持機構、および電磁石35の支持機構が、図1
ないし図4の実施例と相違している。図5においては、
デファレンシャルキャリヤ1の内部に形成された円筒部
15の外周には複数の凸部61が形成されている。ま
た、円筒部15の内周に軸受62が固定され、この軸受
62により回転子27が回転可能に支持されている。
【0067】また、外筒部30の内周にシール軸受63
が固定され、このシール軸受63により電磁石35が回
転可能に支持されている。また、シール軸受63によ
り、電磁石35の鉄心36と、内筒部28および外筒部
30との間のギャップE1,F1が設定されている。
【0068】さらに、鉄心36の円筒部40の内周には
複数の凹部64が形成されており、複数の凸部61と複
数の凹部64とが相互に係合されている。この複数の凹
部64と複数の凸部61との係合により、デファレンシ
ャルキャリヤ1と電磁石35とが相対回転不能に回り止
めされている。これら、複数の凸部61と複数の凹部6
4とが、開口部1A,6Aに臨み配置されている。そし
て、軸線A1を中心とする軸受62の半径方向の外周側
に円筒部15と複数の凸部61と円筒部40と複数の凹
部64とが配置されている。また、円筒部40の半径方
向の外周側にシール軸受(ラジアル軸受)63が配置さ
れている。その他の構成は、図1および図2の実施例と
同様である。
【0069】ここで、図5の実施例の構成と、この発明
の構成との対応関係を説明する。すなわち、シール軸受
63がこの発明の第1軸受に相当し、軸受62がこの発
明の第2軸受に相当する。この図5の実施例において
も、図1および図2の実施例と同様の効果を得られる。
【0070】また、図1ないし図5の実施例において、
シール軸受41,62に代えて、シールが設けられてい
ない軸受を用いることも可能である。つまり、デファレ
ンシャルオイル室D1と電磁石収納室C1との間がオイ
ルシール34により液密にシールされているため、デフ
ァレンシャルオイル室D1に封入されているオイルが電
磁石収納室C1側に浸入する可能性がないからである。
【0071】図6および図7は、この発明の他の実施例
を示す正面半断面図である。図1および図2の実施例
と、図6および図7の実施例とを比較した場合、電磁石
35の構成と、電磁石35の回り止め機構の構成と、カ
ップリングケース7とフランジ17との固定機構の構成
と、カップリングケース7と回転子27との結合機構と
が相違している。以下、これらの相違点について具体的
に説明する。
【0072】まず、電磁石35の鉄心36には、軸線A
1を中心とする円筒部65が形成され、円筒部65と、
回転子27との間に軸受(ラジアル軸受)41が装着さ
れている。さらに、軸受41と、内筒部28に取り付け
られたスナップリング42と、鉄心36に取り付けられ
たスナップリング43とにより、電磁石35と回転子2
7とが軸線A1方向に位置決めされている。
【0073】一方、デファレンシャルキャリヤ1の内周
には、軸線A1を中心とする環状の凹部66が形成され
ている。この凹部66の内周に円筒部65が嵌合されて
いる。つまり、凹部66と円筒部65とにより、インロ
ウ継手が構成されている。そして、軸受41と凹部66
とが、半径方向にオーバーラップして配置されている。
その結果、鉄心36が、凹部66および軸受41により
半径方向に位置決めされている。このように、鉄心36
の内周と内筒部27との間のギャップE1と、鉄心36
の外周と外筒部30との間のギャップF1とが設定され
ている。
【0074】また、凹部66の端面と円筒部65との間
には、環状のシム67と、環状の皿ばね68とが配置さ
れている。この皿ばね68の弾性力により鉄心36が図
中左側に付勢されている。
【0075】前記鉄心36の外周の一部には突出部69
が形成され、突出部69には切欠部70が形成されてい
る。一方、カバー6におけるデファレンシャルキャリヤ
1との突き合わせ端面には、孔71が形成されている。
この孔71には回り止めピン72が嵌合され、回り止め
ピン72の先端が切欠部70に配置されている。
【0076】この回り止めピン72と突出部69との係
合により、カバー6と鉄心36との相対回転が防止され
ている。つまり、孔71と回り止めピン72と突出部6
9と切欠部70とにより、回り止め機構が構成されてい
る。そして、この実施例では、これらの回り止め機構
が、開口部1A,6Aに臨み配置されている。
【0077】一方、電磁石35のコイル37には、ボビ
ン73を介して電線74が接続されている。この電線7
4はコイル37に電流を供給するための構成である。そ
して、カバー6には孔75が形成されており、電線74
に取り付けたグロメット76が孔75に嵌合されてい
る。なお、孔75におけるグロメット76よりも外部側
には、接着剤77が埋め込まれている。
【0078】つぎに、カップリングケース7とフランジ
