JP3171303B2 - 固定子用積層鉄心 - Google Patents
固定子用積層鉄心Info
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- JP3171303B2 JP3171303B2 JP02106295A JP2106295A JP3171303B2 JP 3171303 B2 JP3171303 B2 JP 3171303B2 JP 02106295 A JP02106295 A JP 02106295A JP 2106295 A JP2106295 A JP 2106295A JP 3171303 B2 JP3171303 B2 JP 3171303B2
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- Japan
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- core
- laminated
- stator
- pieces
- yoke
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H02—GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
- H02K—DYNAMO-ELECTRIC MACHINES
- H02K2201/00—Specific aspects not provided for in the other groups of this subclass relating to the magnetic circuits
- H02K2201/09—Magnetic cores comprising laminations characterised by being fastened by caulking
Landscapes
- Iron Core Of Rotating Electric Machines (AREA)
- Manufacture Of Motors, Generators (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、環状屈曲組み立て式の
固定子用積層鉄心に係り、さらに詳しくは、多数個の円
弧状の部分ヨーク鉄心片が連結片により連結されたヨー
ク鉄心片の積層体である積層ヨーク鉄心を、連結片を中
心に内側に屈曲させて環状の固定子用鉄心片の積層体で
ある固定子用積層鉄心を形成する際に、連結片の内周部
に発生する膨出部による積層ヨーク鉄心の積層間隔の増
長や、かしめ強度の低下を防止できる固定子用積層鉄心
に関する。
固定子用積層鉄心に係り、さらに詳しくは、多数個の円
弧状の部分ヨーク鉄心片が連結片により連結されたヨー
ク鉄心片の積層体である積層ヨーク鉄心を、連結片を中
心に内側に屈曲させて環状の固定子用鉄心片の積層体で
ある固定子用積層鉄心を形成する際に、連結片の内周部
に発生する膨出部による積層ヨーク鉄心の積層間隔の増
長や、かしめ強度の低下を防止できる固定子用積層鉄心
に関する。
【０００２】
【従来の技術】各種装置の駆動部にあたる電動機などに
は、出力軸を中心に回転子を回転させるために、内周側
にコイルが巻回された環状の固定子を有している。この
固定子の一例として、多数枚の固定子用鉄心片を積層し
た固定子用積層鉄心が知られている。従来、固定子用積
層鉄心は、肉薄な金属板であるストリップをプレス加工
により打ち抜いて、環状のヨーク鉄心片と、ヨーク鉄心
の内周部に一定ピッチで形成されたコイル巻回用の磁極
鉄心片とが一体化した固定子用鉄心片を設け、この固定
子用鉄心片の複数枚を、かしめなどの結合手段により堅
固に積層して形成されている。
は、出力軸を中心に回転子を回転させるために、内周側
にコイルが巻回された環状の固定子を有している。この
固定子の一例として、多数枚の固定子用鉄心片を積層し
た固定子用積層鉄心が知られている。従来、固定子用積
層鉄心は、肉薄な金属板であるストリップをプレス加工
により打ち抜いて、環状のヨーク鉄心片と、ヨーク鉄心
の内周部に一定ピッチで形成されたコイル巻回用の磁極
鉄心片とが一体化した固定子用鉄心片を設け、この固定
子用鉄心片の複数枚を、かしめなどの結合手段により堅
固に積層して形成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この固定子
用積層鉄心は、このように環状のヨーク鉄心片の内周部
に、一定ピッチで磁極鉄心片が一体形成されているの
で、コイルを積層磁極鉄心に巻回する際には、鉄心内側
から積層ヨーク鉄心間の狭い空間部において、コイルを
磁極鉄心片の積層方向へ往復させて巻回している。この
ような巻回方法では、高密度（占積率７０％以上）の巻
回が難しく（占積率５３〜５４％と言われている）、作
業工数が増加し、巻回作業の自動化も困難であった。こ
れを解消するものとして、例えば本願特許出願人が先に
出願した特公昭５７−１２３７８号公報の「回転電機の
固定子の製造方法」に記載されたもののように、固定子
用積層鉄心を、ヨーク鉄心片を構成体とする積層ヨーク
鉄心と、これとは別体の磁極鉄心片を構成体とする積層
磁極鉄心とを有し、積層ヨーク鉄心の内周部に一定ピッ
チで形成された嵌合凹部に、予めコイルが巻回された積
層磁極鉄心を嵌合したものが開発されている。
用積層鉄心は、このように環状のヨーク鉄心片の内周部
に、一定ピッチで磁極鉄心片が一体形成されているの
で、コイルを積層磁極鉄心に巻回する際には、鉄心内側
から積層ヨーク鉄心間の狭い空間部において、コイルを
磁極鉄心片の積層方向へ往復させて巻回している。この
ような巻回方法では、高密度（占積率７０％以上）の巻
回が難しく（占積率５３〜５４％と言われている）、作
業工数が増加し、巻回作業の自動化も困難であった。こ
れを解消するものとして、例えば本願特許出願人が先に
出願した特公昭５７−１２３７８号公報の「回転電機の
固定子の製造方法」に記載されたもののように、固定子
用積層鉄心を、ヨーク鉄心片を構成体とする積層ヨーク
鉄心と、これとは別体の磁極鉄心片を構成体とする積層
磁極鉄心とを有し、積層ヨーク鉄心の内周部に一定ピッ
チで形成された嵌合凹部に、予めコイルが巻回された積
層磁極鉄心を嵌合したものが開発されている。
