JP3436767B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

冷蔵庫

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JP3436767B2
JP3436767B2 JP19919492A JP19919492A JP3436767B2 JP 3436767 B2 JP3436767 B2 JP 3436767B2 JP 19919492 A JP19919492 A JP 19919492A JP 19919492 A JP19919492 A JP 19919492A JP 3436767 B2 JP3436767 B2 JP 3436767B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、収納箱内を冷却せしめ
る冷蔵庫に関し、特に、収納箱内にて解凍を促進させる
解凍促進機構を備えた冷蔵庫に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、この種の冷蔵庫として、特開平第
2−157576号公報に開示されたものが知られてい
る。同公報に開示されたものは、断熱箱内に収納箱を配
設するとともに、同断熱箱と収納箱との間に冷却機構の
エバポレータと同エバポレータにて冷却された空気を送
風する冷却ファンを配設し、かつ、収納箱内には下方の
冷却空気を上方に向けて送風して対流せしめる対流ファ
ンとを備えて構成されている。 【0003】かかる構成において、冷却ファンがエバポ
レータで冷却された空気を収納箱の外周に送風すると、
収納箱内の空気は当該収納箱の壁材を介して冷却され、
収納箱内に収容された生鮮物などは間接的に冷却され
る。また、対流ファンが上方に向けて庫内の空気を送風
し、庫内にて空気流を生ぜしめている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】ところで、収納箱内を
間接的に冷却する冷蔵庫においては、一般的に、同収納
箱内が高湿度に保持されるという特徴を有し、また、庫
内にて所定以上の風量で空気を送風せしめると大型の冷
凍物を短時間で解凍できることが分かった。 【0005】しかしながら、従来の冷蔵庫においては、
庫内の空気流を対流させる程度の風量を循環せしめるに
すぎず、大型の冷凍物を収容したとしてもそのまま解凍
の促進をはかることができるものではなかった。一方、
必要時に解凍を促進するような機構を備えた場合には、
収納箱内に冷凍塊を収容するとともに当該機構を作動さ
せなければならないが、作動を指示するのを忘れてしま
うと解凍の促進が図られない。すると、そろそろ解凍が
終了したはずだと思っていても、解凍が終了していない
事態が生じてしまう。 【0006】本発明は、上記課題にかんがみてなされた
もので、収納箱内に冷凍物を収容したときに自動的に解
凍を促進させるように作動することが可能な冷蔵庫の提
供を目的とする。 【0007】 【0008】【課題を解決するための手段】 請求項1の発明は、 収納
箱内を冷却する冷蔵庫において、前記収納箱内で解凍を
促進させる解凍促進機構と、前記収納箱内の空気温度を
検出する温度検出手段と、この温度検出手段により検出
された前記収納箱内の温度の変化度を検出してこの検出
された変化度が所定の変化度よりも急激な低下を示した
ときに前記解凍促進機構を作動させる解凍制御手段とを
具備する構成としてある。 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】【作用】 請求項1の発明では、 温度検出手段により検出
された収納箱内の温度の変化度を検出しており、この検
出された変化度が所定の変化度よりも急激な低下を示し
たときに、解凍制御手段は冷凍物が収容されたものとし
て解凍促進機構を作動させる。すなわち、冷凍物が周囲
の温度を引き下げ、平常時よりも急速に温度が低下した
ら、解凍促進機構を作動させる。 【0015】 【0016】 【0017】【発明の効果】 請求項1の発明では、 解凍促進機構を作
動させ忘れてしまうことがなく、しかも冷却能力からし
て考えられないほど急激に温度が低下した場合に解凍促
進機構を作動させるので、誤検知が少ない。 【0018】 【実施例】以下、図面にもとづいて本発明の実施例を説
明する。 <第一実施例>図1は本発明の一実施例にかかる冷蔵庫
の正面図、図2は一部破断正面図、図3は一部破断上面
図である。図において、冷蔵庫本体は断熱箱10と収納
箱20とを備えており、断熱箱10は外箱11の内壁と
内箱12の外壁との間に発砲ウレタン等の断熱材料13
を充填して構成され、その前面には左右一対の開口14
a,14bが形成されるとともに当該開口14a,14
bを開放及び閉塞せしめる断熱扉15a,15bがヒン
ジにより開閉可能に取り付けられている。 【0019】収納箱20は熱良導部材であるステンレス
などの金属板材により一面に開口部21を有する筺体状
に形成され、当該収納箱20は開口部21が断熱箱10
の開口14a,14bに共に望むように位置合わせして
断熱箱10の前壁内面外周縁部に固着して支持されてい
る。このとき、収納箱20の左右側壁22,23と上壁
24と底壁25と後壁26はそれぞれ断熱箱10におけ
る内箱12の内壁と所定の間隔を空けて保持され、当該
間隙は空気流循環通路Wを形成している。 【0020】収納箱20内では熱良導部材であるステン
レスの金属板材で製造された隔壁27が上辺と下辺にて
当該収納箱20の上壁24と底壁25とに固定され、収
納箱20内を図示右方の室RM1と図示左方の室RM2に区
