JP3439658B2 - 鉄 心 - Google Patents

鉄 心

Info

Publication number
JP3439658B2
JP3439658B2 JP15133398A JP15133398A JP3439658B2 JP 3439658 B2 JP3439658 B2 JP 3439658B2 JP 15133398 A JP15133398 A JP 15133398A JP 15133398 A JP15133398 A JP 15133398A JP 3439658 B2 JP3439658 B2 JP 3439658B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron core
magnetic material
core
thin
thin portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP15133398A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11346447A (ja
Inventor
裕之 秋田
裕治 中原
浩司 川村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP15133398A priority Critical patent/JP3439658B2/ja
Publication of JPH11346447A publication Critical patent/JPH11346447A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3439658B2 publication Critical patent/JP3439658B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、電磁機器の主要
部を構成する鉄心およびその製造方法、ならびにこの鉄
心を具備した電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば特開平9−191588号公報に
開示されたこの種従来の電動機の鉄心は、図20および
21に示すようにコア片1aが薄肉部1bを介して連結
された磁性材料1を所定の枚数積層して、巻線性を良く
するためにこの状態で巻線機(図示せず)により巻線2
を施した後、図に示すように各薄肉部1bを折曲させる
ことにより環状に形成して構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の鉄心は以上のよ
うに構成されており、環状に形成される際に突き合わさ
れる面、すなわち、各薄肉部1bを介して相対向するコ
ア片1aおよび磁性材料1の両端に位置するコア片1a
の各縁部の端面は、プレス打ち抜きの際に表面粗さや加
工誤差が生じるために実際には数μmから十数μm程度
の隙間を介して突き合わされるので、この隙間により磁
気抵抗が増大し鉄心の磁気性能を低下させるという問題
点があった。
【0004】又、鉄心を構成する磁性材料1の表面は通
常皮膜が形成されており、この皮膜により磁束の通過を
妨げて渦電流損を抑制するという役割を担っているが、
打ち抜かれた端面には皮膜が存在しないため、各コア片
1aの突き合わされる面の積層方向全域にわたって渦電
流が発生し、この渦電流により鉄損を生じ磁気性能を低
下させるという問題点があった。
【0005】さらに又、突き合わせ面では面に平行な方
向の外力に対する保持力が弱いため、鉄心全体としても
剛性が弱く、特に磁気による力が鉄心にかかる電動機の
場合強度的に問題点があった。
【0006】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、磁気抵抗の増加および渦電流の
発生を抑制することにより磁気性能の向上を図るととも
に剛性の向上を図ることが可能な鉄心を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る鉄心は、コア片が薄肉部を介して連結された磁性材料
を、コア片の縁部の一部同士が互い違いに重なるように
積層してなり、縁部の一部同士が互い違いに重なった状
態で、薄肉部を折曲させることにより環状に形成したも
のである。
【0008】又、この発明の請求項2に係る鉄心は、請
求項1において、折曲された状態で薄肉部の折り曲げ位
