JP3430605B2 - 野菜移植機 - Google Patents

野菜移植機

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JP3430605B2
JP3430605B2 JP34438693A JP34438693A JP3430605B2 JP 3430605 B2 JP3430605 B2 JP 3430605B2 JP 34438693 A JP34438693 A JP 34438693A JP 34438693 A JP34438693 A JP 34438693A JP 3430605 B2 JP3430605 B2 JP 3430605B2
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seedling
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竹本  雅浩
伸 渡部
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、植付条に沿って移動し
つつ圃場面に苗を植え付け、さらに植付け後の苗の両側
の土を鎮圧するように構成された野菜移植機に関するも
のである。 【0002】 【従来の技術】上記野菜移植機は、移植用の苗を載せて
おく苗載台、該苗載台上の苗を圃場面に植え付ける植付
装置、圃場面に苗を移植するための溝を形成する作溝
具、植付け後の苗の周囲の土を鎮圧する鎮圧装置等の機
能部分を有する。従来、これらの機能部分は横軸回りに
回動可能な共通の植付部フレームに取り付けられ、作業
時には圃場面の凹凸等に応じて各機能部分が一体となっ
て上下動するようになっていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】上記のように各機能部
分が一体に上下動するように構成されていると、特に土
壌が硬い場合、鎮圧装置の土中への沈み込み量が少ない
ので、植付装置や作溝具が浮き上がった状態となり、苗
の植付深さが浅くなるとともに、十分な深さの移植溝を
形成できないという問題があった。また、苗の植付深さ
を制御するために植付装置を上昇させると、鎮圧装置も
一緒に上昇してしまうので、鎮圧効果が低下するという
ことも改善を要する課題であった。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成した。すなわち、本発明に
かかる野菜移植機は、圃場面に苗を植え付ける植付装置
と、植付け後の苗の周囲の土を鎮圧する鎮圧装置とを備
えた野菜移植機において、前記植付装置を前記フレーム
に左右水平に配した植付部回動軸を中心に上下に回動自
在に設け、植付深さ調節手段によって当該植付装置を上
下に回動させてその高さを調節可能とするとともに、前
記鎮圧装置を前記植付装置の上下位置調節によっては上
下動しないようにフレームに上下動自在に支持したこと
を特徴としている。 【0005】 【作用】植付装置は鎮圧装置と独立して上下動するの
で、圃場面に対し植付装置が常に適正な高さに保たれ、
苗の植付深さを一定に維持できる。植付装置を昇降させ
植付深さを調節しても、この調節によってはフレーム
に対する鎮圧装置の高さは変動せず、常に十分な鎮圧効
果が得られる。 【0006】 【実施例】図1乃至図13は本発明の1実施例を表して
いる。この野菜移植機1は、平坦な圃場に移植を行う多
条植え(図示例は5条植え)野菜移植機であって、トラ
クタ等の牽引車両に牽引されて使用される。 【0007】フレームの構成は、メインフレーム2とス
テップフレーム3とで平面視長方形の外枠が形成され、
さらにステップフレーム3の前端部に正面視門形の連結
枠5を一体に組み付けられている。そして、連結枠5と
ステップフレーム3の前面部に、トラクタの3Pリンク
に連結するための連結部材6,7,7が固着されてい
る。ステップフレーム3の上には、苗補給作業者が乗る
ステップ9が設けられている。ステップ9の上に苗補給
作業者が乗った際、連結枠5を手すりあるいは背もたれ
として活用できる。また、メインフレーム2,2の前後
中央部に側面視でT字状の予備苗フレーム10,10が
突設され、その左右の予備苗フレーム10,10の上に
前後一対で1組の予備苗載せ台11,11が掛け渡して
設けられている。予備苗載せ台11は側面視凹状で、そ
の上に載せた苗箱Cの脚部Caが前後にずれないように
なっている。 【0008】メインフレーム2の前部上部に設けた軸受
