JP3437520B2 - 静電アクチュエータ駆動機構、静電アクチュエータ駆動方法、及びこれらによる静電アクチュエータ、回転ステージ、ポリゴンミラー - Google Patents

静電アクチュエータ駆動機構、静電アクチュエータ駆動方法、及びこれらによる静電アクチュエータ、回転ステージ、ポリゴンミラー

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JP3437520B2
JP3437520B2 JP2000055217A JP2000055217A JP3437520B2 JP 3437520 B2 JP3437520 B2 JP 3437520B2 JP 2000055217 A JP2000055217 A JP 2000055217A JP 2000055217 A JP2000055217 A JP 2000055217A JP 3437520 B2 JP3437520 B2 JP 3437520B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H02N1/002Electrostatic motors
    • H02N1/006Electrostatic motors of the gap-closing type
    • H02N1/008Laterally driven motors, e.g. of the comb-drive type

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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
  • Micromachines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電力を利用した電
気−機械変換器としての静電アクチュエータ駆動機構、
静電アクチュエータ駆動方法、及びこれらによる静電ア
クチュエータ、回転ステージ、ポリゴンミラーに関する
ものである。特に、構造的な軸受けやガイド等を有せ
ず、回転子を非接触で支持して、小型で、任意の方向
に、低い電圧で回転駆動することが可能な手段の実現を
目指すものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の静電アクチュエータが提案
されてきている。静電アクチュエータは、電磁アクチュ
エータに比べて、 (1)効率が高く、静止状態で損失が生じないこと、 (2)電極のみで構成できるため構造が単純で小型化に
適していること、等の特徴を有している。
【0003】また、図9(a)は、1998年度精密工
学会春季大会学術講演会講演論文集、537頁で提案さ
れている浮上回転駆動システムの斜視図である。この浮
上回転駆動システムは、音波浮揚力で、回転子を固定子
に対して浮上させ、回転子と固定子に作用する摩擦力を
なくす静電アクチュエータである。また、図9(b)は
固定子上の電極パターンを示す図である。図中、振動子
404は発振器405からの信号に基づいて駆動され
る。この静電アクチュエータにおいては、振動子404
を駆動し、ホーン403で増幅することで固定子402
の表面に音波浮揚力が発生し、固定子402に対して回
転子401を非接触支持することができる。
【0004】そして、静電駆動回路407からの信号に
基づいて駆動電極406に対して駆動電圧を印加するこ
とで、回転子401を駆動することができる。なお、静
電駆動回路407から出力される駆動電圧は3相の交流
電圧である。この回転子401はガラスで形成されてい
る。また、固定子402上には円形状の電極が円弧状に
配置されており、回転子401に対して、回転トルクと
中心向き向心力の両方が同時に発生する。但し、駆動電
圧は1kVp−pであり、回転方向は右回転のみとなっ
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来の静電アクチュエータは、つぎのような問題点を
有している。まず、このような静電アクチュエータで
は、回転方向が1方向のみであるという点に問題があ
る。また、固定子の電極が円形状であり、隣接する電極
間の距離が大きく、そのため、固定子上の電極と回転子
上に発生する誘導電荷とが離れており、回転子にかかる
発生力が小さくなってしまうこととなる。したがって、
これによると駆動電圧が高く、大掛かりな装置が必要に
なるという点等に問題を生じる。
【0006】そこで、本発明は、従来のものにおける課
題を解決し、小型であり、回転子を任意の方向に回転駆
動させることができ、低電圧で回転駆動させることが可
能な静電アクチュエータ駆動機構、静電アクチュエータ
駆動方法、及びこれらによる静電アクチュエータ、回転
ステージ、ポリゴンミラーを提供することを目的とする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するため、つぎの(1)〜(13)のように構成した
静電アクチュエータ駆動機構、静電アクチュエータ駆動
