JP3428321B2 - 液晶表示パネル及びそれを用いた電子機器 - Google Patents

液晶表示パネル及びそれを用いた電子機器

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JP3428321B2
JP3428321B2 JP28302696A JP28302696A JP3428321B2 JP 3428321 B2 JP3428321 B2 JP 3428321B2 JP 28302696 A JP28302696 A JP 28302696A JP 28302696 A JP28302696 A JP 28302696A JP 3428321 B2 JP3428321 B2 JP 3428321B2
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英明 岩野
吉文 恒川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スイッチング素子
として薄膜トランジスタ(TFT)を用いた液晶表示パ
ネル及びそれを用いたプロジェクタ等の電子機器に関す
る。
【0002】
【背景技術】この種の液晶表示パネルは、プロジェクタ
のライトバルブ等として広く用いられ、製造効率の向上
が強く要望されている。従来、TFTが形成される基板
は、5インチシリコン基板が用いられ、その上に各層が
形成された後に切断されて、所定の大きさの液晶表示基
板とされていた。
【0003】液晶表示基板のスループットを増大するに
は、一枚の基板より得られる液晶基板の数を増大する必
要があり、本発明者は、5インチシリコン基板に代えて
8インチシリコン基板を用いることを検討した。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図20は、直径8イン
チのシリコン基板を1000℃、1050℃及び115
0℃にてそれぞれアニーリングした場合の、シリコン基
板の反り量を示している。この時、シリコン基板は、通
常の熱処理と同様にシリコン基板の周縁に近い部分を支
持してアリーリングしたので、その中心と周縁部との間
に、図20に示す量の反りが発生した。
【0005】ところで、液晶表示パネルは、走査信号
線、データ信号線及びTFTが形成された第1の基板
と、共通電極が形成された第2の基板とを所定のセルギ
ャップに止まるようにして対向させ、その間に液晶を封
入して製造される。このとき、第1の基板は、膜付け処
理した8インチウエハを所定の大きさに切断して得られ
る。ここで、上述したように、8インチウエハの反り量
が大きいと、基板組立時に所定のセルギャップ内に止め
ることができない。
【0006】ここで、TFTを形成する際の最高プロセ
ス温度は、ゲート酸化膜の形成工程である。従来のゲー
ト酸化膜は、熱酸化工程の実施により形成され、その熱
酸化温度は1150℃以上であった。従って、図20に
よると、8インチウエハの反り量は800μmにもな
り、到底所定のセルギャップ内に止めることはできな
い。
【0007】このゲート酸化膜を、熱酸化膜とCVD酸
化膜との二層にする技術が、特開昭60−164362
号、特開昭63−1071号、特開昭63−31647
9号、特開平2−65274号、特開平2−−1742
30号などに開示されているが、熱酸化温度が高い場合
には、一層のみの熱酸化膜と同じ問題は依然として残
る。
【0008】また、ゲート酸化膜を、熱酸化膜とCVD
酸化膜との二層にした場合、ラビング処理される基板表
面の段差が大きくなり、この部分にて液晶の配向を行う
ことができない恐れがある。
【0009】
【0010】本発明の目的は、ゲート酸化膜を熱酸化膜
とCVD酸化膜との二層にしても、保持容量を増大でき
液晶表示パネル及びそれを用いた電子機器を提供する
ことにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様に係る液
晶表示パネルは、半導体薄膜トランジスタ及び保持容量
が形成された第1の基板と、それに対向する第2の基板
と、の間に液晶を封入して成る液晶表示パネルにおい
て、前記第1の基板は、遮光層と、前記遮光層と対向す
る領域に配置され、前記半導体薄膜トランジスタのソー
ス、ドレインとなる第1ポリシリコン層と、前記遮光層
と前記第1ポリシリコン層との間に配置された絶縁層
と、前記第1ポリシリコン層を覆って形成されたゲート
酸化膜と、前記ゲート酸化膜上に形成され、前記半導体
薄膜トランジスタのゲート層となる第2ポリシリコン層
と、を有し、前記ゲート酸化膜は、前記ポリシリコン層
を熱酸化して形成された熱酸化膜と、前記熱酸化膜が形
成された前記第1の基板の全面上にシリコン酸化膜を気
相成長させることで形成されたCVD酸化膜と、を有
し、前記保持容量は、第1及び第2の保持容量を有し、
前記遮光層、前記絶縁層及び前記第1ポリシリコン層に
より前記第1の保持容量が形成され、前記第2ポリシリ
コン層が前記ゲート酸化膜を介して前記第1ポリシリコ
ン層と対向する位置まで延在され、前記第1ポリシリコ
ン層、前記ゲート酸化膜及び前記第2ポリシリコン層に
より前記第2保持容量が形成されていることを特徴とす
る。
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【発明の実施の態様】以下、本発明の実施の態様につい
て、図面を参照して説明する。
【0036】図1は、アクティブマトリクス型液晶表示
パネルの断面を示している。図1において、この液晶表
示パネルは、透明基板な2枚の基板10,12間に、液
