JP3435934B2 - 油圧エレベーター装置 - Google Patents
油圧エレベーター装置Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、かごが油圧ジャ
ッキに係合されて昇降する油圧エレベーター装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】図2は、例えば特開平5−286670
号公報に示された油圧エレベーター装置に類似した従来
の油圧エレベーター装置を示す油圧回路図である。図に
おいて、1はプランジャー1aを有する油圧ジャッキ、
2は油圧ジャッキ1に支持されたかご、3は可逆回転可
能な油圧ポンプ、4は油圧ポンプ3を駆動する電動機、
5は第一開閉弁で、主室5a及び弁体5bを介して主室
5aと隔離された背室5cが設けられている。 【0003】また、第一開閉弁5は油圧ジャッキ1と油
圧ポンプ3に主室5aが連通し、背室5c内の圧油の流
出入により弁体5bを作動させて油圧ジャッキ1と油圧
ポンプ3との間の圧油流路を開閉して、かご2が走行し
ているときは開口し、かご2が停止しているときは閉口
する。 【0004】6は油圧の第一主回路で、油圧ジャッキ
1、第一開閉弁5、油圧ポンプ3を順次接続し、第一開
閉弁5と油圧ポンプ3の間に第一回路6aが形成され、
また油圧ジャッキ1と第一開閉弁5の間に第二回路6b
が形成される。7はフィルタ、8は油槽、9はパイロッ
ト回路で、油圧ジャッキ1と第一開閉弁5の背室5cを
接続する圧油流入回路9a、第一開閉弁5の背室5cと
油槽8を接続する第一圧油排出回路9b及び第二圧油排
出回路9cが設けられている。 【0005】10は第一圧油排出回路9bに設けられて
第一圧油排出回路9bを開路又は閉路させる常時閉形の
電磁弁である。11は圧油流入回路9aに設けられた可
変絞り弁、12は第一圧油排出回路9bに設けられた可
変絞り弁、13は常時閉形の電磁弁10、油圧ポンプ3
を駆動する電動機、その他後述する機器に接続された制
御装置である。 【0006】14は下降運転の減速走行中に第一開閉弁
5を、全開と全閉の間の所定開度で保持できるようにす
る開度調整絞りで、開度調整絞り14の可変絞り14c
の開度を調整するための調整ねじ14a、調整ねじ14
aとの間で可変絞り14cの開度を形成するスリーブ1
4bが設けられている。15は常時閉形の電磁弁、16
は可変調整絞りである。 【0007】17は油圧の第二主回路で、第二主回路第
一回路17a及び第二主回路第二回路17bによって構
成され、油圧ポンプ3、第一開閉弁5、第二開閉弁1
8、油圧ジャッキ1を順次接続する。また、第二開閉弁
18は、主室18aと弁体18bと背室18cが設けら
れて通路18dを介して主室18aと背室18cが接続
され、油圧ポンプ3から油圧ジャッキ1へ圧油が流入す
るときには開口する。そして、押しばね18eが設けら
れて弁体18bを常に閉口する方向に付勢している。1
9及び20はそれぞれ圧力検出器、21はかご2の昇降
位置を検出する位置検出装置である。 【0008】従来の油圧エレベーター装置は上記のよう
に構成され、今、かご2が上昇運転されるとすると各機
器が次に述べるように作動する。すなわち、油圧エレベ
ーター装置の運転制御装置(図示しない)から上昇運転
指令が発せれると、制御装置13の動作により電動機4
が回転数制御されて付勢され、油圧ポンプ3が駆動され
第二主回路第一回路17aの油圧が上昇する。そして、
第二主回路第一回路17aの圧力が第二主回路第二回路
17bの圧力と押しばね18eの力に打ち勝ったときに
弁体18bが開口して油圧ジャッキ1に圧油が流入す
る。 【0009】これによって、かご2が上昇を始め、電動
機4の回転数が増すに従ってかご2が加速され、第二開
閉弁18の弁体18bを通過する圧油の流量の増大に伴
い弁体18bの開度が大きくなる。そして、かご2の速
度が定格速度に達すると電動機4の回転数が一定になり
油圧ポンプ3からの圧油の吐出流量が一定となる。 【0010】また、上昇運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により、停止階の所定距離手前で減速指令
が発せられると、電動機4の回転数が減少するに従っ
て、かご2は減速走行し第二開閉弁18の弁体18bを
通過する圧油の流量の減少に伴い弁体18bの開度が小
さくなる。そして、停止階の着床位置にかご2が到達す
ると第二開閉弁18の弁体18bが全閉して電動機4が
消勢される。 【0011】また、かご2の下降運転時は油圧エレベー
ター装置の運転制御装置から下降運転指令が発せれる
と、制御装置13の動作により電動機4が回転数制御さ
れて付勢され、これに接続された油圧ポンプ3が駆動さ
れ第一主回路第一回路6aの油圧が上昇する。そして、
圧力検出器19,20を介して第一主回路第一回路6a
の圧力が第一主回路第二回路6bの圧力とほぼ同じにな
ったことが検出されると、制御装置13の動作により常
時閉形の電磁弁10が励磁されて第一圧油排出回路9b
が開路する。 【0012】これにより、第一開閉弁5の背室5cの圧
油が解放されて油槽8へ排出され第一開閉弁5が開口す
る。そして、第一開閉弁5が開口し始めた後に、油圧ジ
ャッキ1内の圧油はかご2の少なくとも自重により押し
出されて、油圧ジャッキ1、第一開閉弁5、油圧ポンプ
3及びフィルタ7を経て油槽8へ排出される。このとき