置と重なり合った両コア片の各縁部の最も突出した両位
置とをそれぞれ結ぶ両直線でなす角度を折り曲げ角度よ
り大に形成したものである。
【0009】又、この発明の請求項3に係る鉄心は、請
求項1において、端部のコア片の縁部を積層方向に順次
階段状に重なり合わせたものである。
【0010】又、この発明の請求項4に係る鉄心は、請
求項1において、端部のコア片の縁部同士の対向面を積
層方向に順次結ぶ線がV字状をなすように階段状に重な
り合わせたものである。
【0011】又、この発明の請求項5に係る鉄心は、請
求項4において、対向面を積層方向中央部より両側に順
次隙間が大きくなるように配設したものである。
【0012】又、この発明の請求項6に係る鉄心は、請
求項1ないし4のいずれかにおいて、各コア片の縁部同
士の対向面を当接するようにしたものである。
【0013】又、この発明の請求項7に係る鉄心は、請
求項1ないし4のいずれかにおいて、各コア片の縁部同
士の対向面間に所定の間隙を形成したものである。
【0014】又、この発明の請求項8に係る鉄心は、請
求項1ないし7のいずれかにおいて、積層された各磁性
材料の重なり合う端部の厚みを各磁性材料の板厚より小
に形成したものである。
【0015】又、この発明の請求項9に係る鉄心の製造
方法は、コア片が薄肉部を介して連結された第1の磁性
体材料の薄肉部周辺をプレス打ち抜きする工程と、第1
の磁性体材料の薄肉部と左右対称の形状を呈する薄肉部
を有する第2の磁性体材料の薄肉部周辺をプレス打ち抜
きする工程と、第1の磁性体材料および第2の磁性体材
料の薄肉部周辺以外の部分を交互にプレス打ち抜きし、
金型内で順次積層する工程と、を含んだものである。
【0016】又、この発明の請求項10に係る鉄心の製
造方法は、請求項9において、第1の磁性体材料と第2
の磁性体材料を金型内で順次積層すると同時に打ち抜き
かしめがなされて一体化する工程を含んだものである。
【0017】又、この発明の請求項11に係る電動機
は、コア片が薄肉部を介して連結された磁性材料を、コ
ア片の縁部の一部同士が互い違いに重なるように積層し
てなり、薄肉部を折曲させることに環状に形成された鉄
心を具備するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】実施の形態1. 以下、この発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1はこの発明の実施の形態1における電動機の鉄心の
構成を示す平面図、図2は図1に示す磁性材料をプレス
打ち抜きにより形成する工程を示す図、図3は図2によ
り形成された磁性材料が積層された状態を示す平面図、
図4は図3に示す磁性材料に巻線が施された状態を示す
平面図、図5は図1における鉄心の薄肉連結部の構成を
示す断面図、図6はこの発明の実施の形態1における鉄
心の図1とは異なる構成を示す平面図、図7は図6に示
す磁性材料に巻線が施された状態を示す平面図である。
【0019】図において、3は各コア片3aが薄肉部3
bを介して連結された第1の磁性材料、4は各コア片4
aが薄肉部4bを介して連結された第2の磁性材料で、
薄肉部4bの形状が第1の磁性材料3の薄肉部3bの形
状と左右対称に形成され、これら第1および第2の磁性
材料3、4は順次交互に積層されている。5は積層され
た各コア片3a、4aに巻回された巻線、6は積層され
た各磁性材料3、4の各薄肉部3b、4bを折曲させる
ことによって環状に形成された鉄心であり、各薄肉部3
b、4bを挟んで相対向する各コア片3a、4aの縁部
同士は、図5に示すように互い違いに重なり合った状態
になっている。
【0020】次に、上記のように構成された実施の形態
1における鉄心の製造方法について説明する。まず、図
2に矢印Aで示す位置において、第1の磁性材料3を加
工する第1段階として、図中ハッチングで示す部分をプ
レス打ち抜きすることにより薄肉部3b周辺を形成す
る。又、矢印Bで示す位置においては、第2の磁性材料
4を加工する第1段階として、図中ハッチングで示す部
分をプレス打ち抜きすることにより薄肉部4b周辺を形
成する。
【0021】次いで、矢印Cで示す位置において、薄肉
部3bが形成された部分と薄肉部4bが形成された部分
を順次交互に、図中ハッチングで示す部分をプレス打ち
抜きすることにより、それぞれ第1および第2の磁性材
料3、4が形成され、これら第1および第2の磁性材料
3、4は金型内で順次積層され、これと同時に打ち抜き