晶14を封入して構成されている。一方の基板10は石
英等の絶縁基板であり、この石英基板10には後述する
とおり、各画素の液晶14に直列に接続されたスイッチ
ング素子としてのトップゲート型薄膜トランジスタ(T
FT)30がアレイ状に形成される。この石英基板10
には、液晶ドライブ回路を構成するTFTも形成されて
いる。他方の基板12は例えばガラス基板にて形成され
ている。このガラス基板12が石英基板10と対向する
面12aには、該対向面12aを覆ってITO(インジ
ウム・ティン・オキサイド)から成る透明電極16が形
成され、共通電極として機能する。なお、対向基板12
には、ブラックマトリクスのためのクロム層などは形成
されてなく、このブラックマトリクスは、後述の通り、
石英基板10側のみに配置されている。
【0037】次に、石英基板10に形成される各層につ
いて、図1及び図2を参照して説明する。図2は、石英
基板10上の各画素領域に形成される各層の透視図であ
り、デュアルゲート型のTFT構造が示されている。こ
の石英基板10上には、主として、上述のTFT30
と、TFT30と石英基板10との間に形成された遮光
層20と、この遮光層20とTFT30とを絶縁する絶
縁層22とを有する。
【0038】TFT30は、図1及び図2に示すよう
に、トランジスタのソース、ドレインとなる第1ポリシ
リコン層40と、トランジスタのゲートとなる第2ポリ
シリコン層44を有する。両ポリシリコン層40,44
の間に、第1ポリシリコン層40を覆って形成されたS
iO2から成るゲート酸化膜42が設けられている。第
2ポリシリコン層44は、図2及び図3(D)のとお
り、液晶表示パネルの第1の方向(図の横方向)と平行
に複数本設けられ、液晶表示パネルの複数の走査信号線
として用いられる。
【0039】また、ゲート酸化膜42及び第2ポリシリ
コン層44を覆って第1層間絶縁層46が設けられてい
る。その上に、トランジスタのソース線として機能する
例えばアルミニウム(Al)にて形成された金属配線層
48が設けられている。この金属配線層48は、第1層
間絶縁層46に形成された第1コンタクトホール47を
介して、第1ポリシリコン層40と接続されている。な
お、この金属配線層48は、図2及び図4(B)のとお
り、液晶表示パネルの前記第1の方向と直交する第2の
方向(図の縦方向)と平行に複数本設けられ、液晶表示
パネルの複数のデータ信号線として用いられる。
【0040】この金属配線層48及び第1層間絶縁層4
6を覆って第2層間絶縁層50が設けられ、その上に例
えばITOから成る透明電極52が各画素領域と対向す
る位置に形成されている。この透明電極52は、第1,
第2層間絶縁層46,50に形成された第2コンタクト
ホール51を介して、第1ポリシリコン層40に接続さ
れ、画素電極として機能する。
【0041】この液晶表示パネルでは、ある行の走査信
号線に対応する第2ポリシリコン層44に、TFT30
の閾値以上のオン電圧を選択期間内に印加すると、その
行に存在する全てのTFTがオンする。その際、各列の
データ信号線に対応する複数の金属配線層48を介し
て、各画素毎にデータ信号が供給され、オンされた各T
FT30を介して各透明電極52に信号電位が印加され
る。こうすると、対向基板12の透明電極16の共通電
位と、石英基板10側の各画素毎の透明電極52の信号
電位との差電圧が、液晶14に印加されることになる。
非選択期間では、TFT30がオフされるので、選択期
間に液晶14にチャージされた電圧により、次の選択期
間まで表示状態が維持される。なお、この非選択期間で
の電圧の保持特性を改善するために、後述する保持容量
が、液晶14と並列に接続されている。この動作を、各
行毎に繰り返し実施することで、液晶表示パネルに所望
の画像を表示することができる。
【0042】次に、石英基板10上に形成される各層に
ついて、図3(A)〜(D)及び図4(A)〜(C)に
示す製造工程を参照しながら説明する。
【0043】<アニール工程>製造段階での石英基板1
0は、8インチウエハ形状である。まず、この石英基板
10を、石英基板10の最高プロセス温度(今回はゲー
ト酸化膜42のための熱酸化工程での1000℃)以上
の温度、例えば1000℃にて、不活性ガス例えばN2
ガス雰囲気でアニール処理した。この前処理により、後
に実施される最高プロセス温度での熱処理時に石英基板
10に生ずる歪みを予め除去している。
【0044】<遮光層20の形成工程>この遮光層20
は、石英基板10の表面などでの反射光が、TFT30
に入射すること防止するものである。この遮光層20に
より、TFT30内にフォトキャリアが形成されること
を防止でき、リーク電流に起因したクロストークが防止
される。
【0045】このために、この遮光層20は、図1に示
すように、第1ポリシリコン層40の幅より広い幅に亘
って形成され、かつ、充分な遮光特性を有する材質にて
形成される。この遮光層20の求められる遮光特性とし
て、OD値が3以上、換言すれば、透過率が1/100
0以下である。
【0046】この遮光層20の特性として、上記の遮光
特性の他、この液晶表示パネルの最高プロセス温度に対
する耐熱性を有することが必要となる。本実施例では、
後述するとおり、ゲート酸化膜42の熱酸化工程が最高
プロセス温度であり、例えば1000℃である。そこ
で、この遮光層20は、最高プロセス温度である100
0℃以上の融点を有する材質として、金属又は金属化合
物を用いている。この種の好適な材質として、タングス
テンシリサイド(WSi)、モリブデンシリサイド(M
oSi)などのシリサイド系金属を挙げることができ
る。この種のシリサイド系金属は、石英基板10との相
