JP3433414B2 - 調理器 - Google Patents

調理器

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JP3433414B2 JP01110897A JP1110897A JP3433414B2 JP 3433414 B2 JP3433414 B2 JP 3433414B2 JP 01110897 A JP01110897 A JP 01110897A JP 1110897 A JP1110897 A JP 1110897A JP 3433414 B2 JP3433414 B2 JP 3433414B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キッチンファニチ
ャーなどの収納庫に収納して使用する際の使い勝手を向
上した炊飯器などの調理器に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、器本体内の鍋収
容部に鍋を収容する炊飯器などの調理器にあっては、鍋
の上端部に形成した水平状のフランジ部や、別に設置し
た鍋取手を持ちながら、鍋の着脱を行うようにしてい
る。しかしこれは、鍋を器本体の鍋収容部に垂直方向に
出し入れすることを前提としているため、鍋の上部開口
部を塞ぐ蓋体を略全開状態、または、鍋を垂直に取り出
せる状態にまで開かないと、器本体に対し鍋を着脱でき
ないことになる。よって、キッチンファニチャーなどの
台所収納庫に、この種の調理器を収納して使用する場
合、蓋体を開くときの高さに制約があり、また、鍋を出
し入れする際に収納庫の天井が邪魔になって、極めて鍋
の出し入れが行いにくい。さらに、蓋体を開く途中で蓋
体の先端が収納庫の天井に当るため、蓋体が完全に開か
ない状況となり、鍋の内部に収容される調理物をよそい
出すにも不自由するという問題も発生する。
【0003】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、収納
庫に収納して使用する場合においても、鍋の出し入れや
鍋内の調理物のよそい出しに不自由せず、その使い勝手
を向上できるとともに、蓋体を閉じる際の安全性を高め
ることができる調理器を提供することをその目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
調理器は、前記目的を達成するために、鍋を収容する器
本体の前側に、この鍋の幅よりも広い幅の開口部を形成
する一方、前記鍋の上部開口部を塞ぐ蓋体を前記器本体
の後部に軸支し、該蓋体を半開した状態で前記開口部よ
り前記鍋の出し入れを可能に構成するとともに、前記鍋
の幅よりも広い間隔で前記器本体の両側部に蓋体係止部
を設けたものである。
【0005】この請求項1の構成によれば、蓋体を半開
した状態で、器本体の前側にある開口部より鍋の出し入
れができるので、鍋を器本体の上面から垂直方向に着脱
しなくてもよい。このため、収納庫に調理器を収納して
使用する場合、蓋体を完全に開けなくても、鍋の出し入
れを行なうことができる。また、鍋を出し入れする場
合、その垂直方向にある収納庫の天井が邪魔にならな
い。しかも、鍋は垂直方向のみならず水平方向からも出
し入れできるので、鍋を出し入れする際の使い勝手が極
めて向上する。
【0006】また、蓋体係止部が鍋の前方に突出するこ
とがなく、蓋体の後部から前部にかけての長さを短くで
きるので、その分蓋体を全開したときの蓋体の高さを低
く抑制できる。よって、収納庫に収納して使用する場
合、この収納庫の天井に蓋体が当たりにくくなる。ま
た、蓋体の前側に蓋体係止部が設けられていないので、
蓋体を閉じる際に、蓋体係止部に誤って手などを挾む虞
れが少なくなり、安全性が向上する。
【0007】さらに、本発明の請求項記載の調理器
は、前記請求項1の構成に加えて、前記開口部より前記
鍋を取り出したときに、この開口部から前記器本体に形
成した鍋収容部の底部が露出するように構成したもので
ある。
【0008】この請求項の構成によれば、開口部より
手を入れて清掃するときに、器本体の側面方向から作業
を行なえるので、手の届きにくい鍋収容部の底部が見え
やすく、また、汚れも取り易くなる。また、鍋を出し入
れする毎に、鍋収容部内を容易に見ることができ、鍋収
容部内が汚れたまま使用されることが少なくなる。さら
に、鍋収容部内を清掃するときに蓋が邪魔にならず、清
掃性が向上する。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の調理器の一実施例に