【０００４】しかしながら、この固定子用積層鉄心は、
積層磁極鉄心にコイルを巻回する際に、複数枚の磁極鉄
心片を重ね合わせた積層磁極鉄心を特殊な冶具を用いて
仮固定し、コイル巻回後、冶具による仮固定状態のま
ま、積層ヨーク鉄心の各凹部に積層磁極鉄心を嵌合さ
せ、両部材の嵌合後、冶具を取り外して固定子用積層鉄
心を得ていたので、固定子の製造に手間がかかるという
問題があった。さらに、積層ヨーク鉄心に積層磁極鉄心
を嵌合させる際に、内部残留応力が滞有する。そのため
に、内部残留応力を除去する熱処理工程を必要とする問
題があった。そこで、本願発明者は、今回、内周部に磁
極鉄心片が設けられた多数個の円弧状の部分ヨーク鉄心
片を、連結片を介して連結したヨーク鉄心片を複数枚積
層して、積層磁極鉄心を有する積層ヨーク鉄心を形成
し、該積層ヨーク鉄心を各連結片を中心に内側に屈曲さ
せて複数枚の環状の固定子用鉄心片の積層体である固定
子用積層鉄心を開発するに到った。ところが、実際に、
固定子用鉄心片を積層して固定子用積層鉄心の製造を繰
り返してみたところ、積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲に
より連結片の内周部に、その肉厚方向に膨出部が発生
し、これが積層ヨーク鉄心の積層間隔の増長や、かしめ
強度の低下を招くことが判明した。本発明はこのような
事情に鑑みてなされたもので、部分ヨーク鉄心片間を連
結する連結片の内周部に発生する膨出部による積層ヨー
ク鉄心の積層間隔の増長や、かしめ強度の低下を防止で
きる固定子用積層鉄心を提供することを目的とする。
積層磁極鉄心にコイルを巻回する際に、複数枚の磁極鉄
心片を重ね合わせた積層磁極鉄心を特殊な冶具を用いて
仮固定し、コイル巻回後、冶具による仮固定状態のま
ま、積層ヨーク鉄心の各凹部に積層磁極鉄心を嵌合さ
せ、両部材の嵌合後、冶具を取り外して固定子用積層鉄
心を得ていたので、固定子の製造に手間がかかるという
問題があった。さらに、積層ヨーク鉄心に積層磁極鉄心
を嵌合させる際に、内部残留応力が滞有する。そのため
に、内部残留応力を除去する熱処理工程を必要とする問
題があった。そこで、本願発明者は、今回、内周部に磁
極鉄心片が設けられた多数個の円弧状の部分ヨーク鉄心
片を、連結片を介して連結したヨーク鉄心片を複数枚積
層して、積層磁極鉄心を有する積層ヨーク鉄心を形成
し、該積層ヨーク鉄心を各連結片を中心に内側に屈曲さ
せて複数枚の環状の固定子用鉄心片の積層体である固定
子用積層鉄心を開発するに到った。ところが、実際に、
固定子用鉄心片を積層して固定子用積層鉄心の製造を繰
り返してみたところ、積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲に
より連結片の内周部に、その肉厚方向に膨出部が発生
し、これが積層ヨーク鉄心の積層間隔の増長や、かしめ
強度の低下を招くことが判明した。本発明はこのような
事情に鑑みてなされたもので、部分ヨーク鉄心片間を連
結する連結片の内周部に発生する膨出部による積層ヨー
ク鉄心の積層間隔の増長や、かしめ強度の低下を防止で
きる固定子用積層鉄心を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項１
記載の固定子用積層鉄心は、多数個の円弧状の部分ヨー
ク鉄心片が連結片により連結されたヨーク鉄心片を一層
置きに使用した積層体である積層ヨーク鉄心を、前記連
結片を中心に内側に屈曲させて組み立てた、環状の固定
子用鉄心片の積層体である固定子用積層鉄心であって、
前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前記連結片の
内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記各ヨーク鉄心
片の間に配置されるヨーク鉄心片の部分ヨーク鉄心片を
連結する連結部を除去することによって形成している。
記載の固定子用積層鉄心は、多数個の円弧状の部分ヨー
ク鉄心片が連結片により連結されたヨーク鉄心片を一層
置きに使用した積層体である積層ヨーク鉄心を、前記連
結片を中心に内側に屈曲させて組み立てた、環状の固定
子用鉄心片の積層体である固定子用積層鉄心であって、
前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前記連結片の
内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記各ヨーク鉄心
片の間に配置されるヨーク鉄心片の部分ヨーク鉄心片を
連結する連結部を除去することによって形成している。
【０００６】また、請求項２記載の固定子用積層鉄心
は、多数個の円弧状の部分ヨーク鉄心片が連結片により
連結されたヨーク鉄心片の積層体である積層ヨーク鉄心
を、前記連結片を中心に内側に屈曲させて組み立てた、
環状の固定子用鉄心片の積層体である固定子用積層鉄心
であって、前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前
記連結片の内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記部
分ヨーク鉄心片間を連結する連結片を、前記固定子用鉄
心片の半径方向へ交互に位置ずれさせて形成している。
は、多数個の円弧状の部分ヨーク鉄心片が連結片により
連結されたヨーク鉄心片の積層体である積層ヨーク鉄心
を、前記連結片を中心に内側に屈曲させて組み立てた、
環状の固定子用鉄心片の積層体である固定子用積層鉄心
であって、前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前
記連結片の内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記部
分ヨーク鉄心片間を連結する連結片を、前記固定子用鉄
心片の半径方向へ交互に位置ずれさせて形成している。
【０００７】請求項３記載の固定子用積層鉄心は、多数
個の円弧状の部分ヨーク鉄心片が連結片により連結され
たヨーク鉄心片の積層体である積層ヨーク鉄心を、前記
連結片を中心に内側に屈曲させて組み立てた、環状の固
定子用鉄心片の積層体である固定子用積層鉄心であっ
