JP3431523B2 - 回路基板接続材とその製造方法及び回路基板接続材を用いた多層回路基板の製造方法 - Google Patents

回路基板接続材とその製造方法及び回路基板接続材を用いた多層回路基板の製造方法

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JP3431523B2 JP34984298A JP34984298A JP3431523B2 JP 3431523 B2 JP3431523 B2 JP 3431523B2 JP 34984298 A JP34984298 A JP 34984298A JP 34984298 A JP34984298 A JP 34984298A JP 3431523 B2 JP3431523 B2 JP 3431523B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回路基板どうしを
電気的機械的に接続する回路基板接続材とその製造方法
及び回路基板接続材を用いた多層回路基板の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高密度化に伴
い、産業用にとどまらず民生用の分野においても回路基
板の高密度化が強く要求されるようになってきた。この
ような回路基板では、複数層の回路パターンの間をイン
ナービアホール接続する接続方法及び信頼度の高い構造
の新規開発が不可欠なものになってきており、回路基板
において高密度化を妨げる要因となっていたメッキスル
ーホールにかわって、導電性樹脂組成物によるインナー
ビアホール(IVH:interstitial via hole)接続に
よる新規な構成の高密度の回路基板実装方法が提案され
ている(例えば、特開平6―268345号公報)。
【0003】この回路基板の製造方法は、両面に離型性
を有する高分子フィルム(以下、離形性フィルムと称す
る)を備えた被圧縮性の多孔質のプリプレグに貫通孔を
あけ、その穴に導電性樹脂組成物を充填し、離形性フィ
ルムを剥離した後、プリプレグの両面に金属箔を貼り付
けて加熱圧接することで基板の両面を電気接続し、さら
に金属箔をエッチングによってパターニングして回路形
成するものである。
【0004】以下、従来の回路基板の製造方法につい
て、図面を参照にしながら説明する。図8(a)〜(f)は、
従来の回路基板の製造方法を示す工程断面図である。図
8(a)において、51は例えば芳香族ポリアミド繊維の
不織布に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸させた内部に空孔
を有する複合材からなる500mm角に加工した厚さ10
0〜200μmのプリプレグであり、52はポリエチレ
ンテレフタレート(PET)の片面にSi系の離型剤を
塗布した幅550mm、厚さ12μmのロール状の離型
性フィルムである。
【0005】まず、図8(a)に示す離型性フィルム52
が接着されたプリプレグ51の所定の箇所に図8(b)
に示すようにレーザー加工法などを利用して貫通孔53
が形成される。
【0006】次に、図8(c)に示すように、貫通孔5
3に導電性樹脂組成物54が充填される。導電性樹脂組
成物54を充填する方法としては、貫通孔53を有する
プリプレグ51を印刷機(図示せず)のテーブル上に設
置し、直接導電性樹脂組成物54が離型性フィルム52
の上から印刷され、貫通孔53に充填される。この時、
上面の離型性フィルム52は印刷マスクの役割とプリプ
レグ51の表面の汚染防止の役割を果たしている。
【0007】次に、図8(d)に示すように、プリプレ
グ51の両面から離型性フィルム52を剥離する。そし
て、図8(e)に示すように、プリプレグ51の両面に
銅箔などの金属箔55を貼り付け、この状態で熱プレス
で加熱加圧することにより、図8(f)に示すように、
プリプレグ51と金属箔55とが接着されるとともに、
プリプレグ51が厚さt2まで圧縮(t1>t2)さ
れ、両面の金属箔55が導電性樹脂組成物54によって
電気的に接続する。この時、プリプレグ51の一構成成
分であるエポキシ樹脂及び導電性樹脂組成物54は硬化
する。その後、両面の金属箔55を選択的にエッチング
して、回路パターン(図示せず)を形成することによ
り、両面の回路基板が得られる。
【0008】以上述べたように、回路基板の製造の中
で、プリプレグの両面に接着された離型性フィルムは、
レーザー加工等で貫通孔を形成し、導電性樹脂組成物印
刷時のマスクとして使用した後、剥離されることにな
る。
【0009】回路基板のファインピッチ化においては、
より小径化の貫通孔による基板パターンが要求されてき
ており、この小径の貫通孔における接続抵抗の安定化を
確保することが重要となる。そのためには、この小径貫
通孔に対して、その内部にプリプレグの厚みに依存した
量の導電性樹脂組成物を充填する際の導電性樹脂組成物
の埋め込み性と、導電性樹脂組成物を印刷後、プリプレ
グから離型性フィルムを剥離した時に、この小径貫通孔
の上部に残存する導電性樹脂組成物の残存量の確保が重
要となる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成では、この貫通孔をより小さくした小径化の貫
通孔になると、上下層の接続抵抗及びバラツキが大きく
なってしまい、この小径貫通孔による導通が非常に不安
定になってしまうという問題が発生する。この原因とし
ては、プリプレグに導電性樹脂組成物を印刷時のマスク
として使用する離型性フィルムの表面から穴加工により
形成された小径の貫通孔であるため、従来までの開口径
が約200μm程度の貫通孔と比較して、充填する方向
の厚みと貫通孔の開口径の大きさの関係より、小径貫通
孔に対する導電性樹脂組成物印刷時の埋め込み性が悪化
するためである。一方、離型性フィルムの厚みを増加さ
せることにより、離型性フィルムを剥離した後の導電性
樹脂組成物の残存量を増加させることができそうなもの
の、この方法では、離型性フィルムの厚みを増加するこ
とにより、印刷時の導電性樹脂組成物の充填方向の厚み
が貫通孔の開口径の大きさに対してより増加してしまう
ことになるため、離型性フィルムを剥離した時に、その
充填された導電性樹脂組成物の一部が除去され易くな
る。また、離型性フィルムの厚みを増加させる方法は、
このフィルムをプリプレグに均一に密着させることが困
難となるため、生産性の面からも好ましい方策ではな
い。その中で特にこの導電性樹脂組成物印刷時の導電性
樹脂組成物の埋め込み性の悪化は、貫通孔の小径化にお
いて避けられない問題であり、いかにして導電性樹脂組
成物の充填量を増加させ、接続抵抗値を小さくさせるこ
とが、小径貫通孔において大きな技術的課題であった。
【0011】本発明は、前記従来の問題を解決するた
め、離型性フィルムの厚みを増加する方法ではなく、薄
い離型性フィルムにおいても、プリプレグから離型性フ
ィルムを剥離した時に、小径貫通孔の上部に残存する導
電性樹脂組成物の残存量を確保することができ、貫通孔
内部への導電性樹脂組成物の充填量を増加させ、その結
果、接続抵抗値を小さくさせることが可能な回路基板接
