JP3435834B2 - 構造物計測用ターゲット治具 - Google Patents

構造物計測用ターゲット治具

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JP3435834B2
JP3435834B2 JP22069294A JP22069294A JP3435834B2 JP 3435834 B2 JP3435834 B2 JP 3435834B2 JP 22069294 A JP22069294 A JP 22069294A JP 22069294 A JP22069294 A JP 22069294A JP 3435834 B2 JP3435834 B2 JP 3435834B2
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保雄 焼野
義数 脇坂
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石川島播磨重工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、構造物を被計測物とし
てその端面内における任意の点の位置を三角測量方式等
の非接触式計測装置で計測する際に、被計測物に装着し
て計測点の目印とするための構造物計測用ターゲット治
具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、橋梁、水門等の構造物は、工場
で製作された複数のブロックを現場で連結して構築する
ものである。そこで、これらブロックの連結に際して芯
出しを行なうために、ブロックから離れた場所にCCD
カメラやセオドライトを用いた三角測量式の計測装置を
設置し、ブロックの継手面においてそのブロックの中心
点やその他の点の座標を計測することが行なわれてい
た。また、上記の目的以外にも、三角測量式の計測装置
を用いてブロック端面における任意の点の座標の計測を
行なう場合があった。
【0003】従来、この種の三角測量式の計測を行なう
際には、ブロックから離れた位置からでも視準しやすい
ようにブロック表面にターゲットを設置していた。例え
ば、図5(a)に示すように、構成部材1、2同士が直
交して接続されたブロック3において、一方の構成部材
1の端面内のブロック中心点Oの計測を行なう場合で
は、ブロック端面の計測点に予めけがき線を入れ、作業
者の手作業によりターゲットシール4の基準線a−a、
b−bをそのけがき線c−c、dに合わせるようにター
ゲットシール4をブロック3に貼り付け、このターゲッ
トシール4を目印として計測を行なっていた。また、図
5(b)に示すように、同ブロック3において、両構成
部材1、2が直交するコーナー部5における端面内の点
Pの計測を行なう場合では、ブロック端面の計測点に予
めけがき線を入れ、前記と同一のターゲットシール4の
基準線a−a、b−bをそのけがき線e−e、f−fに
合わせるようにターゲットシール4をブロック3に貼り
付け、このターゲットシール4を目印として計測を行な
っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ターゲットシールの貼付においては、ターゲットシール
を使い捨てとしていたため、ブロック全体では多数のタ
ーゲットシールが無駄になっていた。すなわち、ターゲ
ットシールは裏面が粘着面となっておりこの粘着面をブ
ロック表面に貼り付けているため、粘着力の低下、シー
ルの損傷等のために多数回の繰り返し使用には耐え得る
ものではなかった。また、ターゲットシールをブロック
に貼り付ける際にけがき線にターゲットシールの基準線
を正確に合わせることが難しいため、貼付作業に多くの
時間や手間を要するとともに、同じ計測点でもターゲッ
トシールを貼付する度に貼付位置が微妙にずれたり、作
業者によって貼付位置が若干変わったりすることが充分
考えられ、計測データの精度や再現性が低下するという
問題があった。
【0005】さらに、図5(a)に示した端面部に貼付
する場合では、ターゲットシール4の半分でしかブロッ
ク3に貼り付いておらず、ターゲットシール4が剥がれ
やすく計測作業に支障をきたす恐れがあった。また、図
5(b)に示したコーナー部5に貼付する場合では、け
がき作業を行なう際に、端面の縁にけがきを行なう図5
(a)の場合と異なり、けがきの位置がコーナー部5端
面の内部側となるため、ターゲットシール4を貼付する
前段階のけがき作業にそもそも時間や手間がかかるとい
