JP3431572B2 - 金属屋根板のバックアップ材及びこれを取り付けた屋根構造 - Google Patents

金属屋根板のバックアップ材及びこれを取り付けた屋根構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、軒から棟に掛け
て段葺きされる段葺き屋根について、屋根下地と金属屋
根板との間に介在させるバックアップ材に関する。
【0002】
【従来の技術】金属屋根板を段葺きする屋根構造につい
ては、野地板にアスファルトルーフィングを敷設した屋
根下地と金属屋根板との間に、間隙が各段ごとに形成さ
れるような屋根構造となっている。そのため、例えば葺
き作業を行う作業者が葺き上げた金属屋根板の上に乗っ
かると、その重みで金属屋根板が凹んでしまって屋根の
美観が損なわれてしまうようなことがある。
【0003】ところで最近では、発泡ポリエチレンその
他の合成樹脂を素材とする断熱材を接着剤で裏面に貼り
付けた金属屋根板が徐々に普及しつつあるが、その中に
は断熱材の厚みを屋根下地と金属屋根板との間の間隙の
高さと同程度として、上述のように作業者が金属屋根板
の上に乗っかった場合でも凹まないような工夫を凝らし
たようなものも提供されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、断熱材
を貼着してある金属屋根板について一般的に言えること
であるが、断熱材は主として接着剤を金属屋根板の裏面
に噴霧乃至塗布して貼り付けているため、例えば屋根を
葺き替えたり、家屋自体を解体するような場合には、接
着剤で貼り付けた断熱材を金属屋根板から分離させて、
それぞれ別々の廃棄物として分別処理するのが難しく、
処分のしようがない。そして、上述のように間隙の高さ
と同程度の厚みをもつ断熱材を貼着した金属屋根板だ
と、その分断熱材の量や大きさが嵩むため、処分のしよ
うがない廃棄物の総量も必然的に多くなってしまう。屋
根裏に断熱材を取り入れれば生活環境の向上の面で魅力
的なメリットがあるのは確かだが、本発明者は、数十年
後まで屋根裏に残り続けて将来廃棄物として処分に困る
ような遺産を未来の子孫にできるだけ残さないようにな
ればと思い本発明を成すに至ったものである。
【0005】即ち、本発明の目的は、従来のような屋根
下地と金属屋根板との間の間隙と同程度の高さをもつ断
熱材を用いなくとも、金属屋根板の変形防止に機能する
部材を提供することにある。また本発明は、屋根裏に断
熱材を利用する場合であっても、金属屋根板を葺き替え
たり解体する際に、金属材と断熱材とが一体化されてい
て分別処理が難しい廃棄物の総量をできるだけ少なくす
ることのできる技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、屋根下地と対面する裏面部と、屋根構造の
軒から棟にかけて段葺きされる金属屋根板の裏面と対面
する表面部と、を有する板材に、屋根下地と金属屋根板
の裏面との間に形成される間隙の高さに相応する部材高
さを与える上向き又は下向き凸状の複数の支持部を備え
る金属屋根板のバックアップ材を提供するものである。
【0007】これによれば、板材に上向き又は下向き凸
形状の支持部を備えており、この支持部が屋根下地と金
属屋根板の裏面との間に形成される間隙の高さに相応す
る部材高さを与える高さを持っているため、金属屋根板
に上から荷重が作用しても、支持部が屋根下地と金属屋
根板との間隙に高さ方向で介在することで金属屋根板を
凹ませないようにすることができる。しかも、高さ方向
で介在する支持部によって、板材と屋根下地又は金属屋
根板の裏面との間に通気路が形成されるため、屋根裏に
空気が滞留しないように十分な通気性も確保できる。ま
た、板材にこうした支持部を複数備えているため、金属
屋根板に上方から作用する荷重を各々の支持部で分散支
持することができるから、強い支持力を発揮することも
できる。なお、上記「部材高さ」とは、バックアップ材
自体が屋根下地と金属屋根板の裏面との間の間隙高さに
相応する高さを有するという意味である。従って、支持
部自体の高さは、板材の板厚(断熱材を備える場合に
は、板材の板厚と断熱材の厚み)との相対関係で決まる
ものである。
【0008】こうした本発明のバックアップ材は、様々
な形体で実施可能である。例えば、一つのタイプとして
は、別部材である“板材(例えば鋼板、木板、プラスチ