ついて、図1〜図4を参照しながら説明する。なお、本
実施例で説明する調理器は、保温機能を有するジャー炊
飯器である。1は上面を開口すると共に、正面側すなわ
ち前側面の一部に開口部2を形成した器本体である。こ
の器本体1の内底部には、断面がほぼU字状をなす底面
部材3が設けられており、器本体1の内面と底面部材3
の上面とにより、鍋4を器本体1内に収容する鍋収容部
5が形成される。また、底面部材3の内部には、鍋4を
電磁誘導加熱する加熱手段としての加熱コイル6と、こ
の加熱コイル6に25〜35 kHzの高周波電流を供給するイ
ンバータ回路を備えた加熱基板7が収容される。高周波
電流は機器に応じて選択すればよい。そして、鍋4を鍋
収容部5に収容すると、加熱コイル6を装着した底面部
材3上に鍋4が載置される。
【0010】鍋4は、ご飯などの調理物を収容できるよ
うに有底筒状に形成されるが、その平面形状は本実施例
のような丸形の他に四角や楕円状でもよく、特に制約は
ない。また、鍋4は、熱伝導性が良く、熱放射しにくい
アルミニウムからなる鍋主体11と、鍋主体11の底部外面
に備えたステンレスなどの磁性金属材料からなる発熱体
12とからなる。本実施例では、さらに鍋主体11の材料厚
さを2〜7mm程度に厚く形成して、鍋4の保温性を高め
るようにしている。また、鍋4の底面から側面下部にか
けて発熱体12を備えていると共に、この発熱体12に対向
して、鍋4の底面から側面下部にかけて前記加熱コイル
6を備えている。このため、鍋4の側面下部にある発熱
体12からの熱が、鍋4の側面にある高熱伝導性のアルミ
ニウムに素早く伝達され、従来のように鍋側面を加熱す
る電熱式の側面ヒータを不要にしつつも、保温時にムラ
なく鍋4内のご飯を保温できるようになっている。
【0011】13は、鍋4の外周部を囲んで設けられた断
熱部材であり、これは例えばポリプロピレンなどのプラ
スチック材料で形成される。なお、このプラスチック材
料は、ポリプロピレンに限定されるものではなく、変
形,溶けのない(温度100 ℃以上)耐熱性が有る樹脂で
あればよい。断熱部材13の間には所定の空間14が形成さ
れており、空気断熱がなされる構成になっている。な
お、図示してはいないが、空間14の内部にセラミックフ
ァイバーなどの断熱材を収容して、鍋4に対する断熱効
果をさらに高めてもよい。また、断熱部材13を2枚の金
属材料にて形成し、金属間を真空にして真空断熱する構
成にして、さらに断熱効果を高めてもよい。つまり、鍋
主体11を直接外部に露出させずに、断熱効果のある構成
を鍋4の外周面に施せば、その断熱方式に特に制約はな
い。断熱部材13の一側面には、鍋4に対し垂直方向に配
設した取手部材15を備えている。この取手部材15は、必
ずしも垂直でなくても、鍋4を片手で持てればよく、ま
た、断熱部材13と一体でも別体でもよく、さらに、鍋4
に直接固定されていてもよい。また、鍋4は断熱部材13
に固定されていても外せるようになっていてもよく、取
手部材15を持つと、断熱部材13を介して器本体1から鍋
4が着脱できればよい。取手部材15が垂直方向に配設さ
れるため、従来のように鍋の上端にフランジ部や鍋取手
を設けた場合とは異なり、鍋4を片手で持てる利点があ
る。そして、鍋4を鍋収容部5に収容した状態では、い
ずれも鍋構成部材16である取手部材15と、断熱部材13お
よび鍋4の一部が、器本体1の開口部2から外方に露出
するように構成している。なお、開口部2より露出する
鍋構成部材16は、取手部材15,断熱部材13,鍋4のいず
れでもよい。
【0012】器本体1の正面側には、前述のように開口
部2が形成されるが、この開口部2は、器本体1の正面
から見える位置であれば、その形成箇所に特に制約はな
い。但し、鍋4を出し入れする方向Aから見た鍋4また
は断熱部材13の横方向の最大幅、すなわち鍋4の幅W1
よりも、開口部2の横方向の幅W2が広くなるように形
成する。このように寸法を規定すれば、断熱部材13を含
む鍋4がどのような形状であっても、器本体1の開口部
2より鍋4を出し入れできる。
【0013】21は、鍋4の上部開口部を塞ぐ蓋体であ
る。この蓋体21は、蓋体21の外殻を形成する外蓋22と、
この外蓋22の下側に固定される外蓋カバー23と、鍋4の
上面開口部に対向して外蓋カバー23に取り付けられた蓋
下面板24とにより構成され、器本体1の後部に設けたヒ
ンジ部25の軸支部26を中心として回動自在に軸支されて
いる。前記軸支部26は器本体1と蓋体21とを連結するも
