JP3441108B2 - 模様を有する装飾品及びその模様形成方法 - Google Patents

模様を有する装飾品及びその模様形成方法

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JP3441108B2 JP13275193A JP13275193A JP3441108B2 JP 3441108 B2 JP3441108 B2 JP 3441108B2 JP 13275193 A JP13275193 A JP 13275193A JP 13275193 A JP13275193 A JP 13275193A JP 3441108 B2 JP3441108 B2 JP 3441108B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は表面に浮き上り模様を有
する装飾品及びその模様形成方法に関する。尚、ここで
言う模様とは、文字,数字等も含んでいる。
【従来の技術】
【0002】従来時計や眼鏡の縁、指輪、首飾りなど貴
金属で形成された装飾品には、装飾効果を高めるため
に、表面に立体的な浮き上り模様を形成することがよく
行われる。
【0003】従来ではこれら浮き上り模様を装飾品の表
面に形成する場合、型を起こして、この型を装飾品の表
面に刻印する方法や、あるいは基材の表面に何層ものメ
ッキを施して立体的な浮き上り模様を形成する方法が一
般に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前者の型を刻印
して装飾品の表面に浮き上り模様を形成する方法では、
模様が変る毎に型を起こさなけらばならないため、型を
製作するために費用がかかって不経済であるなどの問題
がある。
【0005】また後者の多層にメッキを施す方法では、
厚メッキが必要となるため、経費が嵩むと共に、メッキ
層間の密着性が悪いと、メッキ層が剥離しやすいなどの
問題もあった。
【0006】本発明はかかる問題点を改善するためにな
されたもので、その第1の目的とするところは、ソフト
感のある浮き上り模様を有する装飾品を提供することで
ある。
【0007】また、本発明の第2の目的とするところ
は、簡単な方法で装飾品の表面に浮き上り模様を形成す
ることが出来る装飾品の模様形成方法を提供することで
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】第1の目的を達成するた
めに、本発明の装飾品は、基材表面Au又はAu合金
メッキ層と、Au又はAu合金メッキ層とTi系被膜
とが拡散し合った拡散層によって形成された浮き上り模
様とからなり、該浮き上り模様は、Au又はAu合金メ
ッキ層と、パターンに応じてAu又はAu合金メッキ層
上に設けたTi系被膜との拡散層模様とを、研磨するこ
とによって、模様を浮き上がらせたものであることを特
徴とする。
【0009】また、第2の目的を達成するために、本発
明の装飾品の模様形成方法は、Au又はAu合金メッキ
層が形成された基材の表面に、マスクを用いTi系被膜
所定のパターン模様部を形成した後、熱拡散処理を施
すことによりAu又はAu合金メッキ層とTi系被膜を
相互に拡散させて、Au又はAu合金メッキ層の表面に
パターンに応じたAu又はAu合金メッキ層とTi系被
の拡散層模様を形成すると共に、その後表面を研磨し
て、Au又はAu合金メッキ層とTi系被膜の拡散層模
様より硬度の低いAu又はAu合金メッキ層表面を削る
ことにより、表面に浮き上り模様を形成するようにした
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の装飾品によれば、得られた浮き上り模
様は輪郭に丸味を帯びた軟らかい感じになるため、高級
感が増すなど、装飾品としての価値も向上する。
【0011】また、本発明の装飾品の模様形成方法によ
れば、Au又はAu合金メッキ層表面に、Au又はAu
合金メッキ層と同様の浮き上り模様が簡単に形成でき
る。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図6の図