13,13に、左右に幅広い整地ローラ14がローラ軸
14a,14aでもって回転自在に支持されている。こ
の整地ローラ14は大径かつ大重量に作られており、こ
れが圃場面上を転動することにより圃場面の鎮圧・整地
作用をする。また、メインフレーム2の後部上部に設け
た軸受15,15によって回転自在に支持された車軸1
6に4個の車輪17,…が取り付けられている。これら
整地ローラ14と車輪17,…とで機体が圃場面上に支
持され、トラクタ等によって機体を牽引すると整地ロー
ラ14と車輪17,…が圃場面上を転がりながら機体が
移動する。 【0009】そして、左右位置がメインフレーム2の内
側で、かつ前後位置が整地ローラ14と車輪17,…の
間に、移植用の苗を載せておく苗載台20、該苗載台上
の苗を圃場面に植え付ける植付装置21,…、苗載台2
0と植付装置21,…へ伝動する伝動ケース22、圃場
面に苗を移植するための溝を形成する作溝具23,…、
植付け後の苗の周囲の土を鎮圧する鎮圧輪24,…等が
設けられている。これらは以下のようにメインフレーム
2に取り付けられている。 【0010】まず、前記軸受13,13の後側でメイン
フレーム2に固着のブラケットに植付部回動軸26,2
が左右水平に設けられ、該回動軸に植付部フレーム2
8,28の前端部が回動自在に支持されている。そし
て、この植付部フレーム28,28の前後中間部の内面
部に、伝動ケース22の左右両側に一体的に固着された
サイドパイプ30,30のフランジ30a,30aが固
着されている。 【0011】伝動ケース22は、本体部22aの左右両
側に筒状部22b,22bを設け、さらに本体部22a
と左右筒状部22b,22bの背面部から植付装置伝動
部22c(1,2,3)を後向きに突設した構成となっ
ており、左右両側の植付装置伝動部22c(1,3)の
後端左右両側および中央の植付装置伝動部22c(2)
の後端右側面に1組づつ、計5組の植付装置21,…が
それぞれ等間隔で並列に設けられている。各植付装置伝
動部22c(1,2,3)の後端部は、前端部は前記フ
ランジ30a,30aが固着され植付装置21,…を取
り囲むように設けた植付装置フレーム31に連結されて
いる。 【0012】さらに、サイドパイプ30,30に嵌合す
る状態で植付部フレーム28,28に固着したステー3
3,33の下端部に角材34が左右に掛け渡して設けら
れており、この角材34に作溝具23,…が溶接等によ
り一体に取り付けられている。作溝具23,…の取付位
置は、植付装置21,…による5条の苗植付位置の正面
前方である。ステーの取付穴33a,…と角材の取付穴
34a,…にボルト等を挿入してステー33,33に角
材34を取り付けてあるが、ステーの取付穴33a,…
は角材の取付穴34a,…よりも多数穿設されており、
ボルト等を挿入するステーの取付穴33a,…を選択的
に変えることにより、作溝具23,…の前後位置を調節
できるようになっている。 【0013】伝動ケース22とサイドパイプ30,30
とステー33,33と角材34によって正面視で四角形
の箱形構造を構成しているため、伝動ケース22および
その周辺部の剛性が高くなり、比較的強度が弱い伝動ケ
ース本体部22aと筒状部22b,22bの接続部およ
び筒状部22b,22bとサイドパイプ30,30の接
続部の破損を防止できる。 【0014】伝動ケース22の後側に植付部フレーム2
8,28に固定して苗載台支持枠36が左右水平に設け
られ、該苗載台支持枠に苗載台20の下面後端部が摺動
自在に支持されている。また、植付部フレーム28,2
8と一体の苗載台支持フレーム37に取り付けたローラ
38,…に、苗載台20の前端下面部に固着したレール
39が係合している。よって、苗載台20は苗載台支持
枠36とローラ38,…によって左右に滑動自在に支持
されている。このように支持された苗載台20は、前部
が上位となるよう若干傾斜しており、その前部が整地ロ
ーラ14の上側に平面視で重なった状態となっている。 【0015】なお、苗載台20は予備苗載せ台11,1
1の下側で、かつ苗載台20の前端部が前側の予備苗載
せ台11よりも若干前方に位置しているので、ステップ
9に乗った苗補給作業者が予備苗載せ台11,11上の
苗箱Cの苗を苗載台20に補給する作業を楽に行うこと
ができる。また、苗載台20と予備苗載せ台11,11
が整地ローラ14と車輪17,…のほぼ中央に位置して
いるので、機体の前後バランスが良好である。さらに、
メインフレーム2と予備苗フレーム10,10と前側の