分している。なお、同隔壁27と収納箱20とは必ずし
も密閉状態にする必要はない。また、本実施例では隔壁
27を平板で形成しているが、波板などの表面積の大き
な板材で形成し、熱交換効率を向上せしめるようにして
もよい。 【0021】二つの庫内ファン(解凍促進機構)30
a,30bはそれぞれファンモータ31の回転軸心にフ
ァン32を固定して構成され、室RM1内にて両端を収納
箱20の上壁24と底壁25に固定された支持柱33に
対して取り付けられている。また、当該庫内ファン30
a,30bの前面にはカバー40がその上辺と下辺にて
収納箱20の上壁24と底壁25に固着して取り付けら
れており、同カバー40には上記ファン32に対応する
位置とその両側に通気孔41が形成されている。 【0022】断熱箱10における収納箱20の左側壁2
2と面する壁部には冷却機構50のエバポレータ51が
その空気流路を上下方向に向けて固定され、かつ、当該
エバポレータ51と収納箱20の左側壁22との間に
は、上部に空気流通孔61が形成されるとともに同空気
流通孔61に送風ファン62を配設した遮蔽板60がそ
の上片にて断熱箱10における内箱12の上壁より垂下
するように固定されている。同遮蔽板60の下辺と内箱
12における下壁との間には十分な間隙が形成され、当
該間隙からエバポレータ51の空気流路を介して上部の
空気流通孔61へ連通する空気冷却流路を形成してい
る。 【0023】冷却機構50は、図4に示すように、冷媒
を圧縮するコンプレッサ52と、同圧縮された圧縮冷媒
を空冷ファン53による空冷作用の下に凝縮するコンデ
ンサ54と、同凝縮された凝縮冷媒を除湿するドライヤ
55と、同除湿凝縮冷媒を低温低圧の冷媒に変換するキ
ャピラリチューブ56と、同低温低圧冷媒の気化熱によ
り冷却を行なうとともに同気化した冷媒を上記コンプレ
ッサ52に供給する上記エバポレータ51とにより構成
され、エバポレータ51以外は断熱箱10の左方に形成
された補助箱10aに収納されている。なお、図におい
ては、除霜時にコンプレッサ52にて圧縮された高温の
圧縮冷媒をエバポレータ51に供給するためのホットガ
ス弁57がコンプレッサ52の出力側とエバポレータ5
1の入力側とを連結する管路に介在されている。 【0024】コンプレッサ52はコンプレッサモータ5
2aと同コンプレッサモータ52aの回転軸心に連結さ
れて駆動される圧縮機構52bとから構成されており、
同コンプレッサモータ52aは図5に示すように電気制
御回路70における温度制御用シーケンス回路71aに
よりその駆動を制御されている。電気制御回路70は商
用交流電源に接続され、同商用交流電源と内部の電力供
給路PW1,PW2 との開閉を行なう主電源スイッチ72と、
同電力供給路PW1,PW2 に接続された送風ファン62、及
び室RM1,RM2内の温度制御を行なう上記温度制御用シ
ーケンス回路71aと庫内ファン制御用シーケンス回路
(解凍制御手段)71bとにより構成されている。 【0025】ここで、温度制御用シーケンス回路71a
は、室RM1内における庫内温度T1が設定上限温度TH以
上となったときに導通する温度センサTh1とリレーR
1の励磁コイルを直列に接続した直列回路S1と、庫内
温度T1が設定下限温度TL以下となったときに導通する
温度センサTh2とリレーR3の励磁コイルを直列に接
続した直列回路S2と、それぞれ強制解除回路R4−
3,R2−3を含むリレーR2とリレーR4における励
磁コイルの自己保持回路S3,S4と、上記コンプレッ
サモータ52aと空冷ファン53を並列に接続した並列
回路にリレーR2のメーク接点R2−2とリレーR4の
ブレーク接点R4−2とを直列に接続した直列回路S5
とを上記電力供給路PW1,PW2 に接続して構成されてい
る。 【0026】また、庫内ファン制御用シーケンス回路7
1bは、室RM1内における庫内温度T1が上記設定下限
温度TLより低いファン始動温度TS以下となったときに導
通する温度センサ(温度検出手段)Th3とリレーR7
の励磁コイルを直列に接続した直列回路S6と、庫内温
度T1がこのファン始動温度TSより高いファン停止温度
TE(TE1,TE2,TE3)以上となったときに導通する温
度センサTh4とリレーR9の励磁コイルを直列に接続
した直列回路S7と、それぞれ強制解除回路R10−
3,R8−3を含むリレーR7とリレーR10における
励磁コイルの自己保持回路S8,S9と、上記庫内ファ
ン30a,30bを並列に接続した並列回路にリレーR
8のメーク接点R8−2を直列に接続した直列回路S1
0とを上記電力供給路PW1,PW2 に接続して構成されてい
る。 【0027】なお、温度センサTh1〜Th4は、それ
ぞれ室RM1の上方に取り付けられており、また、ファン
停止温度TEは設定下限温度TLと同一の温度TE1としてい
る。次に、上記構成からなる本実施例の動作を説明す
る。冷蔵庫を据え付けた後、主電源スイッチ72をオン
にすると庫内温度T1が設定上限温度TH以上となってい
るので、温度センサTh1が導通してリレーR1の励磁
コイルに通電せしめる。すると、リレーR2の自己保持
回路S3におけるメーク接点R1−1,R1−2がオン
となり、リレーR2の励磁コイルに通電するのでメーク
接点R2−1がオンとなって当該リレーR2をオン状態
に保持せしめる。 【0028】リレーR2がオンとなるとメーク接点R2
−2が導通し、リレーR4のブレーク接点R4−2を介
して上記コンプレッサモータ52aと空冷ファン53に
通電せしめ、冷却機構50が始動する。一方、これと同
時に送風ファン62も送風を開始し、遮蔽板60の下辺