かしめがなされて図3に示すように一体化される。次
に、積層された第1および第2の磁性材料3、4の各コ
ア片3a、4aに図4に示すように巻線5を施した後、
各薄肉部3b、4bを折曲させることにより環状に形成
して鉄心6が完成する。
【0022】このように上記実施の形態1によれば、各
薄肉部3b、4bを挟んで相対向する各コア片3a、4
aの縁部を互い違いに重なり合わせて環状に形成してい
るので、各コア片3a、4a同士の接合部の表面積が増
大することにより磁気抵抗の増加を抑制して磁気性能の
向上を図ることができ、又、打ち抜かれた各コア片3
a、3bの端面が重なり合わされた寸法だけ交互にずれ
て積層方向に分断され、同一平面に存在する部分の面積
が小さくなるため、渦電流の発生を抑制して鉄損を減少
させ磁気性能の向上を図ることができる。
【0023】又、重なり合わされた部分で積層方向にか
かる力を受けることができるので、鉄心6の剛性を高め
て機械的強度の向上を図ることができる。又、第1およ
び第2の磁性材料3、4は複数枚ずつ交互に重ね合わせ
ても構わないが、上記のように1枚ずつ交互に重ね合わ
せることにより、各コア片3a、4a同士の接合部の表
面積をさらに増大させることができるため、磁気性能を
より向上させることができる。
【0024】なお、上記構成では各コア片3a、4aに
磁極テイースを有する電動機の鉄心6について説明した
が、これに限定されるものではなく、例えば図6および
図7に示すように、直線状の各コア片7aが薄肉部7b
を介して連結された磁性材料7に巻線8を施した後、薄
肉部7bを折曲させることにより環状に形成して構成さ
れる例えば零相変流器等のような変成器の鉄心9に適用
しても良く、上記と同様の効果を発揮し得ることは言う
までもない。
【0025】実施の形態2. 図8および図9はこの発明の実施の形態2における鉄心
の要部の構成をそれぞれ示す平面図および斜視図、図1
0は図8に示す磁性材料を薄肉部を折曲させて環状に形
成した状態を示す平面図、図11はこの発明の原理を説
明するための図、図12はこの発明の実施の形態2にお
ける鉄心の要部の図9とは異なる構成を示す斜視図であ
る。
【0026】図において、10は各コア片10aが薄肉
部10bを介して連結された第1の磁性材料、11は各
コア片11aが薄肉部11bを介して連結された第2の
磁性材料であり、これら第1および第2の磁性材料1
0、11は上記実施の形態1における第1および第2の
磁性材料3、4と同様に、薄肉部10b、11bの形状
が左右対称に形成されており、積層された状態で図8に
ハッチングで示すように、各薄肉部10b、11bを挟
んで相対向する各コア片10a、11aの縁部の一部同
士が互い違いに重なり合っている。
【0027】次に、上記のように構成された実施の形態
2における鉄心において、各コア片10a、11aの縁
部の一部同士が互い違いに重なり合うための条件につい
て説明する。まず、図10に示すように各薄肉部10
b、11bを図中矢印方向に折曲して、第1および第2
の磁性材料10、11を環状に形成した状態における折
り曲げ角度をθ、上記のような状態で図11に示すよ
うに折り曲げ位置Aと、図中ハッチングで示すように
重なり合った両コア片10a、11aの各縁部の、最も
突出した両位置A、Aとをそれぞれ結ぶ両直線
、Lでなす角度をθとした場合、両角度θ
θの間の関係がθ>θを満足していれば、上記し
たように積層された状態で、すでに各薄肉部10b、1
1bを挟んで相対向する各コア片10a、11aの縁部
の一部同士が互い違いに重なり合っていたであろうこと
は明瞭である。
【0028】このように上記実施の形態2によれば、第
1および第2の磁性材料10、11が積層された状態
で、すでに各コア片10a、11aの縁部の一部同士が
互い違いに重なり合っているように構成したので、折曲
時に各コア片10a、11aの縁部同士がぶつかること
なく確実に、且つ容易に全域にわたって重なり合いなが
ら折り曲げることができるため、組立作業性の向上を大
幅に向上させることが可能になる。
【0029】なお、上記構成では各コア片10a、11
aに磁極テイースを有する鉄心について説明したが、こ
れに限定されるものではなく、例えば図12に示すよう
に、直線状の各コア片12a、13aが薄肉部12b、
13bを介して連結し、積層された第1および第2の磁
性材料12、13に巻線(図示せず)を施した後、各薄
肉部12b、13bを折曲させることにより環状に形成