性が良く、熱膨張係数を石英基板10と近くできる点で
も好ましい。これにより、石英基板10等に亀裂、割れ
が生ずることを防止できる。
【0047】また、この遮光層20は、図3(A)に示
すように、TFT30と対向する領域Aと、横方向(走
査信号線と平行な方向)に伸びる領域Bとで形成され
る。このように配置することで、この遮光層20と、こ
れと交差する遮光性を有する金属配線層48とにより、
各画素を囲むブラックマトリクスを、石英基板10側の
みに構成することができる。これにより、対向基板に設
けた遮光層例えばクロム層によりブラックマトリクスを
構成する場合とは異なり、石英基板10と対向基板12
との厳密な位置合わせは不要となる。また、従来では、
2つの基板の位置ずれを考慮してブラックマトリクスの
形成層の線幅にマージンを比較的大きく確保する必要が
あったが、本実施例ではその必要はなくなる。従って、
液晶表示パネルの開口率が増大し、明るい表示画面を確
保できる。
【0048】この遮光膜20はスパッタ法又はCVD
(化学的気相成長)により形成し、図3(A)に示す領
域A,Bのみ残存されるように、フォトリソグラフィ工
程、エッチング工程が実施される。なお、図3(A)の
ようにブラックマトリクスとして遮光層20を使用する
場合には、遮光層20が黒色となるのに充分な厚さを有
することが必要である。このため、シリサイド系金属の
場合には、0.1μm以上の膜厚とすればよい。
【0049】<絶縁層22の形成工程>この絶縁層22
は、遮光層20を第1ポリシリコン層40から絶縁する
ためのものである。この絶縁層22は例えばSiO2
て形成され、例えばCVDにより形成される。
【0050】<遮光層20の電位設定と絶縁層22の膜
厚について>遮光層20は、他の配線と接続されない場
合には、フローティング電位となる。この場合には、絶
縁層22の膜厚が薄いと、上述の通り、遮光層20の持
つ電荷が、TFT30のスイッチングに悪影響を及ぼ
す。これを防止するには、絶縁層22の膜厚を厚く形成
しなければならない。
【0051】本実施例では、絶縁層22の膜厚に頼らず
に、ゲート電位のみに依存した正規のスイッチング動作
をTFT30にて実現するために、遮光層20に一定の
DC電位を印加している。
【0052】本実施例では、TFT30のゲートに印加
されるオフ電位を、遮光層20に常時印加している。画
素毎に設けられたTFT30はN型TFTであり、遮光
層にはゲートへのオフ電位として例えば−1Vが常時印
加される。こうすると、絶縁層22を介して遮光層20
が持つ電荷がTFT30に影響があったとしても、この
遮光層20の持つ電荷によって誤ってTFT30がオン
することはない。このようにするには、遮光層20に印
加する電位を、TFT30の閾値未満の電位とすればよ
い。Nチャンネル型TFTであれば、グランド電位又は
負電位でよい。
【0053】液晶ドライブ回路を形成するTFTと対向
して設けられる遮光層にも、オフ電位が印加される。こ
の際、液晶ドライブ回路に用いるトランジスタにN型及
びP型TFTが双方用いられる場合には、それらと対向
する遮光層には、P,N型TFT毎に異なるオフ電位が
印加される。
【0054】このようにすると、遮光層20が持つ電荷
によってTFT30のスイッチング動作は影響を受けな
いため、絶縁膜22の膜厚は、単に遮光層20と第1ポ
リシリコン層40とを電気的に絶縁できるものであれば
よい。この場合の遮光層20の膜厚は、0.05μm以
上あれば良く、遮光層20がフローティング電位である
場合に要求される絶縁層22の膜厚(0.8μm以上)
よりも薄くてもよい。この絶縁層22の膜厚は、0.0
5〜1.5μmの中から選ぶことができる。
【0055】図3(A)の場合、遮光層22は、走査信
号線である第2ポリシリコン層44と対応して、少なく
とも走査信号線の本数分だけそれぞれ分離して設けられ
ている。この場合には、各々の遮光層22に、対応する
走査信号線への走査信号を供給しても良い。こうする
と、走査信号線である第2ポリシリコン層44と遮光層
20とは、TFT30をオンさせたい時には共にオン電
位となり、オフさせたい時には共にオフ電位となり、T
FT30のスイチッチングに誤動作が生ずることはなく
なる。
【0056】<遮光層20を保持容量の容量線として用
いる場合について>図3(A)に示す領域A,Bに加え
て、図5に示す領域Cにも遮光層20を形成することが
できる。この領域Cは、図3(B)に示す第1ポリシリ
コン層40が同図の縦方向に伸びる領域と対向する領域
である。こうすると、遮光層20と第1ポリシリコン層
40とで保持容量C1を構成することができる。
【0057】また、第1,第2ポリシリコン層40,4
4も保持容量C2を構成している。この各保持容量C
1,C2、液晶14及びTFT30の電気的な接続関係
は図6の通り、液晶14、保持容量C1,C2はそれぞ
れ並列に接続される。従って、この場合のトータル保持
容量はC1+C2となり、保持容量を増大させることが
できる。
【0058】ここで、この保持容量C1は、絶縁層22
の厚さに依存し、上述の絶縁層22の好適な範囲である
0.05〜1.5μmの中から選択することで、所望の
容量に設定できる。この保持容量C1は、絶縁層22を
薄くする程大きくなる。したがって、保持容量C1を大
きく確保したい場合には、上述した通り、遮光層20を
一定のDC電位に設定して、絶縁層22を薄くすること
が好ましい。
【0059】このトータル保持容量C1+C2は、石英
基板10上に形成される画素の密度に応じて下記の幅で
設定すると良い。画素密度が640〜480ドットのV