と内箱12における下壁との間の間隙からエバポレータ
51の空気流路を介して空気を吸入し、同吸入した空気
を空気流通孔61から収納箱20の周囲に形成された空
気流循環通路Wに送風し始める。従って、冷却機構50
が始動すると送風ファン62によって吸入された空気は
エバポレータ51の空気流路を通過する際に熱交換さ
れ、冷却された空気が空気流通孔61から収納箱20の
周囲に形成された空気流循環通路Wに送風される。 【0029】収納箱20は熱良導部材にて形成されてい
るため、外周に冷却された空気が送風されると各壁22
〜26にて熱交換が行なわれ、室RM1,RM2における庫
内の温度が徐々に低下する。そして、庫内温度T1が設
定上限温度THを下回って温度センサTh1がオフとなっ
ても、リレーR2はオン状態で自己保持されているので
冷却機構50の運転を継続する。 【0030】しかし、庫内温度T1が設定下限温度TL以
下となると温度センサTh2がオンとなり、リレーR3
の励磁コイルに通電せしめる。すると、上述した自己保
持回路S3の場合と同様にしてリレーR4がオン状態と
なり、リレーR2の強制解除回路を構成するブレーク接
点R4−3がオフとなってリレーR2の自己保持状態が
終了する。また、リレーR2の場合と同様にリレーR4
のオン状態が自己保持されるので、ブレーク接点R4−
2がオフとなるとともにメーク接点R2−2もオフとな
る。従って、コンプレッサモータ52aと空冷ファン5
3への通電が停止され、冷却機構50も運転を解除され
る。 【0031】以後、上記温度制御用シーケンス回路71
aは図6に示すようにして庫内温度T1を設定上限温度
THと設定下限温度TLの範囲内に維持せしめるように制御
する。ところで、冷蔵庫における上記設定上限温度THと
設定下限温度TLは摂氏0度ぐらいを基準として数度の範
囲内で調整されている。いま、室RM2を通常の冷蔵庫と
して使用するとともに室RM1を解凍専用の解凍庫として
使用するものとする。 【0032】当初、庫内温度T1は設定上限温度THと設
定下限温度TLとの間に保持されており、温度センサTh
3は非導通であるとともに温度センサTh4は導通して
いる。従って、温度センサTh3が非導通であるとリレ
ーR7の励磁コイルに通電されないため、メーク接点R
7−1,R7−2が非導通状態となってリレーR8の励
磁コイルには通電されない。すると、庫内ファン30
a,30bと直列に接続されたメーク接点R8−2が非
導通となって当該庫内ファン30a,30bは停止して
いる。 【0033】なお、リレーR8がオン状態の自己保持状
態にあれば庫内ファン30a,30bは通電されるが、
温度センサTh4が導通しているので強制解除回路R1
0−3の作用によって当該リレーR8が自己保持状態を
解除してしまう。このため、当初、庫内ファン30a,
30bは必ず停止している。図7は、冷凍塊の温度(T
f)と室RM1内の温度(T1)との関係などを示してお
り、いま、室RM1内に摂氏−30度ぐらいで凍結された
冷凍塊を収容せしめると、庫内の空気は当該冷凍塊によ
って冷却されるので庫内温度T1は図7に示すように急
激に低下する。 【0034】庫内温度T1が設定下限温度TL以下となる
と、上述したようにコンプレッサモータ52aと空冷フ
ァン53への通電が停止されるが、冷凍塊の温度が十分
に低いと庫内温度T1はさらに低下する。そして、庫内
温度T1がファン始動温度TSよりも低くなると、庫内フ
ァン制御用シーケンス回路71bにおける温度センサT
h3が導通するので、リレーR7の励磁コイルに通電さ
れ、自己保持回路S8におけるリレーR8はオン状態で
自己保持される。なお、ここにおいてファン始動温度TS
は設定下限温度TL以下となっている。冷却機構50によ
る冷却中には庫内温度T1が設定下限温度TL以下となり
得ないので、庫内温度T1がこの設定下限温度TL以下の
ファン始動温度TSよりも低くなるのは冷凍塊を収納した
状態のはずである。従って、ファン始動温度TSをこのよ
うな条件で設定しておくことにより、誤検知を未然に防
ぐことができる。 【0035】リレーR8がオン状態となることにより、
庫内ファン30a,30bに対して直列に接続されたメ
ーク接点R8−2が導通し、当該メーク接点R8−2を
介して電力供給路PW1,PW2 より庫内ファン30a,30
bに通電される。すると、庫内ファン30a,30bに
おけるファンモータ31によりファン32が回転し、室
RM1内の空気を循環せしめる。すなわち、庫内ファン3
0a,30bはカバー40に設けられた通気孔41のう
ち収納箱20内における前方側と後方側の通気孔41よ
り室RM1内の空気を吸入し、収納箱20内における中央
部分に配置されたファン32の前方に設けられた通気孔
41より空気を送風する。 【0036】庫内ファン30a,30bが作動を開始す
ることにより冷凍塊の表面に絶えず新たな空気を送風
し、当該冷凍塊の表面温度を上昇せしめて解凍を促進す
る。このとき、送風される空気は高湿度に保たれている
ため、冷凍塊を過度に乾燥せしめることもなく、早期
に、かつ、変質を生じることなく解凍することができ
る。このように、冷凍塊を室RM1内に収納すると庫内温
度T1がファン始動温度TSよりも低くなり、利用者が特
別な操作を指示しなくても庫内ファン30a,30bが
自動的に作動を開始し、冷凍塊を効率よく早期に解凍さ
せる。 【0037】一方、冷凍塊の表面温度を上昇せしめた空
気は、逆に、当該冷凍塊にて冷却され、庫内ファン30
a,30bの働きによって室RM1内を循環することによ
り、当該室RM1内の温度は均一となる。室RM1内で冷凍
塊によって冷却された空気はカバー40に形成された通