17との固定機構について説明する。図6に示すよう
に、カップリングケース7とフランジ17とが植込みボ
ルト78により固定されている。植込みボルト78は、
円周方向に4本配置されている。この植込みボルト78
には、その長さ方向に植込み側雄ねじ部79と、ナット
側雄ねじ部80とが形成されている。そして、植込み側
雄ねじ部79の外径が、ナット側雄ねじ部80の外径よ
りも大きい値に設定されている。
【0079】植込み側雄ねじ部79は雌ねじ部9Cに植
え込まれている。そして、植込み側雄ねじ部79の先端
が雌ねじ部9Cの奥端に当接することにより、植込みボ
ルト78と小径円筒部9とのねじ込み方向の位置決めが
行われている。
【0080】植込みボルト78はフランジ17の孔17
Aに挿入されている。そして、ナット側雄ねじ部80に
はナット81が螺着され、ナット81の締め付けによ
り、カップリングケース7とフランジ17とが相互に固
定されている。なお、フランジ17とナット81との間
にはワッシャ82が介在されている。
【0081】さらに、カップリングケース7と回転子2
7との結合機構について説明する。外筒部30の外周に
はナット83がねじ結合されている。そして、ナット8
3とカップリングケース7との対向面同士が当接されて
いる。このため、カップリングケース7が、図中右側に
押圧された場合は、その荷重に対応する反力がナット8
3に生じる。その結果、カップリングケース7と回転子
27のねじ部のガタ分だけ、回転子27がカップリング
ケース7に対して移動することが抑制される。このた
め、カップリングケース7に対する軸線A1方向の荷重
により、メインクラッチ50およびパイロットクラッチ
49の伝達トルクが変動することが抑制される。その他
の構成は図1および図2の実施例と同様であり、図1お
よび図2の実施例と同様の効果を得られる。
【0082】また、図6および図7に示された駆動力伝
達装置においては、凹部66と円筒部65との嵌合によ
り、電磁石35とデファレンシャルキャリヤ1との半径
方向の位置決めが行われている。また、電磁石35は回
転子27に対して軸受41により回転自在に支持されて
いる。そして、単一の軸受41によりギャップE1,F
1が設定されている。ここで、軸受41は、装着される
部材と支持する部材との半径方向の相対位置を正確に設
定することのできる寸法精度を本来備えているため、ギ
ャップE1,F1の設定精度が可及的に向上する。した
がって、メインクラッチ50の係合力、言い換えればト
ルク容量の制御が容易になり、カップリングケース7か
らシャフト20およびドライブピニオンシャフト2に伝
達される駆動力の伝達機能が向上する。
【0083】図8および図9は、この発明の他の実施例
を示す正面半断面図である。図8および図9の実施例
と、図6および図7の実施例とを比較した場合、電磁石
35の構成と、電磁石35の回り止め機構とが相違して
いる。
【0084】具体的には、電磁石35の鉄心36の外周
に結合部89が形成されている。すなわち、鉄心36と
結合部89とが磁性材料により一体化されている。この
結合部89は、デファレンシャルキャリヤ1側に向けて
突出している。また、結合部89は有底円筒状に構成さ
れ、結合部89の軸線G1と、軸線A1とが平行に配置
されている。また、結合部89の外周には環状の取付溝
90が形成され、取付溝90にはOリング91が取り付
けられている。
【0085】一方、デファレンシャルキャリヤ1には取
付孔92が形成され、結合部89が取付孔92内に嵌合
されている。そして、取付孔92と結合部90との間が
Oリングによりシールされている。つまり、電磁石収納
室C1に臨む取付孔92と、結合部89との間が、Oリ
ング91により流体密にシールされている。
【0086】このように、結合部89が取付孔92に嵌
合され、結合部89とデファレンシャルキャリヤ1との
係合力により、電磁石35が回り止めされている。これ
らの回り止め機構は、開口部1A,6Aに臨み配置され
ている。また、結合部89の固定孔93がデファレンシ
ャルキャリヤ1の外部側に開口され、固定孔93には電
線(リード線)を接続するためのコネクタ94が固定さ
れている。なお、その他の構成は図6および図7の実施
例と同様である。
【0087】ここで、図8および図9の実施例の構成
と、この発明との対応関係を説明する。すなわち、結合
部89とOリング91とがこの発明の隔離機構に相当す
る。このように、図8および図9に示された駆動力伝達
装置においても、図6および図7の実施例と同様の構成
部分については、図6および図7の実施例と同様の作用
効果を得られる。なお、この実施例では、取付孔92と
結合部89との間が、Oリング91によりシールされて
いるため、デファレンシャルキャリヤ1の外部の異物な
どが取付孔92を介して電磁石収納室C1の内部に侵入