に、制御装置13の動作により電動機4で駆動される油
圧ポンプ3を介して油圧ジャッキ1内の圧油が排出され
る。 【0013】すなわち、かご2の重量により発生する油
圧ジャッキ1内の圧力と油圧ジャッキ1から排出される
圧油の流量で油圧ポンプ3が駆動されて油圧ポンプ3に
接続された電動機4が発電制動運転される。したがっ
て、制御装置13の動作により電動機4の回転数を制御
することにより所定の運転パターンに従ってかご2が下
降動作する。 【0014】また、かご2の下降運転の走行指令により
制御装置13の動作を介して常時閉形の電磁弁10が励
磁されて第一圧油排出回路9bが開路する。このとき
に、制御装置13の動作によりかご2の下降運転の加速
走行に対して、第一開閉弁5の開度を徐々に増加させる
ように、第一圧油排出回路9bに設けられた可変絞り弁
12の開度を変化させる。これによって、第一開閉弁5
が全開から全閉になるまでの時間を調整することができ
る。 【0015】また、下降運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により、停止階の所定距離手前で制御装置
13によって第一開閉弁5の閉口指令が発せられると、
第一圧油排出回路9bに設けられた常時閉形の電磁弁1
0が消磁されて第一圧油排出回路9bが閉路する。ま
た、常時閉形の電磁弁10が消磁されると同時に常時閉
形の電磁弁15を励磁する。この状態では開度調整絞り
14の可変絞り14cが全閉のため第二圧油排出回路9
cは連通していない。 【0016】このようにして、下降運転の定速走行中に
減速指令によりかご2の速度が減少するのに伴い第一開
閉弁5の開度を徐々に減少させるように圧油流入回路9
aに設けられた可変絞り11の開度を予め設定する。こ
れにより、第一開閉弁5が閉じる時間を調整することが
できる。そして、第一開閉弁5の開度が徐々に減少する
のに伴い、開度調整絞り14のスリーブ14bが追従し
て移動して、可変絞り14cが徐々に開いて第二圧油排
出回路9cが連通する。 【0017】そして、可変絞り14cの開度が、圧油流
入回路9aからの圧油の流入量と、第二圧油排出回路9
cからの圧油の排出量と一致するようなになったとき
に、第一開閉弁5が部分開度で停止する。そして、第一
主回路第一回路6aの圧力が第一主回路第二回路6bの
圧力とほぼ同圧となりかご2が停止する。この後に常時
閉形の電磁弁15を消磁することにより第二圧油排出回
路9cが閉路し圧油の排出量が無くなるため、圧油流入
回路9aからの圧油が第一開閉弁5の背室5cに流入し
て第一開閉弁5が徐々に閉じて全閉するようになってい
る。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の油
圧エレベーター装置において、かご2の上昇に対して第
二開閉弁18が、下降に対して第一開閉弁5がそれぞれ
設けられるため、所要部品数が多くなる。また、各開閉
弁及び油圧ジャッキ1を接続する油圧回路がそれぞれに
必要になり油圧回路が複雑化するという問題点があっ
た。 【0019】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、一つの開閉弁にかごの上昇用制
御機能及び下降用制御機能が装備されて油圧回路が構成
された油圧エレベーター装置を得ることを目的とする。 【0020】 【課題を解決するための手段】この発明に係る油圧エレ
ベーター装置においては、圧油を油圧ジャッキへ圧送す
る油圧ポンプを駆動する電動機の回転数を変化させて油
圧ポンプの吐出流量を変化させ、油圧ジャッキに係合さ
れたかごの上昇動作を制御し、電動機の回転数を変化さ
せて油圧ジャッキ内の圧油の排出流量を制御してかごの
下降動作を制御する制御装置と、油圧ジャッキ及び油圧
ポンプの間に設けられてかごが走行するときには開口
し、かごが停止しているときは閉口する開閉弁と、油圧
ジャッキと開閉弁の背室を接続する圧油流入回路及び開
閉弁の背室に接続された圧油排出回路からなるパイロッ
ト回路と、圧油排出回路に設けられて下降運転時に圧油
排出回路を連通させて開閉弁の背室の圧油を解放して開
閉弁を開口させる常時閉形の電磁弁と、開閉弁に設けら
れた下降制御用弁体に変位自在に装備されて閉口方向へ
付勢され下降制御用弁体に対して所定位置に保持され、
油圧ポンプの圧油圧力が油圧ジャッキの圧油圧力を超え
たときに下降制御用弁体に対して移動して開口し、油圧
ポンプと油圧ジャッキの間に油路を形成すると共に、下
降運転時の常時閉形の電磁弁の動作による開閉弁の変位
によって下降制御用弁体とともに移動して開口位置に変
位する上昇制御用弁体とが設けられる。 【0021】 【発明の実施の形態】実施の形態1. 図1は、この発明の一実施の形態を示す油圧回路図であ
る。図において、1はプランジャー1aを有する油圧ジ
ャッキ、2は油圧ジャッキ1に支持されたかご、3は可
逆回転可能な油圧ポンプ、4は油圧ポンプ3を駆動する
電動機、5は開閉弁で、主室5a及び下降制御用弁体5
dを介して主室5aと隔離された背室5cが設けられて
いる。 【0022】また、開閉弁5には下降制御用弁体5dに
設けられた上昇制御用弁体5e、下降制御用弁体5dに
対して上昇制御用弁体5eを図1において下降させる方
向、すなわち閉口方向に付勢する押しばね5f、上昇制
御用弁体5dに設けられて上昇制御用弁体5eの閉口方
向変位を所定位置で阻止する阻止子5gが設けられてい