方法、及びこれらによる静電アクチュエータ、回転ステ
ージ、ポリゴンミラーを提供するものである。 (1)基板上に複数の駆動電極を有する固定子と、前記
固定子の駆動電極に対して複数相の駆動電圧を印加する
電圧印加手段と、前記固定子上を回転する回転子と、前
記回転子の下面に動圧力を発生させる電圧−変位変換手
段と、前記電圧−変位変換手段に対して駆動電圧を印加
する電圧印加手段と、を少なくとも有し、前記電圧−変
位変換手段への印加によって回転子を固定子に対して浮
上させる一方、前記固定子の駆動電極への印加によって
回転駆動するように構成した静電アクチュエータ駆動機
構であって、前記固定子の駆動電極は、前記固定子の中
心部を共有する同心円上に複数の扇形状の部分を有し、
該扇形状の部分はそれぞれの側辺部である直線外周部分
が前記固定子の半径方向に沿って配列され、該配列され
た各扇形状の部分は前記同心円上間でそれぞれ斜め方向
に接続されることにより、前記固定子の中心部から外周
の任意の点に向かって円弧状をなす駆動電極を構成して
いることを特徴とする静電アクチュエータ駆動機構。(2) 前記固定子の駆動電極は、該駆動電極の幅が回転
軸からの距離に比例する構成を有することを特徴とする
上記(1)に記載の静電アクチュエータ駆動機構。(3) 前記電圧−変位変換手段が、圧電素子であること
を特徴とする上記(1)または上記(2)に記載の静電
アクチュエータ駆動機構。(4) 前記圧電素子に印加する交流電圧の振幅を制御す
る電圧制御手段を有することを特徴とする上記(3)に
記載の静電アクチュエータ駆動機構。(5) 前記圧電素子が前記固定子と接する面の面積に対
して、前記固定子の下面の面積がより大きい面積である
ことを特徴とする上記(3)に記載の静電アクチュエー
タ駆動機構。(6) 電圧−変位変換手段への印加によって回転子を固
定子に対して浮上させる一方、前記固定子を基板上に複
数の駆動電極を配して構成し、該駆動電極へ複数相の駆
動電圧を印加することによって、前記回転子を前記固定
子に対して回転駆動させる静電アクチュエータ駆動方法
であって、前記固定子の駆動電極を、前記固定子の中心
部を共有する同心円上に複数の扇形状の部分を形成し、
該扇形状の部分をそれぞれの側辺部である直線外周部分
前記固定子の半径方向に沿って配列し、該配列された
各扇形状の部分を前記同心円上間でそれぞれ斜め方向に
接続することにより、前記固定子の中心部から外周の任
意の点に向かって円弧状をなす駆動電極を構成して回転
駆動させることを特徴とする静電アクチュエータ駆動方
法。(7) 前記固定子の駆動電極は、その幅が回転軸からの
距離に比例するように形成することを特徴とする上記
(6)に記載の静電アクチュエータ駆動方法。(8) 前記電圧−変位変換手段が、圧電素子であること
を特徴とする上記(6)または上記(7)に記載の静電
アクチュエータ駆動方法。(9) 前記圧電素子に印加する交流電圧の振幅を制御す
るようにしたことを特徴とする上記(8)に記載の静電
アクチュエータ駆動方法。(10) 前記圧電素子が前記固定子と接する面の面積に
対して、前記固定子の下面の面積がより大きい面積とす
ることを特徴とする上記(8)に記載の静電アクチュエ
ータ駆動方法。(11 )駆動電極を有する固定子と、該固定子に対して
回転可能な回転子を備えた静電アクチュエータにおい
て、上記(1)〜(5)のいずれかに記載の静電アクチ
ュエータ駆動機構を有し、または上記(6)〜(10)
のいずれかに記載の静電アクチュエータ駆動方法によっ
て駆動する構成を有することを特徴とする静電アクチュ
エータ。(12) 回転子上にサンプル固定治具を有し、該回転子
を静電アクチュエータによって回転駆動させる回転ステ
ージにおいて、前記回転子を回転駆動する静電アクチュ
エータを上記(11)に記載の静電アクチュエータによ
って構成したことを特徴とする回転ステージ。(13) 回転子によって回転するミラー部を有し、該回
転子を静電アクチュエータによって回転駆動させるポリ
ゴンミラーにおいて、前記回転子を回転駆動する静電ア
クチュエータを上記(11)に記載の静電アクチュエー
タによって構成したことを特徴とするポリゴンミラー。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て説明する。上記(1)または(6)のように、例えば
図6に示された構成から明らかなように前記固定子の中
心部を共有する同心円上に複数の扇形状の部分を形成
し、該扇形状の部分をそれぞれの側辺部である直線外周
部分が前記固定子の半径方向に沿うように配列し、該配
列された各扇形状の部分を前記同心円上間でそれぞれ斜
め方向に接続することにより、前記固定子の中心部から
外周の任意の点に向かって円弧状をなす駆動電極を構成
することで、回転子に回転力及び向心力が同時に働き、
機械的な軸受け無しで、安定した回転駆動を行うことが
できる。
【0009】そして、このように電極の形状を扇形状に
構成し、該扇形状の部分をそれぞれの側辺部である直線
外周部分が前記固定子の半径方向に沿うように配列する
ことで、電極をより密集して配置することができ、隣接
