JP3423588B2 - 車両の電源線異常検出装置及び車両用電源供給装置 - Google Patents

車両の電源線異常検出装置及び車両用電源供給装置

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JP3423588B2
JP3423588B2 JP24321897A JP24321897A JP3423588B2 JP 3423588 B2 JP3423588 B2 JP 3423588B2 JP 24321897 A JP24321897 A JP 24321897A JP 24321897 A JP24321897 A JP 24321897A JP 3423588 B2 JP3423588 B2 JP 3423588B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両の電源線異常検
出装置及び車両用電源供給装置に関し、特に電源部と負
荷とを接続する電源線の短絡等の異常を検出する車両の
電源線異常検出装置、及び電源部の電源を電源線を介し
て負荷に供給する車両用電源供給装置に適用し得る。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用電源供給装置では、一般に
図9示すように、車体のエンジンルーム内に設けられた
バッテリ1から出る電力は、バッテリ1の近傍に設けら
れた図示しないヒューズボックスに収容されたヒュージ
ブルリンク2、及びエンジンルーム内に配索されたバッ
テリ電源線L1を介して運転席のイグニッションキース
イッチ3に至り、このイグニッションキースイッチ3の
各ポジションに応じて運転席のカウルサイド内側に配さ
れた図示しないヒューズボックス内のヒューズ4a〜4
c及び電源線L1a〜L1cを介して車両内の各部に設
けられている各負荷に供給されると共に、バッテリ1の
近傍に設けられた図示しないヒューズボックスに収容さ
れたヒューズ5及びバッテリ電源線L2を介して常時電
源供給を必要とする例えば時計6などの負荷にも供給さ
れるようになっている。
【0003】ところで、上述した車両用電源供給装置に
おいて、エンジンルーム内に配索したバッテリ電源線L
1及びL2は車両の走行中に絶え間ない振動を受け、こ
れらが車体の角部等に接触していると、その絶縁被覆が
損傷してその部分と車体との間にショート、断続ショー
ト(レアショート)、リークなどの電源線異常が生じる
ようになる。
【0004】ここでレアショートが生じた場合、ヒュー
ズ5は比較的溶断しやすい構成になっているので問題な
いが、ヒュージブルリンク2はこのような僅かな電流の
増加では発熱が少ないので、異常であってもヒュージブ
ルリンク2の溶断によって回路遮断できない。このた
め、例えば図中×で示す箇所において電源線に絶縁被覆
の損傷があると、この箇所で電線と車体との接触による
スパークが発生し、絶縁被層のさらなる劣化を招くこと
になる。。
【0005】かかる課題を解決するため従来、バッテリ
直後の電線電流を検出すると共に電装品に流れている電
流の総和を検出し、バッテリ直後の電線電流が電装品電
流の総和よりも一定値以上大きかった場合に異常電流が
流れていると判断してバッテリ直後の電線中に設けた遮
断器を作動させることにより、ワイヤハーネスの噛込
み、干渉等による異常電流によって生じる火災を未然に
防ぐ火災予防装置が提案されている(特開昭60−20
3551号公報参照)。
【0006】また電線を流れる電流値を検出する電流検
出手段と、当該検出電流値を微分する微分演算手段とを
設け、微分演算手段により得られる微分波形に基づいて
レアショートを検出するようになされた異常電流検出装
置が提案されている(特願平8−218605号参
照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の電源線の異常検出装置では、電源線を流
れる電流値に基づいて電源線の異常を検出するようにし
ているため、電源線の損傷に起因する異常を検出するに
は、これとは別の要因、すなわち負荷電流のばらつき、
温度、バッテリ残量に応じて変化する電流値を考慮した
検出処理を行わなければならない。この結果、電源線異
常の検出処理が複雑化すると共にそのための構成も複雑
にならざるを得なかった。
【0008】本発明は以上の点を考慮してなされたもの
で、簡易な構成により正確にレアショート等の電源線の
異常を検出し得る車両の電源線異常検出装置、及び異常
を検出した電源線への電源供給を停止することにより電
源線のさらなる劣化を確実に防止し得る車両用電源供給
装置を提案しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め本発明により成された請求項1に記載の車両の電源線
異常検出装置は、図1及び図2の基本構成図に示すよう
に、車両に搭載されたバッテリやオルタネータ等の電源
部100と負荷101A、101Bとを接続する電源線
BL上の前記電源部直後の電圧値を検出する電源電圧
出点との間にレアショートが発生していることを検出す
るため設けた前記電源線BL上の電源線電圧検出点に接
続され、該電源線電圧検出点での電圧値を検出する電圧
検出手段103(111)と、前記電源部直後の前記電
源線電圧検出点の電圧値と前記電圧検出手段によって検
出した前記電源線電圧検出点の電圧値とを比較する電圧
比較手段104(112)と、該電圧検出手段103
(111)によって検出した前記電源線電圧検出点の
圧値が、前記電源部直後の前記電源電圧検出点の電圧値
よりも所定値以上小さくなったとき、前記2つの検出点
間にレアショートが発生していると判断する。
【0010】以上の構成において、電源線BLを流れる
電流値と比較して、負荷101A、101Bの動作や、
温度、バッテリ残量に起因するばらつきの少ない電源線
BLの電圧値に基づいて異常を検出するようにしたの
で、負荷101A、101Bの動作や、温度、バッテリ
残量を考慮することなく単に電圧値が小さくなったとき
に電源線に異常があると判断すればよくなり、レアショ
ートの電源線の異常を容易に検出できるようになる。こ
の結果、簡易な構成により正確にレアショートの電源線
の異常を検出し得る車両の電源線異常検出装置を実現で
きるようになる。特に、電圧検出手段103(111)
により検出された電源線電圧検出点の電圧値と電源部の
