JP3425095B2 - 圧延機の駆動トルク伝達装置及び圧延機の駆動装置 - Google Patents

圧延機の駆動トルク伝達装置及び圧延機の駆動装置

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JP3425095B2 JP35785998A JP35785998A JP3425095B2 JP 3425095 B2 JP3425095 B2 JP 3425095B2 JP 35785998 A JP35785998 A JP 35785998A JP 35785998 A JP35785998 A JP 35785998A JP 3425095 B2 JP3425095 B2 JP 3425095B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧延機の駆動トル
ク伝達装置及び圧延機の駆動装置に係り、特に、ローラ
同士を互いに押しつけて駆動トルクを伝達する圧延機の
駆動トルク伝達装置及びこの駆動トルク伝達装置を用い
た圧延機の駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の圧延機の駆動装置においては、加
減速過時,板切れ時,その他諸因子に起因する過負荷に
よる駆動系破損を防止する手段として、スピンドルカッ
プリング等に、シャーボルトを用いたものが知られてい
る。しかしながら、シャーボルトを用いた方式では、駆
動系の強度上の限界トルクと破断設定トルクを、必要以
上に広げる必要があり、これは、逆に駆動系の強度を主
にして考慮すると、より低い破断設定トルク値で使用す
ることになり、圧延での常用伝達トルクに、破断設定ト
ルク値が接近するために、シャーボルトネック部のせん
断疲労限での強度上の制約が大きくなる。
【0003】そこで、本出願人は、先に、特開平10−
71409号公報に記載されているように、過負荷によ
る駆動系破損を防止する手段として、スピンドルを駆動
するピニオンスタンド若しくはピニオンスタンド減速機
に関して、ギアによる動力伝達を改め、ローラ同士を互
いに押しつける手段を設けて、ローラ間に接線荷重を付
与し、接線荷重に基づく摩擦力によって主動ローラから
従動ローラへトルクを伝達する装置を有していて、過剰
負荷発生時、若しくは任意状況において、該押し付け力
を制御することにより、瞬時に伝達トルクを解放する方
法を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ローラ
同士を互いに押しつける方式では、遮断設定トルクは、
ローラ表面の摩擦係数の影響を受け、摩擦係数によって
遮断トルクが変化するという問題があることが判明し
た。
【0005】本発明の目的は、過負荷トルクに対して、
任意の設定トルク値で、トルク伝達を解除できる圧延機
駆動トルク伝達装置及び圧延機の駆動装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、入力ローラと出力ローラを互いに
押しつけて、ローラ間に接線荷重を付与し、この接線荷
重に基づく摩擦力によって入力ローラから出力ローラへ
トルクを伝達する圧延機の駆動トルク伝達装置におい
て、上記入力ローラ若しくは出力ローラは、接線力方向
に対して自由度を有しており、かつ、ローラの伝達トル
クにより生じる接線力に対して各ローラを接線力の方向
に保持する保持手段を備え、上記保持手段により発生す
る保持力を上記接線力に釣り合うようにし、上記保持手
段が発生する保持力の最大値を、上記接線力が越えるこ
とにより、上記入力ローラ若しくは出力ローラは、自由
度を有する接線方向に移動してトルク伝達を遮断するよ
うにしたものである。かかる構成により、過負荷トルク
に対して、任意の設定トルク値で、トルク伝達を解除で
きるものとなる。
【0007】
【0008】(3)上記目的を達成するために、本発明
は、動力源と、この動力源から発生するトルクを2軸に
分配するトルク分配器と、このトルク分配器によって分
配されたトルクをそれぞれ伝達するスピンドルとを有
し、これらのスピンドルによってワークロールを駆動す
る圧延機の駆動装置において、上記トルク分配器は、入
力ローラと、この入力ローラに押しつけられてトルクが
