JP3428079B2 - エネルギ変換装置および燃料電池並びに燃料電池の製造方法 - Google Patents
エネルギ変換装置および燃料電池並びに燃料電池の製造方法Info
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- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
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- Fuel Cell (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽極材と、陰極材と、
該両極材の間に配置した固体高分子電解質材とからなる
変換層を少なくとも2以上積層してなる燃料電池並びに
燃料電池の製造方法に関する。
該両極材の間に配置した固体高分子電解質材とからなる
変換層を少なくとも2以上積層してなる燃料電池並びに
燃料電池の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】エネルギ変換装置は、物質の化学反応に
よるエネルギと電気エネルギとを変換する装置であり、
例えば、燃料としての水素と酸素とを反応させ、その反
応エネルギを電気エネルギに変換する燃料電池や、逆
に、電気エネルギを受けて水を電気分解して水素と酸素
とを発生する水素(酸素)発生装置に代表される変換装
置などがある。
よるエネルギと電気エネルギとを変換する装置であり、
例えば、燃料としての水素と酸素とを反応させ、その反
応エネルギを電気エネルギに変換する燃料電池や、逆
に、電気エネルギを受けて水を電気分解して水素と酸素
とを発生する水素(酸素)発生装置に代表される変換装
置などがある。
【0003】これらのエネルギ変換装置では、変換され
る電気エネルギの電圧や変換層の物理的大きさ等によ
り、通常は、変換層を積層した構造となっている。変換
層の積層には、その隔壁として通電性のあるセパレータ
が用いられ、このセパレータと変換層の電極材等との接
触部には、微小な電気抵抗が生じる。この電気抵抗は、
変換層を多数積層すると、無視できない程の大きな値と
なるので、装置全体としての変換効率を高くするには、
接触部での電気抵抗を極力小さくする必要があった。
る電気エネルギの電圧や変換層の物理的大きさ等によ
り、通常は、変換層を積層した構造となっている。変換
層の積層には、その隔壁として通電性のあるセパレータ
が用いられ、このセパレータと変換層の電極材等との接
触部には、微小な電気抵抗が生じる。この電気抵抗は、
変換層を多数積層すると、無視できない程の大きな値と
なるので、装置全体としての変換効率を高くするには、
接触部での電気抵抗を極力小さくする必要があった。
【0004】この電気抵抗を小さくする手法として、例
えば、接触部の密着性を高くするために接触面圧を高く
する手法や、接触部に白金黒等易焼結性貴金属のペース
トを塗布して焼結する手法等が提案されている。最近で
は、電極材と同一材料を加工してなるシート状部材を電
極材とセパレータ等の間に狭持し、その後、焼結工程を
経て製造するエネルギ変換装置の製造方法が提案されて
いる(特開平5−54897)。こうして製造された変
換装置では、電極材からなるシート材を焼結することに
より電極材とセパレータ等との接着性の向上を図り、電
気抵抗を小さくするとされている。
えば、接触部の密着性を高くするために接触面圧を高く
する手法や、接触部に白金黒等易焼結性貴金属のペース
トを塗布して焼結する手法等が提案されている。最近で
は、電極材と同一材料を加工してなるシート状部材を電
極材とセパレータ等の間に狭持し、その後、焼結工程を
経て製造するエネルギ変換装置の製造方法が提案されて
いる(特開平5−54897)。こうして製造された変
換装置では、電極材からなるシート材を焼結することに
より電極材とセパレータ等との接着性の向上を図り、電
気抵抗を小さくするとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、接触面
圧を高くする手法は、接触面圧に対して材料強度が十分
に高い電極材や電解質材が要求され、材料強度の低い部
材を含む場合には、適用できないという問題があった。
また、各部材を積層して組み付ける際に、接触面圧を高
くするための工程を必要とする。例えば、各部材を所定
寸法の矩形形状とし、各4隅にボルト穴を設け、積層
後、ボルトを用いて締め付ける構成とした場合には、接
触面圧を高くするため、ボルトの締め付けトルクを所定
の高い値以上とする工程が必要であった。
圧を高くする手法は、接触面圧に対して材料強度が十分
に高い電極材や電解質材が要求され、材料強度の低い部
材を含む場合には、適用できないという問題があった。
また、各部材を積層して組み付ける際に、接触面圧を高
くするための工程を必要とする。例えば、各部材を所定
寸法の矩形形状とし、各4隅にボルト穴を設け、積層
後、ボルトを用いて締め付ける構成とした場合には、接
触面圧を高くするため、ボルトの締め付けトルクを所定
の高い値以上とする工程が必要であった。
【0006】また、電極材からなるシート材を焼結する
工程を要する変換装置では、焼結工程を伴うため、電極
材や電解質材等が焼結温度に適応することが必要であ