気孔41より当該カバー40と隔壁27との間に形成さ
れた空間に吸入されて他の通気孔41より排気される際
に隔壁27の表面に沿って流れる。上述したように隔壁
27は熱良導部材にて製造されているので、この冷却さ
れた空気が隔壁27の表面に沿って流れるときに室RM1
内の冷熱は当該隔壁27を介して室RM2内へ伝達され、
室RM2内の空気を冷却する。 【0038】冷凍塊の温度が極めて低い場合、同冷凍塊
の表面の空気は同温度近くまで冷却されるものの庫内フ
ァン30a,30bの働きにより室RM1内の空気は強制
的に循環され、庫内温度T1は冷凍塊の温度よりも十分
に高く、かつ、設定下限温度TLより低い温度となる。一
方、当該室RM1内における冷熱は隔壁27を介して室RM
2内に伝達されて室RM2を冷却するが、上述したように
冷凍塊の表面にて冷却された極めて低い温度の空気で冷
却するわけではなく、室RM1内で循環されてある程度温
度が上昇した空気で冷却することになる。従って、室RM
2内の温度は室RM1内の温度のように急激に下がらず、
設定上限温度THと設定下限温度TLの間の範囲内で冷却さ
れる。 【0039】解凍が進むにつれて冷凍塊の表面温度Tf
と室RM1における庫内温度T1との差が小さくなり、庫
内温度T1が設定下限温度TLに近づく頃にはほぼ解凍が
終了して冷凍塊の表面温度Tfも設定下限温度TLに近づ
くことになる。庫内温度T1が設定下限温度TLと等しく
設定されたファン停止温度TE1を越えると温度センサT
h4が導通してリレーR9の励磁コイルに通電するた
め、メーク接点R9−1,R9−2を導通せしめてリレ
ーR10を導通させるとともに自己保持回路S9によっ
てリレーR10をオン状態で自己保持せしめる。リレー
R10のブレーク接点R10−3はリレーR8における
自己保持回路S8内で強制解除回路を構成しており、リ
レーR10への通電によって同ブレーク接点R10−3
が非導通となるとリレーR8への通電が停止される。従
って、庫内ファン30a,30bと直列に接続されたメ
ーク接点R8−2は非導通となって当該庫内ファン30
a,30bを停止せしめる。 【0040】庫内ファン30a,30bが停止すると冷
凍塊における表面温度Tfの上昇は緩慢化し、また、室
RM1内の庫内温度T1は徐々に上昇をつづける。そし
て、庫内温度T1が設定上限温度THを越えると上述した
ように冷却機構50が始動され、以後、室RM1は庫内温
度T1が設定上限温度THと設定下限温度TLとの間に保持
される通常の冷蔵庫となって解凍が終了した冷凍塊を保
存する。 【0041】なお、本第一実施例においては、解凍を促
進するために使用する庫内ファン30a,30bは設定
下限温度TLよりわずかに低いファン始動温度TSにて作動
を開始し、設定下限温度TLと同一に設定されたファン停
止温度TE1にて作動を終了しているが、庫内ファン30
a,30bを停止せしめるファン停止温度については他
の温度とすることもできる。 【0042】例えば、設定下限温度TLと設定上限温度TH
との間のファン停止温度TE2としたり、設定上限温度TH
と同一のファン停止温度TE3とすることも可能である。
このように設定した場合、図7にも示すように庫内ファ
ン30a,30bが作動している期間が長くなり、温度
が上昇しにくいような大きな冷凍塊の内部まで均一に解
凍することもできる。 【0043】庫内温度を表示する表示器を備える冷蔵庫
においては、当該表示器として所定電圧を印加したとき
に点滅表示可能なものを使用し、この信号端子を庫内フ
ァン30a,30bと並列に接続する構成としてもよ
い。このように構成すると、庫内ファン30a,30b
が作動する解凍時には表示器が点滅表示となる。温度表
示がフラッシングしていると、特に温度を読み取る意志
がなくても目に入りやすく、利用者は極めて容易に解凍
中となっていることを判断できる。また、温度表示が通
常となったときには、利用者は通常の表示を視認して解
凍が終了したことを認知できる。このように、所定の温
度領域となると表示が点滅することにより、温度表示を
読み取ることなく庫内温度の変化や解凍中であることを
知ることができる。 【0044】ところで、本第一実施例においては庫内フ
ァン30a,30bの制御をワイアロジックのシーケン
ス回路71bで行なっているが、室RM1内の庫内温度T
1を検出する温度センサと、同温度センサの検出結果に
基づいてマイコンなどで所定の判断を行なう制御部と、
同制御部の判断に応じて上記庫内ファン30a,30b
への通電を制御するリレーを配設し、ソフトウェア制御
によって庫内ファン30a,30bの作動と停止を行な
ってもよい。 【0045】すなわち、制御部は、所定時間ごとに温度
センサが出力する信号に応じた庫内温度T1を入力し、
同庫内温度T1と予め定められたファン始動温度TSとを
比較して庫内温度T1の方が小さい場合に上記リレーを
制御して庫内ファン30a,30bに通電せしめる。一
方、通電後は、庫内温度T1がファン停止温度TEより大
きいか否かを判断し、同庫内温度T1の方が大きい場合
には上記リレーを制御して庫内ファン30a,30bに
対する通電を停止せしめる。 【0046】このような制御を行なえば上述したワイア
ロジックの場合と同様に庫内ファン30a,30bの作
動と停止を行なうことができる。また、ワイアロジック
のシーケンス回路71bにおいては、冷凍塊が収容され
たときの判断を、庫内温度T1とファン始動温度TSとの
比較において行なっているが、ソフトウェア制御におい
ては、庫内温度T1が低下する際の速度に基づいて判断
することもできる。 【0047】図8はかかる判断を行なうサブルーチンプ