ック板、紙質板材等)”と“支持部(例えば金属製、木
製、プラスチック製等の棒材)”と、を接合手段(例え
ば接着、溶着、リベット止め、ネジ止め等)を介して一
体化して構成することができる。こうした接合手段を介
さずに“板材”と“支持部”に形成した対をなす連結構
造(例えば蟻と蟻溝による連結構造)によって一体化し
て構成してもよい。
【0009】また、他のタイプとしては、“板材”とし
て鋼板を利用し、これに板金加工を加えることで支持部
を備えるバックアップ材を構成することもできる。本発
明では、こうしたバックアップ材として、屋根下地と対
面する裏面部と、屋根構造の軒から棟にかけて段葺きさ
れる金属屋根板の裏面と対面する表面部と、を有する金
属製の板材に、屋根下地と金属屋根板の裏面との間に形
成される間隙高さに相応する部材高さを与える下向きビ
ード状の支持部を曲折形成するようにしてある。このバ
ックアップ材は板材と支持部が別部材でなく一体で、支
持部を金属製の板材に曲げ加工を施すことで形成するこ
とができるから、比較的製造が楽でコスト的にも有利で
ある。
【0010】以上のバックアップ材については、板材の
棟側と軒側に支持部をそれぞれ形成し、棟側に位置する
支持部よりも軒側に位置する支持部の高さを高くしてあ
ると好ましい。即ち、段葺き屋根に見られる屋根下地と
金属屋根板の間の間隙の高さ変化に応じて、棟側の支持
部よりも軒側の支持部が高さがあるため、間隙の高さに
適応させて金属屋根板に作用する荷重を確実に支持する
ことができる。
【0011】また、以上のバックアップ材については、
板材の表面部に金属屋根板の裏面と接触させた状態で断
熱材を取り付けたものとして構成することができる。ま
た、以上のバックアップ材については、板材の裏面部に
断熱材を取り付けたものとして構成できる。
【0012】この断熱材を取り付けたバックアップ材に
よれば、先ず、断熱材を金属屋根板の裏面に貼着する必
要がなくなる。その結果、裏面のほぼ全体に断熱材を貼
着してある従来の金属屋根板や、屋根下地と金属屋根板
の裏面との間の間隙程度の厚みをもつ断熱材を貼着して
ある従来の金属屋根板と比較して、金属材と一体化して
ある断熱材の使用量を大幅に減らすことができる。従っ
て、屋根の葺き替え時や解体時に、分別処理が難しい廃
棄物の総量を少なくすることができる。また、板材の表
面部に断熱材を取り付けたバックアップ材によれば、断
熱材が金属屋根板の裏面と接触状態で取り付けてあるた
め、これが金属屋根板に対する次のような機能を発揮す
る。つまり、雨天時に雨が金属屋根板を叩いても、断熱
材で雨音を小さく吸収することができる。また、葺き作
業を行う際に作業者が誤って金属屋根板に乗っかってし
まった場合のように金属屋根板に瞬間的な荷重が作用し
ても、断熱材で瞬間的な衝撃を緩衝することができる。
これに対して、テレビアンテナ等の設置物や冬季の積雪
のような恒常的な荷重が金属屋根板に作用しても、断熱
材が金属屋根板の僅かな撓みに追従変形し、金属屋根板
の裏面との密着性は維持されるので、高い断熱効果を発
揮でき、屋根裏の結露の発生も防ぐことができる。さら
に、断熱材が金属屋根板の裏面に対して接触することで
葺き上げた金属屋根板の板面に“張り”を与えるため、
屋根全体の外観も均質に美しく仕上がることになる。
【0013】ここで、板材の表面部に断熱材を取り付け
る手段としては、最も簡易には接着剤や糊等の化学的な
手段によって固着させることができるが、次のような手
段を利用して、将来、板材と断熱材とを完全に分別処理
できるように固着させることもできる。即ち、断熱材を
備えるバックアップ材については、断熱材が、板材の端
部を上向きに折り返して形成した係止部によって板材の
表面部との間で挟み込ませて取り付けることができる。
これによれば、例えば鋼板等の金属材の板材に曲げ加工
を施すだけで断熱材を板材に固着可能であるから、接着
材等の化学的な手段が不要であり、断熱材を分離させる
には断熱材を引っ張るだけでよい。また、板材の端部以
外の箇所で断熱材を板材に固着させるには、例えば金属
製の板材を切り起こして係止片を形成し、これを断熱材
に対して押し倒して板材に固着させるようにすることも
できる。この他にも、金属製の板材に曲げ成形により形
成した支持部の内部に可撓性のある断熱材を押し込み、
この状態で支持部を押し潰して断熱材を左右方向から挟
み込んで保持するようにして固着してもよい。