する駆動電極間の距離を小さくすることができるため、
回転子上に発生する誘導電荷と駆動電極とを近接させる
ことが可能となり、回転子にかかる発生力を大きくする
ことができる。そのため、従来の静電アクチュエータに
比べて、低電圧での駆動が可能となる。すなわち、前述
した円形状の電極が円弧状に配置された従来の静電アク
チュエータにおいては、固定子の電極が円形状であるた
め、隣接する電極間の距離が大きくなり、本発明の上記
構成のように電極をより密集して配置することができな
いため、回転子上に発生する誘導電荷と駆動電極とを近
接させることができず、本発明に比して回転子にかかる
発生力を大きくすることができないこととなる。また、
本発明の上記構成によると、3相の駆動電極を密集して
配置することができ、回転子の何れかの部位に回転力を
発生するようにすることができるため、2方向に回転さ
せることが可能となる。
【0010】また、上記(2)または(7)の構成のよ
うに、駆動電極の幅を回転軸からの距離に比例させるこ
とで、回転子上の誘導電荷の分布を均一にすることがで
き、安定した回転駆動を行うことができる。また、上記
(3)または(8)の構成のように、電圧−変位変換手
段を圧電素子とすることで、静電アクチュエータを小型
化することができる。また、上記(4)または(9)
構成のように、圧電素子に印加する交流電圧を制御する
ことで、回転軸方向への駆動が可能となる。また、上記
(5)または(10)の構成のように、圧電素子を固定
子より小さくすることで、回転子が固定子上に留まりや
すくなる。
【0011】以下に図を用いて本発明の実施の形態の具
体的構成について説明する。図1(a)に静電アクチュ
エータの斜視図を示す。固定子102の下部には振動子
107が設置され、上部には回転子101が配置されて
いる。振動子駆動電極110(1)、(2)間に交流電
圧を印加し、振動子107を駆動することで、回転子1
01と固定子102の間にスクイズフィルムを生じさせ
回転子101を固定子102に対して非接触に支持す
る。回転駆動は回転子101上に発生させた誘導電荷に
対して発生する静電力を用いて行う。固定子102上に
は図1(b)に示すように、駆動電極109(1)〜
(3)が円弧状に構成されている。
【0012】図2(a)、(b)の静電アクチュエータ
の円周方向の断面図(図1(b)のAB間)を用いて、
本発明の静電アクチュエータの駆動機構の原理を説明す
る。固定子102は基板104、駆動電極109(1)
〜(3)を有し、電極間及び電極表面は絶縁性薄膜10
3が構成される構造となっている。固定子102の下面
には振動子107が設置されている。ここでは、回転子
101を+θ方向に駆動する場合について説明する。ま
ず、図2(a)のように、固定子102内に配置された
駆動電極109(1)、(2)、(3)の電位をそれぞ
れ、0、+、−、とする。すると、浮上している回転子
101上に局所的に−の電荷と、+の電荷が誘導され
る。そこで、図2(b)のように、駆動電極109
(1)、(2)、(3)の電位をそれぞれ、−、0、
+、と変化させれば、回転子101上に誘導されている
電荷と固定子102の電位に対して静電力が働き、回転
子101が+θ方向に移動する。この一連の電位の変化
を繰り返せば、回転子101を更に+θ方向に移動させ
ることができる。駆動電極109(1)〜(3)に印加
する電圧は、図3(a)に示すような矩形波や、図3
(b)に示すような3相交流等の時間的に変化する波形
を用いる。
【0013】図4、図5を用いて、上記した構成におけ
る静電アクチュエータの向心力発生の原理を説明する。
図4は固定子の一部の電位分布を模式的に表した図であ
る。各々の桝目が左下から、右上に向かって円弧状に接
続され、駆動電極109(1)〜(3)に対応してお
り、3相の電圧を印加することができる。また、図5は
図4の固定子上に位置する回転子の電位分布を模式的た
表した図である。なお、図4、図5とも、下側が中心部
で、上側が外周部に対応している。
【0014】まず、図4(a)に示すように駆動電極1
09(1)、(2)、(3)の電位をそれぞれ、−、
0、+とする。すると、図5(a)に示すように回転子
101上に誘導電荷が発生する。次に、駆動電極109
(1)、(2)、(3)の電位をそれぞれ、+、−、0
と変化させると、回転子101に図5(b)に示すよう
に、右向きの回転力と、中心向きの向心力とが働き、回
転子が右回りに回転する。この一連の電位の変化を繰り
返せば、回転子101を更に+θ方向に回転させること
ができる。回転子101には常に回転軸向きの力が働い
ているため、構造的な軸受け無しで安定した回転駆動が
可能である。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例について説明する。
【0016】 [実施例1] 本発明の実施例1における静電アクチュエータについて
説明する。本実施例の静電アクチュエータの構成は、上
記の実施の形態と同様であり、図1(a)のようになっ
ている。固定子は、ガラス製で直径50mm、厚さ0.
