JP3440619B2 - 記録媒体収納カセット - Google Patents
記録媒体収納カセットInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は例えばビデオテープカセ
ットの如きカセット前面を開閉するリッドを有する記録
媒体収納カセットに関し、特にリッドを閉じ方向に偏倚
するためのリッドスプリングの形状に係るものである。
ットの如きカセット前面を開閉するリッドを有する記録
媒体収納カセットに関し、特にリッドを閉じ方向に偏倚
するためのリッドスプリングの形状に係るものである。
【０００２】
【従来の技術】先ず、図１〜図７を参照して従来例を説
明する。図１において１は記録媒体収納カセットの一例
としてデジタルビデオテープカセットを示し、２はその
カセット匣体で、このカセット匣体２は上シェル２ａと
下シェル２ｂとを組み合わせて構成され、その内部には
記録媒体として磁気テープ３を巻装する一対のテープリ
ール即ち巻取側リール４ａと供給側リール４ｂが回転可
能に収納されている。
明する。図１において１は記録媒体収納カセットの一例
としてデジタルビデオテープカセットを示し、２はその
カセット匣体で、このカセット匣体２は上シェル２ａと
下シェル２ｂとを組み合わせて構成され、その内部には
記録媒体として磁気テープ３を巻装する一対のテープリ
ール即ち巻取側リール４ａと供給側リール４ｂが回転可
能に収納されている。
【０００３】カセット匣体２内では、供給側リール４ｂ
から導出された磁気テープ３がカセット匣体２の前面を
通った後、巻取側リール４ａに巻取られるようにテープ
走行経路が形成されている。カセット匣体２の上シェル
２ａの上面には透明の窓部５が設けられており、この窓
部５を介してリール４ａ，４ｂに巻回される磁気テープ
３の巻量を確認できるようになっている。
から導出された磁気テープ３がカセット匣体２の前面を
通った後、巻取側リール４ａに巻取られるようにテープ
走行経路が形成されている。カセット匣体２の上シェル
２ａの上面には透明の窓部５が設けられており、この窓
部５を介してリール４ａ，４ｂに巻回される磁気テープ
３の巻量を確認できるようになっている。
【０００４】カセット匣体２の前方には、カセット匣体
２の前面に表出される磁気テープ３を保護するためのリ
ッド６が取り付けられている。このリッド６は、メイン
リッドである前面リッド７と、上面リッド８、及び図面
には表われていないが前面リッド７の裏側に位置して設
けられる裏面リッドによりなり、カセット不使用時には
図１に示す如くこれらのリッド６が閉じ状態にあって、
カセット匣体２の前面の磁気テープ表出部が覆われてい
る。
２の前面に表出される磁気テープ３を保護するためのリ
ッド６が取り付けられている。このリッド６は、メイン
リッドである前面リッド７と、上面リッド８、及び図面
には表われていないが前面リッド７の裏側に位置して設
けられる裏面リッドによりなり、カセット不使用時には
図１に示す如くこれらのリッド６が閉じ状態にあって、
カセット匣体２の前面の磁気テープ表出部が覆われてい
る。
【０００５】そしてカセット使用時（カセット１がカセ
ットデッキに挿入されたとき）には、図２に示すように
前面リッド７が上方へ回動されて開くと共に、これと連
動して上面リッド８及び裏面リッドが移動して、カセッ
ト匣体２の前面の磁気テープ表出部を開放するようにな
っている。
ットデッキに挿入されたとき）には、図２に示すように
前面リッド７が上方へ回動されて開くと共に、これと連
動して上面リッド８及び裏面リッドが移動して、カセッ
ト匣体２の前面の磁気テープ表出部を開放するようにな
っている。
【０００６】図３及び図４はカセット匣体２に対する前
面リッド７の組み付け部を示している。ここで示されて
いるように前面リッド７は、その側板部の内側に突設さ
れた回動軸７ａを軸支点としてカセット匣体２に対し上
下方向に開閉回動可能に組み付けられている。
面リッド７の組み付け部を示している。ここで示されて
いるように前面リッド７は、その側板部の内側に突設さ