伝達する第1の出力ローラとカウンタローラと、このカ
ウンタローラに押しつけられてトルクが伝達される第2
の出力ローラとから構成され、上記入力ローラ若しくは
出力ローラは、接線力方向に対して自由度を有してお
り、かつ、ローラの伝達トルクにより生じる接線力に対
して各ローラを接線力の方向に保持する保持手段を備
え、上記保持手段により発生する保持力を上記接線力に
釣り合うようにし、上記保持手段が発生する保持力の最
大値を、上記接線力が越えることにより、上記入力ロー
ラ若しくは出力ローラは、自由度を有する接線方向に移
動してトルク伝達を遮断するようにしたものである。か
かる構成により、過負荷トルクに対して、任意の設定ト
ルク値で、トルク伝達を解除できるものとなる。
【0009】
【0010】()上記()において、好ましくは、
上記トルク分配器から上記ワークロールに伝達される伝
達トルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出
手段によって検出されたトルクが所定値よりも大きくな
ると、上記保持手段が発生する保持力を解放する制御手
段とを備えるようにしたものである。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図1及び図2を用いて、本
発明の一実施形態による駆動トルク伝達装置の原理構成
について説明する。最初に、図1を用いて、本実施形態
による駆動トルク伝達装置を2本ローラに適用した構成
について説明する。図1は、本発明の一実施形態による
駆動トルク伝達装置を2本ローラに適用した構成を示す
原理構成図である。
【0012】本実施形態においては、入力,若しくは出
力側ローラは、接線力方向に対して自由度を有してお
り、かつ、ローラの伝達トルクにより生じる接線力を、
入力若しくは出力側ローラに作用する接線力に対して、
各ローラを接線力の方向に保持する装置を有しており、
この接線力を保持する装置により発生する力を接線力に
釣り合う様に保持する構造を有するようにしているもの
である。
【0013】入力軸ローラ10Aの入力軸11Aは、軸
受12Aにて支持されている。一方、出力軸ローラ10
Bの出力軸11Bは、軸受12Bに支持された支持アー
ム13Aにて支持されているが、支持アームの軸方向に
対しては、自由度を有している。
【0014】入力トルクTinが入力軸ローラに作用する
とき、両ロール10A,10B間には、押し付け力 Fp
1,Fp2が作用するので、両ローラ接触部には摩擦力が
作用すし、出力軸ローラ10Bに出力トルクToutとし
て伝達される。この時、両ローラ10A,10B間に
は、トルク伝達による反作用力として、接触部の接線方
向に、接線力Ftが作用される。そこで、出力軸ローラ
10Bに作用する接線力Ftに対して、接線力Ftと反対
方向に、この接線力Ftと釣り合う力(保持力)Fhを作
用させることにより、出力軸ローラ10Bは、接線力方
向に移動することなく、その場に保持されることが可能
となる。この保持力を、支持アーム保持力Fhとする。
そして、支持アーム保持力Fhを任意に設定させること
により、許容伝達トルクを自在に制御が可能となる。
【0015】即ち、例えば、支持アーム保持力Fhの最
大値を所定の値に設定することにより、出力軸ローラ1
0Bに作用する接線力Ftが、設定された支持アーム保
持力Fhの最大値を超過した瞬間に、支持アーム13A
は、接線力方向に回転することにより、トルク伝達が開
放される。よって、支持アーム保持力Fhの設定力によ
り、過負荷に対する伝達遮断トルクの任意設定が可能と
なり、駆動伝達装置においては、過負荷に対する駆動系
保護装置となりえる。
【0016】なお、以上の説明では、出力軸10Bの支
持アーム13Bが接線力方向に自由度を有するものとし
て説明したが、入力軸10Aに支持アームを設け、この
支持アームを接線力方向に自由度を有するものとしても
よいものである。
【0017】次に、図2を用いて、本実施形態による駆
動トルク伝達装置を4本ローラに適用した構成について
説明する。図2は、本発明の一実施形態による駆動トル
ク伝達装置を4本ローラに適用した構成を示す原理構成
図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示して
いる。