GA(Video Graphics Array)の場合には、20fF〜
200fFであり、画素密度が800〜600ドットの
SVGA(Super Video Graphics Array)の場合にも、
20fF〜200fFである。
【0060】<第1ポリシリコン層40の形成工程>絶
縁層22の形成後、石英基板10を約500℃に加熱し
ながら、モノシラン(SiH4)ガスを500cc/m
inの流量で供給し、圧力30Paにて、石英基板10
上にアモルファスシリコン(a−Si)のデポジション
膜を形成した。この処理を約2時間実施することで、
0.055μmの膜厚のa−Si膜を形成した。
【0061】この後、N2雰囲気にて、640℃にて約
6時間アニール処理し、固相成長によりポリシリコン膜
を形成した。ポリシリコン層をCVDにて形成する方法
もあるが、これだとグレインの大きさが細かくなってし
まう。本実施例では、a−Siから鈍晶でグレインを固
相成長させてポリシリコンとしているので、グレインサ
イズが大きく、形成されたポリシリコン層が単結晶の特
性に近くなり、半導体としての特性を向上させている。
【0062】この後、フォトリソグラフィ工程、エッチ
ング工程等の実施により、図3(B)に示すパターンを
有する第1ポリシリコン層40が形成される。
【0063】この第1ポリシリコン層40の膜厚は、こ
の後の熱酸化工程により目減りするが、その最終膜厚
は、0.02〜0.15μmとすると良い。この下限を
下回ると、第1ポリシリコン層40の抵抗が大きくなり
過ぎ、オン電流を確保できなくなる恐れがある。なお、
このオン電流は、MOS界面側の所定厚さ領域にて流れ
るため、それ以上の厚さとなるとリーク電流が増大する
ので、上記範囲の上限を越えないことが好ましい。
【0064】<ゲート酸化膜42の形成工程> (1)熱酸化膜の形成 まず、第1ポリシリコン層40を1000℃、ドライ酸
素100%の雰囲気で、30分熱酸化した。このとき、
0.055μmの第1ポリシリコン層40は0.04μ
mとなり、0.03μmの熱酸化膜(SiO2)42a
がその第1ポリシリコン層40上に形成された。
【0065】図7は熱酸化時間と熱酸化膜厚との関係を
示し、図8は熱酸化膜厚と8インチ石英基板10に生ず
る反りとの関係を示している。熱酸化温度は、図8に示
すように、8インチ石英基板10の反りを100μm以
下となる1050℃を上限とする。図8から明らかなよ
うに、熱酸化温度が1050℃を越えた1100、11
50℃では、石英基板10の反りを100μm以下に押
さえることはできない。
【0066】また、1050℃以下で熱酸化しても、そ
の熱酸化時間が長いと、換言すれば熱酸化膜42aの膜
厚が厚くなると、石英基板10の反りを100μm以下
に押さえることはできない。図8によると、熱酸化温度
が1050℃以下では、熱酸化膜厚がほぼ0.1μm以
下で、石英基板10の反りを100μm以下に押さえる
ことができる。しかし、以下に説明する他の要因から、
熱酸化膜厚はさらに薄いことが好ましい。
【0067】図9(A)〜(F)は、熱酸化後のMOS
界面の電子顕微鏡写真を模式的に図示したものであり、
熱酸化温度毎のMOS界面の荒れ(凹凸)を示してい
る。同図からわかるように、MOS界面の荒れは熱酸化
温度が高いほど少ない。この意味で、熱酸化温度は高い
ほどよいが、石英基板10の反りを考慮すると、105
0℃以下とする必要がある。
【0068】本発明者等によれば、上述のMOS界面の
荒れは、熱酸化時間が長い程、換言すれば、熱酸化膜厚
が厚いほど顕著となることが判明した。そして、このM
OS界面の荒れは、その上の熱酸化膜42aに膜密度が
粗となる部分を生じさせ、ここに集中的に電流が流れ
て、熱酸化膜42aの絶縁耐圧が低下してしまう。
【0069】これらのことを考慮すると、熱酸化膜42
aの膜厚は、好ましくは0.015〜0.05μm、さ
らに好ましくは0.02〜0.035μmである。熱酸
化膜42aの膜厚の下限は、それより薄いと界面自体の
形成が困難となる点から決められている。その上限は、
上述の基板の反りと温度との関係を鑑みて絶縁耐圧を確
保する観点から決められている。
【0070】(2)CVD酸化膜の形成 上述の熱酸化膜42aの形成により、比較的荒れの少な
いMOS界面を形成できるが、これだけだと充分な絶縁
耐圧を確保できない。そこで、本実施例では、MOS界
面の荒れを反映して凹凸のある熱酸化膜42aを、ステ
ップカバレージ能力の高いCVDにより形成されたSi
2膜42bにて覆っている。このCVD酸化膜42b
は、図1に示す通り、石英基板10の全面に形成され
る。これにより、パターニングのためのフォトリソグラ
フィ工程、エッチング工程などが不要となる。さらに加
えて、図1に示す熱酸化膜42a以外の位置にもCVD
酸化膜42bを形成することで、石英基板10の最上層
である第2層間絶縁膜50及び透明電極52の表面に生
ずる段差を少なくできる。このため、液晶配向のための
ラビング処理が容易となり、基板10,12間のセルギ
ャップを所望の寸法精度内に押さえることが容易とな
る。
【0071】このCVD酸化膜42bは、シリコンを含
むガス例えばモノシラン(SiH4)と、酸素を含むガ
ス例えば過酸化チッ素(N2O)とを、例えば流量比で
1:50の酸素過剰の雰囲気で、HTO法によりSiO
2膜を気相成長させた。過剰シリコン雰囲気では、CV
D酸化膜42bが電荷をもつため好ましくない。このと
きの圧力は80Paとした。また、成膜温度は、熱酸化
温度と同じ1050℃を上限とし、好ましくは600〜
1000℃である。上限は、石英基板10の反りを10
0μm以下とするためであり、下限はCVD膜42bの