れた回動軸７ａを軸支点としてカセット匣体２に対し上
下方向に開閉回動可能に組み付けられている。
【０００７】そして、この前面リッド７を常に下方向つ
まり閉じ方向に回動偏倚させるための偏倚部材として
は、ねじりコイルスプリングによりなるリッドスプリン
グ９が用いられている。即ちこのリッドスプリング９
は、図４に示す如く、そのコイル部９ａが前面リッド７
の回動軸７ａに嵌め付けられ、一方側の腕部９ｂが回動
軸７ａと一体に設けられた係止突部１０に引掛けられる
と共に、他方側の腕部９ｃがカセット匣体２の上シェル
２ａの係止部１１に引掛けられており、これによって前
面リッド７はカセット匣体２に対し常に閉じ方向への回
動偏倚力を付与されている。
まり閉じ方向に回動偏倚させるための偏倚部材として
は、ねじりコイルスプリングによりなるリッドスプリン
グ９が用いられている。即ちこのリッドスプリング９
は、図４に示す如く、そのコイル部９ａが前面リッド７
の回動軸７ａに嵌め付けられ、一方側の腕部９ｂが回動
軸７ａと一体に設けられた係止突部１０に引掛けられる
と共に、他方側の腕部９ｃがカセット匣体２の上シェル
２ａの係止部１１に引掛けられており、これによって前
面リッド７はカセット匣体２に対し常に閉じ方向への回
動偏倚力を付与されている。
【０００８】ところで、このようなリッドスプリング９
を有するカセット１の組み立て工程では、先ずリッドス
プリング９を前面リッド７に仮組みし、その後カセット
匣体２に前面リッド７を組み付ける方法が多く採用され
る。
を有するカセット１の組み立て工程では、先ずリッドス
プリング９を前面リッド７に仮組みし、その後カセット
匣体２に前面リッド７を組み付ける方法が多く採用され
る。
【０００９】即ち、先ず始めに図５Ａ〜Ｂに示す如く前
面リッド７の回動軸７ａにリッドスプリング９のコイル
部９ａを嵌め付け、この状態から同図Ｃのようにリッド
スプリング９を前面リッド７の閉じ方向に回転させて一
方側の腕部９ｂを回動軸７ａの係止突部１０に引掛ける
と共に、他方側の腕部９ｃをさらに前面リッド７の閉じ
方向にねじって、前面リッド７の係止部（この例では前
面リッド７の上部の廂状部分１２）に引掛けて仮止めす
る。
面リッド７の回動軸７ａにリッドスプリング９のコイル
部９ａを嵌め付け、この状態から同図Ｃのようにリッド
スプリング９を前面リッド７の閉じ方向に回転させて一
方側の腕部９ｂを回動軸７ａの係止突部１０に引掛ける
と共に、他方側の腕部９ｃをさらに前面リッド７の閉じ
方向にねじって、前面リッド７の係止部（この例では前
面リッド７の上部の廂状部分１２）に引掛けて仮止めす
る。
【００１０】そしてこのように予めリッドスプリング９
を前面リッド７に仮組みした後、図４のように前面リッ
ド７をカセット匣体２に組み付けることにより、リッド
スプリング９の腕部９ｃが前面リッド７の廂状部分１２
から離れてカセット匣体２の上シェル２ａの係止部１１
に引掛けられ、カセット匣体２と前面リッド７との間で
リッドスプリング９の力が作用する状態となる。
を前面リッド７に仮組みした後、図４のように前面リッ
ド７をカセット匣体２に組み付けることにより、リッド
スプリング９の腕部９ｃが前面リッド７の廂状部分１２
から離れてカセット匣体２の上シェル２ａの係止部１１
に引掛けられ、カセット匣体２と前面リッド７との間で
リッドスプリング９の力が作用する状態となる。
【００１１】
【発明が解決しようとする課題】上記の組み立て工程に
おいて、リッドスプリング９を前面リッド７に仮組みす
る際に、リッドスプリング９の腕部９ｃを前面リッド７
の廂状部分１２に引掛けて仮止めするには、腕部９ｃの
先端が前面リッド７の廂状部分１２を乗り越えなければ
ならない。この場合、図６Ａ〜Ｃに示す如くリッドスプ
リング９の腕部９ｃの先端を前面リッド７の廂状部分１
２の上面に当て、この状態で腕部９ｃの中央部分を押し
込むようにすれば、腕部９ｃが下方に撓んでその先端が
前面リッド７の廂状部分１２を乗り越えられる。しか
し、この方法ではリッドスプリング９の腕部９ｃの先端
で前面リッド７の廂状部分１２の上面が傷付けられるこ