【0018】本実施形態においては、入力ローラ10A
と、下出力軸ローラ10Bと、カウンタローラ10C
と、上出力軸ローラ10Dとから構成されている。入力
ローラ10Aの入力軸11Aは、完全に拘束された入力
ローラ軸受12Aにて支持されている。下出力軸ローラ
10Bの下出力軸11Bは、下支持アーム13Aにて支
持されている。下支持アーム13Bは、下支持アーム支
持軸12Bの方向に自由度を有する構造である。また、
カウンタローラ10Cのカウンタ軸11Cは、ローラ間
押付け力方向に対して自由度を有するカウンタローラ軸
受12Cにて支持されている。上出力軸ローラ10Dの
上出力軸11Dは、上支持アーム13Bにて支持されて
いる。上支持アーム13Dは、上支持アーム支持軸12
Dの方向に自由度を有する構造である。
【0019】上出力軸ローラ10D,下出力軸ローラ1
0Bは、それぞれ、上ローラ押付け力Fp4,下ローラ押
付け力Fp2により、それぞれ、カウンターローラ軸10
C、入力ローラ軸10Aに押し付けられており、図1に
示した実施形態と同様に、ローラ表面に発生する摩擦力
により、トルクを伝達することを可能にしている。
【0020】入力ローラ軸10Aに作用した入力トルク
Tin1は、入力ローラ押付け力Fp11と下ローラ押付け力
Fp12により、各ローラ10A,10B,10Cの接触
表面には摩擦力が発生する。これにより、カウンターロ
ーラトルクTin2と下出力トルクToutに分配伝達され
る。更に、カウンタローラ押付け力Fp31により、カウ
ンターローラトルクTin2は、上出力トルクTout2へ伝
達される。即ち、入力トルクTin1は、上出力トルクTo
ut2と下出力トルクToutとに、トルク分配伝達されるこ
とになる。
【0021】なお、本方式では、入力軸ローラ10A及
びカウンター軸ローラ10Cに対して、上出力軸ローラ
10D及び下出力軸ローラ10Bのローラ径に径差を設
けることにより、速比を有するピニオンスタンド減速機
となっている。
【0022】入力トルクTin1より分配された上出力ト
ルクTout2と、下出力トルクToutとにより、各ローラ
10B,10Dには、上ローラ接線力Ft2、下ローラ接
線力Ft1が、それぞれのローラ10B,10Dの接線方
向に作用する。この接線力Ft1,Ft2に釣り合う上ロー
ラ支持アーム保持力Fh2、及び下ローラ支持アーム保持
力Fh1が、それぞれの支持アーム13B,13Dを介し
て、各ローラ10B,10Dに作用することにより、上
下出力軸ローラ10B,10Dは接線方向に回転移動さ
れることなく、定位置に保持されて、円滑にトルクを伝
達する。従って、上ローラ支持アーム保持力Fh2及び下
ローラ支持アーム保持力Fh1の最大値を所定の値に設定
することで、その最大設定値を、ローラ接線力Ft1,F
t2が超過した場合、アーム保持力Fh1,Fh1と、ローラ
接線力Ft1,Ft2のバランスがくずれて、上下出力軸ロ
ーラ10B,10Dが、接線力方向へ回転することによ
り、トルク伝達が遮断させ、駆動系の過負荷に対する保
護を可能とする。また、本実施形態においては、下ロー
ラ支持アーム13Bには、支持アーム回転検出機14B
が設けられ、上ローラ支持アーム13Dには、支持アー
ム回転検出機14Dが設けられている。支持アーム回転
検出機14B,14Dは、上下支持アーム13B,13
Dの回転量を検出する。支持アーム13B,13Dの回
転検出値により、上下ローラ支持アーム13B,13D
の回転量が零となるように、上ローラ保持力Fh2,下ロ
ーラ保持力Fh1を制御することにより、上下ローラ保持
力Fh1,Fh2を、上下ローラ接線力Ft1,Ft2に釣り合
わせて、上下出力軸ローラ10B,10Dを定位置制御
することができる。
【0023】また、過負荷により駆動トルク伝達を遮断
した後に復帰する際には、支持アーム回転検出機14
B,14Dによって検出された上下支持アーム13B,
13Dの回転量に基づいて、上下ローラ保持力Fh1,F
h2を制御することにより、上下出力軸ローラ10B,1
0Dを定位置に制御することができるので、定位置復帰
を容易に行うことができる。
【0024】以上のように、本実施形態においては、ロ
ーラ表面の摩擦係数の変化がトルクの伝達遮断値に直接
影響を与えないものである。即ち、従来のローラ式駆動