電圧値とを比較するし、検出された電圧値が、電源部の
電圧値を基準として、電源部の電圧値よりも所定値以上
小さくなったとき電源線BLに異常があること検出する
ようにしたので、例えばある所定の閾値を設定しこの閾
値と電源線の検出電圧値とを比較するして異常を検出す
る場合と比較して、電源電圧が変動したときの誤検出を
回避できるようになる。この結果、電源線BLの異常を
一段と的確に検出し得る車両の電源線異常検出装置を実
現できるようになる。
【0011】
【0012】
【0013】また本発明により成された請求項2に記載
の車両の電源線異常検出装置は、図1の基本構成図に示
すように、車両に搭載されたバッテリやオルタネータ等
の電源部100と負荷101A、101Bとを接続する
電源線BL上の前記電源部直後の電圧値を検出する電源
電圧検出点との間にレアショートが発生していることを
検出するため設けた、前記電源部に接続された共通電源
線BL100から分岐した各分岐電源線BL101、B
L102上の電源線電圧検出点の各電圧値を検出する電
圧検出手段103A、103Bと、当該電圧検出手段1
03A、103Bにより検出された電源線電圧検出点の
各電圧値と前記電源部直後の電源電圧検出点の電圧値と
を比較すると共に、当該電圧検出手段により検出された
電圧値相互を比較する電圧値比較手段104と、前記電
圧値比較手段104により得られた比較結果に基づいて
前記電源線の異常箇所を特定する異常箇所特定手段10
6とを具える。
【0014】以上の構成において、例えば共通電源BL
100でショートが発生した場合には第1及び第2の電
圧値は電源電圧に対して一様に低い値となるので、異常
箇所特定手段106は共通電源BL100でショートが
発生していると特定できる。これに対して、第1の電圧
検出手段103Aが電圧検出を行った分岐電源線BL1
01でショートが発生した場合には、電圧値比較手段1
04による比較結果は、電源電圧値>第2の電圧値>第
1の電圧値、となるので、異常箇所特定手段106は第
1の電圧検出手段103Aが電圧検出を行った分岐電源
線BL101でショートが発生していると特定できる。
また第2の電圧検出手段103Bが電圧検出を行った分
岐電源線BL102でショートが発生した場合には、電
圧値比較手段104による比較結果は、電源電圧値>第
1の電圧値>第2の電圧値、となるので、異常箇所特定
手段106は第2の電圧検出手段103Bが電圧検出を
行った分岐電源線BL102でショートが発生している
と特定できる。
【0015】この結果、簡易な構成により正確にレアシ
ョート等の電源線BLの異常を検出し得ると共に、当該
異常箇所を特定し得る車両の電源線異常検出装置を実現
できるようになる。
【0016】また本発明により成された請求項3に記載
の車両の電源線異常検出装置は、図2の基本構成図に示
すように、車両に搭載されたバッテリやオルタネータ等
の電源部100と負荷101A、101Bとを接続する
電源線BL上の前記電源部直後の電圧値を検出する電源
電圧検出点との間にレアショートが発生していることを
検出するため設けた、前記電源線BLの上流側と下流側
の第1及び第2の電源線電圧検出点で前記電源線上の電
圧値をそれぞれ検出する第1及び第2の電圧検出手段1
11A及び111Bと、当該第1及び第2の電圧検出手
段111A及び111Bによりそれぞれ検出された第1
及び第2の電圧値と前記電源部100直後の電圧値と比
較すると共に、当該第1及び第2の電圧値を相互に比較
する電圧値比較手段112と、前記電圧値比較手段によ
り得られた比較結果に基づいて前記電源線の異常箇所を
特定する異常箇所特定手段114とを具える。
【0017】以上の構成において、例えば第1の電圧検
出手段111Aが電圧検出を行った箇所よりも上流側で
ショートが発生した場合には、第1及び第2の電圧値は
電源電圧に対して一様に低い値となるので、異常箇所特
定手段114は第1の電圧検出手段111Aが電圧検出
を行った箇所よりも上流側でショートが発生していると
特定できる。これに対して、第1の電圧検出手段111
Aが電圧検出を行った箇所と、第2の電圧検出手段11
1Bが電圧検出を行った箇所の間の電源線でショートが
発生した場合には、電圧値比較手段112による比較結
果は、電源電圧値>第1の電圧値>第2の電圧値、とな
るので、異常箇所特定手段114は第1の電圧検出手段
111Aが電圧検出を行った箇所と、第2の電圧検出手
段111Bが電圧検出を行った箇所の間の電源線でショ
ートが発生していると特定できる。
【0018】この結果、簡易な構成により正確にレアシ
ョート等の電源線BLの異常を検出し得ると共に、当該
異常箇所を特定し得る車両の電源線異常検出装置を実現
できるようになる。これにより、例えば電源線BLが非
常に長いものであるような場合に、異常が検出された区
間のみを交換したり、修理することができるようにな
る。
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】また本発明により成された請求項4に記載
の車両の電源線異常検出装置は、請求項2又は請求項3
異常箇所特定手段106(114)により特定された
電源線BLの異常箇所を表示する表示手段107(11
5)を具えるようにした。
【0023】以上の構成において、ユーザは表示手段1
07(115)を見ることにより、電源線BLの異常を
有無を知ることができると共にその異常箇所がどの電源
線であるかを知ることができるようになる。従って、ユ
ーザはわざわざ各電源線に異常があるか否かをテスタ等
を用いた手作業により探さなくても済むようになり、容
易に異常な電源線の交換や修理を行うことができるよう
になる。
【0024】また本発明により成された請求項5に記載
の車両用電源供給装置は、図1及び図2の基本構成図に
示すように、バッテリやオルタネータ等の電源部100
と負荷101A、101Bとを接続する電源線BLと、
当該電源線BL上に設けられ当該電源線BLを通じての
前記負荷101A、101Bへの電源の供給をオンオフ
する電源線開閉手段102A〜102C(110A、1
10B)とを有する車両用電源供給装置において、車両
に搭載されたバッテリやオルタネータ等の電源部100
と負荷101A、101Bとを接続する電源線BL上の
前記電源部直後の電圧値を検出する電源電圧検出点との
間にレアショートが発生していることを検出するため設