とになる。即ち、一般に前面リッド７は樹脂材、リッド
スプリング９は金属線材で出来ているため、リッドスプ
リング９の腕部９ｃの先端が前面リッド１２を削ってし
まい、その際の削れ粉の発生が問題となるので好ましく
ない。
おいて、リッドスプリング９を前面リッド７に仮組みす
る際に、リッドスプリング９の腕部９ｃを前面リッド７
の廂状部分１２に引掛けて仮止めするには、腕部９ｃの
先端が前面リッド７の廂状部分１２を乗り越えなければ
ならない。この場合、図６Ａ〜Ｃに示す如くリッドスプ
リング９の腕部９ｃの先端を前面リッド７の廂状部分１
２の上面に当て、この状態で腕部９ｃの中央部分を押し
込むようにすれば、腕部９ｃが下方に撓んでその先端が
前面リッド７の廂状部分１２を乗り越えられる。しか
し、この方法ではリッドスプリング９の腕部９ｃの先端
で前面リッド７の廂状部分１２の上面が傷付けられるこ
とになる。即ち、一般に前面リッド７は樹脂材、リッド
スプリング９は金属線材で出来ているため、リッドスプ
リング９の腕部９ｃの先端が前面リッド１２を削ってし
まい、その際の削れ粉の発生が問題となるので好ましく
ない。
【００１２】そこで、これを回避するために従来は、図
７に示すようにリッドスプリング９の腕部９ｃを横方向
に逃げるように曲げながらねじって行くことで前面リッ
ド７の廂状部分１２を乗り越えるようにしている。これ
は、自動機でリッドスプリング９の仮組みを行なう場合
には、腕部９ｃを横方向に曲げる操作が入る分、装置が
複雑になるし、手作業で仮組みする場合でも作業性が非
常に悪い。本発明はこのような問題点を解消することを
目的としてなされたものである。
７に示すようにリッドスプリング９の腕部９ｃを横方向
に逃げるように曲げながらねじって行くことで前面リッ
ド７の廂状部分１２を乗り越えるようにしている。これ
は、自動機でリッドスプリング９の仮組みを行なう場合
には、腕部９ｃを横方向に曲げる操作が入る分、装置が
複雑になるし、手作業で仮組みする場合でも作業性が非
常に悪い。本発明はこのような問題点を解消することを
目的としてなされたものである。
【００１３】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、カセット匣体の前面を開閉するリッドを
閉じ方向に偏倚するリッドスプリングを有し、カセット
組み立て時には、このリッドスプリングの片側の腕部を
リッドの係止部に引掛けて仮止めするようにした構造の
記録媒体収納カセットにおいて、リッドは、前面リッド
と、上面リッド、及び前面リッドの裏側に位置して設け
られる裏面リッドによりなり、リッドスプリングは、そ
のコイル部が上記前面リッドの回動軸に嵌め付けられ、
一方側の腕部が上記回動軸と一体に設けられた係止部に
係止されると共に、他方側の腕部が上シェルの係止部に
係止され、リッドに仮止めされるリッドスプリングの他
方側の腕部の先端を鋭角的あるいは円弧状に折り曲げた
形状としたものである。
めに本発明は、カセット匣体の前面を開閉するリッドを
閉じ方向に偏倚するリッドスプリングを有し、カセット
組み立て時には、このリッドスプリングの片側の腕部を
リッドの係止部に引掛けて仮止めするようにした構造の
記録媒体収納カセットにおいて、リッドは、前面リッド
と、上面リッド、及び前面リッドの裏側に位置して設け
られる裏面リッドによりなり、リッドスプリングは、そ
のコイル部が上記前面リッドの回動軸に嵌め付けられ、
一方側の腕部が上記回動軸と一体に設けられた係止部に
係止されると共に、他方側の腕部が上シェルの係止部に
係止され、リッドに仮止めされるリッドスプリングの他
方側の腕部の先端を鋭角的あるいは円弧状に折り曲げた
形状としたものである。
【００１４】
【作用】上記の如く構成される本発明のカセットは、前
面リッドと、上面リッド、及び前面リッドの裏側に位置
して設けられる裏面リッドによりなるリッドを有し、こ
のリッドの組み付け時にリッドスプリングをリッドに仮
組みする際には、リッドスプリングの腕部が撓むことで
その先端部分がリッドの係止部を乗り越え、仮止めされ
る。このリッドスプリングの仮止め動作において腕部が