機では、ローラ押付け力により生じる摩擦接線力を過負
荷による接線力が超過した場合に滑ることにより過負荷
を遮断する構造であるため、ローラ摩擦係数の変化が、
トルクの伝達遮断値に直接影響を与えることになる。し
かしながら、本実施形態の方式では、摩擦係数の変化に
より滑らない十分な押付け力を付与しておき、過負荷へ
の遮断装置は伝達トルクの接線力であるので、この接線
力は、ローラ表面の摩擦係数に一切の影響を付与しない
ものである。従って、ローラ表面の摩擦係数変化に関わ
らず、安定した過負荷に対するトルク遮断による駆動系
保護を可能とする。
【0025】また、従来のローラ式駆動機で伝達トルク
の検出手段を設けて、この伝達トルクが設定値を上回っ
たら、伝達遮断するべくローラ押付け力を除荷する方式
の場合、過負荷の検出精度や、検出システムの安定性
や、更に、過負荷検出してから、ローラ押付け力が除荷
されて、トルクの伝達遮断されるまでの過渡応答性とし
て応答遅れの問題が生じる恐れがある。即ち、検出精度
が悪い、若しくは、検出システムの安定性が低いと、所
望のトルク遮断設定値に対する誤差要因となり、また、
過負荷を検出してからローラ押し付け力を除荷するまで
の過渡応答特性を考えたときに、応答遅れが大きいと、
完全にローラ間押し付け力が除荷されるまでは、過負荷
が駆動系に作用されるので、これも駆動系の過負荷防止
の観点からは好ましくないものである。これら問題に関
しても、本実施形態によれば、過負荷の高精度の検出は
不要であり、過負荷により接線力が、設定保持力を超過
されれば、自動的に、接線力の力でトルク伝達遮断が行
われるので、システムの安定性の向上が図れる。
【0026】次に、図3及び図4を用いて、本発明の一
実施形態による駆動トルク伝達装置である4本ロール式
トルク分配器の構成について説明する。図3は、本発明
の一実施形態による駆動トルク伝達装置である4本ロー
ル式トルク分配器の構成を示す側面図であり、図4は、
図3の側面図である。なお、図2と同一符号は、同一部
分を示している。
【0027】図3及び図4に示すように、入力ローラ1
0Aと、下出力軸ローラ10Bと、カウンタローラ10
Cと、上出力軸ローラ10Dとは、2つのケーシング2
0A,20Bにより、両端軸受け部にて支持されてい
る。
【0028】入力軸ローラ10Aの入力軸11Aは、入
力軸受箱15Aの軸受12Aにより支持されている。入
力軸受箱15Aは、ケーシング20A,20B内にて、
上下に自由度を有しており、入力ローラ軸保持用ジャッ
キ21Aにて定位置にセットされる。従って、入力軸ロ
ーラ10Aは、入力ローラ軸保持用ジャッキ21Aにて
ローラ高さを決定することができる。
【0029】カウンタ軸ローラ10Cのカウンタ軸11
Cは、カウンタ軸受箱15Cの軸受12Cにより支持さ
れている。カウンタ軸受箱15Cは、ケーシング20
A,20B内にて、上下に自由度を有しており、カウン
タローラ軸押付けシリンダー21Cにて押しつけられ
る。従って、カウンタ軸ローラ10Cは、カウンタロー
ラ軸保持用ジャッキ21Cにて入力軸ローラ10Aへ押
し付けられる。これにより、ローラ接触表面での摩擦力
によりトルク伝達が可能になる。
【0030】下出力軸ローラ10Bの出力軸11Bは、
出力ローラ軸受箱15Bの軸受12Bにより両端を支持
されている。出力ローラ軸受箱15Bは、ケーシング2
0A,20Bにて回転支持された下支持アーム13B内
で、摺動可能な構造となっている。また、上出力軸ロー
ラ10Dの出力軸11Dは、出力ローラ軸受箱15Dの
軸受12Dにより両端を支持されている。出力ローラ軸
受箱15Dは、ケーシング20A,20Bにて回転支持
された上支持アーム13D内で、摺動可能な構造となっ
ている。上下出力軸ローラ10D,10Bは、それぞ
れ、支持アーム20A,20B内に配置された上下出力
ローラ押付けシリンダー21B,21Dにて、カウンタ
ローラ軸10C,入力ローラ軸10Aに押し付けられる
ので、摩擦力でトルクを分配伝達する。上下支持アーム
13B,13Dは、それぞれ、上下支持アーム用シリン
ダー22B,22Dで、任意設定力で保持されており、
この設定値により過負荷時のトルク伝達遮断値を決定で
きる。
【0031】また、下支持アーム13Bには、支持アー
ム回転検出機14Bが設けられ、上ローラ支持アーム1