る。したがって、耐熱性が低い材料、例えば高分子材料
等を用いることができないという問題があった。
工程を要する変換装置では、焼結工程を伴うため、電極
材や電解質材等が焼結温度に適応することが必要であ
る。したがって、耐熱性が低い材料、例えば高分子材料
等を用いることができないという問題があった。
【0007】本発明のエネルギ変換装置は、こうした問
題を解決し、接触部の電気抵抗を小さくすることを目的
としてなされ、次の構成を採った。
題を解決し、接触部の電気抵抗を小さくすることを目的
としてなされ、次の構成を採った。
【0008】
【0009】本発明の燃料電池は、陽極材と、陰極材
と、該両極材の間に配置した固体高分子電解質材とから
なる発電層を少なくとも2以上積層してなる燃料電池で
あって、前記発電層間に、通電材からなるセパレータを
配置し、前記極材のうち少なくとも一方と前記セパレー
タとの接触部に、略カーボン粒子のみを、加熱による固
結を生じさせることなしに介在させてなることを要旨と
する。
と、該両極材の間に配置した固体高分子電解質材とから
なる発電層を少なくとも2以上積層してなる燃料電池で
あって、前記発電層間に、通電材からなるセパレータを
配置し、前記極材のうち少なくとも一方と前記セパレー
タとの接触部に、略カーボン粒子のみを、加熱による固
結を生じさせることなしに介在させてなることを要旨と
する。
【0010】さらに、請求項2記載の燃料電池は、陽極
材と、陰極材と、該両極材の間に配置した固体高分子電
解質材とからなる発電層を少なくとも2以上積層してな
る燃料電池であって、前記発電層間に位置し、通電材か
らなるセパレータと、前記極材のうち少なくとも一方と
前記セパレータとの間に位置し、燃料の流路を有する流
路構造体とを備え、前記極材と前記流路構造体との接触
部または前記セパレータと該流路構造体との接触部のう
ち少なくとも一方に、略カーボン粒子のみを、加熱によ
る固結を生じさせることなしに介在させてなることを要
旨とする。
材と、陰極材と、該両極材の間に配置した固体高分子電
解質材とからなる発電層を少なくとも2以上積層してな
る燃料電池であって、前記発電層間に位置し、通電材か
らなるセパレータと、前記極材のうち少なくとも一方と
前記セパレータとの間に位置し、燃料の流路を有する流
路構造体とを備え、前記極材と前記流路構造体との接触
部または前記セパレータと該流路構造体との接触部のう
ち少なくとも一方に、略カーボン粒子のみを、加熱によ
る固結を生じさせることなしに介在させてなることを要
旨とする。
【0011】本発明の燃料電池の製造方法は、所定形状
に形成された陽極材,陰極材,固体高分子電解質材およ
びセパレータを積層する複数の工程からなる燃料電池の
製造方法であって、積層工程以前に、前記陽極材,前記
陰極材および前記セパレータの表面のうち、該陽極材ま
たは該陰極材と該セパレータとが接触する面の少なくと
も一部に、カーボン粒子だけを分散した溶液を塗布する
塗布工程を設け、該塗布工程以後に前記カーボン粒子を
加熱による固結を生じさせることなしに、前記積層を行
なうことを要旨とする。
に形成された陽極材,陰極材,固体高分子電解質材およ
びセパレータを積層する複数の工程からなる燃料電池の
製造方法であって、積層工程以前に、前記陽極材,前記
陰極材および前記セパレータの表面のうち、該陽極材ま
たは該陰極材と該セパレータとが接触する面の少なくと
も一部に、カーボン粒子だけを分散した溶液を塗布する
塗布工程を設け、該塗布工程以後に前記カーボン粒子を
加熱による固結を生じさせることなしに、前記積層を行
なうことを要旨とする。
【0012】また、請求項4記載の燃料電池の製造方法
は、所定形状に形成された陽極材,陰極材,固体高分子
電解質材,セパレータおよび流路構造体を積層する複数
の工程からなる燃料電池の製造方法であって、積層工程
以前に、前記陽極材,前記陰極材,前記セパレータおよ
び前記流路構造体の表面のうち、該陽極材,該陰極材,
該セパレータと該流路構造体とが接触する面の少なくと
も一部に、カーボン粒子だけを分散した溶液を塗布する
塗布工程を設け、該塗布工程以後に前記カーボン粒子を
加熱による固結を生じさせることなしに、前記積層を行
なうことを要旨とする。請求項5記載の燃料電池の製造
方法は、所定形状に形成された陽極材,陰極材,固体高
分子電解質材およびセパレータを積層する複数の工程か
らなる燃料電池の製造方法であって、積層工程以前に、
前記陽極材,前記陰極材および前記セパレータの表面の
うち、該陽極材または該陰極材と該セパレータとが接触
する面の少なくとも一部に、カーボン粒子を当該面の凹
部に充填可能に塗布する工程を有することを要旨とす
る。請求項6記載の燃料電池の製造方法は、所定形状に
形成された陽極材,陰極材,固体高分子電解質材,セパ
レータおよび流路構造体を積層する複数の工程からなる
燃料電池の製造方法であって、積層工程以前に、前記陽
極材,前記陰極材,前記セパレータおよび前記流路構造
体の表面のうち、該陽極材,該陰極材,該セパレータと
該流路構造体とが接触する面の少なくとも一部に、カー
ボン粒子を当該面の凹部に充填可能に塗布する工程を有
することを要旨とする。
は、所定形状に形成された陽極材,陰極材,固体高分子
電解質材,セパレータおよび流路構造体を積層する複数
の工程からなる燃料電池の製造方法であって、積層工程