リッドの係止部を乗り越えるときには、腕部の先端部分
が先鋭的あるいは円弧状に折り曲げられていることによ
り、リッドに傷が付くことはない。
面リッドと、上面リッド、及び前面リッドの裏側に位置
して設けられる裏面リッドによりなるリッドを有し、こ
のリッドの組み付け時にリッドスプリングをリッドに仮
組みする際には、リッドスプリングの腕部が撓むことで
その先端部分がリッドの係止部を乗り越え、仮止めされ
る。このリッドスプリングの仮止め動作において腕部が
リッドの係止部を乗り越えるときには、腕部の先端部分
が先鋭的あるいは円弧状に折り曲げられていることによ
り、リッドに傷が付くことはない。
【００１５】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて説明する。本実施例では、前述した従来例と同じ
デジタルビデオテープカセットに本発明を適用した場合
を示す。
ついて説明する。本実施例では、前述した従来例と同じ
デジタルビデオテープカセットに本発明を適用した場合
を示す。
【００１６】本発明によるカセットの基本的な部品構成
は、前述した従来例と同様である。即ち本実施例のカセ
ット１は、図１に示す如く上シェル２ａと下シェル２ｂ
とを組み合わせて構成されるカセット匣体２の内部に、
記録媒体として磁気テープ３を巻装する一対のテープリ
ール即ち巻取側リール４ａと供給側リール４ｂが回転可
能に収納されてなる。
は、前述した従来例と同様である。即ち本実施例のカセ
ット１は、図１に示す如く上シェル２ａと下シェル２ｂ
とを組み合わせて構成されるカセット匣体２の内部に、
記録媒体として磁気テープ３を巻装する一対のテープリ
ール即ち巻取側リール４ａと供給側リール４ｂが回転可
能に収納されてなる。
【００１７】カセット匣体２内では、供給側リール４ｂ
から導出された磁気テープ３がカセット匣体２の前面を
通った後、巻取側リール４ａに巻取られるようにテープ
走行経路が形成されている。カセット匣体２の上シェル
２ａの上面には透明の窓部５が設けられており、この窓
部５を介してリール４ａ，４ｂに巻回される磁気テープ
３の巻量を確認できるようになっている。
から導出された磁気テープ３がカセット匣体２の前面を
通った後、巻取側リール４ａに巻取られるようにテープ
走行経路が形成されている。カセット匣体２の上シェル
２ａの上面には透明の窓部５が設けられており、この窓
部５を介してリール４ａ，４ｂに巻回される磁気テープ
３の巻量を確認できるようになっている。
【００１８】カセット匣体２の前方には、カセット匣体
２の前面に表出される磁気テープ３を保護するためのリ
ッド６が取り付けられている。このリッド６は、メイン
リッドである前面リッド７と、上面リッド８、及び図面
には表われていないが前面リッド７の裏側に位置して設
けられる裏面リッドによりなり、カセット不使用時には
図１に示す如くこれらのリッド６が閉じ状態にあって、
カセット匣体２の前面の磁気テープ表出部が覆われてい
る。
２の前面に表出される磁気テープ３を保護するためのリ
ッド６が取り付けられている。このリッド６は、メイン
リッドである前面リッド７と、上面リッド８、及び図面
には表われていないが前面リッド７の裏側に位置して設
けられる裏面リッドによりなり、カセット不使用時には
図１に示す如くこれらのリッド６が閉じ状態にあって、
カセット匣体２の前面の磁気テープ表出部が覆われてい
る。
【００１９】そしてカセット使用時（カセット１がカセ
ットデッキに挿入されたとき）には、図８に示すように
前面リッド７が上方へ回動されて開くと共に、これと連
動して上面リッド８及び裏面リッドが移動して、カセッ
ト匣体２の前面の磁気テープ表出部を開放するようにな
っている。
ットデッキに挿入されたとき）には、図８に示すように
前面リッド７が上方へ回動されて開くと共に、これと連
動して上面リッド８及び裏面リッドが移動して、カセッ
ト匣体２の前面の磁気テープ表出部を開放するようにな
っている。
【００２０】ここでメインリッドである前面リッド７
は、図９に示すように回動軸７ａを軸支点としてカセッ