る。 【0023】なお、開閉弁5は油圧ジャッキ1と油圧ポ
ンプ3に主室5aが連通し、背室5c内の圧油の流出入
により下降制御用弁体5dを作動させて、上昇制御用弁
体5eを介して油圧ジャッキ1と油圧ポンプ3との間の
圧油流路を開閉して、かご2が走行しているときは開口
し、かご2が停止しているときは閉口する。 【0024】6は油圧の主回路で、油圧ジャッキ1、開
閉弁5、油圧ポンプ3を順次接続し、開閉弁5と油圧ポ
ンプ3の間に第一回路6aが形成され、また油圧ジャッ
キ1と開閉弁5の間に第二回路6bが形成される。7は
フィルタ、8は油槽、9はパイロット回路で、油圧ジャ
ッキ1と開閉弁5の背室5cを接続する圧油流入回路9
a、開閉弁5の背室5cと油槽8を接続する第一圧油排
出回路9b及び第二圧油排出回路9cが設けられてい
る。 【0025】10は第一圧油排出回路9bに設けられて
第一圧油排出回路9bを開路又は閉路させる常時閉形の
電磁弁、11は圧油流入回路9aに設けられた可変絞り
弁、12は第一圧油排出回路9bに設けられた可変絞り
弁、13は常時閉形の電磁弁10、油圧ポンプ3を駆動
する電動機、その他後述する油圧回路を構成する機器に
接続された制御装置である。 【0026】14は下降運転の減速走行中に開閉弁5
を、全開と全閉の間の所定開度で保持できるようにする
開度調整絞りで、開度調整絞り14の可変絞り14cの
開度を調整するための調整ねじ14a、調整ねじ14a
との間で可変絞り14cの開度を形成するスリーブ14
bが設けられている。15は常時閉形の電磁弁、16は
可変調整絞りである。19及び20はそれぞれ圧力検出
器、21はかご2の昇降位置を検出する位置検出装置で
ある。 【0027】上記のように構成された油圧エレベーター
装置において、今、かご2が上昇運転されるとすると各
機器が次に述べるように作動する。すなわち、油圧エレ
ベーター装置の運転制御装置(図示しない)から上昇運
転指令が発せれると、制御装置13の動作により電動機
4が回転数制御されて付勢され、油圧ポンプ3が駆動さ
れ主回路6の第一回路6aの油圧が上昇する。そして、
主回路6の第一回路6aの圧力が主回路6の第二回路6
bの圧力と押しばね5fの力に打ち勝ったときに上昇制
御用弁体5eが開口して油圧ジャッキ1に圧油が流入す
る。 【0028】これによって、かご2が上昇を始め、電動
機4の回転数が増すに従ってかご2が加速され、上昇制
御用弁体5eを通過する圧油の流量の増大に伴い上昇制
御用弁体5eの開度が大きくなる。そして、かご2の速
度が定格速度に達すると電動機4の回転数が一定になり
油圧ポンプ3からの圧油の吐出流量が一定となる。 【0029】また、上昇運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により停止階の所定距離手前で減速指令が
発せられると、電動機4の回転数が減少するに従って、
かご2は減速走行し上昇制御用弁体5eを通過する圧油
の流量の減少に伴い上昇制御用弁体5eの開度が小さく
なる。そして、停止階の着床位置にかご2が到達すると
上昇制御用弁体5eを通過する流量がなくなるため上昇
制御用弁体5eが全閉し、その後に電動機4が消勢され
る。 【0030】また、かご2の下降運転時は油圧エレベー
ター装置の運転制御装置から下降運転指令が発せれる
と、制御装置13の動作により電動機4が回転数制御さ
れて付勢され、これに接続された油圧ポンプ3が駆動さ
れ主回路6の第一回路6aの油圧が上昇する。そして、
圧力検出器19,20を介して主回路6の第一回路6a
の圧力が主回路6の第二回路6bの圧力とほぼ同じにな
ったことが検出されると、制御装置13の動作により常
時閉形の電磁弁10が励磁されて第一圧油排出回路9b
が開路する。 【0031】これにより、開閉弁5の背室5cの圧油が
油槽8へ排出されて、開閉弁5の下降制御用弁体5d及
び阻止子5gを介して上昇制御用弁体5eが下降制御用
弁体5dと一体となって移動し、下降制御用弁体5d、
すなわち開閉弁5が開口する。そして、開閉弁5が開口
し始めた後に、油圧ジャッキ1内の圧油はかご2の少な
くとも自重により押し出されて、油圧ジャッキ1、開閉
弁5、油圧ポンプ3及びフィルタ7を経て油槽8へ排出
される。このときに、制御装置13の動作により電動機
4で駆動される油圧ポンプ3を介して油圧ジャッキ1内
の圧油が排出される。 【0032】すなわち、かご2の自重により発生する油
圧ジャッキ1内の圧力と油圧ジャッキ1から排出される
圧油の流量で油圧ポンプ3が駆動されて油圧ポンプ3に
接続された電動機4が発電制動運転される。したがっ
て、制御装置13の動作により電動機4の回転数を制御
することにより所定の運転パターンに従ってかご2が下
降動作する。 【0033】なお、かご2の下降加速走行時に速度上昇
に伴って開閉弁5の開度を徐々に増加させるように、第
一圧油排出回路9bに設けられた可変絞り弁12の開度
を予め設定することにより開閉弁5が全閉から全開にな
るまでの時間を調整することができる。 【0034】また、下降運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により、停止階の所定距離手前で制御装置
13によって開閉弁5の閉口指令が発せられると、第一
圧油排出回路9bに設けられた常時閉形の電磁弁10が
消磁されて第一圧油排出回路9bが閉路する。そして、