以前に、前記陽極材,前記陰極材,前記セパレータおよ
び前記流路構造体の表面のうち、該陽極材,該陰極材,
該セパレータと該流路構造体とが接触する面の少なくと
も一部に、カーボン粒子だけを分散した溶液を塗布する
塗布工程を設け、該塗布工程以後に前記カーボン粒子を
加熱による固結を生じさせることなしに、前記積層を行
なうことを要旨とする。請求項5記載の燃料電池の製造
方法は、所定形状に形成された陽極材,陰極材,固体高
分子電解質材およびセパレータを積層する複数の工程か
らなる燃料電池の製造方法であって、積層工程以前に、
前記陽極材,前記陰極材および前記セパレータの表面の
うち、該陽極材または該陰極材と該セパレータとが接触
する面の少なくとも一部に、カーボン粒子を当該面の凹
部に充填可能に塗布する工程を有することを要旨とす
る。請求項6記載の燃料電池の製造方法は、所定形状に
形成された陽極材,陰極材,固体高分子電解質材,セパ
レータおよび流路構造体を積層する複数の工程からなる
燃料電池の製造方法であって、積層工程以前に、前記陽
極材,前記陰極材,前記セパレータおよび前記流路構造
体の表面のうち、該陽極材,該陰極材,該セパレータと
該流路構造体とが接触する面の少なくとも一部に、カー
ボン粒子を当該面の凹部に充填可能に塗布する工程を有
することを要旨とする。
【0013】
【0014】以上のように構成された本発明の燃料電池
は、発電層で、電気化学的変化により物質の反応エネル
ギを電気エネルギに変換する。この発電層を積層するこ
とで、物質の反応エネルギを所望の電圧の電気エネルギ
に変換する。セパレータは、発電層を積層する際の隔壁
をなし、隣接する発電層を電気的に接続する。カーボン
粒子は、極材とセパレータとの接触部に加熱による固結
を生じることなしに介在し、接触部での電気抵抗を低く
する。
は、発電層で、電気化学的変化により物質の反応エネル
ギを電気エネルギに変換する。この発電層を積層するこ
とで、物質の反応エネルギを所望の電圧の電気エネルギ
に変換する。セパレータは、発電層を積層する際の隔壁
をなし、隣接する発電層を電気的に接続する。カーボン
粒子は、極材とセパレータとの接触部に加熱による固結
を生じることなしに介在し、接触部での電気抵抗を低く
する。
【0015】請求項2記載の燃料電池は、流路構造体
が、燃料を極材に供給すると共に、電気的に極材とセパ
レータを接続する。カーボン粒子は、両極材と流路構造
体との接触部またはセパレータと流路構造体との接触部
の少なくとも一方に加熱による固結を生じることなしに
介在し、接触部での電気抵抗を低くする。
が、燃料を極材に供給すると共に、電気的に極材とセパ
レータを接続する。カーボン粒子は、両極材と流路構造
体との接触部またはセパレータと流路構造体との接触部
の少なくとも一方に加熱による固結を生じることなしに
介在し、接触部での電気抵抗を低くする。
【0016】本発明の燃料電池の製造方法は、積層工程
以前に、陽極材,陰極材およびセパレータの表面のう
ち、陽極材または陰極材とセパレータとが接触する面の
少なくとも一部に、カーボン粒子だけを分散した溶液を
塗布する。この塗布以後に、カーボン粒子は加熱により
固結されることはない。このカーボン粒子を接触部に塗
布することにより、接触面圧にかかわらず接触部での電
気抵抗を小さくし、積層工程での接触面圧を低くし、製
造を容易とする。
以前に、陽極材,陰極材およびセパレータの表面のう
ち、陽極材または陰極材とセパレータとが接触する面の
少なくとも一部に、カーボン粒子だけを分散した溶液を
塗布する。この塗布以後に、カーボン粒子は加熱により
固結されることはない。このカーボン粒子を接触部に塗
布することにより、接触面圧にかかわらず接触部での電
気抵抗を小さくし、積層工程での接触面圧を低くし、製
造を容易とする。
【0017】ここで、極材またはセパレータにカーボン
粒子を塗布する手法としては、溶媒にカーボン粒子を分
散し、濃度(粘度)を調整した後に、はけ塗り、ヘラ塗
り、噴霧およびスクリーン印刷等により塗布する手法、
カーボン粒子を予め転写物に塗布しておき、接触部に転
写により塗布する手法、極材またはセパレータの接触部
に溶液を付着し、乾燥したカーボン粒子を溶液に付着さ
せることにより塗布する手法など種々の手法が可能であ
る。また、溶媒または溶液には、エチルアルコール等の
アルコール系やフェノール樹脂系、ポリエステル系、エ
ポキシ系、アクリル系、ポリアミド系、ポリフルオロ系
などの樹脂または接着剤が利用可能である。
粒子を塗布する手法としては、溶媒にカーボン粒子を分
散し、濃度(粘度)を調整した後に、はけ塗り、ヘラ塗
り、噴霧およびスクリーン印刷等により塗布する手法、
カーボン粒子を予め転写物に塗布しておき、接触部に転
写により塗布する手法、極材またはセパレータの接触部
に溶液を付着し、乾燥したカーボン粒子を溶液に付着さ
せることにより塗布する手法など種々の手法が可能であ
る。また、溶媒または溶液には、エチルアルコール等の
アルコール系やフェノール樹脂系、ポリエステル系、エ
ポキシ系、アクリル系、ポリアミド系、ポリフルオロ系
などの樹脂または接着剤が利用可能である。
【0018】請求項4記載の燃料電池の製造方法では、
積層工程以前に、陽極材,陰極材,セパレータおよび流
路構造体の表面のうち、陽極材,陰極材,セパレータと
流路構造体とが接触する面の少なくとも一部に、カーボ