けた前記電源線BL上の検出点に接続され、該検出点で
の電圧値を検出する電圧検出手段103(111)と、
前記電源部直後の前記電源電圧検出点の電圧値と前記電
圧検出手段によって検出した前記電源線電圧検出点の
圧値とを比較する電圧比較手段104(112)と、該
電圧検出手段103(111)によって検出した電圧値
が、前記電源部直後の電圧値よりも所定値以上小さくな
ったとき、前記2つの検出点間にレアショートが発生し
ていると判断して前記電源線開閉手段102A〜102
C(110A、110B)をオンオフ制御する開閉制御
手段105(113)とを具える。
【0025】以上の構成において、電圧検出手段103
(111)による検出電圧値が電源電圧よりも低いこと
を表す検出結果が得られると、開閉制御手段105(1
13)によって自動的に電源線BLへの電源供給が停止
される。この結果、レアショート等の異常が発生した電
源線BLのさらなる劣化が防止されるようになる。
【0026】また本発明により成された請求項6に記載
の車両用電源供給装置は、図1の基本構成図に示すよう
に、バッテリやオルタネータ等の電源部100と負荷1
01A、101Bとを接続する電源線BLと、当該電源
線BL上に設けられ当該電源線BLを通じての前記負荷
101A、101Bへの電源の供給をオンオフする電源
線開閉手段102A〜102C(110A、110B)
とを有する車両用電源供給装置であって、車両に搭載さ
れたバッテリやオルタネータ等の電源部100と負荷1
01A、101Bとを接続する電源線BLの前記電源部
直後の電圧値を検出する電源電圧検出点との間にレアシ
ョートが発生していることを検出するため設けた、前記
電源部100に接続された共通電源線BLから分岐した
分岐電源線BL101、BL102上の電源線電圧検出
点の電圧値を検出する電圧検出手段103A、103B
と、当該電圧検出手段103A、103Bによりそれぞ
れ検出された前記電源線電圧検出点の各電圧値と前記電
源部直後の前記電源電圧検出点の電圧値とを比較すると
共に、当該電圧値相互を比較する電圧値比較手段104
と、前記電圧値比較手段104により得られた比較結果
に基づいて前記電源線BLの異常箇所を特定する異常箇
所特定手段106と、当該異常箇所特定手段106によ
り特定された異常電源線の直前に設けられた前記電源線
開閉手段102A〜102C(110A、110B)を
オフ制御する開閉制御手段105とを具える。
【0027】以上の構成において、例えば共通電源BL
100でショートが発生した場合には第1及び第2の電
圧値は電源電圧に対して一様に低い値となるので、異常
箇所特定手段106は共通電源BL100でショートが
発生していると特定し、開閉制御手段105は共通電源
線BL100上に設けられた電源線開閉手段102Aを
オフ制御する。
【0028】これに対して、第1の電圧検出手段103
Aが電圧検出を行った分岐電源線BL101でショート
が発生した場合には、電圧値比較手段104による比較
結果は、電源電圧値>第2の電圧値>第1の電圧値、と
なるので、異常箇所特定手段106は第1の電圧検出手
段103Aが電圧検出を行った分岐電源線BL101で
ショートが発生していると特定し、開閉制御手段105
は第1の電圧検出手段103Aが電圧検出を行った分岐
電源線BL101上に設けられた電源線開閉手段102
Bをオフ制御する。
【0029】また第2の電圧検出手段103Bが電圧検
出を行った分岐電源線BL102でショートが発生した
場合には、電圧値比較手段104による比較結果は、電
源電圧値>第1の電圧値>第2の電圧値、となるので、
異常箇所特定手段106は第2の電圧検出手段103B
が電圧検出を行った分岐電源線BL102でショートが
発生していると特定し、開閉制御手段105は第2の電
圧検出手段103Bが電圧検出を行った分岐電源線BL
102上に設けられた電源線開閉手段102Cをオフ制
御する。
【0030】この結果、車両に配索された多数の電源線
の中からレアショート等の異常が発生した電源線を的確
に特定して、その電源線への電源供給のみを有効に停止
できるようになることにより、正常な電源線を介して電
源供給を受けている負荷はそのまま作動させて、異常電
源線のさらなる劣化を防止できるようになる。
【0031】また本発明により成された請求項7に記載
の車両用電源供給装置は、図2の基本構成図に示すよう
に、バッテリやオルタネータ等の電源部100と負荷1
01A、101Bとを接続する電源線BLと、当該電源
線BL上に設けられ当該電源線BLを通じての前記負荷
101A、101Bへの電源の供給をオンオフする電源
線開閉手段102A〜102C(110A、110B)
とを有する車両用電源供給装置であって、車両に搭載さ
れたバッテリやオルタネータ等の電源部と負荷とを接続
する電源線上の前記電源部直後の電圧値を検出する電源
電圧検出点との間にレアショートが発生していることを
検出するため設けた、前記電源線BL上の電圧値を上流
側と下流側の第1及び第2の電源線電圧検出点でそれぞ
れ検出する第1及び第2の電圧検出手段111A、11
1Bと、当該第1及び第2の電圧検出手段111A、1
11Bによりそれぞれ検出された第1及び第2の電源線
電圧検出点の電圧値と前記電源部100直後の電源電圧
検出点の電圧値とを比較するすると共に、当該第1及び
第2の電圧値を相互に比較する電圧値比較手段112
と、前記電圧値比較手段112により得られた比較結果
に基づいて電源線BLの異常箇所を特定する異常箇所特
定手段114と、当該異常箇所特定手段114により特
定された異常電源線の直前に設けられた電源線開閉手段
110A、110Bをオフ制御する開閉制御手段113
とを具える。
【0032】以上の構成において、例えば第1の電圧検
出手段111Aが電圧検出を行った箇所よりも上流側で
ショートが発生した場合には、第1及び第2の電圧値は
電源電圧に対して一様に低い値となるので、異常箇所特
定手段114は第1の電圧検出手段111Aが電圧検出
を行った箇所よりも上流側でショートが発生していると
特定し、開閉制御手段113は第1の電圧検出手段11
1Aが電圧検出を行った箇所の直前に設けられた電源線
開閉手段110Aをオフ制御する。
【0033】これに対して、第1の電圧検出手段111
Aが電圧検出を行った箇所と、第2の電圧検出手段11