【0014】以上のようなバックアップ材については、
板材の軒側端辺部に、軒側に位置する金属屋根板の棟側
端辺部と屋根下地との間へスライド係入可能にクランク
状に曲折した係入部を形成してあると好ましい。このバ
ックアップ材によれば、施工時に位置ずれすることなく
バックアップ材を正しく取り付けることができる。
【0015】そして、屋根下地と金属屋根板との間の間
隙に、以上のようなバックアップ材を取り付けてある屋
根構造によれば、バックアップ材が上述の作用効果を発
揮する屋根構造とすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照しつつ説明する。なお、各実施形態で機能が
共通する構成部分については同一の符号を付して重複説
明を省略する。
【0017】図1は本発明の一実施形態による金属屋根
板のバックアップ材1を示す外観斜視図である。このバ
ックアップ材1は“板材”としての鋼板に曲げ加工を施
して形成したもので、屋根の傾斜方向(棟方向x,軒
方向x)に対して直交方向へ伸びる“支持部”として
の軒側ビード2と、同じく“支持部”としての棟側ビー
ド3がそれぞれ下向きに曲折形成されている。軒側ビー
ド2は棟側ビード3よりも高さが高くしてある。これは
図2で示すように、金属屋根板5と屋根下地6との間の
間隙sの高さhが軒側で最も高く、棟側へ向かうにつれ
て徐々に低くなっていくため、この変化に適応させて金
属屋根板5に作用する荷重を確実に支持できるようにす
るためである。なお、1aは金属屋根板5の裏面と対面
する表面部で、1bは屋根下地6と対面する裏面部であ
り、このうち表面部1aには可撓性のあるシート状の発
泡ポリエチレンを主成分とする断熱材7が貼着される
(図2参照)。
【0018】図2にはこのバックアップ材1の施工状態
を示してある。この屋根構造は、軒から棟にかけて長尺
の金属屋根板5を段葺きして形成される。具体的には、
野地板6aにアスファルトルーフィング6bを敷設した
屋根下地6の上に軒側の金属屋根板5を葺いてから、軒
側ビード2をその棟側端部5aに当接させて屋根下地6
の上に載置する。このときバックアップ材1は屋根下地
6に対して釘等によって固定させないが、バックアップ
材1の長手方向に渡って形成した軒側ビード2が金属屋
根板5の長手方向に渡って形成した棟側端部5aに長さ
方向で当接状態となっているので、バックアップ材1の
載置状態にずれが生じるようなことはない。そして、そ
の上に金属屋根板5を葺くようにするが、このとき金属
屋根板5はその裏面が断熱材7と接触した状態で取り付
けられる。
【0019】次段のバックアップ材1は、図1のバック
アップ材1と同じものを利用して同様に取り付けてもよ
いが、図2ではバックアップ材1の長手方向に沿う軒側
端辺部を下向きにクランク状に曲折した係入部1cを形
成してあり、これを前段の金属屋根板5の棟側端部5a
とアスファルトルーフィング6bとの間に差し込むよう
にして取り付けるようにしている。このようにすること
で、バックアップ材1を所定位置にしっかりと取り付け
ることができる。
【0020】以上のようなバックアップ材1とそれを用
いる屋根構造では、例えば作業者が金属屋根板5の上に
乗っかった場合でも、金属屋根板5と屋根下地6との間
の間隙sに高さ方向hで介在する軒側ビード2と棟側ビ
ード3によって、金属屋根板5を凹ませないように分散
支持することができる。しかも、高さ方向hで介在する
両ビード2,3によって、バックアップ材1の裏面部1
bと屋根下地6との間に形成される間隙sが通気路とし
て機能するため、屋根裏に空気が滞留しないように十分
な通気性も確保できる。そして、断熱材7を金属屋根板
5の裏面全体に貼着する必要がなくなるため、金属材と
一体化してある断熱材の使用量を大幅に減らすことがで
き、屋根の葺き替え時や解体時に分別処理が難しい廃棄
物総量を少なくできる。さらに、断熱材7は金属屋根板
5の裏面と押圧的に接触した状態で取り付けてあるた
め、雨天時に生じる雨音を鈍らせる(小さくする)こと
ができる。また、金属屋根板5に瞬間的な荷重が作用し
ても、断熱材7で瞬間的な衝撃を緩衝することができ
る。これに対して、テレビアンテナ等の設置物や冬季の
積雪のような恒常的な荷重が金属屋根板に作用しても、
断熱材7が金属屋根板5の僅かな撓みに追従変形し、金
属屋根板5の裏面との密着性は維持されるので、高い断