ト匣体２に対し上下方向に開閉回動可能に組み付けられ
ており、この前面リッド７を常に下方向つまり閉じ方向
に回動偏倚させるための偏倚部材として、ねじりコイル
スプリングによりなるリッドスプリング９が用いられて
いる。
は、図９に示すように回動軸７ａを軸支点としてカセッ
ト匣体２に対し上下方向に開閉回動可能に組み付けられ
ており、この前面リッド７を常に下方向つまり閉じ方向
に回動偏倚させるための偏倚部材として、ねじりコイル
スプリングによりなるリッドスプリング９が用いられて
いる。
【００２１】このリッドスプリング９は、そのコイル部
９ａが前面リッド７の回動軸７ａに嵌め付けられ、一方
側の腕部９ｂが回動軸７ａと一体に設けられた係止部１
０に係止されると共に、他方側の腕部９ｃがカセット匣
体２の上シェル２ａの係止部１１に係止されており、こ
れによって前面リッド７はカセット匣体２に対し常に閉
じ方向への回動偏倚力を付与されている。
９ａが前面リッド７の回動軸７ａに嵌め付けられ、一方
側の腕部９ｂが回動軸７ａと一体に設けられた係止部１
０に係止されると共に、他方側の腕部９ｃがカセット匣
体２の上シェル２ａの係止部１１に係止されており、こ
れによって前面リッド７はカセット匣体２に対し常に閉
じ方向への回動偏倚力を付与されている。
【００２２】そしてこのようなリッドスプリング９を有
するカセット１の組み立て工程では、前面リッド７をカ
セット匣体２に組み付ける前に、図１０に示す如く予め
リッドスプリング９を前面リッド７に仮組みする方法が
採られるが、ここで本発明によるカセットが従来例と異
なる点は、このリッドスプリング９の腕部９ｃを前面リ
ッド７に仮止めするための形状にある。
するカセット１の組み立て工程では、前面リッド７をカ
セット匣体２に組み付ける前に、図１０に示す如く予め
リッドスプリング９を前面リッド７に仮組みする方法が
採られるが、ここで本発明によるカセットが従来例と異
なる点は、このリッドスプリング９の腕部９ｃを前面リ
ッド７に仮止めするための形状にある。
【００２３】即ち本実施例では、図８、図９及び図１０
に示されるように、リッドスプリング９の腕部９ｃの先
端を従来例よりも所要長さ延長し、この延長した先端部
分９ｃ1 を前面リッド７の閉じ方向に折り曲げてある。
このリッドスプリング９の腕部９ｃの先端部分９ｃ
1 は、鋭角的（本実施例では略７５°）に折り曲げるこ
とで、前面リッド７の係止部即ち廂状部分１２を容易に
乗り越えられる形状となっている。
に示されるように、リッドスプリング９の腕部９ｃの先
端を従来例よりも所要長さ延長し、この延長した先端部
分９ｃ1 を前面リッド７の閉じ方向に折り曲げてある。
このリッドスプリング９の腕部９ｃの先端部分９ｃ
1 は、鋭角的（本実施例では略７５°）に折り曲げるこ
とで、前面リッド７の係止部即ち廂状部分１２を容易に
乗り越えられる形状となっている。
【００２４】このリッドスプリング９を前面リッド７に
仮組みする作業を図１０で説明すると、先ず始めに同図
Ａに示す如く前面リッド７の回動軸７ａにリッドスプリ
ング９のコイル部９ａを嵌め付け、前面リッド７の閉じ
方向にリッドスプリング９を回転させれば、腕部９ｂが
回動軸７ａと一体に設けられた係止突部に引掛けられる
状態となる。
仮組みする作業を図１０で説明すると、先ず始めに同図
Ａに示す如く前面リッド７の回動軸７ａにリッドスプリ
ング９のコイル部９ａを嵌め付け、前面リッド７の閉じ
方向にリッドスプリング９を回転させれば、腕部９ｂが
回動軸７ａと一体に設けられた係止突部に引掛けられる
状態となる。
【００２５】この状態からリッドスプリング９の腕部９
ｃを押して前面リッド７の閉じ方向へねじって行くと、
同図Ｂのように腕部９ｃの折り曲げられた先端部分９ｃ
1 が前面リッド７の廂状部分１２の先端に当たる状態と
なる。
ｃを押して前面リッド７の閉じ方向へねじって行くと、
同図Ｂのように腕部９ｃの折り曲げられた先端部分９ｃ
1 が前面リッド７の廂状部分１２の先端に当たる状態と
なる。
【００２６】この状態で腕部９ｃの先端折り曲げ部の手