面を参照して詳述する。本発明に係わる装飾品は、例え
ば、時計や眼鏡の縁、指輪、首飾りなど貴金属に形成さ
れるものであり、図6に示すように基材1表面に有する
Auメッキ層2と、Auメッキ層2とTi系被膜5とが
拡散し合った拡散層で出来た浮き上り模様6aとからな
る。この装飾品にあっては、AuとTiの拡散層模様6
の形成されたAuメッキ層2をバレル研摩し、Auメッ
キ層2がAuとTiの拡散層模様6に比べて硬度が低い
ため、研摩により削られて、硬度の高いAuとTiの拡
散層模様6が残り、削られたAuメッキ層2の表面にA
uとTiの拡散層模様6が図6に示すように浮き上り模
様6aとして形成される。また浮き上り模様6aの縁部
は丸味を帯びるため、模様全体が軟らかい感じとなって
高級感も増したものとなる。
【0013】次に本発明に係わる装飾品の模様形成方法
を説明する。図1において、時計の側やバンドなどの装
飾品の基材1は、ステンレススチールなどの金属により
形成されており、この基材1の表面に、Au又はAu合
金層を乾式または湿式メッキすることにより、膜厚が3
〜5μのAuメッキ層2を形成する。
【0014】このAuメッキ層2の表面に立体的な浮き
上り模様6aを形成するに当って、まず形成すべき模様
パターン4aを切抜いた金属の薄板からなるマスク4を
形成し、このマスク4を図2に示すようにAuメッキ層
2の表面に密着するように重ねる。なおマスク4は、A
uメッキ層2の表面に、印刷法やフォトレジスト法など
の手段により直接形成するようにしてもよい。
【0015】次にAuメッキ層2の表面にマスク4をし
た基材1を、1.0×10-5Torrまで減圧した図示しな
いイオンプレーティング装置内に収容して、該装置内に
3 .0×10-3Torrのアルゴンガスを導入し、さらに
イオンプレーティング装置内に設けられた熱電子フィラ
メントとプラズマ電極(何れも図示せず)を駆動して、
イオンプレーティング装置内にアルゴンのプラズマを形
成すると同時に、基材1に−50Vの電圧を印加して、
10分間ボンバードクリーニングを行う。
【0016】その後イオンプレーティング装置内に設け
られたプラズマ銃(図示せず)でプラズマを発生させて
Tiを5分間蒸発させ、図3に示すようにマスク4の上
からAuメッキ層2の表面にTi系被膜5を0.25μ
の膜厚で形成する。
【0017】以上のようにしてTi系被膜5の形成が終
了したら、イオンプレーティング装置内より基材1を取
外してAuメッキ層2上のマスク4を取除くと、Auメ
ッキ層2上に図4に示すように、マスク4のパターン4
a形状にTi系被膜5であるパターン模様部5aが残留
する。
【0018】次にAuメッキ層2の表面にTi系被膜5
であるパターン模様部5aが形成された基材1を、真空
中または不活性ガス中に投入して、300〜400℃の
温度に3〜5時間加熱し、熱拡散処理を行う。この熱拡
散処理によってAuメッキ層2とTi系被膜5のパター
ン模様部5aが相互に拡散して、Auメッキ層2の表面
にパターン形状に対応したAuとTiの拡散層模様6が
図5に示すように形成される。このAuとTiの拡散層
模様6の硬度はAuメッキ層2の硬度HV130〜160
に対してHV250〜300と高い値となっている。
【0019】以上のようにして熱拡散処理が終了した
ら、AuとTiの拡散層模様6が形成されたAuメッキ
層2をバレル研摩する。Auメッキ層2はAuとTiの
拡散層模様6に比べて硬度が低いため、研摩により削ら
れて、硬度の高いAuとTiの拡散層模様6が残り、削
られたAuメッキ層2の表面にAuとTiの拡散層模様
6が図6に示すように浮き上り模様6aとして形成され
る。また浮き上り模様6aの縁部は丸味を帯びるため、模
様全体が軟らかい感じとなって高級感も増したものとな
る。
【0020】なお上記実施例では、ステンレススチール
よりなる基材1の表面にAuメッキ層2を形成し、Au
メッキ層2の表面に浮き上り模様6aを形成したが、基
材1の表面にAu合金メッキ層を設けて、Au合金メッ