1Bが電圧検出を行った箇所の間の電源線でショートが
発生した場合には、電圧値比較手段112による比較結
果は、電源電圧値>第1の電圧値>第2の電圧値、とな
るので、異常箇所特定手段114は第1の電圧検出手段
111Aが電圧検出を行った箇所と、第2の電圧検出手
段111Bが電圧検出を行った箇所の間の電源線でショ
ートが発生していると特定し、開閉制御手段113は第
2の電圧検出手段111Bが電圧検出を行った箇所の直
前に設けられた電源線開閉手段110Bをオフ制御す
る。
【0034】この結果、ある電源線でレアショート等の
異常が発生した場合に、その電源線について上流側から
下流側に亘って全て電源供給を停止するのではなく、実
際に異常が発生している部分以降の電源供給のみを有効
に停止することができるようになる。これにより、電源
線の途中に分岐箇所があるような場合でも、例えば分岐
箇所よりも下流側で異常が検出されたときには、その分
岐箇所を介して電源供給を受けている負荷はそのまま作
動させて、異常電源線のさらなる劣化を防止できるよう
になる。
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づき本発明の一実
施形態を説明する。
【0039】(1)第1の実施形態 図3において、10は全体として車両用電源供給装置を
示し、バッテリ11及びオルタネータ12でなる電源部
により発生された電源をワイヤハーネスと呼ばれる電源
線BLを介して多数の負荷に供給するようになされてい
る。なお図3では、説明を簡単化するために、多数の負
荷のうち2つの負荷13、14のみを示した。
【0040】電源部から導出された電源線BL上にはヒ
ュージブルリンクFLが接続されており、これによりヒ
ュージブルリンクFL以降の電源線BLにデッドショー
トが発生したときヒュージブルリンクFLが溶断するこ
とにより電源部からショート箇所に向かって過電流が流
れることを防止できるようになっている。
【0041】かかる構成に加えて、車両用電源供給装置
10においては、ヒュージブルリンクFLの直後の電源
線BL上に電源線開閉手段としてのオンオフスイッチS
W1が設けられていると共に、当該オンオフスイッチS
W1の下流側の検出点K1には電圧検出手段としてのF
ET15が接続されている。
【0042】すなわちゲートに検出点K1が接続され、
ソースが接地され、かつドレインが抵抗R1を介して安
定化電圧VDDによりプルアップされたFET15のドレ
イン電圧を検出することにより、検出点K1の電圧を検
出するようになっている。実際には、検出点K1の電圧
が高いほどこれに比例してドレイン電圧が低くなること
を考慮して続くCPU18で検出点K1の電圧を算出す
るようになっている。
【0043】また車両用電源供給装置10は、電源部か
ら出力される電源電圧を検出するために、電源部直後の
電源線BL上の検出点K0にFET16が接続されてい
る。すなわちゲートに検出点K0が接続され、ソースが
接地され、かつドレインが抵抗R2を介して安定化電圧
VDDによりプルアップされたFET16のドレイン電圧
を検出することにより、検出点K0の電圧を検出するよ
うになっている。このときFET15の場合と同様に、
検出点K0の電圧が高いほどこれに比例してドレイン電
圧が低くなることを考慮して続くCPU18で検出点K
0の電圧を算出するようになっている。なおFET15
とFET16は同様の特性のものが用いられていると共
に、抵抗R1と抵抗R2の抵抗値は等しい値とされてい
る。
【0044】FET15のドレイン電圧値はアナログデ
ィジタル変換回路(A/D)17を介して中央処理ユニ
ット(CPU)18に入力されると共に、FET16の
ドレイン電圧値はアナログディジタル変換回路(A/
D)19を介してCPU18に入力される。CPU18
は予めROM(Read Only Memory)20に格納されたプ
ログラムに従い、必要に応じてRAM(Random Access
Memory)21に処理結果を書き込みながら所定の処理を
実行することにより、電源線BLにレアショートが発生
しているか否かを判断する。
【0045】具体的には、CPU18は、図4に示すよ
うな処理手順を実行する。CPU18はステップSP0
で処理を開始した後、先ずステップSP1においてカウ
ンタ22のカウント値Cをリセットし、ステップSP2
において内部タイマーをリセットすることにより初期状
態とする。
【0046】次にCPU18はステップSP3におい
て、A/D変換回路17及び18からの出力を所定のサ
ンプリング間隔でサンプリングする。この実施形態の場
合には、5[msec]の間隔でサンプリングする。続くス
テップSP4ではサンプリングしたA/D変換回路17
及び18の出力から検出点K1及びK0の電圧値V1及
びV2を算出する。
【0047】次にCPU18はステップSP5におい
て、検出点K1の電圧値V1が検出点K0の電圧値VB
から所定値Hを引いた値よりも小さいか否か判断し、小
さい場合にはステップSP6に移り、小さくない場合に
はステップSP7に移る。そしてステップSP6に移っ
た場合にはカウンタ22のカウント値Cをインクリメン
トし、これに対してステップSP7に移った場合にはカ
ウンタ22のカウント値Cをそのままとする。
【0048】ステップSP8では、内部タイマの時間T
が100[msec]に達しているか否か判断し、達してい
ない場合にはステップSP3に戻ってステップSP3〜
SP7の処理を再び行う。これに対して内部タイマの時
間Tが100[msec]に達した場合にはステップSP9
に進む。
【0049】ステップSP9では、内部カウンタ22の
カウント値Cが3以上であるか否か判断する。すなわち
100[msec]の検出期間内で、検出点K1の電圧値V
1が検出点K0の電圧値VBから所定値Hを引いた値よ
りも小さかった回数が3回以上あったか否か検出する。
【0050】そしてカウント値Cが3回以上であった場
合、このことは図3に示すように検出点K0と検出点K
1の間のある位置STで電源線BLにレアショートが発
生していることを意味することにより、このときステッ
プSP10に移ってオンオフスイッチSW1にオフ制御
信号S1を送出してオンオフスイッチSW1以降の電源
線BLへの電源供給を停止させる。これによりレアショ
ート位置STでの電源線のさらなる劣化を防止できるよ
うになる。
【0051】次にCPU18はステップSP11におい
