JP3430662B2 - 車両の駆動力伝達装置 - Google Patents

車両の駆動力伝達装置

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JP3430662B2
JP3430662B2 JP22646994A JP22646994A JP3430662B2 JP 3430662 B2 JP3430662 B2 JP 3430662B2 JP 22646994 A JP22646994 A JP 22646994A JP 22646994 A JP22646994 A JP 22646994A JP 3430662 B2 JP3430662 B2 JP 3430662B2
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drive
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    • F16H59/36Inputs being a function of speed
    • F16H59/44Inputs being a function of speed dependent on machine speed of the machine, e.g. the vehicle

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、チェーン駆動
伝達式トランスファを用いた車両の駆動力伝達装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来の車両の駆動力伝達装置としては、
例えば、「サービス周報 第629号(R32−2)
NISSAN スカイラインR32型系 4WD車の紹
介 日産自動車株式会社 1989年8月発行」に記載
されているものがある。この従来の駆動力伝達装置で
は、例えば、エンジンからの駆動力を変速機で所定の駆
動力に変速した後、湿式多板クラッチ(以下、クラッチ
という。)を有するトランスファを介することによって
所定の駆動力配分比にしたがって駆動力を配分し、前輪
側への駆動力はクラッチのクラッチハブに連結された第
1のスプロケットが回転することによって、この第1の
スプロケットと前輪側の出力軸と連結された第2のスプ
ロケットとの間に巻装されたチェーンを介して前輪側の
出力軸にトランスファで配分された駆動力が伝達される
ようになされている。
【0003】そして、このとき、トランスファでの駆動
力の配分は、制御部からの制御信号に基づき、油圧供給
装置でクラッチ圧PC を制御することによって、トラン
スファのクラッチの締結力を制御し、これによって駆動
力の配分制御を行うようになされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、本出願人が先に
提案した特願平5−348836号に記載されたトラン
スファの油圧供給装置では、変速機の出力軸と直結して
回転駆動されるメインポンプによって所定のライン圧P
L を発生させ、このライン圧PL を制御部からの制御信
号に基づいて所定のクラッチ圧PC に制御するようにな
されている。そして、例えば、低車速時、又は後進時
等、変速機から回転駆動力が充分に得られないためにメ
インポンプが充分に作動せず、必要とするライン圧PL
を得ることができないとき、モータを起動してサブポン
プを作動させ、サブポンプからの油圧と、メインポンプ
からの油圧とで必要とするライン圧PL を確保するよう
になされている。
【0005】そして、これら第1のスプロケット、第2
のスプロケット、チェーン等は、油圧供給装置内に形成
されたオイルタンクを兼ねたトランスファケーシング内
に格納され、変速機からの回転駆動力に応じてメインポ
ンプが駆動され、また、必要に応じてモータが駆動され
サブポンプが駆動されることによって所定のライン圧P
L が確保され、このライン圧PL を制御部からの制御信
号に応じて所定のクラッチ圧PC に変換し、このクラッ
チ圧PC に応じてクラッチの締結力が制御されて変速機
からの回転駆動力を駆動力配分することによって、クラ
ッチハブが駆動力配分に応じて回転し、第1のスプロケ
ットが回転することによってチェーンが回転し、チェー
ンがオイルタンクの作動油を攪拌すると共に、必要な作
動油の流れや潤滑を行いながら第2のスプロケットを駆
動して駆動力を前輪側に伝達するようになされている。
【0006】このとき、メインポンプ及びサブポンプ
は、オイルタンクの作動油をストレーナを介して吸い込
むようになされており、このストレーナは、図7に示す
ように、ストレーナ室221aとストレーナ室222a
とに分けて形成され、メインポンプはストレーナ室22
1aから作動油を吸い込み、サブポンプはストレーナ室
222aから作動油を吸い込むようになされている。
【0007】上記の駆動力伝達装置においては、車両が
2WDモードにおいて高速状態で前進走行する際には、
変速機から回転駆動力を充分得ることができライン圧P
L を確保することができるので、サブポンプを作動させ
る必要がないため、メインポンプのみが作動している。
このとき、オイルタンク内の作動油中には、オイルタン
ク内をチェーンが回転し作動油が攪拌されることによっ
てエアが混入しており、この作動油中に混入したエアは
水上置換の要領でオイルタンク上方の作動油上面に集ま
り、各ストレーナ室221a及び222a内にもエアが
混入した作動油が集まる。このうち、ストレーナ室22
1aでは、チェーンによって作動油が攪拌されていると
きでも、メインポンプが作動しているので、エアが混入
した作動油は循環されて問題はないが、ストレーナ室2
22aでは、モータが停止状態でありサブポンプが駆動
されないので、ストレーナ内にエアが混入した作動油が
集まり、作動油が循環されないことから、作動油に混入
していたエアが水上置換によって作動油上面に溜まって
しまう。このような状態で車両の車速を低下させたり、
或いは、再発進をする等の動作を行った場合に、モータ
が駆動されることによってサブポンプが作動開始する
が、このとき、サブポンプのストレーナ室222a内に
はエア溜まりが発生しているので、このエアをサブポン
プが吸い込んでしまい、このエアのために、実際に必要
とする油圧を得ることができず、したがって、必要とす
るライン圧PL を得ることができず、よって、クラッチ
圧PC が低下してしまい、所定の駆動力の配分ができな
くなり、車両の性能を低下させてしまうという未解決の
課題がある。
【0008】そこで、この発明は、上記の未解決の課題
に着目してなされたものであり、チェーンによる攪拌に
よって作動油中にエアが溜まることを防止し、確実に所
定のライン圧PL を確保することの可能な車両の駆動力
伝達装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係わる車両の駆動力伝達装置は、回転駆
動源からの駆動力が伝達される入力軸と、この入力軸か
らの駆動力を車輪側へ伝達する出力軸と、所定圧の作動
流体の供給により前記入力軸に伝達された駆動力を変更
可能とする油圧回路と、前記回転駆動源からの駆動力に
より駆動されるメインポンプ及びモータにより駆動され
るサブポンプと、これらポンプが前記作動流体のタンク
内の作動流体を吸入することに伴う作動流体圧をもとに
前記油圧回路へ所定圧を供給する流体圧供給装置と、所
定の条件に応じて前記モータの駆動制御を行うモータ制
御手段とを備えた車両の駆動力伝達装置において、前記
モータ制御手段によるモータの制御状況を検出するモー
タ制御状況検出手段と、該モータ制御状況検出手段で前
記モータが停止制御状態であることを検出している間、
予め設定した所定のタイミングで前記モータを所定時間
駆動するモータ補助制御手段とを備えることを特徴とし
ている。
【0010】また、請求項2に係わる車両の駆動力伝達
装置は、請求項1記載のモータ補助制御手段は、車速を
検出する車速検出手段を有し、前記モータを起動する起
動タイミングと前記モータを駆動する駆動時間との少な
くとも何れか一方は、前記車速検出手段の車速に応じて
設定することを特徴としている。また、請求項3に係わ
る車両の駆動力伝達装置は、請求項1又は2に記載のモ
ータ補助制御手段は、車速が増加するにつれてより短い
間隔で前記モータを起動することを特徴としている。
【0011】さらに、請求項4に係わる車両の駆動力伝
達装置は、請求項1乃至3の何れかに記載のモータ補助
制御手段は、車速が増加するにつれてより長い時間、前
記モータを駆動することを特徴としている。
【0012】
【作用】請求項1に係わる車両の駆動力伝達装置は、モ
ータ制御状況検出手段で、モータ制御手段によるモータ
の制御状況を検出し、モータが停止制御状況であること
を検出している間、モータ補助制御手段によって予め設
定したタイミングでモータを所定時間駆動することによ
って、入力軸に伝達された回転駆動源からの回転駆動力
を油圧供給装置からの所定供給圧に応じて油圧回路で変
更した駆動力を、例えば、作動流体のタンク内に内蔵さ
れたチェーン等の駆動力伝達手段によりタンク内の作動
流体を攪拌しながら出力軸に回転駆動力を伝達すること
等によりタンク内の作動流体内にエアが混入しても、こ
のエアが混入した吸入室内の作動流体を予め設定した所
定のタイミングでモータを所定時間駆動することによっ
てポンプで循環し、吸入室内の作動流体にエア溜まりが
発生することを防止する。
【0013】また、請求項2に係わる車両の駆動力伝達