て、前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前記連結
片の内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記部分ヨー
ク鉄心片間を連結する連結片の全域または前記膨出部が
発生する内周部だけを肉薄化させて形成させている。そ
して、請求項４記載の固定子用積層鉄心は、請求項３記
載の固定子用積層鉄心において、前記肉薄な連結片を有
するヨーク鉄心片が、一層置きに積層されている。
個の円弧状の部分ヨーク鉄心片が連結片により連結され
たヨーク鉄心片の積層体である積層ヨーク鉄心を、前記
連結片を中心に内側に屈曲させて組み立てた、環状の固
定子用鉄心片の積層体である固定子用積層鉄心であっ
て、前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前記連結
片の内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記部分ヨー
ク鉄心片間を連結する連結片の全域または前記膨出部が
発生する内周部だけを肉薄化させて形成させている。そ
して、請求項４記載の固定子用積層鉄心は、請求項３記
載の固定子用積層鉄心において、前記肉薄な連結片を有
するヨーク鉄心片が、一層置きに積層されている。
【０００８】
【作用】請求項１〜４記載の固定子用積層鉄心において
は、積層ヨーク鉄心を連結片を中心に内側に屈曲させる
と、連結片の内周部に膨出部が発生しようとするが、こ
の膨出部の逃げ部を設けて、ヨーク鉄心片を積層するの
で、積層ヨーク鉄心の積層間隔の増長や、かしめ強度の
低下を防止できる。即ち、請求項１記載の固定子用積層
鉄心のように、連結片の膨出部の逃げ部を、固定子用鉄
心片の一層置きに、部分ヨーク鉄心片間から連結片を除
去して設けたり、請求項２記載の固定子用積層鉄心のよ
うに、部分ヨーク鉄心片間を連結する連結片を、組み立
てられた固定子用鉄心片の半径方向へ交互に位置ずれさ
せて設けたりするので、膨出部の上下方向に、ヨーク鉄
心片一層分の幅の大きな逃げ部が得られて、かなり大き
な膨出部にも対応できる。このうち、請求項２記載の固
定子用積層鉄心においては、各々連結片の形成位置をず
らした２種類のヨーク鉄心片を交互に積層すればよいの
で、請求項１記載のものに比べて、固定子用積層鉄心の
製造がし易く、しかも積層ヨーク鉄心の屈曲部全体にお
いて連結片が存在するので、この屈曲部に大きな強度が
得られる。さらに、請求項３、４記載の固定子用積層鉄
心においては、この逃げ部を、部分ヨーク鉄心片間を連
結する連結片の全域または膨出部が発生する内周部だけ
を肉薄化させて設けるので、ヨーク鉄心片の打ち抜き金
型の使用個数を低減できる。
は、積層ヨーク鉄心を連結片を中心に内側に屈曲させる
と、連結片の内周部に膨出部が発生しようとするが、こ
の膨出部の逃げ部を設けて、ヨーク鉄心片を積層するの
で、積層ヨーク鉄心の積層間隔の増長や、かしめ強度の
低下を防止できる。即ち、請求項１記載の固定子用積層
鉄心のように、連結片の膨出部の逃げ部を、固定子用鉄
心片の一層置きに、部分ヨーク鉄心片間から連結片を除
去して設けたり、請求項２記載の固定子用積層鉄心のよ
うに、部分ヨーク鉄心片間を連結する連結片を、組み立
てられた固定子用鉄心片の半径方向へ交互に位置ずれさ
せて設けたりするので、膨出部の上下方向に、ヨーク鉄
心片一層分の幅の大きな逃げ部が得られて、かなり大き
な膨出部にも対応できる。このうち、請求項２記載の固
定子用積層鉄心においては、各々連結片の形成位置をず
らした２種類のヨーク鉄心片を交互に積層すればよいの
で、請求項１記載のものに比べて、固定子用積層鉄心の
製造がし易く、しかも積層ヨーク鉄心の屈曲部全体にお
いて連結片が存在するので、この屈曲部に大きな強度が
得られる。さらに、請求項３、４記載の固定子用積層鉄
心においては、この逃げ部を、部分ヨーク鉄心片間を連
結する連結片の全域または膨出部が発生する内周部だけ
を肉薄化させて設けるので、ヨーク鉄心片の打ち抜き金
型の使用個数を低減できる。
【０００９】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図１は本発明の第１の実施例に係る固定子
用積層鉄心の平面図、図２は同積層ヨーク鉄心の一部拡
大斜視図、図３は同積層ヨーク鉄心と積層磁極鉄心との
嵌合前の配置状態を示す一部断面図を含む平面図、図４
は同要部拡大断面図、図５は同要部拡大平面図、図６は
本発明の第２の実施例に係る固定子用積層鉄心の要部拡
大断面図、図７は同要部拡大平面図、図８は本発明の第
３の実施例に係る固定子用積層鉄心の要部拡大断面図、
図９は同要部拡大平面図、図１０は本発明の第４の実施
例に係る固定子用積層鉄心の要部拡大断面図、図１１は
同要部拡大平面図、図１２は本発明の第５の実施例に係
る固定子用積層鉄心の要部拡大断面図、図１３は本発明
の第６の実施例に係る固定子用積層鉄心の要部拡大断面
図である。
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図１は本発明の第１の実施例に係る固定子
用積層鉄心の平面図、図２は同積層ヨーク鉄心の一部拡
大斜視図、図３は同積層ヨーク鉄心と積層磁極鉄心との
嵌合前の配置状態を示す一部断面図を含む平面図、図４
は同要部拡大断面図、図５は同要部拡大平面図、図６は
本発明の第２の実施例に係る固定子用積層鉄心の要部拡
大断面図、図７は同要部拡大平面図、図８は本発明の第
３の実施例に係る固定子用積層鉄心の要部拡大断面図、
図９は同要部拡大平面図、図１０は本発明の第４の実施
例に係る固定子用積層鉄心の要部拡大断面図、図１１は
同要部拡大平面図、図１２は本発明の第５の実施例に係
る固定子用積層鉄心の要部拡大断面図、図１３は本発明
の第６の実施例に係る固定子用積層鉄心の要部拡大断面
図である。
【００１０】まず、図１〜図５に基づいて、本発明の第
１の実施例に係る固定子用積層鉄心１０を説明する。図
１に示すように、本発明の第１の実施例に係る固定子用
積層鉄心１０は、平面視して円形のヨーク鉄心片１１
と、ヨーク鉄心片１１の内周部に所定間隔毎に設けられ
て、コイル１２が装着される多数個の磁極鉄心片１３と
を有する固定子用鉄心片１４を、それぞれかしめ部１５
を介して、複数枚堅固に積層したものである。なお、複