膜質を確保する観点から決められる。この成膜温度は、
より好ましくは700〜900℃、さらに好ましくは、
図10に示すように、ステップカバレージを0.7以上
確保するために、750〜850℃とする。圧力は、好
ましくは300pa以下であり、図11に示す通り、ス
テップカバレージを0.7以上確保するには、200P
a以下とする。圧力の下限については特に制限はない
が、図11に示すように、圧力40Paにて高いステッ
プカバレージが得られることが確認できた。また、シリ
コンを含むガス例えばモノシラン(SiH4)に対し
て、酸素を含むガス例えば過酸化チッ素(N2O)の流
量比(N2O/SiH4)は、図12に示す通り、石英基
板10面内の均一性を10%以下とする観点から25〜
75とし、面内均一性を5%以下にするには、40〜6
0に設定すると良い。
【0072】CVD酸化膜42bの膜厚は、0.02μ
m以上とすると良い。この数値は、ゲート耐圧を確保す
る観点から求められ、膜厚が厚いほどステップカバレー
ジは向上する。CVD酸化膜42bの厚さは、このCV
D酸化膜42bと熱酸化膜42aとから成るゲート酸化
膜42のトータル膜厚を考慮して決定することができ
る。このゲート酸化膜42の膜厚は、第1,2ポリシリ
コン層40,44にて形成される保持容量C2の大きさ
にも影響する。ゲート酸化膜42の膜厚を薄くする程、
保持容量C2を大きくできる。この保持容量C2を確保
する観点から、ゲート酸化膜42の膜厚は、0.05〜
0.12μmとするとよい。
【0073】従って、このトータル膜厚を得るために
は、上述の熱酸化膜42aの厚さが0.015〜0.0
5μmであることを考慮すると、CVD酸化膜42bの
膜厚は0.03〜0.1μmの範囲で十分である。熱酸
化膜42aの膜厚を上述の通り、0.02〜0.035
μmとした場合には、CVD酸化膜42bの膜厚は、
0.05〜0.09μmの範囲で十分である。
【0074】このCVD酸化膜42bは、その後アニー
リングされる。不活性ガス例えばN2雰囲気で、600
〜1000℃の範囲例えば950℃で30分アニーリン
グを実施した。これにより、CVD酸化膜42b中の欠
陥を再配列させ、固定チャージを逃がすことができる。
上記の温度範囲は、固定チャージを逃がすために必要と
なる。
【0075】<第1ポリシリコン層40へのキャパシタ
ンスの形成工程>図3(C)の領域Dをマスクして、そ
れ以外の第1ポリシリコン層40の容量を作るべき領域
に、不純物例えばリンをドーズ量例えば3×1014/c
3でドープして、その部分の第1ポリシリコン層40
を低抵抗化させた。このドーズ量としては、1.0×1
14〜2.0×1015/cm3とすることが好ましい。
下限は、第1ポリシリコン層40にキャパシタンスを形
成するために必要な導電性を確保する観点から求めら
れ、より好ましくは3.0×1014/cm3以上あれば
十分に低抵抗化される。上限は、ゲート酸化膜42の劣
化を押さえる観点から求められている。
【0076】<第2ポリシリコン層44の形成工程>次
に、第2ポリシリコン層を全面に形成し、低抵抗化のた
めに不純物例えばリンをドープする。その後、フォトリ
ソグラフィ工程及びエッチング工程の実施により、図3
(D)に示すようにパターニングされた第2ポリシリコ
ン層44によりゲート電極が形成される。ゲート電極4
4は、本実施例ではポリシリコン層40に対して2度交
差しており、デュアルゲート構造となっている。デュア
ルゲート構造とすることで、オフ時のリーク電流を低減
することができる。なお、デュアルゲートとせずに、ポ
リシリコン層40に対して1度交差するシングルゲート
としてもよい。
【0077】<トランジスタ形成のための不純物の打ち
込み工程>まず、N型トランジスタを形成するために、
ゲートとなる第2ポリシリコン層44をマスクとして、
図3(D)の領域Dのソース、ドレイン領域に不純物リ
ンを、2×1013/cm3のドーズ量にてライトドープ
する。さらに、ゲート幅より広いマスクをゲート上に形
成して、図3(D)のソース領域に、不純物ボロンを、
2×1015/cm3のドーズ量にて2回目の打ち込みを
実施してハイドープする。これにより、マスクされた領
域が、ライトドープトドレインとなる。この2回目の打
ち込み時のドーズ量は、好ましくは1.0×1012
1.0×1014/cm3とすると良い。下限を下回る
と、抵抗が大きくなりオン電流が減少する。上限を越え
ると、リーク電流が流れ易くなる。本実施例において
は、ソース・ドレイン領域に低濃度領域と高濃度領域と
を有するLDD構造としているが、LDD構造に限定さ
れるものではなく、ゲート電極に対してソース・ドレイ
ン領域が離れているオフセット構造であっても良い。あ
るいは、ゲート電極をマスクとしてソース・ドレイン領
域を形成するセルフアライン構造であっても良い。LD
D構造あるいはオフセット構造とすることで、オフ時の
リーク電流を低減することができる。従って、上述のデ
ュアルゲート構造と併用することで、オフ時のリーク電
流はさらに低減される。
【0078】同様にして、石英基板10上には、液晶ド
ライバ回路として用いられるN型トランジスタも形成さ
れる。液晶ドライバのP型トランジスタに関しても同様
に形成され、即ち、ゲート電極をマスクとしてボロンを
1.0×1013/cm3のドーズ量にてライトドープす
る。その後、ゲート電極よりも広いマスクをゲート電極
飢えに形成して、リンを1.0×1015/cm3のドー
ズ量にて打ち込んで、LDD構造が形成される。
【0079】<第1層間絶縁層46の形成工程>次に、
第1層間絶縁層46を形成する。これは、TEOS(テ