のであるが、ここには、蓋開手段たるねじりコイルばね
27のコイル部28が装着される。そして、コイル部28の一
端より上方に延びる腕部29が、外蓋カバー23の孔30の上
面に当接することで、ねじりコイルばね27が蓋体21を常
時開く方向の力を作用させている。また、このヒンジ部
25の近傍には、ねじりコイルばね27の開力に抗して、蓋
体21の開き角度を規制する半開装置31を備えている。こ
の半開装置31は、器本体1の上部に取り付け固定された
弾性部材たるばね32と、蓋体21側に設けられ、蓋体21を
半開状態にしたときにばね32の上端部に当接する突起33
とにより構成される。そして、器本体1より蓋体21を途
中まで開けると、半開装置31の突起33がばね32に当接
し、その回動を規制するようになるが、ばね32の弾性に
抗して蓋体21に開力を付与すると、突起33がばね32を乗
り越えて蓋体21を全開できるようになっている。なお、
半開装置31は本実施例に限定されるものではなく、蓋体
21を開く途中で一時的に蓋体21の開きを抑制して半開き
状態にできる機構であればよい。また、半開きの角度
は、鍋4の出し入れに支障のない程度であればよい。
【0014】前記蓋下面板24の周辺部には、蓋体21を閉
じたときに鍋4の上面周辺部に密着する円環状の蓋パッ
キン41が設けられている。また、蓋下面板24の上面すな
わち裏面には、蓋加熱手段としての蓋ヒータ42が設けら
れている。一方、外蓋22の略中央部には、鍋4内の調理
物から発生する蒸気を外部に放出するための蒸気口43が
形成され、この蒸気口43の周辺部には、外蓋22の下面よ
り蓋下面板24の裏面に延びる縦壁44が形成される。ま
た、蒸気口43に対向する蓋下面板24の略中央部には、着
脱可能な蒸気口キャップ45が装着されるとともに、縦壁
44と蓋下面板24の裏面との間には、蒸気口キャップ45か
ら蓋体21内に侵入した蒸気がここから漏れ出さないよう
に、弾性変形する蒸気口パッキン46が設けられている。
【0015】47は、底面部材3の前側中央に形成された
取手係止部である。この取手係止部47は、鍋4を鍋収容
部5に収容したときに取手部材15に係止し、鍋4の収容
位置を規制する。また、開口部2の前方に位置する器本
体1の下部には、炊飯や保温などの各種操作を行なう複
数のスイッチからなる操作パネル48が配設される。一
方、蓋体21の上面には、LCDや複数のLEDなどの表
示手段を備えた表示パネル49が配設される。
【0016】次に、蓋体21の係脱機構について説明す
る。前記鍋収容部5の外周上部には、蓋体21を閉じたと
きに、この蓋体21の下面に対向する略平坦な蓋対向面51
が形成される。また、蓋対向面51の前側で、かつ、前記
開口部2の切口面52の近傍には、前記鍋4の幅W1より
広い間隔を有する左右一対の蓋体係止部53が、器本体1
の両側位置に設けられる。蓋体係止部53は、蓋体21を器
本体1の上部に係止するためのものであり、具体的に
は、器本体1に折曲爪54を有する孔55を形成する一方、
この折曲片54に後述するクランプフック56の係止片57を
係脱可能に設けることで構成される。但し、蓋体係止部
53の構成は、本実施例に限定されるものではない。例え
ば、折曲爪54を設けずに、直接係止片57を孔55の周縁に
係脱させるようにしてもよい。クランプフック56の係止
片57が折曲爪54に係止すると、蓋体21が閉じた状態に保
持される。
【0017】61は、蓋体21の前面に設けられた蓋体係止
解除ボタンであって、これは、鍋4を鍋収容部5に収容
したときに、取手部材15の近傍上部に位置しており、取
手部材15を握った状態でそのまま蓋体係止解除ボタン61
を操作できるようになっている。この蓋体係止解除ボタ
ン61の後方、すなわち、蓋体21の内部には、蓋体係止解
除ボタン61と共に前後方向に移動可能なレバー62が設け
られる。前記クランプフック56は、断面L字形を有する
フック本体63の両端に、レバー62の基端部64に当接する
立上り片65と、前述の係止片57とを折曲げ形成して構成
され、蓋体21の内部に設けた左右一対の軸部66を中心と
して、回動自在に軸支される。そして、軸部66に設けた
弾性部材たるスプリング(図示せず)により、クランプ
フック56は係止片57と器本体1の折曲爪54が係止する方
向に常時付勢される。これに対して、蓋体21を閉じた状
態で蓋体係止解除ボタン61を押すと、レバー62の基端部
64がクランプフック56の立上り片65を押動し、クランプ
フック56はスプリングの弾性力に抗して、折曲爪54から