予備苗載せ台11によって苗載台20が囲まれているの
で、左右横移動する苗載台20が他の器物に接触して破
損する事故を防止できる。 【0016】このように、苗載台20、植付装置21,
…、伝動ケース22、および作溝具23,…等からなる
植付部Aは、横軸(植付部回動軸2626)回りに後
側が上下に回動自在な植付部フレーム28,28に設け
られている。そして、植付部フレーム28,28の後端
部に固着の角管41,41に植付深さ調節ねじ軸42,
42が螺合させてあり、そのねじ軸42,42の下端が
メインフレーム2の上面に受け止められていて、植付部
Aの高さが一定に維持されている。植付深さ調節ハンド
ル43,43によってねじ軸42,42の角管41,4
1に対するねじ込み量を変えることにより、植付部Aの
高さを調節することができる。上記角管41、軸42、
植付深さ調節ハンドル43等は、植付部フレーム28を
上下回動させてその高さを調節することのできる植付深
さ調節手段となっている。 【0017】鎮圧輪24,…は各条左右一対で1組とな
り、その各条一対の鎮圧輪24,24,…ごとに、基部
を車軸16に回動自在に嵌合させた鎮圧輪支持アーム4
4,…の前端部に支持されている。各鎮圧輪支持アーム
45,…の前部は横パイプ45で互いに連結されてお
り、各条の鎮圧輪24,…が一体に上下動するようにな
っている。 【0018】また、車軸16の左右両端部には、第1ス
トッパ46,46と第2ストッパ47,47を取り付け
たストッパブラケット48,48が、基部を回動自在に
嵌合させて設けられている。第1ストッパ46,46は
ストッパブラケット48,48の前端側面部から前方へ
水平に伸ばされており、その前端部がメインフレーム2
と植付深さ調節ねじ軸42,42の下端の間に挟まれて
いる。よって、植付作業時には、ストッパブラケット4
8,48は所定の位置に固定されている。 【0019】各鎮圧輪支持アーム44,…を連結する前
記横パイプ45の左右両端部は、このストッパブラケッ
ト48,48に形成されている上下に長い長穴48a,
48aに摺動自在に遊嵌している。そして、横パイプ4
5の左右両端部に鎮圧量調節ねじ軸50,50が挿通さ
れ、このねじ軸50,50に螺着させた係合ナット5
1,51が第2ストッパ47,47の下面側に係合して
いる。これら係合ナット51,51と第2ストッパ4
7,47の係合により、鎮圧輪支持アーム44,…の回
動上限が規制され、植付作業時には鎮圧輪24,…が圃
場面に押し付けられた状態となる。鎮圧量調節ハンドル
52,52によって鎮圧量調節ねじ軸50,50を上下
位置を調節することにより、鎮圧輪24,…による鎮圧
量を変化させられる。 【0020】以上の如く、植付部Aは横軸(植付部回動
軸27,27)回りに上下に回動自在な植付部フレーム
28,28に支持されているとともに、鎮圧輪24,…
は植付部Aの回動支点である横軸とは異なる横軸(車軸
16)回りに上下に回動自在な鎮圧輪支持アーム44,
…に支持されている。このため、植付部Aと鎮圧輪2
4,…はそれぞれ独立に上下動を行う。通常の植付作業
時には、植付部Aの自重によって、植付深さ調節ねじ軸
42,42の下端がメインフレーム2の上面に受け止め
られた状態に保たれ、植付部Aの高さが一定に維持され
ている。この時、ねじ軸42,42の下端とメインフレ
ーム2によって第1ストッパ46,46が固定されてい
るので、鎮圧輪24,…も所定の作業時高さに維持され
ている。なお、鎮圧輪支持アーム44,…は下向きへの
回動は可能であるので、圃場面に窪み等があった場合に
鎮圧輪24,…が圃場面に追随するようになっている。
なお、鎮圧装置のストッパブラケットが植付深さ調節ね
じ軸42によってメインフレーム2に押し付けられて固
定されている構造であるから、該ねじ軸42を回して植
付部フレームを上下回動させても、その操作自体によっ
ては鎮圧装置である鎮圧輪24は上下動しない。 【0021】機体を路上等の硬い所に降ろした場合は、
まず、機体の最下部に設けられている作溝具23,…が
地面から反力を受け、植付部A全体が上方に回動させら
れる。これによって、植付深さ調節ねじ軸42,42に
よる第1ストッパ46,46の押えがなくなるので、鎮
圧輪支持アーム44,…の上向きへの回動が可能とな
り、鎮圧輪24,…が接地した際に該鎮圧輪が地面によ
って上方へ押し上げられ、鎮圧輪24,…が破損するの
を防止されている。 【0022】以下、各部の構成について説明する。 【0023】苗載台20は植付条数分の苗載部20a,