して構成される例えば零相変流器等のような変成器の鉄
心に適用しても良く、上記と同様の効果を発揮し得るこ
とは言うまでもない。
【0030】実施の形態3. 図13はこの発明の実施の形態3における鉄心の要部の
構成を示し、(A)はコア片の縁部同士が相対向してい
る状態を示す断面図、(B)はコア片の縁部同士が重な
り合わさった状態示す断面図、図14はこの発明の実施
の形態3における鉄心の要部の図13とは異なる構成を
示し、(A)はコア片の縁部同士が相対向している状態
を示す断面図、(B)はコア片の縁部同士が重なり合わ
さった状態を示す断面図、図15はこの発明の実施の形
態3における鉄心の要部の図13とはさらに異なる構成
を示し、(A)はコア片の縁部同士が相対向している状
態を示す断面図、(B)はコア片の縁部同士が重なり合
う直前の状態を示す断面図、(C)はコア片の縁部同士
が重なり合わさった状態を示す断面図である。
【0031】図において、14は図13に示すように相
対向する縁部が積層方向に順次階段状に重なり合って積
層された複数の端部のコア片14aでなる鉄心、15は
図14に示すように相対向する縁部同士の対向面を、積
層方向に順次結ぶ線がV字状をなすように積層された複
数の端部のコア片15bでなる鉄心、16は図15に示
すように相対向する縁部同士の対向面を、積層方向に順
次結ぶ線がV字状をなすように積層されるとともに、対
向面が積層方向中央部より両側に順次隙間が大きくなる
ように配設された複数の端部のコア片16aでなる鉄心
である。
【0032】上記のように構成された鉄心14によれ
ば、相対向する端部のコア片14aの縁部が積層方向に
順次階段状に重なり合うように積層されているので、相
対向するコア片14a同士の積層方向への移動に規制が
ないため、折曲時にいずれかの縁部同士に仮に引っ掛か
りが生じても、積層方向に逃がすことにより、容易に引
っ掛かりを解消してスムーズに折り曲げ重ね合わせるこ
とができ、組立作業性の向上を図ることができる。
【0033】又、上記のように構成された鉄心15によ
れば、相対向する端部のコア片15aの縁部同士の対向
面を、積層方向に順次結ぶ線がV字状をなすように積層
されているので、コア片15aはV字状の頂点となる積
層方向中央部側に位置が規制されるため、折曲時にいず
れかの縁部同士に仮に引っ掛かりが生じても、積層方向
に振動を加えることにより、容易に引っ掛かりを解消し
てスムーズに折り曲げ重ね合わせることができ、組立作
業性の向上を図ることができる。
【0034】さらに又、上記のように構成された鉄心1
6によれば、相対向する端部のコア片16aの縁部同士
の対向面を、積層方向に順次結ぶ線がV字状をなすよう
に積層されるとともに、対向面が積層方向中央部より両
側に順次隙間が大きくなるように配設されているので、
コア片16aはV字状の頂点となる積層方向中央側に位
置が規制され、且つ中央から両側に向かって順次重ね合
わされるため、縁部同士の引っ掛かりもほとんど生じる
ことなくスムーズに折り曲げ重ね合わせることができ、
さらに組立作業性の向上を図ることができる。
【0035】実施の形態4. 図16はこの発明の実施の形態4における鉄心の要部の
構成を示す平面図である。この実施の形態4は、図に示
すように各コア片17aが薄肉部17bを介して連結さ
れた磁性材料17を積層し、各薄肉部17bを折曲させ
各コア片17aの相対向する縁部の対向面同士を当接さ
せて環状に形成することにより鉄心を構成したものであ
る。
【0036】このように上記実施の形態4によれば、各
コア片17aの相対向する縁部の対向面同士を当接させ
て環状に形成することにより鉄心を構成しているので、
当接面で円周方向の力を受けることができるため、図中
ハッチングで示す重なりしろにより積層方向の力を受け
ることができることは勿論のこと、周方向の機械的強度
を向上させることができるとともに、当接面が傾斜して
いることにより半径方向の力も受けることができるた
め、半径方向の機械的強度も向上させることができ、特
に電磁力のかかる電動機の鉄心に適用されると優れた効
果を発揮することができる。
【0037】実施の形態5. 図17はこの発明の実施の形態5における鉄心の要部の
構成を示す平面図である。この実施の形態5は、図に示
すように各コア片18aが薄肉部18bを介して連結さ
れた磁性材料18を積層し、各薄肉部18bを折曲させ
各コア片18aの相対向する縁部の対向面同士の間に所
定の間隙19を介在させて環状に形成することにより鉄
心を構成したものである。