ン粒子だけを分散した溶液を塗布する。この塗布以後
に、カーボン粒子は加熱により固結されることはない。
このカーボン粒子を接触部に塗布することにより積層工
程での接触面圧を低くし、製造を容易とする。請求項5
記載の燃料電池の製造方法では、積層工程以前に、陽極
材,陰極材およびセパレータの表面のうち、陽極材また
は陰極材とセパレータとが接触する面の少なくとも一部
に、カーボン粒子を当該面の凹部に充填可能に塗布す
る。カーボン粒子がその面の凹部に充填されることで、
接触部の通電面積が大きくなることから、接触面圧にか
かわらず接触部での電気抵抗は小さくなる。したがっ
て、この製造方法は、積層工程での接触面圧を低くし、
製造を容易とする。請求項6記載の燃料電池の製造方法
では、積層工程以前に、陽極材,陰極材,セパレータお
よび流路構造体の表面のうち、陽極材,陰極材,セパレ
ータと流路構造体とが接触する面の少なくとも一部に、
カーボン粒子を当該面の凹部に充填可能に塗布する。カ
ーボン粒子がその面の凹部に充填されることで、接触部
の通電面積が大きくなることから、接触面圧にかかわら
ず接触部での電気抵抗は小さくなる。したがって、この
製造方法は、積層工程での接触面圧を低くし、製造を容
易とする。
積層工程以前に、陽極材,陰極材,セパレータおよび流
路構造体の表面のうち、陽極材,陰極材,セパレータと
流路構造体とが接触する面の少なくとも一部に、カーボ
ン粒子だけを分散した溶液を塗布する。この塗布以後
に、カーボン粒子は加熱により固結されることはない。
このカーボン粒子を接触部に塗布することにより積層工
程での接触面圧を低くし、製造を容易とする。請求項5
記載の燃料電池の製造方法では、積層工程以前に、陽極
材,陰極材およびセパレータの表面のうち、陽極材また
は陰極材とセパレータとが接触する面の少なくとも一部
に、カーボン粒子を当該面の凹部に充填可能に塗布す
る。カーボン粒子がその面の凹部に充填されることで、
接触部の通電面積が大きくなることから、接触面圧にか
かわらず接触部での電気抵抗は小さくなる。したがっ
て、この製造方法は、積層工程での接触面圧を低くし、
製造を容易とする。請求項6記載の燃料電池の製造方法
では、積層工程以前に、陽極材,陰極材,セパレータお
よび流路構造体の表面のうち、陽極材,陰極材,セパレ
ータと流路構造体とが接触する面の少なくとも一部に、
カーボン粒子を当該面の凹部に充填可能に塗布する。カ
ーボン粒子がその面の凹部に充填されることで、接触部
の通電面積が大きくなることから、接触面圧にかかわら
ず接触部での電気抵抗は小さくなる。したがって、この
製造方法は、積層工程での接触面圧を低くし、製造を容
易とする。
【0019】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、本発明の一実施例である固体高分子型
燃料電池のセル構造の模式図である。図示するように、
セルは、電解質材10と、陽極20および陰極30と、
陽極側燃料および陰極側燃料の流路を形成する流路構造
体40および50と、各セルを仕切るセパレータ60と
により構成されている。
かにするために、以下本発明の好適な実施例について説
明する。図1は、本発明の一実施例である固体高分子型
燃料電池のセル構造の模式図である。図示するように、
セルは、電解質材10と、陽極20および陰極30と、
陽極側燃料および陰極側燃料の流路を形成する流路構造
体40および50と、各セルを仕切るセパレータ60と
により構成されている。
【0020】電解質材10は、高分子材料、例えばフッ
素系樹脂により形成されたイオン交換膜であり、湿潤状
態で良好な電気電導性を示す。陽極20および陰極30
は、カーボン繊維を編み込んだカーボンクロスにより形
成されており、触媒として白金が編み込まれている。ガ
ス流路構造体40および50は、多孔質でガス透過性を
有するポーラスカーボンにより形成されており、気孔率
が40ないし80%のものである。また、ガス流路構造
体40には、陽極燃料である水素含有ガスの流路42が
形成されており、ガス流路構造体50には、陰極燃料で
ある酸素含有ガスの流路52が形成されている。陽極2
0とガス流路構造体40との接触部44には、カーボン
粒子が塗布されている。
素系樹脂により形成されたイオン交換膜であり、湿潤状
態で良好な電気電導性を示す。陽極20および陰極30
は、カーボン繊維を編み込んだカーボンクロスにより形
成されており、触媒として白金が編み込まれている。ガ
ス流路構造体40および50は、多孔質でガス透過性を
有するポーラスカーボンにより形成されており、気孔率
が40ないし80%のものである。また、ガス流路構造
体40には、陽極燃料である水素含有ガスの流路42が
形成されており、ガス流路構造体50には、陰極燃料で
ある酸素含有ガスの流路52が形成されている。陽極2
0とガス流路構造体40との接触部44には、カーボン
粒子が塗布されている。
【0021】このカーボン粒子は、粒径10[nm]〜
50[nm]に調整され、所定の手法により塗布され
る。塗布の手法については、後述する。粒径の調整され
たカーボン粒子は、陽極20の編み目やガス流路構造体
40の気孔等により形成される空間に充填し、陽極20
とガス流路構造体40との接触部44の通電面積を大き
くする。陰極30とガス流路構造体50との接触部54
についても、同様にカーボン粒子が塗布されている。こ