…に仕切られており、各苗載部20a,…の上にポット
苗N,…が整列状態で載せられる。間欠的に作動して苗
を後方に移送する苗送りベルト55,…が苗載部20
a,…ごとに設けられている。苗載台20上の苗の最後
列とその前列の苗は、苗載台20の後側に近接して設け
た苗受板36aの上に保持される。この苗受板36aは
苗載台支持枠36と一体形成された部材で、その適所に
最後列の苗を下方に送り出す苗取出口56,…が形成さ
れている。苗載台20が左右に往復動することにより、
最後列とその前列の苗が苗受板36aの上を左右に摺動
し、最後列の苗が1個づつ苗取出口56,…に供給され
る。苗載台20が左右行程の端部に到達して横1列分の
苗を苗取出口56,…に供給し終えると、苗送りベルト
55,…が作動して台上の苗を1列分後方に移送する。 【0024】苗送りベルト50,…は電動モータ58に
よって駆動される。このモータ58は、図12の如く、
苗載台20が左右行程の端部に到達したことを検出して
モータを作動させる苗送り開始スイッチ59(1,2)
と、苗が所定位置まで送られたことを検出し、その検出
結果に基づいてモータの作動を停止させる苗送り位置セ
ンサ60によって制御される。このように、1回の動作
で苗を一定量づつ送る定量送りではなく、所定位置まで
苗を送る定位置送りであるので、苗補給時に苗載台に残
っている苗と補給する苗の間に隙間があったとしても、
苗取出口56に苗を正確に供給することができる。 【0025】前記苗送り位置センサ60は、後ろから2
列目の苗のポットNa後端面を基準にして所定位置まで
苗が送られたことを検出している。これは次の理由によ
る。すなわち、最後列の苗は、前行程の苗取り時に苗分
離爪74によってポットシートの一部が破られていた
り、前行程で苗取りされた苗のポットシートの一部が残
っていたり、あるいはポットが押し潰されていたりする
ことがある。このため、最後列の苗を基準とすると、検
出結果が不正確になり、それ以後の行程でも同じ誤りが
繰り返されることとなる。その点、後ろから2列目の苗
を基準にすると、検出結果が正確であるので、良好な苗
取りが行われる。 【0026】苗載台支持枠36による苗載台20の支持
部の構造は次のようになっている。すなわち、苗載台支
持枠36の上側にそれを囲むように苗受板36aが一体
に設けられ、さらに苗受板36aの前面部に固着した取
付部材36c,…によってレール36bが苗受板36a
との間に間隔をあけて取り付けられている。一方、苗載
台20の後端部には、内面部にスライダ63が固着され
たレール受け部材64が設けられ、そのスライダ63が
レール36bに摺動自在に係合している。取付部材36
c,…は一定間隔ごとに設けられ、また、苗受板36a
とレール受け部材64の間には若干の隙間65が設けら
れている。苗NのポットNaから逸脱した土や、風等に
よって苗載台20上に運ばれてきた砂塵等がこの隙間6
5から下方に落下する。このため、上記土や砂塵が苗載
台支持部に侵入することが防止され、苗載台20のスラ
イダ63の円滑性が確保されるとともに、苗載台支持部
の耐久性に優れている。 【0027】また、苗載台20の後端部には、最後列の
苗が後方に落下しないように苗N,…のポットNa,…
を受け止めるポットホルダ67が設けられている。この
ポットホルダ67は、板状のポット受け具67a,…を
苗の左右位置に合わせて並列に並べたもので、調節つま
み68を回すことにより高さを調節できるようになって
いる。ポット受け具67a,…の前面部はポットNaに
合わせて傾斜させてあるので、ポットホルダ67の高さ
を調節することにより、ポットホルダ67が苗N,…を
受け止める位置が変わり、それによって植付装置21,
…による苗取り量が調節される。なお、ポットホルダ6
7の横棒67bの両端が遊嵌する苗載台側の長穴69の
近傍に、苗取り量を指示する目盛り70を付けておくと
便利である。 【0028】さらに、苗の葉Nbを柔軟に受け止めて、
葉Nbがポットホルダ67の後方にはみ出さないように
するブラシ72,…がポットホルダ67に取り付けられ
ている。このブラシ72は毛状体を棒状に束ねたもの
で、ポット受け具67aとポット受け具67aの間隔部
に、葉Nbの高さに合わせてポット受け具67aの後側
から前方に向けて斜め下向きに設けられている。側面視
において後記苗分離爪74の先端軌跡Pの接線にほぼ重
なる角度にブラシ72,…を設けておくとよい。このよ
うにブラシ72,…を設けておくと、後方に送られてき