【0038】このように上記実施の形態5によれば、各
コア片18aの相対向する縁部の対向面同士の間に所定
の間隙19を介在させて環状に形成することにより鉄心
を構成しているので、間隙19により円周方向に自由度
ができ、治具基準で組み立てることができるため、例え
ばプレス型の摩耗等により磁性材料18の形状寸法精度
が少し狂っても、これに影響されることなく組立精度の
向上を図ることができる。
【0039】実施の形態6. 図18はこの発明の実施の形態6における鉄心の要部の
構成を示し、(A)は磁性材料の両端部が重ね合わされ
る前の状態を示す断面図、(B)は磁性材料の両端部が
重ね合わされている途中の状態を示す断面図、図19は
この発明の実施の形態6における鉄心の要部の図18と
は異なる構成を示す断面図である。この実施の形態6
は、図に示すように積層された各磁性材料20の重なり
合う端部の角部に円弧部20aを形成したものである。
【0040】このように上記実施の形態6によれば、各
磁性材料20の重なり合う端部の角部に円弧部20aを
形成したので、磁性材料20の端部の結合時における嵌
入が容易となり組立作業性の向上を図ることができる。
なお、磁性材料20の端部の形状は図18に示すように
円弧部20aを形成するものに限定されるものではな
く、図19に示すように各磁性材料21の重なり合う端
部の角部に傾斜部21aを形成するようにしても良く、
要するに各磁性材料の重なり合う端部の厚みを、磁性材
料の板厚より小に形成しておけば、端部の結合時におけ
る嵌入が容易となる。
【0041】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1によ
れば、コア片が薄肉部を介して連結された磁性材料を、
コア片の縁部の一部同士が互い違いに重なるように積層
してなり、縁部の一部同士が互い違いに重なった状態
で、薄肉部を折曲させることにより環状に形成したの
で、磁気性能、剛性および組立作業性の向上を図ること
が可能な鉄心を提供することができる。
【0042】又、この発明の請求項2によれば、請求項
1において、折曲された状態で薄肉部の折り曲げ位置と
重なり合った両コア片の各縁部の最も突出した両位置と
をそれぞれ結ぶ両直線でなす角度を折り曲げ角度より大
に形成したので、磁気性能および剛性の向上を図ること
が可能であることは勿論のこと、組立作業性の向上を図
ることが可能な鉄心を提供することができる。
【0043】又、この発明の請求項3によれば、請求項
1において、端部のコア片の縁部を積層方向に順次階段
状に重なり合わせたので、磁気性能および剛性の向上を
図ることが可能であることは勿論のこと、組立作業性の
向上を図ることが可能な鉄心を提供することができる。
【0044】又、この発明の請求項4によれば、請求項
1において、端部のコア片の縁部同士の対向面を積層方
向に順次結ぶ線がV字状をなすように階段状に重なり合
わせたので、磁気性能および剛性の向上を図ることが可
能であることは勿論のこと、組立作業性の向上を図るこ
とが可能な鉄心を提供することができる。
【0045】又、この発明の請求項5によれば、請求項
4において、対向面を積層方向中央部より両側に順次隙
間が大きくなるように配設したので、磁気性能および剛
性の向上を図ることが可能であることは勿論のこと、さ
らに組立作業性の向上を図ることが可能な鉄心を提供す
ることができる。
【0046】又、この発明の請求項6によれば、請求項
1ないし4のいずれかにおいて、各コア片の縁部同士の
対向面を当接するようにしたので、磁気性能の向上を図
ることが可能であることは勿論のこと、機械的な強度の
向上を図ることが可能な鉄心を提供することができる。
【0047】又、この発明の請求項7によれば、請求項
1ないし4のいずれかにおいて、各コア片の縁部同士の
対向面間に所定の間隙を形成したので、磁気性能および
剛性の向上を図ることが可能であることは勿論のこと、
組立精度の向上を図ることが可能な鉄心を提供すること
ができる。
【0048】又、この発明の請求項8によれば、請求項
1ないし7のいずれかにおいて、積層された各磁性材料
の重なり合う端部の厚みを各磁性材料の板厚より小に形
成したので、磁気性能および剛性の向上を図ることが可
能であることは勿論のこと、組立作業性の向上を図るこ
とが可能な鉄心を提供することができる。
【0049】又、この発明の請求項9によれば、コア片
が薄肉部を介して連結された第1の磁性体材料の薄肉部