ログラムに対応したフローチャートである。この始動開
始条件判断のサブルーチンは他の処理を行なうメインル
ーチンから割り込み処理などによって一定時間ごとに実
行され、制御部のマイコンはステップ100にて温度セ
ンサが検出した庫内温度T1(T1n ){なお、n はサ
ンプリングのタイミングを表す。)を入力し単位時間あ
たりにおける庫内温度T1の低下温度(T1n−T1(n-
1))を計測する。そして、ステップ110にてこの低下
温度(T1n−T1(n-1))が予め定められた温度低下し
きい値TTHよりも大きいか否かを判断し、小さい場合に
は何もせずに当該サブルーチンを終了する。 【0048】通常行なわれている冷却機構50による冷
却では、室RM1,RM2内の庫内温度T1,T2が低下す
る割合は限度があり、あまり急激に低下することはな
い。しかし、比熱の大きな冷凍塊を収容した場合には室
RM1内の庫内温度T1は急激に低下する。従って、低下
温度(T1n−T1(n-1))が温度低下しきい値TTHより
も大きい場合には室RM1内に冷凍塊が収容されたものと
判断することができ、マイコンはステップ120にて庫
内ファン30a,30bを始動せしめる。 【0049】なお、この場合は、逐次、庫内温度T1の
低下割合を算出しているが、温度低下が急激な場合には
コンプレッサモータ52aの作動時間が短くなるので、
当該コンプレッサモータ52aの作動時間を計測し、こ
の作動時間と過去の平均的な作動時間とを比較する。そ
して、作動時間が所定の時間よりも短かい場合には室RM
1内に冷凍塊が収容されたものと判断して、庫内ファン
30a,30bを始動せしめればよい。 【0050】なお、上述した実施例においては、庫内フ
ァン30a,30bは解凍時に作動して解凍に適した風
量を送風しているが、冷蔵時には室RM1内の温度を均一
化せしめるために微風を送風するようにしても良い。こ
の場合、冷蔵時にファンモータ31の回転速度を落とし
たり、ファンモータ31を間欠的に作動せしめたり、作
動させる庫内ファン30a,30bの数を減少させたり
すれば良い。 【0051】また、室RM1内に庫内ファン30a,30
bを配設しているが、室RM2内に庫内ファン30a,3
0bを配設して解凍室としてもよい。同庫内ファン30
a,30bは上下に二個を配置してあるが、下方に一個
のみ配置して空気を上方に向けて吹き出すようにして配
置してもよい。さらに、その吹き出し方向を隔壁に向
け、同隔壁による熱交換を促進せしめるようにしてもよ
い。 【0052】一方、上述した実施例においては、収納箱
内を二つに区分けしているが、中央に解凍箱を配置して
三つに区分けするなど、その区分け数については任意で
ある。また、左右に区分けするのではなく、上下方向に
区分けするなど、区分け方向についても任意である。そ
の他、温度制御や除霜制御などの制御方法についても上
記実施例に限定されるものではない。 【0053】<第二実施例>図9は本発明の一実施例に
かかる冷蔵庫の一部破断正面図、図10は一部破断上面
図である。なお、本第二実施例においては、上記第一実
施例と異なり、室RM2内に庫内ファン30a,30b
を配設してある。図において、冷蔵庫本体は断熱箱10
と収納箱20とを備えており、断熱箱10は外箱11の
内壁と内箱12の外壁との間に発泡ウレタン等の断熱材
料13を充填して構成され、その前面には左右一対の開
口14a,14bが形成されるとともに当該開口14
a,14bを開放及び閉塞せしめる断熱扉15a,15
bがヒンジにより開閉可能に取り付けられている。な
お、この断熱扉15a,15bと開口14a,14bの
周縁との間には外気と絶縁するためのシール材15a
1,15b1が配設されている。 【0054】収納箱20は熱良導部材であるステンレス
などの金属板材により一面に開口部21を有する筺体状
に形成され、当該収納箱20は開口部21が断熱箱10
の開口14a,14bに共に望むように位置合わせして
断熱箱10の前壁内面外周縁部に固着して支持されてい
る。このとき、収納箱20の左右側壁22,23と上壁
24と底壁25と後壁26はそれぞれ断熱箱10におけ
る内箱12の内壁と所定の間隔を空けて保持され、当該
間隙は空気流循環通路Wを形成している。 【0055】収納箱20内では熱良導部材であるステン
レスの金属板材で製造された隔壁27が上辺と下辺にて
当該収納箱20の上壁24と底壁25とに固定され、収
納箱20内を図示右方の室RM1と図示左方の室RM2
に区分している。なお、隔壁27の周囲には図示しない
シール材を配設してあり、室RM1,RM2は気密に隔
てられている。 【0056】二つの庫内ファン30a,30bはそれぞ
れファンモータ31の回転軸心にファン32を固定して
構成され、室RM2内にて収納箱20の左壁22上に取
り付けられている。また、当該庫内ファン30a,30
bの前面には空気流路を形成するためのカバー40が取
り付けられており、同カバー40は上記ファン32に面
する部分に排気口41が形成されるとともに下部には吸
入口42が形成されている。すなわち、同カバー40の
上辺の端部は上壁24に接し、断面L字型として屈曲さ
れた左辺の端部は収納箱の左側壁22に接し、右辺の端
部は収納箱20の後壁26に接し、下辺は上記左側壁2
2と所定の間隙を空けて上記吸入口42を形成してい
る。 【0057】庫内ファン30a,30bの前方側におけ
る上壁24には、図11及び図12に示す平板状の結露
水捕捉プレート28が取り付けられている。同結露水捕
捉プレート28は多数の貫通孔を形成した薄肉プレート
28aと孔を形成していないベースプレート28bとを