することを抑制できる。したがって、ギャップE1,F
1の透磁率を一定に維持することができ、駆動力伝達装
置のトルク伝達性能が良好に維持される。
【0088】図10および図11は、この発明の他の実
施例を示す部分的な断面図である。図10および図11
の実施例と、図1ないし図9の実施例とを比較した場
合、電磁石収納室C1の隔離機構の構成が相違してい
る。すなわち、図10に示すように、カバー6とカップ
リングケース7との間におけるシール軸受13よりも外
部側には、オイルシール95が配置されている。
【0089】このオイルシール95は、ゴム状弾性体に
より構成された環状のシール本体96と、シール本体9
6に対して加硫接着された金属補強環97とを備えてい
る。そして、シール本体96がカバー6の内周に嵌合さ
れ、シール本体96の内周側に形成されたシールリップ
98が、カップリングケース7の小径円筒部9に密封接
触している。シールリップ98はシール軸受13側に向
けて突出している。
【0090】一方、図11に示すように、電磁石収納室
C1と、デファレンシャルオイル室B1とが、複合型オ
イルシール99により流体密に区画されている。この複
合型オイルシール99は、ゴム状弾性体により構成され
た環状のシール本体100と、シール本体100の内部
に埋め込まれた金属補強環101とを備えている。そし
て、シール本体100がデファレンシャルキャリヤ1の
内周に嵌合されている。
【0091】また、シール本体100の内周には2つの
シールリップ102,103が形成されている。すなわ
ち、シールリップ102がデファレンシャルオイル室B
1側に突出する一方、シールリップ103が電磁石収納
室C1側に突出している。さらに、シールリップ10
2,103が、回転子27の内筒部28の外周に密封接
触している。
【0092】なお、その他の構成は、図1ないし図4の
実施例、または図5の実施例、あるいは図6および図7
の実施例、さらには図8および図9の実施例と同様であ
るため説明を省略する。そして、図10および図11の
実施例においては、電磁石収納室C1に冷却流体(図示
せず)が封入されている。この冷却流体は、パイロット
クラッチおよびメインクラッチを間接的に冷却するため
の流体である。冷却流体としては、例えばギヤオイルな
どの熱伝達性能に優れた流体が挙げられる。図10およ
び図11の実施例においては、オイルシール95および
複合型オイルシール99が、この発明の隔離機構に相当
する。つまり、図1ないし図9の実施例と、図10およ
び図11の実施例とを比較した場合、図10および図1
1の実施例の方が、電磁石収納室C1の密封性能が高め
られている。
【0093】図10および図11の実施例においては、
メインクラッチおよびパイロットクラッチが係合して発
熱した場合、この熱はカップリングケース7に熱伝達さ
れるとともに、冷却流体およびカバー6またはデファレ
ンシャルキャリヤ1を介して外部に放熱される。このた
め、メインクラッチおよびパイロットクラッチの発熱に
よる温度上昇が一層抑制される。つまり、メインクラッ
チおよびパイロットクラッチが冷却され、メインクラッ
チおよびパイロットクラッチの摩耗や損傷が抑制され、
耐久性が向上する。したがって、駆動力伝達装置の駆動
力伝達性能が良好に維持される。
【0094】また、カバー6とカップリングケース7と
の間が、オイルシール95によりシールされている。こ
のため、冷却流体がカバー6とカップリングケース7と
の間から外部に漏れることが抑制され、安定した冷却性
能が維持される。したがって、シール軸受13の代わり
にシール部材を備えていない軸受を用いることも可能で
ある。
【0095】さらに、電磁石収納室C1と、デファレン
シャルオイル室B1とが複合型オイルシール99により
流体密に区画されている。すなわち、電磁石収納室C1
に封入された冷却流体は、シールリップ103によりデ
ファレンシャルオイル室B1側に漏れることが抑制され
る。一方、デファレンシャルオイル室B1に封入された
デファレンシャルオイル、または、摩耗分などの異物
は、シールリップ102により電磁石収納室C1側に侵
入することが抑制される。
【0096】したがって、電磁石収納室C1に封入した
冷却流体の量がほぼ一定に維持され、その冷却性能が維
持される。また、デファレンシャルオイル室B1側で生
じた摩耗分などの異物がギャップE1,F1に侵入する
ことが抑制される。したがって、ギャップE1,F1の
透磁率がほぼ一定に維持され、駆動力伝達装置の駆動1
2力伝達性能が良好に維持される。
【0097】ここで、上記の具体例における特徴的な構
成を列挙すれば、以下のとおりである。すなわち、第1
の特徴的な構成は、軸線を中心として相対回転可能に配
置された第1回転部材および第2回転部材と、この第1
回転部材と第2回転部材との間のトルク伝達を制御する
クラッチ機構と、このクラッチ機構を制御する電磁力を