続材とその製造方法及び回路基板接続材を用いた多層回
路基板の製造方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の回路基板接続材は、離型性フィルムを両面に
備えた多孔質基材の所望の位置に貫通孔を有し、前記貫
通孔に導電性樹脂組成物が前記離型性フィルムの厚みよ
り厚く充填され、その後、前記離型性フィルムが剥離さ
れて前記導電性樹脂組成物が前記多孔質基材の両表面か
ら前記離型性フィルムの厚みより厚く凸状に出た状態に
形成されていることを特徴とする。これにより、インナ
ービアホール接続を可能にし、高信頼性及び高品質の回
路基板接続材を実現できる。
【0013】
【0014】すなわち、被圧縮性を有し不織布と熱硬化
性樹脂の複合材からなる多孔質基材に穴あけ加工し、導
電性樹脂組成物が離型性フィルムの厚みより厚く充填さ
れた構造を有する回路基板接続材は安定に作製でき、フ
ァインピッチ化が容易で、高信頼性に優れたものとな
る。したがって、両面基板や4層基板を簡便に高多層な
基板にすることも可能となる。
【0015】また、本発明の回路基板接続材は、所望の
位置に離型性フィルムがレーザービーム光により熱溶融
された後、自然冷却による凝固・収縮の表面張力によ
り、開口部周辺の熱溶融部分が球状で、かつ、自然凝固
により離型性フィルムの残存側になめらかな曲線形状を
有する離型性フィルムの厚みより厚く充填された構造を
形成した貫通孔を有し、貫通孔近傍の離型性フィルムの
フィルム厚を厚く形成した先端まで導電性樹脂組成物を
充填しているため、離型性フィルムを剥離後、導電性樹
脂組成物が多孔質基材の両表面から、離型性フィルムの
厚みより厚く凸状に出た状態に形成されることにより、
電気的接続が容易になる。
【0016】本発明の回路基板接続材の製造方法は、離
型性フィルムを両面に備えた多孔質基材の所望の位置に
貫通孔を形成し、前記貫通孔に導電性樹脂組成物が充填
されてなる回路基板接続材の製造方法であって、前記多
孔質基材の貫通孔形成時に、前記貫通孔近傍の前記離型
性フィルムのフィルム厚を厚くすることを特徴とする。
これにより、貫通孔に導電性樹脂組成物が前記離型性フ
ィルムの厚みより厚く充填され、その後離型性フィルム
が剥離されて導電性樹脂組成物が多孔質基材の両表面か
ら離型性フィルムの厚みより厚く凸状に出た状態に形成
することができるため、電気的接続が容易になる。
【0017】本発明の多層回路基板の製造方法は、少な
くとも2層の回路パターンを有する回路基板と、少なく
とも1層の回路パターンを有する回路基板との間に、
求項1に記載の回路基板接続材を挟持し、加熱加圧する
ことを特徴とする。これにより、被圧縮性を有し不織布
と未硬化状態の熱硬化性樹脂の複合材からなる有機質多
孔質基材を使用しているので、多孔質基材が加熱加圧に
よって圧縮される工程において、回路基板間の接着が前
記回路基板接続材中の熱硬化反応により強固に起こり、
かつ導電性樹脂組成物も圧縮される。その時に導電物質
間からバインダ成分が押し出され、導電物質どうし及び
導電物質と金属箔間の結合が強固になり、導電性樹脂組
成物中の導電物質が緻密化される。また、離型性フィル
ムを剥離後、導電性樹脂組成物が有機質多孔質基材の両
表面から、離型性フィルムの厚みより厚い凸状に出た状
態を形成しているため、これにより積層後の導電物質の
充填量が増加し、接続抵抗が極めて小さくなる。
【0018】加えて被圧縮性を有する多孔質基材を使用
することによって、貫通孔に充填された導電性樹脂組成
物の有機バインダ成分が多孔質基材側に浸透するため、
貫通孔中の導電性樹脂組成物の充填量が減少し、多孔質
基材とその両面に貼り付けられた金属箔との間に導電性
樹脂組成物が侵入することがなくなり、近接する回路パ
ターン間の短絡不良の発生を防止できる。さらに、被圧
縮性を有し、不織布と熱硬化性樹脂の複合材からなる多
孔質基材を使用することによって、回路基板どうしの接
続が可能であるだけでなく、最上層配線用の金属箔をも
加熱加圧によって、強固に接着することができる。
【0019】本発明の別の多層回路基板の製造方法は、
少なくとも2層の回路パターンを有する回路基板の両面
に、請求項1に記載の回路基板接続材を配置して前記回
路基板を挟持し、さらに前記回路基板接続材の最外層表
面に金属箔を重ねた後、加熱加圧し、前記金属箔を加工
して回路パターンを形成することを特徴とする。これに
より、前記と同様に多層回路基板を合理的に効率よく製
造できる。
【0020】本発明の好ましい例として、多孔質基材
が、耐熱性合成繊維製不織布に未硬化状態の熱硬化性樹
脂を含浸させた複合材を使用できる。これにより熱的に
も機械的強度にも優れる。
【0021】
【発明の実施の形態】前記の発明においては、導電性樹
脂組成物は前記離型性フィルムの厚みより20〜50%
の範囲厚く充填されていることが好ましい。これにより
さらに接続抵抗値を小さくすることが可能となり、確実
な導通を取ることができる。
【0022】また前記の発明においては、貫通孔の形成
手段はレーザー照射であって、レーザーの加工エネルギ
ーが1パルス当たり5〜30mJの範囲であり、レーザ
ーのエネルギー強度のパルス幅が30〜500μsecの
範囲で加工することが好ましい。これにより、多孔質基
材の貫通孔形成時に、離型性フィルムがレーザービーム
光により熱溶融された後、自然冷却による凝固・収縮で
の表面張力により、開口部周辺付近の熱溶融部が、球状
でかつ自然凝固により離型性フィルムの残存側に、貫通
孔近傍の離型性フィルムのフィルム厚を厚くする貫通孔
を形成することができる。すなわち、フィルムの開口部
周辺付近がフィルムの厚さより、例えば20〜50%の
範囲高く盛り上がる。これにより、積層後の導電物質の
充填量が増加し、接続抵抗が極めて小さくすることがで
きる。
【0023】本発明の好ましい例として、耐熱性合成繊
維製不織布はアラミド繊維不織布からなり、未硬化状態
の熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂である。これによりさら
に熱的にも機械的強度にも優れる。
【0024】本発明の好ましい例として、耐熱性合成繊
維製不織布は紙からなり、未硬化状態の熱硬化性樹脂が
フェノール樹脂またはエポキシ樹脂である。これによ
り、さらに熱的にも機械的強度にも優れる。
【0025】本発明の好ましい例として、導電性樹脂組
成物中の導電物質は、銀、ニッケル、銅及びこれらの合
金から選ばれる少なくとも一つの金属粉末である。これ
により電気的伝導性に優れる。
【0026】本発明の好ましい例として、導電性樹脂組
成物中の樹脂成分は、多孔質基材の熱硬化性樹脂と実質
的に同一である。これにより導電性樹脂組成物と多孔質
基材との接着性に優れる。
【0027】本発明の好ましい例として、少なくとも2
層の回路パターンを有する回路基板及び少なくとも1層
の回路パターンを有する回路基板は、銅箔配線と銅メッ
キスルーホールを有するガラスエポキシ回路基板であ
る。これにより従来のガラスエポキシ多層回路基板と組
み合わせて使用できる。
【0028】本発明の好ましい例として、少なくとも2