トラ・エチル・オソル・シリケート)を140cc/m
in、基板温度680℃、圧力50Paの条件下で、C
VDにより0.08μmの膜厚で形成した。この後、9
50℃にて20分アニールし、第1層間絶縁層46内の
不純物を活性化して、その膜質を向上させた。この後、
例えばアルゴンと水素から成るフォーミングガスを用
い、500℃にて1時間加熱した。これにより、第1ポ
リシリコン層40に水素を含有させ、シリコン未結合部
分を結合させて、ギャップ内準位を減らし、TFT30
の特性の向上を図った。
【0080】さらに、フォトリソグラフィ工程、エッチ
ング工程の実施により、図4(A)に示す位置に、第1
コンタクトホール47を形成した。エッチング工程とし
て、ドライエッチングの実施の後にウェットエッチング
を行い、第1ポリシリコン層40を露出させるためのラ
イトエッチングを実施した。
【0081】<金属配線層48の形成工程>アルミニウ
ム(Al)をスパッタして、その後パターニングを実施
することで、図4(B)に示すように、金属配線層48
を形成した。このとき、この金属配線層48は、第1コ
ンタクトホール47を介して、第1ポリシリコン層40
と接続される。この金属配線層48はAlに限らず、C
r等の導電性を有する材質であればよい。
【0082】<第2層間絶縁層50の形成工程>この第
2層間絶縁層50として、ボロン及びリンを含むSiO
2(BPSG)を常圧CVD法にて形成した。プロセス
ガスは、TEOS、TEB(テトラ・エチル・ボーレー
ト)、TMOP(テトラ・メチル・オキシ・フォスレー
ト)を用いた。その後、図4(C)に示す位置に、第2
コンタクトホール51を、第1コンタクトホール47と
同様の工程の実施により形成した。なお、第2コンタク
トホール51のアスペクト比が大きく、第1ポリシリコ
ン層40の厚さの範囲でのエッチングストップ制御が困
難である場合には、第1ポリシリコン層40の下層に、
例えばポリシリコンシートなどを形成しておくとよい。
【0083】<透明電極52の形成工程>第2層間絶縁
層50上に、ITO(インジウム・ティン・オキサイ
ド)をスパッタし、その後パターニングして、図2に示
すように、透明電極52を形成した。
【0084】なお、上述の実施例では、スイッチング素
子をTFTとしたが、反射光によりフォトキャリアが生
ずるバック ツー バック ダイオードなどをスイッチ
ング素子とした液晶表示パネルにも同様に適用可能であ
る。
【0085】また、上述の実施例では、第1ポリシリコ
ン層40の下に遮光層20及び絶縁層22を形成した
が、これらを必ずしも設ける必要はない。
【0086】<液晶パネルの説明>図13は、上記実施
例の液晶パネルのうちのTFTが形成される基板のシス
テム構成例を示す。互いに交差するように配設されたゲ
ート線102と信号線103との交点に対応してそれぞ
れ配置された各画素190は、ITO等から成る画素電
極114と、TFT191とから成る。TFT191
は、信号線103上の画素信号に応じた電圧を、画素電
極114に印加するものである。同一行(Y方向)のT
FT191は、そのゲートが同一のゲート線102に接
続され、そのドレインが対応する画素電極114に接続
されている。また、同一列(X方向)のTFT191
は、そのソースが同一の信号線103に接続されてい
る。この実施例においては、周辺回路(X,Yシフトレ
ジスタやサンプリング手段)150,160を構成する
トランジスタが、画素を駆動するTFTと同様にポリシ
リコン層を動作層とするポリシリコンTFTで構成され
ており、周辺回路150,160を構成するトランジス
タは、画素駆動用TFTとともに同一のプロセスによ
り、同時に形成される。
【0087】この実施例では、表示領域(画素マトリク
ス)120の一側(図13では上側)に上記信号線10
3を順次選択するシフトレジスタ(以下、Xシフトレジ
スタと称する)151が配置され、画素マトリクスの他
の一側には、上記ゲート線102を順次選択するシフト
レジスタ(以下、Yシフトレジスタと称する)161が
設けられている。また、Yシフトレジスタ161の次段
には、必要に応じてバッファ163が設けられる。上記
信号線103の他端には、サンプリング用スイッチ(T
FT)152が設けられており、これらのサンプリング
用スイッチ152は、外部端子174,175,176
に入力される画像信号VID1〜VID3を伝送するビ
デオライン154,155,156と、信号線103と
に接続され、上記Xシフトレジスタ151から出力され
るサンプリングパルスによって順次オン/オフされるよ
うになっている。Xシフトレジスタ151は、端子17
2,173を介して外部より入力されるクロックCLX
1,CLX2に基づいて、1水平走査期間中に全ての信
号線103を順番に1回ずつ選択するようなサンプリン
グパルスX1,X2,X3,…Xnを形成してサンプリ
ング用スイッチ152の制御端子に供給する。一方、Y
シフトレジスタ161は、端子177,178を介して
外部から入力されるクロックCLY1,CLY2に同期
して動作され、各ゲート線102を順次駆動する。
【0088】図14(A),(B)には、上記液晶パネ
ルを適用した液晶パネル130の断面及び平面レイアウ
ト構成が示されている。図に示すように、液晶パネル用
基板110の表面側には、共通電極電位が印加される透
明膜電極(ITO)から成る対向電極133及びカラー
フィルタ層113を有する入射側のガラス基板(対向基
板)131が、適当な間隔をおいて配置され、周囲をシ
ール材136で封止された間隙内にTN(Twisted Nema
tic)型液晶又はSH(Super Homeotropic)型液晶13