前の部分を押し込むと、腕部９ｃの先端部分９ｃ1 の折
り曲げ角度により、前面リッド７とリッドスプリング９
の間には腕部９ｃを圧縮して上方に撓ませる力が働き、
これによって同図Ｃに示すように腕部９ｃが座屈する状
態となることで前面リッド７の廂状部分１２を乗り越え
て行く。
前の部分を押し込むと、腕部９ｃの先端部分９ｃ1 の折
り曲げ角度により、前面リッド７とリッドスプリング９
の間には腕部９ｃを圧縮して上方に撓ませる力が働き、
これによって同図Ｃに示すように腕部９ｃが座屈する状
態となることで前面リッド７の廂状部分１２を乗り越え
て行く。
【００２７】このリッドスプリング９の腕部９ｃが前面
リッド７の廂状部分１２を乗り越えるときには、先端部
分９ｃ1 が折り曲げられていることにより、前面リッド
７に傷を付けることはない。
リッド７の廂状部分１２を乗り越えるときには、先端部
分９ｃ1 が折り曲げられていることにより、前面リッド
７に傷を付けることはない。
【００２８】こうして前面リッド７の廂状部分１２を乗
り越えた後、リッドスプリング９の腕部９ｃは同図Ｄに
示す如く廂状部分１２の内側に引掛けられて仮止めされ
る。
り越えた後、リッドスプリング９の腕部９ｃは同図Ｄに
示す如く廂状部分１２の内側に引掛けられて仮止めされ
る。
【００２９】このように本実施例では、従来例の図７に
示した如きリッドスプリング９の腕部９ｃを横方向に逃
げるように曲げる操作を必要とすることなく、簡単な動
作で腕部９ｃを前面リッド７に仮止めできる。従って、
このリッドスプリング９の仮組みを自動機で行なう場
合、従来よりも動作が単純なので装置が簡素化し、また
手作業で仮組みする場合も作業性が良い。
示した如きリッドスプリング９の腕部９ｃを横方向に逃
げるように曲げる操作を必要とすることなく、簡単な動
作で腕部９ｃを前面リッド７に仮止めできる。従って、
このリッドスプリング９の仮組みを自動機で行なう場
合、従来よりも動作が単純なので装置が簡素化し、また
手作業で仮組みする場合も作業性が良い。
【００３０】さらに、二次的な効果として、リッドスプ
リング９の腕部９ｃの先端部分９ｃ 1 が折り曲げられて
いることにより、組み立て作業者がリッドスプリング９
の扱い中に腕部９ｃの先端を指などに刺すおそれが減ら
せる。また本実施例では、リッドスプリング９の組み付
け部の構造上、図８に示す如く腕部９ｃの先端がカセッ
ト匣体２の前面に表出される状態となるが、このような
構造においても腕部９ｃの先端部分９ｃ1 が折り曲げら
れていることにより、ユーザーが誤ってリッドスプリン
グ９を指などに刺す心配がない。
リング９の腕部９ｃの先端部分９ｃ 1 が折り曲げられて
いることにより、組み立て作業者がリッドスプリング９
の扱い中に腕部９ｃの先端を指などに刺すおそれが減ら
せる。また本実施例では、リッドスプリング９の組み付
け部の構造上、図８に示す如く腕部９ｃの先端がカセッ
ト匣体２の前面に表出される状態となるが、このような
構造においても腕部９ｃの先端部分９ｃ1 が折り曲げら
れていることにより、ユーザーが誤ってリッドスプリン
グ９を指などに刺す心配がない。
【００３１】図１１〜図１３は、リッドスプリング９の
他の折り曲げ形状例を示している。即ち図１１は、腕部
９ｃの先端部分９ｃ1 を、上述した実施例とは逆向きに
折り曲げた例である。また図１２は、腕部９ｃの先端部
分９ｃ1 を完全に折り返した形状としたものである。さ
らに図１３は、腕部９ｃの先端部分９ｃ1 を円弧状に折
り曲げた場合である。
他の折り曲げ形状例を示している。即ち図１１は、腕部
９ｃの先端部分９ｃ1 を、上述した実施例とは逆向きに
折り曲げた例である。また図１２は、腕部９ｃの先端部
分９ｃ1 を完全に折り返した形状としたものである。さ
らに図１３は、腕部９ｃの先端部分９ｃ1 を円弧状に折
り曲げた場合である。
【００３２】これら図１１〜図１３の各例のリッドスプ
リング９においても、上述した実施例と同じように、前
面リッド７を傷付けず、かつ複雑な操作を要することな
く簡単な動作で腕部９ｃを前面リッド７に仮止めでき
る。
リング９においても、上述した実施例と同じように、前