う問題があった。
【0006】本発明は、前記の事情に鑑みてなされたも
のであって、ターゲットシールの無駄をなくし、かつ、
作業に要する時間や手間を低減するとともに、これに基
づいて座標計測を行なう際の計測データの精度や再現性
を高いものとする構造物計測用ターゲット治具を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、請求項1記載の構造物計測用ターゲット治具は、
構造物を被計測物としてその構成部材の端面内における
任意の点の位置を被計測物から離れた場所から三角測量
方式等の非接触式計測装置で計測する際に、計測点の目
印とするためのターゲットシールを被計測物上に設置す
るための治具であって、被計測物の構成部材をその端面
を横断する方向で挟み込むガイド溝部と、被計測物に装
着した状態で該構成部材の端面を覗き得る窓部とが形成
され、前記端面に沿って移動自在とされた基台と、該基
台に設けられ、該基台を前記被計測物に固定するための
固定手段と、その中心点が前記窓部の外周線上に位置す
るように前記基台に貼付されたターゲットシールと、を
有することを特徴とするものである。
【0008】また、請求項2記載の構造物計測用ターゲ
ット治具は、構造物を被計測物として第1、第2の構成
部材が互いに直交するコーナー部の端面内における任意
の点の位置を被計測物から離れた場所から三角測量方式
等の非接触式計測装置で計測する際に、計測点の目印と
するためのターゲットシールを被計測物上に設置するた
めの治具であって、前記被計測物の第1の構成部材をそ
の端面を横断する方向で挟み込むガイド溝部が形成さ
れ、前記第1の構成部材に沿って移動自在とされた基台
と、該基台のガイド溝部に設けられ、該基台を前記第1
の構成部材側で被計測物に固定するための固定手段と、
前記基台から突出して設けられ、前記被計測物の第2の
構成部材の側面に向かって延び、前進、後退自在とされ
た位置決め部材と、前記被計測物に装着された状態で該
被計測物のコーナー部の端面に沿って位置するように前
記基台に固定されたターゲット板と、該ターゲット板に
貼付されたターゲットシールと、を有することを特徴と
するものである。
【0009】
【作用】請求項1記載の構造物計測用ターゲット治具に
よれば、この治具を被計測物の所定の位置に装着するこ
とにより、治具に貼付されたターゲットシールを被計測
物の計測作業を行なう際の目印とすることができる。す
なわち、基台に形成されたガイド溝部で被計測物の構成
部材を挟み込むようにして被計測物に装着するととも
に、基台の窓部から構成部材の端面を覗きつつ基台を端
面に沿って動かしていき、端面上にけがかれたけがき線
と窓部の外周線上に位置するターゲットシールの中心点
とが一致した位置で基台を固定手段により被計測物に対
して固定する。このような手順を経てこのターゲット治
具を被計測物の所定の位置に装着する。
【0010】また、請求項2記載の構造物計測用ターゲ
ット治具によれば、この治具を被計測物の所定の位置に
装着することにより、治具に貼付されたターゲットシー
ルを被計測物の計測作業を行なう際の目印とすることが
できる。すなわち、基台に設けられたガイド溝部で被計
測物の第1の構成部材を挟む込むようにして被計測物に
装着するが、その際に、位置決め部材の先端が被計測物
の第2の構成部材の側面と当接したときに、被計測物の
コーナー部の端面上に位置するターゲットシールの中心
点の位置が所定の計測点の位置と一致するように、位置
決め部材を第2の構成部材に向けて前進、後退させるこ
とで位置決め部材が基台から突出する寸法を予め調節し
ておく。このようにした状態で、位置決め部材を被計測
物の第2の構成部材の側面と当接させて、基台を固定手
段により被計測物の第1の構成部材側で固定する。この
ような手順を経てこのターゲット治具を被計測物の所定
の位置に装着する。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1の実施例を図1および図
2を参照して説明する。なお、本実施例は請求項1に記
載した発明に対応するものであり、被計測物の構成部材
の端面内における任意の計測点に設置するものである。
図1は本実施例の構造物計測用ターゲット治具6の全体
を示す斜視図、図2(a)は正面図、図2(b)は側面
図、図2(c)は底面図であって、図中符号7は固定具
(基台)、8はちょうボルト(固定手段)、9はターゲ
ットシールである。
【0012】固定具7は、図1に示すように、第1の支