装置は、モータ補助制御手段において、モータを起動す
る起動タイミングと、モータを駆動する駆動時間との少
なくとも何れか一方を車速検出手段で検出した車速に応
じて設定することにより、作動流体内のエア溜まりの発
生を効果的に防止する。また、請求項3に係わる車両の
駆動力伝達装置は、車速が増加するにつれて、例えば駆
動力伝達手段による作動流体の攪拌等に伴う作動流体中
のエアの混入率が増加するが、モータ補助制御手段にお
いて、車速が増加するにつれて短い間隔でモータを起動
することにより効果的にモータを起動し確実にエア溜ま
りの発生を防止する。
【0014】さらに、請求項4に係わる車両の駆動力伝
達装置は、車速が増加するにつれて、例えば駆動力伝達
手段による作動流体の攪拌等に伴う作動流体中のエアの
混入率が増加するが、モータ補助制御手段において、車
速が増加するにつれて長い時間モータを駆動することに
より効果的にモータを起動し確実にエア溜まりの発生を
防止することができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2に示すものは、FR(フロントエンジン,リ
ヤドライブ)方式をベースにしたパートタイム四輪駆動
車であり、回転駆動源としてのエンジン10と、前左〜
後右側の車輪12FL〜12RRと、車輪12FL〜12RRへ
の駆動力配分比を変更可能な駆動力伝達装置としての駆
動力伝達系14と、駆動力伝達系14による駆動力配分
を制御するために油圧を供給する流体圧供給装置として
の油圧供給装置16と、油圧供給装置16を制御するコ
ントローラ18を備えた車両である。
【0016】駆動力伝達系14は、エンジン10からの
駆動力を選択された歯車比で変速する変速機20と、こ
の変速機20からの駆動力を前輪12FL、12FR及び後
輪(常時駆動輪)12RL、12RR側に分割するトランス
ファ22とを有している。そして、駆動力伝達系14で
は、トランスファ22で分割された前輪駆動力が前輪側
出力軸24、フロントディファレンシャルギヤ26及び
前輪側ドライブシャフト28を介して、前輪12FL、1
2FRに伝達され、一方、後輪側駆動力がプロペラシャフ
ト(後輪側出力軸)30、リアディファレンシャルギヤ
32及びドライブシャフト34を介して後輪12RL、1
2RRに伝達される。
【0017】図3はトランスファ22の内部構造を示す
ものであり、トランスファケーシング40内において同
軸突き合わせ状態で配設されている入力軸42及び第1
出力軸44は、入力軸42がフロントケーシング40a
にラジアル軸受46を介して回転自在に支持され、第1
出力軸44がリアケーシング40bにラジアル軸受48
を介して回転自在に支持されて相対回転可能に配設され
ている。そして、これら入力軸42及び第1出力軸44
に対して平行に、フロントケーシング40a及びリアケ
ーシング40bにそれぞれ配設されたベアリング50、
52を介して第2出力軸54が回転自在に支持されてい
る。なお、入力軸42は変速機20の出力軸56に結合
し、第1出力軸44は後輪側出力軸30に結合し、第2
出力軸54は前輪側出力軸24に結合されている。
【0018】そして、入力軸42及び第1出力軸44に
は、副変速機構58と、2輪ー4輪駆動切換機構60と
が設けられている。副変速機構58は、遊星歯車機構6
2と、この遊星歯車機構62に同軸的に配設された噛み
合いクラッチ形式の高低速切換機構64とで構成されて
いる。遊星歯車機構62は、入力軸42の外周に形成さ
れたサンギヤ62aと、フロントケーシング40a内部
で固定されたインターナルギヤ62bと、これらサンギ
ヤ62a及びインターナルギヤ62bに噛合するピニオ
ンギヤ62cと、ピニオンギヤ62cを回転自在に支持
するピニオンキャリア62dとで構成されている。
【0019】また、高低速切換機構64は、第1出力軸
44の外周に設けられた複数条のキー溝と内歯64b1
とのスプライン結合により軸方向にスライド自在とさ
れ、外周に外歯64b2 が設けられてなるシフトスリー
ブ64bと、シフトスリーブ64bの内歯64b1 と噛
合可能な入力軸42の外周位置に形成された高速シフト
用ギヤ64cと、シフトスリーブ64bの外歯64b2
と噛合可能なピニオンキャリア62dの内周部に形成さ
れた低速シフト用ギヤ64dとで構成されている。
【0020】そして、図4において実線で示すシフトス
リーブ64bの上部側配置のように、記号Hの高速シフ
ト位置までシフトスリーブ64bがスライド移動する
と、高速シフト用ギヤ64cと内歯64b1 とが噛合す
るようになっている。また、図4においてシフトスリー
ブ64bの下部側配置のように、記号Lの低速シフト位
置までシフトスリーブ64bがスライド移動すると、低
速シフト用ギヤ64dと外歯64b2 とが噛合するよう
になっている。また、二点鎖線で示すシフトスリーブ6
4bの上部側配置のように、記号Nの中立位置までシフ
トスリーブ64bが移動すると、内歯64b1 及び外歯
64b2 は高低速切換機構64の他のギヤのいずれにも
噛合しないようになっている。
【0021】図3に戻って、2輪ー4輪駆動切換機構6
0は、前後輪に対する駆動力配分比を変更する可変トル
ククラッチとしての湿式多板摩擦クラッチ(以下、摩擦
クラッチと略称する。)66と、第1出力軸44に回転
自在に配設された第1スプロケット68と、第2出力軸
54と同軸に結合された第2スプロケット70と、第1
及び第2スプロケット68、70間に巻装されたチェー
ン72とで構成されている。
【0022】摩擦クラッチ66は、第1スプロケット6
8に結合されたクラッチドラム66aと、このクラッチ
ドラム66aにスプライン結合されたフリクションプレ
ート66bと、第1入力軸44の外周にスプライン結合
されたクラッチハブ66cと、クラッチハブ66cに一
体結合されて前記フリクションプレート66b間に配設
されたフリクションディスク66dと、第1出力軸44
の外周に配設されクラッチドラム66a側への軸方向移
動によりフリクションプレート66b及びフリクション
ディスク66dを当接させる回転部材66eと、クラッ
チハブ66cに一体結合されてクラッチハブ66cと回
転部材66eとを係合するピン66kと、リアケーシン
グ40bの内壁に装着されて軸方向の移動が可能とされ
たクラッチピストン66gと、このクラッチピストン6
6gの軸方向の移動を回転部材66eに伝達するスラス
ト軸受66fと、クラッチピストン66gとリアケーシ
ング40bとの内壁間に形成されたシリンダ室66h
と、回転部材66eに対してクラッチピストン66g側
へ付勢力を与えるリターンスプリング66jとで構成さ
れている。
【0023】そして、シリンダ室66hと連通するリア
ケーシング40bに形成された入力ポート74に、油圧
供給装置16からクラッチ圧PC が供給されると、シリ
ンダ室66h内の押圧力発生によりクラッチピストン6
6gが図3において左側へ移動し、このクラッチピスト
ン66gの移動がスラスト軸受66fを介して回転部材
66eに伝達され、相互に離間していたフリクションプ
レート66b及びフリクションディスク66dが、フリ
クションディスク66dの移動により当接し、摩擦力に
よるクラッチ圧Pcに応じた締結力が付与される。これ
により、第1出力軸44の回転駆動力が、摩擦クラッチ
66の締結力に応じた所定のトルク配分比で、第1スプ
ロケット68、チェーン72及び第2スプロケット70
を介して第2出力軸54に伝達されるようになってい
る。
【0024】また、供給されるクラッチ圧Pcが低下し
てリターンスプリング66jの付勢力によって回転部材
66e及びクラッチピストン66gが図3において右側
へ移動してフリクションプレート66b及びフリクショ
ンディスク66dが相互に離間すると、第1出力軸44
の回転駆動力は第2出力軸54に伝達されない。また、
第1スプロケット68には、シフトスリーブ64b側の
外周に4輪駆動用ギヤ80が設けられており、前述した
図4の低速位置Lまでシフトスリーブ64bが移動する
と、外歯64b2 と低速シフト用ギヤ64dとの噛合と
ともに、前記4輪駆動用ギヤ80が内歯64b1 と噛合
する構造とされている。これにより、シフトスリーブ6
4b及び4輪駆動用ギヤ80は、低速位置Lで第1出力
軸44及び第2出力軸54を強制的に結合するドグクラ
ッチを構成している。
【0025】そして、噛み合いクラッチ形式とされた高
低速切換機構64のシフトスリーブ64bは、副変速機
レバー(図示せず)の手動操作によってフォーク(図4
で示す符号84がフオークの先端部)を介して高速シフ
ト位置H、中立位置N、若しくは低速シフト位置Lまで
スライド移動する。ここで、フロントケーシング40a
内部には、シフトスリーブ64bが高速シフト位置Hま
でスライド移動したことを検出する高速シフト位置セン
サ86と、シフトスリーブ64bが低速シフト位置Lま
でスライド移動したことを検出する低速シフト位置セン
サ88が配設されている。そして、高速シフト位置セン
サ86の検出信号SH 、低速シフト位置センサ88の検
出信号SL は後述するコントローラ18に随時入力され
るようになっている。
【0026】また、前記油圧供給装置16は、図5に示
す回路構成によりトランスファ22の入力ポート74に
所定のクラッチ圧Pcを供給するようになされている。
この油圧供給装置16は、変速機20の出力側と連結す
る入力軸42と直結して回転駆動する正逆回転形のメイ
ンポンプ100と、このメインポンプ100と並列配置
され、電動モータ102を動力源として回転駆動する正
回転形のサブポンプ104を油圧源としている。これら