開閉弁5の背室5cに圧油が流入して開閉弁5の開度が
徐々に減少する。なお、圧油排出回路9aに設けられた
可変絞り弁11の開度を変化させることにより開閉弁5
が閉じる時間を調整することができる。 【0035】そして、開閉弁5の開度が徐々に減少する
のに従って開度調整絞り14のスリーブ14bが追従し
て移動して、可変絞り14cが徐々に開いて第二圧油排
出回路9cが連通する。また、圧油排出回路9aからの
圧油の流入量が第二圧油排出回路9cからの圧油の排出
量と一致するような可変絞り14cの開度になったと
き、開閉弁5が部分開度で停止する。なお、圧油流入回
路9aから流入した圧油の全量が第二圧油排出回路9c
を通って排出されると下降制御用弁体5dの移動は停止
する。 【0036】その後に常時閉形の電磁弁15を消磁する
ことにより第二圧油排出回路9cが閉路し圧油の排出量
が無くなるため、圧油流入回路9aからの圧油が開閉弁
5の背室5cに流入して開閉弁5が徐々に閉じて全閉す
る。 【0037】このように、かご2の上昇制御のための上
昇制御用弁体5eと下降制御のための下降制御用弁体5
dが一つの開閉弁5に装備される。このため、所要部品
数を減少することができる。また、開閉弁5及び油圧ジ
ャッキ1を接続する油圧回路を簡略化することができ
て、所要部品数の減少とも相まって油圧エレベーター装
置の構成を簡易化し、製造費を低減することができる。 【0038】 【発明の効果】この発明は以上説明したように、圧油を
油圧ジャッキへ圧送する油圧ポンプを駆動する電動機の
回転数を変化させて油圧ポンプの吐出流量を変化させ、
油圧ジャッキに係合されたかごの上昇動作を制御し、電
動機の回転数を変化させて油圧ジャッキ内の圧油の排出
流量を制御してかごの下降動作を制御する制御装置と、
油圧ジャッキ及び油圧ポンプの間に設けられてかごが走
行するときには開口し、かごが停止しているときは閉口
する開閉弁と、油圧ジャッキと開閉弁の背室を接続する
圧油流入回路及び開閉弁の背室に接続された圧油排出回
路からなるパイロット回路と、圧油排出回路に設けられ
て下降運転時に圧油排出回路を連通させて開閉弁の背室
の圧油を解放して開閉弁を開口させる常時閉形の電磁弁
と、開閉弁に設けられた下降制御用弁体に変位自在に装
備されて閉口方向へ付勢され下降制御用弁体に対して所
定位置に保持され、油圧ポンプの圧油圧力が油圧ジャッ
キの圧油圧力を超えたときに下降制御用弁体に対して移
動して開口し、油圧ポンプと油圧ジャッキの間に油路を
形成すると共に、下降運転時の常時閉形の電磁弁の動作
による開閉弁の変位によって下降制御用弁体とともに移
動して開口位置に変位 する上昇制御用弁体とを設けたも
のである。 【0039】これによって、開閉弁に設けられた下降制
御用弁体に上昇制御用弁体が変位自在に装備されて、か
ごの上昇用制御機能と下降用制御機能が一つの開閉弁に
装備される。また、上昇運転時には上昇制御用弁体が下
降制御用弁体に対して移動して開口動作し、下降運転時
には上昇制御用弁体が下降制御用弁体とともに移動して
開口動作する。このため、所要部品数を減少することが
でき、また開閉弁及び油圧ジャッキを接続する油圧回路
を簡略化することができて、所要部品数の減少とも相ま
って、油圧エレベーター装置の構成を簡易化し、製造費
を低減する効果がある。
ッキに係合されて昇降する油圧エレベーター装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】図2は、例えば特開平5−286670
号公報に示された油圧エレベーター装置に類似した従来
の油圧エレベーター装置を示す油圧回路図である。図に
おいて、1はプランジャー1aを有する油圧ジャッキ、
2は油圧ジャッキ1に支持されたかご、3は可逆回転可
能な油圧ポンプ、4は油圧ポンプ3を駆動する電動機、
5は第一開閉弁で、主室5a及び弁体5bを介して主室
5aと隔離された背室5cが設けられている。 【0003】また、第一開閉弁5は油圧ジャッキ1と油
圧ポンプ3に主室5aが連通し、背室5c内の圧油の流
出入により弁体5bを作動させて油圧ジャッキ1と油圧
ポンプ3との間の圧油流路を開閉して、かご2が走行し
ているときは開口し、かご2が停止しているときは閉口
する。 【0004】6は油圧の第一主回路で、油圧ジャッキ
1、第一開閉弁5、油圧ポンプ3を順次接続し、第一開
閉弁5と油圧ポンプ3の間に第一回路6aが形成され、
また油圧ジャッキ1と第一開閉弁5の間に第二回路6b
が形成される。7はフィルタ、8は油槽、9はパイロッ
ト回路で、油圧ジャッキ1と第一開閉弁5の背室5cを
接続する圧油流入回路9a、第一開閉弁5の背室5cと
油槽8を接続する第一圧油排出回路9b及び第二圧油排
出回路9cが設けられている。 【0005】10は第一圧油排出回路9bに設けられて
第一圧油排出回路9bを開路又は閉路させる常時閉形の
電磁弁である。11は圧油流入回路9aに設けられた可
変絞り弁、12は第一圧油排出回路9bに設けられた可
変絞り弁、13は常時閉形の電磁弁10、油圧ポンプ3
を駆動する電動機、その他後述する機器に接続された制
御装置である。 【0006】14は下降運転の減速走行中に第一開閉弁
5を、全開と全閉の間の所定開度で保持できるようにす
る開度調整絞りで、開度調整絞り14の可変絞り14c
の開度を調整するための調整ねじ14a、調整ねじ14
aとの間で可変絞り14cの開度を形成するスリーブ1