て、警告表示器23に異常表示信号S2を送出すること
により警告表示器23に電源線BLに異常があることを
示す警告表示をさせる。これによりユーザは警告表示器
23を見ることにより、電源線BLの異常を有無を知る
ことができるようになる。従って、ユーザはわざわざ各
電源線に異常があるか否かをテスタ等を用いた手作業に
より探さなくても済むようになり、容易に異常な電源線
の交換や修理を行うことができるようになる。
【0052】CPU18はステップSP11の処理の後
ステップSP12に進んで当該処理手順を終了する。
【0053】かくして以上の構成によれば、電源線BL
の電圧値V1に基づいて電源線BLのレアショートの有
無を検出するようにしたことにより、電源線BLを流れ
る電流値に基づいてレアショートの有無を検出する場合
と比較して、負荷の動作や、温度、バッテリ残量に起因
するばらつきの少ない電源線BLの電圧値V1に基づい
てレアショートを検出できるようになるので、負荷の動
作や、温度、バッテリ残量を考慮することなく単に電圧
値V1が小さくなったときに電源線BLに異常があると
判断すればよくなり、レアショートを容易に検出できる
ようになる。この結果、簡易な構成により正確にレアシ
ョート等の電源線BLの異常を検出できるようなる。
【0054】また検出した電圧値V1が電源部の電圧値
V0よりも所定値H以上小さくなったとき電源線BLに
異常があることと判断するようにしたので、例えばある
所定の閾値を設定しこの閾値と電源線BLの検出電圧値
V1を比較して異常を検出する場合と比較して、電源電
圧V0が変動したときの誤検出を回避できるようにな
る。この結果、電源線BLの異常を一段と的確に検出す
ることができるようになる。
【0055】なお上述した第1の実施形態においては、
所定期間内において、検出された電圧値V1が電源部の
電圧値V0よりも所定値H以上小さくなった回数がある
回数以上となった場合に電源線BLに異常があると判断
した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例
えば所定期間内において、検出された電圧値V1が0
[V]となった回数がある回数以上となった場合に電源
線BLに異常があると判断するようにしてもよい。
【0056】(2)第2の実施形態 図3との対応部分に同一符号を付して示す図5におい
て、30は全体として第2の実施形態の車両用電源供給
装置を示し、電源部に接続された共通電源線BL1から
分岐した2つの分岐電源線BL2及びBL3上の分岐点
近傍にはそれぞれオンオフスイッチSW2及びSW3が
設けられていると共に、各分岐電源線BL2及びBL3
上の検出点K2及びK3には分岐電源線BL2及びBL
3の電圧値を検出する第1及び第2の電圧検出手段とし
てのFET31及び32が接続されている。
【0057】そしてFET31のドレイン電圧値はA/
D変換回路33を介してCPU35に入力されると共
に、FET32のドレイン電圧値はA/D変換回路34
を介してCPU35に入力される。CPU35は予めR
OM36に格納されたプログラムに従い、必要に応じて
RAM37に処理結果を書き込みながら所定の処理を実
行することにより、電源線BL1〜BL3にレアショー
トが発生しているか否かを判断すると共に、レアショー
トが発生している電源線がどの電源線BL1、BL2又
はBL3かを特定するようになされている。
【0058】具体的には、CPU35は、図6に示すよ
うな処理手順を実行する。CPU35はステップSP2
0で処理を開始した後、先ずステップSP21におい
て、A/D変換回路19、33、34からのデータを取
り込み、続くステップSP22において、A/D変換回
路19、33、34の出力から検出点K0、K2及びK
3の電圧値VB、V2及びV3を算出する。
【0059】次にCPU35はステップSP23におい
て、各電圧値VB、V2及びV3が等しいか否か判断
し、等しい場合には電源線BL1〜BL3には異常が無
いと判断してステップSP24に移って当該処理手順を
終了する。これに対してステップSP23で否定結果が
得られた場合にはステップSP25に移る。
【0060】ステップSP25では、検出点K0の電圧
値VBが検出点K2及びK3の電圧値V2及びV3より
も大きくかつ電圧値V2及びV3が等しいか否か判断す
る。そしてCPU35はステップSP25で肯定結果が
得られると、図5に示す共通電源線BL1上のある位置
ST1でレアショートが発生していると判断し、ステッ
プSP26に移ってオンオフスイッチSW1にオフ制御
信号S3を送出してオンオフスイッチSW1以降の電源
線BLへの電源供給を停止させる。これによりレアショ
ート位置ST1での電源線のさらなる劣化を防止できる
ようになる。次にCPU35はステップSP27におい
て、警告表示器38に異常表示信号S6を送出すること
により警告表示器38に共通電源線BL1に異常がある
ことを示す警告表示をさせる。
【0061】これに対して、CPU35はステップSP
25で否定結果が得られると、ステップSP28に移
る。ステップSP28では、検出点K0の電圧値VBが
検出点K2の電圧値V2よりも大きく、かつ検出点K2
の電圧値V2が検出点K3の電圧値V3よりも大きいか
否か判断する。
【0062】そしてCPU35はステップSP28で肯
定結果が得られると、図5に示す分岐電源線BL3上の
ある位置ST3でレアショートが発生していると判断
し、ステップSP29に移ってオンオフスイッチSW3
にオフ制御信号S5を送出してオンオフスイッチSW3
以降の分岐電源線BL3への電源供給を停止させる。こ
れによりレアショート位置ST3での電源線のさらなる
劣化を防止できるようになる。次にCPU35はステッ
プSP27において、警告表示器38に異常表示信号S
6を送出することにより警告表示器38に分岐電源線B
L3に異常があることを示す警告表示をさせる。
【0063】CPU35はステップSP28で否定結果
が得られると、ステップSP30に移る。ステップSP
30では、検出点K0の電圧値VBが検出点K3の電圧
値V3よりも大きく、かつ検出点K3の電圧値V3が検
出点K2の電圧値V2よりも大きいか否か判断する。
【0064】そしてCPU35はステップSP30で肯
定結果が得られると、図5に示す分岐電源線BL2上の
ある位置ST2でレアショートが発生していると判断