数枚の磁極鉄心片１３の積層により積層磁極鉄心１３０
が形成される。
１の実施例に係る固定子用積層鉄心１０を説明する。図
１に示すように、本発明の第１の実施例に係る固定子用
積層鉄心１０は、平面視して円形のヨーク鉄心片１１
と、ヨーク鉄心片１１の内周部に所定間隔毎に設けられ
て、コイル１２が装着される多数個の磁極鉄心片１３と
を有する固定子用鉄心片１４を、それぞれかしめ部１５
を介して、複数枚堅固に積層したものである。なお、複
数枚の磁極鉄心片１３の積層により積層磁極鉄心１３０
が形成される。
【００１１】図２、４、５に示すように、ヨーク鉄心片
１１は、連結片１６を介して互いに屈曲可能な多数個の
円弧状の部分ヨーク鉄心片１７を構成体としているヨー
ク鉄心片１１Ａと、連結片１６を除去して多数枚の分離
された部分ヨーク鉄心片１７のみを構成としているヨー
ク鉄心片１１Ｂとからなる。これらの２種類のヨーク鉄
心片１１Ａ、１１Ｂは、積層時に交互に積層される。部
分ヨーク鉄心片１７は、連結片１６と一体的または連結
片１６を除去した分離状態で、肉薄けい素鋼板であるス
トリップを打ち抜き加工して形成され、各部分ヨーク鉄
心片１７の中央部にかしめ部１５が形成されている。ま
た、連続する部分ヨーク鉄心片１７のうち最端の部分ヨ
ーク鉄心片１７の外側の端部には、互いに嵌合される
凹、凸部１７ａ、１７ｂが形成されている（図１参
照）。
１１は、連結片１６を介して互いに屈曲可能な多数個の
円弧状の部分ヨーク鉄心片１７を構成体としているヨー
ク鉄心片１１Ａと、連結片１６を除去して多数枚の分離
された部分ヨーク鉄心片１７のみを構成としているヨー
ク鉄心片１１Ｂとからなる。これらの２種類のヨーク鉄
心片１１Ａ、１１Ｂは、積層時に交互に積層される。部
分ヨーク鉄心片１７は、連結片１６と一体的または連結
片１６を除去した分離状態で、肉薄けい素鋼板であるス
トリップを打ち抜き加工して形成され、各部分ヨーク鉄
心片１７の中央部にかしめ部１５が形成されている。ま
た、連続する部分ヨーク鉄心片１７のうち最端の部分ヨ
ーク鉄心片１７の外側の端部には、互いに嵌合される
凹、凸部１７ａ、１７ｂが形成されている（図１参
照）。
【００１２】ヨーク鉄心片１１Ａの各部分ヨーク鉄心片
１７の連結側の端部の内側には、外広がりの楔形の嵌合
凹部１８を中心から２分割した略二等辺三角形の部分嵌
合凹部１８ａが形成されており、各部分ヨーク鉄心片１
７の端部の連結片１６側付近には、連結片１６に良好な
ヒンジ効果を与えるために、部分円形状をした小さな切
欠頭部１９が形成されている。図３に示すように、ヨー
ク鉄心片１１を環状に組み立てた場合には、切欠頭部１
９に連接する略二等辺三角形の切欠部１９ａの斜辺が接
合し、隣合う部分ヨーク鉄心片１７の端部に形成された
部分嵌合凹部１８ａにより、固定子用鉄心片１４の外周
方向に拡幅可能な台形状の嵌合凹部１８が形成されるよ
うになっている。なお、ヨーク鉄心片１１Ｂの部分ヨー
ク鉄心片１７の両端部にも、同一形状の部分嵌合凹部１
８ａと切欠部１９ａとが形成されている（図５参照）。
１７の連結側の端部の内側には、外広がりの楔形の嵌合
凹部１８を中心から２分割した略二等辺三角形の部分嵌
合凹部１８ａが形成されており、各部分ヨーク鉄心片１
７の端部の連結片１６側付近には、連結片１６に良好な
ヒンジ効果を与えるために、部分円形状をした小さな切
欠頭部１９が形成されている。図３に示すように、ヨー
ク鉄心片１１を環状に組み立てた場合には、切欠頭部１
９に連接する略二等辺三角形の切欠部１９ａの斜辺が接
合し、隣合う部分ヨーク鉄心片１７の端部に形成された
部分嵌合凹部１８ａにより、固定子用鉄心片１４の外周
方向に拡幅可能な台形状の嵌合凹部１８が形成されるよ
うになっている。なお、ヨーク鉄心片１１Ｂの部分ヨー
ク鉄心片１７の両端部にも、同一形状の部分嵌合凹部１
８ａと切欠部１９ａとが形成されている（図５参照）。
【００１３】図１、３に示すように、ヨーク鉄心片１１
とは別体の磁極鉄心片１３は、同じくストリップを打ち
抜き加工して形成された略Ｔ字形の板片であり、磁極鉄
心片１３の元部に、組み立てられた嵌合凹部１８に、磁
気抵抗を最小限とするために密着嵌合可能な略扇形の嵌
合凸部２０が形成されている。また、各磁極鉄心片１３
は、先部側と元部側とに積層時に上下層を接合するため
のかしめ部２１が形成されている。積層された磁極鉄心
片１３には、コイル１２が巻回された筒状のボビン２２
が装着されている。
とは別体の磁極鉄心片１３は、同じくストリップを打ち
抜き加工して形成された略Ｔ字形の板片であり、磁極鉄
心片１３の元部に、組み立てられた嵌合凹部１８に、磁
気抵抗を最小限とするために密着嵌合可能な略扇形の嵌
合凸部２０が形成されている。また、各磁極鉄心片１３
は、先部側と元部側とに積層時に上下層を接合するため
のかしめ部２１が形成されている。積層された磁極鉄心
片１３には、コイル１２が巻回された筒状のボビン２２
が装着されている。
【００１４】続いて、本発明の第１の実施例に係る固定
子用積層鉄心１０の組み立て方法を説明する。図３に示
すように、各層の連結された部分ヨーク鉄心片１７から
なるヨーク鉄心片１１および別体の磁極鉄心片１３を、
かしめ部１５、２１を介して各々同一枚数分だけ積層す
る。なお、ヨーク鉄心片１１の積層は、連結片１６を有
するヨーク鉄心片１１Ａと、連結片１６が除去されたヨ
ーク鉄心片１１Ｂとを交互に重ね合わせて行なわれる。
これにより、積層ヨーク鉄心１１０組立時に、屈曲によ
りヨーク鉄心片１１Ａの連結片１６の内周部に発生する
膨出部１６ａの逃げ部２３が形成される（図４、５参
照）。次いで、積層された磁極鉄心片１３に、予めコイ
ル１２が巻回されたボビン２２を装着してコイル１２を
取付ける。
子用積層鉄心１０の組み立て方法を説明する。図３に示
すように、各層の連結された部分ヨーク鉄心片１７から
なるヨーク鉄心片１１および別体の磁極鉄心片１３を、
かしめ部１５、２１を介して各々同一枚数分だけ積層す
る。なお、ヨーク鉄心片１１の積層は、連結片１６を有
するヨーク鉄心片１１Ａと、連結片１６が除去されたヨ
ーク鉄心片１１Ｂとを交互に重ね合わせて行なわれる。
これにより、積層ヨーク鉄心１１０組立時に、屈曲によ
りヨーク鉄心片１１Ａの連結片１６の内周部に発生する
膨出部１６ａの逃げ部２３が形成される（図４、５参
照）。次いで、積層された磁極鉄心片１３に、予めコイ