熱効果を発揮でき、屋根裏の結露の発生も防ぐことがで
きる。さらに、断熱材7が金属屋根板5の裏面に対して
接触することで葺き上げた金属屋根板5の表面に“張
り”を与えるため、屋根全体の外観も美しく仕上がるこ
とになる。
【0021】次に、以上の実施形態の変形例を示す。図
3は、接着剤を使用せずに断熱材7をバックアップ材1
に取り付ける例である。即ち、この例では、バックアッ
プ材1の長さ方向に沿う棟側端辺部と軒側端辺部の双方
を図3のように上向きに曲折して係止部1dを形成し、
この係止部1dを倒して断熱材7に食い込ませることで
断熱材7を取り付けてある。この例では接着剤等の化学
的な固着手段は使用していない。そして、バックアップ
材1から断熱材7を分離する際には、単に断熱材7を矢
示方向xへ引っ張るだけでよい。そうすれば断熱材7
を係止部1dから簡単に抜き取ることができる。従っ
て、金属材であるバックアップ材1と断熱材7とを分別
処理することが可能となる。また、図示は省略するが、
例えば図1,図2のバックアップ材1の軒側ビード2と
棟側ビード3の中に断熱材7を押し込み、この状態で軒
側ビード2と棟側ビード3を左右方向から押し潰して断
熱材を狭持するようにして取り付けることもできるし、
バックアップ材1の板面に三角形の係止片を切り起こし
て形成し、これを横倒して上から抑えるように断熱材7
を取り付けるようにしてもよい。
【0022】上記実施形態では、軒側ビード2と棟側ビ
ード3の“支持部”を2つ有する例を示したが、“支持
部”の数は幾つあってもよいし“支持部”の幅ももっと
広いものでも狭いものでもよい。また、バックアップ材
1に表面部1aと裏面部1bを通じる通気孔を穿孔し
て、結露防止を図るようにしてもよい。
【0023】上記のバックアップ材1は、例えば図4で
示すように、板材1dと“支持部”としての軒側ビード
2と棟側ビード3とを別部材で構成してもよい。この場
合、板材1eや軒側ビード2及び棟側ビード3として
は、金属製、木製、プラスチック製、紙質製等の板材や
棒材を利用することができる。そして、これらを接着、
溶着、リベット止め、ネジ止め等の任意の接合手段によ
って一体化したり、或いは板材1eと軒側ビード2及び
棟側ビード3とを蟻と蟻溝等の連結構造によって一体化
するようにしてもよい。
【0024】さらにバックアップ材1については、上下
をひっくり返して、即ち軒側ビード2及び棟側ビード3
を金属屋根板5に裏面に接触させて、バックアップ材1
の表面部1a又は断熱材7を屋根下地6と接触させて取
り付けるようにしてもよい。
【0025】上記実施形態では、バックアップ材1の全
体形状として略平板状のものを示したが、バックアップ
材を幅方向(屋根の傾斜方向)で鋭角的又は曲線的に山
谷の連続する山波状に形成し、“山”の頂部を金属屋根
板5の裏面に接触させ、“山”の谷部を“支持部”とし
て屋根下地に接触させるようにしてもよい。この場合に
断熱材を取り付けるには、図3で示したような係止部を
バックアップ材の端部に形成して取り付けることが可能
である。
【0026】上記実施形態では“屋根下地”として野地
板6aにアスファルトルーフィング6bを敷設した例を
示したが、既設のスレート平瓦の屋根の上にリフォーム
用のアスファルトルーフィングを敷設して“屋根下地”
とし、その上に金属屋根板を葺き上げるようなリフォー
ムの場合にも勿論適用できる。
【0027】
【発明の効果】本発明の金属屋根板のバックアップ材及
びそれを利用する屋根構造によれば、金属屋根板に上か
ら荷重が作用しても、支持部が屋根下地と金属屋根板と
の間隙に高さ方向で介在することで金属屋根板を凹ませ
ないようにすることができる。しかも、高さ方向で介在
する支持部によって、板材と屋根下地又は金属屋根板の
裏面との間に通気路が形成されるため、屋根裏に空気が
滞留しない十分な通気性も確保できる。また、板材にこ
うした支持部を複数備えているため、金属屋根板に上方
から作用する荷重を各々の支持部で分散支持することが
できるから、強い支持力を発揮することもできる。
【0028】また、断熱材を取り付けたバックアップ材
及びそれを利用する屋根構造によれば、断熱材を金属屋
根板の裏面に貼着する必要がなく、裏面のほぼ全体に断
熱材を貼着してある従来の金属屋根板や、屋根下地と金
属屋根板の裏面との間の間隙程度の厚みをもつ断熱材を
貼着してある従来の金属屋根板と比較して、金属材と一