層の回路パターンを有する回路基板及び少なくとも1層
の回路パターンを有する回路基板は、アラミド繊維不織
布と熱硬化性エポキシ樹脂よりなる回路基板である。こ
れにより多層化を容易に行うことができる。
【0029】本発明の好ましい例として、貫通孔をレー
ザー光照射によって形成する。これによりドリルを用い
る場合に比べてファインピッチ化でき、さらに、加工時
の粉塵の発生も抑えることができる。
【0030】本発明の好ましい例として、導電性樹脂組
成物が充填されている部分の直径は30〜500μmの
範囲である。これにより、所望の直径の導電部を作成で
きる。より好ましい直径は、50〜300μmの範囲で
ある。
【0031】本発明の好ましい例として、導電性樹脂組
成物が充填されている部分のピッチ(充填部と充填部と
の間隔の距離)は50μm以上である。これにより充填
部どうしの絶縁を完全にとることができる。
【0032】本発明の好ましい例として、レーザーで開
口された貫通孔の周辺部はなめらかな曲線である。これ
により貫通孔の開口周辺部がなめらかな形状であるた
め、離型性フィルムを剥離した時の導電性樹脂組成物の
残存量の確保と導電性樹脂組成物の充填量を増加するこ
とができ、接続抵抗の低下、さらに電気的接続の安定化
にも優れる。
【0033】本発明の好ましい例として、レーザーで加
工した貫通孔の形状は、レーザー照射側の開口部に対し
て、他方レーザー排出側の開口部がより小さくなるよう
に形成している。これによりレーザー排出側の充填量を
より安定に確保できるため、ビア内の導電性樹脂組成物
の充填密度の増加及び導電性樹脂組成物の充填量を安定
にすることができ、接続抵抗の低下、さらに電気的接続
の安定化にも優れる。
【0034】このように、被圧縮性を有し耐熱性有機質
補強材と未硬化な熱硬化性樹脂の複合材からなる多孔質
基材に穴加工し、導電性樹脂組成物が離型性フィルムの
厚みより厚く充填された構造を有する回路基板接続材と
して使用することによって、比較的安定に作製できる両
面基板や4層基板などの基板どうしを、簡便に電気的機
械的に接続することができる。これにより、両面基板か
ら容易にインナービア構造を有する多層基板が得られ
る。
【0035】また、被圧縮性を有する多孔質基材とし
て、有機質の補強材と未硬化の熱硬化性樹脂の複合材を
使用することが可能である。これによって、多孔質基材
が加熱加圧によって圧縮される工程において、導電性樹
脂組成物も圧縮される。その時、導電物質間から有機バ
インダ成分が押し出されて硬化するため、導電物質どう
し及び導電物質と金属箔間の結合が強固になり、導電性
樹脂組成物中の導電物質が緻密化される。これにより、
極めて抵抗の低いビア接続が得られる。
【0036】また、貫通孔近傍の離型性フィルムのフィ
ルム厚を厚く形成した先端まで導電性樹脂組成物を充填
しているため、離型性フィルムの剥離後、導電性樹脂組
成物が多孔質基材の表面から離型性フィルムの厚みより
厚く凸状に出た状態に形成するため、これにより積層後
の導電物質の充填量がアップし、接続抵抗が極めて小さ
くなる。
【0037】加えて被圧縮性を有する多孔質基材を使用
することによって、貫通孔に充填された導電性樹脂組成
物の有機バインダ成分が多孔質基材側に浸透する。この
ため、貫通孔中の充填導電性樹脂組成物量が減少し、多
孔質基材とその両面に貼り付けられた金属箔との間に導
電性樹脂組成物が侵入することがない。よって、近接す
る回路パターン間の短絡不良の発生を防止できる。さら
に、被圧縮性を有し、補強材と未硬化の熱硬化性樹脂の
複合材からなる多孔質基材の加熱加圧による熱硬化反応
を利用することによって、回路基板どうしの機械的接続
が可能であるだけでなく、最上層配線用の金属箔配線間
も加熱加圧によって、強固に接着し、電気的接続も得ら
れる。
【0038】また、本発明の回路基板接続材を用いるこ
とで、回路基板どうしの接続に適していることは既に記
載したが、回路基板とデバイスの電気的機械的接続にも
有効である。
【0039】
【実施例】以下に、本発明の一実施例における回路基板
接続材と回路基板接続材を用いた多層回路基板の製造方
法について、より具体的に説明する。
【0040】(A)導電性樹脂組成物 (a)フィラー 本発明の導電性樹脂組成物は、金属フィラーと熱硬化性
樹脂及び硬化剤より構成される。まず、導体フィラーに
ついて説明する。導体フィラーは、本目的から言って導
体組成中に高濃度に含有される必要がある。その理由
は、前記したように導体フィラーどうしの接触確率を高
めることによって、接続ビアホールの低抵抗化及び熱あ
るいは機械的応力による基板歪みが加わった際にも導通
信頼性を保持する必要があるからである。導体フィラー
を高濃度に分散させるためには、導体フィラーの平均粒
径が0.2〜20μmの範囲にあっても、その比表面積
が小さい程よく、その値は0.1〜1.5m2/gが適当で
あり、さらに望ましくは0.1〜1.0m2/gである。導
体フィラーとしては、銀、銅またはニッケルなどが挙げ
られるが、これら2種以上を併用することもできる。ま
た、導体フィラーの形状についても球状、フレーク状等
の上記特性を有するものであれば使用可能である。特に
銅粉末を導体フィラーとして用いることは、マイグレー
ションの抑制、経済的供給と価格の安定性の面から望ま
しい。しかし、銅粉末は一般に酸化されやすいため、本
発明の回路基板接続材のビアホール充填用として用いる
場合には、銅粉末の酸化が導電性を阻害することにな
る。そのため、加熱加圧による接着工程における雰囲気
は、酸素濃度が1.0%以下であることが必要である。
【0041】(b)エポキシ樹脂 次に、特定性状のエポキシ樹脂について説明する。本発
明の回路基板接続材は上記したように、金属箔間で電気
的接続をさせるため、密閉構造で加圧加熱する。そのた
め、導電性樹脂組成物に溶剤などの揮発成分を含むこと
は内部でブリスタの発生につながり不都合である。した
がって、一液で無溶剤型の導体組成物を形成するため
に、エポキシ樹脂としては液状樹脂が基本的に必要であ
る。前記した導体フィラーを高濃度に分散するために
は、エポキシ樹脂の粘度が15Pa・s以下が必要であ
る。それ以上の粘度のエポキシ樹脂を用いると導体組成
物をペースト化した際、導電性樹脂組成物の粘度が著し
く高くなる。その結果、導電性樹脂組成物の粘度が2,
000Pa・s以上ではビアホール充填作業ができない
という不具合を生じる。
【0042】一方、本組成物はビアホールに充填された
後加熱圧縮される時、揮発成分が揮散してビアホール充
填構造物中にボイドやブリスタが発生したり、あるいは
プリプレグの剥離を生じたりすることがないよう揮発分
の抑制が必要である。その揮発量はできるだけ少ない方
が望ましいが、2.0wt%以下だと上記のような不具
合は起こらない。
【0043】使用し得るエポキシ樹脂としては、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキ
シ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、アミン型エポキシ樹脂等