し、ステップSP31に移ってオンオフスイッチSW2
にオフ制御信号S4を送出してオンオフスイッチSW2
以降の分岐電源線BL2への電源供給を停止させる。こ
れによりレアショート位置ST2での電源線のさらなる
劣化を防止できるようになる。次にCPU35はステッ
プSP27において、警告表示器38に異常表示信号S
6を送出することにより警告表示器38に分岐電源線B
L2に異常があることを示す警告表示をさせる。
【0065】これに対してCPU35はステップSP3
0で否定結果を得た場合にはステップSP24に移って
当該処理手順を終了する。
【0066】かくして以上の構成によれば、共通電源線
BL1から分岐した分岐電源線BL2及びBL3の各電
圧値V2及びV3を検出する第1及び第2の電圧検出手
段31及び32を設け、第1及び第2の電圧値V2及び
V3と電源部の電圧値VBを比較すると共に、第1と第
2の電圧値V2及びV3同士を比較し、これらの比較結
果に基づいて電源線BLの異常箇所を特定するようにし
たことにより、簡易な構成により正確にレアショート等
の電源線BLの異常を検出し得ると共に、当該異常箇所
を特定できるようになる。
【0067】(3)第3の実施形態 図3との対応部分に同一符号を付して示す図7におい
て、40は全体として第3の実施形態の車両用電源供給
装置を示し、電源部に接続された電源線BL上には上流
側及び下流側にはオンオフスイッチSW4及びSW5が
設けられている。これによりヒュージブルリンクFL以
降の電源線BLはオンオフスイッチSW4及びSW5に
よって上流側の電源線BL4と下流側の電源線BL5に
分割されるようになっている。
【0068】また車両用電源供給装置40においては、
上流側の電源線BL4及び下流側の電源線BL5上の検
出点K4及びK5には各BL4及びBL5の電圧値を検
出する第1及び第2の電圧検出手段としてのFET42
及び43が接続されている。
【0069】そしてFET42のドレイン電圧値はA/
D変換回路44を介してCPU46に入力されると共
に、FET43のドレイン電圧値はA/D変換回路45
を介してCPU46に入力される。CPU46は予めR
OM47に格納されたプログラムに従い、必要に応じて
RAM48に処理結果を書き込みながら所定の処理を実
行することにより、電源線BL4又はBL5にレアショ
ートが発生しているか否かを判断すると共に、レアショ
ートが発生している電源線がどの電源線BL4又はBL
5かを特定するようになされている。
【0070】具体的には、CPU46は、図8に示すよ
うな処理手順を実行する。CPU46はステップSP4
0で処理を開始した後、先ずステップSP41におい
て、A/D変換回路19、44、45からのデータを取
り込み、続くステップSP42において、A/D変換回
路19、44、45の出力から検出点K0、K4及びK
5の電圧値VB、V4及びV5を算出する。
【0071】次にCPU46はステップSP43におい
て、各電圧値VB、V4及びV5が等しいか否か判断
し、等しい場合には電源線BL4及びBL5には異常が
無いと判断してステップSP44に移って当該処理手順
を終了する。これに対してステップSP43で否定結果
が得られた場合にはステップSP45に移る。
【0072】ステップSP45では、検出点K0の電圧
値VBが検出点K4及びK5の電圧値V4及びV5より
も大きくかつ電圧値V4及びV5が等しいか否か判断す
る。そしてCPU46はステップSP45で肯定結果が
得られると、図7に示す上流側の電源線BL4上のある
位置ST4でレアショートが発生していると判断し、ス
テップSP46に移ってオンオフスイッチSW4にオフ
制御信号S10を送出してオンオフスイッチSW4以降
の電源線BLへの電源供給を停止させる。これによりレ
アショート位置ST4での電源線のさらなる劣化を防止
できるようになる。次にCPU46はステップSP47
において、警告表示器49に異常表示信号S11を送出
することにより警告表示器49に電源線BL4に異常が
あることを示す警告表示をさせる。
【0073】これに対して、CPU46はステップSP
45で否定結果が得られると、ステップSP48に移
る。ステップSP48では、検出点K0の電圧値VBが
検出点K4の電圧値V4と等しく、かつ検出点K4の電
圧値V4が検出点K5の電圧値V5よりも大きいか否か
判断する。
【0074】そしてCPU46はステップSP48で肯
定結果が得られると、図7に示す下流側の電源線BL5
上のある位置ST5でレアショートが発生していると判
断し、ステップSP49に移ってオンオフスイッチSW
5にオフ制御信号S12を送出してオンオフスイッチS
W5以降の電源線BL5への電源供給を停止させる。こ
れによりレアショート位置ST5での電源線のさらなる
劣化を防止できるようになる。次にCPU46はステッ
プSP47において、警告表示器49に異常表示信号S
11を送出することにより警告表示器49に電源線BL
5に異常があることを示す警告表示をさせる。
【0075】これに対してCPU46はステップSP4
8で否定結果を得た場合にはステップSP44に移って
当該処理手順を終了する。
【0076】かくして以上の構成によれば、電源線BL
の上流側及び下流側に第1及び第2の電圧検出手段4
2、43を設け、第1及び第2の電圧値V4及びV5と
電源部の電圧値VBを比較すると共に、第1及び第2の
電圧値V4及びV5同士を比較し、これらの比較結果に
基づいて電源線BLの異常箇所を特定するようにしたこ
とにより、簡易な構成により正確にレアショート等の電
源線の異常を検出し得ると共に、当該異常箇所を特定で
きるようになる。これにより、例えば電源線BLが非常
に長いものであるような場合に、異常が検出された区間
のみを交換したり、修理することができるようになる。
【0077】またある電源線でレアショート等の異常が
発生した場合に、その電源線について上流側から下流側
に亘って全て電源供給を停止するのではなく、実際に異
常が発生している部分以降の電源供給のみを有効に停止
することができるようになるので、電源線の途中に分岐
箇所があるような場合でも、例えば分岐箇所よりも下流
側で異常が検出されたときには、その分岐箇所を介して
電源供給を受けている負荷はそのまま作動させて、異常
電源線のさらなる劣化を防止できるようになる。