係止片57が離れる方向に軸部66を支点として回動する。
そして、このクランプフック56の回動に伴い、係止片57
と折曲爪54との係止が解除すると、前記ヒンジ部25に備
えたねじりコイルばね27の弾性力により、蓋体21が自動
的に開くようになっている。
【0018】本実施例におけるクランプフック56の主要
部は、鍋4の略中心部の両脇に位置して設けられている
が、これは、鍋4の前端部より後方に位置して、鍋4の
両脇部に設けてあればよい。但し、蓋体21を器本体1に
係止し、蓋体21を鍋4の上部に押しつける力を効率よく
作用させるには、鍋4の中心部よりもむしろ前側にクラ
ンプフック56を設けたほうが好ましい。そして、蓋体21
を閉じた状態では、蓋体係止部53により蓋体21が器本体
1に係止されることにより、鍋4の上面が蓋体21の下面
に押し付けられるので、鍋4は器本体1の開口部2から
取り出せなくなるが、蓋体21が少なくとも半開き状態に
なると、鍋4の上面を押し付ける力がなくなるので、取
手部材15を持ちながら、片手で鍋4を器本体1の開口部
2から出し入れできるようになる。
【0019】71は、前記底面部材3の中心部から露出し
て、器本体1の内底部に備えた鍋温度検出手段たる温度
センサである。この温度センサ71は、鍋4の温度を検出
するものであって、鍋4の収容時には、鍋4の外底面に
押圧状態で当接する。そして、鍋4を含む鍋構成部材16
を器本体1の開口部2から取り出したときに、この開口
部2から鍋収容部5の底部、すなわち、底面部材3およ
び温度センサ71の感熱部が露出するように構成される。
なお、72は底面部材3の中心部近傍に設けた温度ヒュー
ズ、73は器本体1に回動自在に取り付けたハンドルであ
る。
【0020】そして、炊飯時において、加熱基板7から
加熱コイル6に高周波電流を供給すると、加熱コイル6
から交番磁界が発生することにより、鍋4の発熱層12に
渦電流が発生し、この渦電流がジュール熱に変換される
ことで、発熱層12が発熱して鍋4の加熱が行なわれる。
炊飯中および保温中は、温度センサ71からの温度情報に
基づき、鍋4に対し所定の温度管理を行なう構成になっ
ており、例えば炊飯中に鍋4の温度が 120℃になると、
炊飯加熱を停止してむらしを行ない、むらしが所定時間
である15分を経過したら保温に移行する。保温中は、鍋
4を73℃に保つように加熱制御する。また、炊飯時およ
び保温時には、蓋ヒータ42により蓋下面板24を加熱し
て、鍋4の上部開口部に直接対向する蓋下面板24の結露
を防止するようになっている。
【0021】このように、本実施例では、器本体1の前
側に鍋4の幅W1よりも広い幅W2の開口部2を形成
し、蓋体21を半開した状態で、開口部2より鍋4の出し
入れが可能になるように構成したので、鍋4を器本体1
の上面から垂直方向に着脱しなくてもよく、キッチンフ
ァニチャーなどの台所収納庫に調理器を収納して使用す
る場合に、蓋体21を完全に開けなくても、鍋4の出し入
れを行なうことが可能になる。したがって、蓋体21の開
き高さを従来のものよりも低くでき、調理器の収納性お
よび設置性を向上することができる。また、鍋4を出し
入れする場合、その垂直方向にある収納庫の天井が邪魔
にならない。このため、鍋4を簡単に出し入れでき、そ
の後の鍋4内の調理物のよそい出しにも不自由しない。
さらに、鍋4は従来の垂直方向のみならず、水平方向を
加味した方向からも出し入れできるので、鍋4を出し入
れする際の使い勝手が極めて向上する。
【0022】つまり、鍋4を収容する器本体1の前側
に、この鍋4の幅W1よりも広い幅W2の開口部2を形
成する一方、鍋4の上部開口部を塞ぐ蓋体21を器本体1
の後部に軸支し、蓋体21を半開した状態で開口部2より
鍋4の出し入れが可能になるように構成すれば、収納庫
に収納して使用する場合においても、鍋4の出し入れや
鍋4内の調理物のよそい出しに不自由せず、使い勝手を
向上することができる。
【0023】また、このような構成において、本実施例
では、開口部2より鍋4を取り出したときに、この開口
部2から器本体1に形成した鍋収容部5の底部が露出す
るように構成している。したがって、鍋収容部5の内面
がご飯粒などの調理物で汚れた場合に、開口部2より手
を入れて清掃するときに、器本体1の上からではなく側
面方向から作業を行なえるので、手の届きにくい鍋収容
部5の底部が見えやすく、また、汚れも取り易くなる。
また、鍋4を出し入れする毎に、鍋収容部5内を容易に
見ることができるので、鍋収容部5内が汚れたまま使用
されることが少なくなる。よって、特に温度センサ71を