微少間隔だけ隔てた状態を保持して一体的に構成されて
おり、プレスにて四箇所に上方に向けた突出止め部28
c1〜28c4を形成してある。この突出止め部28c
1〜28c4の高さは約10mmとなっており、当該突
出止め部28c1〜28c4の中心にはネジ止め用の貫
通孔が形成されている。そして、結露水捕捉プレート2
8は図12に示すようにして当該突出止め部28c1〜
28c4を上記上壁24に当接してネジ止め固定されて
いる。この結果、結露水捕捉プレート28と上壁24と
の間には空気流路が形成されている。なお、上壁24は
奥側がやや低くなるように傾斜しており、結露水捕捉プ
レート28にて捕捉された結露水は奥側に流れ落ちるよ
うになっている。 【0058】断熱箱10における収納箱20の左側壁2
2と面する壁部には冷媒の気化熱により冷却を行なう冷
却機構50のエバポレータ51がその空気流路を上下方
向に向けて固定され、かつ、当該エバポレータ51と収
納箱20の左側壁22との間には、上部に空気流通孔6
1が形成されるとともに同空気流通孔61に送風ファン
62を配設した遮蔽板60がその上辺にて断熱箱10に
おける内箱12の上壁より垂下するように固定されてい
る。同遮蔽板60の下辺と内箱12における下壁との間
には十分な間隙が形成され、当該間隙からエバポレータ
51の空気流路を介して上部の空気流通孔61へ連通す
る空気冷却流路を形成している。 【0059】なお、冷却機構50は、図13に示すよう
に、上記エバポレータ51から供給される気化冷媒を圧
縮するコンプレッサ52と、同圧縮された圧縮冷媒を空
冷ファン53による空冷作用の下に凝縮するコンデンサ
54と、同凝縮された凝縮冷媒を除湿するドライヤ55
と、同除湿凝縮冷媒を低温低圧の冷媒に変換して上記エ
バポレータ51に供給するキャピラリチューブ56と
は、断熱箱10の左方に形成された補助箱10aに収納
されている。 【0060】また、コンプレッサ52の出力側とエバポ
レータ51の入力側との間にはホットガス弁57が介在
されており、このホットガス弁57を開くとコンプレッ
サ52にて圧縮された高温の圧縮冷媒がエバポレータ5
1に供給され、このエバポレータ51を加熱する。すな
わち、このホットガス弁57を開閉して冷却機構50を
加温機構とさせることができる。従って、本実施例にお
いては、上記庫内ファン30a,30bとこの加温機構
とにより解凍促進機構を構成している。 【0061】室RM1,RM2内には、それぞれの庫内
温度T1,T2を検出するセンサTh1,Th2が配設
されており、各センサTh1,Th2は図14に示す電
気制御回路70に接続されている。そして、当該電気制
御回路70内のCPU71は検出された庫内温度T1,
T2に基づき図15及び図16に示すフローチャートに
対応したプログラムを実行する。同電気制御回路70は
補助箱10a内に収納されており、この電気制御回路7
0には上記センサTh1,Th2とともに、庫内ファン
30a,30bと、この庫内ファン30a,30bの作
動を選択する選択スイッチSwと、上記冷却機構50の
コンプレッサモータCmと、ホットガス弁57(HV)
とが接続されている。なお、コンプレッサモータCmと
空冷ファン53とは並列に接続されコンプレッサモータ
Cmの作動時には空冷ファン53が作動するようにして
いる。 【0062】次に、上記構成からなる本実施例の動作を
説明する。冷蔵庫を据え付けた後、図示しない主電源ス
イッチをオンにすると、電気制御回路70におけるCP
U71は図15に示すフローチャートに対応したメイン
プログラムの実行を開始し、まず、ステップ100の初
期設定処理にて、各種の変数やフラグをクリアする。こ
こにおいて、フラグとしては、解凍開始と判断する際に
使用する開始フラグSFと、冷却運転を行なっているか
否かの判断に使用する運転フラグDFとがあり、変数と
してはソフトウェアタイマに使用するタイマ用カウンタ
Tcなどがある。そして、初期設定としては、開始フラ
グSFをリセットし、運転フラグDFをリセットし、タ
イマ用カウンタTcをクリアしておく。 【0063】初期設定の後、CPU71はステップ11
0にて以下の制御の判断基準となるデータとして、セン
サTh1,Th2が検出した庫内温度T1,T2と、選
択スイッチSwの選択状態を入力する。ステップ120
では、CPU71は庫内温度T1と解凍開始の判断基準
となる解凍開始温L1とを比較し、解凍開始温L1より
低くなっているか否かを判断する。室RM1,RM2
は、図17に示すように、上限設定温度H0と下限設定
温度L0との間である設定温度範囲内となるように保持
される。しかし、この解凍開始温L1は設定温度範囲内
よりも低い温度となっており、電源投入直後は冷却され
ていないので処理はステップ130に進む。 【0064】ステップ130では庫内ファン30a,3
0bを手動で作動させるための選択スイッチSwの状況
を判断するものであり、当初、この選択スイッチSwで
作動を選択していないものとすると処理はステップ14
0に進む。ステップ140では開始フラグSFがセット
され、かつ、タイマがまだ始動していないか否かを判断
する。開始フラグSFは上記ステップ120またはステ
ップ130にてYesと判断されたときにセットされる
ため、今回の判断ではまだセットされていない。従っ
て、処理はステップ150に進む。 【0065】ステップ150ではタイマ用カウンタTc
の値に基づいてタイマが経時中か否かを判断する。本タ
イマはタイマ用カウンタTcが「0」のときに非計時中
を表し、正の値の時に計時中を表す。タイマ用カウンタ
Tcは初期設定においてクリアされたままであるので、