4bが設けられている。15は常時閉形の電磁弁、16
は可変調整絞りである。 【0007】17は油圧の第二主回路で、第二主回路第
一回路17a及び第二主回路第二回路17bによって構
成され、油圧ポンプ3、第一開閉弁5、第二開閉弁1
8、油圧ジャッキ1を順次接続する。また、第二開閉弁
18は、主室18aと弁体18bと背室18cが設けら
れて通路18dを介して主室18aと背室18cが接続
され、油圧ポンプ3から油圧ジャッキ1へ圧油が流入す
るときには開口する。そして、押しばね18eが設けら
れて弁体18bを常に閉口する方向に付勢している。1
9及び20はそれぞれ圧力検出器、21はかご2の昇降
位置を検出する位置検出装置である。 【0008】従来の油圧エレベーター装置は上記のよう
に構成され、今、かご2が上昇運転されるとすると各機
器が次に述べるように作動する。すなわち、油圧エレベ
ーター装置の運転制御装置(図示しない)から上昇運転
指令が発せれると、制御装置13の動作により電動機4
が回転数制御されて付勢され、油圧ポンプ3が駆動され
第二主回路第一回路17aの油圧が上昇する。そして、
第二主回路第一回路17aの圧力が第二主回路第二回路
17bの圧力と押しばね18eの力に打ち勝ったときに
弁体18bが開口して油圧ジャッキ1に圧油が流入す
る。 【0009】これによって、かご2が上昇を始め、電動
機4の回転数が増すに従ってかご2が加速され、第二開
閉弁18の弁体18bを通過する圧油の流量の増大に伴
い弁体18bの開度が大きくなる。そして、かご2の速
度が定格速度に達すると電動機4の回転数が一定になり
油圧ポンプ3からの圧油の吐出流量が一定となる。 【0010】また、上昇運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により、停止階の所定距離手前で減速指令
が発せられると、電動機4の回転数が減少するに従っ
て、かご2は減速走行し第二開閉弁18の弁体18bを
通過する圧油の流量の減少に伴い弁体18bの開度が小
さくなる。そして、停止階の着床位置にかご2が到達す
ると第二開閉弁18の弁体18bが全閉して電動機4が
消勢される。 【0011】また、かご2の下降運転時は油圧エレベー
ター装置の運転制御装置から下降運転指令が発せれる
と、制御装置13の動作により電動機4が回転数制御さ
れて付勢され、これに接続された油圧ポンプ3が駆動さ
れ第一主回路第一回路6aの油圧が上昇する。そして、
圧力検出器19,20を介して第一主回路第一回路6a
の圧力が第一主回路第二回路6bの圧力とほぼ同じにな
ったことが検出されると、制御装置13の動作により常
時閉形の電磁弁10が励磁されて第一圧油排出回路9b
が開路する。 【0012】これにより、第一開閉弁5の背室5cの圧
油が解放されて油槽8へ排出され第一開閉弁5が開口す
る。そして、第一開閉弁5が開口し始めた後に、油圧ジ
ャッキ1内の圧油はかご2の少なくとも自重により押し
出されて、油圧ジャッキ1、第一開閉弁5、油圧ポンプ
3及びフィルタ7を経て油槽8へ排出される。このとき
に、制御装置13の動作により電動機4で駆動される油
圧ポンプ3を介して油圧ジャッキ1内の圧油が排出され
る。 【0013】すなわち、かご2の重量により発生する油
圧ジャッキ1内の圧力と油圧ジャッキ1から排出される
圧油の流量で油圧ポンプ3が駆動されて油圧ポンプ3に
接続された電動機4が発電制動運転される。したがっ
て、制御装置13の動作により電動機4の回転数を制御
することにより所定の運転パターンに従ってかご2が下
降動作する。 【0014】また、かご2の下降運転の走行指令により
制御装置13の動作を介して常時閉形の電磁弁10が励
磁されて第一圧油排出回路9bが開路する。このとき
に、制御装置13の動作によりかご2の下降運転の加速
走行に対して、第一開閉弁5の開度を徐々に増加させる
ように、第一圧油排出回路9bに設けられた可変絞り弁
12の開度を変化させる。これによって、第一開閉弁5
が全開から全閉になるまでの時間を調整することができ
る。 【0015】また、下降運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により、停止階の所定距離手前で制御装置
13によって第一開閉弁5の閉口指令が発せられると、
第一圧油排出回路9bに設けられた常時閉形の電磁弁1
0が消磁されて第一圧油排出回路9bが閉路する。ま
た、常時閉形の電磁弁10が消磁されると同時に常時閉
形の電磁弁15を励磁する。この状態では開度調整絞り
14の可変絞り14cが全閉のため第二圧油排出回路9
cは連通していない。 【0016】このようにして、下降運転の定速走行中に
減速指令によりかご2の速度が減少するのに伴い第一開
閉弁5の開度を徐々に減少させるように圧油流入回路9
aに設けられた可変絞り11の開度を予め設定する。こ
れにより、第一開閉弁5が閉じる時間を調整することが
できる。そして、第一開閉弁5の開度が徐々に減少する
のに伴い、開度調整絞り14のスリーブ14bが追従し
て移動して、可変絞り14cが徐々に開いて第二圧油排
出回路9cが連通する。 【0017】そして、可変絞り14cの開度が、圧油流
入回路9aからの圧油の流入量と、第二圧油排出回路9
cからの圧油の排出量と一致するようなになったとき
に、第一開閉弁5が部分開度で停止する。そして、第一
主回路第一回路6aの圧力が第一主回路第二回路6bの
圧力とほぼ同圧となりかご2が停止する。この後に常時