【0078】(4)他の実施形態 なお本発明においては、上述の第2の実施形態の構成と
第3の実施形態の構成を有効に組み合わせるようにして
もよい。すなわち電源部に接続された共通電源線から分
岐した分岐電源線上にそれぞれ電圧検出手段を設けると
共に、電源線の上流側及び下流側にそれぞれ電圧検出手
段を設け、当該複数の電圧検出手段により検出された電
圧値と電源部の電圧値を比較すると共に、当該複数の電
圧検出手段により検出された各電圧値を比較し、これら
の比較結果に基づいて電源線の異常箇所を特定するよう
にしてもよい。
【0079】このようにすれば、第2の実施形態の効果
と第3の実施形態の効果を併せ持った異常検出装置及び
車両用電源供給装置を実現することができるようにな
る。すなわち電源線のショートの有無を簡易な構成で正
確に検出でき、さらにショートが発生した場合に、その
箇所が共通電源線か又はどの分岐電源線かを特定できる
と共に、特定した電源線のどの箇所かも(すなわち上流
側か下流側かも)特定できるようになる。
【0080】また上述の実施形態においては、電圧検出
手段としてFET15、16、31、32、42、43
を用いる場合について述べたが、本発明による電圧検出
手段はこれに限らず、例えば電圧計を用いるようにして
もよい。
【0081】
【発明の効果】上述のように請求項1に記載の本発明に
よれば、簡易な構成により正確にレアショートの電源線
の異常を検出し得る車両の電源線異常検出装置を実現で
きるようになる。また、ある所定の閾値を設定し、この
閾値と電源線の検出電圧値とを比較するして異常を検出
する場合と比較して、電源電圧が変動したときの誤検出
を回避できるようになるので、電源線の異常を一段と的
確に検出し得る車両の電源線異常検出装置を実現できる
ようになる。
【0082】
【0083】また請求項2に記載の発明によれば、簡易
な構成により正確にレアショートの電源線の異常を検出
し得ると共に、当該異常箇所が共通電源線か、又はどの
分岐電源線かを特定し得る車両の電源線異常検出装置を
実現できるようになる。
【0084】また請求項3に記載の発明によれば、簡易
な構成により正確にレアショートの電源線の異常を検出
し得ると共に、当該異常箇所が電源線の上流位置か下流
位置かを特定し得る車両の電源線異常検出装置を実現で
きるようになる。これにより、例えば電源線が非常に長
いものであるような場合に、異常が検出された区間のみ
を交換したり、修理することができるようになる。
【0085】
【0086】また請求項4に記載の発明によれば、ユー
ザは表示手段を見ることにより、電源線の異常を有無を
知ることができると共にその異常箇所がどの電源線であ
るかを知ることができるようになるので、わざわざ各電
源線に異常があるか否かをテスタ等を用いた手作業によ
り探さなくても済むようになり、容易に異常な電源線の
交換や修理を行うことができるようになる。
【0087】また請求項5に記載の発明によれば、レア
ショートの異常を的確に検出して、その電源線への電源
供給を停止できるので、異常が発生した電源線のさらな
る劣化を防止できる車両用電源供給装置を実現できる。
【0088】また請求項6に記載の発明によれば、車両
に配索された多数の電源線の中からレアショートの異常
が発生した電源線を的確に特定して、その電源線への電
源供給のみを有効に停止できるようになることにより、
正常な電源線を介して電源供給を受けている負荷はその
まま作動させて、異常電源線のさらなる劣化を防止し得
る車両用電源供給装置を実現できる。
【0089】また請求項7に記載の発明によれば、ある
電源線でレアショートの異常が発生した場合に、その電
源線について上流側から下流側に亘って全て電源供給を
停止するのではなく、実際に異常が発生している部分以
降の電源供給のみを有効に停止することができるように
なる。これにより、電源線の途中に分岐箇所があるよう
な場合でも、例えば分岐箇所よりも下流側で異常が検出
されたときには、その分岐箇所を介して電源供給を受け
ている負荷はそのまま作動させて、異常電源線のさらな
る劣化を防止できるようになる。
【0090】
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1〜請求項3、請求項5〜請求項8及び
請求項10に記載の発明の基本構成を示すブロック図で
ある。
【図2】請求項1、請求項3〜請求項7、請求項9及び
請求項10に記載の発明の基本構成を示すブロック図で
ある。
【図3】第1の実施形態による車両用電源供給装置の構
成を示す接続図である。
【図4】第1の実施形態による異常電源線の検出処理手
順を示すフローチャートである。
【図5】第2の実施形態による車両用電源供給装置の構
成を示す接続図である。
【図6】第2の実施形態による異常電源線の検出処理手
順を示すフローチャートである。
【図7】第3の実施形態による車両用電源供給装置の構
成を示す接続図である。
【図8】第3の実施形態による異常電源線の検出処理手
順を示すフローチャートである。
【図9】従来の車両用電源供給装置を示す接続図であ
る。
【符号の説明】
100 電源部(バッテリ、オルタネータ) 101 負荷 102A〜102C、110A、110B電源線開閉手
段(オンオフスイッチ) 103、111 電圧検出手段(FET) 104、112 電圧値比較手段(CPU) 105、113 開閉制御手段(CPU) 106、114 異常箇所特定手段(CPU) 107、115 表示手段(警告表示器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−95720(JP,A) 特開 平8−340635(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02H 3/00 - 3/253 G01R 31/02

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載されたバッテリやオルタネー
    タ等の電源部と負荷とを接続する電源線上の前記電源部
    直後の電圧値を検出する電源電圧検出点との間にレアシ
    ョートが発生していることを検出するため設けた前記電
    源線上の電源線電圧検出点に接続され、該電源線電圧
    出点での電圧値を検出する電圧検出手段と、 前記電源部直後の前記電源電圧検出点の電圧値と前記電