た苗の葉Nbをブラシ72,…が下からすくい上げるよ
うになり、葉が垂れ下がらなくなるので、苗分離爪74
によって葉が損傷するのを防止できる。 【0029】植付装置21は、苗分離爪74と苗押出具
75が設けられた植込杆76を備え、苗分離爪74の先
端が所定の閉軌跡Pを描くように植込杆76が一定姿勢
のまま繰返し運動を行い、苗分離爪74が苗取出口56
を上から下へ通過する際に該苗取出口に供給された苗を
分離して保持し、苗分離爪74が軌跡Pのほぼ最下部に
あるとき苗押出具75が突出して保持している苗を作溝
具23によって圃場面に形成された移植溝内に押し出す
ようになっている。 【0030】作溝具23は、平面視で前端が前方に尖
り、上下および後部が開放した本体部23aの先端に、
下部ほど前方に張り出した土分け板23bが固着され、
さらに本体部23aの上縁部に、外側に張り出させた土
戻し板23c,23cが固着されている。機体の進行に
伴って本体部23aと土分け板23bの下半部が土中に
埋もれた状態で移動することにより、苗植付位置の前方
の土を左右両側にかき分けて移植溝を形成する。苗移植
後、溝の壁面が崩落して植え付けられた苗のポットが土
に埋もれるようになる。土戻し板23c,23cが設け
られているため、本体部23aによって左右にかき分け
られ、上に盛り上がった土が本体部23aの内側へ侵入
することがない。 【0031】一対の鎮圧輪24,24は上部ほど間隔が
広くなるように傾斜させて取り付けられており、また、
鎮圧輪24自体の形状は外側ほど大径となる円錐台にな
っている。これら一対の鎮圧輪24,24が苗移植後の
植付位置の両側を通過することにより、苗の左右両側の
土を内側に寄せ集めながら鎮圧し、苗のポットの上部に
も十分な土回りがなされる。 【0032】この野菜移植機1の動力源は、整地ローラ
14と伝動ケース22の間に配置した油圧モータ80で
ある。そして、その動力がミッションケース81を介し
て伝動ケース22へ伝えられ、苗載台20と植付装置2
1,…を駆動する。油圧モータ80はトラクタ側から供
給される油によって作動させられる。油圧モータ80に
油を供給する油ホース82は、苗載台20と整地ローラ
14の間を通されている。 【0033】図示例の野菜移植機1のように伝動ケース
22の前方に大径の整地ローラ14が設けられている
と、その整地ローラ14が邪魔になってトラクタ側の動
力を直接伝動ケース22に伝えるように構成するのは困
難である。仮にそのような構成にしようとすると、多数
の軸、ジョイント等を要する複雑な構造となり、また、
その伝動機構の一部が機体の側方や上方にはみ出した構
造となってしまう。その点、本例のように油圧モータ8
0で駆動するように構成すると、油ホース82はフレキ
シブルであるので、該油ホースを苗載台20と整地ロー
ラ14の間の狭い隙間部分にも容易に配設することがで
き、構造が簡単になる。 【0034】ミッションケース71の内部構造は図12
のようになっている。ケース内に挿入された油圧モータ
の出力軸90と、それと同軸心上に設けられた一次軸9
1とがカップリング92によって伝動連結されている。
一次軸91のギヤG1と一次軸91に平行な二次軸93
のギヤG2が噛合し、一次軸91から二次軸93へ減速
して伝動される。そして、二次軸93と伝動ケース22
の入力軸94がカップリング95によって伝動連結され
ている。 【0035】二次軸93とそのギヤG2はクラッチ体9
6を介して動力を伝達するようになっている。クラッチ
体96は、軸方向に移動可能にキー97によって二次軸
93に取り付けられ、バネ98によってクラッチ体96
側に付勢されている。常時は、ギヤG2の爪G2aとク
ラッチ体96の爪96aが噛合しているため、一次軸9
1から二次軸93へ伝動されるが、外部操作されるクラ
ッチピン99をクラッチ体96の外周面に押し付けて、
クラッチ体96をギヤG2から離すと、一次軸91から
二次軸93への伝動が断たれる。クラッチ体96が所定
の角度になる位置で伝動が断たれるようになっているの
で、クラッチを切ると苗載台20や植付装置21,…が
所定位置で停止する。 【0036】ところで、図15は異なる実施例を表し、
この野菜移植機1′は、大重量である整地ローラ14の
回転を利用して動力を取り出す構成となっている。すな
わち、整地ローラ14の内周部に内歯112,…が形成
されており、該内歯に噛合する外歯113,…を有する
ギヤ114が整地ローラ14の内部に設けられ、そのギ