体化してある断熱材の使用量を大幅に減らすことができ
る。従って、屋根の葺き替え時や解体時に分別処理が難
しい廃棄物の総量をできるだけ少なくすることができ
る。さらに、断熱材が金属屋根板の裏面と接触状態で取
り付けてあるため、雨天時に生じる雨音を小さく吸収で
きる。また、金属屋根板に瞬間的、恒常的な荷重が作用
しても、断熱材がクッションとして衝撃を吸収したり、
金属屋根板の僅かな撓みに追従して変形して金属屋根板
の裏面との接触は確保されるため、高い断熱効果と結露
防止効果を発揮することができる。また、断熱材が金属
屋根板の裏面に対して押圧的に接触することで葺き上げ
た金属屋根板の板面に“張り”を与えるため、屋根全体
の外観も美しく仕上がることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるバックアップ材の外
観斜視図。
【図2】本発明の一実施形態による屋根構造を示す説明
図。
【図3】本発明の一実施形態によるバックアップ材に対
する断熱材の取り付け状態を示す部分拡大説明図。
【図4】他の実施形態によるバックアップ材の外観斜視
図。
【符号の説明】
1 バックアップ材 1a 表面部 1b 裏面部 1c 係入部 1d 係止部 1e 板材 2 軒側ビード(支持部) 3 棟側ビード(支持部) 5 金属屋根板 6 屋根下地 7 断熱材 s 間隙 h 高さ方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−14947(JP,A) 特開 平10−102685(JP,A) 特開 平8−296303(JP,A) 特開 平7−119248(JP,A) 特開 昭64−83755(JP,A) 実開 平2−64621(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E04D 1/28 E04D 1/18 E04D 12/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屋根下地と対面する裏面部と、屋根下地
    の軒から棟にかけて段葺きされる金属屋根板の裏面と対
    面する表面部と、を有する平板形状の板材に、屋根下地
    と金属屋根板の裏面との間に形成される間隙高さに相応
    する部材高さを与える下向き凸形状の複数の支持部を備
    、前記板材の表面部に金属屋根板の裏面に対し押圧接
    触させる断熱材を取付けた金属屋根板のバックアップ
    材。
  2. 【請求項2】 屋根下地と対面する裏面部と、屋根下地
    の軒から棟にかけて段葺きされる金属屋根板の裏面と対
    面する表面部と、を有する平板形状の金属製の板材に、
    屋根下地と金属屋根板の裏面との間に形成される間隙高
    さに相応する部材高さを与える下向きビード状の支持部
    、表面部にあらわれるその開口幅を残余の表面部の面
    幅よりも十分狭く曲折形成し、前記金属製板材の表面部
    に金属屋根板の裏面に対し押圧接触させる断熱材を取付
    けた金属屋根板のバックアップ材。
  3. 【請求項3】 板材の棟側と軒側に支持部をそれぞれ形
    成し、棟側に位置する支持部よりも軒側に位置する支持
    部の高さを高くした請求項1または請求項2記載の金属
    屋根板のバックアップ材。
  4. 【請求項4】 板材の端部に上向きに折返した係止部を
    形成し、この係止部と板材の表面部との間に断熱材を挟
    み込ませて取付けた請求項1〜請求項3何れか1項記載
    の金属屋根板のバックアップ材。
  5. 【請求項5】 板材の軒側端辺部に、軒側に位置する金
    属屋根板の棟側端辺部と屋根下地との間へスライド係入
    可能にクランク状に曲折した係入部を形成してある請求
    項1〜請求項4何れか1項記載の金属屋根板のバックア
    ップ材。
  6. 【請求項6】 屋根下地と金属屋根板との間の間隙に、
    請求項1〜請求項5何れか1項記載のバックアップ材を
    取付けてある屋根構造。
  7. 【請求項7】 金属屋根板の棟側端部に、該金属屋根板
    よりも棟側に位置するバックアップ材の支持部を当接さ
    せて、バックアップ材を取付けてある請求項6記載の屋
    根構造。
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