ル１２が巻回されたボビン２２を装着してコイル１２を
取付ける。
【００１５】その後、積層磁極鉄心１３０の嵌合凸部２
０を、積層ヨーク鉄心１１０の組み立て前の部分嵌合凹
部１８ａ内に配置し、それから各連結片１６を中心に、
積層ヨーク鉄心１１０を内側に屈曲させ、次いで最端の
部分ヨーク鉄心片１７の端部に形成された凹、凸部１７
ａ、１７ｂを嵌合し、外側端部に形成された開先部１７
ｃを溶接などにより連結させると、平面視して円形の積
層ヨーク鉄心１１０が組み立てられる。この際、対向す
る部分嵌合凹部１８ａにより形成された嵌合凹部１８に
各嵌合凸部２０が嵌合され、内周部にコイル１２が装着
された固定子用積層鉄心１０が製造される（図１参
照）。
０を、積層ヨーク鉄心１１０の組み立て前の部分嵌合凹
部１８ａ内に配置し、それから各連結片１６を中心に、
積層ヨーク鉄心１１０を内側に屈曲させ、次いで最端の
部分ヨーク鉄心片１７の端部に形成された凹、凸部１７
ａ、１７ｂを嵌合し、外側端部に形成された開先部１７
ｃを溶接などにより連結させると、平面視して円形の積
層ヨーク鉄心１１０が組み立てられる。この際、対向す
る部分嵌合凹部１８ａにより形成された嵌合凹部１８に
各嵌合凸部２０が嵌合され、内周部にコイル１２が装着
された固定子用積層鉄心１０が製造される（図１参
照）。
【００１６】なお、部分ヨーク鉄心片１７を屈曲させる
際に、各部分ヨーク鉄心片１７の端部の連結片１６側付
近に形成された切欠頭部１９が、連結片１６に良好なヒ
ンジ効果を与える。また、この連結片１６は、屈曲時
に、外周部が固定子用鉄心片１４の周方向外側へ引っ張
られて肉薄化する一方、連結片１６の内周部が周方向内
側に押し縮められて膨出し、この内周部に膨出部１６ａ
が形成される。しかしながら、固定子用鉄心片１４の一
層置きに、連結片１６を除去したヨーク鉄心片１１Ｂを
配置して、連結片１６の膨出部１６ａの逃げ部２３を設
けているので、隣接する上下層の固定子用鉄心片１４間
において、膨出部２３どうしが突き当たることにより生
じる積層ヨーク鉄心１１０の積層間隔の増長や、かしめ
強度の低下を防止できる。しかも、膨出部１６ａの上下
に、ヨーク鉄心片１１一層分の幅の大きな逃げ部２３が
得られて、かなり大きな膨出部１６ａにも対応できる。
際に、各部分ヨーク鉄心片１７の端部の連結片１６側付
近に形成された切欠頭部１９が、連結片１６に良好なヒ
ンジ効果を与える。また、この連結片１６は、屈曲時
に、外周部が固定子用鉄心片１４の周方向外側へ引っ張
られて肉薄化する一方、連結片１６の内周部が周方向内
側に押し縮められて膨出し、この内周部に膨出部１６ａ
が形成される。しかしながら、固定子用鉄心片１４の一
層置きに、連結片１６を除去したヨーク鉄心片１１Ｂを
配置して、連結片１６の膨出部１６ａの逃げ部２３を設
けているので、隣接する上下層の固定子用鉄心片１４間
において、膨出部２３どうしが突き当たることにより生
じる積層ヨーク鉄心１１０の積層間隔の増長や、かしめ
強度の低下を防止できる。しかも、膨出部１６ａの上下
に、ヨーク鉄心片１１一層分の幅の大きな逃げ部２３が
得られて、かなり大きな膨出部１６ａにも対応できる。
【００１７】このように、積層ヨーク鉄心１１０とは別
体の積層磁極鉄心１３０に、予めコイル１２が巻回され
たボビン２２を装着するので、積層磁極鉄心１３０への
コイル１２の直接巻回がなくなり、高密度のコイル１２
の実装が容易になる。また、コイル１２が装着された積
層磁極鉄心１３０の積層ヨーク鉄心１１０への連結は、
予め間口が広げられた部分嵌合凹部１８ａ間に、先部が
幅広になった嵌合凸部２０を配置し、各積層されたヨー
ク鉄心片１１を内側へ屈曲させて積層ヨーク鉄心１１０
を環状に組み立てる際に、両部材１１０、１３０が堅固
に連結されるようになっているので、組み立てが極めて
簡単であり、プレス加工を精度良く行なえば磁気的特性
を損なう虞れもない。
体の積層磁極鉄心１３０に、予めコイル１２が巻回され
たボビン２２を装着するので、積層磁極鉄心１３０への
コイル１２の直接巻回がなくなり、高密度のコイル１２
の実装が容易になる。また、コイル１２が装着された積
層磁極鉄心１３０の積層ヨーク鉄心１１０への連結は、
予め間口が広げられた部分嵌合凹部１８ａ間に、先部が
幅広になった嵌合凸部２０を配置し、各積層されたヨー
ク鉄心片１１を内側へ屈曲させて積層ヨーク鉄心１１０
を環状に組み立てる際に、両部材１１０、１３０が堅固
に連結されるようになっているので、組み立てが極めて
簡単であり、プレス加工を精度良く行なえば磁気的特性
を損なう虞れもない。
【００１８】さらに、積層ヨーク鉄心１１０および積層
磁極鉄心１３０の嵌合凹、凸部１８、２０を外広がりの
楔形としたので、積層されたヨーク鉄心片１１を屈曲さ
せて積層ヨーク鉄心１１０を組み立てる際に、徐々に積
層ヨーク鉄心１１０の嵌合凹部１８内に、積層磁極鉄心
１３０の嵌合凸部２０が引き込まれ、自動的に両者１１
０、１３０の結合を隙間なく堅固にできて磁気的特性が
良い。
磁極鉄心１３０の嵌合凹、凸部１８、２０を外広がりの
楔形としたので、積層されたヨーク鉄心片１１を屈曲さ
せて積層ヨーク鉄心１１０を組み立てる際に、徐々に積
層ヨーク鉄心１１０の嵌合凹部１８内に、積層磁極鉄心
１３０の嵌合凸部２０が引き込まれ、自動的に両者１１
０、１３０の結合を隙間なく堅固にできて磁気的特性が
良い。
【００１９】次に、図６、７に基づいて、本発明の第２
の実施例に係る固定子用積層鉄心３０を説明する。図
６、７に示すように、第２の実施例の固定子用積層鉄心
３０は、膨出部１６ａの逃げ部３１が、部分ヨーク鉄心
片１７間を連結する連結片１６を、固定子用鉄心片１４
の半径方向へ交互に位置ずれさせた連結片１６Ａ、１６
Ｂとしたものである。なお、連結片１６Ｂの内側に形成
される切欠頭部１９Ｂの直径は、他方の連結片１６Ａ側
の切欠頭部１９Ａに連接した略二等辺三角形の切欠部１
９ａと端面を揃えるために、切欠頭部１９Ａより大きく
なっている。
の実施例に係る固定子用積層鉄心３０を説明する。図
６、７に示すように、第２の実施例の固定子用積層鉄心
３０は、膨出部１６ａの逃げ部３１が、部分ヨーク鉄心
片１７間を連結する連結片１６を、固定子用鉄心片１４
の半径方向へ交互に位置ずれさせた連結片１６Ａ、１６
Ｂとしたものである。なお、連結片１６Ｂの内側に形成