2ヶ所以上のエポキシ基を含有した液状エポキシ樹脂が
あるが、揮発分を少なくするために液状エポキシ樹脂を
分子蒸留したものも使用され得る。
【0044】硬化剤については一般的な硬化剤が使用可
能である。ジシアンジアミド、カルボン酸ヒドラジド等
のアミン系硬化剤、3−(3,4−ジクロロフェニル)
−1、1−ジメチル尿素等の尿素系硬化剤、無水フタル
酸、無水メチルナジック酸、無水ピロメリット酸、無水
ヘキサヒドロフタノール酸等の酸無水物系硬化剤、ジア
ミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン
酸等の芳香族アミン系(アミンアダクト)硬化剤が代表
的に用いられる。これらのうちでも、特に組成物の安定
性及び作業性の観点より、固形状の潜在性硬化剤粉末が
望ましい。
【0045】(B)離型性フィルム 離型性フィルムは、本発明の回路基板接続材に対し、穴
加工及び導電性樹脂組成物の充填時、さらには搬送時の
汚染防止フィルムである。そして、回路基板の接続時に
は剥離して使用する。そのため使用するまでは十分な接
着強度が必要であり、使用時には剥離しやすいことが大
切である。
【0046】また、離型性フィルムの接着には、使用す
る多孔質基材の熱硬化性樹脂が硬化反応を起こさない程
度の温度で加熱して接着することが望ましい。かつその
際に熱収縮が起こらないフィルムであることが望まし
い。本発明では、上記観点から、片面にSi系の離形剤
を塗布した厚さ例えば約20μmのプラスチックフィル
ムを使用する。例えばポリエチレンテレフタレート(以
下PETシートと称する)フィルム、ポリプロピレン
(PP)フィルムなどが使用できる。
【0047】(C)プリプレグ 本発明の回路基板接続材に使用する基材としては、現在
知られている積層基材が使える。一般に回路基板に使用
される基材は、無機質もしくは有機質の補強材と熱硬化
性樹脂の複合材料である。補強材は、回路基板そのもの
の強度を得るためと、基板に部品を実装する時の加熱に
よるそりを抑制するための働きがある。無機質の補強材
としては、例えば、ガラス繊維を編んだガラス織布及び
ガラス繊維を数mm〜数10mm程度に裁断したものか
らなる不織布が用いられる。ガラスクロスは、直径5〜
15μmのフィラメントを、数百本あわせた撚糸(ヤー
ン)を縦糸、横糸として織り込んだものである。通常プ
リント基板に使用されるガラスは、Eーガラスと呼ばれ
るSiO2、CaO、Al23、B23を主成分とした
ガラスが用いられる。また、ガラス不織布は、上記ガラ
ス繊維を裁断したものを抄紙し、水分散型のエポキシ樹
脂で接着させたガラス不織布ペーパーが代表的なもので
ある。また、寸法安定性を改良する意味で無機充填剤を
添加する場合がある。
【0048】一方、有機質の補強材としては、紙もしく
は芳香族ポリアミド繊維(例えば、E.I.DuPont社製
商品名ケブラー)の繊維もしくは不織布(例えば、E.
I.DuPont社製 商品名サーマウント)などが代表的な
ものである。Thermount(R)は、前記のパラ系アラミドで
ある。ケブラー繊維を6.7mm程度の長さで裁断し、さら
にフィルム状のメタ系アラミドを約10〜15wt%加
えて抄紙し、乾燥後、高温高圧下でカレンダー処理した
ものが用いられる(例えば米国特許第4,729,921号明細
書)。
【0049】アラミドを利用した基板は、耐熱性に富
み、熱膨張係数が小さいことから、MCM用基板として
注目されている(例えば、IEEE TRANSACTIONS OF COMPO
NENTS、HYBRIDS、AND MANUFACTURING TECHNOLOGY,VOL.1
3,NO.3、SEPTEMBER 1990,PP570-PP575)。
【0050】プリプレグとは、上記補強材に熱硬化性樹
脂を含浸し、溶剤を除去させた未硬化樹脂と補強材の複
合材料をいう。通常ガラスエポキシプリプレグ、アラミ
ドエポキシプリプレグなどと表現され、前者はガラス織
布とエポキシ樹脂のプリプレグ、後者はアラミド補強材
とエポキシ樹脂によるプリプレグである。両面基板及び
多層基板作製時の加熱加圧による樹脂硬化する前までの
段階をプリプレグと表現する。
【0051】(D)熱硬化性樹脂 熱硬化性樹脂とは、その分子が熱によって溶融、成長反
応、架橋反応を行い、三次元的に編状構造をもつ不溶不
融の高分子のことである。プリント基板用熱硬化性樹脂
としては、耐熱性、耐溶剤性の面から、エポキシ、フェ
ノール、メラミン、ポリエステルなどが使用される。ま
た、副材料として、硬化剤、変性剤、充填剤などを加
え、種々の反応温度のものが得られる。
【0052】もっとも一般的に利用される熱硬化性樹脂
は、エポキシ樹脂である。エポキシ樹脂は、熱硬化性樹
脂の中で最も汎用的に使用される樹脂で、機械的、電気
的化学的特性に優れたものである。最近では、高密度実
装、高耐熱への要求から一般的なエポキシ樹脂に対し、
種々の形で変性されることが多くなってきている。
【0053】耐熱性を向上させる目的で、ノボラック型
のフェノールを反応させたノボラックエポキシ樹脂があ
る。また、耐熱性とともに難燃性を得るために難燃剤を
添加する場合もある。
【0054】(E)銅箔 本発明の金属箔に使用される導体は、通常、銅を箔状に
した状態のものを使用する。銅箔の厚さは、18〜70
μm厚みのものが汎用的であり、電解銅箔が一般的であ
る。本発明の回路基板接続材に使用する銅箔は、導電性
樹脂組成物によるビア接続を行う観点から、通常、電気
的接続面には、粗化された銅箔面がくるようにする。こ
れは、接続信頼性の面から、粗化度合いが粗い方が接続
抵抗、機械的強度、信頼性の面で良好だからである。
【0055】また、本発明の回路基板接続材を用いた多
層基板作製時には、接続する回路基板の電気的接続部分
は、黒化処理された銅箔が使用できない。これは、黒化
処理された面は酸化銅層が形成されており、そのため電
気的に絶縁されるための接続が得られない。望ましく
は、接続される基板表面の接続される部分の銅箔表面
は、前記同様粗化された銅箔がよい。
【0056】以下に、具体的実施例を説明する。 (実施例1〜4)以下に、本発明の一実施例における回
路基板接続材と回路基板接続材の製造方法について、図
面を参照しながら説明する。
【0057】まず、使用する回路基板接続材のプリプレ
グをプリプレグ1〜4に示す。 (1)プリプレグ1 無機質補強材としてのガラス織布を構成する繊維糸とし
て、フィラメント直径4.6μmのE−ガラスを1イン
チ当たり4.4の撚り数のものを用いた。熱硬化性樹脂
には、高ガラス転移点のエポキシ樹脂として、シェルエ
ポン(Shell EPSON 1151B60)、ガラス転移点180℃の
ものを用いた。この樹脂に希釈溶剤として、メチルエチ
ルケトン(MEK)を使用して樹脂含浸を行った。使用
したプリプレグラインは、樹脂含浸及び溶剤除去のため
の乾燥が連続して行えるものである。乾燥後の樹脂量
は、ガラスクロスに対して、約30wt%であった。乾燥
後のプリプレグ厚みは、120μmであった。
【0058】(2)プリプレグ2 同様に、無機質補強材としてガラス不織布を用いたもの
で、含浸樹脂は、プリプレグ1と同一のものである。使