メインポンプ100及びサブポンプ104は、オイルタ
ンク105内の作動油をストレーナ106a、108a
を介して吸入し、吐出側の配管106b、108bに吐
出する。また、配管106b、108bを収束する収束
配管110aには、オイルエレメント112が接続さ
れ、このオイルエレメント112の上流側(メインポン
プ100及びサブポンプ104側)に、他端が潤滑系1
14側と接続するリリーフ路116が接続されている。
また、オイルエレメント112の下流側(トランスファ
22側)にライン圧調圧弁118が接続され、収束配管
110aから分岐する配管110b、110c、110
eに、それぞれ電磁切換弁120、クラッチ圧力調整弁
122、減圧弁124の入力側が接続されている。ま
た、クラッチ圧力調整弁122の出力側には、電磁切換
弁120からのパイロット圧が供給されるとトランスフ
ァ22にクラッチ圧Pc を供給するパイロット切換弁1
26の入力側が接続され、減圧弁124の出力側には、
デューティ制御電磁弁128の入力側が接続されてい
る。なお、オイルタンク105内には作動油の温度を検
知する温度センサ130が配設されているとともに、ラ
イン圧調圧弁118により減圧設定された圧力を検知す
る油圧スイッチ132及びパイロット切換弁126から
出力されるクラッチ圧Pcを検知する油圧スイッチ13
4が配設され、これら検知信号はコントローラ18に出
力される。
【0027】そして、この油圧供給装置16は、実際の
車両では、トランスファ22の内部に配設され、オイル
タンク105から作動油を吸引するメインポンプ100
は、図3に示すように、第1ギヤ136a及び第2ギヤ
136bを介して第1出力軸44と連結され、サブポン
プ104は、トランスファケーシング40に外付けされ
た電動モータ102に連結されている。
【0028】そして、図3に示すように、トランスファ
ケーシング40は、前輪側に配置されたフロントケーシ
ング40aと後輪側に配置されたリアケーシング40b
とで構成されこれらフロントケーシング40a及びリア
ケーシング40bは、周縁部に形成されたフランジ部4
0a1 、40b1 の複数のボルト挿通孔40a2 、40
2 どうしを対応させ、各ボルト挿通孔に連結ボルト4
0cを装着していくことにより一体化されており、一体
化されたトランスファケーシング40の内部が、油圧供
給装置16のオイルタンク105と化されている。
【0029】そして、電動モータ102は、図6に示す
ようにリアケーシング40bの右下部外側に装着され、
この電動モータ102とサブポンプ104とが直結され
ている。そして、サブポンプ104と対向するリアケー
シング40bの内側にはコントロールユニット210が
装着され、さらに、このコントロールユニット210と
一体的にストレーナユニット220が配設され、そし
て、コントロールユニット210、ストレーナユニット
220などの内蔵部品のチェーン72への緩衝防止を主
目的とするバッフルプレート230が内蔵されている。
また、オイルエレメント112が外付けされている。
【0030】そして、メインポンプ100及びサブポン
プ104によってオイルタンク105の作動油がストレ
ーナユニット220を介してコントロールユニット21
0に供給され、コントロールユニット210に組み込ま
れた油圧供給装置16において、所定の処理が実行さ
れ、クラッチ圧PC として摩擦クラッチ66に供給され
るようになされている。
【0031】前記コントロールユニット210は、ブロ
ック形状のユニット本体に穿設された弁装着孔に、図5
で示した弁及びセンサ類が装着されたユニット体であっ
て、ユニット本体の内部には、図5に示した配管路と同
様の油路が各弁装着孔を連通して形成されている。ま
た、前記ストレーナユニット220は、図7に示すよう
に、内部にメッシュ体を配設した吸入室としてのストレ
ーナ室221aと222aとがそれぞれ別室として設け
られ、ストレーナ室221aはメインポンプ100用の
ストレーナ106aに対応し、ストレーナ室222aは
サブポンプ104用のストレーナ108aに対応してい
る。
【0032】そして、それぞれのストレーナ室221
a、222aに吸い込み口221b及び222bと、メ
インポンプ用吐出口221c及びサブポンプ用吐出口2
22cが設けられている。そして、メインポンプ用吐出
口221cは、図6に示すように、ユニット背面から配
管221dが突出して形成されている。また、サブポン
プ用吐出口222cは、その外周縁にリップ型パッキン
が装着されるようになっている。
【0033】このストレーナユニット220は、メイン
ポンプ用吐出口221cをリアケーシング40bの内側
に形成したメインポンプ用の図示しない油受入口に対応
させると共に、図6に示すように、コントロールユニッ
ト210の油受入口210aとサブポンプ用吐出口22
2cとを、互いの外周縁にリップ型パッキン210bを
介在させた状態でボルト接合を行うことによって、コン
トロールユニット210を介してサブポンプ104と接
続されている。
【0034】そして、ストレーナユニット220の、コ
ントロールユニット210と対向しない面には、板状部
材であるバッフルプレート230が、ストレーナユニッ
ト全体を覆った状態でチェーン72との間に、バッフル
プレート230によってストレーナユニット220を押
圧するように配設されている。したがって、図8に示す
ように、リアケーシング40b内に、コントロールユニ
ット210が配設され、その上部に一体化してストレー
ナユニット220が配設され、その上部にバッフルプレ
ート230(図示しない)が配設され、その上方を、第
1及び第2のスプロケット68、70との間に巻装され
たチェーン72が位置するように配設され、このトラン
スファケーシング40がオイルタンク105を形成し、
例えば、図8に一点鎖線Aで示すように、作動油がタン
ク内に格納され、第1のスプロケット68が摩擦クラッ
チ66での締結力に応じて回転されることによりチェー
ン72が回転すると、チェーン72は、オイルタンク1
05内の作動油を攪拌しながら回転して第2のスプロケ
ット70を回転させるようになされている。
【0035】次に、図5を参照して油圧供給装置16の
各構成部品を詳述する。正回転駆動をするメインポンプ
100は、吸入配管106cの端部に接続されたストレ
ーナ106aを介してオイルタンク105から作動油を
吸引し、サブポンプ104も、吸入配管108cの端部
に接続されたストレーナ108aを介してオイルタンク
105から作動油を吸引する。そして、収束配管110
aと接続する各ポンプの吐出配管106b、108bに
はそれぞれ逆止弁106d、108dが介挿されている
とともに、メインポンプ100の吐出配管106bとサ
ブポンプ104の吸入配管108cとの間は、バイパス
路140が接続されている。このバイパス路140は、
バイパス配管140aと、このバイパス配管140aに
介挿された3連の逆止弁140bとで構成され、吐出配
管106bが負圧状態となった場合に逆止弁140bが
開状態となり、作動油が破線矢印方向に流れる連通路と
なる。
【0036】オイルエレメント112より上流側の収束
配管110aに接続されたリリーフ路116は、潤滑系
114側に他端が接続されたリリーフ配管116aと、
このリリーフ配管116aに介挿された2連のバネ付き
逆止弁116bとで構成されている。そして、オイルエ
レメント112のフィルタに目詰まりが発生して、オイ
ルエレメント112より上流側の圧力が所定圧以上とな
ると、逆止弁116bが開状態となり、作動油が破線矢
印方向に流れる連通路となる。
【0037】ライン圧調圧弁118は、内部パイロット
及びスプリング形式の減圧弁により構成され、収束配管
110a側に接続する入力ポート118A 、潤滑系11
4側に接続する出力ポート118B 及び固定絞りを介し
て一次圧及び二次圧が供給される内部パイロットポート
118P1、118P2を有する筒状の弁ハウジング内にス
プールが摺動自在に配設され、このスプールを一端側に
付勢するリターンスプリング118aが配設されてい
る。そして、メインポンプ100もしくはサブポンプ1
04で昇圧された供給圧PL は、ライン圧調圧弁118
より所定圧に減圧設定されて電磁切換弁120、クラッ
チ圧力調整弁122、減圧弁124に供給される。な
お、減圧設定した際に出力ポート118B から流れ出た
作動油は、潤滑系114へ戻される。
【0038】また、クラッチ圧力調整弁122は、内
部、外部パイロット及びスプリング形式の圧力調整弁で
構成されており、配管110cと接続する入力ポート1
22A、パイロット切換弁126と接続する出力ポート
122B 、二次圧が固定絞りを介してパイロット圧とし
て供給される内部パイロットポート122P1、デューテ
ィ制御電磁弁128から制御圧が供給される外部パイロ
ットポート122P2を有する筒状の弁ハウジング内にス
プールが摺動自在に配設され、このスプールを一端側に
付勢するリターンスプリング122aが配設されてい
る。このクラッチ圧力調整弁122は、デューティ制御
電磁弁128からパイロット制御圧が供給されない場合
には、入力ポート122A と出力ポート122B との連
通路が閉塞されて二次圧が出力されないが、デューティ
制御電磁弁128からパイロット制御圧が供給される
と、スプールが移動制御されて出力ポート122B から
パイロット制御圧に応じた二次圧がクラッチ圧Pcとし
て出力される。
【0039】減圧弁124は、内部パイロット及びスプ
リング形式の二次圧一定形減圧弁により構成されてお