発生する電磁石と、この電磁石に対してエアギャップを
介して配置された磁性体と、前記第1回転部材を支持す
るケーシングとを備えた駆動力伝達装置において、前記
第1回転部材と前記電磁石との間に配置されて前記エア
ギャップを設定するように前記電磁石を支持する第1軸
受と、前記ケーシングおよび前記電磁石に形成され、か
つ、前記ケーシングと前記電磁石との相対回転を防止す
る回り止め機構と、前記ケーシングと前記第1回転部材
との間に配置されてこの第1回転部材を支持する第2軸
受とを備え、前記第1軸受と前記第2軸受とが前記軸線
方向のほぼ同一位置に半径方向にオーバーラップして配
置されている。第1の特徴的な構成に記載された前記第
1回転部材には、第1回転部材自体と、第1回転部材と
一体的に回転される部材とが含まれる。
【0098】また、第2の特徴的な構成は、相対回転可
能に配置された第1回転部材および第2回転部材と、こ
の第1回転部材と第2回転部材との間のトルク伝達を制
御するクラッチ機構と、このクラッチ機構を制御する電
磁力を発生する電磁石と、前記クラッチ機構の機能を保
持するオイルとを備えた駆動力伝達装置において、前記
クラッチ機構およびオイルが収納された空間を、周囲の
空間から液密に隔てる隔離機構が備えられている。第2
の特徴的な構成に記載された隔離機構には、カップリン
グケースとシャフトと回転子とXリングとOリングとが
含まれる。
【0099】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、隔離機構により周囲の空間から流体密に隔てられた
電磁石収納室が形成され、電磁石収納室に電磁石および
ギャップが配置されている。このため、電磁石収納室の
外部に存在する異物が電磁石収納室に侵入することを抑
制できる。したがって、電磁石と磁性体との間に形成さ
れるギャップに異物が侵入しにくく、ギャップの透磁率
が一定に維持されてクラッチ機構の駆動力伝達機能が向
上する。
【0100】また、請求項2の発明によれば、請求項1
の効果に加えて、クラッチ機構が係合して発熱した場合
は、この熱が冷却流体によって冷却され、クラッチ機構
の摩耗や破損が抑制され、クラッチ機構の耐久性が向上
する。したがって、駆動力伝達装置のトルク伝達性能が
良好に維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の駆動力伝達装置の実施例を示す正面
半断面図である。
【図2】図1の駆動力伝達装置の残りの半分を示す正面
半断面図である。
【図3】図1のIII −III 線において、電磁石の円筒部
とデファレンシャルキャリヤの円筒部との構成を示す側
面断面図である。
【図4】図1および図2に示されたメインクラッチを係
合するための構成であり、カムとボールとピストンとの
関係を示す部分的な断面図である。
【図5】この発明の駆動力伝達装置に適用される回り止
め機構および第1軸受ならびに第2軸受の他の構成例を
示す部分的な正面半断面図である。
【図6】この発明の駆動力伝達装置の他の実施例を示す
正面半断面図である。
【図7】図6の駆動力伝達装置の残りの半分を示す正面
半断面図である。
【図8】この発明の駆動力伝達装置の他の実施例を示す
正面半断面図である。
【図9】図8の駆動力伝達装置の残りの半分を示す正面
半断面図である。
【図10】この発明の駆動力伝達装置の他の実施例を示
す正面半断面図である。
【図11】図10の駆動力伝達装置の残りの半分を示す
正面半断面図である。
【符号の説明】
1 デファレンシャルキャリヤ 2 ドライブピニオンシャフト 6 カバー 7 カップリングケース 13,16,62,63 シール軸受 15 円筒部 20 シャフト 27 回転子 28 内筒部 30 外筒部 32 Xリング 33 Oリング 34,95 オイルシール 35 電磁石 40 円筒部 41 軸受 44,61 凸部 45,64 凹部 49 パイロットクラッチ 50 メインクラッチ 99 複合型オイルシール A1 軸線 E1,F1 ギャップ C1 電磁石収納室 D1 カップリングオイル室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 浩一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 大葉 充 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 酒井 俊文 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 宅野 博 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 鈴木 邦彦 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 小久保 直之 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対回転可能に配置された第1回転部材