持部10、第2の支持部11、および平板部12からな
り断面コ字状に形成されたものである。そして、図2
(c)に示すように、第1、第2の支持部10、11間
の寸法t1 は、このターゲット治具6を装着する被計測
物の構成部材1の板厚tより若干大きい寸法とされてい
る。したがって、第1、第2の支持部10、11、およ
び平板部12で囲まれる部分に被計測物の構成部材が嵌
入されることで、この部分は固定具7が若干のクリアラ
ンスをもって構成部材の端面に沿って移動する際のガイ
ドとなるべくガイド溝部13となっている。
【0013】図2(a)に示すように、第1の支持部1
0には所定寸法離間して2個のボルト孔10a、10a
が形成されており、各ボルト孔10aにはちょうボルト
8が螺着されている。したがって、各ちょうボルト8を
緩めれば固定具7は被計測物の構成部材1に沿って移動
自在となり、各ちょうボルト8を締めればちょうボルト
8の先端が被計測物の構成部材1に押圧されることで固
定具7は被計測物に固定される。
【0014】図2(a)に示すように、平板部12には
窓部14が形成されるとともに、この窓部14は第2の
支持部11側に連続しており第2の支持部11の断面が
一部露出した形の段部15が形成されている。したがっ
て、固定具7を被計測物に装着した状態で平板部12側
から見たときに窓部14を通して被計測物の構成部材1
の端面が見えるようになっている。そして、前記段部1
5上には、基準線gおよび半円sが描かれたターゲット
シール9がその半円sの直径と窓部14の外周線とが一
致するように貼付されている。
【0015】上記構成のターゲット治具6を使用する際
には、作業者は、固定具7のガイド溝部13で被計測物
の構成部材1を挟む込むようにして被計測物に装着し、
固定具7の窓部14から構成部材の端面を覗きつつ固定
具7を端面に沿って動かすことで位置を調節する。すな
わち、端面上の計測点位置に予めけがいておいたけがき
線hと基準線gとが一直線状となる位置でちょうボルト
8、8により固定具7を被計測物に対して固定する。こ
のようにしてターゲット治具6を被計測物に設置した
後、セオドライト等を用いた任意の非接触式計測装置で
ターゲットシール9の中心点、すなわち計測点Qの座標
を計測する。
【0016】本実施例のターゲット治具6においては、
ターゲットシール9を貼付した固定具7がちょうボルト
8、8によって被計測物に対して着脱自在とされている
ので、被計測物表面にターゲットシールを直接貼付しタ
ーゲットシールを使い捨てていた従来の場合と異なり、
何度でも繰り返し使用することができ、無駄をなくすこ
とができる。
【0017】また、固定具7のガイド溝部13で被計測
物の構成部材1を挟み込んだ状態で固定具7が2個のち
ょうボルト8、8によって構成部材1に固定されること
により、ターゲット治具6全体が被計測物に確実に固定
されるようになっているので、従来の場合のようにター
ゲットシールが剥がれ落ちてしまう恐れがなく、被計測
物の計測作業を支障なく行なうことができる。
【0018】また、本実施例のターゲット治具6では、
ちょうボルト8を締めたときに、被計測物の構成部材1
と固定具の第2の支持部11側が密着し、ターゲットシ
ール9の中心点を通る径線が被計測物の構成部材1の縁
と一致するようになっているため、ターゲットシール9
を固定具7の正確な位置に貼付すればターゲットシール
9の被計測物の構成部材1と垂直な方向および回転方向
については自ずと位置決めがなされるので、作業者は、
被計測物の構成部材1と平行な方向のみの位置合わせを
行なえばよく、すなわち、被計測物のけがき線hにター
ゲットシール9の基準線gを合わせるのみでよい。した
がって、作業者が構成部材と垂直な方向、平行な方向お
よび回転方向の全てに注意しながらターゲットシールの
貼付作業を行なっていた従来の場合に比べて、ターゲッ
ト設置作業に要する時間や手間を格段に低減し得て作業
性の向上が図れるとともに、作業者が変わったり取り付
け、取り外しを重ねたときでもターゲット設置位置のば
らつきが少なくなるため、計測データの精度や再現性を
良好なものとすることができる。
【0019】さらに、このターゲット治具6は構成要素
として多くの部材を要せず小型、軽量とされているの
で、取り扱いがしやすいとともに壊れにくく、現場作業
に適したものとすることができる。
【0020】なお、本実施例においては、固定具7を被
計測物に固定する手段として2個のちょうボルト8、8
を用いたが、固定手段としてはこれに限ることなく、例
