JP3430550B2 - 側突対応ドアトリムとその製作方法 - Google Patents

側突対応ドアトリムとその製作方法

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JP3430550B2 JP08812793A JP8812793A JP3430550B2 JP 3430550 B2 JP3430550 B2 JP 3430550B2 JP 08812793 A JP08812793 A JP 08812793A JP 8812793 A JP8812793 A JP 8812793A JP 3430550 B2 JP3430550 B2 JP 3430550B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用ドアの内張りに
用いられるドアトリムであって、車両側部の衝撃から乗
員を保護するための側突対応ドアトリムとその製作方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、車両側部に加えられる衝撃(いわ
ゆる側突)に対して乗員を保護する必要性が高まってお
り、このための一手段として車両側部のドアの内張りに
用いるドアトリムに上記側突を吸収するための機能を付
加することが行われている。そして、この側突に対応し
たドアトリムとして、従来例えば図6に示すように構成
したものがあった。
【0003】この従来の側突対応ドアトリム20は、表
皮21aとパッド層21bと基材21cを積層してなる
ドアトリム本体21の裏側に、側突を吸収するための側
突吸収パッド22a,22bを取り付けた構成としたも
ので、パッド22aは乗員の腰部の高さに位置するアー
ムレスト部20aの裏側の凹部、パッド22bは乗員の
胸部の高さに位置する、このドアトリム20に立体感を
出す等の目的で形成される上部の盛上がり部20bの裏
側の凹部等に、それぞれ嵌め込み状にして取り付けて、
この両側突吸収パッド22a,22bによって乗員の主
として腰部あるいは胸部を側突による衝撃から保護する
ように構成したものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の構成の側突対応ドアトリム20にあっては、その製
作にあたって衝撃吸収パッド22a,22bを予め別工
程にて製作しておき、これを別途製作されたドアトリム
本体21に接着剤を用いて接着する方法を採っていたた
め、衝撃吸収機能を有しない以前のドアトリムに比し
て、側突吸収パッド22a,22bの製作工程とこれを
ドアトリム本体21に接着して取付ける工程の二工程が
新たに必要になり、従ってその製作コストが嵩むという
問題があった。
【0005】また、上記したように胸部用あるいは腰部
用といったように取付ける部位に適した形状の衝撃吸収
パッド22a,22bを設定して、それぞれ別工程で製
作しなければならないため、上記側突吸収パッド22
a,22bの製作工程だけについても複数工程を要する
という問題があった。
【0006】そこで、本発明は、側突吸収機能を有しな
い以前のドアトリムに比して工程数を増やすことなく、
従って大きなコストアップとなることのない側突対応ド
アトリムおよびその製作方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、前記
請求項1に記載した構成の側突対応ドアトリムおよび請
求項2に記載した製作方法とした。
【0008】
【作用】上記構成によれば、側突吸収パッドはパッド層
と一体に形成されているので、従来のように接着剤によ
って側突吸収パッドをドアトリム本体に接着する必要は
ない。また、上記方法によれば、発泡時にウレタン発泡
樹脂は、基材に形成された貫通孔を経て発泡型の凹部内
に至り、この凹部内においても発泡成形され、これが側
突吸収パッドとされるので、従来のようにドアトリム本
体におけるパッド層の発泡成形とは別に側突吸収パッド
の製作工程を設ける必要がなく、またこの側突吸収パッ
ドはパッド層と一体に発泡成形されるので、従来のよう
な接着工程を省略することができる。
【0009】
【実施例】次に、本発明の実施例を図1ないし図6に基
づいて説明する。図1は、以下説明する本例の製作方法
により製作された側突ドアトリム(以下、単に「ドアト
リム」という)1を示している。
【0010】このドアトリム1は、表皮2とパッド層3
と基材4とが層状に積層されてなる本体の裏側に側突吸
収パッド(以下、単に「パッド」という)5a,5bを
上記パッド層3と一体に設けた構成とされており、パッ
