JP3432689B2 - 畳表にもなる紙布 - Google Patents

畳表にもなる紙布

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、紙糸を編織してなる、
畳表等として使用される紙布に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、和紙を細長い短冊状に切り、撚っ
て紙糸にし、得られた紙糸を製織した紙布が知られてい
る。紙布は、天然素材である紙糸を使用しているため、
畳表等として使用するのに適している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、紙布の原糸で
ある紙糸は、従来、製造条件の工夫が十分でなかったた
め、糸切れが起きやすく、従来、余り実用されていなか
った。そこで、本発明の課題は、紙糸の製造条件に工夫
を加えることにより、糸切れが起きにくく、しかも、水
分の吸排出性に優れ、肌触りが良くて、断熱性の高い、
畳表等として使用するのに適した紙布を提供することに
ある。 【0004】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の紙布は、目付8〜40g/m2で幅3〜10
0mmのパルプ紙テープを撚って得られる中空紐状の紙糸
、経糸および緯糸に用いて編織してなるものである。
この場合、撚り数は3〜30回とすることが出来る。こ
の紙布は畳表として使用するに適している。 【0005】 【発明の実施の形態】本発明の紙布の原料はパルプであ
る。パルプとして使用される樹木の種類としては、例え
ば、モミ、ウラジロモミ、トドマツ、シラベ、ヒノキ、
サワラ、スギ、カラマツ、アカエゾマツ、エゾマツ、ク
ロエゾマツ、トウヒ、アカマツ、クロマツ、マキ、ヒ
バ、カヤ、ツガ、ベイモミ、ピーオーシーダー、アラス
カシーダー、レッドウッド、ヘムロックの針葉樹;コッ
トンウッド、アスペン、タスマニアンオークの広葉樹;
竹、バカス、わらのその他の植物が挙げられる。中で
も、針葉樹から得られるパルプは最も繊維が長く、強靱
な紙となるので好ましい。 【0006】本発明の紙布は、上述のように、パルプを
素材にしているため、安価であり、断熱性が高い。上記
パルプは耐水処理されている。耐水処理に用いる耐水剤
としては、特に限定はなく、例えば、エポキシ化ポリア
ミド樹脂、アクリル酸エステル、ジアルデヒドデンプ
ン、メラニン樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンイミン等を
含む湿潤紙力増強剤;ポリアクリルアミド樹脂、ポリビ
ニルアルコール、デンプン、カルボキシメチルセルロー
ス、尿素樹脂等を含む乾燥紙力増強剤が挙げられる。こ
れらから選ばれる湿潤紙力増強剤と乾燥紙力増強剤とを
併用することによって、強靱で、耐水性・耐洗濯性に優
れ、毛羽立ちが生じにくくなり、機械織りおよび機械編
み可能となり、紙糸が、湿潤時、乾燥時のいずれの状態
にあっても紙糸の強さが増す。前記湿潤紙力増強剤の中
でエポキシ化ポリアミド樹脂が好ましく、また、前記乾
燥紙力増強剤の中でポリアクリルアミド樹脂が好まし
い。エポキシ化ポリアミド樹脂とポリアクリルアミド樹
脂とを併用すると、パルプを抄紙して得られる紙を硬く
することなく、紙の張力を強くすることができる。 【0007】耐水剤の使用量については、特に限定はな
いが、パルプから得られる紙1平方メートル当たり、
0.015〜0.3g付着させるのが好ましい。耐水剤
の使用量が0.015g/m2 未満であると、十分に紙
糸に耐水性・耐洗濯性を付与することはできず、毛羽立
ちが生じ、紙糸を機械織りまたは機械編みするのが困難
となる。耐水剤の使用量が0.3g/m2 を超えると、
得られる紙が硬くなり、耐水剤の使用量に応じた耐水性
向上の効果は得られなくなる。 【0008】耐水処理の方法については、特に限定はな
く、例えば、水中に分散させた状態のパルプに耐水剤を
添加してから抄紙する方法、耐水剤を含んだ溶液を既に
パルプを抄紙して得られた紙に含浸させたり、塗工機で
塗布する方法が挙げられる。なお、含浸させたり、塗工
機で塗布する方法については、既にテープになっている
紙に適用してもよい。中でも、特別の工程をもうける必
要がなく、しかも均一に耐水剤を施すことが可能な、水
中に分散させた状態のパルプに耐水剤を添加してから抄
紙する方法が好ましい。 【0009】パルプ紙の目付は、紙糸の強度を保持し、
機械による編織作業を容易にするためには、8〜40g
/m2 の範囲にあることが必要である。目付が8g/m
2 未満であると紙糸が弱く糸切れし易くなり、40g/
2 を超えると紙糸が硬くなり取扱いにくくなる。紙糸
の製造に用いられるパルプ紙テープの幅は、特に限定は
ないが、得られる紙糸の強度を保持し、テープを紙糸に
する作業性を上げ、機械による編織作業を容易にするた
めには、3〜100mmであることが必要である。好ま
しくは5〜50mmである。紙の厚みを薄くしてテープ
の幅を広くすると柔らかな紙糸となり、紙糸の強度が高
く、編織に適するようになる。たとえば、8g/m2
10cm幅のテープで得られる紙糸の方が40g/m2
で2cm幅の紙糸よりも紙糸の強度が高く、柔らかで、
編織に適する。 【0010】パルプ紙をテープに加工する方法について
は、特に限定はなく、作業を効率良く行うため、紙を取
扱の容易なロール状に巻き取り、スリッターを使用し
て、所望のテープ幅にセットした回転刃をパルプ紙のロ