えば任意の部材がばねによって被計測物に付勢されるこ
とで固定具7が被計測物に固定されるばね式の手段等、
種々のものを用いることが可能である。また、固定具7
の窓部14や固定具7自体の形状等についても本実施例
に限らず適宜設計変更が可能である。
【0021】次に、本発明の第2の実施例を図3および
図4を参照して説明する。なお、本実施例は請求項2に
記載した発明に対応するものであり、第1、第2の構成
部材が互いに直交する被計測物のコーナー部の端面内に
おける計測点に設置するものである。図3は本実施例の
構造物計測用ターゲット治具17を示す斜視図、図4
(a)は平面図、図4(b)は正面図、図4(c)は側
面図であって、図中符号18は固定具(基台)、19は
ちょうボルト(固定手段)、20は角根丸頭ボルト(位
置決め部材)、21はターゲット板、22はターゲット
シールである。
【0022】固定具18は、図3に示すように、第1の
支持部23、第2の支持部24、および平板部25から
なり断面略コ字状に形成されたものである。そして、図
4(a)に示すように、第1、第2の支持部23、24
間の寸法t2 は、このターゲット治具17を装着する被
計測物の第1の構成部材2の板厚tより若干大きい寸法
とされている。したがって、第1、第2の支持部23、
24、および平板部25で囲まれる部分に被計測物の第
1の構成部材2が嵌入されることで、この部分は固定具
18が若干のクリアランスをもって第1の構成部材2の
端面に沿って移動する際のガイドとなるべくガイド溝部
26となっている。
【0023】図4(b)に示すように、第1の支持部2
3には所定寸法離間して2個のボルト孔23a、23a
が形成されており、各ボルト孔23aにはちょうボルト
19が螺着されている。したがって、各ちょうボルト1
9を緩めれば固定具18は被計測物の第1の構成部材2
に沿って移動自在となり、各ちょうボルト19を締めれ
ばちょうボルト19の先端が被計測物の第1の構成部材
2に押圧されることで固定具18は被計測物に固定され
るようになっている。
【0024】また、図4(b)に示すように、固定具1
8の端部には前記ガイド溝部26の延びる方向と直交す
る方向に張り出した板部27が設けられており、図4
(c)に示すように、この板部27の上面にはナット2
8が固定されるとともに、これと同軸状にボルト孔27
aが形成されている。そして、これらナット28および
ボルト孔27aに角根丸頭ボルト20が螺着されてい
る。これにより、最も被計測物の第2の構成部材1より
に固定具18を配置したときには角根丸頭ボルト20の
頭が第2の構成部材1の側面に当接し、角根丸頭ボルト
20の頭が板部27から突出する寸法を変えることによ
り被計測物に対する固定具18の位置を決めることがで
きる。
【0025】また、図4(b)および(c)に示すよう
に、固定具18の端面上にはターゲット板21が設置さ
れている。ターゲット板21はターゲット板本体部21
aと取付部21bとからなり、取付部21bにボルト2
9、29が螺着されることによりターゲット板21が固
定具18に固定されている。そして、図4(c)に示す
ように、角根丸頭ボルト20の頭を被計測物の第2の構
成部材1の側面に当接させたときに、ターゲット板21
が被計測物のコーナー部5の端面に沿って位置するよう
になっている。また、ターゲット板本体部21aにはテ
ーパ状の孔21cが形成され、孔21cの小径側の面に
はターゲットシール22の大きさに対応した矩形の切欠
部21dが形成されている。そして、この切欠部21d
にターゲットシール22が貼付されている。また、図4
(b)に示すように、固定具18に対するターゲット板
21の位置は、ターゲットシール22の中心点Rが固定
具18の第2の支持部24の内側面の延長線上に位置す
るように設定されている。
【0026】上記構成のターゲット治具17を使用する
際、例えば図4(b)に示すように、丸みを持ったコー
ナー部5を有する被計測物において第1、第2の構成部
材1、2の内側面の延長線同士の交点を計測する際に
は、作業者は、角根丸頭ボルト20の頭の先端がターゲ
ットシール22の中心点Rの位置と一致するように角根
丸頭ボルト20を予め調節しておく。このようにした状
態で角根丸頭ボルト20を被計測物の第2の構成部材1
の側面に当接させると、ターゲットシール22の中心点
Rが自ずと前記交点、すなわち計測点と一致する。この
状態で固定具18をちょうボルト19、19により被計
測物の第1の構成部材2側で固定する。このようにして
ターゲット治具17を被計測物に設置した後、セオドラ