ヤ114の支持軸115がミッションケース81内に挿
入されている。整地ローラ14が回転することによりギ
ヤ114が回転し、その回転力がミッションケース81
に入力される。さらに、ミッションケース81内で変速
後の回転動力が伝動軸116を介して伝動ケース22へ
伝動される。 【0037】ただし、整地ローラ14の回転を利用して
動力を取り出す方法だけでは、機体が走行していない場
合に苗載台20や植付装置21,…を作動させることが
できない。例えば、苗補給の際に苗載台20を左右の端
に移動させる場合や、苗載台20の位置合わせ、植付装
置21,…の調整する場合に植付部を駆動させる動力が
必要となる。そこで、電動モータ等の補助動力源を設
け、整地ローラ14の回転を利用して取り出した動力と
補助動力源による動力を併用することにより、現実に即
した構成とすることができる。 【0038】野菜移植機1は、図14に示すように、ト
ラクタで牽引して使用される。同図において、100は
トラクタ、101は前輪、102は後輪、103は操縦
席である。また、105はトラクタ100が具備する3
Pリンク装置で、長さ調節可能な1本のトップリンク1
06と左右一対のロワリンク107,107を有し、油
圧シリンダ(図示省略)で駆動される駆動アーム109
の先端部とロアリンク107,107の中間部とがリフ
トロッド110,110で連結されている。 【0039】連結部材6にトップリンク106の後端部
を連結させ、連結部材7,7にロワリンク107,10
7の後端部を連結させて、トラクタ100に野菜移植機
1を装着する。そして、トラクタ100を前進させる
と、それに牽引されて野菜移植機1が走行する。 【0040】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
にかかる野菜移植機は、植付装置は鎮圧輪と独立して上
下動するので、圃場面に対し植付装置が常に適正な高さ
に保たれ、苗の植付深さを一定に維持できる。植付装置
を昇降させても、鎮圧輪の高さは変動せず、常に十分な
鎮圧効果が得られるようになった。また、植付装置の上
下位置を調節することのできる植付深さ調節手段が設け
られているが、この植付深さ調節手段による植付装置の
上下位置調節によっては鎮圧装置がフレームに対し上下
動しないので、植付深さ調節にかかわらず適正な鎮圧が
行われる。
【図面の簡単な説明】 【図1】野菜移植機の斜視図である。 【図2】野菜移植機の側面図である。 【図3】野菜移植機の平面図である。 【図4】要部の側面図である。 【図5】作溝具取付部の背面図である。 【図6】図5におけるS−S断面図である。 【図7】苗載台後部の側面断面図である。 【図8】苗載台後部の平面図である。 【図9】苗載台支持枠の平面図である。 【図10】ポットホルダの背面図である。 【図11】苗載台後部の側面外観図である。 【図12】苗送りモータ制御のブロック図である。 【図13】ミッションケースの断面図である。 【図14】使用状態を表す側面図である。 【図15】異なる実施例の側面図である。 【符号の説明】 A 植付部 1 野菜移植機 2 メインフレーム 14 整地ローラ 17 車輪 20 苗載台 21 植付装置 22 伝動ケース 23 作溝具 24 鎮圧輪(鎮圧装置) 27 植付部回動軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村並 昌実 愛媛県伊予郡砥部町八倉1番地 井関農 機株式会社 技術部内 (56)参考文献 特開 平5−49313(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/00 - 11/02 303

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 圃場面に苗を植え付ける植付装置と、植
    付け後の苗の周囲の土を鎮圧する鎮圧装置と、これらを
    支持するフレームとを備えた野菜移植機において、前記
    植付装置を前記フレームに左右水平に配した植付部回動
    軸を中心に上下に回動自在に設け、植付深さ調節手段に
    よって当該植付装置を上下に回動させてその高さを調節
    可能とするとともに、前記鎮圧装置を前記植付装置の上
    下位置調節によっては上下動しないようにフレームに上
    下動自在に支持したことを特徴とする野菜移植機。
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