今回は非計時中となって処理はステップ170に進む。 【0066】ステップ170では、運転フラグDFの状
態に基づいて冷却運転中か否かを判断する。同運転フラ
グDFは初期設定においてリセットされており、このリ
セット状態は冷却運転でないことを表すので、CPU7
1はステップ190にて庫内温度T1が上限設定温度H
0よりも高いか判断する。電源投入直後は、庫内はまだ
冷却されていないので、高いものと判断され、ステップ
192にてコンプレッサモータCmの運転を開始させる
とともに、ステップ194では運転フラグDFをセット
して冷却運転中であることを指示させておく。 【0067】コンプレッサモータCmが運転を開始する
とともに空冷ファン53も運転を開始し、送風ファン6
2が空気流循環通路W内の空気を当該エバポレータ51
に通過せしめて冷却させつつ収納箱20の外周に冷気を
循環せしめる。ステップ194を終了すると、ステップ
110に戻って上述した処理を繰り返す。しかし、次
に、ステップ170にて冷却運転中か否かを判断する
と、既に冷却運転を開始しているので、処理はステップ
180に進み、庫内温度T1が下限設定温度L0以下と
なっていないか判断する。冷却機構50による冷却が進
んで、徐々に収納箱20内の温度が低下し、設定温度範
囲の下限以下となったときにはステップ182にてコン
プレッサモータCmの運転を停止するとともに、ステッ
プ184にて運転フラグDFをリセットする。 【0068】以上を繰り返すことにより、庫内温度T1
は図17に示すように概ね上限設定温度H0と下限設定
温度L0との範囲内に保持される。ところで、使用者が
冷凍塊を解凍するために室RM2内に収納すると、同冷
凍塊の冷熱により室RM2の庫内温度T2は急激に低下
する。一方、室RM1はこの室RM2と隔壁27だけで
隔てられており、この隔壁27は熱良導部材で形成され
ているので、室RM2の庫内温度T2が低下するのにと
もなって室RM1の庫内温度T1も低下し始める。 【0069】室RM1の庫内温度T1が低下してきて下
限設定温度L0以下となれば、上述したようにして冷却
機構50の運転は停止され、さらに低下して解凍開始温
L1以下となると、CPU71はステップ120にて解
凍開始温を検出したものと判断し、ステップ122にて
開始フラグSFをセットする。すると、ステップ140
では開始フラグSFがセットされていると判断されると
ともに、タイマ用カウンタTcがクリアされているので
タイマがオフであると判断され、処理はステップ142
に進む。 【0070】ステップ142ではCPU71はタイマを
始動すべくタイマ用カウンタTcに「1」を代入し、ス
テップ144では解凍を促進すべく庫内ファン30a,
30bを始動する。庫内ファン30a,30bは室RM
2内の空気をカバー40の下方から吸引して同カバー4
0の通気孔41から室RM2内に排気して冷気を循環さ
せる。すると、冷凍塊の周囲に冷気が送られ、解凍を促
進させることができる。 【0071】また、庫内ファン30a,30bが送出す
る空気の一部は結露水捕捉プレート28の上方に形成さ
れた空気流路に入り込み、隔壁27の近くから出てくる
ので、室RM2内の空気をくまなく循環させることがで
きる。この際、空気流路を形成するための通常のダクト
を使用すれば庫内の収納空間が減少してしまうが、板状
の結露水捕捉プレート28を使用することにより、省ス
ペースで空気流路を形成できる。なお、結露水捕捉プレ
ート28はベースプレート28bと薄肉プレート28a
との間に形成した微少間隙にて結露水を捕捉し、滴下す
るのを防止する。 【0072】冷凍塊に空気が送風された場合、冷気に臭
いが付くこともあるが、本実施例では室RM1,RM2
が気密に隔てられているので、ノンラップの状態で解凍
を行なうことができる。庫内ファン30a,30bを運
転させるだけで解凍を促進することができるものの、本
実施例においては、収納箱20内が低温のときには冷却
機構50をヒートポンプとして使用する。具体的には、
ステップ146にて収納箱20内の全室RM1,RM2
が解凍開始温よりも低くなっているかを判断し、全室R
M1,RM2が低温となっている場合のみ、ステップ1
47にてホットガス弁HVを開くとともに、ステップ1
48にてコンプレッサモータCmの運転を開始する。す
ると、コンプレッサ52で圧縮されて高温となった冷媒
が直接エバポレータ51に供給され、エバポレータ51
を加熱する一方で送風ファン62が空気流循環通路W内
の空気を供給する。この結果、空気流循環通路W内の空
気は加熱され、収納箱20の外周側から庫内を暖める。
このように、解凍を促進させるための条件は、収納箱2
0内の全室RM1,RM2が解凍開始温よりも低くなっ
ていることであるため、収納箱20の庫内温度が高いと
きに解凍の促進を開始して同庫内温度が上昇してしまう
事態を未然に防いでいる。 【0073】一度、このようにして解凍開始の判断を行
なうと、次にステップ120にて解凍開始温が検出され
てもタイマが計時中となって上述した解凍開始の処理を
繰り返すことはない。タイマ用カウンタTcが正の値と
なると計時中を表すので、CPU71はステップ150
でタイマ計時中か否かを判断した後、ステップ152に
てタイマ用カウンタTcの値を「1」だけ増加させる。
そして、ステップ160では、同タイマ用カウンタTc
の値に基づいてタイマが計時を終了したか否かを判断す
る。タイマ用カウンタTcは計時中にステップ152に
て「1」づつカウントアップされるようになっており、
タイマの計時終了判断はタイマ用カウンタTcの値と所
定時間を表す積算値とを比較して行なう。同積算値とし