用したガラス不織布は、前記と同じガラス繊維を裁断し
たものを抄紙し、水分散型のエポキシ樹脂で接着させた
ガラス不織布ペーパーとしたものである。また、寸法安
定性を改良する意味で、無機充填剤としてアルミナ粉末
を添加した。樹脂含浸量は、ガラス織布に対し約40wt
%で、プリプレグ厚みは140μmである。
【0059】(3)プリプレグ3 有機質補強材として芳香族ポリアミドを用いたものでデ
ュポン(E.I.Dupont)社製サーマウント("THERMOUNT":
商標名)を使用した。これは、単位面積当たりの重量
(目付または坪量)が72g/m2、ペーパー密度が0.5g/c
cのものである。含浸樹脂はエポキシ樹脂(Dow DER 532
A80)で、ガラス転移点140℃である。プリプレグ1
と同様の方法で樹脂含浸、乾燥を行った。樹脂含浸量は
52wt%、プリプレグ厚みが150μmであった。
【0060】(4)プリプレグ4 同様に、有機質補強材である紙を使用したものとして紙
フェノールプリプレグがある。紙には坪量70g/m2のク
ラフト紙を使用し、熱硬化性樹脂として、アルキルフェ
ノール類を加えた変性樹脂を使用した。樹脂量はクラフ
ト紙に対し、48wt%、プリプレグ厚みが145μmであ
った。
【0061】(5)導電性樹脂組成物 本発明の導電性樹脂組成物の組成は、金属フィラーとし
て、銀、銅、ニッケルの球形状ならびにフレーク形状の
ものを使用した。樹脂組成として、ビスフェノールF型
エポキシ樹脂(エピコート807 油化シェルエポキシ
製)、硬化剤としてアミンアダクト型硬化剤(MY−2
4 味の素製)を使用した。上記組成物を三本ロールに
て混練し、導電性樹脂組成物を得た。
【0062】図1は、上記したプリプレグ1〜4を使用
した本発明の実施例における回路基板接続材の製造工程
の一例を示す工程断面図である。まず、図1(a)に示す
ように、両面にポリエステルの離型性フィルム2(厚み
約19μm)を備えたプリプレグ3による多孔質基材1を
準備した。離型性フィルム2の接合方法は、上記プリプ
レグの両面に離型性フィルム2で挟み、さらに、ステン
レス鋼鈑で挟み、135℃の温度で、2.0kg/cm2の圧
力で加熱加圧したものである。この時、プリプレグは加
熱加圧により、プリプレグが圧縮され内部の空孔1aが
減少する。これにより、離型性フィルム2を有するアラ
ミドエポキシシートが得られた。
【0063】次に、図1(b)に示すように、アラミドエ
ポキシシート1(厚み約100μm)の所定の箇所に炭酸
ガスレーザー加工により貫通孔3(穴径約150μm)を
形成した。この貫通孔3は、レーザー照射側の開口部に
対して、他方レーザー排出側の開口部がより小さくなる
ように形成されており、その開口部にはレーザーで開口
された貫通孔3の周辺部がなめらかな曲線部を有する離
型性フィルム2の厚みよりフィルム厚を厚くした貫通孔
近傍部3aを形成した。
【0064】この貫通孔3を形成するための炭酸ガスレ
ーザーを用いた加工方法は、レーザー照射であって、レ
ーザーの加工エネルギーが1パルス当たり5〜30mJ
の範囲であり、レーザーのエネルギー強度のパルス幅が
30〜500μsecの範囲でレーザー照射加工した。す
なわち、開口部の周囲においては離型性フィルム2を蒸
発させることなく、熱により熱溶融させ、かつ、開口部
中央付近においては離型性フィルム2を熱により蒸発さ
せた開口部3aを形成させるレーザーパワー領域を有す
るレーザービーム光を用いた加工方法を採用した。これ
により、離型性フィルム2がレーザービーム光により熱
溶融された後、自然冷却による凝固・収縮での表面張力
により、開口部周辺付近の熱溶融部が球状で、かつ、自
然凝固により離型性フィルム2の残存側に離型性フィル
ム2の厚みよりフィルム厚を厚くした貫通孔近傍部3a
を形成した貫通孔3を形成させた。
【0065】次に、図1(c)に示すように、離型性フィ
ルム2の厚みよりフィルム厚を厚くした貫通孔近傍部3
aを形成した貫通孔3に導電性樹脂組成物4a及び離型
性フィルムの厚みより厚く凸状に出た状態(使用フィル
ム厚19μmに対し、約7μmの凸状部)に形成した導
電性樹脂組成物4bを充填することで、本発明の回路基
板接続材が作製できた。導電性樹脂組成物4a及び離型
性フィルムの厚みより厚く凸状に出た状態に形成した導
電性樹脂組成物4bを充填する方法としては、離型性フ
ィルム2の厚みよりフィルム厚を厚くした貫通孔近傍部
3aを形成した貫通孔3を有するアラミドエポキシシー
トを印刷機(図示せず)のテーブル上に設置し、直接導
電性樹脂組成物4a、4bを離型性フィルム2の上から
印刷した。この時、上面の離型性フィルムは、印刷マス
クの役割と、アラミドエポキシシートの表面の汚染防止
の役割を果たしている。
【0066】次に図1(d)に示すように、導電性樹脂組
成物4a及び離型性フィルムの厚みより厚く凸状に出た
状態に形成した導電性樹脂組成物4bを充填した有機質
多孔質基材の両面から、離型性フィルム2を剥離するこ
とにより、導電性樹脂組成物がアラミドエポキシシート
1の両表面から離型性フィルムの厚さより厚い凸状に出
た状態を形成した回路基板接続材を得た。
【0067】そして図1(e)に示すように、導電性樹脂
組成物が有機質多孔質基材の両両表面から離型性フィル
ムの厚さより厚い凸状に出た状態を形成したアラミドエ
ポキシシート1に、厚さ18μmの、片面を粗面化した
銅箔5を内側にして両面に配置した状態を示している。
これらを重ね合わせ、熱プレスにより真空中(減圧下)
にて、170℃の温度で1時間加熱、加圧(40kg/cm2
して基材の硬化と銅箔との接着を行い、図1(f)に示す
ように、アラミドエポキシシート1と銅箔5とが接着さ
れるとともに、アラミドエポキシシート1が初期の厚さ
t1からt2まで圧縮される(t1>t2)。これにともない、
凸状に出た状態に出ている導電性樹脂組成物4bもアラ
ミドエポキシシート1の厚さt2まで圧縮される。
【0068】このとき、アラミドエポキシシート1の一
構成成分であるエポキシ樹脂及び導電性樹脂組成物4
a,4bは硬化する。4cは硬化後の導電性樹脂組成物
である。加熱加圧プレスにより導電性樹脂組成物の硬化
とともに、それを介して両面の銅箔がアラミドエポキシ
シート1の厚さ方向に電気的に接続される。図1(f)は
その断面図である。
【0069】図2(a)(b)は本発明の実施例1〜4におけ
る回路基板接続材の製造方法を示す工程断面図のうち、
その特徴を示す部分拡大図であって、図2(a)は離型性
フィルム2の厚みよりフィルム厚を厚くした貫通孔近傍
部3aを形成した貫通孔に導電性樹脂組成物4a,4b
を充填した工程、図2(b)はプリプレグ(アラミドエポ
キシシート1)の両表面から離型性フィルム2を剥離す
ることにより、導電性樹脂組成物がアラミドエポキシシ
ート1の両表面から離型性フィルムの厚さより厚い凸状
に出た状態を形成した工程である。
【0070】(実施例5〜8)前記実施例1〜4のよう
にして作製した回路基板接続材を使用して、以下に両面
回路基板の作成方法を説明する。
【0071】図3(a)は、前記の回路基板接続材であ
る。図3(b)は、この回路基板接続材に導電性樹脂組成