5mmである。
【0017】また、固定子の電極パターンの該略は、そ
の構成を簡潔に図示するため、図6に電極パターンの一
部を円周方向に拡大して示してある。駆動電極609
(1)〜(3)のそれぞれに、異なった相の電圧を印加
できるように構成されている。また、駆動電極609
(1)〜(3)は扇形状の部分を有し、固定子の中心部
から外周に向かって円弧状に接続され、幅が回転軸から
の距離に比例するように構成されているのが、ここでの
特徴である。すなわち、ここでの固定子の駆動電極は、
上記の実施の形態で説明したものと同様であり、図6に
示されているように、前記固定子の中心部を共有する同
心円上に複数の扇形状の部分を形成し、該扇形状の部分
をそれぞれの側辺部である直線外周部分が前記固定子の
半径方向に沿うように配列し、該配列された各扇形状の
部分を前記同心円上間でそれぞれ斜め方向に接続するこ
とにより、前記固定子の中心部から外周の任意の点に向
かって円弧状をなす駆動電極が構成されている。また、
その駆動電極幅についても、図6に示されているよう
に、回転軸からの距離に比例するように構成されてい
る。
【0018】本実施例においては、隣接する駆動電極
09(1)〜(3)が為す角度は1度であり、幅は28
〜140μmである。隣接する駆動電極609(1)〜
(3)が極端に近接するように構成されている。また、
回転子はガラス製、直径16mm、厚さ0.5mmであ
る。振動子はボルト締めランジュバン型振動子を用い、
卜ーキン製NBL−15602S、共振周波数60kH
zとした。
【0019】実際に駆動を試みたところ、静電駆動電圧
50Vrms、駆動周波数10〜50Hz、振動子駆動
電圧35Vrms、固定子と回転子の間隔10μmで、
2方向に安定した駆動が得られた。
【0020】[実施例2実施例2 では、上記した構成の静電アクチュエータを用
いることによって、光学顕微鏡用等に用いる回転方向及
びZ軸に移動可能なステージを構成した。図7に本実施
例の該略図を示す。光学顕微鏡等の鏡筒208がZ方向
に設置されている。本実施例のステージは定盤209上
に振動子207が固定され、その上に固定子202が設
置された構造となっている。固定子202上には回転子
201が配置されている。回転子201上には、サンプ
ル固定治具210が設置され、その上にサンプル206
が置かれている。
【0021】振動子207に交流電圧を印加し、固定子
202と回転子201の間にスクイズフィルムを発生さ
せ、回転子201を浮上させる。次に、固定子202中
に設置された駆動電極及び保持電極に電圧を印加し、回
転子201を回転し、被測定物206全体を観察する。
また、振動子207への印加電圧を変化させ、Z軸方向
の駆動を行う。回転軸方向については回転子201上に
発生させている誘導電荷に作用する静電力によって駆動
する。Z軸方向についてはスクイズフイルムを用いて駆
動する。ガラス製の基板からなる固定子202中には回
転軸方向に駆動するための3相の駆動電極が形成され、
その表面を絶縁性薄膜が覆っている。
【0022】以上のように、上記した構成の静電アクチ
ュエータを用いることで、機構が簡単で小型で、回転子
が非接触で、回転軸2方向及びZ軸に位置決めすること
ができるステージを提供できる。また、これによると、
非接触式のため、回転子と固定子の摩擦による発熱、騒
音の問題を生じることがなく、ボールベアリング等の構
造的な支持機構と異なり、摩耗がなくメンテナンスが容
易であり、発塵しないため、クリーンルーム等の条件の
厳しい環境下にも適する。
【0023】[実施例3実施例3 は上記した構成の静電アクチュエータを用いる
ことによって、光学走査装置等のポリゴンミラーを構成
した。図8に本実施例の該略図を示す。ポリゴンミラー
303は本発明の静電アクチュエータにより高速に回転
している。レーザー301からレーザー光をポリゴンミ
ラー303に向けて照射している。ポリゴンミラー30
3でレーザー光を反射し、走査レンズ302を通して、
投影面304に対して、レーザー光を走査する。
【0024】以上のように、上記した構成の静電アクチ
ュエータを用いることで、機構が簡単で小型で、ポリゴ