こで、実施例では、カーボン粒子を粒径10[nm]〜
50[nm]に調整したが、カーボン粒子の粒径は、電
極20および30,ガス流路構造体40および50,セ
パレータ60の表面形状や燃料のガスの透過性などによ
り定められるものであり、上記粒径に限定されるもので
はない。
50[nm]に調整され、所定の手法により塗布され
る。塗布の手法については、後述する。粒径の調整され
たカーボン粒子は、陽極20の編み目やガス流路構造体
40の気孔等により形成される空間に充填し、陽極20
とガス流路構造体40との接触部44の通電面積を大き
くする。陰極30とガス流路構造体50との接触部54
についても、同様にカーボン粒子が塗布されている。こ
こで、実施例では、カーボン粒子を粒径10[nm]〜
50[nm]に調整したが、カーボン粒子の粒径は、電
極20および30,ガス流路構造体40および50,セ
パレータ60の表面形状や燃料のガスの透過性などによ
り定められるものであり、上記粒径に限定されるもので
はない。
【0022】セパレータ60は、ガス不透過のカーボン
により形成されており、電解質材10,電極20および
30,ガス流路構造体40および50により構成される
セルを積層する際の隔壁をなす。セパレータ60とガス
流路構造体40および50との接触部46および56に
も、カーボン粒子が塗布されている。
により形成されており、電解質材10,電極20および
30,ガス流路構造体40および50により構成される
セルを積層する際の隔壁をなす。セパレータ60とガス
流路構造体40および50との接触部46および56に
も、カーボン粒子が塗布されている。
【0023】こうして構成された固体高分子型燃料電池
では、陽極20および陰極30で次に示す公知の化学反
応式により水素と酸素とが反応し、反応エネルギを直接
電気エネルギとする。
では、陽極20および陰極30で次に示す公知の化学反
応式により水素と酸素とが反応し、反応エネルギを直接
電気エネルギとする。
【0024】陰極:2H2→4H++4e-
陽極:O2+4H++4e-→2H2O
【0025】このようにして得たセルの接触部44等で
の接触抵抗(電気抵抗)を測定した。図2は、接触部4
4等にカーボン粒子を塗布した場合と、カーボン粒子を
塗布しない場合の接触面圧と接触抵抗との関係を示した
説明図である。図中「●」印は、接触部44等にカーボ
ン粒子を塗布したもので、「○」印は、接触部44等に
カーボン粒子を塗布しなかったものである。ここで、接
触面圧は、各セルを積層して組み付ける際に調整される
ものである。図示するように、接触部44等にカーボン
粒子を塗布しないものは、接触面圧が大きくなるに従っ
て接触抵抗は小さくなるが、接触部44等にカーボン粒
子を塗布したものは、接触面圧に影響されることなく低
い接触抵抗を示すことが確認された。
の接触抵抗(電気抵抗)を測定した。図2は、接触部4
4等にカーボン粒子を塗布した場合と、カーボン粒子を
塗布しない場合の接触面圧と接触抵抗との関係を示した
説明図である。図中「●」印は、接触部44等にカーボ
ン粒子を塗布したもので、「○」印は、接触部44等に
カーボン粒子を塗布しなかったものである。ここで、接
触面圧は、各セルを積層して組み付ける際に調整される
ものである。図示するように、接触部44等にカーボン
粒子を塗布しないものは、接触面圧が大きくなるに従っ
て接触抵抗は小さくなるが、接触部44等にカーボン粒
子を塗布したものは、接触面圧に影響されることなく低
い接触抵抗を示すことが確認された。
【0026】以上説明した固体高分子型燃料電池では、
接触部44等にカーボン粒子を塗布したことにより、接
触部での接触抵抗を接触面圧にかかわらず低くすること
ができる。従って、材料強度の低い電極材や電解質材,
ガス流路構造体,セパレータを選択することができる。
また、焼結工程を含まないので、耐熱性の低い材料をも
選択することができる。カーボン粒子は、電極周辺での
化学反応等に対して安定なので、金属フィラー等のよう
にイオン化することがない。
接触部44等にカーボン粒子を塗布したことにより、接
触部での接触抵抗を接触面圧にかかわらず低くすること
ができる。従って、材料強度の低い電極材や電解質材,
ガス流路構造体,セパレータを選択することができる。
また、焼結工程を含まないので、耐熱性の低い材料をも
選択することができる。カーボン粒子は、電極周辺での
化学反応等に対して安定なので、金属フィラー等のよう
にイオン化することがない。
【0027】なお、実施例では、電極20および30や
ガス流路構造体40および50,セパレータ60をカー
ボンにより形成したが、各部材に求められる特性を備え
れば、形成する材料は何でもかまわない。
ガス流路構造体40および50,セパレータ60をカー
ボンにより形成したが、各部材に求められる特性を備え
れば、形成する材料は何でもかまわない。
【0028】また、実施例では、ガス流路構造体40お
よび50を備える構成としたが、陽極20とガス流路構
造体40,陰極30とガス流路構造体50とが、それぞ
れ一体である構成(例えば、リブ付き電極として形成さ
れた場合や、電極とガス流路構造体とを焼結した場合
等)や、ガス流路構造体40および50とセパレータ6
0とが一体である構成(例えば、リブ付きセパレータと
して形成された場合や、ガス流路構造体とセパレータと