ド5aは中央横方向に盛上がり状に形成されたアームレ
スト部1aの裏側に沿って、またパッド5bは上辺に沿
って形成された意匠用の盛上がり部1bの裏側に沿って
それぞれ設けられている。
【0011】表皮2は、ドアトリム1の表面をなすもの
で、塩化ビニール等を素材として、上記アームレスト部
1aおよび盛上がり部1bに対応した所定の凹凸形状に
形成されている。
【0012】パッド層3は、従来通りウレタン発泡樹脂
を発泡成形して上記表皮2と基材4との間に層状に形成
されている。ウレタン発泡樹脂は発泡硬化させた状態に
おいて一定の弾性を有する物性のものが用いられてい
る。
【0013】基材4は、従来通り木質基材に所定の接着
剤を含ませたものを圧締型を用いて加熱硬化させたもの
で、上記表皮2と同様にアームレスト部1aおよび盛上
がり部1bに対応した所定の凹凸形状に形成されてい
る。そして、図2に示すようにこの基材4の上記アーム
レスト部1aに対応した盛上がり部と上記盛上がり部1
bに対応した盛上がり部とには、それぞれ複数(図では
それぞれ三箇所で示した)の貫通孔8a,8bが形成さ
れている。この貫通孔8a,8bは、発泡時におけるウ
レタン発泡樹脂が容易に通過可能であり、かつドアトリ
ム1の基材4としての強度を損なわない程度の径で形成
されている。なお、この基材4は上記例示した木質基材
を素材とするものの他に、例えば合成樹脂の一体成形に
より形成したものであってもよい。
【0014】パッド5a,5bは略角柱状をなすもの
で、それぞれ基材4の裏側においてアームレスト部1a
に対応した凹部9aと盛り上がり部1bに対応した凹部
9bに沿って横方向に嵌め込み状にして設けられてい
る。そして、この両パッド5a,5bは、上記基材4に
形成された貫通孔8a,8bを経てパッド層3と一体に
つながった状態で設けられている。
【0015】次に、以上のように構成されたドアトリム
1の製作方法について説明する。先ず、図3に示すよう
にウレタン発泡樹脂を発泡成形するための一対の発泡型
のうち固定型としての発泡下型10に、予め別工程にて
製作された表皮2をセットする。次に、図4に示すよう
に上記発泡型のうち可動型としての発泡上型11に、こ
れも予め別工程にて製作された基材4をセットする。こ
の基材4には前記したように貫通孔8a,8bが形成さ
れている。
【0016】ここで、上記発泡上型11の成形面(図示
下面)には、基材の凹部9a,9bに対応して盛上がり
部11a,11bが形成されており、かつこの両盛上が
り部11a,11bにはそれぞれ前記パッド5a,5b
を成形するための成形凹部12a,12bが形成されて
いる。従って、この発泡上型11に基材4をセットした
状態では成形凹部12aは貫通孔8aを経て、また成形
凹部12bは貫通孔8bを経てそれぞれ下方にすなわち
基材4の表側に開口した状態となっている。
【0017】次に、上記発泡下型10にセットした表皮
2の上面に所定量のウレタン発泡樹脂13を注入する。
このウレタン発泡樹脂13には、前記したように発泡硬
化させた状態において一定の弾性を有する物性のものを
用いる。
【0018】然る後、図5に示すように発泡上型11を
下降させて型閉じし、表皮2と基材3との間に挟み込ま
れたウレタン発泡樹脂13を図示省略した加熱装置によ
って所定時間加熱保持して、このウレタン発泡樹脂13
を発泡させる。
【0019】ここで、型閉じした状態において表皮2と
基材4との間にはパッド層3の厚さに相当する隙間が形
成されるようになっており、従って注入されたウレタン
発泡樹脂13は型閉じに際し押し潰されてこの隙間にあ
る程度展伸される。そして、この押し潰される際のウレ
タン発泡樹脂13の反発力(逃げ力)によってこのウレ
タン発泡樹脂13は基材4の貫通孔8a,8bを経て発
泡上型11の成形凹部12a,12b内にも進入する。
【0020】従って、所定時間ウレタン発泡樹脂13を
加熱発泡させると、表皮2と基材4との間にはパッド層
3が発泡成形されると同時に、両成形凹部12a,12
b内においてはパッド5a,5bが発泡成形される。
【0021】注入したウレタン発泡樹脂13が十分に発
泡されたならば、加熱を停止してこの発泡したウレタン
発泡樹脂13を冷却し、然る後型開きし、製品としての
ドアトリム1を取り出す。
【0022】取り出されたドアトリム1は、前記したよ
うに(図1参照)表皮2とパッド層3と基材4が積層さ
れてなり、中央のアームレスト部1aと上部の盛上がり
部1bの裏側にはそれぞれパッド5a,5bが形成され
ている。そして、両パッド5a,5bは基材4に形成さ
れた貫通孔8a,8bを経てパッド層3と一体につなが