    圧検出手段によって検出した前記電源線電圧検出点の
    圧値とを比較する電圧比較手段と、 該電圧検出手段によって検出した前記電源線電圧検出点
    電圧値が、前記電源部直後の前記電源電圧検出点の
    圧値よりも所定値以上小さくなったとき、前記2つの検
    出点間にレアショートが発生していると判断することを
    特徴とする車両の電源線異常検出装置。
  2. 【請求項2】 車両に搭載されたバッテリやオルタネー
    タ等の電源部と負荷とを接続する電源線上の前記電源部
    直後の電圧値を検出する電源電圧検出点との間にレアシ
    ョートが発生していることを検出するため設けた、前記
    電源部に接続された共通電源線から分岐した各分岐電源
    線上の電源線電圧検出点の各電圧値を検出する電圧検出
    手段と、 当該電圧検出手段により検出された前記電源線電圧検出
    点の各電圧値と前記電源部直後の前記電源電圧検出点の
    電圧値とを比較すると共に、当該電圧検出手段により検
    出された電圧値相互を比較する電圧値比較手段と、 前記電圧値比較手段により得られた比較結果に基づいて
    前記電源線の異常箇所を特定する異常箇所特定手段とを
    具えることを特徴とする車両の電源線異常検出装置。
  3. 【請求項3】 車両に搭載されたバッテリやオルタネー
    タ等の電源部と負荷とを接続する電源線上の前記電源部
    直後の電圧値を検出する電源電圧検出点との間にレアシ
    ョートが発生していることを検出するため設けた、前記
    電源線の上流側と下流側の第1及び第2の電源線電圧
    出点で前記電源線上の電圧値をそれぞれ検出する第1及
    び第2の電圧検出手段と、 当該第1及び第2の電圧検出手段によりそれぞれ検出さ
    れた前記電源線電圧検 出点の第1及び第2の電圧値と前
    記電源部直後の前記電源電圧検出点の電圧値と比較する
    と共に、当該第1及び第2の電圧値を相互に比較する電
    圧値比較手段と、 前記電圧値比較手段により得られた比較結果に基づいて
    前記電源線の異常箇所を特定する異常箇所特定手段とを
    具えることを特徴とする車両の電源線異常検出装置。
  4. 【請求項4】 前記異常箇所特定手段により特定された
    前記電源線の異常箇所を表示する表示手段を具えること
    を特徴とする請求項2又は3に記載の車両の電源線異常
    検出装置。
  5. 【請求項5】 バッテリやオルタネータ等の電源部と負
    荷とを接続する電源線と、当該電源線上に設けられ当該
    電源線を通じての前記負荷への電源の供給をオンオフす
    る電源線開閉手段とを有する車両用電源供給装置であっ
    て、 車両に搭載されたバッテリやオルタネータ等の電源部と
    負荷とを接続する電源線上の前記電源部直後の電圧値を
    検出する電源電圧検出点との間にレアショートが発生し
    ていることを検出するため設けた前記電源線上の電源線
    電圧検出点に接続され、該電源線電圧検出点での電圧値
    を検出する電圧検出手段と、 前記電源部直後の前記電源電圧検出点の電圧値と前記電
    圧検出手段によって検出した前記電源線電圧検出点の
    圧値とを比較する電圧比較手段と、 該電圧検出手段によって検出した前記電源線電圧検出点
    電圧値が、前記電源部直後の前記電源電圧検出点の
    圧値よりも所定値以上小さくなったとき、前記2つの検
    出点間にレアショートが発生していると判断して前記電
    源線開閉手段をオンオフ制御する開閉制御手段とを具え
    ることを特徴とする車両用電源供給装置。
  6. 【請求項6】 バッテリやオルタネータ等の電源部と負
    荷とを接続する電源線と、当該電源線上に設けられ当該
    電源線を通じての前記負荷への電源の供給をオンオフす
    る電源線開閉手段とを有する車両用電源供給装置であっ
    て、 車両に搭載されたバッテリやオルタネータ等の電源部と
    負荷とを接続する電源線上の前記電源部直後の電圧値を
    検出する電源電圧検出点との間にレアショートが発生し
    ていることを検出するため設けた、前記電源部に接続さ
    れた共通電源線から分岐した各分岐電源線上の電源線電
    検出点の電圧値を検出する電圧検出手段と、 当該電圧検出手段により検出された前記電源線電圧検出
    点の各電圧値と前記電源部直後の前記電源電圧検出点の
    電圧値とを比較すると共に、当該電圧値相互を比較する
    電圧値比較手段と、 前記電圧値比較手段により得られた比較結果に基づいて
    前記電源線の異常箇所を特定する異常箇所特定手段と、 当該異常箇所特定手段により特定された異常電源線の直
    前に設けられた前記電源線開閉手段をオフ制御する開閉
    制御手段とを具えることを特徴とする車両用電源供給装
    置。
  7. 【請求項7】 バッテリやオルタネータ等の電源部と負
    荷とを接続する電源線と、当該電源線上に設けられ当該
    電源線を通じての前記負荷への電源の供給をオンオフす
    る電源線開閉手段とを有する車両用電源供給装置であっ
    て、 車両に搭載されたバッテリやオルタネータ等の電源部と
    負荷とを接続する電源線上の前記電源部直後の電圧値を
    検出する電源電圧検出点との間にレアショートが発生し
    ていることを検出するため設けた、前記電源線上の電圧
    値を上流側と下流側の第1及び第2の電源線電圧検出点
    でそれぞれ検出する第1及び第2の電圧検出手段と、 当該第1及び第2の電圧検出手段によりそれぞれ検出さ
    れた前記電源線電圧検出点の第1及び第2の電圧値と前
    記電源部直後の前記電源電圧検出点の電圧値とを比較す
    るすると共に、当該第1及び第2の電圧値を相互に比較
    する電圧値比較手段と、 前記電圧値比較手段により得られた比較結果に基づいて
    前記電源線の異常箇所を特定する異常箇所特定手段と当
    該異常箇所特定手段により特定された異常電源線の直前
    に設けられた前記電源線開閉手段をオフ制御する開閉制
    御手段とを具えることを特徴とする車両用電源供給装
    置。
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