り、配管110eと接続する入力ポート124A 、デュ
ーティ制御電磁弁128と接続する出力ポート12
B 、出力ポート124B からの二次圧が固定絞りを介
してパイロット圧として供給される内部パイロットポー
ト124P と、ドレインポート124D とを有する筒状
の弁ハウジング内にスプールが摺動自在に配設され、こ
のスプールを一端側に付勢するリターンスプリング12
4aが配設されている。そして、内部パイロットポート
124P に供給されるパイロット圧によってスプールが
所定位置に移動制御されることにより、入力ポート12
A から供給された一次圧が、所定圧に減圧調整された
制御圧としてデューティ制御電磁弁128に供給される
ようになっている。
【0040】また、デューティ制御電磁弁128は、3
ポート2位置形に構成され、減圧弁124側に接続され
た入力ポート128A と、ドレイン側に接続されたドレ
インポート128D と、クラッチ圧力調整弁122の外
部パイロットポート122P2と接続する出力ポート12
B と、リターンスプリング128aとを有し、弁内部
に配設されたスプールが出力ポート128B とドレイン
ポート128D とを連通させるノーマル位置128b
と、入力ポート128A と出力ポート128B とを連通
させる作動位置128cとに移動制御される弁である。
そして、コントローラ18からソレノイド128dに所
要デューティ比の励磁電流i0 が供給されると、その励
磁電流i0 がオン状態である区間、リターンスプリング
128aに抗してノーマル位置128bから作動位置1
28cにスプールが移動制御されることにより、デュー
ティ比に応じたパイロット制御圧がクラッチ圧調整弁1
22に出力される。したがって、クラッチ圧調整弁12
2は、デューティ制御電磁弁128から外部パイロット
ポート122P2にパイロット制御圧が供給されると、パ
イロット制御圧に応じたクラッチ圧Pcが出力され、こ
れに応じて摩擦クラッチ66へのクラッチ締結力が制御
されてクラッチ圧Pcに応じた前輪への駆動トルクの配
分が行われる。
【0041】また、スプリングオフセット形の電磁切換
弁120は、3ポート2位置形に構成され、ライン圧が
供給される入力ポート120A と、パイロット切換弁1
26の外部パイロットポート126P1と接続する出力ポ
ート120B と、ドレインポート120D とを有し、弁
内部に配設されたスプールが入力ポート120A を遮断
し且つ出力ポート120B をドレインポート120D
連通させるノーマル位置120bと、入力ポート120
A と出力ポート120B とを連通させ且つドレインポー
ト120D を遮断する作動位置120cとに移動制御さ
れる弁である。そして、電磁切換弁120は、コントロ
ーラ18から励磁電流i1 がソレノイド120dに出力
されると、その励磁電流i1 がオン状態を継続している
間リターンスプリング120aに抗してスプールが移動
制御されて作動位置120cとなり、パイロット切換弁
126の外部パイロットポート126P1にパイロット制
御圧が供給される。また、コントローラ18からの励磁
電流i1 がオフ状態となると、リターンスプリング12
0aの押圧力によってノーマル位置120bに戻され、
外部パイロットポート126P1へ供給されていたパイロ
ット制御圧がドレインポート120D を通じて消圧され
る。
【0042】また、パイロット切換弁126は、図9に
示すように、クラッチ圧力調整弁122から二次圧が供
給される入力ポート126A 、トランスファ22へ二次
圧を供給する出力ポート126B 、電磁切換弁120の
ソレノイド120dが非通電状態であるときに制御圧が
供給される外部パイロットポート126P1、ドレインポ
ート126D を有する筒状の弁ハウジング126i内
に、スプール126eが摺動自在に配設され、このスプ
ール126eを一端側に付勢するリターンスプリング1
26aが配設されている弁である。なお、外部パイロッ
トポート126P1からの制御圧は、リターンスプリング
126aの押圧力と同一方向に供給される。
【0043】そして、このパイロット切換弁126のス
プール126eは、外部パイロットポート126P1に制
御圧が供給されない場合には、入力ポート126A と出
力ポート126B とが遮断され、且つ出力ポート126
B がドレインポート126Dに連通する2WDモード位
置126bに移動制御されるようになっている(図9の
左側半断面状態)。
【0044】また、電磁切換弁120のソレノイド12
0dが通電状態(オン状態)となると、電磁切換弁12
0のスプールを作動位置120cに移動制御し、外部パ
イロットポート126P1に制御圧が供給され、入力ポー
ト126A と出力ポート126B とが連通する4WDモ
ード位置126cに移動制御されるようになっている
(図9の右側半断面状態)。
【0045】このように、パイロット切換弁126を電
磁切換弁120からのパイロット制御圧で駆動すること
により、高圧のパイロット制御圧でスプール126eを
駆動することができ、スプール126eの摺動通路に塵
埃、切り屑等が付着してスプール126eの摺動抵抗が
大きい場合でも、スプール126eの摺動を確保するこ
とができる。
【0046】一方、コントローラ18は、図2に示すよ
うに、高速シフト位置センサ86、低速シフト位置セン
サ88、例えば、副変速レバーの2Hレンジ位置に配設
されて2Hレンジを選択したときにオン状態となる2−
4WDモードセンサ90及び車速検出手段としての車速
センサ94からの検出信号に基づいて油圧供給装置16
への励磁電流i0 、i1 を出力する。なお、この実施例
では、同じコントローラ18において、油圧供給装置1
6が所定の油圧を保持可能にするための制御も行うよう
になっており、そのために必要な前記油温センサ130
及び油圧スイッチ132、134を備えると共に、これ
らのセンサからの検出信号に基づく制御信号SO ,SM
もコントローラ18から前記油圧供給装置16へ出力さ
れるようになっている。
【0047】そして、車速センサ94は、図3に示すよ
うに、第1出力軸44にギヤ44aを介して噛合してい
るスピードメータ用ピニオン44bから車速信号Vをコ
ントローラ18に入力する。また、油圧スイッチ132
は、油圧検出値が予め設定した油圧設定値以下になった
とき、検出信号SA2をONとし、同様に、油圧スイッチ
134は、油圧検出値が予め設定した油圧設定値以下に
なったとき、検出信号SA3をONとして、コントローラ
18に出力する。
【0048】また、油温センサ130は、オイルタンク
105内の作動油の温度を検知し、A/D変換器によっ
てデジタル信号SY に変換してコントローラ18に出力
する。このコントローラ18は、図10に示すように、
摩擦クラッチ66での駆動力配分制御処理を行うマイク
ロコンピュータ7と、所定油圧を保持するために電動モ
ータ102の駆動制御処理を行うマイクロコンピュータ
8と、前記マイクロコンピュータ7からの制御信号CS
0 に応じて前記油圧供給装置16のソレノイド128d
に所要デューティ比Dの励磁電流i0 を供給する駆動回
路31aと、前記マイクロコンピュータ7からの制御信
号CS1 に応じてオン・オフされる励磁電流i1 を油圧
供給装置16における電磁切換弁120のソレノイド1
20dに供給する駆動回路31bとを備えている。
【0049】そして、前記マイクロコンピュータ7は、
前記高速シフト位置センサ86、低速シフト位置センサ
88、2−4WDモードセンサ90及び車速センサ94
からの検出信号を各検出値として読み込むためのA/D
変換機能を有する入力インタフェース回路7aと、所定
のプログラムにしたがって駆動力配分制御のために所定
の演算処理を行う演算処理装置7bと、ROM、RAM
等の記憶装置7cと、前記演算処理装置7bで得られた
前後輪の回転数差ΔNに対応する前輪側トルク配分を決
定するクラッチ圧Pcを指令するデューティ比Dの制御
信号CS0 及びクラッチ圧Pcを出力するか否かを決定
する制御信号CS1 を出力するための出力インタフェー
ス回路7dとを備えている。
【0050】また、前記マイクロコンピュータ8は、前
記油温センサ130、油圧スイッチ132及び134、
2−4WDモードセンサ90、車速センサ94からの検
出信号を各検出値として読み込むためのA/D変換機能
を有する入力インタフェース回路8aと、演算処理装置
8bと、ROM、RAM等の記憶装置8cと、前記演算
処理装置8bで得られた電動モータ回転速度指令値を例
えばアナログ電圧信号SM として出力するためのD/A
変換機能を有する出力インタフェース回路8dとを備え
ている。
【0051】そして、マイクロコンピュータ7は、2−
4WDモードセンサ90からのモード信号Dn 、高速シ
フト位置センサ86からの高速シフト位置検出信号
H 、低速シフト位置センサ88からの低速シフト位置
検出信号SL 及び車速センサ94からの車速信号Vに基
づいて、前輪側トルク配分指令値ΔTを設定し、設定さ
れた前輪側トルク配分指令値ΔTに応じたクラッチ圧P
cを発生させる制御信号CS0 ,CS1 を設定し前記駆
動回路31a、31bに向けて出力する。
【0052】そして、前記駆動回路31aは、前記マイ
クロコンピュータ7から出力されるアナログ電圧信号で
なる制御信号CS0 の指令値に応じたデューティ比Dの
励磁電流を出力する例えばパルス幅変調回路を備えてお
り、制御信号CS0 の指令値に応じたデューティ比の励
磁電流i0 をデューティ制御電磁弁128のソレノイド
128dに出力する。