を焼結した場合等)も好適である。
よび50を備える構成としたが、陽極20とガス流路構
造体40,陰極30とガス流路構造体50とが、それぞ
れ一体である構成(例えば、リブ付き電極として形成さ
れた場合や、電極とガス流路構造体とを焼結した場合
等)や、ガス流路構造体40および50とセパレータ6
0とが一体である構成(例えば、リブ付きセパレータと
して形成された場合や、ガス流路構造体とセパレータと
を焼結した場合等)も好適である。
【0029】次に、本実施例の固体高分子型燃料電池の
製造方法について図3を用いて説明する。まず、電解質
材10,陽極20,陰極30,ガス流路構造体40,5
0およびセパレータを、それぞれ所定の形状に形成する
(工程1)。次にガス流路構造体40および50の接触
部44,46,54,56にカーボン粒子を塗布する
(工程2)。塗布は、まず、粒径10[nm]〜50
[nm]に粒径の調節されたカーボン粒子をエチルアル
コールに分散し、ペースト状とする。この状態で、分散
濃度(粘度)を調整した上、スクリーン印刷により塗布
する。このペースト状としたカーボン粒子を塗布した
後、各構成部材を積層して組み付ける(工程3)。組み
付けた後、エチルアルコールを乾燥させ(工程4)、ほ
ぼカーボン粒子のみが残存する状態として、完成する。
製造方法について図3を用いて説明する。まず、電解質
材10,陽極20,陰極30,ガス流路構造体40,5
0およびセパレータを、それぞれ所定の形状に形成する
(工程1)。次にガス流路構造体40および50の接触
部44,46,54,56にカーボン粒子を塗布する
(工程2)。塗布は、まず、粒径10[nm]〜50
[nm]に粒径の調節されたカーボン粒子をエチルアル
コールに分散し、ペースト状とする。この状態で、分散
濃度(粘度)を調整した上、スクリーン印刷により塗布
する。このペースト状としたカーボン粒子を塗布した
後、各構成部材を積層して組み付ける(工程3)。組み
付けた後、エチルアルコールを乾燥させ(工程4)、ほ
ぼカーボン粒子のみが残存する状態として、完成する。
【0030】なお、実施例では、積層前に、各構成部材
を所定形状にしたが、積層後に、裁断して所定形状とす
る構成も好適である。また、カーボン粒子をエチルアル
コールに分散したが、他のアルコール、フェノール系,
ポリエステル系,エポキシ系,アクリル系,ポリアミド
系およびポリフルオロ系等の樹脂や接着剤を用いること
も可能である。さらに、実施例では、ペースト状のもの
をスクリーン印刷により塗布する手法を用いたが、ペー
スト状のものをはけ塗り,へら塗りにより塗布する手法
でもよく、また、溶液状のものを噴霧して塗布する手
法、カーボン粒子を予め転写物に塗布しておき、接触部
に転写により塗布する手法、接触部に溶液を吹き付け、
乾燥したカーボン粒子を溶液を吹き付けた部分に付着さ
せることにより塗布する手法など種々の手法が可能であ
る。
を所定形状にしたが、積層後に、裁断して所定形状とす
る構成も好適である。また、カーボン粒子をエチルアル
コールに分散したが、他のアルコール、フェノール系,
ポリエステル系,エポキシ系,アクリル系,ポリアミド
系およびポリフルオロ系等の樹脂や接着剤を用いること
も可能である。さらに、実施例では、ペースト状のもの
をスクリーン印刷により塗布する手法を用いたが、ペー
スト状のものをはけ塗り,へら塗りにより塗布する手法
でもよく、また、溶液状のものを噴霧して塗布する手
法、カーボン粒子を予め転写物に塗布しておき、接触部
に転写により塗布する手法、接触部に溶液を吹き付け、
乾燥したカーボン粒子を溶液を吹き付けた部分に付着さ
せることにより塗布する手法など種々の手法が可能であ
る。
【0031】また、実施例では、ガス流路構造体40お
よび50にカーボン粒子を塗布したが、陽極20,陰極
30またはセパレータ60にカーボン粒子を塗布する構
成も好適である。さらに、実施例では、組み付けた後
に、エチルアルコールを乾燥する工程を有するが、溶媒
によっては乾燥を必要としない場合もあり、この場合、
乾燥する工程のない構成でも差し支えないのは勿論であ
る。
よび50にカーボン粒子を塗布したが、陽極20,陰極
30またはセパレータ60にカーボン粒子を塗布する構
成も好適である。さらに、実施例では、組み付けた後
に、エチルアルコールを乾燥する工程を有するが、溶媒
によっては乾燥を必要としない場合もあり、この場合、
乾燥する工程のない構成でも差し支えないのは勿論であ
る。
【0032】このように、説明した固体高分子型燃料電
池の製造方法では、カーボン粒子を塗布することにより
接触部での接触抵抗を接触面圧にかかわらず低くできる
ので、製造を容易とすることができる。また、ペースト
状のカーボンを接触部に介在させた状態で組み付けを行
なう為、各構成部材の製造誤差を好適に吸収できる。例
えば、電極やガス流路構造体,セパレータを所定寸法の
矩形形状とし、各4隅にボルト穴を設け、ボルトを用い
て組み付けるものとすれば、接触面圧を低くすることが
可能であり、組み付け時のボルトの締め付けトルクの管
理を容易とする。また、焼結工程を有さないので、焼結
工程を有するものに比較して、格段に製造を容易とする
ことができる。
池の製造方法では、カーボン粒子を塗布することにより
接触部での接触抵抗を接触面圧にかかわらず低くできる
ので、製造を容易とすることができる。また、ペースト