イト等を用いた任意の非接触式計測装置でターゲットシ
ール22の中心点R、すなわち計測点の座標を計測す
る。
【0027】本実施例のターゲット治具17において
も、第1の実施例と全く同様、種々の利点を得ることが
できる。すなわち、ターゲットシール22を備えた固定
具18が被計測物に対して着脱自在とされているので、
ターゲットシールを使い捨てていた従来の場合と異な
り、何度でも繰り返し使用することができ、無駄をなく
すことができる。また、固定具18が2個のちょうボル
ト19、19によって固定されることにより、ターゲッ
ト治具17全体が被計測物に確実に固定されるようにな
っているので、ターゲットシールが剥がれ落ちてしまう
恐れがなく、被計測物の計測作業を支障なく行なうこと
ができる。
【0028】また、特に、本実施例のターゲット治具1
7では、ちょうボルト19を締めたときに被計測物の第
1の構成部材2と固定具18の第2の支持部24が密着
し、したがって、ターゲットシール22の中心点Rが固
定具18の第2の支持部24の内側面、すなわち被計測
物の第1の構成部材2の縁の延長線上に位置するため、
ターゲットシール22をターゲット板21に正確に貼付
すればターゲットシール22の被計測物の第1の構成部
材2と垂直な方向および回転方向については自ずと位置
決めがなされる。さらに、角根丸頭ボルト20の頭を被
計測物の第2の構成部材1に当接させたときにターゲッ
トシール22の中心点Rが所定の計測点の位置と一致す
るように、予め角根丸頭ボルト20の突出する長さを調
節しておくことにより、角根丸頭ボルト20を被計測物
の第2の構成部材1に当接させた状態で被計測物に対し
て固定具18を固定すれば、第1の構成部材2と平行な
方向についても自ずと位置決めがなされる。
【0029】したがって、このターゲット治具17を設
置するに際しては前段階のけがき作業が不要になるとと
もに、作業者が位置決めに対して極度に注意を払う必要
がなくなるので、被計測物のコーナー部5において手間
のかかるけがき作業を行ない、かつターゲットシールの
位置に充分注意しつつ貼付作業を行なっていた従来の場
合に比べて、ターゲット設置作業に要する時間や手間を
格段に低減し得るとともに、作業者や場合によるターゲ
ット設置位置のばらつきが少なくなることで計測データ
の精度や再現性を良好なものとすることができる。
【0030】さらに、このターゲット治具17は構成要
素として多くの部材を要せず小型、軽量とされているの
で、取り扱いがしやすいとともに壊れにくく、現場作業
に適したものとすることができる。
【0031】なお、本実施例においては、固定具18を
被計測物に固定する手段として2個のちょうボルト1
9、19を用いたが、固定手段としてはこれに限ること
なく、上述した第1の実施例の場合と全く同様、種々の
ものを用いることが可能である。また、本実施例ではタ
ーゲットシール22の中心点Rを計測点の位置に合わせ
るための部材として角根丸頭ボルト20を用いたが、被
計測物の第2の構成部材1に向けて前進、後退し得て第
2の構成部材1の側面に当接し得るものであれば、種々
の部材を用いることができる。さらに、固定具18自体
の形状等についても本実施例に限らず適宜設計変更が可
能である。
【0032】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、請求項1
記載の構造物計測用ターゲット治具は、ターゲットシー
ルが貼付された基台が被計測物に対して着脱自在とされ
ているので、ターゲットシールを使い捨てていた従来の
場合と異なり、何度でも繰り返し使用することができ、
無駄をなくすことができる。また、基台のガイド溝部で
被計測物の構成部材を挟み込んだ状態で基台が固定手段
によって構成部材に固定されることにより、ターゲット
治具全体が被計測物に確実に固定されるようになってい
るので、ターゲットシールが剥がれ落ちてしまう恐れが
なく、被計測物の計測作業を支障なく行なうことができ
る。また、ターゲットシールの中心点が窓部の外周線上
に位置しているため、作業者は、基台の窓部から被計測
物のけがき線を見てこれにターゲットシールの中心点を
合わせることで被計測物の構成部材と平行な方向の位置
合わせを行なうことができ、ターゲット設置作業に要す
る時間や手間を格段に低減することができる。また、タ
ーゲット治具の取付位置のばらつきが小さくなるため、
計測データの精度や再現性を良好なものとすることがで
きる。
【0033】また、請求項2記載の構造物計測用ターゲ