7などが充填されている液晶パネル130として構成さ
れている。また、周辺回路150,160の上方には、
例えば対向基板131に設けられるブラックマトクック
ス等により遮光されるように構成される。なお、対向基
板131には液晶注入口138が設けられる。
【0089】<電子機器の説明>上述の実施例の液晶表
示パネルを用いて構成される電子機器は、図15に示す
表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、
表示駆動回路1004、液晶パネルなどの表示パネル1
006、クロック発生回路1008及び電源回路101
0を含んで構成される。表示情報出力源1000は、R
OM、RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力
する同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路
1008からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの
表示情報を出力する。表示情報処理回路1002は、ク
ロック発生回路1008からのクロックに基づいて表示
情報を処理して出力する。この表示情報処理回路100
2は、例えば増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテ
ーション回路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等
を含むことができる。表示駆動回路1004は、走査側
駆動回路及びデータ側駆動回路を含んで構成され、液晶
パネル1006を表示駆動する。電源回路1010は、
上述の各回路に電力を供給する。
【0090】このような構成の電子機器として、図16
に示す液晶プロジェクタ、図17に示すマルチメディア
対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニア
リング・ワークステーション(EWS)、図18に示す
ページャ、あるいは携帯電話、ワードプロセッサ、テレ
ビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテー
プレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲー
ション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置な
どを挙げることができる。
【0091】図16に示す液晶プロジェクタは、透過型
液晶パネルをライトバルブとして用いた投写型プロジェ
クタであり、例えば3板プリズム方式の光学系を用いて
いる。 図16において、プロジェクタ1100では、
白色光源のランプユニット1102から射出された投写
光がライトガイド1104の内部で、複数のミラー11
06および2枚のダイクロイックミラー1108によっ
てR、G、Bの3原色に分けられ、それぞれの色の画像
を表示する3枚の液晶パネル1110R、1110Gお
よび1110Bに導かれる。そして、それぞれの液晶パ
ネル1110R、1110Gおよび1110Bによって
変調された光は、ダイクロイックプリズム1112に3
方向から入射される。ダイクロイックプリズム1112
では、レッドRおよびブルーBの光が90°曲げられ、
グリーンGの光が直進するので各色の画像が合成され、
投写レンズ1114を通してスクリーンなどにカラー画
像が投写される。
【0092】図17に示すパーソナルコンピュータ12
00は、キーボード1202を備えた本体部1204
と、液晶表示画面1206とを有する。
【0093】図18に示すページャ1300は、金属製
フレーム1302内に、液晶表示パネル1304、バッ
クライト1306aを備えたライトガイド1306、回
路基板1308、第1,第2のシールド板1310,1
312、2つの弾性導電体1314,1316、及びフ
ィルムキャリアテープ1318を有する。2つの弾性導
電体1314,1316及びフィルムキャリアテープ1
318は、液晶表示パネル1304と回路基板1308
とを接続するものである。
【0094】ここで、液晶表示パネル1304は、2枚
の透明基板1304a,1304bの間に液晶を封入し
たもので、これにより少なくともドットマトリクス型の
液晶表示パネルが構成される。一方の透明基板に、図1
5に示す駆動回路1004、あるいはこれに加えて表示
情報処理回路1002を形成することができる。液晶表
示パネル1304に搭載されない回路は外付け回路とさ
れ、図18の場合には回路基板1308に搭載できる。
【0095】図18はページャの構成を示すものである
から、液晶表示パネル1304以外に回路基板1308
が必要となるが、液晶表示パネル1304を筺体として
の金属フレーム1302に固定したものを、電子機器用
の一部品である液晶表示装置として使用することもでき
る。さらに、バックライト式の場合には、金属製フレー
ム1302内に、液晶表示パネル1304と、バックラ
イト1306aを備えたライトガイド1306とを組み
込んで、液晶表示装置を構成することができる。これら
に代えて、図19に示すように、液晶表示パネル130
4を構成する2枚の透明基板1304a,1304bの
一方に、金属の導電膜が形成されたポリイミドテープ1
322にICチップ1324を実装したTCP(Tap
e Carrier Package)1320を接続
して、電子機器用の一部品である液晶表示装置として使
用することもできる。