される切欠頭部１９Ｂの直径は、他方の連結片１６Ａ側
の切欠頭部１９Ａに連接した略二等辺三角形の切欠部１
９ａと端面を揃えるために、切欠頭部１９Ａより大きく
なっている。
【００２０】このように、部分ヨーク鉄心片１７間を連
結する連結片１６を、固定子用鉄心片１４の半径方向へ
交互に位置ずれさせたので、第１の実施例の固定子用積
層鉄心１０と同様に、膨出部１６ａの上下に、固定子用
鉄心片１４一層分の幅の大きな逃げ部３１が得られて、
かなり大きな膨出部１６ａにも対応できる。また、製造
に際しては、第１の実施例の固定子用積層鉄心１０のよ
うに、連結片１６が除去されたヨーク鉄心片１１Ｂを積
層することなく、単に各々形成位置をずらした連結片１
６Ａまたは１６Ｂを有する２種類のヨーク鉄心片１１
Ａ、１１Ｃを交互に積層すればよいので、固定子用積層
鉄心１０に比べて製造し易い。しかも、各層の連結片１
６Ａ、１６Ｂにおいて、各々部分ヨーク鉄心片１７の厚
さと同じ厚さが確保されるので、積層磁極鉄心１３０の
屈曲部全体としての強度が大きくなる。
結する連結片１６を、固定子用鉄心片１４の半径方向へ
交互に位置ずれさせたので、第１の実施例の固定子用積
層鉄心１０と同様に、膨出部１６ａの上下に、固定子用
鉄心片１４一層分の幅の大きな逃げ部３１が得られて、
かなり大きな膨出部１６ａにも対応できる。また、製造
に際しては、第１の実施例の固定子用積層鉄心１０のよ
うに、連結片１６が除去されたヨーク鉄心片１１Ｂを積
層することなく、単に各々形成位置をずらした連結片１
６Ａまたは１６Ｂを有する２種類のヨーク鉄心片１１
Ａ、１１Ｃを交互に積層すればよいので、固定子用積層
鉄心１０に比べて製造し易い。しかも、各層の連結片１
６Ａ、１６Ｂにおいて、各々部分ヨーク鉄心片１７の厚
さと同じ厚さが確保されるので、積層磁極鉄心１３０の
屈曲部全体としての強度が大きくなる。
【００２１】次に、図８、９に基づいて、本発明の第３
の実施例に係る固定子用積層鉄心４０を説明する。図
８、９に示すように、第３の実施例の固定子用積層鉄心
４０は、逃げ部４１を、ヨーク鉄心片１１Ｄの打ち抜き
時に、部分ヨーク鉄心片１７間を連結する連結片１６Ｃ
全域を含む周辺一帯をかしめて肉薄化させたものであ
る。これにより、ヨーク鉄心片１１Ｄの打ち抜き金型の
使用個数を低減できる。
の実施例に係る固定子用積層鉄心４０を説明する。図
８、９に示すように、第３の実施例の固定子用積層鉄心
４０は、逃げ部４１を、ヨーク鉄心片１１Ｄの打ち抜き
時に、部分ヨーク鉄心片１７間を連結する連結片１６Ｃ
全域を含む周辺一帯をかしめて肉薄化させたものであ
る。これにより、ヨーク鉄心片１１Ｄの打ち抜き金型の
使用個数を低減できる。
【００２２】次に、図１０、１１に基づいて、本発明の
第４の実施例に係る固定子用積層鉄心５０を説明する。
図１０、１１に示すように、第４の実施例の固定子用積
層鉄心５０は、逃げ部５１を、部分ヨーク鉄心片１７間
を連結する連結片１６Ｄの膨出部１６ａが発生する内周
部１６ｄだけを肉薄化させたものである。これにより、
ヨーク鉄心片１１Ｅの打ち抜き金型の使用個数を低減で
きると共に、第３の実施例の固定子用積層鉄心４０に比
べて、積層ヨーク鉄心１１０の屈曲部全体において、比
較的大きな強度が得られる。
第４の実施例に係る固定子用積層鉄心５０を説明する。
図１０、１１に示すように、第４の実施例の固定子用積
層鉄心５０は、逃げ部５１を、部分ヨーク鉄心片１７間
を連結する連結片１６Ｄの膨出部１６ａが発生する内周
部１６ｄだけを肉薄化させたものである。これにより、
ヨーク鉄心片１１Ｅの打ち抜き金型の使用個数を低減で
きると共に、第３の実施例の固定子用積層鉄心４０に比
べて、積層ヨーク鉄心１１０の屈曲部全体において、比
較的大きな強度が得られる。
【００２３】次に、図１２、１３に基づいて、本発明の
第５、６の実施例に係る固定子用積層鉄心６０、７０を
説明する。図１２に示す第５の実施例の固定子用積層鉄
心６０は、第１の実施例のヨーク鉄心片１１Ａと、第３
の実施例のヨーク鉄心片１１Ｄとが、一層置きに積層さ
れたものである。また、図１３に示す第６の実施例の固
定子用積層鉄心７０は、第１の実施例のヨーク鉄心片１
１Ａと、第４の実施例のヨーク鉄心片１１Ｅとが、同じ
く一層置きに積層されたものである。このように、肉薄
な連結片１６Ｃ、１６Ｄを有する固定子用鉄心片１４
を、一層置きに積層しているので、各々第３、４の実施
例の固定子用積層鉄心４０、５０に比べて、積層ヨーク
鉄心１１０の屈曲部全体において比較的大きな強度が得
られる。
第５、６の実施例に係る固定子用積層鉄心６０、７０を
説明する。図１２に示す第５の実施例の固定子用積層鉄
心６０は、第１の実施例のヨーク鉄心片１１Ａと、第３
の実施例のヨーク鉄心片１１Ｄとが、一層置きに積層さ
れたものである。また、図１３に示す第６の実施例の固
定子用積層鉄心７０は、第１の実施例のヨーク鉄心片１
１Ａと、第４の実施例のヨーク鉄心片１１Ｅとが、同じ
く一層置きに積層されたものである。このように、肉薄
な連結片１６Ｃ、１６Ｄを有する固定子用鉄心片１４
を、一層置きに積層しているので、各々第３、４の実施
例の固定子用積層鉄心４０、５０に比べて、積層ヨーク
鉄心１１０の屈曲部全体において比較的大きな強度が得
られる。
【００２４】以上、本発明の実施例を説明したが、本発
明はこれらの実施例に限定されるものではなく、要旨を
逸脱しない範囲での設計変更などがあっても本発明に含
まれる。例えば、実施例では、ヨーク鉄心片を構成する
部分ヨーク鉄心片の連結枚数や、積層ヨーク鉄心を構成
するヨーク鉄心片の積層枚数は仕様に合わせて任意でよ
く、さらに積層ヨーク鉄心の内周面に配置される積層磁
極鉄心の個数も任意でよい。また、実施例では、固定子
用鉄心片として、ヨーク鉄心片と磁極鉄心片とが分離さ
れたものを採用したが、これに限定しなくても、１枚の
ストリップから、一体成形されたものでもよい。さら
に、実施例では、ボビンを介して、積層磁極鉄心にコイ
ルを装着しているが、これに限定しなくても、積層磁極
鉄心に、直接、樹脂などにより固めたコイルを装着して
もよい。
明はこれらの実施例に限定されるものではなく、要旨を
逸脱しない範囲での設計変更などがあっても本発明に含
まれる。例えば、実施例では、ヨーク鉄心片を構成する
部分ヨーク鉄心片の連結枚数や、積層ヨーク鉄心を構成
するヨーク鉄心片の積層枚数は仕様に合わせて任意でよ