【0053】また、前記駆動回路31bは、前記マイク
ロコンピュータ7から出力される制御信号CS1 を電磁
切換弁120のソレノイド120dを励磁可能な電流値
の励磁電流i1 に変換して、これを電磁切換弁120の
ソレノイド120dに出力する。また、マイクロコンピ
ュータ8で行われる演算処理、すなわち、油圧供給装置
16が所定の油圧を供給可能にするための制御は、例え
ば、図示しない演算処理によって、油圧スイッチ132
で収束配管110aのオイルエレメント112の下流側
のライン圧PL が設定値以下に低下していることを検出
したときに、サブポンプ104からの吐出圧(油量)を
制御するために、前記油温センサ130からの油温検出
値SY に応じて設定される回転速度指令値を表す制御信
号SM を算出し、これをモータ駆動回路103に供給す
ることにより、電動モータ102の回転速度を制御し
て、油圧供給装置16から出力されるライン圧PL を所
定圧力に維持するものである。なお、高速シフト位置セ
ンサ86の検出信号がオン状態で且つ油圧スイッチ13
4でパイロット切換弁126から出力されるクラッチ圧
Pcが零であることを検出したときには、パイロット切
換弁126が異常であると判定して警報を発する。
【0054】ここで、マイクロコンピュータ7の記憶装
置7cには演算処理装置7bの処理の実行に必要なプロ
グラム及び固定データ等が予め記憶されていると共に、
その処理結果が一時記憶可能とされている。このうち、
固定データとしては、図11から図13に示す各制御特
性に対応した記憶テーブルを含んでいる。図11は、前
後輪回転数差、すなわち、前後輪回転速度差ΔNに対す
る前輪側への伝達トルクΔTの制御特性を示したもので
ある。これによると、駆動力配分を伝達トルクΔTを回
転速度差ΔNの値にしたがって増減させ、回転速度差Δ
Nが増加するにつれて放物線状に伝達トルクΔTが増加
するようになされている。また、図12は、パイロット
切換弁126のクラッチ圧PC が増加するにつれて直線
的に増加する前輪側への伝達トルクΔTの値を示してい
る。また、図13は、デューティ制御電磁弁128のソ
レノイド128dに供給する励磁電流i0 のデューティ
比Dの増加に応じて非線形に放物線状に増加するクラッ
チ圧力調整弁122のクラッチ圧PC の値を示してい
る。
【0055】そして、図11に対応する記憶テーブルを
参照することにより伝達トルクΔTが決定されると、図
12、図13に対応する記憶テーブルを順次参照して、
コントローラ18が出力しなければならないデューティ
比Dの値が逆算されるようになっている。そして、図1
3で示すD1 からD2 の範囲のデューティ比に応じたク
ラッチ圧P1 からP2 が摩擦クラッチ66に供給される
と、摩擦クラッチ66の締結力に応じた前後輪側のトル
ク配分比が、後輪:前輪=100%:0%〜後輪:前輪
=50%:50%まで連続的に伝達される。
【0056】なお、デューティ比がD1 以下であるとき
には、クラッチ圧Pcが発生して摩擦クラッチ66のフ
リクションプレート66bとフリクションディスク66
dとは押圧接触されるが駆動力の伝達は行われない。そ
して、コントローラ18のマイクロコンピュータ7での
摩擦クラッチ66の駆動力配分制御は、図14のフロー
チャートに示す基準演算処理に従って実行される。
【0057】この駆動力配分制御の基準演算処理につい
て簡単に説明すれば、図14の演算処理は所定時間(Δ
T)毎のタイマ割込によって実行され、先ず、ステップ
S1では、2ー4WDモードセンサ90から入力された
モード信号Dn を読み込む。そして、ステップS2にお
いて4輪駆動モードを選択しているか否かを判定し、2
輪駆動モードを選択していることを判断すると、処理を
終了してメインプログラムに復帰する。
【0058】また、4輪駆動モードが選択されているこ
とを判断すると、ステップS3に移行して高速シフト位
置センサ86及び低速シフト位置センサ88から入力さ
れた検出信号SL 、SH を読み込む。次いで、ステップ
S4に移行してシフトスリーブ64bが高速シフト位置
Hに移動しているか否かを判定し、高速シフト位置Hに
移動していると判断するとステップS5に移行し、高速
シフト位置Hに移動していないと判断すると、処理を終
了してメインプログラムに復帰する。
【0059】そして、ステップS5では、例えば、第1
出力軸44と第2出力軸54に配設した図示しない回転
数検出センサ等の検出値から前輪側と後輪側との回転数
差、すなわち、回転速度差ΔNに基づいて、図11〜図
13に示す記憶テーブルを参照して、回転速度差ΔNに
対応するD1 〜D2 の範囲のデューティ比Dを算出し、
これに応じた制御信号CS0 ,CS1 を駆動回路31a
及び31bに出力し、メインプログラムに復帰する。
【0060】次に、コントローラ18のマイクロコンピ
ュータ8での電動モータ102の駆動制御時の処理手順
を図15に示すフローチャートに基づいて説明する。こ
の電動モータ102のモータ駆動制御処理は所定の割り
込み処理によって行われ、キースイッチがオンとなり、
電源が投入され、マイクロコンピュータ8での制御が開
始される。そして、マイクロコンピュータ8は、起動周
期カウント値tTC、駆動時間カウント値tMC、ステータ
スフラグF、補助ステータスフラグF A 等の所定のパラ
メータを“0”に初期設定した後、所定時間毎のタイマ
割り込み処理により、図15に示す電動モータ駆動制御
を実行する。
【0061】まず、ステップS21で、2ー4WDモー
ドセンサ90から得られるモード情報Dn に基づき、車
両が2WDモードを選択しているか否かを判定し、2W
Dモードを選択していると判定した場合にはステップS
22に移行する。そして、ステップS22では、車速セ
ンサ94によって検出された現時点での車速Vの信号を
読み込みステップS23に移行する。
【0062】そして、ステップS23では、現時点での
車速Vが、予め設定したモータ駆動車速NV(例えば、
30km/h)以上であるか否かを判定し、車速Vがモ
ータ駆動車速NV以上である場合にはステップS29に
移行し、車速Vがモータ駆動車速NVより小さい場合に
はステップS24に移行する。そして、ステップS24
では、電動モータ102が駆動状態であるか停止状態で
あるかを表すステータスフラグFがF=0であるか否か
を判定し、フラグFがF=0(停止状態)にリセットさ
れている場合にはステップS25に移行し、ステップS
25では、後述のステップS40のモータ補助駆動処理
において電動モータ102を駆動中であるか否かを表す
補助ステータスフラグFA がFA =1であるか否かを判
定し、FA =1でない場合にはモータ補助駆動処理にお
いて電動モータ102を駆動中でないものと判定してス
テップS26に移行する。
【0063】そして、ステップS26では、モータ駆動
回路103に作動信号So をONとして出力し、ステッ
プS27に移行する。これによって、モータ駆動回路1
03が、油温センサ130の検出値をもとに生成した制
御信号SM をもとに駆動信号CS2 を生成して電動モー
タ102に出力することによって、電動モータ102を
起動する。
【0064】一方、ステップS25で補助ステータスフ
ラグFA がFA =1である場合には、モータ補助駆動処
理において電動モータ102を駆動中であるものと判定
し、そのままステップS27に移行する。そして、ステ
ップS27では、ステータスフラグFをF=1に設定
し、次いで、ステップS28で、ステップS40のモー
タ補助駆動処理において設定し記憶部等に記憶した、補
助ステータスフラグFA 、起動周期カウント値tTC、駆
動時間カウント値tMCをFA =tTC=tMC=0に設定し
た後、処理を終了してメインプログラムに戻る また、ステップS24でステータスフラグFがF=1
(駆動状態)である場合には、そのまま処理を終了して
メインプログラムに戻る。
【0065】一方、ステップS29では、ステータスフ
ラグFがF=1であるか否かを判定し、ステータスフラ
グFがF=1でない場合にはステップS40に移行し、
図16に示すモータ補助駆動処理を実行してメインプロ
グラムに戻る。そして、ステップS29でステータスフ
ラグFがF=1である場合には、ステップS30に移行
し、作動信号SO をOFFとしてモータ駆動回路103
へ出力する。これによって、モータ駆動回路103で
は、作動信号So がOFFであることから、電動モータ
102への駆動信号CS2 の出力を停止し、これによっ
て、電動モータ102が停止する。
【0066】次いで、ステップS31に移行して、ステ
ータスフラグFをF=0にリセットし、処理を終了して
メインプログラムに戻る。一方、ステップS21で、2
ー4WDモードセンサ90から得られるモード情報Dn
に基づき、車両が2WDモードを選択していないと判定
した場合には、ステップS32に移行し、ステータスフ
ラグFがF=1であるか否か、すなわち、電動モータ1
02が駆動中であるか否かを判定し、F=1である場合
には電動モータ102は駆動中であるものとしてそのま
ま処理を終了し、ステータスフラグがF=0である場合
には、電動モータ102は停止中であるものとして、ス
テップS33に移行する。
【0067】そして、ステップS33では、補助ステー
タスフラグFA がFA =1であるか否か、すなわち、モ
ータ補助駆動処理において電動モータ102を駆動して
いるか否かを判定し、補助ステータスフラグがFA =1
でない場合には、電動モータ102は停止状態であるも
のと判定し、ステップS34に移行してモータ駆動回路