ールに押しつけて、テープに加工する方法が好ましい。
紙糸は、上述のパルプ紙テープを、らせん甘撚りするこ
とにより紐状にしてなるものであり、内部にストローの
ような中空部分を有している。テープをらせん甘撚りす
る方法は、特に限定はないが、作業の効率が高く、安定
した品質が得られる紙紐製造機を使用する方法が好まし
い。らせん甘撚りする条件、具体的には、撚り回数およ
び仕上がり糸径については、特に限定はない。撚り回数
については、紙糸30cm当たり3〜30回であるの
が、肌触り、水分の吸排出性および断熱性の観点から好
ましい。 【0011】紙糸は、通常の糸の染色と同様の方法で、
任意の色に染色することができる。使用される染料は化
学染料、藍のような天然染料、紅花、くちなし等の天然
色素のいずれも使用することができる。本発明の紙布
は、上述の紙糸を含むものであれば特に限定はなく、
綿、ナイロン、ポリエステル、ウール等の他の材質の糸
を混ぜて混織または混編してもよい。 【0012】本発明の紙布は、上述の紙糸と必要に応じ
て使用する他の材質の糸とを通常の手編みまたは手織り
することよって、製造することができるが、作業の効率
が高く、安定した品質が得られる編機または織機を使用
する方法が好ましい。編機または織機を使用する場合
も、通常の編織作業と何ら変わることはなく、所望の編
目構造または織構造の紙布を製造することができる。紙
布は、紙糸をそのまま使用して編織することによって得
られるが、編織時の糸切れを防止して、編み糸および織
り糸に求められる条件である、柔らかく、滑りやすく、
伸びがあるという物性を付与するために、紙糸を湿らせ
て使用するのが好ましい。 【0013】本発明の紙布は、前述の製造条件で得られ
た、パルプ紙テープをらせん甘撚りしてなり、外壁が多
孔質のパルプ紙でできた中空繊維のような形状を有す
る、紙糸を使用しているため、糸切れを生じさせること
なく編織することができ、しかも、水分の吸排出性に優
れ、肌触りが良く、断熱性が高い。本発明の紙布は、編
織の際、紙布の表面に凹凸が生じるように編織すれば、
水分の吸排出性はさらに向上する。 【0014】本発明の編織紙布は、断熱性および水分の
吸排出性に優れるため、壁紙、油絵のキャンバス、床ず
れ防止シーツ、ござ、畳の表材、空手着等のスポーツ
着、浴衣の帯、自動車のシートカバー、セーター、カー
ディガン、カーテン等に使用することができる。紙糸は
い草よりも数倍強度が高いため、本発明の紙布は、ゴザ
および畳の表材として最適である。 【0015】 【実施例】以下に、本発明の具体的な実施例を示すが、
本発明は下記実施例に限定されない。針葉樹パルプ60
0kgを水15tに分散させ、エポキシ化ポリアミド樹
脂を含む耐水剤(商品名:スミレーズレジン)3kg
と、ポリアクリルアミド樹脂を含む耐水剤(商品名:ハ
ーマイドB−15)3kgとを添加してよく攪拌した。
水中によく分散したパルプを抄紙し、乾燥して、目付1
5g/m2 、幅120cm、10000mでロール状に
巻き取られた薄紙を得た。 【0016】このロール巻き薄紙の幅の中央部を切断し
て、幅60cmのロール巻き2つにした後、その1つを
10mmの間隔に回転刃がセットされたスリッターを使
用して、シャフトで押さえながら幅10mmのテープ6
0本に切りわけた。それぞれのテープを巻き取り、14
00m巻きのロールにした。得られた紙糸について、洗
濯試験(JIS L−0844)、ドライクリーニング
試験(JIS L−0860)および摩擦試験(JIS
L−0849)を行い、結果はすべて5級であり、こ
の紙糸は耐洗濯性に優れている。また、洗濯試験後の紙
糸を目視で検査すると、毛羽立ちは認められなかった。
得られたテープを紙紐製造機で30cm当たり20回の
撚りをかけてストロー状にらせん甘撚りのかかった紙糸
を得た。なお、仕上がり糸径は、0.5mmであった。 【0017】得られた紙糸の断熱性は20倍高く、紙糸
にストロー状にらせん甘撚りがかけられているため、水
分の吸排出性が高かった。得られた紙糸を化学染料を使
用して、生成、白色、水色、青色、うす桃色、桃色、朱
色、うす茶色、黒色等の任意の色に染めることができ
た。染色された紙糸のそれぞれについて、洗濯試験(J
IS L−0844)、ドライクリーニング試験(JI
S L−0860)および摩擦試験(JIS L−08
49)を行い、結果はすべて5級であった。 【0018】得られた紙糸を経糸および緯糸に用いて、
織機を使用して、打ち込み本数21×19、目付300
g/m2 、幅150cm、長さ250mの紙布を得た。
製織時の糸切れ回数は少なかった。なお、上記で紙糸を
湿らせて製織すると、糸切れは全く生じなかった。 【0019】 【発明の効果】本発明の紙布は、製造条件に工夫した紙
糸を編織するため、糸切れがなく、実用性が高い。しか
も、本発明の紙布は、使用する紙糸がパルプ紙テープを
らせん撚りしてなる中空紐状のものであるため、水分の
吸排出性に優れ、肌触りが良く、断熱性が高い。したが
って、畳表などに使用するのに最適である。

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】目付8〜40g/m2で幅3〜100mmのパ
    ルプ紙テープを撚り数3〜30回でらせん甘撚りして得
    られる中空紐状の紙糸を、経糸および緯糸に用いて編織
    してなる紙布。
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