ンミラー自体が非接触に支持できるポリゴンミラーの駆
動系を提供できる。また、これによると、非接触式のた
め、回転子と固定子の摩擦による発熱、騒音の問題を生
じることがなく、ボールベアリング等の構造的な支持機
構と異なり、摩耗がなくメンテナンスが容易であり、発
塵しないため、クリーンルーム等の条件の厳しい環境下
にも適する。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明による
と、機構が簡単で小型で、回転子を回転軸2方向及びZ
軸方向に位置決することができ、扇形状とした電極のそ
れぞれの扇形状の部分の側辺部である直線外周部分を固
定子の半径方向に沿うように配列することによって、密
集配置し得る電極構成を採ることができ、低電圧での駆
動が可能となる静電アクチュエータを提供することがで
きる。また、光学顕微鏡等に使用可能な、回転軸2方向
及びZ軸方向に移動可能なステージ等、あるいはポリゴ
ンミラー等の駆動系にも好適に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明における発明の実施の形態を説明
する図である。 (b)本発明における発明の実施の形態の固定子を説明
する図である。
【図2】(a)本発明における発明の実施の形態の駆動
原理の第一段階を説明する図である。 (b)本発明における発明の実施の形態の駆動原理の第
二段階を説明する図である。
【図3】(a)本発明における発明の実施の形態の印加
電圧パターンの例である。 (b)本発明における発明の実施の形態の印加電圧パタ
ーンの例である。
【図4】(a)本発明における発明の実施の形態の固定
子の電位分布を説明する図である。 (b)本発明における発明の実施の形態の固定子の電位
分布を説明する図である。
【図5】(a)本発明における発明の実施の形態の回転
子の電位分布を説明する図である。 (b)本発明における発明の実施の形態の回転子にかか
る力を説明する図である。
【図6】本発明における実施例1の固定子の電極パター
ンを説明する図である。
【図7】本発明における実施例2を説明する図である。
【図8】本発明における実施例3を説明する図である。
【図9】(a)従来技術を説明する図である。 (b)従来技術の固定子の電極パターンを説明する図で
ある。
【符号の説明】
101、201、401:回転子 102、202、402:固定子 109(1)〜(3)、406、 609(1)〜(3):駆動電極 103:絶縁性薄膜 104:基板 107、207、404:振動子 110(1)、(2):振動子駆動電極 206:サンプル 208:鏡筒 209:定盤 210:サンプル固定治具 301:レーザー 302:走査レンズ 303:ポリゴンミラー 304:投影面 403:ホーン 405:発振器 407:静電駆動回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平11−225487(JP,A) 特開 平11−196495(JP,A) 特開 平9−261976(JP,A) 特開 平6−261558(JP,A) 特開 平5−260767(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 1/00 H02N 2/00

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に複数の駆動電極を有する固定子
    と、 前記固定子の駆動電極に対して複数相の駆動電圧を印加
    する電圧印加手段と、 前記固定子上を回転する回転子と、 前記回転子の下面に動圧力を発生させる電圧−変位変換
    手段と、 前記電圧−変位変換手段に対して駆動電圧を印加する電
    圧印加手段と、 を少なくとも有し、前記電圧−変位変換手段への印加に
    よって回転子を固定子に対して浮上させる一方、前記固
    定子の駆動電極への印加によって回転駆動するように構
    成した静電アクチュエータ駆動機構であって、前記固定子の駆動電極は、前記固定子の中心部を共有す
    る同心円上に複数の扇形状の部分を有し、該扇形状の部
    分はそれぞれの側辺部である直線外周部分が前記固定子