103に作動信号SO をONとして出力し、ステップS
35に移行する。
【0068】一方、ステップS33で補助ステータスフ
ラグFA がFA =1である場合には、モータ補助駆動処
理において電動モータ102を駆動しているものと判定
し、そのままステップS35に移行する。そして、この
ステップS35では、ステータスフラグFをF=1に設
定すると共に、起動周期カウント値tTC、駆動時間カウ
ント値tMC、補助ステータスフラグFA をそれぞれ
“0”に設定した後、処理を終了してメインプログラム
に戻る。
【0069】図16は、ステップS40のモータ補助駆
動処理の処理手順を示すフローチャートである。まず、
ステップS41でモータ補助駆動処理において電動モー
タ102を駆動しているか否かを表す補助ステータスフ
ラグFA がFA =1であるか否かを判定し、補助ステー
タスフラグがFA =1でない場合には、ステップS42
に移行する。
【0070】このステップS42では、起動周期カウン
ト値tTCに予め設定した起動周期加算値ΔtTCを加算
し、tTC=tTC+ΔtTCを新たな起動周期カウント値t
TCとする。次いで、ステップS43に移行し、予め記憶
部等に格納した図17に示す、車速Vが増加するにつれ
て電動モータ102を起動する周期が短くなるように設
定した、車速Vと電動モータ102の起動周期との対応
を表す対応テーブルを参照し、車速センサ94によって
検出された現時点での車速Vに対応する、電動モータ1
02の起動周期を検索してこれをモータ起動周期tαTC
とし、ステップS44に移行する。
【0071】そして、ステップS44では、起動周期カ
ウント値tTCがモータ起動周期tα TCよりも大きいか否
かを判定し、tTC>tαTCでない場合には、前回電動モ
ータ102を起動してから所定時間経過していないもの
と判定して処理を終了し、t TC>tαTCである場合には
前回電動モータ102を起動してから所定時間経過した
ものと判定してステップS45に移行する。
【0072】そして、ステップS45で、作動信号SO
をONとしてモータ駆動回路103に出力し、これによ
って、モータ駆動回路103が制御信号SM をもとに駆
動信号CS2 を生成して電動モータ102に出力し、こ
れによって、電動モータ102が起動する。次いで、ス
テップS46で、電動モータ102の駆動時間を設定す
る駆動時間カウント値tMCをtMC=0にリセットし、補
助ステータスフラグFA をFA =1に設定し、ステップ
S47に移行する。
【0073】一方、ステップS41で、補助ステータス
フラグFA がFA =1である場合には、モータ補助駆動
処理において電動モータ102を駆動中であるものと判
定してそのままステップS47に移行する。このステッ
プS47では、駆動時間カウント値tMCに予め設定した
駆動時間加算値ΔtMCを加算し、tMC=tMC+ΔtMC
新たな駆動時間カウント値tMCとしてステップS48に
移行する。
【0074】そして、ステップS48では、駆動時間カ
ウント値tMCが、例えば、上記のモータ起動周期tαTC
で作動した場合にエア溜まりの発生を防止することの可
能な電動モータ102の駆動時間を設定した駆動時間t
αMCよりも大きいか否かを判定し、tMC>tαMCでない
場合には、電動モータ102を所定の駆動時間駆動して
いないものと判定してそのまま処理を終了し、tMC>t
αMCである場合には駆動モータ102を所定の駆動時間
駆動したものと判定してステップS49に移行し、作動
信号SO をOFFとしてモータ駆動回路103に出力
し、これによってモータ駆動回路103が電動モータ1
02への駆動信号CS2 の出力を停止し、電動モータ1
02を停止させる。
【0075】そして、ステップS50に移行して補助ス
テータスフラグFA をFA =0に設定して処理を終了す
る。ここで、ステップS21〜S35がモータ制御手段
に対応し、ステップS23及びS29がモータ制御状況
検出手段に対応し、ステップS40がモータ補助制御手
段に対応している。
【0076】次に、副変速機レバーのレンジ選択による
トランスファ22の駆動力伝達経路と車両の走行状態に
ついて説明する。なお、副変速機レバーは、後2輪駆動
Hiレンジ(以下、2Hレンジと略称する。)、4輪駆
動高速レンジ(以下、4Hレンジと略称する。)、中立
レンジ(以下、Nレンジと略称する)、4輪駆動低速レ
ンジ(4Lレンジ)の4つのモードが設定可能とされ、
4Lレンジ及び4Hレンジが選択されると、コントロー
ラ18に2ー4WDモードセンサ90から4輪駆動モー
ド信号Dn が入力されるようになっている。
【0077】先ず、Nレンジを選択すると、シフトスリ
ーブ64bは図4の上部側で示すように中立位置Nまで
スライド移動する。この場合には、シフトスリーブ64
bは、高速シフト用ギヤ64c、低速シフト用ギヤ64
d及び4輪駆動用ギヤ80のいずれにも噛合せず伝達経
路が確保されていないので、全車輪は駆動しない。ま
た、2Hレンジを選択すると、コントローラ18に2ー
4WDモードセンサ90から2輪駆動モード信号Dn
入力され、コントローラ18は油圧供給制御を行わず、
トランスファ22の入力ポート74にクラッチ圧Pcは
供給されない。
【0078】そして、シフトスリーブ64bは、図4の
上部側で示すように高速位置Hまでスライド移動し、内
歯64b1 と高速シフト用ギヤ64cが噛合するので、
入力軸42の駆動力は高速シフト用ギヤ64c、内歯6
4b1 、第1出力軸44の伝達経路によって高速回転駆
動力として伝達され、摩擦クラッチ66のフリクション
プレート66b及びフリクションディスク66dは締結
されないので第2出力軸54への伝達経路が確保され
ず、車両は高速2輪駆動状態で走行可能となる。
【0079】また、4Hレンジを選択すると、コントロ
ーラ18に2ー4WDモードセンサ90から4輪駆動モ
ード信号Dn が入力され、このとき、高速シフト位置セ
ンサ86から検出信号SH を入力しているので、図14
のステップS5の処理で、前後輪の回転速度差ΔNをも
とに記憶テーブル図11〜図13を参照してD1 〜D 2
の範囲のデューティ比Dを算出し、このデューティ比D
に対応する制御信号CS0 ,CS1 を各駆動回路31a
及び31bに出力し、駆動回路31aから所定の励磁電
流i0 を油圧供給装置16のソレノイド128dに、駆
動回路31bから所定の励磁電流i1 を電磁切換弁12
0のソレノイド120dに出力する。
【0080】これによって、電磁切換弁120の入力ポ
ート120A と出力ポート120Bとが連通状態になる
ことによって、制御圧がパイロット切換弁126のパイ
ロットポート126C に供給され、これによって、パイ
ロット切換弁126が4WDモード位置126cに移動
制御され、デューティ制御電磁弁128から出力される
制御圧によってクラッチ圧力調整弁122を制御し、こ
れにより、クラッチ圧力調整弁122からP1 からP2
の範囲の二次圧が出力され、パイロット切換弁126を
介してクラッチ圧PC として入力ポート74(摩擦クラ
ッチ66)に供給される。
【0081】そして、入力軸42の駆動力は高速シフト
用ギヤ64c内歯64b1 、第1出力軸44の伝達経路
により高速回転駆動力として伝達され、第1出力軸44
の高速回転駆動力は、所定のトルク配分比で締結された
摩擦クラッチ66、第1のスプロケット68、チェーン
72、第2のスプロケット70、第2出力軸54の伝達
経路により高速回転駆動力として伝達されるので、車両
は高速4輪駆動状態で走行可能となる。
【0082】また、4Lレンジを選択すると、シフトス
リーブ64bは図4の下部側で示すように低速位置Lま
でスライド移動し、低速シフト用ギヤ64dと外歯64
2が噛合すると同時に、4輪駆動用ギヤ80と内歯6
4b1 が噛合していく。そして、低速シフト用ギヤ64
dは遊星歯車機構62により入力軸42に対して減速回
転しているので、入力軸42の駆動力は、低速シフト用
ギヤ64d、外歯64b2 、内歯64b1 、第1出力軸
44の伝達経路により減速回転駆動力として伝達され、
同時に、第1出力軸44の低速回転駆動力は、内歯64
1 、4輪駆動用ギヤ80、第1のスプロケット68、
チェーン72及び第2のスプロケット70、第2出力軸
54の伝達経路により減速回転駆動力として伝達される
ので車両は高速4輪駆動状態で走行可能となる。
【0083】そして、このとき、電動モータ102は、
モータ駆動制御処理に基づいて駆動制御され、例えば、
4Hレンジ又は4Lレンジを選択している場合には、図
15のステップS21の処理で、2−4WDモードセン
サからのモード信号Dn は4輪駆動モードであるので、
ステップS32に移行し、このとき、電動モータ102
を駆動していないものとすると、ステータスフラグがF
=0であることから、ステップS33に移行し、このと
き、モータ補助駆動処理においても電動モータ102を
駆動していないものとすると、補助ステータスフラグが
A =0であることからステップS33からステップS
34に移行し、作動信号SO をONとしてモータ駆動回
路103に出力し、ステップS35で、ステータスフラ
グをF=1、補助ステータスフラグFA 、起動周期カウ
ント値tTC、駆動時間カウント値tMCを“0”に設定す
るので、4輪駆動モードを選択している場合には、電動
モータ102が駆動され、よって、サブポンプ104が
作動するので、4輪駆動モードで走行時には、第1出力
軸44の回転駆動力を充分に得ることができないが、サ
ブポンプ104を作動することによって、充分なライン
圧PL を得ることができる。