物を充填した後、その両面にある離型性フィルム2を剥
離したものである。図3(c)は、厚さ18μmの片面を
粗化処理した銅箔を粗化処理面を内側にして両面に配置
し、これらを重ね合わせ、熱プレスにより真空中(減圧
下)にて170℃の温度で1時間加熱、加圧(40kg/c
m2)して基材の硬化と銅箔との接着を行った後の断面図
である。
【0072】次に、両外層の配線6を形成するため、フ
ォトリソグラフィー法にて回路パターンを形成した。詳
細には、前記積層基板の両面にドライフィルムを熱ロー
ルにて貼り合わせ、パターンを紫外線露光して銅箔を残
す部分だけ硬化させた。次に、未硬化部分を現像処理で
取り除き、塩化銅溶液中でエッチングした。さらに、余
分なドライフィルムを剥離して配線パターン6を形成す
る方法により形成した。図3(d)に本実施例の両面回路
基板の完成図を示す。
【0073】(実施例9)次に、本発明の回路基板接続
材を用いた多層基板の製造方法の例を示す。回路基板接
続材は実施例1〜4に示した材料および製造方法により
得られたものが使用できる。その製造手順を図4に示し
た。具体的には、実施例5〜8で得られた両面回路基板
の間に、実施例1〜4で得られた回路基板接続材を挟持
し、加熱、加圧することにより、多層(4層)の回路基
板を得た。
【0074】図4(a)〜(c)はそれぞれ図1の(b),(d),
(f)に相当する工程断面図である。図4(d)は、図3で示
した製造方法により得られる両面回路基板の断面図を示
す。具体的には、硬化した導電性樹脂組成物で両面の銅
箔が電気的に接続された両面銅張基材(図4(c))の銅
箔を一般的なフォトリソグラフ法を用いてエッチング
し、配線パターンを形成することにより、両面に配線パ
ターンを有する回路基板(図4(d))が得られた。
【0075】図4(e)は、図4(d)で示される2枚の両面
回路基板の間に、図4(b)で示される回路基板接続材を
配置した状態を示している。これらを重ね合わせ、加
熱、加圧することにより、前記接続材の硬化と銅箔の接
着とともに、接続材中の導電性樹脂組成物と銅箔とが電
気的接続された4層の回路基板を得た(図4(f))。
【0076】図5は、本発明の実施例1〜4で得られた
回路基板接続材と実施例5〜8で得られた両面回路基板
を用いて得られる多層基板(4層基板)の別の製造工程
の一例を示す工程断面図である。
【0077】図5(a)〜(d)はそれぞれ図4の(a)〜(d)に
相当するものである。図5(e)は、図5(b)で示される2
枚の回路基板接続材の間に、図5(d)で示される両面回
路基板を配置するとともに、前記接続材の外側に銅箔を
配置した状態を示している。これらを重ね合わせ、加
熱、加圧することにより、前記接続材の硬化と銅箔の接
着とともに、接続材中の導電性樹脂組成物と銅箔とを電
気的に接続させた。
【0078】次に最外層の銅箔5を一般的なフォトリソ
グラフ法を用いてエッチングし、配線パターンを形成す
ることにより、最外層を含め、計4層の回路基板(図5
(e))が得られた。
【0079】(実施例10)次に、本発明の回路基板接
続材を用いたもう一つの多層基板の製造方法の例を示
す。実施例9と同様、回路基板接続材は実施例1〜4に
示した材料および製造方法により得られたものが使用で
きる。その製造手順を図5に示した。具体的には、実施
例5〜8で得られた両面回路基板の両面に、実施例1〜
4で得られた回路基板接続材を配置し、さらに前記回路
基板接続材の最外層表面に金属箔を重ねた後、加熱加圧
し、前記金属箔を加工して回路パターンを形成すること
により、多層(4層)の回路基板を得た。実施例9を含
め、本工程を繰り返すことにより、以下6層、8層等の
多層回路基板の製造が可能となる。
【0080】(実施例11〜14)次に、本発明の回路
基板接続材を用いた実施例9〜10とは別構造の多層基
板の製造方法の例を示す。組み合わせる回路基板とし
て、ガラスエポキシ基材による両面板を2枚用いた。本
ガラスエポキシ両面板の作製条件は、ガラス織布に前記
と同様FR−4相当の熱硬化性樹脂を含浸させたプリプ
レグ(厚み約100μm)を4枚重ねた。さらに、厚み
35μmの両面を粗化処理した銅箔を両面に重ね合わせ
た。熱プレスにより真空中にして170℃の温度で1時
間加熱加圧(40kg/cm2)して基材の硬化と銅箔の接着
を行った。
【0081】このようにして作製された基板の所定の位
置にドリル加工機にて穴径0.6mmの穴加工を行い、さ
らに銅メッキしてスルーホール内壁と上層部全面に銅メ
ッキ皮膜を形成した。この後、上層配線を形成するため
フォトリソグラフィー法にて回路パターンを形成する。
【0082】以上のようにして作製されたガラスエポキ
シ両面基板と、同様にして作製した別パターンのガラス
エポキシ両面基板を用い、両面板の中間に前記実施例1
〜4の回路基板接続材の両面にある離型性フィルムを剥
離して位置合わせして積層し、熱プレスにより前記と同
様の条件下で加熱加圧した。
【0083】図6に積層前の本実施例の断面構成図を示
す。23はガラスエポキシ基材、25はドリル加工穴、
26は銅メッキスルーホール、24は銅配線パターンで
ある。回路基板接続材21を中間にし、前記両面基板で
挟持した構造を有している。
【0084】この時、前記両面基板の電気的に接続すべ
き箇所には、接続のためのランドを有しており前記ラン
ド部分に前記回路基板接続材21の導電性樹脂組成物2
2a、22bが位置するようにした。したがって、前記
ドリル加工によって形成されたスルーホール部26には
前記回路基板接続材21の導電性樹脂組成物22a、2
2bがこないような構造にする必要がある。以上のよう
にして作製された多層体は、配線層が4層存在する4層
基板であり、前記両面基板のスルーホール部分26に
は、前記回路基板接続材21のエポキシ樹脂が流入して
おり、完全に密閉された構造を有していた。
【0085】(実施例15〜18)本発明の実施例にお
ける回路基板接続材について説明する。回路基板接続材
は、実施例1〜4と同様なものを用いた。
【0086】図7は、本発明の一実施例における多層回
路基板の積層前の断面構成図であり、以下図面を参照に
しながら説明する。組み合わせる回路基板として、ガラ
スエポキシ基材による4層基板を用いた。本4層基板の
作製条件は、ガラス織布に前記と同様の熱硬化性樹脂を
含浸させたプリプレグ(厚み約100μm)を4枚重
ね、さらに厚み35μmの片面を粗化処理した銅箔を両
面に重ね合わせ、熱プレスにより真空中(減圧下)にて
170℃の温度で1時間加熱加圧(40kg/cm2)して基
材の硬化と銅箔の接着を行った。銅箔の接着の後、フォ
トリソグラフィ−法で配線パターンの形成を行った。
【0087】具体的には、ドライフィルムをラミネータ
を用いて両面に貼り合わせ、パターンを露光後、現像、
エッチング、ドライフィルム剥離を行う方法である。次
に、前記パターン形成した基板の銅箔表面を黒化処理
し、さらにその両面に前記プリプレグを2枚ずつ配置
し、片面粗化銅箔を粗化面を内側にして同様に両面に配
置して再度熱プレスにより積層した。
【0088】本基材をドリル加工機で所望の位置に穴開