周辺をプレス打ち抜きする工程と、第1の磁性体材料の
薄肉部と左右対称の形状を呈する薄肉部を有する第2の
磁性体材料の薄肉部周辺をプレス打ち抜きする工程と、
第1の磁性体材料および第2の磁性体材料の薄肉部周辺
以外の部分を交互にプレス打ち抜きし、金型内で順次積
層する工程と、を含んだので、磁気性能、剛性および組
立作業性の向上を図ることが可能な鉄心の製造方法を提
供することができる。
【0050】又、この発明の請求項10によれば、請求
項9において、第1の磁性体材料と第2の磁性体材料を
金型内で順次積層すると同時に打ち抜きかしめがなされ
て一体化する工程を含んだので、さらに組立作業性の向
上を図ることが可能な鉄心の製造方法を提供することが
できる。
【0051】又、この発明の請求項11によれば、コア
片が薄肉部を介して連結された磁性材料を、コア片の縁
部の一部同士が互い違いに重なるように積層してなり、
薄肉部を折曲させることに環状に形成された鉄心を具備
するので、磁気性能、剛性および組立作業性の向上を図
ることが可能な電動機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1における電動機の鉄
心の構成を示す平面図である。
【図2】 図1に示す磁性材料をプレス打ち抜きにより
形成する工程を示す図である。
【図3】 図2により形成された磁性材料が積層された
状態を示す平面図である。
【図4】 図3に示す磁性材料に巻線が施された状態を
示す平面図である。
【図5】 図1における鉄心の薄肉連結部の構成を示す
断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態1における鉄心の図1
とは異なる構成を示す平面図である。
【図7】 図6に示す磁性材料に巻線が施された状態を
示す平面図である。
【図8】 この発明の実施の形態2における鉄心の要部
の構成を示す平面図である。
【図9】 図8における鉄心の要部の構成を示す斜視図
である。
【図10】 図8に示す磁性材料を薄肉部を折曲させて
環状に形成した状態を示す平面図である。
【図11】 この発明の原理を説明するための図であ
る。
【図12】 この発明の実施の形態2における鉄心の要
部の図9とは異なる構成を示す斜視図である。
【図13】 この発明の実施の形態3における鉄心の要
部の構成を示し、(A)はコア片の縁部同士が相対向し
ている状態を示す断面図、(B)はコア片の縁部同士が
重なり合わさった状態示す断面図である。
【図14】 この発明の実施の形態3における鉄心の要
部の図13とは異なる構成を示し、(A)はコア片の縁
部同士が相対向している状態を示す断面図、(B)はコ
ア片の縁部同士が重なり合わさった状態を示す断面図で
ある。
【図15】 この発明の実施の形態3における鉄心の要
部の図13とはさらに異なる構成を示し、(A)はコア
片の縁部同士が相対向している状態を示す断面図、
(B)はコア片の縁部同士が重なり合う直前の状態を示
す断面図、(C)はコア片の縁部同士が重なり合わさっ
た状態を示す断面図である。
【図16】 この発明の実施の形態4における鉄心の構
成を示す平面図である。
【図17】 この発明の実施の形態5における鉄心の要
部の構成を示す平面図である。
【図18】 この発明の実施の形態6における鉄心の要
部の構成を示し、(A)は磁性材料の両端部が重ね合わ
される前の状態を示す断面図、(B)は磁性材料の両端
部が重ね合わされている途中の状態を示す断面図であ
る。
【図19】 この発明の実施の形態6における鉄心の要
部の図18とは異なる構成を示す断面図である。
【図20】 従来の鉄心の構成を示す平面断面図であ
る。
【図21】 図20における鉄心の磁性材料の構成を示
す平面図である。
【符号の説明】
3,10,12 第1の磁性材料、4,11,13 第
2の磁性材料、3a,4a,7a,10a,11a,12a,
13a,14a,15a,16a,17a,18a コア
片、3b,4b,7b,10b,11b,12b,13b,1
7b,18b 薄肉部、5,8 巻線、6,9,14,
15,16 鉄心、7,17,18,20,21 磁性
材料、19 間隙、20a 円弧部、21a 傾斜部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−201146(JP,A) 特開 平11−89127(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 1/18