閉形の電磁弁15を消磁することにより第二圧油排出回
路9cが閉路し圧油の排出量が無くなるため、圧油流入
回路9aからの圧油が第一開閉弁5の背室5cに流入し
て第一開閉弁5が徐々に閉じて全閉するようになってい
る。 【0018】 【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の油
圧エレベーター装置において、かご2の上昇に対して第
二開閉弁18が、下降に対して第一開閉弁5がそれぞれ
設けられるため、所要部品数が多くなる。また、各開閉
弁及び油圧ジャッキ1を接続する油圧回路がそれぞれに
必要になり油圧回路が複雑化するという問題点があっ
た。 【0019】この発明は、かかる問題点を解消するため
になされたものであり、一つの開閉弁にかごの上昇用制
御機能及び下降用制御機能が装備されて油圧回路が構成
された油圧エレベーター装置を得ることを目的とする。 【0020】 【課題を解決するための手段】この発明に係る油圧エレ
ベーター装置においては、圧油を油圧ジャッキへ圧送す
る油圧ポンプを駆動する電動機の回転数を変化させて油
圧ポンプの吐出流量を変化させ、油圧ジャッキに係合さ
れたかごの上昇動作を制御し、電動機の回転数を変化さ
せて油圧ジャッキ内の圧油の排出流量を制御してかごの
下降動作を制御する制御装置と、油圧ジャッキ及び油圧
ポンプの間に設けられてかごが走行するときには開口
し、かごが停止しているときは閉口する開閉弁と、油圧
ジャッキと開閉弁の背室を接続する圧油流入回路及び開
閉弁の背室に接続された圧油排出回路からなるパイロッ
ト回路と、圧油排出回路に設けられて下降運転時に圧油
排出回路を連通させて開閉弁の背室の圧油を解放して開
閉弁を開口させる常時閉形の電磁弁と、開閉弁に設けら
れた下降制御用弁体に変位自在に装備されて閉口方向へ
付勢され下降制御用弁体に対して所定位置に保持され、
油圧ポンプの圧油圧力が油圧ジャッキの圧油圧力を超え
たときに下降制御用弁体に対して移動して開口し、油圧
ポンプと油圧ジャッキの間に油路を形成すると共に、下
降運転時の常時閉形の電磁弁の動作による開閉弁の変位
によって下降制御用弁体とともに移動して開口位置に変
位する上昇制御用弁体とが設けられる。 【0021】 【発明の実施の形態】実施の形態1. 図1は、この発明の一実施の形態を示す油圧回路図であ
る。図において、1はプランジャー1aを有する油圧ジ
ャッキ、2は油圧ジャッキ1に支持されたかご、3は可
逆回転可能な油圧ポンプ、4は油圧ポンプ3を駆動する
電動機、5は開閉弁で、主室5a及び下降制御用弁体5
dを介して主室5aと隔離された背室5cが設けられて
いる。 【0022】また、開閉弁5には下降制御用弁体5dに
設けられた上昇制御用弁体5e、下降制御用弁体5dに
対して上昇制御用弁体5eを図1において下降させる方
向、すなわち閉口方向に付勢する押しばね5f、上昇制
御用弁体5dに設けられて上昇制御用弁体5eの閉口方
向変位を所定位置で阻止する阻止子5gが設けられてい
る。 【0023】なお、開閉弁5は油圧ジャッキ1と油圧ポ
ンプ3に主室5aが連通し、背室5c内の圧油の流出入
により下降制御用弁体5dを作動させて、上昇制御用弁
体5eを介して油圧ジャッキ1と油圧ポンプ3との間の
圧油流路を開閉して、かご2が走行しているときは開口
し、かご2が停止しているときは閉口する。 【0024】6は油圧の主回路で、油圧ジャッキ1、開
閉弁5、油圧ポンプ3を順次接続し、開閉弁5と油圧ポ
ンプ3の間に第一回路6aが形成され、また油圧ジャッ
キ1と開閉弁5の間に第二回路6bが形成される。7は
フィルタ、8は油槽、9はパイロット回路で、油圧ジャ
ッキ1と開閉弁5の背室5cを接続する圧油流入回路9
a、開閉弁5の背室5cと油槽8を接続する第一圧油排
出回路9b及び第二圧油排出回路9cが設けられてい
る。 【0025】10は第一圧油排出回路9bに設けられて
第一圧油排出回路9bを開路又は閉路させる常時閉形の
電磁弁、11は圧油流入回路9aに設けられた可変絞り
弁、12は第一圧油排出回路9bに設けられた可変絞り
弁、13は常時閉形の電磁弁10、油圧ポンプ3を駆動
する電動機、その他後述する油圧回路を構成する機器に
接続された制御装置である。 【0026】14は下降運転の減速走行中に開閉弁5
を、全開と全閉の間の所定開度で保持できるようにする
開度調整絞りで、開度調整絞り14の可変絞り14cの
開度を調整するための調整ねじ14a、調整ねじ14a
との間で可変絞り14cの開度を形成するスリーブ14
bが設けられている。15は常時閉形の電磁弁、16は
可変調整絞りである。19及び20はそれぞれ圧力検出
器、21はかご2の昇降位置を検出する位置検出装置で
ある。 【0027】上記のように構成された油圧エレベーター
装置において、今、かご2が上昇運転されるとすると各
機器が次に述べるように作動する。すなわち、油圧エレ
ベーター装置の運転制御装置(図示しない)から上昇運
転指令が発せれると、制御装置13の動作により電動機
4が回転数制御されて付勢され、油圧ポンプ3が駆動さ
れ主回路6の第一回路6aの油圧が上昇する。そして、
主回路6の第一回路6aの圧力が主回路6の第二回路6
bの圧力と押しばね5fの力に打ち勝ったときに上昇制
御用弁体5eが開口して油圧ジャッキ1に圧油が流入す
る。 【0028】これによって、かご2が上昇を始め、電動
機4の回転数が増すに従ってかご2が加速され、上昇制