【0084】同様に、ニュートラル状態、或いは、後退
走行時にも、図15のステップS21からステップS3
2に移行し、電動モータ102を駆動することによっ
て、サブポンプを作動しているので、充分なライン圧P
L を得ることができる。そして、例えば、副変速機レバ
ーで2Hレンジを選択し、低速前進走行しているものと
すると、コントローラ18に2ー4WDモードセンサ9
0から2輪駆動モード信号Dn が入力され、よって、図
15のモータ駆動制御処理において、ステップS21か
らステップS22に移行し、この時点での車速Vを読み
込み、このとき低速走行しているので、車速VがV≧N
Vであるものとすると、ステップS23からステップS
24に移行し、ステップS24からステップS28の処
理を実行して、作動信号SO をONとしてモータ駆動回
路103に出力することによって、モータ駆動回路10
3が、例えば、オイルタンク105内の作動油温度等を
もとにコントローラ18で設定した制御信号SM をもと
に駆動信号CS2 を生成して電動モータ102に出力
し、これによって、電動モータ102が駆動されてサブ
ポンプ104が作動し、メインポンプ100とサブポン
プ104とが共に作動し、所定のライン圧PL を確保し
ている。
【0085】このとき、図7及び図8に示すように、チ
ェーン72の回転によって、オイルタンク105内の作
動油が攪拌されて作動油中にエアが混入するが、メイン
ポンプ100及びサブポンプ104が共に作動し、エア
が混入した作動油を各吐出口から吐き出しているので、
メインポンプ100及びサブポンプ104のストレーナ
室221a及び222aにエア溜まりが発生することは
ない。
【0086】そして、この2WDモードで低速前進走行
している状態から、車速を増加させた場合には、図15
のステップS23の処理でV≧NVとなることから、ス
テップS29に移行し、このとき、電動モータ102は
駆動中であり、ステータスフラグFがF=1であること
からステップS30に移行し、作動信号SO をOFFと
してモータ駆動回路103に出力する。
【0087】これによって、モータ駆動回路103が電
動モータ102への駆動信号CS2の出力を停止し、こ
れによって電動モータ102が停止する。そして、車速
Vが引き続きV≧NVである場合には、ステップS23
からステップS29に移行し、このとき、ステータスフ
ラグがF=0であるので、ステップS40に移行しモー
タ補助駆動処理を実行する。
【0088】このとき、モータ補助駆動処理において電
動モータ102を駆動しておらず、補助ステータスフラ
グはFA =0であるので、ステップS41からステップ
S42に移行し、起動周期カウント値tTCに予め設定し
た起動周期加算値ΔtTCを加算してこれを新たに起動周
期カウント値tTCとし、さらに、この時点での車速Vに
対応するモータ起動周期tαTCを予め記憶部等に記憶し
ている記憶テーブルから検索する。
【0089】そして、起動周期カウント値tTCがモータ
起動周期tαTCよりも大きいか否かを判定し、この場合
にはまだtTC<tαTCであるので、このまま処理を終了
してメインプログラムに戻る。そして、車速Vがこのま
まV≧NVである場合には、tTC<tαTCとなるまで、
起動周期カウント値tTCに起動周期加算値ΔtTCを順次
加算して更新し、その時点での車速Vに対応するモータ
起動周期tαTCとの比較を行い、tTC<tαTCとなった
とき、ステップS44からステップS45に移行して、
作動信号So をONとしてモータ駆動回路103に出力
し、これによって、電動モータ102が起動される。
【0090】そして、作動信号SO をONとしてモータ
駆動回路103に出力してから、予め設定した所定時間
tαTCの間、すなわち、駆動時間カウント値tMCに順次
駆動時間加算値ΔtαMCを加算し、駆動時間カウント値
MCがtMC>tαMCとなるまで、電動モータ102を駆
動し、駆動時間カウント値tMCがtMC>tαMCとなった
とき、ステップS48からステップS49に移行して作
動信号SO をOFFとしてモータ駆動回路103に出力
しで電動モータ102を停止させ、補助ステータスフラ
グをFA =0に設定する。
【0091】この操作を、車速VがV≧NVである間、
繰り返し行い、車速Vに応じて設定されるモータ起動周
期tαTCのタイミングで作動信号SO をONとしてモー
タ駆動回路103に出力し、予め設定した所定の駆動時
間tαMC、電動モータ102を駆動してサブポンプ10
4を作動させ、駆動時間tαMCが経過したとき、作動信
号SO をOFFとしてモータ駆動回路103に出力し、
電動モータ102の作動を停止させる。
【0092】これによって、サブポンプ104は、車速
Vに応じたモータ起動周期tαTCのタイミングで駆動時
間tαMCの間、作動することになる。そして、例えば、
モータ補助駆動処理によって電動モータ102を駆動し
ている最中に、例えば、減速等によって車速VがV<N
Vとなった場合には、ステップS23からステップS2
4に移行し、このときステータスフラグFはF=0であ
るのでステップS25に移行し、モータ補助駆動処理に
よって電動モータ102を駆動している最中であるの
で、補助ステータスフラグFA はFA =1であり、よっ
て、ステップS25からステップS27に移行し、ステ
ータスフラグFをF=1に設定し、補助ステータスフラ
グFA 、起動周期カウント値tTC、駆動時間カウント値
MCをそれぞれ“0”にリセットする。そして、以後、
従来と同様に、車速Vn がV≧NVとなるまで、電動モ
ータ102を駆動する。
【0093】また、例えば、このモータ補助駆動処理に
よって電動モータ102を駆動する周期がくるのを待っ
ている状態であり、電動モータ102が停止状態である
ときに、車速VがV<NVとなった場合には、ステップ
S25で補助ステータスフラグFA がFA =0であるこ
とから、ステップS25からステップS26に移行し、
作動信号SO をONとしてモータ駆動回路103に出力
し、次いで、ステップS27及びステップS28を実行
してステータスフラグFをF=1に設定し、補助ステー
タスフラグFA 、起動周期カウント値tTC、駆動時間カ
ウント値tMCをそれぞれ“0”にリセットする。そし
て、以後、従来と同様に、車速VがV≧NVとなるま
で、電動モータ102を駆動する。
【0094】このとき、例えば、2WDモードで前進走
行し、例えば、車速VがV<NVであり電動モータ10
2を作動している状態であるときに、4WDモードに切
り換えた場合には、図15のステップS21で2−4W
Dモードセンサ90のモード信号Dn が4WDモードで
あることから、ステップS32に移行し、このとき、車
速VがV<NVであり、電動モータ102を作動してい
る状態であるので、以後、従来と同様に、4WDモード
から2WDモードへの切替が行われるまで、電動モータ
102を駆動する。
【0095】また、例えば、2WDモードで前進走行
し、車速VがV≧NVである場合に、4WDモードに切
り換えた場合には、上記と同様に、ステップS21から
ステップS32に移行し、このとき、モータ補助駆動処
理において電動モータ102を駆動している場合には、
ステータスフラグがF=0、補助ステータスフラグがF
A =1であることから、ステップS32、ステップS3
3からステップS34に移行し、作動信号SO をONと
してモータ駆動回路103に出力した後、ステータスフ
ラグをF=1に設定し、モータ補助駆動処理において使
用する各パラメータ、自動周期カウント値tTC、駆動時
間カウント値tMC、補助ステータスフラグFA を“0”
に設定し、以後、従来と同様に、2WDモードへの切替
が行われるまで、電動モータ102を駆動する。
【0096】したがって、車速VがV≧NVとなった時
点で、それまで作動していた電動モータ102が停止状
態となることによって、サブポンプ104も同時に作動
停止状態となり、メインポンプ100のみが作動してい
る状態となるが、このとき、サブポンプ104は車速V
がV≧NVである間、ずっと停止状態であるのではな
く、車速Vに応じたモータ起動周期tαTCで電動モータ
102を起動することによってサブポンプ104が作動
される。
【0097】よって、このとき、チェーン72は、クラ
ッチ圧PC に応じて駆動力配分された駆動力に応じて回
転駆動されるクラッチハブ66cの回転と共に回転して
オイルタンク105内の作動油を攪拌し、チェーン72
による作動油の攪拌によってエアが作動油中に混入する
が、メインポンプ100はチェーン72が回転している
ときには作動しているので、メインポンプ100のスト
レーナ室221aにエア溜まりが発生することはない。
【0098】一方、サブポンプ104が停止することに
よって、サブポンプ104のストレーナ室222aで
は、作動油中に混入したエアが作動油上方に集まるが、
車速Vに応じたモータ起動周期tαTCで、サブポンプ1
04を作動するので、サブポンプ104でエア吸いを起
こしてライン圧PL 、クラッチ圧PC の圧力低下が発生
の原因となるエア溜まりが発生する前にサブポンプ10
4を作動し、この作動油上方に集まったエアを除去する
ことの可能な駆動時間tαMC、サブポンプ104を作動
することによって、ストレーナ室222a内のエア溜ま
りの発生を防止することができる。
【0099】したがって、この状態で減速等によって車
速VがV≧NVとなり、電動モータ102を起動しサブ
ポンプ104を作動させた場合でも、サブポンプ104
のストレーナ室222a内には、エア溜まりは発生して