て30分に相当する値が設定されているとすれば、解凍
開始から約30分経過したときにタイマ用カウンタTc
の値は同積算値を越え、タイマ計時終了と判断される。 【0074】CPU71は、ステップ160にてタイマ
計時終了と判断すると、ステップ162以下で解凍を促
進させるための機構を停止させる。すなわち、ステップ
162にて庫内ファン30a,30bを停止し、ステッ
プ164にてホットガス弁HVを閉じ、ステップ166
にてコンプレッサモータCmを停止する。また、続くス
テップ168では解凍促進処理に利用するタイマ用カウ
ンタTcをクリアし、ステップ169では開始フラグS
Fをリセットし、次の解凍開始の判断に備える。 【0075】タイマの計時終了後、室RM1の庫内温度
が設定温度範囲まで上昇していれば通常の冷蔵保存を行
なうが、その時点でまだ解凍開始温L1より低ければ再
度上述したようにして解凍促進のための処理を実行す
る。従って、タイマの計時時間を短めにしておけば、こ
まめに庫内の温度を判断して解凍を促進させるべきか否
かを判断することができる。これに対し、タイマの計時
時間を長めに設定したい場合には、ステップ152にて
タイマ用カウンタTcを増加させた後、ステップ146
と同様に全室RM1,RM2内が低温であるかどうか判
断し、少なくとも全室RM1,RM2が低温でないのな
らば、加温機構だけでも停止すると冷蔵保存中の食品を
良好に保存することができる。 【0076】ところで、室RM1の庫内温度T1が低下
してくるタイミングと室RM2に冷凍塊を収納したタイ
ミングとの間には時間差が生じてしまう。従って、常に
庫内温度T1だけで解凍開始を判断しようとすると、図
17に示すように、この時間差分だけ解凍終了も遅くな
りがちである。しかし、本実施例においては、選択スイ
ッチSwを備えており、利用者が室RM2に冷凍塊を収
納したらこの選択スイッチSwで解凍を指示することが
できる。CPU71はステップ130にて同選択スイッ
チSwがオンにされているか否かを判断しており、オン
であるときには解凍開始オンを検出したときと同様に開
始フラグSFをセットする。この結果、図17に示すよ
うに、すぐに解凍促進の処理が実行され、上述した時間
差による解凍の遅延も生じなくなる。 【0077】なお、上述した実施例においては、収納室
内を二室に区分した例に基づいて説明したが、一室であ
る場合においても温度の低下を検出して解凍促進機構を
作動させることができる。また、二室とした場合にいず
れか一方だけを解凍室とするのではなく、他の室内にも
庫内ファンを備え付けて解凍室とする事ができるように
しても良い。さらに、結露水捕捉プレート28について
は、一室だけでなく他の室内にも取り付けておくように
しても良い。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の第一実施例にかかる冷蔵庫の正面図で
ある。 【図2】同冷蔵庫の一部破断正面図である。 【図3】同冷蔵庫の一部破断上面図である。 【図4】冷却機構の構成を示す図である。 【図5】電気制御回路の回路図である。 【図6】温度制御の状態を示す図である。 【図7】庫内温度と庫内ファンの運転との関係等を示す
図である。 【図8】ソフトウェア制御によるファンの始動条件判断
に対応するフローチャートである。 【図9】本発明の第二実施例にかかる冷蔵庫の一部破断
正面図である。 【図10】同冷蔵庫の一部破断上面図である。 【図11】結露水捕捉プレートの斜視図である。 【図12】結露水捕捉プレートの取付構造を示す断面図
である。 【図13】冷却機構の概略構成図である。 【図14】同冷蔵庫における制御系統を示すブロック図
である。 【図15】CPUが実行するメインプログラムのフロー
チャートである。 【図16】温度制御の処理のフローチャートである。 【図17】温度制御される庫内温度の変化を示す図であ
る。 【符号の説明】 <第一実施例> 20…収納箱 30a,30b…庫内ファン 71a…温度制御用シーケンス回路 71b…庫内ファン制御用シーケンス回路 Th1〜Th4…温度センサ TH…設定上限温度 TL…設定下限温度 TS…ファン始動温度 <第二実施例> 20…収納箱 30a,30b…庫内ファン 70…電気制御回路 71…CPU 72…温度表示器 Th1,Th2…センサ
フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平4−151327 (32)優先日 平成4年5月18日(1992.5.18) (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 昭61−205766(JP,A) 特開 平3−99927(JP,A) 特開 昭62−294892(JP,A) 特開 平4−45371(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25D 17/06,17/08

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 収納箱内を冷却する冷蔵庫において、 前記収納箱内で解凍を促進させる解凍促進機構と、 前記収納箱内の空気温度を検出する温度検出手段と、 この温度検出手段により検出された前記収納箱内の温度
    の変化度を検出してこの検出された変化度が所定の変化
    度よりも急激な低下を示したときに前記解凍促進機構を
    作動させる解凍制御手段とを具備することを特徴とする
    冷蔵庫。
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