御用弁体5eを通過する圧油の流量の増大に伴い上昇制
御用弁体5eの開度が大きくなる。そして、かご2の速
度が定格速度に達すると電動機4の回転数が一定になり
油圧ポンプ3からの圧油の吐出流量が一定となる。 【0029】また、上昇運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により停止階の所定距離手前で減速指令が
発せられると、電動機4の回転数が減少するに従って、
かご2は減速走行し上昇制御用弁体5eを通過する圧油
の流量の減少に伴い上昇制御用弁体5eの開度が小さく
なる。そして、停止階の着床位置にかご2が到達すると
上昇制御用弁体5eを通過する流量がなくなるため上昇
制御用弁体5eが全閉し、その後に電動機4が消勢され
る。 【0030】また、かご2の下降運転時は油圧エレベー
ター装置の運転制御装置から下降運転指令が発せれる
と、制御装置13の動作により電動機4が回転数制御さ
れて付勢され、これに接続された油圧ポンプ3が駆動さ
れ主回路6の第一回路6aの油圧が上昇する。そして、
圧力検出器19,20を介して主回路6の第一回路6a
の圧力が主回路6の第二回路6bの圧力とほぼ同じにな
ったことが検出されると、制御装置13の動作により常
時閉形の電磁弁10が励磁されて第一圧油排出回路9b
が開路する。 【0031】これにより、開閉弁5の背室5cの圧油が
油槽8へ排出されて、開閉弁5の下降制御用弁体5d及
び阻止子5gを介して上昇制御用弁体5eが下降制御用
弁体5dと一体となって移動し、下降制御用弁体5d、
すなわち開閉弁5が開口する。そして、開閉弁5が開口
し始めた後に、油圧ジャッキ1内の圧油はかご2の少な
くとも自重により押し出されて、油圧ジャッキ1、開閉
弁5、油圧ポンプ3及びフィルタ7を経て油槽8へ排出
される。このときに、制御装置13の動作により電動機
4で駆動される油圧ポンプ3を介して油圧ジャッキ1内
の圧油が排出される。 【0032】すなわち、かご2の自重により発生する油
圧ジャッキ1内の圧力と油圧ジャッキ1から排出される
圧油の流量で油圧ポンプ3が駆動されて油圧ポンプ3に
接続された電動機4が発電制動運転される。したがっ
て、制御装置13の動作により電動機4の回転数を制御
することにより所定の運転パターンに従ってかご2が下
降動作する。 【0033】なお、かご2の下降加速走行時に速度上昇
に伴って開閉弁5の開度を徐々に増加させるように、第
一圧油排出回路9bに設けられた可変絞り弁12の開度
を予め設定することにより開閉弁5が全閉から全開にな
るまでの時間を調整することができる。 【0034】また、下降運転の定速走行中に位置検出装
置21の出力により、停止階の所定距離手前で制御装置
13によって開閉弁5の閉口指令が発せられると、第一
圧油排出回路9bに設けられた常時閉形の電磁弁10が
消磁されて第一圧油排出回路9bが閉路する。そして、
開閉弁5の背室5cに圧油が流入して開閉弁5の開度が
徐々に減少する。なお、圧油排出回路9aに設けられた
可変絞り弁11の開度を変化させることにより開閉弁5
が閉じる時間を調整することができる。 【0035】そして、開閉弁5の開度が徐々に減少する
のに従って開度調整絞り14のスリーブ14bが追従し
て移動して、可変絞り14cが徐々に開いて第二圧油排
出回路9cが連通する。また、圧油排出回路9aからの
圧油の流入量が第二圧油排出回路9cからの圧油の排出
量と一致するような可変絞り14cの開度になったと
き、開閉弁5が部分開度で停止する。なお、圧油流入回
路9aから流入した圧油の全量が第二圧油排出回路9c
を通って排出されると下降制御用弁体5dの移動は停止
する。 【0036】その後に常時閉形の電磁弁15を消磁する
ことにより第二圧油排出回路9cが閉路し圧油の排出量
が無くなるため、圧油流入回路9aからの圧油が開閉弁
5の背室5cに流入して開閉弁5が徐々に閉じて全閉す
る。 【0037】このように、かご2の上昇制御のための上
昇制御用弁体5eと下降制御のための下降制御用弁体5
dが一つの開閉弁5に装備される。このため、所要部品
数を減少することができる。また、開閉弁5及び油圧ジ
ャッキ1を接続する油圧回路を簡略化することができ
て、所要部品数の減少とも相まって油圧エレベーター装
置の構成を簡易化し、製造費を低減することができる。 【0038】 【発明の効果】この発明は以上説明したように、圧油を
油圧ジャッキへ圧送する油圧ポンプを駆動する電動機の
回転数を変化させて油圧ポンプの吐出流量を変化させ、
油圧ジャッキに係合されたかごの上昇動作を制御し、電
動機の回転数を変化させて油圧ジャッキ内の圧油の排出
流量を制御してかごの下降動作を制御する制御装置と、
油圧ジャッキ及び油圧ポンプの間に設けられてかごが走
行するときには開口し、かごが停止しているときは閉口
する開閉弁と、油圧ジャッキと開閉弁の背室を接続する
圧油流入回路及び開閉弁の背室に接続された圧油排出回
路からなるパイロット回路と、圧油排出回路に設けられ
て下降運転時に圧油排出回路を連通させて開閉弁の背室
の圧油を解放して開閉弁を開口させる常時閉形の電磁弁
と、開閉弁に設けられた下降制御用弁体に変位自在に装
備されて閉口方向へ付勢され下降制御用弁体に対して所
定位置に保持され、油圧ポンプの圧油圧力が油圧ジャッ
キの圧油圧力を超えたときに下降制御用弁体に対して移
動して開口し、油圧ポンプと油圧ジャッキの間に油路を