いないので、サブポンプ104がエア吸いを起こすこと
はなく、よって、ライン圧PL 、クラッチ圧PC の圧力
低下が生じることはなく、確実に所定の制御圧を発生さ
せることができる。
【0100】また、車速Vが大きくなるほどモータ起動
周期tαTCが短くなるように設定した、車速Vとモータ
起動周期tαTCとの対応を表す対応テーブルを記憶部等
に保持し、モータ駆動制御処理実行時の車速Vに応じて
モータ起動周期tαTCを設定するようにしているので、
車速が大きくなるほどチェーン72の回転が速くなり、
エアが作動油中に混入する割合が高くなるが、車速が大
きくなるにつれて短い周期で電動モータ102を起動す
るようになされているので、高車速になった場合でも確
実に作動油中のエアを除去することができ、サブポンプ
104用のストレーナ室222aにエア溜まりが発生す
ることを確実に防止することができる。
【0101】なお、上記実施例においては、高車速にな
るほど、短い周期で電動モータ102を起動し、予め設
定した一定の駆動時間tαMC、電動モータ102を駆動
するようになされているが、電動モータ102の起動周
期を一定にし、車速が高速になるほど電動モータ102
を駆動する駆動時間を長くするようにすることも可能で
あり、また、車速に応じて電動モータ102の起動周期
及び駆動時間を設定し、高車速になるほど起動周期を短
くし、かつ、駆動時間を長くするように設定することも
可能である。
【0102】また、上記実施例では、後輪駆動車をベー
スにした四輪駆動車について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、前輪駆動車をベースにした四輪駆動
車であっても同様の作用効果を得ることができる。ま
た、上記実施例においては、前後輪の回転数差、すなわ
ち、前後輪の回転速度差に基づいて前輪側へのトルク伝
達ΔTを与えて四輪駆動状態になるようにしたが、前後
輪の回転速度差に変えて車両の前後加速度を検出し、急
発進時又は急加速時に二輪駆動状態から四輪駆動状態に
移行するようにすることも可能である。
【0103】また、上記実施例においては、コントロー
ラ18としてマイクロコンピュータを適用した場合につ
いて説明したが、これに変えて、カウンタ、比較器等の
電子回路を組み合わせて構成することも可能である。ま
た、上記実施例においては、コントローラ18は、2つ
のマイクロコンピュータで構成しモータ駆動処理及び駆
動力配分制御処理をそれぞれのマイクロコンピュータで
行う場合について説明したが、これらモータ駆動処理及
び駆動力配分処理とも定周期の割り込み処理で行うの
で、1つのマイクロコンピュータで行うようにすること
も可能である。
【0104】また、上記実施例においては、入力軸と出
力軸との間の駆動力の伝達をチェーンによって行う場合
について説明したが、例えば、入力軸と出力軸との間に
ギヤ機構を配設することによって駆動力の伝達を行うよ
うにすることも可能である。
【0105】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
の車両の駆動力伝達装置によれば、モータ制御状況検出
手段で、モータ制御手段によるモータの制御状況を検出
し、モータが停止制御状況であることを検出している
間、モータ補助制御手段によって予め設定したタイミン
グでモータを所定時間駆動することにより、例えば、タ
ンク内の作動流体内にエアが混入した場合でも、このエ
アを予め設定したタイミングでモータを所定時間駆動す
ることによって除去し、作動流体にエア溜まりが発生す
ることを確実に防止することができる。
【0106】また、請求項2の車両の駆動力伝達装置
は、モータ補助制御手段において、モータを起動する起
動タイミングと、モータを駆動する駆動時間との少なく
とも何れか一方を車速検出手段で検出した車速に応じて
設定することにより、作動流体内のエア溜まりの発生を
効果的に防止することができる。また、請求項3の車両
の駆動力伝達装置は、車速が増加するにつれてエアの混
入率が増加した場合でも、モータ補助制御手段におい
て、車速が増加するにつれて短い間隔でモータを起動す
ることにより効果的にモータを起動し確実にエア溜まり
の発生を防止することができる。
【0107】さらに、請求項4の車両の駆動力伝達装置
は、車速が増加するにつれてエアの混入率が増加した場
合でも、モータ補助制御手段において、車速が増加する
につれて長い時間モータを駆動するとにより効果的にモ
ータを起動し確実にエア溜まりの発生を防止することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる車両の駆動力伝達装置の基本構
成図である。
【図2】本発明に係わる車両の駆動力伝達装置の概略を
示す構成図である。
【図3】本発明に係わるトランスファの内部構造を示す
図である。
【図4】シフトスリーブの動作説明に供する説明図であ
る。
【図5】本発明にかかわる油圧供給回路を示すブロック
図である。
【図6】ストレーナユニットを示す側面図である。
【図7】ストレーナユニットの平面図である。
【図8】リアケーシング内にコントロールユニット、ス
トレーナユニット及びバッフルプレートが装着された状
態を示す図である。
【図9】パイロット切換弁の動作説明に供する説明図で
ある。
【図10】コントローラの構成を示すブロック図であ
る。
【図11】回転数差ΔNと前輪側への伝達トルクΔTと
の対応を表す特性図である。
【図12】クラッチ圧PC と前輪側への伝達トルクΔT
との対応を表す特性図である。
【図13】デューティ比Dとクラッチ圧PC との対応を
表す特性図である。
【図14】駆動力配分制御処理の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図15】電動モータ駆動制御処理の処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図16】モータ補助駆動処理の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図17】車速Vとモータ起動周期tαTCとの対応を表
す特性図である。
【符号の説明】
10 エンジン 16 油圧供給装置 18 コントローラ 22 トランスファ 40 トランスファケーシング 66 湿式多板摩擦クラッチ(摩擦クラッチ) 72 チェーン 90 2−4WDモードセンサ 94 車速センサ 100 メインポンプ 102 電動モータ 103 モータ駆動回路 104 サブポンプ 105 オイルタンク 120 電磁切換弁 126 パイロット切換弁 128 デューティ制御電磁弁 220 ストレーナユニット 221a ストレーナ室 222a ストレーナ室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−296202(JP,A) 特開 平7−186759(JP,A) 実開 平2−115726(JP,U) 実開 平2−64432(JP,U) 実開 平6−239157(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 17/28 - 17/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転駆動源からの駆動力が伝達される入
    力軸と、この入力軸からの駆動力を車輪側へ伝達する出
    力軸と、所定圧の作動流体の供給により前記入力軸に伝
    達された駆動力を変更可能とする油圧回路と、前記回転
    駆動源からの駆動力により駆動されるメインポンプ及び
    モータにより駆動されるサブポンプと、これらポンプが
    前記作動流体のタンク内の作動流体を吸入することに伴
    う作動流体圧をもとに前記油圧回路へ所定圧を供給する
    流体圧供給装置と、所定の条件に応じて前記モータの駆
    動制御を行うモータ制御手段とを備えた車両の駆動力伝
    達装置において、前記モータ制御手段によるモータの制
    御状況を検出するモータ制御状況検出手段と、該モータ
    制御状況検出手段で前記モータが停止制御状態であるこ
    とを検出している間、予め設定した所定のタイミングで
    前記モータを所定時間駆動するモータ補助制御手段とを
    備えることを特徴とする車両の駆動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記モータ補助制御手段は、車速を検出
    する車速検出手段を有し、前記モータを起動する起動タ
    イミングと前記モータを駆動する駆動時間との少なくと
    も何れか一方は、前記車速検出手段の車速に応じて設定
    することを特徴とする請求項1記載の車両の駆動力伝達
    装置。
  3. 【請求項3】 前記モータ補助制御手段は、車速が増加
    するにつれてより短い間隔で前記モータを起動すること
    を特徴とする上記請求項1又は2に記載の車両の駆動力
    伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記モータ補助制御手段は、車速が増加
    するにつれてより長い時間、前記モータを駆動すること
    を特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の車両の駆
    動力伝達装置。
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