ット治具についても、上記と同様の効果、すなわち繰り
返し使用によりターゲットシールの無駄をなくす、確実
な固定により被計測物の計測作業を支障なく行なう、と
いった効果を奏することができる。また、特に請求項2
記載のターゲット治具では、基台を固定手段により被計
測物の第1の構成部材側で固定したときにターゲットシ
ールの第1の構成部材に垂直な方向および回転方向につ
いては自ずと位置決めがなされ、かつ、位置決め部材の
先端を被計測物の第2の構成部材に当接させたときにタ
ーゲットシールの中心点が所望の計測点の位置と一致す
るように、位置決め部材の基台からの突出長さを予め調
節しておけば、位置決め部材を被計測物の第2の構成部
材に当接させたときに第1の構成部材と平行な方向につ
いても自ずと位置決めがなされる。したがって、本ター
ゲット治具を設置するに際しては前段階のけがき作業が
不要になるとともに位置決めが容易となるので、従来の
場合に比べて、ターゲット設置作業に要する時間や手間
を格段に低減し得るとともに、ターゲットシール取付位
置のばらつきが小さくなることで計測データの精度や再
現性を良好なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例として示すターゲット治
具の斜視図である。
【図2】同、ターゲット治具の、(a)正面図、(b)
側面図、(c)底面図である。
【図3】本発明の第2の実施例として示すターゲット治
具の斜視図である。
【図4】同、ターゲット治具の、(a)平面図、(b)
正面図、(c)側面図である。
【図5】従来のターゲットシール貼付方法を示す図であ
る。
【符号の説明】
1、2 構成部材 5 コーナー部 6、17 ターゲット治具(構造物計測用ターゲット治
具) 7、18 固定具(基台) 8、19 ちょうボルト(固定手段) 9、22 ターゲットシール 13、26 ガイド溝部 14 窓部 20 角根丸頭ボルト(位置決め部材) 21 ターゲット板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−91953(JP,A) 実開 平3−63813(JP,U) 実開 平5−32417(JP,U) 実開 平7−42934(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 15/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造物を被計測物としてその構成部材の
    端面内における任意の点の位置を被計測物から離れた場
    所から三角測量方式等の非接触式計測装置で計測する際
    に、計測点の目印とするためのターゲットシールを被計
    測物上に設置するための治具であって、 被計測物の構成部材をその端面を横断する方向で挟み込
    むガイド溝部と、被計測物に装着した状態で該構成部材
    の端面を覗き得る窓部とが形成され、前記端面に沿って
    移動自在とされた基台と、 該基台に設けられ、該基台を前記被計測物に固定するた
    めの固定手段と、 その中心点が前記窓部の外周線上に位置するように前記
    基台に貼付されたターゲットシールと、 を有することを特徴とする構造物計測用ターゲット治
    具。
  2. 【請求項2】 構造物を被計測物として第1、第2の構
    成部材が互いに直交するコーナー部の端面内における任
    意の点の位置を被計測物から離れた場所から三角測量方
    式等の非接触式計測装置で計測する際に、計測点の目印
    とするためのターゲットシールを被計測物上に設置する
    ための治具であって、 前記被計測物の第1の構成部材をその端面を横断する方
    向で挟み込むガイド溝部が形成され、前記第1の構成部
    材に沿って移動自在とされた基台と、 該基台のガイド溝部に設けられ、該基台を前記第1の構
    成部材側で被計測物に固定するための固定手段と、 前記基台から突出して設けられ、前記被計測物の第2の
    構成部材の側面に向かって延び、前進、後退自在とされ
    た位置決め部材と、 前記被計測物に装着された状態で該被計測物のコーナー
    部の端面に沿って位置するように前記基台に固定された
    ターゲット板と、 該ターゲット板に貼付されたターゲットシールと、を有
    することを特徴とする構造物計測用ターゲット治具。
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