面リッド７を傷付けず、かつ複雑な操作を要することな
く簡単な動作で腕部９ｃを前面リッド７に仮止めでき
る。
【００３３】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明は実施例に示した如きデジタルビデオテープ
カセットに限ることなく、リッドを有するカセットに広
く適用可能なものであることは言うまでもない。
が、本発明は実施例に示した如きデジタルビデオテープ
カセットに限ることなく、リッドを有するカセットに広
く適用可能なものであることは言うまでもない。
【００３４】
【発明の効果】以上に説明した如く本発明は、前面リッ
ドと、上面リッド、及び前面リッドの裏側に位置して設
けられる裏面リッドによりなるリッドを有する記録媒体
収納カセットにおいて、リッドの組み付け時にリッドス
プリングを前面リッドに仮組みする際には、リッドスプ
リングの腕部が撓むことでその先端部分が前面リッドの
係止部を乗り越えて仮止めされ、このリッドスプリング
の仮止め動作において腕部がリッドの係止部を乗り越え
るときには、腕部の先端部分が先鋭的あるいは円弧状に
折り曲げられていることにより、リッドに傷を付けるこ
とはなく、かつ従来のような複雑な操作を要することな
く簡単な動作でリッドスプリングの腕部をリッドに仮止
めすることができ、作業性が向上する。さらに、リッド
スプリングの腕部の先端を指などに刺すおそれも少なく
なる。
ドと、上面リッド、及び前面リッドの裏側に位置して設
けられる裏面リッドによりなるリッドを有する記録媒体
収納カセットにおいて、リッドの組み付け時にリッドス
プリングを前面リッドに仮組みする際には、リッドスプ
リングの腕部が撓むことでその先端部分が前面リッドの
係止部を乗り越えて仮止めされ、このリッドスプリング
の仮止め動作において腕部がリッドの係止部を乗り越え
るときには、腕部の先端部分が先鋭的あるいは円弧状に
折り曲げられていることにより、リッドに傷を付けるこ
とはなく、かつ従来のような複雑な操作を要することな
く簡単な動作でリッドスプリングの腕部をリッドに仮止
めすることができ、作業性が向上する。さらに、リッド
スプリングの腕部の先端を指などに刺すおそれも少なく
なる。
【００３５】また本発明は、従来のリッドスプリングの
形状を僅かに変更するだけで実現できるものであるた
め、低コストで実施が可能である。
形状を僅かに変更するだけで実現できるものであるた
め、低コストで実施が可能である。
【図１】ビデオテープカセットの斜視図である。
【図２】従来例を示すビデオテープカセットのリッドが
開いた状態の要部の斜視図である。
開いた状態の要部の斜視図である。
【図３】同、前面リッドの組み付け部の平面図である。
【図４】同、前面リッドの組み付け部の縦断側面図であ
る。
る。
【図５】同、前面リッドに対するリッドスプリングの仮
組み動作の説明図である。
組み動作の説明図である。
【図６】同、リッドスプリングの腕部を前面リッドに仮
止めする動作の説明図である。
止めする動作の説明図である。
【図７】同、リッドスプリングの腕を横に曲げながら前
面リッドに仮止めする動作の説明図である。
面リッドに仮止めする動作の説明図である。
【図８】実施例を示すビデオテープカセットのリッドが
開いた状態の要部の斜視図である。
開いた状態の要部の斜視図である。
【図９】同、前面リッドの組み付け部の縦断側面図であ
る。
る。
【図１０】同、前面リッドに対するリッドスプリングの
仮組み動作の説明図である。
仮組み動作の説明図である。
【図１１】リッドスプリングの他の折り曲げ形状例であ
る。
る。
【図１２】リッドスプリングのさらに他の折り曲げ形状
例である。
例である。
【図１３】リッドスプリングのさらに他の折り曲げ形状
例である。
例である。
２ カセット匣体
７ 前面リッド
７ａ 回動軸
９ リッドスプリング
９ｃ 腕部
９ｃ1 先端部分
１２ 前面リッドの廂状部分（係止部）
Claims (2)
- 【請求項１】 カセット匣体の前面を開閉するリッドを
閉じ方向に偏倚するリッドスプリングを有し、カセット