    および第2回転部材と、この第1回転部材と第2回転部
    材との間のトルク伝達を制御するクラッチ機構と、この
    クラッチ機構を係合・解放させる電磁力を発生する電磁
    石と、この電磁石にギャップを介して配置される磁性体
    とを備えた駆動力伝達装置において、 前記電磁石および前記ギャップが配置される空間を、周
    囲の空間から流体密に隔てて電磁石収納室を形成する隔
    離機構が備えられていることを特徴とする駆動力伝達装
    置。
  2. 【請求項2】 前記電磁石収納室と、前記クラッチ機構
    が配置されたクラッチ収納室とが、前記隔離機構により
    流体密に隔てられており、前記電磁石収納室に、前記ク
    ラッチ機構を冷却する冷却流体が封入されていることを
    特徴とする請求項1に記載の駆動力伝達装置。
JP9337750A 1997-01-29 1997-11-21 駆動力伝達装置 Pending JPH10292827A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9337750A JPH10292827A (ja) 1997-02-18 1997-11-21 駆動力伝達装置
EP98101491A EP0856676B8 (en) 1997-01-29 1998-01-28 Clutch arrangement
EP02023531A EP1277982B1 (en) 1997-01-29 1998-01-28 Driving force transmission system
US09/014,627 US6109408A (en) 1997-01-29 1998-01-28 Driving force transmission system
US09/481,408 US6315099B1 (en) 1997-01-29 2000-01-12 Driving force transmission system
US09/986,964 US6510932B2 (en) 1997-01-29 2001-11-13 Driving force transmission system

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4987697 1997-02-18
JP9-49876 1997-02-18
JP9337750A JPH10292827A (ja) 1997-02-18 1997-11-21 駆動力伝達装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10292827A true JPH10292827A (ja) 1998-11-04

Family

ID=26390324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9337750A Pending JPH10292827A (ja) 1997-01-29 1997-11-21 駆動力伝達装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10292827A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7063193B2 (en) 2002-09-25 2006-06-20 Tochigi Fuji Sangyo Kabushiki Kaisha Seal structure for relatively rotational members
JP2007278519A (ja) * 2007-07-27 2007-10-25 Jtekt Corp 駆動力伝達装置の製造方法
JP2007327651A (ja) * 2007-09-14 2007-12-20 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 電磁式トルク伝達装置及びその組み付け方法
JP2008256215A (ja) * 2008-06-02 2008-10-23 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 カップリング及びカップリングの組み付け方法
EP2014944A2 (en) 2007-07-13 2009-01-14 GKN Driveline Torque Technology KK Power transmission device
EP2014945A2 (en) 2007-07-13 2009-01-14 Jtekt Corporation Power transmitting device