った状態となっている。
【0023】以上説明した製作方法によれば、パッド層
3を発泡成形すると同時に基材4の裏側に側突を吸収す
るためのパッド5a,5bが発泡成形されるので、従来
のように別工程においてパッド22a,22bを単体と
して製作する必要はなく、従って従来のパッド製作工程
をなくすことができる。しかも、乗員の腰部を保護する
ためのパッド5aと胸部を保護するためのパッド5bが
単一の発泡型(発泡上型11)によって同時に成形され
るので、この点においても従来に比して側突対応ドアト
リムの製作工程が大幅に簡略化される。
【0024】また、パッド5a,5bは、基材4に形成
された貫通孔8a,8bを経てパッド層3と一体に形成
されるので、従来のように別途製作されたパッド22
a,22bを接着する必要はなく従ってこの接着工程を
もなくすことができる。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、側突を吸収するための
側突吸収パッドが、表皮と基材との間にパッド層を発泡
成形する際に同時に発泡成形されるので、従来の側突吸
収パッドの製作工程およびこれをドアトリム本体に接着
するための工程をなくすことができ、よって側突対応ド
アトリムの製作工程を大幅に簡略化してそのコスト低減
を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示し、側突対応ドアトリムの
縦断面図である。
【図2】基材の全体斜視図である。
【図3】側突対応ドアトリムの製作工程を示し、発泡下
型へ表皮をセットする状態を示す側面図である。
【図4】側突対応ドアトリムの製作工程を示し、発泡上
型に基材をセットする一方、発泡下型にセットされた表
皮の上面にウレタン発泡樹脂を注入する状態を示す側面
図である。
【図5】側突対応ドアトリムの製作工程を示し、発泡型
を型閉じしてウレタン発泡樹脂を発泡させた状態を示す
側面図である。
【図6】従来の側突対応ドアトリムを示し、別途製作し
た側突吸収パッドをドアトリム本体の裏側に取付ける状
態を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1…側突対応ドアトリム 1a…アームレスト部、1b…盛上がり部 2…表皮 3…パッド層 4…基材 5a,5b…側突吸収パッド 8a,8b…貫通孔 10…発泡下型 11…発泡上型 12a,12b…成形凹部 13…ウレタン発泡樹脂 20…従来の側突対応ドアトリム 22a,22b…側突吸収パッド

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表皮と基材との間に、ウレタン発泡樹脂
    を発泡成形してパッド層が積層され、かつ前記基材の裏
    側に側突を吸収するための側突吸収パッドが設けられた
    側突対応ドアトリムであって、 前記側突吸収パッドは、前記基材に設けた凹部内におい
    て該凹部との間に空間部をおいた状態で、前記基材に形
    成された貫通孔を経て前記パッド層と一体に形成された
    構成としたことを特徴とする側突対応ドアトリム。
  2. 【請求項2】 一対の発泡型を用いて表皮と基材との間
    に、ウレタン発泡樹脂を発泡成形してパッド層が積層さ
    れ、かつ前記基材の裏側に側突を吸収するための側突吸
    収パッドが設けられた側突対応ドアトリムの製作方法で
    あって、 予め、前記基材の、前記側突吸収パッドが設けられる部
    位に凹部を形成し、該凹部の底部に貫通孔を形成してお
    き、かつ前記一対の発泡型のうち前記基材がセットされ
    る側の発泡型の、前記凹部に対応する部位に型閉じ時に
    該凹部に進入する盛り上がり部を設け、該盛り上がり部
    の、前記貫通孔に対応する部位に、前記側突吸収パッド
    を成形するための成形凹部を形成しておき、前記一対の
    発泡型にそれぞれ前記表皮と前記基材をセットし、前記
    表皮と前記基材との間に前記ウレタン発泡樹脂を注入し
    た後、前記一対の発泡型を型閉じして前記パッド層を発
    泡成形するに際し、前記ウレタン発泡樹脂を前記貫通孔
    を経て前記成形凹部内においても発泡成形させて、前記
    発泡型の盛り上がり部により前記基材の凹部との間に形
    成される空間部をおいた状態で形成された部分を前記側
    突吸収パッドとすることを特徴とする側突対応ドアトリ
    ムの製作方法。
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