状のカーボンを接触部に介在させた状態で組み付けを行
なう為、各構成部材の製造誤差を好適に吸収できる。例
えば、電極やガス流路構造体,セパレータを所定寸法の
矩形形状とし、各4隅にボルト穴を設け、ボルトを用い
て組み付けるものとすれば、接触面圧を低くすることが
可能であり、組み付け時のボルトの締め付けトルクの管
理を容易とする。また、焼結工程を有さないので、焼結
工程を有するものに比較して、格段に製造を容易とする
ことができる。
【0033】
【0034】
【発明の効果】本発明のエネルギ変換装置では、極材と
セパレータとの接触部にカーボン粒子を介在させること
により、接触面圧にかかわらず接触部での電気抵抗を小
さくすることができるという優れた効果を奏する。した
がって、接触面圧を低くできるので、材料強度の低い材
料でも使用することができ、材料選択の幅を広げること
ができる。また、カーボン粒子は、電極周辺で化学的に
安定なので、変換機能を有効に発揮することができる。
さらに、焼結を必要としないので、耐熱性の低い材料を
も使用することができる。
セパレータとの接触部にカーボン粒子を介在させること
により、接触面圧にかかわらず接触部での電気抵抗を小
さくすることができるという優れた効果を奏する。した
がって、接触面圧を低くできるので、材料強度の低い材
料でも使用することができ、材料選択の幅を広げること
ができる。また、カーボン粒子は、電極周辺で化学的に
安定なので、変換機能を有効に発揮することができる。
さらに、焼結を必要としないので、耐熱性の低い材料を
も使用することができる。
【0035】本発明の燃料電池では、極材とセパレータ
との接触部にカーボン粒子を介在させることにより、接
触面圧にかかわらず接触部での電気抵抗を小さくするこ
とができるという優れた効果を奏する。したがって、接
触面圧を低くできるので、材料強度の低い材料でも使用
することができ、材料選択の幅を広げることができる。
また、カーボン粒子は、電極周辺で化学的に安定なの
で、発電機能を有効に発揮することができる。さらに、
焼結を必要としないので、耐熱性の低い材料をも使用す
ることができる。
との接触部にカーボン粒子を介在させることにより、接
触面圧にかかわらず接触部での電気抵抗を小さくするこ
とができるという優れた効果を奏する。したがって、接
触面圧を低くできるので、材料強度の低い材料でも使用
することができ、材料選択の幅を広げることができる。
また、カーボン粒子は、電極周辺で化学的に安定なの
で、発電機能を有効に発揮することができる。さらに、
焼結を必要としないので、耐熱性の低い材料をも使用す
ることができる。
【0036】本発明の燃料電池の製造方法では、極材,
セパレータおよび流路構造体の接触部にカーボン粒子を
塗布することにより接触部での電気抵抗を低くすること
ができるので、積層時の接触面圧を低くでき、製造を容
易とする。また、焼結工程を必要としないので、焼結工
程を必要とする製造方法に比較して、格別に製造を容易
とする。
セパレータおよび流路構造体の接触部にカーボン粒子を
塗布することにより接触部での電気抵抗を低くすること
ができるので、積層時の接触面圧を低くでき、製造を容
易とする。また、焼結工程を必要としないので、焼結工
程を必要とする製造方法に比較して、格別に製造を容易
とする。
【図1】本発明の一実施例である固体高分子型燃料電池
のセル構造を示す模式図である。
のセル構造を示す模式図である。
【図2】実施例の固体高分子型燃料電池のセル構造にお
ける接触部44等にカーボン粒子を塗布した場合と、カ
ーボン粒子を塗布しない場合の接触面圧と接触抵抗との
関係を示した説明図である。
ける接触部44等にカーボン粒子を塗布した場合と、カ
ーボン粒子を塗布しない場合の接触面圧と接触抵抗との
関係を示した説明図である。
【図3】本発明の一実施例である固体高分子型燃料電池
の製造方法を例示する製造工程図である。
の製造方法を例示する製造工程図である。
10…電解質材
20…陽極
30…陰極
40,50…ガス流路構造体
42,52…流路
44,46,54,56…接触部
60…セパレータ
Claims (6)
- 【請求項1】 陽極材と、陰極材と、該両極材の間に配
置した固体高分子電解質材とからなる発電層を少なくと
も2以上積層してなる燃料電池であって、 前記発電層間に、通電材からなるセパレータを配置し、 前記極材のうち少なくとも一方と前記セパレータとの接
触部に、略カーボン粒子のみを、加熱による固結を生じ
させることなしに介在させてなる燃料電池。 - 【請求項2】 陽極材と、陰極材と、該両極材の間に配
置した固体高分子電解質材とからなる発電層を少なくと
も2以上積層してなる燃料電池であって、 前記発電層間に位置し、通電材からなるセパレータと、 前記極材のうち少なくとも一方と前記セパレータとの間
に位置し、燃料の流路を有する流路構造体とを備え、 前記極材と前記流路構造体との接触部または前記セパレ
ータと該流路構造体との接触部のうち少なくとも一方
に、略カーボン粒子のみを、加熱による固結を生じさせ
ることなしに介在させてなる燃料電池。 - 【請求項3】 所定形状に形成された陽極材,陰極材,
固体高分子電解質材およびセパレータを積層する複数の
工程からなる燃料電池の製造方法であって、 積層工程以前に、前記陽極材,前記陰極材および前記セ
パレータの表面のうち、該陽極材または該陰極材と該セ