JP2010032017A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 動力伝達装置

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7063193B2 (en) 2002-09-25 2006-06-20 Tochigi Fuji Sangyo Kabushiki Kaisha Seal structure for relatively rotational members
EP2014944A2 (en) 2007-07-13 2009-01-14 GKN Driveline Torque Technology KK Power transmission device
EP2014945A2 (en) 2007-07-13 2009-01-14 Jtekt Corporation Power transmitting device
US8123018B2 (en) 2007-07-13 2012-02-28 Jtekt Corporation Power transmitting device
US8262528B2 (en) 2007-07-13 2012-09-11 Gkn Driveline Torque Technology Kk Power transmission device
JP2007278519A (ja) * 2007-07-27 2007-10-25 Jtekt Corp 駆動力伝達装置の製造方法
JP2007327651A (ja) * 2007-09-14 2007-12-20 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 電磁式トルク伝達装置及びその組み付け方法
JP2008256215A (ja) * 2008-06-02 2008-10-23 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 カップリング及びカップリングの組み付け方法
JP2010032017A (ja) * 2008-07-30 2010-02-12 Gkn ドライブライン トルクテクノロジー株式会社 動力伝達装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6510932B2 (en) Driving force transmission system
WO2010061855A1 (ja) 乾式クラッチ
JP2009019743A (ja) 動力伝達装置
JP3619648B2 (ja) 駆動力伝達装置
JPH10292827A (ja) 駆動力伝達装置
US7913827B2 (en) Electromagnetic actuator, electromagnetic clutch including said electromagnetic actuator, and driving force transmitting apparatus for vehicle including said electromagnetic clutch
JP2006308093A (ja) 機械式クラッチユニット
US20030066727A1 (en) Electromagnetic pilot-type clutch device
JP4141430B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP2007064465A (ja) 回転伝達装置
US20120190493A1 (en) Coupling device
JP3442250B2 (ja) 駆動力伝達装置
US10012271B2 (en) Clutch device
JP3618209B2 (ja) 駆動力伝達装置
JP2012240449A (ja) 動力伝達装置
JP2009257558A (ja) 動力伝達装置
JP4099289B2 (ja) カップリング
US8276724B2 (en) Power transmission system for vehicle changing power transmission state by electric control
JP2007205560A (ja) デファレンシャル装置
JP2001012515A (ja) カップリング及びデファレンシャル装置
JP7384080B2 (ja) 駆動力伝達装置及びその製造方法
JP2002195294A (ja) カップリング装置
JP2002195295A (ja) カップリング装置
JP2011144857A (ja) 動力伝達装置
JP2002340044A (ja) 電磁式カップリング