キ層の表面に浮き上り模様6aを形成してもよい。ま
た、使用するTiはAlや、V、Cなどを加えたTi合
金などであってもよい。また、研磨方法についてもバレ
ル研磨の他に、バフ研磨、ホーニング研磨等の研磨方法
で行っても良い。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の装飾品
は、基材表面Au又はAu合金メッキ層と、Au又
はAu合金メッキ層とTi系被膜とが拡散し合った拡散
によって形成された浮き上り模様とからなり、該浮き
上り模様は、Au又はAu合金メッキ層と、パターンに
応じてAu又はAu合金メッキ層上に設けたTi系被膜
との拡散層模様とを、研磨することによって、模様を浮
き上がらせたものであることから、得られた浮き上り模
様は輪郭部に丸味を帯びた軟らかい感じになるため、高
級感が増すなど、装飾品としての価値も向上する。
【0022】また、本発明の装飾品の模様形成方法は、
Au又はAu合金メッキ層が形成された基材の表面に
マスクを用いTi系被膜所定のパターン模様部を形成
した後、熱拡散処理を行って、Au又はAu合金メッキ
層の表面にパターン形状に応じたAu又はAu合金メッ
キ層とTi系被膜の拡散層模様を形成すると共に、その
後表面を研磨して、Au又はAu合金メッキ層とTi
被膜の拡散層模様より硬度の低いAu又はAu合金メッ
キ層の表面を削ることにより、Au又はAu合金メッキ
層の表面に立体的な浮き上り模様を形成するようにした
ことから、従来のように型などを使用せずにAuと同色
の浮き上り模様が得られるようになる。
【0023】これによって模様が変る毎に型を起こさな
くて済むため、経済的であると共に、多層にメッキして
立体感を出す方法に比べて、Auの使用量が少なくてよ
く、かつメッキ層が剥離して模様が欠落するなどの問題
も生じることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例になる装飾品の模様形成方法
におけるAuメッキ層形成を示す工程図である。
【図2】同装飾品の模様形成方法におけるマスク積層形
成を示す工程図である。
【図3】同装飾品の模様形成方法におけるTi系被膜形
成を示す工程図である。
【図4】同装飾品の模様形成方法においてマスク形状に
Ti系被膜のパターン模様部を形成する工程図である。
【図5】同装飾品の模様形成方法における熱拡散処理を
示す工程図である。
【図6】同装飾品の模様形成方法における浮き上り模様
形成を示す工程図である。
【符号の説明】
1 基材 2 Auメッキ層 4a パターン 5 Ti系被膜 5a パターン模様部 6 AuとTiの拡散層模様 6a 浮き上り模様

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面Au又はAu合金メッキ層
    と、Au又はAu合金メッキ層とTi系被膜とが拡散
    し合った拡散層によって形成された浮き上り模様とから
    なり、該浮き上り模様は、Au又はAu合金メッキ層
    と、パターンに応じてAu又はAu合金メッキ層上に設
    けたTi系被膜との拡散層模様とを、研磨することによ
    って、模様を浮き上がらせたものであることを特徴とす
    る模様を有する装飾品。
  2. 【請求項2】 Au又はAu合金メッキ層が形成された
    基材の表面に、マスクを用いTi系被膜所定のパター
    ン模様部を形成した後、熱拡散処理を施すことによりA
    u又はAu合金メッキ層とTi系被膜を相互に拡散させ
    て、Au又はAu合金メッキ層の表面にパターンに応じ
    たAu又はAu合金メッキ層とTi系被膜の拡散層模様
    を形成すると共に、その後表面を研磨して、Au又はA
    u合金メッキ層とTi系被膜の拡散層模様より硬度の低
    いAu又はAu合金メッキ層表面を削ることにより、表
    面に浮き上り模様を形成するようにしたことを特徴とす
    る装飾品の模様形成方法。
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