パレータとが接触する面の少なくとも一部に、カーボン
粒子だけを分散した溶液を塗布する塗布工程を設け、 該塗布工程以後に前記カーボン粒子を加熱による固結を
生じさせることなしに、前記積層を行なう燃料電池の製
造方法。 - 【請求項4】 所定形状に形成された陽極材,陰極材,
固体高分子電解質材,セパレータおよび流路構造体を積
層する複数の工程からなる燃料電池の製造方法であっ
て、 積層工程以前に、前記陽極材,前記陰極材,前記セパレ
ータおよび前記流路構造体の表面のうち、該陽極材,該
陰極材,該セパレータと該流路構造体とが接触する面の
少なくとも一部に、カーボン粒子だけを分散した溶液を
塗布する塗布工程を設け、 該塗布工程以後に前記カーボン粒子を加熱による固結を
生じさせることなしに、前記積層を行なう燃料電池の製
造方法。 - 【請求項5】 所定形状に形成された陽極材,陰極材,
固体高分子電解質材およびセパレータを積層する複数の
工程からなる燃料電池の製造方法であって、 積層工程以前に、前記陽極材,前記陰極材および前記セ
パレータの表面のうち、該陽極材または該陰極材と該セ
パレータとが接触する面の少なくとも一部に、カーボン
粒子を当該面の凹部に充填可能に塗布する工程を有する
燃料電池の製造方法。 - 【請求項6】 所定形状に形成された陽極材,陰極材,
固体高分子電解質材,セパレータおよび流路構造体を積
層する複数の工程からなる燃料電池の製造方法であっ
て、 積層工程以前に、前記陽極材,前記陰極材,前記セパレ
ータおよび前記流路構造体の表面のうち、該陽極材,該
陰極材,該セパレータと該流路構造体とが接触する面の
少なくとも一部に、カーボン粒子を当該面の凹部に充填
可能に塗布する工程を有する燃料電池の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18916193A JP3428079B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | エネルギ変換装置および燃料電池並びに燃料電池の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18916193A JP3428079B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | エネルギ変換装置および燃料電池並びに燃料電池の製造方法 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003014103A Division JP2003203652A (ja) | 2003-01-23 | 2003-01-23 | エネルギ変換装置および燃料電池並びに燃料電池の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0722042A JPH0722042A (ja) | 1995-01-24 |
JP3428079B2 true JP3428079B2 (ja) | 2003-07-22 |
Family
ID=16236482
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP18916193A Expired - Fee Related JP3428079B2 (ja) | 1993-06-30 | 1993-06-30 | エネルギ変換装置および燃料電池並びに燃料電池の製造方法 |
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JP (1) | JP3428079B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
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---|---|---|---|---|
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US7306874B2 (en) * | 2003-11-20 | 2007-12-11 | General Motors Corporation | PEM fuel cell stack with coated flow distribution network |
JP4923387B2 (ja) * | 2004-04-16 | 2012-04-25 | トヨタ自動車株式会社 | 多孔質のセパレータを備える燃料電池 |
WO2017038165A1 (ja) * | 2015-08-31 | 2017-03-09 | トヨタ車体 株式会社 | 燃料電池用セパレータの塗膜形成装置及び燃料電池用セパレータ |
JP7201445B2 (ja) * | 2019-01-09 | 2023-01-10 | トヨタ自動車株式会社 | 燃料電池用セパレータ材 |
-
1993
- 1993-06-30 JP JP18916193A patent/JP3428079B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0722042A (ja) | 1995-01-24 |
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