3Dには、支持アーム回転検出機14Dが設けられてい
る。支持アーム回転検出機14Bによって検出された下
支持アーム13Bの回転量は、制御手段30Bに入力す
る。制御手段30Bは、支持アーム13Bの回転検出値
により、下ローラ支持アーム13Bの回転量が零となる
ように、下出力ローラ押付けシリンダー21Bを制御し
て、下出力軸ローラ10Bを定位置制御することができ
る。また、支持アーム回転検出機14Dによって検出さ
れた上支持アーム13Dの回転量も、同様に、制御手段
に取り込まれ、上ローラ支持アーム13Dの回転量が零
となるように、上出力ローラ押付けシリンダー21Dを
制御して、上出力軸ローラ10Dを定位置制御する。
【0032】次に、図5を用いて、本発明の一実施形態
による駆動トルク伝達装置である4本ロール式トルク分
配器を用いた圧延機の駆動装置の構成について説明す
る。図5は、本発明の一実施形態による駆動トルク伝達
装置である4本ロール式トルク分配器を用いた圧延機の
駆動装置の構成を示す側面図である。
【0033】トルク分配器50Aは、図3及び図4に示
した構成を有している。図3に示した入力軸ローラ10
Aは、ギヤカップリング52Aによって、ミル駆動用モ
ータ53Aに連結されている。また、図3に示した上下
出力軸ローラ10D,10Bは、上下スピンドル51
A,51Bを介して、上下ワークロール54A,54B
に連結されている。上下ワークロール54A,54B
は、圧延材55Aを圧延しており、例えば、板切れ,上
下ワークロール内での動力循環等により、ミルロール5
4A,54Bより、トルク分配器50A側に過負荷が伝
達されたときには、トルク分配器50Aの出力軸ローラ
に作用する接線力Ftが、設定された支持アーム保持力
Fhの最大値を超過した瞬間に、出力軸ローラの支持ア
ームが接線力方向に回転することにより、トルク伝達が
開放されて、上下出力軸ローラ10D,10Bの伝達遮
断により、過負荷から駆動系を保護することができる。
【0034】なお、以上の説明では、出力軸ローラに作
用する接線力Ftが、設定された支持アーム保持力Fhの
最大値を超過した瞬間に、トルク伝達を開放するものと
したが、例えば、上スピンドル51Aに、トルクを検出
する伝達トルク検出器61を備え、制御手段60は、伝
達トルク検出器61によって検出されたトルクが所定の
値を越えたとき、図3に示した上下支持アーム用シリン
ダー22B,22Dが発生する支持アーム保持力Fhを
零になるように制御することにより、出力軸ローラの支
持アームが接線力方向に回転して、トルク伝達が開放さ
れて、上下出力軸ローラ10D,10Bの伝達遮断によ
り、過負荷から駆動系を保護することもできる。
【0035】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、過負荷時には、安定,高精度なトルク遮断が可能に
なるので、駆動系の強度安全率を最小限にとどめること
が可能となり、従って、スピンドルのスイング径の最小
化、ひいてはミルロールの小径化が可能となる。その結
果、駆動系の強度を最小にできることにより、小径圧延
ロールの直接駆動が可能となる。また、製造原価低減を
も図ることが可能となる。さらに、伝達遮断後の復旧も
簡易に行えるので、圧延ラインを止める必要が無く、圧
延設備での生産効率も向上を図れる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、過負荷トルクに対し
て、任意の設定トルク値で、トルク伝達を解除すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による駆動トルク伝達装置
を2本ローラに適用した構成を示す原理構成図である。
【図2】本発明の一実施形態による駆動トルク伝達装置
を4本ローラに適用した構成を示す原理構成図である。
【図3】本発明の一実施形態による駆動トルク伝達装置
である4本ロール式トルク分配器の構成を示す側面図で
ある。
【図4】図3の側面図である。
【図5】本発明の一実施形態による駆動トルク伝達装置
である4本ロール式トルク分配器を用いた圧延機の駆動
装置の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