【0096】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示パネルの一部の断面図であ
る。
【図2】図1の液晶表示パネルの石英基板上に形成され
る各層の透視図である。
【図3】図3(A)〜図3(D)は、石英基板上に形成
される各層の製造プロセス順の工程図である。
【図4】図4(A)〜図4(C)は、図3(D)に続い
て石英基板上に形成される各層の製造プロセス順の工程
図である。
【図5】遮光層を、液晶に並列に接続される保持容量の
容量線として用いる場合の、遮光層の形成パターンを示
す平面図である。
【図6】スイッチング素子と、液晶と、保持容量との電
気的接続関係を示す回路図である。
【図7】熱酸化時間と熱酸化膜厚との関係を示す特性図
である。
【図8】熱酸化膜厚と8インチ石英基板に生ずる反りと
の関係を示す特性図である。
【図9】図9(A)〜図9(F)は、MOS界面の荒れ
の状態を示す電子顕微鏡写真を、熱酸化膜温度毎に模式
的に示す特性図である。
【図10】ゲート酸化膜を構成するCVD酸化膜のステ
ップカバレージの温度依存特性を示す特性図である。
【図11】ゲート酸化膜を構成するCVD酸化膜のステ
ップカバレージの圧力依存特性を示す特性図である。
【図12】ゲート酸化膜を構成するCVD酸化膜の基板
面内均一性の流量比依存特性を示す特性図である。
【図13】図1に示す石英基板側に形成されるTFT及
び駆動回路を示す概略説明図である。
【図14】(A)は図1に示す液晶パネル全体の断面
図、(B)はその平面レイアウトを示す図である。
【図15】本発明の電子機器のブロック図である。
【図16】本発明が適用されるプロジェクタの概略説明
図である。
【図17】本発明が適用されるパーソナルコンピュータ
の外観図である。
【図18】本発明が適用されるページャの分解斜視図で
ある。
【図19】外付け回路を備えた液晶表示パネルの一例を
示す概略説明図である。
【図20】8インチウエハを各種温度でアニーリングし
た場合の該ウエハに生ずる反り量を示す特性図である。
【符号の説明】
10 石英基板 12 ガラス基板 14 液晶 16 共通電極(ITO) 20 遮光層 22 絶縁層 30 薄膜トランジスタ 40 第1ポリシリコン層(ソース、ドレイン) 42 ゲート酸化膜 42a 熱酸化膜 42b CVD酸化膜 44 第2ポリシリコン層(ゲート、走査信号線) 46 第1層間絶縁層 47 第1コンタクトホール 48 金属配線層(データ信号線) 50 第2層間絶縁層 51 第2コンタクトホール 52 画素電極(ITO)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−288824(JP,A) 特開 平6−175154(JP,A) 特開 平8−195493(JP,A) 特開 平6−11733(JP,A) 特開 平6−202154(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02F 1/1368 G02F 1/1333

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体薄膜トランジスタ及び保持容量
    形成された第1の基板と、それに対向する第2の基板
    と、の間に液晶を封入して成る液晶表示パネルにおい
    て、 前記第1の基板は、遮光層と、 前記遮光層と対向する領域に配置され、 前記半導体薄膜
    トランジスタのソース、ドレインとなる第1ポリシリコ
    ン層と、前記遮光層と前記第1ポリシリコン層との間に配置され
    た絶縁層と、 前記第1ポリシリコン層を覆って形成されたゲート酸化
    膜と、 前記ゲート酸化膜上に形成され、前記半導体薄膜トラン
    ジスタのゲート層となる第2ポリシリコン層と、 有し、 前記ゲート酸化膜は、 前記ポリシリコン層を熱酸化して形成された熱酸化膜
    と、 前記熱酸化膜が形成された前記第1の基板の全面上にシ
    リコン酸化膜を気相成長させることで形成されたCVD
    酸化膜と、 を有し、 前記保持容量は、第1及び第2の保持容量を有し、 前記遮光層、前記絶縁層及び前記第1ポリシリコン層に
    より前記第1の保持容量が形成され、 前記第2ポリシリコン層が前記ゲート酸化膜を介して前
    記第1ポリシリコン層と対向する位置まで延在され、前
    記第1ポリシリコン層、前記ゲート酸化膜及び前記第2
    ポリシリコン層により前記第2保持容量が形成されてい
    ことを特徴とする液晶表示パネル。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記ゲート酸化膜の膜厚が、0.05〜0.12μmで
    ある液晶表示パネル。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、前記絶縁膜の膜厚が、0.05〜1.5μmである液晶
    表示パネル。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、前記遮光層を一定のDC電位に設定した液晶表示パネ
    ル。
  5. 【請求項5】 請求項において、前記遮光層は、前記薄膜トランジスタのゲートに印加さ
    れるオフ電位に設定される液晶表示パネル。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至のいずれかに記載の液晶
    表示パネルを有することを特徴とする電子機器。
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