け加工を行った。穴径0.6mmの穴加工を行い、さらに
銅メッキしてスルーホール内壁と上層部全面に銅メッキ
皮膜を形成した。この後、上層配線を形成するためフォ
トリソグラフィー法にて回路パターンを形成した。
【0089】以上のようにして作製されたガラスエポキ
シ4層基板を中間層として、前記回路基板接続材の両面
にある離型性フィルムを剥離し、前記4層基板の両面に
位置合わせして重ね合わせ、再度片面粗化銅箔を図7の
ように配して積層し、熱プレスにより前記と同様の条件
下で加熱加圧した。
【0090】このようにして作製された多層基板の表層
銅箔を前記と同様、フォトリソグラフィー法でパターン
形成を行った。図7において、31は前記ガラスエポキ
シ4層基板、32はドリル加工穴、33は銅メッキスル
ーホール、34はフォトリソグラフィー法で作製した銅
配線パターンである。回路基板接続材35,36を前記
ガラスエポキシ4層基板31の両面に配し、さらに片面
粗化銅箔37,38で挟持した構造を有している。
【0091】この時、前記4層基板31と回路基板接続
材35,36の電気的に接続すべき箇所には、接続のた
めのランド41と導電性樹脂組成物39a、39b及び
40a、40bを有しており、前記ランド部分41に前
記回路基板接続材35,36の導電性樹脂組成物39
a、39b及び40a、40bが位置するようにした。
したがって、前記ドリル加工によって形成されたスルー
ホール部33には、前記回路基板接続材35,36の導
電性樹脂組成物39a、39b及び40a、40bがこ
ないような構造にする必要がある。
【0092】以上のようにして作製された多層体は、配
線層が6層存在する6層基板であり、前記両面基板のス
ルーホール部分33には前記回路基板接続材35,36
のエポキシ樹脂が流入しており、完全に密閉された構造
を有している。
【0093】またさらに、積層数の多い多層回路基板を
製造するには、前記の工程を必要な回数繰り返し行うこ
とで、より多層体を作製することができる。また、前記
中間接続体と前記回路基板接続材の所望の枚数用意し、
一括して積層を行うことでも、同様により多層配線を有
する基板が得られる。
【0094】なお、本多層基板作製において、回路基板
接続材で挟持されたガラスエポキシ4層回路基板の代わ
りに、前記回路基板接続材より作製したアラミドエポキ
シ両面基板(実施例7)を使用した場合も、良好な性能
を示した。
【0095】以上説明した多層回路基板の製造方法にお
いては、検査済みの回路基板と回路基板接続材を用いて
行うため、高い工程歩留まりが確保でき、コスト上昇が
抑えられた。
【0096】また、以上説明した製造方法により製造さ
れた多層回路基板では、第1の回路基板と第2の回路基
板とが加熱加圧により圧縮する回路基板接続材を用いて
相互接続されており、高積層基板が比較的容易に作成す
ることができる。
【0097】以上説明した通り、本発明の実施例によれ
ば、離型性フィルムを表面に有する被圧縮性を有し不織
布と熱硬化性樹脂の複合材からなる多孔質基材に穴加工
し、導電性樹脂組成物が前記離型性フィルムの厚みより
厚く充填された構造を有する回路基板接続材として使用
することによって、比較的安定に作製できる両面基板や
4層基板を簡便に、より高多層な基板にすることが可能
となるものである。
【0098】本実施例の回路基板接続材は、多孔質基材
が加熱加圧によって圧縮され導電性樹脂組成物も圧縮さ
れるが、その時に導電物質間からバインダ成分が押し出
され、導電性物質どうし及び導電物質と金属箔間の結合
が強固になり、導電性樹脂組成物中の導電物質が緻密化
される。また、離型性フィルムを剥離後、導電性樹脂組
成物が有機質多孔質基材の表面から、離型性フィルムの
厚みより厚く凸状に出た状態を形成しているため、これ
により積層後の導電物質の充填量が増加し、接続抵抗が
小さくなる。
【0099】さらに、被圧縮性を有し、不織布と熱硬化
性樹脂の複合材からなる多孔質基材を使用することによ
って、回路基板どうしの接続が可能であるだけでなく、
最上層配線用の金属箔をも加熱加圧によって、強固に接
着することができる。また、多層回路基板の作製では、
ドリル加工及びメッキ加工が不要となり、地球環境上有
利である。
【0100】
【発明の効果】前記した通り、本発明によれば、離型性
フィルムを両面に備えた多孔質基材の所望の位置に貫通
孔を有し、前記貫通孔に導電性樹脂組成物が前記離型性
フィルムの厚みより厚く充填されていることにより、イ
ンナービアホール接続を可能にし、高信頼性及び高品質
の回路基板接続材を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜4における回路基板接続材
の製造方法を示す工程断面図であって、(a)は有機質
多孔質基材の両面に離型性フィルムを配置した工程、
(b)は所定の箇所に離型性フィルムの厚みよりフィル
ム厚を厚くした貫通孔近傍部を形成した工程、(c)は
離型性フィルムの厚みより厚く凸状に出た状態を形成し
た貫通孔に導電性樹脂組成物を充填させた工程、(d)
は貫通孔に導電性樹脂組成物が離型性フィルムの厚みよ
り厚く凸状に出た状態を形成させた工程、(e)はプリ
プレグの両面に銅箔などの金属箔を貼り付けた工程、
(f)は加熱加圧プレスした後の工程を示す。
【図2】本発明の実施例1〜4における回路基板接続材
の製造方法を示す工程断面図であって、(a)は、離型
性フィルムの厚みよりフィルム厚を厚くした貫通孔近傍
部を形成した貫通孔に導電性樹脂組成物を充填させた工
程の部分拡大図、(b)はプリプレグの両表面から離型
性フィルムを剥離した状態図を示す。
【図3】本発明の実施例5〜8における回路基板接続材
を用いた多層回路基板の工程断面図であって、(a)は
回路基板接続材、(b)は未硬化回路基板接続材に銅箔
を両面に重ね合わせた工程、(c)は銅箔を積層後、加
熱加圧プレスにより導電性樹脂組成物が硬化した後の工
程(d)はエッチングにより回路パターンが形成された
両面回路基板の完成した工程を示す。
【図4】本発明の実施例9における回路基板接続材を用
いた多層回路基板の断面図であり、(a)〜(c)はそれぞれ
図1の(b),(d),(f)に相当する工程断面図、(d)は、両面
回路基板の断面図、(e)は、図4(d)で示される2枚の両
面回路基板の間に、図4(b)で示される回路基板接続材
を配置した状態を示し、(f)は、得られた4層の回路基
板を示す。
【図5】本発明の実施例10における回路基板接続材を
用いた多層回路基板の断面図であり、(a)〜(d)はそれぞ
れ図4の(a)〜(d)に相当する工程断面図、(e)は、図5
(b)で示される2枚の回路基板接続材の間に、図5(d)で
示される両面回路基板を配置するとともに、前記接続材
の外側に銅箔を配置した状態を示す断面図、(f)は、得
られた4層の回路基板を示す。
【図6】本発明の実施例11〜14における回路基板接
続材を用いた多層回路基板の断面図である。
【図7】本発明の実施例15〜18における回路基板接
続材を用いた多層回路基板の断面図である。
【図8】(a)〜(f)は従来の回路基板の製造方法を示す工
程断面図である。
【符号の説明】