組み立て時には、このリッドスプリングの片側の腕部を
リッドの係止部に引掛けて仮止めするようにした構造の
記録媒体収納カセットにおいて、 上記リッドは、前面リッドと、上面リッド、及び上記前
面リッドの裏側に位置して設けられる裏面リッドにより
なり、 上記リッドスプリングは、そのコイル部が上記前面リッ
ドの回動軸に嵌め付けられ、一方側の腕部が上記回動軸
と一体に設けられた係止部に係止されると共に、他方側
の腕部が上シェルの係止部に係止され、 上記リッドに仮止めされる上記リッドスプリングの上記
他方側の腕部の先端を鋭角的に折り曲げた形状としたこ
とを特徴とする記録媒体収納カセット。 - 【請求項２】 カセット匣体の前面を開閉するリッドを
閉じ方向に偏倚するリッドスプリングを有し、カセット
組み立て時には、このリッドスプリングの片側の腕部を
リッドの係止部に引掛けて仮止めするようにした構造の
記録媒体収納カセットにおいて、 上記リッドは、前面リッドと、上面リッド、及び上記前
面リッドの裏側に位置して設けられる裏面リッドにより
なり、 上記リッドスプリングは、そのコイル部が上記前面リッ
ドの回動軸に嵌め付けられ、一方側の腕部が上記回動軸
と一体に設けられた係止部に係止されると共に、他方側
の腕部が上シェルの係止部に係止され、 上記リッドに仮止めされる上記リッドスプリングの上記
他方側の腕部の先端を円弧状に折り曲げた形状としたこ
とを特徴とする記録媒体収納カセット。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07671495A JP3440619B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 記録媒体収納カセット |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07671495A JP3440619B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 記録媒体収納カセット |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08273328A JPH08273328A (ja) | 1996-10-18 |
| JP3440619B2 true JP3440619B2 (ja) | 2003-08-25 |
Family
ID=13613230
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07671495A Expired - Fee Related JP3440619B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | 記録媒体収納カセット |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3440619B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5570286B2 (ja) * | 2010-04-22 | 2014-08-13 | キヤノン株式会社 | 電子機器 |
-
1995
- 1995-03-31 JP JP07671495A patent/JP3440619B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08273328A (ja) | 1996-10-18 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
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Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080620 Year of fee payment: 5 |
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