形成すると共に、下降運転時の常時閉形の電磁弁の動作
による開閉弁の変位によって下降制御用弁体とともに移
動して開口位置に変位 する上昇制御用弁体とを設けたも
のである。 【0039】これによって、開閉弁に設けられた下降制
御用弁体に上昇制御用弁体が変位自在に装備されて、か
ごの上昇用制御機能と下降用制御機能が一つの開閉弁に
装備される。また、上昇運転時には上昇制御用弁体が下
降制御用弁体に対して移動して開口動作し、下降運転時
には上昇制御用弁体が下降制御用弁体とともに移動して
開口動作する。このため、所要部品数を減少することが
でき、また開閉弁及び油圧ジャッキを接続する油圧回路
を簡略化することができて、所要部品数の減少とも相ま
って、油圧エレベーター装置の構成を簡易化し、製造費
を低減する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示す油圧回路図。
【図2】 従来の油圧エレベーター装置を示す油圧回路
図。 【符号の説明】 1 油圧ジャッキ、2 かご、3 油圧ポンプ、4 電
動機、5 開閉弁、5c 背室、5d 下降制御用弁
体、5e 上昇制御用弁体、9 パイロット回路、9a
圧油流入回路、9b 第一圧油排出回路(圧油排出回
路)、10 常時閉形の電磁弁、13 制御装置。
図。 【符号の説明】 1 油圧ジャッキ、2 かご、3 油圧ポンプ、4 電
動機、5 開閉弁、5c 背室、5d 下降制御用弁
体、5e 上昇制御用弁体、9 パイロット回路、9a
圧油流入回路、9b 第一圧油排出回路(圧油排出回
路)、10 常時閉形の電磁弁、13 制御装置。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B66B 1/00 - 9/193
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 圧油を油圧ジャッキへ圧送する油圧ポン
プを駆動する電動機の回転数を変化させて上記油圧ポン
プの吐出流量を変化させ、上記油圧ジャッキに係合され
たかごの上昇動作を制御し、上記電動機の回転数を変化
させて上記油圧ジャッキ内の圧油の排出流量を制御して
上記かごの下降動作を制御する制御装置と、上記油圧ジ
ャッキ及び油圧ポンプの間に設けられて上記かごが走行
するときには開口し、上記かごが停止しているときは閉
口する開閉弁と、上記油圧ジャッキと上記開閉弁の背室
を接続する圧油流入回路及び上記背室に接続された圧油
排出回路からなるパイロット回路と、上記圧油排出回路
に設けられて下降運転時に上記圧油排出回路を連通させ
て上記背室の圧油を解放して上記開閉弁を開口させる常
時閉形の電磁弁と、上記開閉弁に設けられた下降制御用
弁体に変位自在に装備されて閉口方向へ付勢され上記下
降制御用弁体に対して所定位置に保持され、上記油圧ポ
ンプの圧油圧力が上記油圧ジャッキの圧油圧力を超えた
ときに上記下降制御用弁体に対して移動して開口し、上
記油圧ポンプと上記油圧ジャッキの間に油路を形成する
と共に、上記下降運転時の上記常時閉形の電磁弁の動作
による上記開閉弁の変位によって上記下降制御用弁体と
ともに移動して開口位置に変位する上昇制御用弁体とを
備えた油圧エレベーター装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26888895A JP3435934B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 油圧エレベーター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26888895A JP3435934B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 油圧エレベーター装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09110338A JPH09110338A (ja) | 1997-04-28 |
JP3435934B2 true JP3435934B2 (ja) | 2003-08-11 |
Family
ID=17464667
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26888895A Expired - Fee Related JP3435934B2 (ja) | 1995-10-17 | 1995-10-17 | 油圧エレベーター装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3435934B2 (ja) |
-
1995
- 1995-10-17 JP JP26888895A patent/JP3435934B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09110338A (ja) | 1997-04-28 |
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Legal Events
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---|---|---|---|
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