く、さらに積層ヨーク鉄心の内周面に配置される積層磁
極鉄心の個数も任意でよい。また、実施例では、固定子
用鉄心片として、ヨーク鉄心片と磁極鉄心片とが分離さ
れたものを採用したが、これに限定しなくても、１枚の
ストリップから、一体成形されたものでもよい。さら
に、実施例では、ボビンを介して、積層磁極鉄心にコイ
ルを装着しているが、これに限定しなくても、積層磁極
鉄心に、直接、樹脂などにより固めたコイルを装着して
もよい。
【００２５】さらにまた、ヨーク鉄心片の嵌合凹部（当
然、部分嵌合凹部も含む）の形状や、それに対応する磁
極鉄心片の嵌合凸部の形状は、実施例に限定しなくて
も、任意形状でよい。そして、実施例では、各ヨーク鉄
心片や各磁極鉄心片の積層方法として、かしめ手段を採
用したが、これに限定しなくても、例えば溶接といった
他の周知の積層固着手段を採用してもよい。
然、部分嵌合凹部も含む）の形状や、それに対応する磁
極鉄心片の嵌合凸部の形状は、実施例に限定しなくて
も、任意形状でよい。そして、実施例では、各ヨーク鉄
心片や各磁極鉄心片の積層方法として、かしめ手段を採
用したが、これに限定しなくても、例えば溶接といった
他の周知の積層固着手段を採用してもよい。
【００２６】また、屈曲により連結片の内周部に発生す
る膨出部の逃げ部は、これらの実施例の逃げ部に限定さ
れるものではなく、その他どのような膨出部の逃げ部で
もよい。さらに、積層ヨーク鉄心を環状に組み立てる際
に突き合わされる開先部は、部分ヨーク鉄心片を連結す
る連結片の部分に形成してもよい。
る膨出部の逃げ部は、これらの実施例の逃げ部に限定さ
れるものではなく、その他どのような膨出部の逃げ部で
もよい。さらに、積層ヨーク鉄心を環状に組み立てる際
に突き合わされる開先部は、部分ヨーク鉄心片を連結す
る連結片の部分に形成してもよい。
【００２７】
【発明の効果】請求項１〜４記載の固定子用積層鉄心に
おいては、このように積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲に
より前記連結片の内周部に発生する膨出部の逃げ部を、
隣接する各層の膨出部の突き合わせ部分に設けることに
より、発生する積層ヨーク鉄心の積層間隔の増長や、か
しめ強度の低下を防止できる。特に、請求項１、２記載
の固定子用積層鉄心においては、逃げ部を、固定子用鉄
心片の一層置きに連結片を除去して設けたり、連結片
を、固定子用鉄心片の半径方向へ交互に位置ずれさせて
設けたので、膨出部の上下に、ヨーク鉄心片一層分の大
きな逃げ部が形成されて、大型の膨出部にも対応でき
る。なお、請求項２記載の固定子用積層鉄心において
は、通常のヨーク鉄心片の積層により製造でき、しかも
積層ヨーク鉄心の屈曲部全体において連結片が存在する
ので、この屈曲部に大きな強度が得られる。
おいては、このように積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲に
より前記連結片の内周部に発生する膨出部の逃げ部を、
隣接する各層の膨出部の突き合わせ部分に設けることに
より、発生する積層ヨーク鉄心の積層間隔の増長や、か
しめ強度の低下を防止できる。特に、請求項１、２記載
の固定子用積層鉄心においては、逃げ部を、固定子用鉄
心片の一層置きに連結片を除去して設けたり、連結片
を、固定子用鉄心片の半径方向へ交互に位置ずれさせて
設けたので、膨出部の上下に、ヨーク鉄心片一層分の大
きな逃げ部が形成されて、大型の膨出部にも対応でき
る。なお、請求項２記載の固定子用積層鉄心において
は、通常のヨーク鉄心片の積層により製造でき、しかも
積層ヨーク鉄心の屈曲部全体において連結片が存在する
ので、この屈曲部に大きな強度が得られる。
【００２８】請求項３、４記載の固定子用積層鉄心にお
いては、逃げ部を、部分ヨーク鉄心片間を連結する連結
片の全域または膨出部が発生する内周部だけを肉薄化さ
せて設けたので、ヨーク鉄心片の打ち抜き金型の使用個
数を低減できる。そして、請求項４記載の固定子用積層
鉄心においては、肉薄な連結片を有する固定子用鉄心片
を、一層置きに積層したので、積層ヨーク鉄心の屈曲部
全体において比較的大きな強度が得られる。
いては、逃げ部を、部分ヨーク鉄心片間を連結する連結
片の全域または膨出部が発生する内周部だけを肉薄化さ
せて設けたので、ヨーク鉄心片の打ち抜き金型の使用個
数を低減できる。そして、請求項４記載の固定子用積層
鉄心においては、肉薄な連結片を有する固定子用鉄心片
を、一層置きに積層したので、積層ヨーク鉄心の屈曲部
全体において比較的大きな強度が得られる。
【図１】本発明の第１の実施例に係る固定子用積層鉄心
の平面図である。
の平面図である。
【図２】同積層ヨーク鉄心の一部拡大斜視図である。
【図３】同積層ヨーク鉄心と積層磁極鉄心との嵌合前の
配置状態を示す一部断面図を含む平面図である。
配置状態を示す一部断面図を含む平面図である。
【図４】同要部拡大断面図である。
【図５】同要部拡大平面図である。
【図６】本発明の第２の実施例に係る固定子用積層鉄心
の要部拡大断面図である。
の要部拡大断面図である。
【図７】同要部拡大平面図である。
【図８】本発明の第３の実施例に係る固定子用積層鉄心
の要部拡大断面図である。
の要部拡大断面図である。
【図９】同要部拡大平面図である。
【図１０】本発明の第４の実施例に係る固定子用積層鉄
心の要部拡大断面図である。
心の要部拡大断面図である。
【図１１】同要部拡大平面図である。
【図１２】本発明の第５の実施例に係る固定子用積層鉄
心の要部拡大断面図である。
心の要部拡大断面図である。
【図１３】本発明の第６の実施例に係る固定子用積層鉄
心の要部拡大断面図である。
心の要部拡大断面図である。
１０：固定子用積層鉄心、１１：ヨーク鉄心片、１１
Ａ：ヨーク鉄心片、１１Ｂ：ヨーク鉄心片、１１Ｃ：ヨ
ーク鉄心片、１１Ｄ：ヨーク鉄心片、１１Ｅ：ヨーク鉄
心片、１２：コイル、１３：磁極鉄心片、１４：固定子
用鉄心片、１５：かしめ部、１６：連結片、１６Ａ：連
結片、１６Ｂ：連結片、１６Ｃ：連結片、１６Ｄ：連結
片、１６ａ：膨出部、１６ｄ：内周部、１７：部分ヨー
ク鉄心片、１７ａ：凹部、１７ｂ：凸部、１７ｃ：開先
部
Ａ：ヨーク鉄心片、１１Ｂ：ヨーク鉄心片、１１Ｃ：ヨ
ーク鉄心片、１１Ｄ：ヨーク鉄心片、１１Ｅ：ヨーク鉄