1 多孔質基材(アラミドエポキシシート) 1a 内部空孔 2 離型性フィルム 3 貫通孔 3a 貫通孔開口部 4a 導電性樹脂組成物 4b 導電性樹脂組成物の離型性フィルムより厚い突
出部分 4c 硬化した導電性樹脂組成物 5 銅箔 6 配線パターン 21 回路基板接続材 22a 導電性樹脂組成物 22b 導電性樹脂組成物の離型性フィルムより厚い突
出部分 23 ガラスエポキシ基材 24 銅配線パターン 25 ドリル加工穴 26 銅メッキスルーホール 31 ガラスエポキシ4層基板 32 ドリル加工穴 33 銅メッキスルーホール 34 銅配線パターン 35,36 回路基板接続材 37,38 銅箔 39a 導電性樹脂組成物 39b 導電性樹脂組成物の離型性フィルムより厚い突
出部分 40a 導電性樹脂組成物 40b 導電性樹脂組成物の離型性フィルムより厚い突
出部分 41 ランド 51 多孔質基材(アラミドエポキシシート) 51a 内部空孔 52 離型性フィルム 53 貫通孔 54 導電性樹脂組成物 55 金属箔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H05K 3/46 H05K 3/46 T (56)参考文献 特開 平9−232754(JP,A) 特開 平10−290072(JP,A) 特開 平10−224015(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05K 1/00 - 3/46

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 離型性フィルムを両面に備えた多孔質基
    材の所望の位置に貫通孔を有し、前記貫通孔に導電性樹
    脂組成物が前記離型性フィルムの厚みより厚く充填さ
    れ、 その後、前記離型性フィルムが剥離されて前記導電性樹
    脂組成物が前記多孔質基材の両表面から前記離型性フィ
    ルムの厚みより厚く凸状に出た状態に形成されているこ
    とを特徴とする回路基板接続材。
  2. 【請求項2】 導電性樹脂組成物が前記離型性フィルム
    の厚みより20〜50%の範囲厚く充填されている請求
    項1に記載の回路基板接続材。
  3. 【請求項3】 多孔質基材が、耐熱性合成繊維製不織布
    に未硬化状態の熱硬化性樹脂を含浸させた複合材である
    請求項1に記載の回路基板接続材。
  4. 【請求項4】 耐熱性合成繊維製不織布がアラミド繊維
    不織布からなり、かつ未硬化状態の熱硬化性樹脂がエポ
    キシ樹脂からなる請求項3に記載の回路基板接続材。
  5. 【請求項5】 耐熱性合成繊維製不織布が紙からなり、
    未硬化状態の熱硬化性樹脂がフェノール樹脂またはエポ
    キシ樹脂からなる請求項3に記載の回路基板接続材。
  6. 【請求項6】 導電性樹脂組成物中の導電物質が、銀、
    ニッケル、銅及びこれらの合金から選ばれる少なくとも
    一つの金属粉末である請求項1に記載の回路基板接続
    材。
  7. 【請求項7】 導電性樹脂組成物中の樹脂成分が、有機
    質多孔質基材の熱硬化性樹脂と実質的に同一である請求
    項1に記載の回路基板接続材。
  8. 【請求項8】 貫通孔がレーザー光照射によって形成さ
    れている請求項1に記載の回路基板接続材。
  9. 【請求項9】 導電性樹脂組成物が充填されている孔部
    分の直径が30〜500μmの範囲である請求項1に記
    載の回路基板接続材。
  10. 【請求項10】 導電性樹脂組成物が充填されている部
    分のピッチが50μm以上である請求項1に記載の回路
    基板接続材。
  11. 【請求項11】 レーザーで開口された貫通孔の周辺部
    がなめらかな曲線である請求項1に記載の回路基板接続
    材。
  12. 【請求項12】 貫通孔の一方の開口部が、他方の開口
    部がより小さく形成されている請求項1に記載の回路基
    板接続材。
  13. 【請求項13】 離型性フィルムを両面に備えた多孔質
    基材の所望の位置に貫通孔を形成し、前記貫通孔に導電
    性樹脂組成物が充填されてなる回路基板接続材の製造方
    法であって、前記多孔質基材の貫通孔形成時に、前記貫
    通孔近傍の前記離型性フィルムのフィルム厚を厚くする
    ことを特徴とする回路基板接続材の製造方法。
  14. 【請求項14】 導電性樹脂組成物を前記離型性フィル
    ムの厚みより20〜50%の範囲厚く充填する請求項
    3に記載の回路基板接続材の製造方法。
  15. 【請求項15】 貫通孔の形成手段がレーザー照射であ
    って、レーザーの加工エネルギーが1パルス当たり5〜
    30mJの範囲であり、レーザーのエネルギー強度のパ
    ルス幅が30〜500μsecの範囲で加工する請求項
    3に記載の回路基板接続材の製造方法。
  16. 【請求項16】 多孔質基材が、耐熱性合成繊維製不織
    布に未硬化状態の熱硬化性樹脂を含浸させた複合材であ
    る請求項13に記載の回路基板接続材の製造方法。
  17. 【請求項17】 貫通孔をレーザー光照射によって形成
    する請求項13に記載の回路基板接続材の製造方法。
  18. 【請求項18】 レーザーで開口された貫通孔の周辺部
    がなめらかな曲線である請求項13に記載の回路基板接
    続材の製造方法。
  19. 【請求項19】 レーザーで加工した貫通孔の形状とし
    て、レーザー照射側の開口部に対して、他方レーザー排
    出側の開口部がより小さくなるように形成している請求
    13に記載の回路基板接続材の製造方法。
  20. 【請求項20】 少なくとも2層の回路パターンを有す
    る回路基板と、少なくとも1層の回路パターンを有する
    回路基板との間に、請求項に記載の回路基板接続材を
    挟持し、加熱加圧することを特徴とする多層回路基板の
    製造方法。
  21. 【請求項21】 少なくとも2層の回路パターンを有す
    る回路基板の両面に、請求項に記載の回路基板接続材
    を配置して前記回路基板を挟持し、さらに前記回路基板
    接続材の最外層表面に金属箔を重ねた後、加熱加圧し、
    前記金属箔を加工して回路パターンを形成することを特
    徴とする多層回路基板の製造方法。
  22. 【請求項22】 少なくとも2層の回路パターンを有す
    る回路基板及び少なくとも1層の回路パターンを有する
    回路基板が、銅箔配線と銅メッキスルーホールを有する
    ガラスエポキシ回路基板からなる請求項20または21
    に記載の多層回路基板の製造方法。
  23. 【請求項23】 少なくとも2層の回路パターンを有す
    る回路基板及び少なくとも1層の回路パターンを有する
    回路基板が、アラミド繊維不織布と熱硬化性エポキシ樹
    脂回路基板からなる請求項20または21に記載の多層
    回路基板の製造方法。
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