鍋収容部5の底部に備えた構成では、温度センサ71が汚
れたり、異物が付着したまま使用される可能性が少なく
なり、調理性能の低下や異常加熱の原因が未然に防げ
る。また、器本体1内の清掃に際し、蓋体21を全開しな
い状態で鍋収容部5の底部が露出するので、鍋収容部5
内を清掃するときに蓋21が邪魔にならず、清掃性が向上
する。
【0024】一方、本実施例では、蓋体21と器本体1と
を係止する蓋体係止部53を、ヒンジ部25の反対側に位置
する器本体1の前側ではなく、鍋4の幅W1よりも広い
間隔で、器本体1の両側部に設けたことにその特徴があ
る。この場合、蓋体係止部53が鍋4の前方に突出するこ
とがなく、蓋体21の後部から前部にかけての長さを短く
できるので、その分蓋体21を全開したときの蓋体21の高
さを低く抑制できる。よって、収納庫に調理器を収納し
て使用する場合も、従来のものより収納庫の天井に蓋体
21が当たりにくくなり、鍋4の出し入れや鍋4内の調理
物のよそい出しに不自由せず、使い勝手が向上する。ま
た、蓋体21の前側に蓋体係止部53が設けられていないの
で、蓋体21の下側に突出したフック部(本実施例では、
クランプフック56がこれに相当する。)が、蓋体21を閉
じる際に誤って手などを挾む虞れが少なくなり、安全性
が向上する。
【0025】つまり、鍋4を収容する器本体1と、この
器本体1の後部に軸支され、鍋4の上部開口部を塞ぐ蓋
体21と、鍋4の幅W1よりも広い間隔で器本体1の両側
部に設けられた蓋体係止部53とを備えることにより、収
納庫に収納して使用する場合においても、鍋4の出し入
れや鍋4内の調理物のよそい出しに不自由せず、使い勝
手を向上できるとともに、蓋体21を閉じる際の安全性を
高めることが可能になる。
【0026】なお、本発明は上記実施例に限定されるも
のではなく、本発明の要旨の範囲において種々の変形実
施が可能である。例えば、本実施例ではジャー炊飯器に
ついて説明を行なったが、これ以外の各種調理器も同様
に適用可能である。
【0027】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の調理器は、鍋を
収容する器本体の前側に、この鍋の幅よりも広い幅の開
口部を形成する一方、前記鍋の上部開口部を塞ぐ蓋体を
前記器本体の後部に軸支し、該蓋体を半開した状態で前
記開口部より前記鍋の出し入れを可能に構成するととも
に、前記鍋の幅よりも広い間隔で前記器本体の両側部に
蓋体係止部を設けたものであり、収納庫に収納して使用
する場合においても、鍋の出し入れや鍋内の調理物のよ
そい出しに不自由せず、その使い勝手を向上でき、さら
に、蓋体を閉じる際の安全性を高めることができる。
【0028】さらに、本発明の請求項記載の調理器
は、前記請求項1の構成に加えて、前記開口部より前記
鍋を取り出したときに、この開口部から前記器本体に形
成した鍋収容部の底部が露出するように構成したもので
あり、前記請求項1の作用,効果のみならず、鍋収容部
内を清掃する際の清掃性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す外観の全体斜視図であ
る。
【図2】同上全体の縦断面図である。
【図3】同上外蓋を外した状態の全体平面図である。
【図4】同上要部の断面図である。
【符号の説明】
1 器本体 2 開口部 4 鍋 5 鍋収容部 21 蓋体 53 蓋体係止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−30758(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 A47J 37/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋を収容する器本体の前側に、この鍋の
    幅よりも広い幅の開口部を形成する一方、前記鍋の上部
    開口部を塞ぐ蓋体を前記器本体の後部に軸支し、該蓋体
    を半開した状態で前記開口部より前記鍋の出し入れを可
    能に構成するとともに、前記鍋の幅よりも広い間隔で前
    記器本体の両側部に蓋体係止部を設けたことを特徴とす
    る調理器。
  2. 【請求項2】 前記開口部より前記鍋を取り出したとき
    に、この開口部から前記器本体に形成した鍋収容部の底
    部が露出するように構成したことを特徴とする請求項1
    記載の調理器。
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