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コア片が薄肉部を介して連結された磁性
    材料を、上記コア片の縁部の一部同士が互い違いに重な
    るように積層してなり、上記縁部の一部同士が互い違い
    に重なった状態で、上記薄肉部を折曲させることにより
    環状に形成されていることを特徴とする鉄心。
  2. 【請求項2】 折曲された状態で薄肉部の折り曲げ位置
    と重なり合った両コア片の各縁部の最も突出した両位置
    とをそれぞれ結ぶ両直線でなす角度が折り曲げ角度より
    大に形成されていることを特徴とする請求項1記載の鉄
    心。
  3. 【請求項3】 端部のコア片の縁部は積層方向に順次階
    段状に重なり合っていることを特徴とする請求項1記載
    の鉄心。
  4. 【請求項4】 端部のコア片の縁部同士の対向面を積層
    方向に順次結ぶ線がV字状をなすように階段状に重なり
    合っていることを特徴とする請求項1記載の鉄心。
  5. 【請求項5】 対向面は積層方向中央部より両側に順次
    隙間が大きくなるように配設されていることを特徴とす
    る請求項4記載の鉄心。
  6. 【請求項6】 各コア片の縁部同士の対向面は当接され
    ていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに
    記載の鉄心。
  7. 【請求項7】 各コア片の縁部同士の対向面間に所定の
    間隙を形成したことを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれかに記載の鉄心。
  8. 【請求項8】 積層された各磁性材料の重なり合う端部
    の厚みが上記各磁性材料の板厚より小に形成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の
    鉄心。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の鉄心の製造方法であっ
    て、 コア片が薄肉部を介して連結された第1の磁性体材料の
    上記薄肉部周辺をプレス打ち抜きする工程と、 上記第1の磁性体材料の薄肉部と左右対称の形状を呈す
    る薄肉部を有する第2の磁性体材料の上記薄肉部周辺を
    プレス打ち抜きする工程と、 上記第1の磁性体材料および上記第2の磁性体材料の薄
    肉部周辺以外の部分を 交互にプレス打ち抜きし、金型内
    で順次積層する工程と、 を含んでなる鉄心の製造方法。
  10. 【請求項10】 上記第1の磁性体材料と上記第2の磁
    性体材料を金型内で順次積層すると同時に打ち抜きかし
    めがなされて一体化する工程を含んでなる請求項9記載
    の鉄心の製造方法。
  11. 【請求項11】 コア片が薄肉部を介して連結された磁
    性材料を、上記コア片の縁部の一部同士が互い違いに重
    なるように積層してなり、上記薄肉部を折曲させること
    に環状に形成された鉄心を具備することを特徴とする電
    動機。
JP15133398A 1998-06-01 1998-06-01 鉄 心 Expired - Fee Related JP3439658B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15133398A JP3439658B2 (ja) 1998-06-01 1998-06-01 鉄 心