心片、１２：コイル、１３：磁極鉄心片、１４：固定子
用鉄心片、１５：かしめ部、１６：連結片、１６Ａ：連
結片、１６Ｂ：連結片、１６Ｃ：連結片、１６Ｄ：連結
片、１６ａ：膨出部、１６ｄ：内周部、１７：部分ヨー
ク鉄心片、１７ａ：凹部、１７ｂ：凸部、１７ｃ：開先
部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平１−264548（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−13251（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−252141（ＪＰ，Ａ) 特開 昭50−133407（ＪＰ，Ａ) 実開 平３−113964（ＪＰ，Ｕ) 実開 平６−32833（ＪＰ，Ｕ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) H02K 15/02 H02K 1/12 H02K 1/18
Claims (4)
- 【請求項１】 多数個の円弧状の部分ヨーク鉄心片が連
結片により連結されたヨーク鉄心片を一層置きに使用し
た積層体である積層ヨーク鉄心を、前記連結片を中心に
内側に屈曲させて組み立てた、環状の固定子用鉄心片の
積層体である固定子用積層鉄心であって、 前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前記連結片の
内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記各ヨーク鉄心
片の間に配置されるヨーク鉄心片の部分ヨーク鉄心片を
連結する連結部を除去することによって形成したことを
特徴とする固定子用積層鉄心。 - 【請求項２】 多数個の円弧状の部分ヨーク鉄心片が連
結片により連結されたヨーク鉄心片の積層体である積層
ヨーク鉄心を、前記連結片を中心に内側に屈曲させて組
み立てた、環状の固定子用鉄心片の積層体である固定子
用積層鉄心であって、 前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前記連結片の
内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記部分ヨーク鉄
心片間を連結する連結片を、前記固定子用鉄心片の半径
方向へ交互に位置ずれさせて形成したことを特徴とする
固定子用積層鉄心。 - 【請求項３】 多数個の円弧状の部分ヨーク鉄心片が連
結片により連結されたヨーク鉄心片の積層体である積層
ヨーク鉄心を、前記連結片を中心に内側に屈曲させて組
み立てた、環状の固定子用鉄心片の積層体である固定子
用積層鉄心であって、 前記積層ヨーク鉄心組立時に、屈曲により前記連結片の
内周部に発生する膨出部の逃げ部を、前記部分ヨーク鉄
心片間を連結する連結片の全域または前記膨出部が発生
する内周部だけを肉薄化させて形成させたことを特徴と
する固定子用積層鉄心。 - 【請求項４】 前記肉薄な連結片を有するヨーク鉄心片
が、一層置きに積層されている請求項３記載の固定子用
積層鉄心。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02106295A JP3171303B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 固定子用積層鉄心 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP02106295A JP3171303B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 固定子用積層鉄心 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08196061A JPH08196061A (ja) | 1996-07-30 |
| JP3171303B2 true JP3171303B2 (ja) | 2001-05-28 |
Family
ID=12044418
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP02106295A Expired - Lifetime JP3171303B2 (ja) | 1995-01-12 | 1995-01-12 | 固定子用積層鉄心 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3171303B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9496772B2 (en) | 2012-01-19 | 2016-11-15 | Mitsui High-Tec, Inc. | Manufacturing method of laminated iron core |
Families Citing this family (24)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH10271715A (ja) * | 1997-03-25 | 1998-10-09 | Shibaura Eng Works Co Ltd | 固定子コア |
| JP3432391B2 (ja) * | 1997-06-26 | 2003-08-04 | 三菱電機株式会社 | モールドステータ |
| JP4045038B2 (ja) * | 1998-09-02 | 2008-02-13 | 株式会社東芝 | 回転電機のステータおよびステータの製造方法 |
| JP3439668B2 (ja) * | 1998-10-02 | 2003-08-25 | 三菱電機株式会社 | 鉄 心 |
| JP3439673B2 (ja) * | 1998-11-10 | 2003-08-25 | 三菱電機株式会社 | 積層鉄心 |
| JP2000166152A (ja) | 1998-11-20 | 2000-06-16 | Mitsubishi Electric Corp | 車両用交流発電機の固定子およびその製造方法 |
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