    の半径方向に沿って配列され、該配列された各扇形状の
    部分は前記同心円上間でそれぞれ斜め方向に接続される
    ことにより、前記 固定子の中心部から外周の任意の点に
    向かって円弧状をなす駆動電極を構成していることを特
    徴とする静電アクチュエータ駆動機構。
  2. 【請求項2】前記固定子の駆動電極は、該駆動電極の幅
    回転軸からの距離に比例する構成を有することを特徴
    とする請求項1に記載の静電アクチュエータ駆動機構。
  3. 【請求項3】前記電圧−変位変換手段が、圧電素子であ
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の静
    電アクチュエータ駆動機構。
  4. 【請求項4】前記圧電素子に印加する交流電圧の振幅を
    制御する電圧制御手段を有することを特徴とする請求項
    に記載の静電アクチュエータ駆動機構。
  5. 【請求項5】前記圧電素子が前記固定子と接する面の面
    積に対して、前記固定子の下面の面積がより大きい面積
    であることを特徴とする請求項3に記載の静電アクチュ
    エータ駆動機構。
  6. 【請求項6】電圧−変位変換手段への印加によって回転
    子を固定子に対して浮上させる一方、前記固定子を基板
    上に複数の駆動電極を配して構成し、該駆動電極へ複数
    相の駆動電圧を印加することによって、前記回転子を前
    記固定子に対して回転駆動させる静電アクチュエータ駆
    動方法であって、前記固定子の駆動電極を、前記固定子の中心部を共有す
    る同心円上に複数の扇形状の部分を形成し、該扇形状の
    部分をそれぞれの側辺部である直線外周部分が前記固定
    子の半径方向に沿って配列し、該配列された各扇形状の
    部分を前記同心円上間でそれぞれ斜め方向に接続するこ
    とにより、前記 固定子の中心部から外周の任意の点に向
    かって円弧状をなす駆動電極を構成して回転駆動させる
    ことを特徴とする静電アクチュエータ駆動方法。
  7. 【請求項7】前記固定子の駆動電極は、その幅が回転軸
    からの距離に比例するように形成することを特徴とする
    請求項6に記載の静電アクチュエータ駆動方法。
  8. 【請求項8】前記電圧−変位変換手段が、圧電素子であ
    ることを特徴とする請求項6または請求項7に記載の静
    電アクチュエータ駆動方法。
  9. 【請求項9】前記圧電素子に印加する交流電圧の振幅を
    制御するようにしたことを特徴とする請求項8に記載の
    静電アクチュエータ駆動方法。
  10. 【請求項10】前記圧電素子が前記固定子と接する面の
    面積に対して、前記固定子の下面の面積がより大きい面
    積とすることを特徴とする請求項8に記載の静電アクチ
    ュエータ駆動方法。
  11. 【請求項11】駆動電極を有する固定子と、該固定子に
    対して回転可能な回転子を備えた静電アクチュエータに
    おいて、請求項1〜5 のいずれか1項に記載の静電アクチュエー
    タ駆動機構を有し、または請求項6〜10のいずれか1
    項に記載の静電アクチュエータ駆動方法によって駆動す
    る構成を有することを特徴とする静電アクチュエータ。
  12. 【請求項12】回転子上にサンプル固定治具を有し、該
    回転子を静電アクチュエータによって回転駆動させる回
    転ステージにおいて、前記回転子を回転駆動する静電ア
    クチュエータを請求項11に記載の静電アクチュエータ
    によって構成したことを特徴とする回転ステージ。
  13. 【請求項13】回転子によって回転するミラー部を有
    し、該回転子を静電アクチュエータによって回転駆動さ
    せるポリゴンミラーにおいて、前記回転子を回転駆動す
    る静電アクチュエータを請求項11に記載の静電アクチ
    ュエータによって構成したことを特徴とするポリゴンミ
    ラー。
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