10A…入力軸ローラ 10B,10D…出力軸ローラ 10C…カウンタ軸ローラ 11A…入力軸 11B,11D…出力軸 11C…カウンタ軸 12A…入力ローラ軸受 12B,12D…支持アーム軸受 12C…カウンターローラ軸受 13A,13B…支持アーム 14D,14D…支持アーム回転検出機 15A…入力ローラ軸受箱 15B,15D…支持アーム軸受箱 15C…カウンターローラ軸受箱 20A,20B…ケーシング 21A…入力ローラ保持用ジャッキ 21B,21D…アーム支持用シリンダー 21C…カウンターローラ押付け用シリンダー 22B,22D…ローラ押付けシリンダー 30B,60…制御手段 50A…トルク分配器 51A…上スピンドル 51B…下スピンドル 52A…ギヤカップリング 53A…ミル駆動モータ 54A…上作業ローラ 54B…下作業ローラ 55A…圧延材 61…伝達トルク検出器 Fh…支持アーム保持力 Ft…出力軸ローラに作用する接線力
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−71409(JP,A) 特開 平3−174905(JP,A) 特開 平1−182655(JP,A) 特開 昭62−13206(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 35/10 B21B 35/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力ローラと出力ローラを互いに押しつけ
    て、ローラ間に接線荷重を付与し、この接線荷重に基づ
    く摩擦力によって入力ローラから出力ローラへトルクを
    伝達する圧延機の駆動トルク伝達装置において、 上記入力ローラ若しくは出力ローラは、接線力方向に対
    して自由度を有しており、かつ、ローラの伝達トルクに
    より生じる接線力に対して各ローラを接線力の方向に保
    持する保持手段を備え、 上記保持手段により発生する保持力を上記接線力に釣り
    合うようにし、 上記保持手段が発生する保持力の最大値を、上記接線力
    が越えることにより、上記入力ローラ若しくは出力ロー
    ラは、自由度を有する接線方向に移動してトルク伝達を
    遮断する ことを特徴とする圧延機の駆動トルク伝達装
    置。
  2. 【請求項2】動力源と、この動力源から発生するトルク
    を2軸に分配するトルク分配器と、このトルク分配器に
    よって分配されたトルクをそれぞれ伝達するスピンドル
    とを有し、これらのスピンドルによってワークロールを
    駆動する圧延機の駆動装置において、 上記トルク分配器は、 入力ローラと、この入力ローラに押しつけられてトルク
    が伝達する第1の出力ローラとカウンタローラと、この
    カウンタローラに押しつけられてトルクが伝達される第
    2の出力ローラとから構成され、 上記入力ローラ若しくは出力ローラは、接線力方向に対
    して自由度を有しており、かつ、ローラの伝達トルクに
    より生じる接線力に対して各ローラを接線力の方向に保
    持する保持手段を備え、 上記保持手段により発生する保持力を上記接線力に釣り
    合うようにし、 上記保持手段が発生する保持力の最大値を、上記接線力
    が越えることにより、上記入力ローラ若しくは出力ロー
    ラは、自由度を有する接線方向に移動してトルク伝達を
    遮断する ことを特徴とする圧延機の駆動装置。
  3. 【請求項3】請求項記載の圧延機の駆動装置におい
    て、 上記トルク分配器から上記ワークロールに伝達される伝
    達トルクを検出するトルク検出手段と、 このトルク検出手段によって検出されたトルクが所定値
    よりも大きくなると、上記保持手段が発生する保持力を
    解放する制御手段とを備えたことを特徴とする圧延機の
    駆動装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102581022A (zh) * 2012-02-20 2012-07-18 深圳市浩能科技有限公司 一种电池极片碾压机动力传动系统

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