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15133398A JP3439658B2 (ja) 1998-06-01 1998-06-01 鉄 心

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11346447A JPH11346447A (ja) 1999-12-14
JP3439658B2 true JP3439658B2 (ja) 2003-08-25

Family

ID=15516297

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15133398A Expired - Fee Related JP3439658B2 (ja) 1998-06-01 1998-06-01 鉄 心

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3439658B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4045038B2 (ja) * 1998-09-02 2008-02-13 株式会社東芝 回転電機のステータおよびステータの製造方法
JP4024989B2 (ja) * 2000-04-20 2007-12-19 三菱電機株式会社 固定子鉄心およびその製造方法
WO2002019498A1 (fr) * 2000-08-29 2002-03-07 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Noyau de stator a empilement, moteur rotatif et procedes de production correspondants
JP2003304655A (ja) * 2002-04-10 2003-10-24 Nippon Steel Corp 回転電機のステータ鉄心構造
JP2004260935A (ja) * 2003-02-26 2004-09-16 Asmo Co Ltd 回転電機のコア
US8102092B2 (en) 2006-01-24 2012-01-24 Kabushiki Kaisha Yaskawa Denki Split cores for motor stator, motor stator, permanent magnet type synchronous motor and punching method by split core punching die
JP4890375B2 (ja) * 2007-07-27 2012-03-07 三菱電機株式会社 回転電機のステータの製造方法
JP5260951B2 (ja) * 2007-12-13 2013-08-14 三菱電機株式会社 積層固定鉄心
JP2009213310A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 Denso Corp 回転電機の固定子及び回転電機
JP4998450B2 (ja) 2008-12-09 2012-08-15 トヨタ自動車株式会社 ステータの製造方法

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3782533B2 (ja) * 1997-01-08 2006-06-07 日本電産シバウラ株式会社 モータの固定子およびモータフレーム
JPH1189127A (ja) * 1997-09-11 1999-03-30 Toshiba Corp 回転電機の固定子

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11346447A (ja) 1999-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3279279B2 (ja) 鉄心装置
JP5258190B2 (ja) ステッピングモータの積層鉄心構造
JP2004194497A (ja) 回転電機の組み合わせ固定子コア
JP3171303B2 (ja) 固定子用積層鉄心
JP2875497B2 (ja) 電動機のステータ
JP2003037951A (ja) 車両用交流発電機の固定子
JP2002272027A (ja) コ ア
JP3439658B2 (ja) 鉄 心
CN111418131B (zh) 定子铁心
JP4730461B2 (ja) 磁芯の製造方法
JP2000078779A (ja) 回転電機のステータおよびステータの製造方法
JP3379461B2 (ja) コア部材の積層金型装置、コア部材の積層方法および電動機
JP3439673B2 (ja) 積層鉄心
JP3316762B1 (ja) 鉄心装置の製造方法
JP4062723B2 (ja) 回転形モータおよびその製造方法
JP4027132B2 (ja) 鉄心装置及び鉄心装置の製造方法及び永久磁石形電動機及び密閉形圧縮機
JP4290998B2 (ja) 回転電機の製造方法
JP2003264944A (ja) モータのステータコア組立体、及びステータ組立体の組み付け方法
JP3439668B2 (ja) 鉄 心
JP2000295801A (ja) 分割形ステータコア
JP5335633B2 (ja) 回転電機および回転電機の製造方法
JP2001006957A (ja) 鉄心およびその製造方法
JP7150221B1 (ja) 電動機の固定子、電動機および電動機の固定子の製造方法
JP3181029B2 (ja) 積層コアの製造方法
WO2021166497A1 (ja) ステータ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080613

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080613

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090613

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100613

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100613

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110613

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120613

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130613

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees