JP3423433B2 - ヒートシール性フィルム用プロピレン系共重合体、ヒートシール性フィルム、ヒートシール性容器用プロピレン系共重合体およびヒートシール性容器 - Google Patents

ヒートシール性フィルム用プロピレン系共重合体、ヒートシール性フィルム、ヒートシール性容器用プロピレン系共重合体およびヒートシール性容器

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JP3423433B2 JP23009694A JP23009694A JP3423433B2 JP 3423433 B2 JP3423433 B2 JP 3423433B2 JP 23009694 A JP23009694 A JP 23009694A JP 23009694 A JP23009694 A JP 23009694A JP 3423433 B2 JP3423433 B2 JP 3423433B2
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田 孝 上
崎 雅 昭 川
岡 大 典 福
曽 佳 久 木
合 浩 二 川
本 幹 夫 橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、トリアドタクティシティ
ーが高く、位置不規則単位の割合が少ないヒートシール
性フィルム用プロピレン系共重合体、それからなるヒー
トシール性フィルム、ヒートシール性容器用プロピレン
系共重合体およびそれからなるヒートシール性容器に関
するものである。
【0002】
【発明の技術的背景】少量のエチレン単位を含むプロピ
レン−エチレンランダム共重合体は、透明性、剛性、表
面硬度、耐熱性、ヒートシール性に優れているため、フ
ィルムや容器などの種々の用途に用いられている。
【0003】従来から、少量のエチレン単位を含むプロ
ピレン−エチレンランダム共重合体を製造するための方
法としては、チタン化合物と有機アルミニウムからなる
チタン系触媒を用いる方法および、ジルコニウムやハフ
ニウムなどのメタロセン化合物と、アルキルアルミノキ
サンやイオン性化合物などとからなるメタロセン系触媒
を用いる方法が知られている。
【0004】しかしながら、チタン系触媒を用いて得ら
れるプロピレン−エチレンランダム共重合体は、用途に
よってはヒートシール性が充分ではなく、また耐ブロッ
キング性やブリードアウト性、衝撃強度も充分ではなか
った。一方、メタロセン系触媒を用いて得られるプロピ
レン−エチレンランダム共重合体は、用途によっては、
剛性、表面硬度、耐熱性が充分ではなかった。このた
め、両者の長所を併せ持つ物性バランスに優れたプロピ
レン−エチレンランダム共重合体の出現が望まれてい
る。
【0005】本発明者らはこのような状況に鑑みて検討
した結果、特定量のエチレン単位を含んでなり、頭−尾
結合からなるプロピレン連鎖部のトリアドタクティシテ
ィーが高く、かつ位置不規則単位の割合が少なく、特定
の極限粘度を有するプロピレン系共重合体は、透明性、
剛性、表面強度、ヒートシール性、耐ブロッキング性、
耐ブリードアウト性、耐衝撃強度に優れることを見出し
た、また前記のようなプロピレン系共重合体は、微粒子
状担体に特定の遷移金属化合物および/または有機アル
ミニウムオキシ化合物が担持された固体状オレフィン重
合用触媒を用いることにより得られることを見出して本
発明を完成するに至った。
【0006】
【発明の目的】本発明は、トリアドタクティシティーが
高く、位置不規則単位の割合が少ないヒートシール性フ
ィルム用プロピレン系共重合体、それからなるヒートシ
ール性フィルム、ヒートシール性容器用プロピレン系共
重合体およびそれからなるヒートシール性容器を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係るヒートシール性フィルム用
プロピレン系共重合体は、 (a)プロピレン単位を95〜99.5モル%、エチレ
ン単位を0.5〜5モル%含んでなり、 (b)13C-NMRにより求められる、頭−尾結合から
なるプロピレン単位連鎖部のトリアドタクティシティー
97.0%以上であり、 (c)13C-NMRにより求められる、全プロピレン挿
入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置不規
則単位の割合が0.05%〜0.3%であり、 (d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]
0.5〜12dl/gの範囲にあることを特徴として
いる。
【0008】本発明に係るヒートシール性フィルムは、
上記ヒートシール性フィルム用プロピレン系共重合体か
らなることを特徴としている
【0009】本発明に係るヒートシール性容器用プロピ
レン系共重合体は、 (a)プロピレン単位を95〜99.5モル%、エチレ
ン単位を0.5〜5モル%含んでなり、 (b)13C-NMRにより求められる、頭−尾結合から
なるプロピレン単位連鎖部のトリアドタクティシティー
97.0%以上であり、 (c)13C-NMRにより求められる、全プロピレン挿
入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置不規
則単位の割合が0.05〜0.3%であり、 (d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]
0.5〜12dl/gの範囲にあることを特徴として
いる。
【0010】本発明に係るヒートシール性容器は、上記
ヒートシール性容器用プロピレン系共重合体からなるこ
とを特徴としている
【0011】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るヒートシール
性フィルム用プロピレン系共重合体、ヒートシール性フ
ィルム、ヒートシール性容器用プロピレン系共重合体お
よびヒートシール性容器について具体的に説明する。
【0012】本発明のプロピレン系共重合体は、プロピ
レン単位を95〜99.5モル%、好ましくは95〜9
9モル%、より好ましくは95〜98モル%の割合で含
み、エチレン単位を0.5〜5モル%、好ましくは1〜
5モル%、より好ましくは2〜5モル%の割合で含んで
なるプロピレン−エチレンランダム共重合体である。
【0013】このようなプロピレン系共重合体は、プロ
ピレンおよびエチレン以外のオレフィンから導かれる構
成単位をたとえば5モル%以下の量で含んでいてもよ
い。本発明のプロピレン系共重合体は、13C-NMRに
より求められる頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖
部のトリアドタクティシティー(ポリマー鎖中の任意の
プロピレン単位3連鎖のうち、プロピレン単位中のメチ
ル分岐の方向が同一で、かつ各プロピレン単位が頭−尾
で結合しているプロピレン単位3連鎖の割合)は95.
0%以上、好ましくは96.0%以上、より好ましくは
97.0%以上であることが望ましい。
【0014】トリアドタクティシティーは、プロピレン
系共重合体の13C−NMRスペクトルから下記式により
求められる。
【0015】
【数1】
【0016】13C−NMRスペクトルは、試料50〜7
0mgをNMRサンプル管(5mmφ)中でヘキサクロ
ロブタジエン、o-ジクロロベンゼンまたは1,2,4-トリク
ロロベンゼン約0.5ml に約0.05ml のロック溶
媒である重水素化ベンゼンを加えた溶媒中で完全に溶解
させた後、120℃でプロトン完全デカップリング法で
測定した。測定条件は、フリップアングル45°、パル
ス間隔3.4T1 以上(T1 は、メチル基のスピン格子
緩和時間のうち最長の値)を選択する。メチレン基およ
びメチン基のT1 は、メチル基より短いので、この条件
では磁化の回復は99%以上である。ケミカルシフト
は、頭−尾結合したプロピレン単位5連鎖の第3単位目
のメチル基を21.59ppmとして設定した。
【0017】メチル炭素領域(16〜23ppm)に係
るスペクトルは、ピーク領域を第1領域(21.2〜2
1.9ppm)、第2領域(20.3〜21.0pp
m)および第3領域(19.5〜20.3ppm)、お
よび第4領域(16.5〜17.5ppm)に分類でき
る。なお、スペクトル中の各ピークは、文献(Polymer,
30(1989)1350)を参考にして帰属した。
【0018】第1領域では、PPP(mm)で示される
プロピレン単位3連鎖中の第2単位目のメチル基が共鳴
する。第2領域では、PPP(mr)で示されるプロピ
レン単位3連鎖の第2単位目のメチル基および、隣接す
る単位がプロピレン単位およびエチレン単位であるプロ
ピレン単位のメチル基(PPE−メチル基)が共鳴(2
0.7ppm付近)する。
【0019】第3領域では、PPP(rr)で示される
プロピレン単位3連鎖の第2単位目のメチル基および、
隣接する単位がいずれもエチレン単位であるプロピレン
単位のメチル基(EPE−メチル基)が共鳴(19.8
ppm付近)する。
【0020】さらにプロピレン系共重合体は、位置不規
則ユニットを含む部分構造として、下記構造(i)およ
び(ii)を有する。
【0021】
【化3】
【0022】この内、炭素Aピーク、炭素A’ピークは
第2領域に、炭素Bピークは第3領域に現れる。さらに
炭素Cピーク、炭素C’ピークは第4領域に現れる。こ
のように第1〜4領域に現れるピークのうち、頭−尾結
合したプロピレン単位3連鎖に基づかないピークは、P
PE−メチル基、EPE−メチル基、炭素A、炭素
A’、炭素B、炭素Cおよび炭素C’に基づくピークで
ある。
【0023】PPE−メチル基に基づくピーク面積は、
PPE−メチン基(30.6ppm付近で共鳴)のピー
ク面積より評価でき、EPE−メチル基に基づくピーク
面積は、EPE−メチン基(32.9ppm付近で共
鳴)のピーク面積より評価できる。炭素Aに基づくピー
ク面積は、位置不規則部分構造(構造(i))の炭素D
および炭素E(35.6ppm付近および35.4pp
m付近で共鳴)のピーク面積の和の1/2より評価で
き、炭素A’に基づくピーク面積は、位置不規則部分構
造(構造(ii))のαβメチレン炭素(34.3ppm
付近および34.5ppm付近で共鳴)のピーク面積の
和の1/2より評価できる。炭素Bに基づくピーク面積
は、隣接するメチン炭素(33.7ppm付近で共鳴)
のピーク面積により評価できる。
【0024】なお、炭素Cピークおよび炭素C’ピーク
の位置は、プロピレン単位3連鎖(PPP)のピークと
全く関与しないので考慮する必要はない。したがって、
これらのピーク面積を第2領域および第3領域のピーク
面積より差し引くと、頭−尾結合したプロピレン単位3
連鎖(PPP(mr)およびPPP(rr))に基づく
ピーク面積を求めることができる。
【0025】以上によりPPP(mm)、PPP(m
r)およびPPP(rr)のピーク面積を評価すること
ができるので、上記数式に従って、頭−尾結合からなる
プロピレン単位連鎖部のトリアドタクティシティーを求
めることができる。
【0026】本発明のプロピレン系共重合体は、13C-
NMRにより求められる、全プロピレン挿入中の2,1-挿
入に基づく位置不規則単位の割合が0.05%〜0.5
%であり、好ましくは0.05〜0.4%、より好まし
くは0.05〜0.3%であることが望ましい。また、
本発明のプロピレン系共重合体は、プロピレンモノマー
の1,2-、1,3-、1,2-挿入に基づく位置不規則単位の割合
が0.05%以下であることが好ましい。
【0027】重合時、プロピレンモノマーは、1,2-挿入
(メチレン側が触媒と結合する)するが、稀に2,1-挿入
することがある。2,1-挿入したモノマーは、ポリマー中
で、位置不規則ユニットを形成する。全プロピレン挿入
中の2,1-挿入の割合を13C−NMRを利用して、Polyme
r,30(1989)1350を参考にして下記の式から求めた。
【0028】
【数2】
【0029】ここで、ピークの命名は、Carmanらの方法
(Rubber Chem. Technol.,44(1971),781)に従った。ま
た、Iαβなどは、αβピークなどのピーク面積を示
す。プロピレンの1,2-、1,3-、1,2-挿入に基づく3連鎖
量は、βγピーク(27.4ppm付近で共鳴)の面積
の1/2を全メチル基ピークとβγピークの1/2の和
で除して100を乗ずることにより、その割合を%表示
で求めた。
【0030】本発明のプロピレン系共重合体は、135
℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.1〜1
2dl/g、好ましくは0.5〜12dl/g、より好
ましくは1〜12dl/gの範囲にあることが望まし
い。
【0031】本発明のプロピレン系共重合体は、たとえ
ば、 (A)後述するような遷移金属化合物と、 (B)(B-1)有機アルミニウムオキシ化合物、および(B-
2)前記遷移金属化合物(A)と反応してイオン対を形成
する化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化
合物と、所望により (C)有機アルミニウム化合物 からなるオレフィン重合用触媒の存在下にエチレンとプ
ロピレンとを共重合することにより得ることができる。
【0032】以下、本発明のプロピレン系共重合体の製
造に用いられるオレフィン重合用触媒について具体的に
説明する。本発明で用いられるオレフィン重合用触媒を
形成する遷移金属化合物(A)(以下「成分(A)」と
記載することがある。)は、下記一般式(I)で表され
る遷移金属化合物である。
【0033】
【化4】
【0034】式中、Mは周期律表第IVa、Va、VIa族
の遷移金属原子を示し、具体的には、チタニウム、ジル
コニウム、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタ
ル、クロム、モリブデン、タングステンであり、好まし
くはチタニウム、ジルコニウム、ハフニウムであり、特
に好ましくはジルコニウムである。
【0035】R1は、水素原子、ハロゲン原子、炭素原
子数が1〜20の炭化水素基、炭素原子数が1〜20の
ハロゲン化炭化水素基、ケイ素含有基、酸素含有基、イ
オウ含有基、窒素含有基またはリン含有基を示し、具体
的には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原
子;メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、シ
クロヘキシル、オクチル、ノニル、ドデシル、アイコシ
ル、ノルボルニル、アダマンチルなどのアルキル基、ビ
ニル、プロペニル、シクロヘキセニルなどのアルケニル
基、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピルなど
のアリールアルキル基、フェニル、トリル、ジメチルフ
ェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、プロピ
ルフェニル、ビフェニル、ナフチル、メチルナフチル、
アントラセニル、フェナントリルなどのアリール基など
の炭素原子数が1〜20の炭化水素基;前記炭化水素基
にハロゲン原子が置換したハロゲン化炭化水素基;メチ
ルシリル、フェニルシリルなどのモノ炭化水素置換シリ
ル、ジメチルシリル、ジフェニルシリルなどのジ炭化水
素置換シリル、トリメチルシリル、トリエチルシリル、
トリプロピルシリル、トリシクロヘキシルシリル、トリ
フェニルシリル、ジメチルフェニルシリル、メチルジフ
ェニルシリル、トリトリルシリル、トリナフチルシリル
などのトリ炭化水素置換シリル、トリメチルシリルエー
テルなどの炭化水素置換シリルのシリルエーテル、トリ
メチルシリルメチルなどのケイ素置換アルキル基、トリ
メチルフェニルなどのケイ素置換アリール基、などのケ
イ素含有基;ヒドロオキシ基、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、ブトキシなどのアルコキシ基、フェノキシ、
メチルフェノキシ、ジメチルフェノキシ、ナフトキシな
どのアリロキシ基、フェニルメトキシ、フェニルエトキ
シなどのアリールアルコキシ基などの酸素含有基;前記
含酸素化合物の酸素がイオウに置換した置換基などのイ
オウ含有基;アミノ基、メチルアミノ、ジメチルアミ
ノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジブチルアミ
ノ、ジシクロヘキシルアミノなどのアルキルアミノ基、
フェニルアミノ、ジフェニルアミノ、ジトリルアミノ、
ジナフチルアミノ、メチルフェニルアミノなどのアリー
ルアミノ基またはアルキルアリールアミノ基などの窒素
含有基;ジメチルフォスフィノ、ジフェニルフォスフィ
ノなどのフォスフィノ基などのリン含有基である。
【0036】これらのうち炭化水素基であることが好ま
しく、特にメチル、エチル、プロピル、ブチルの炭素原
子数が1〜4の炭化水素基であることが好ましい。R2
は、炭素原子数が6〜16のアリール基を示し、具体的
には、フェニル、α-ナフチル、β-ナフチル、アントラ
セニル、フェナントリル、ピレニル、アセナフチル、フ
ェナレニル、アセアントリレニルなどである。これらの
うちフェニル、ナフチルであることが好ましい。これら
のアリール基は、前記R1 と同様のハロゲン原子、炭素
原子数が1〜20の炭化水素基、炭素原子数が1〜20
のハロゲン化炭化水素基で置換されていてもよい。
【0037】X1およびX2は、水素原子、ハロゲン原
子、炭素原子数が1〜20の炭化水素基、炭素原子数が
1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基またはイ
オウ含有基を示し、具体的には、前記R1 と同様のハロ
ゲン原子、炭素原子数が1〜20の炭化水素基、炭素原
子数が1〜20のハロゲン化炭化水素基、酸素含有基が
例示できる。
【0038】イオウ含有基としては、前記R1 、R2
同様の基、およびメチルスルホネート、トリフルオロメ
タンスルフォネート、フェニルスルフォネート、ベンジ
ルスルフォネート、p-トルエンスルフォネート、トリメ
チルベンゼンスルフォネート、トリイソブチルベンゼン
スルフォネート、p-クロルベンゼンスルフォネート、ペ
ンタフルオロベンゼンスルフォネートなどのスルフォネ
ート基、メチルスルフィネート、フェニルスルフィネー
ト、ベンゼンスルフィネート、p-トルエンスルフィネー
ト、トリメチルベンゼンスルフィネート、ペンタフルオ
ロベンゼンスルフィネートなどのスルフィネート基が例
示できる。
【0039】これらのうち、ハロゲン原子、炭素原子数
が1〜20の炭化水素基であることが好ましい。Yは、
炭素原子数が1〜20の2価の炭化水素基、炭素原子数
が1〜20の2価のハロゲン化炭化水素基、2価のケイ
素含有基、2価のゲルマニウム含有基、2価のスズ含有
基、−O−、−CO−、−S−、−SO−、−SO
2 −、−NR 3 −、−P(R3 )−、−P(O)
(R3 )−、−BR3 −または−AlR3 −[ただし、
3 は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数が1〜20
の炭化水素基、炭素原子数が1〜20のハロゲン化炭化
水素基]を示し、具体的には、メチレン、ジメチルメチ
レン、1,2-エチレン、ジメチル-1,2- エチレン、1,3-ト
リメチレン、1,4-テトラメチレン、1,2-シクロヘキシレ
ン、1,4-シクロヘキシレンなどのアルキレン基、ジフェ
ニルメチレン、ジフェニル-1,2- エチレンなどのアリー
ルアルキレン基などの炭素原子数が1〜20の2価の炭
化水素基;クロロメチレンなどの上記炭素原子数が1〜
20の2価の炭化水素基をハロゲン化したハロゲン化炭
化水素基;メチルシリレン、ジメチルシリレン、ジエチ
ルシリレン、ジ(n-プロピル)シリレン、ジ(i-プロピ
ル)シリレン、ジ(シクロヘキシル)シリレン、メチル
フェニルシリレン、ジフェニルシリレン、ジ(p-トリ
ル)シリレン、ジ(p-クロロフェニル)シリレンなどの
アルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリー
ルシリレン基、テトラメチル-1,2-ジシリル、テトラフ
ェニル-1,2- ジシリルなどのアルキルジシリル、アルキ
ルアリールジシリル、アリールジシリル基などの2価の
ケイ素含有基;上記2価のケイ素含有基のケイ素をゲル
マニウムに置換した2価のゲルマニウム含有基;上記2
価のケイ素含有基のケイ素をスズに置換した2価のスズ
含有基置換基などであり、R3 は、前記R1 と同様のハ
ロゲン原子、炭素原子数が1〜20の炭化水素基、炭素
原子数が1〜20のハロゲン化炭化水素基である。
【0040】このうち2価のケイ素含有基、2価のゲル
マニウム含有基、2価のスズ含有基であることが好まし
く、2価のケイ素含有基であることがより好ましく、ア
ルキルシリレン、アルキルアリールシリレン、アリール
シリレンであることがより好ましい。
【0041】以下に上記一般式(I)で表される遷移金
属化合物の具体的な例を示す。rac-ジメチルシリル-ビ
ス{1-(4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-(α-ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-メチル-4-(β-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-メチル-4-(1-アントラセニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-メチル-4-(2-アントラセニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-メチル-4-(9-アントラセニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-メチル-4-(9-フェナントリル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-メチル-4-(p-フルオロフェニル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-メチル-4-(ペンタフルオロフェニル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-メチル-4-(p-クロロフェニル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-メチル-4-(m-クロロフェニル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-メチル-4-(o-クロロフェニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-メチル-4-(o,p-ジクロロフェニル) フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-(p-ブロモフェニ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-(p-トリル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-メチル-4-(m-トリル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-
(2-メチル-4-(o-トリル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチ
ル-4-(o,o'-ジメチルフェニル)インデニル) }ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-
メチル-4-(p-エチルフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-
メチル-4-(p-i-プロピルフェニル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-
(2-メチル-4-(p-ベンジルフェニル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1
-(2-メチル-4-(p-ビフェニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-
メチル-4-(m-ビフェニル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチ
ル-4-(p-トリメチルシリルフェニル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1
-(2-メチル-4-(m-トリメチルシリルフェニル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-エチル−4-フェニルインデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジフェニルシリル-ビス{1-
(2-エチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-フェニル-
4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-フェニル
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジエチル
シリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジ-(i-プロピル)シリ
ル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジ-(n-ブチル)シリル-ビス
{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-ジシクロヘキシルシリル-ビス{1-
(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、rac-メチルフェニルシリル-ビス{1-(2-メ
チル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジフェニルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
(p-トリル)シリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ(p-クロ
ロフェニル)シリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-メチレン-
ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス{1-(2-メチル-
4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルゲルミル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルス
ズ-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2
-メチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジブロ
ミド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジメチル、rac-ジメチ
ルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムメチルクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジル
コニウムモノクロリドモノ(トルフルオロメタンスルフ
ォナート)、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチル-
4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジ(トルフルオ
ロメタンスルフォナート)、rac-ジメチルシリル-ビス
{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウ
ムジ(p-トルエンスルフォナート)、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジル
コニウムジ(メチルスルフォナート)、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジ
ルコニウムジ(トルフルオロメタンスルフィナート)、
rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジ(トルフルオロアセテー
ト)、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムモノクロリド(n-ブト
キシド)、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-
フェニルインデニル)}ジルコニウムジ(n-ブトキシ
ド)、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-メチル-4-フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムモノクロリド(フェノ
キシド)、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-
フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(α-ナフチ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(β-ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-エチル-4-(2-メチル-1-ナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-エチル-4-(5-アセナフチル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-エチル-4-(9-アントラセニル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-エチル-4-(9-フェナントリル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-エチル-4-(o-メチルフェニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-エチル-4-(m-メチルフェニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-エチル-4-(p-メチルフェニル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-エチル-4-(2,3-ジメチルフェニル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-エチル-4-(2,4-ジメチルフェニル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-エチル-4-(2,5-ジメチルフェニル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-エチル-4-(2,4,6-トリメチルフェ
ニル) インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
メチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(o-クロロフェニ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(m-クロロフェニ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(p-クロロフェニ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(2,3-ジクロロフェ
ニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
メチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(2,6-ジクロロフ
ェニル)インデニル) }ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(3,5-ジクロロ
フェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、ra
c-ジメチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(2-ブロモフ
ェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(3-ブロモフェ
ニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
メチルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(4-ブロモフェニ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-(4-ビフェニリル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-エチル-4-(4-トリメチルシリルフ
ェニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-
ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(α-ナフチル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(β-ナフチル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(2-メチル-1-ナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(5-アセナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(9-アントラセニ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(9-フェナント
リル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジ
メチルシリル-ビス{1-(2-i-プロピル-4-フェニルイン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(α-ナフチル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(β-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-i-プロピル-4-(8-メチル-9-ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(5-アセナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(9-アントラセニル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-i-プロピル-4-(9-フェナントリ
ル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-s-ブチル-4-フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-s-ブチル-4-(α-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-s-ブチル-4-(β-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-s-ブチル-4-(2-メチル-1-ナフチル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(5-アセナフチル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(9-アントラセニル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-s-ブチル-4-(9-フェナントリル)インデ
ニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル
-ビス{1-(2-n-ペンチル-4-フェニルインデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-
(2-n-ペンチル-4-(α-ナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2
-n-ブチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-ブチル-4-
(α-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(β
-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、r
ac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(2-メチ
ル-1-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(5-
アセナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(9-
アントラセニル)インデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-n-ブチル-4-(9-
フェナントリル)インデニル)}ジルコニウムジクロリ
ド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-(2-i-ブチル-4-フェ
ニルインデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメ
チルシリル-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(α-ナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(β-ナフチル)イン
デニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリ
ル-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(2-メチル-1-ナフチル)
インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチル
シリル-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(5-アセナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(9-アントラセニル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-i-ブチル-4-(9-フェナントリル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシ
リル-ビス{1-(2-ネオペンチル-4-フェニルインデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-ネオペンチル-4-(α-ナフチル)インデニ
ル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-
ビス{1-(2-n-ヘキシル-4-フェニルインデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジメチルシリル-ビス{1-
(2-n-ヘキシル-4-(α-ナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-メチルフェニルシリル-ビス
{1-(2-エチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-メチルフェニルシリル-ビス{1-(2
-エチル-4-(α-ナフチル)インデニル)}ジルコニウ
ムジクロリド、rac-メチルフェニルシリル-ビス{1-(2
-エチル-4-(9-アントラセニル)インデニル)}ジルコ
ニウムジクロリド、rac-メチルフェニルシリル-ビス{1
-(2-エチル-4-(9-フェナントリル)インデニル)}ジ
ルコニウムジクロリド、rac-ジフェニルシリル-ビス{1
-(2-エチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジ
クロリド、rac-ジフェニルシリル-ビス{1-(2-エチル-
4-(α-ナフチル)インデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-ジフェニルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-
(9-アントラセニル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジフェニルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-
(9-フェナントリル)インデニル)}ジルコニウムジク
ロリド、rac-ジフェニルシリル-ビス{1-(2-エチル-4-
(4-ビフェニリル)インデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-メチレン-ビス{1-(2-エチル-4-フェニルイ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-メチレン-
ビス{1-(2-エチル-4-(α-ナフチル)インデニル)}
ジルコニウムジクロリド、rac-エチレン-ビス{1-(2-
エチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウムジクロ
リド、rac-エチレン-ビス{1-(2-エチル-4-(α-ナフ
チル)インデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-エ
チレン-ビス{1-(2-n-プロピル-4-(α-ナフチル)イ
ンデニル)}ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルゲ
ルミル-ビス{1-(2-エチル-4-フェニルインデニル)}
ジルコニウムジクロリド、rac-ジメチルゲルミル-ビス
{1-(2-エチル-4-(α-ナフチル)インデニル)}ジル
コニウムジクロリド、rac-ジメチルゲルミル-ビス{1-
(2-n-プロピル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリドなど。
【0042】本発明では、上記のような化合物において
ジルコニウム金属を、チタニウム金属、ハフニウム金
属、バナジウム金属、ニオブ金属、タンタル金属、クロ
ム金属、モリブデン金属、タングステン金属に置き換え
た遷移金属化合物を用いることもできる。
【0043】前記遷移金属化合物は、通常ラセミ体とし
てオレフィン重合用触媒成分として用いられるが、R型
またはS型を用いることもできる。本発明で用いられる
オレフィン重合用触媒を形成する(B-1)有機アルミニウ
ムオキシ化合物(以下「成分(B-1)」と記載することが
ある。)は、従来公知のアルミノキサンであってもよ
く、また特開平2-78687号公報に例示されている
ようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物
であってもよい。
【0044】従来公知のアルミノキサンは、たとえば下
記のような方法によって製造することができる。 (1)吸着水を含有する化合物あるいは結晶水を含有す
る塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和
物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩
化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、ト
リアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
を添加して、有機アルミニウム化合物と吸着水あるいは
結晶水とを反応させる方法。 (2)ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、テトラヒ
ドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウム
などの有機アルミニウム化合物に直接水や氷や水蒸気を
作用させる方法。 (3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリ
アルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物
に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなど
の有機スズ酸化物を反応させる方法。
【0045】なお、該アルミノキサンは、少量の有機金
属成分を含有してもよい。また回収された上記のアルミ
ノキサンの溶液から溶媒あるいは未反応有機アルミニウ
ム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解あるいは
アルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。
【0046】アルミノキサンを調製する際に用いられる
有機アルミニウム化合物としては、具体的には、トリメ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリプロ
ピルアルミニウム、トリイソプロピルアルミニウム、ト
リn-ブチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウ
ム、トリsec-ブチルアルミニウム、トリtert- ブチルア
ルミニウム、トリペンチルアルミニウム、トリヘキシル
アルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリデシル
アルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム;トリシ
クロヘキシルアルミニウム、トリシクロオクチルアルミ
ニウムなどのトリシクロアルキルアルミニウム;ジメチ
ルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリ
ド、ジエチルアルミニウムブロミド、ジイソブチルアル
ミニウムクロリドなどのジアルキルアルミニウムハライ
ド;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブチル
アルミニウムハイドライドなどのジアルキルアルミニウ
ムハイドライド;ジメチルアルミニウムメトキシド、ジ
エチルアルミニウムエトキシドなどのジアルキルアルミ
ニウムアルコキシド;ジエチルアルミニウムフェノキシ
ドなどのジアルキルアルミニウムアリーロキシドなどが
挙げられる。
【0047】これらのうち、トリアルキルアルミニウ
ム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリ
メチルアルミニウムが特に好ましい。また、アルミノキ
サンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物
として、下記一般式(II)で表されるイソプレニルアル
ミニウムを用いることもできる。
【0048】 (i-C49x Aly (C5 10z … (II) (式中、x、y、zは正の数であり、z≧2xであ
る。) 上記のような有機アルミニウム化合物は、単独であるい
は組合せて用いられる。たとえば、トリメチルアルミニ
ウムとトリイソブチルアルミニウムを組み合わせて用い
られる。
【0049】アルミノキサンの溶液に用いられる溶媒と
しては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン、シメ
ンなどの芳香族炭化水素、ペンタン、ヘキサン、ヘプタ
ン、オクタン、デカン、ドデカン、ヘキサデカン、オク
タデカンなどの脂肪族炭化水素、シクロペンタン、シク
ロヘキサン、シクロオクタン、メチルシクロペンタンな
どの脂環族炭化水素、ガソリン、灯油、軽油などの石油
留分あるいは上記芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂
環族炭化水素のハロゲン化物とりわけ、塩素化物、臭素
化物などの炭化水素溶媒が挙げられる。その他、エチル
エーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類を用い
ることもできる。これらの溶媒のうち特に芳香族炭化水
素または脂肪族炭化水素が好ましい。
【0050】本発明で用いられるオレフィン重合用触媒
を形成する(B-2)前記遷移金属化合物(A)と反応して
イオン対を形成する化合物(以下「成分(B-2)」と記載
することがある。)としては、特表平1−501950
号公報、特表平1−502036号公報、特開平3−1
79005号公報、特開平3−179006号公報、特
開平3−207703号公報、特開平3−207704
号公報、US−547718号公報などに記載されたル
イス酸、イオン性化合物およびカルボラン化合物、カル
ボラン化合物を挙げることができる。
【0051】ルイス酸としては、トリフェニルボロン、
トリス(4-フルオロフェニル)ボロン、トリス(p-トリ
ル)ボロン、トリス(o-トリル)ボロン、トリス(3,5-
ジメチルフェニル)ボロン、トリス(ペンタフルオロフ
ェニル)ボロン、MgCl2、Al23、SiO2-Al2
3 などが例示できる。
【0052】イオン性化合物としては、トリフェニルカ
ルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート、トリn-ブチルアンモニウムテトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ボレート、N,N-ジメチルアニリニウム
テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、フェ
ロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート
などが例示できる。
【0053】カルボラン化合物としては、ドデカボラ
ン、1-カルバウンデカボラン、ビスn-ブチルアンモニウ
ム(1-カルベドデカ)ボレート、トリn-ブチルアンモニ
ウム(7,8-ジカルバウンデカ)ボレート、トリn-ブチル
アンモニウム(トリデカハイドライド-7-カルバウンデ
カ)ボレートなどが例示できる。
【0054】上記のような前記遷移金属化合物(A)と
反応してイオン対を形成する化合物(B-2)は、2種以上
混合して用いることができる。本発明で用いられるオレ
フィン重合用触媒を形成する(C)有機アルミニウム化
合物(以下「成分(C)」と記載することがある。)と
しては、たとえば下記一般式(III)で表される有機ア
ルミニウム化合物を例示することができる。
【0055】R7 nAlX3-n … (III) (式中、R7 は炭素原子数が1〜12の炭化水素基であ
り、Xはハロゲン原子または水素原子であり、nは1〜
3である。) 上記一般式(III)において、R7 は炭素原子数が1〜
12の炭化水素基例えばアルキル基、シクロアルキル基
またはアリール基であるが、具体的には、メチル基、エ
チル基、n-プロピル基、イソプロピル基、イソブチル
基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペン
チル基、シクロヘキシル基、フェニル基、トリル基など
である。
【0056】このような有機アルミニウム化合物(C)
としては、具体的には以下のような化合物が挙げられ
る。トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウ
ム、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソブチルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、トリ(2-エチ
ルヘキシル)アルミニウム、トリデシルアルミニウムな
どのトリアルキルアルミニウム;イソプレニルアルミニ
ウムなどのアルケニルアルミニウム;ジメチルアルミニ
ウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、ジイソ
プロピルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニ
ウムクロリド、ジメチルアルミニウムブロミドなどのジ
アルキルアルミニウムハライド;メチルアルミニウムセ
スキクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド、イ
ソプロピルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミ
ニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロ
ミドなどのアルキルアルミニウムセスキハライド;メチ
ルアルミニウムジクロリド、エチルアルミニウムジクロ
リド、イソプロピルアルミニウムジクロリド、エチルア
ルミニウムジブロミドなどのアルキルアルミニウムジハ
ライド;ジエチルアルミニウムハイドライド、ジイソブ
チルアルミニウムハイドライドなどのアルキルアルミニ
ウムハイドライドなど。
【0057】また有機アルミニウム化合物(C)とし
て、下記一般式(IV)で表される化合物を用いることも
できる。 R7 nAlL3-n … (IV) (式中、R7 は上記と同様であり、Lは−OR8基、−
OSiR9 3基、−OAlR10 2基、−NR11 2基、−Si
12 3基または−N(R13)AlR14 2基であり、nは1
〜2であり、R8 、R9 、R10およびR14はメチル基、
エチル基、イソプロピル基、イソブチル基、シクロヘキ
シル基、フェニル基などであり、R11は水素原子、メチ
ル基、エチル基、イソプロピル基、フェニル基、トリメ
チルシリル基などであり、R12およびR13はメチル基、
エチル基などである。) このような有機アルミニウム化合物のなかでは、R7 n
l(OAlR10 23-n で表される化合物、例えばEt2
AlOAlEt2 、(iso-Bu)2AlOAl(iso-B
u)2 などが好ましい。
【0058】上記一般式(III)および(IV)で表され
る有機アルミニウム化合物の中では、一般式R7 3Alで
表される化合物が好ましく、特にRがイソアルキル基で
ある化合物が好ましい。
【0059】本発明で用いられるオレフィン重合用触媒
は、成分(A)、成分(B-1)(または成分(B-2))および
所望により成分(C)を不活性炭化水素溶媒中またはオ
レフィン溶媒中で混合することにより調製することがで
きる。
【0060】オレフィン重合用触媒の調製に用いられる
不活性炭化水素溶媒として具体的には、プロパン、ブタ
ン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカ
ン、ドデカン、灯油などの脂肪族炭化水素;シクロペン
タン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタンなどの脂
環族炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素;エチレンクロリド、クロルベンゼン、ジ
クロロメタンなどのハロゲン化炭化水素あるいはこれら
の混合物などを挙げることができる。
【0061】オレフィン重合用触媒を調製する際の各成
分の混合順序は任意であるが、成分(B-1)(または成分
(B-2))と成分(A)とを混合するか、成分(B-1)と成分
(C)とを混合し、次いで成分(A)を混合するか、成
分(A)と成分(B-1)(または成分(B-2))とを混合し、
次いで成分(C)を混合するか、あるいは、成分(A)
と成分(C)とを混合し、次いで成分成分(B-1)(また
は成分(B-2))を混合することが好ましい。
【0062】上記各成分を混合するに際して、成分(B-
1)中のアルミニウムと、成分(A)中の遷移金属との原
子比(Al/遷移金属)は、通常10〜10000、好
ましくは20〜5000であり、成分(A)の濃度は、
約10-8〜10-1モル/リットル、好ましくは10-7
5×10-2モル/リットルの範囲である。
【0063】成分(B-2)を用いる場合、成分(A)と成
分(B-2)とのモル比(成分(A)/成分(B-2))は、通常
0.01〜10、好ましくは0.1〜5の範囲であり、
成分(A)の濃度は、約10-8〜10-1モル/リット
ル、好ましくは10-7〜5×10-2モル/リットルの範
囲である。
【0064】成分(C)を用いる場合は、成分(C)中
のアルミニウム原子(AlC)と成分(B-1)中のアルミニ
ウム原子(AlB-1)との原子比(AlC/AlB-1
は、通常0.02〜20、好ましくは0.2〜10の範
囲である。
【0065】上記各触媒成分は、重合器中で混合しても
よいし、予め混合したものを重合器に添加してもよい。
予め混合する際の混合温度は、通常−50〜150℃、
好ましくは−20〜120℃であり、接触時間は1〜1
000分間、好ましくは5〜600分間である。また、
混合接触時には混合温度を変化させてもよい。
【0066】本発明で用いられるオレフィン重合用触媒
は、無機あるいは有機の化合物であって、顆粒状ないし
は微粒子状の固体である微粒子状担体に、上記成分
(A)、成分(B)および成分(C)のうち少なくとも
一種の成分が担持された固体状オレフィン重合用触媒で
あってもよい。
【0067】このような固体状オレフィン重合用触媒を
用いることにより、有機アルミニウムオキシ化合物の使
用量が低減でき、かつ高い重合活性で分子量の高いポリ
マーが製造でき、しかも粒度の揃った、嵩密度の高いポ
リマーが得られる。
【0068】すなわち、本発明の製造方法によれば、嵩
密度が0.35g/cm3以上のポリマーも得ることが
できる。
【0069】無機担体としては多孔質酸化物が好まし
く、たとえばSiO2、Al23 などを例示することが
できる。有機化合物の顆粒状ないしは微粒子状固体とし
ては、エチレン、プロピレン、1-ブテンなどのα-オレ
フィン、もしくはスチレンを主成分として生成される重
合体または共重合体を例示することができる。
【0070】これらの微粒子状担体は、無機あるいは有
機の化合物であって、粒径が10〜300μm、好まし
くは20〜200μmの顆粒状ないしは微粒子状の固体
である。
【0071】本発明の製造方法に使用されるオレフィン
重合用触媒(固体触媒成分)は、上記微粒子状担体、成
分(A)、成分(B-1)(または成分(B-2))、および所望
により水とを不活性炭化水素溶媒中またはオレフィン媒
体中で混合接触させることにより調製することができ
る。また各成分を混合接触させるに際して、さらに成分
(C)を添加することもできる。
【0072】この際の混合順序は任意に選ばれるが、好
ましくは微粒子状担体と成分(B-1)(または成分(B-2))
とを混合接触させ、次いで成分(A)を混合接触させ、
さらに所望により水を混合接触させるか、成分(B-1)
(または成分(B-2))と成分(A)との混合物と、微粒
子状担体とを混合接触させ、次いで所望により水を混合
接触させるか、あるいは、微粒子状担体と成分(B-1)
(または成分(B-2))と水とを混合接触させ、次いで成
分(A)を混合接触させることが選ばれる。
【0073】上記各成分を混合するに際して、成分
(A)は、該成分(A)に由来する遷移金属原子に換算
して微粒子状担体1gあたり、通常10-6〜5×10-3
モル、好ましくは3×10-6〜10-3モルの量で用いら
れ、成分(A)の濃度は、該成分(A)に由来する遷移
金属原子に換算して約5×10-6〜2×10-2モル/リ
ットル(溶媒)、好ましくは10-5〜10-2モル/リッ
トル(溶媒)の範囲である。成分(B-1)中のアルミニウ
ムと、成分(A)中の遷移金属との原子比(Al/遷移
金属)は、通常10〜3000、好ましくは20〜20
00である。成分(B-2)を用いる場合、成分(A)と成
分(B-2)とのモル比(成分(A)/成分(B-2))は、通常
0.01〜10、好ましくは0.1〜5の範囲である。
【0074】また、触媒成分として水を用いる場合に
は、成分(B-1)中のアルミニウム原子(AlB-1)と水
(H2O)とのモル比(AlB-1/H2O)は0.5〜5
0、好ましくは1〜40の範囲である。
【0075】上記各成分を混合する際の混合温度は、通
常−50〜150℃、好ましくは−20〜120℃であ
り、接触時間は1〜1000分間、好ましくは5〜60
0分間である。また、混合接触時には混合温度を変化さ
せてもよい。
【0076】また、本発明で用いられるオレフィン重合
触媒は、上記の微粒子状担体、成分(A)、成分
(B)、予備重合により生成するオレフィン重合体およ
び、所望により成分(C)から形成されるオレフィン重
合触媒であってもよい。
【0077】予備重合に用いられるオレフィンとして
は、プロピレン、エチレン、1-ブテンなどのオレフィン
が用いられるが、これらと他のオレフィンとの混合物で
あってもよい。
【0078】なお、本発明に係るオレフィン重合用触媒
は、上記のような各成分以外にもオレフィン重合に有用
な他の成分、たとえば、触媒成分としての水なども含む
ことができる。
【0079】本発明のプロピレン系共重合体は、上記の
オレフィン重合用触媒の存在下にエチレンとプロピレン
との共重合を行うことによって製造することができる。
共重合は懸濁重合、溶液重合などの液相重合法あるいは
気相重合法いずれにおいても実施できる。
【0080】液相重合法では上述した触媒調製の際に用
いた不活性炭化水素溶媒と同じものを用いることがで
き、プロピレンおよび/またはエチレンを溶媒として用
いることもできる。
【0081】プロピレンとエチレンとの共重合温度は、
懸濁重合法を実施する際には、通常−50〜100℃、
好ましくは0〜90℃の範囲であることが望ましく、溶
液重合法を実施する際には、通常0〜250℃、好まし
くは20〜200℃の範囲であることが望ましい。ま
た、気相重合法を実施する際には、共重合温度は通常0
〜120℃、好ましくは20〜100℃の範囲であるこ
とが望ましい。共重合圧力は、通常、常圧〜100kg
/cm2、好ましくは常圧〜50kg/cm2の条件下で
あり、共重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいず
れの方法においても行うことができる。さらに共重合を
反応条件の異なる2段以上に分けて行うことも可能であ
る。
【0082】得られるプロピレン系共重合体の分子量
は、重合系に水素を存在させるか、あるいは共重合温
度、共重合圧力を変化させることによって調節すること
ができる。
【0083】
【発明の効果】本願のプロピレン系共重合体は、トリア
ドタクティシティーが高く、位置不規則単位の割合が少
ない。このようなプロピレン系共重合体は、剛性、表面
硬度、耐熱性、衝撃強度、透明性、ヒートシール性、耐
ブロッキング性、耐ブリードアウト性が優れており、フ
ィルム、シート、容器、延伸糸、不織布などに好適に使
用できる。
【0084】本発明の製造方法によれば、前記のような
プロピレン系共重合体を、高い重合活性で製造でき、し
かも粒度の揃った、嵩密度の高いポリマーが得られる。
【0085】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0086】なおヒートシール開始温度および熱処理後
のヒートシール開始温度は、下記のようにして測定し
た。ヒートシール開始温度 得られたポリマーを用いて、Tダイを取り付けた30m
mφの一軸押出機により幅30cm、厚さ50μmのフ
ィルムを形成した。
【0087】成形条件は、樹脂温度:210℃(押出機
ダイス部)、引き取り速度:3m/粉、冷却ロール:2
5℃とした。得られたフィルムを2枚重ね合わせ、幅5
mmのシールバーを用い2kg/cm2の圧力で1秒
間、種々の異なる温度でヒートシールした後、放冷し
た。この試料から幅15mmの試験片を切り取り、23
℃の温度下でヒートシール部を剥離速度200mm/
分、剥離角度180℃の条件で剥離した際の剥離抵抗力
が300g/25mmになるシールバーの温度をヒート
シール開始温度(℃)とした。
【0088】熱処理後のヒートシール開始温度 上記と同様の条件でヒートシールした2枚のフィルムを
50℃で、7日間熱処理した後に、上記と同様にして剥
離抵抗力を測定し、剥離抵抗力が300g/25mmに
なるヒートシーラーの温度を熱処理後のヒートシール開
始温度とした。
【0089】
【実施例1】充分に窒素置換した200リットルの攪拌
翼のついた重合器に、ヘキサンを80リットル、トリイ
ソブチルアルミニウム80ミリモル、水素0.25リッ
トル、エチレン9kg,プロピレン0.3kgを仕込
み、70℃に昇温し、メチルアルミノキサン18ミリモ
ル、rac-ジメチルシリルビス(2-メチル-4-フェニル-1-
インデニル)ジルコニウムジクロリドをZr原子に換算
して0.06ミリモル加え、70℃で30分間重合を行
った。重合中、プロピレンとエチレンをそれぞれ13.
7kg、0.5kgをフィードした。重合後、脱気して
大量のメタノール中でポリマーを回収し、80℃で10
時間減圧乾燥した。
【0090】得られたポリマ−は7.0kgであり、重
合活性は117kgPP/ミリモルZr、極限粘度
[η]=2.7dl/g、エチレン含量=4.7モル
%、頭−尾結合からなるプロピレン単位連鎖部のトリア
ドタクティシティー=97.5%、プロピレンモノマー
の2,1-挿入に基づく位置不規則単位の割合は0.22
%、プロピレンモノマーの1,3-挿入に基づく位置不規則
単位の割合は0.05%以下であった。また、得られた
ポリマーから成形したフィルムのヒートシール開始温度
および熱処理後のヒートシール開始温度を測定した。
【0091】
【実施例2】充分に窒素置換した2リットルのオートク
レーブに、ヘキサンを900ml仕込み、トリイソブチ
ルアルミニウム1ミリモルを加え、70℃に昇温した
後、エチレンをフィ−ドして1.5kg/cm2 で加圧
し、プロピレンをフィードして全圧を8kg/cm2 -G
にし、メチルアルミノキサン0.3ミリモル、rac-ジメ
チルシリルビス(2-メチル-4-フェニル-1-インデニル)
ジルコニウムジクロリドをZr原子に換算して0.00
1ミリモル加え、プロピレンを連続的にフィードして全
圧8kg/cm2 -Gを保ちながら7分間重合を行った。
重合後、脱気して大量のメタノール中でポリマーを回収
し、110℃で10時間減圧乾燥した。
【0092】得られたポリマーは25.4gであり、重
合活性は25kgPP/ミリモルZr、極限粘度[η]
=3.1dl/g、エチレン含量=2.5モル%、頭−
尾結合からなるプロピレン単位連鎖部のトリアドタクテ
ィシティー=97.6%、プロピレンモノマーの2,1-挿
入に基づく位置不規則単位の割合は0.22%、プロピ
レンモノマーの1,3-挿入に基づく位置不規則単位の割合
は0.05%以下であった。また、得られたポリマーか
ら成形したフィルムのヒートシール開始温度および熱処
理後のヒートシール開始温度を測定した。
【0093】
【参考例1】[固体触媒成分(a)の調製] 充分に窒素置換した500mlの反応器に200℃で4
時間乾燥したシリカ(富士デヴィソン社製F−948)
25g、トルエン310mlを仕込み、攪拌しながら系
を0℃とした。ここへ有機アルミニウムオキシ化合物
(シェリング社製メチルアルミノキサンをトルエンで希
釈したもの)をアルミニウム原子に換算して190ミリ
モルをトルエンで希釈したもの)をアルミニウム原子に
換算して190ミリモルを窒素雰囲気下60分かけて滴
下した。次いでこの温度で30分間、90℃で4時間反
応させた。反応系を放冷し、60℃になった時点で上澄
み溶液をデカンテーションにより取り除き、続いて、室
温下トルエン150mlで3回洗浄した。この結果、シ
リカ1gに対してアルミニウムを6.8ミリモル有する
固体触媒成分(a)を得た。
【0094】[固体触媒成分(b−1)の調製]充分に
窒素置換した200mlの反応器にn-ヘキサン50ml
を仕込み、上記固体触媒成分(a)をアルミニウム原子
に換算して10.5ミリモル、rac-ジメチルシリルビス
{1-(2-メチル-4-フェニルインデニル)}ジルコニウ
ムジクロリドをZr原子に換算して0.03ミリモル加
え20分間攪拌した。n-ヘキサン100mlを加え、続
いてトリイソブチルアルミニウムを0.9ミリモル加え
て10分間攪拌した後、プロピレンガス(2.2リット
ル/hr)を4時間、20℃で流通させ、プロピレンの
予備重合を行った。上澄み溶液をデカンテーションによ
り取り除き、続いて、デカン150mlで3回洗浄し
た。この結果、固体触媒1g当たりジルコニウムが0.
013ミリモル、アルミニウムが4.57ミリモル担持
された固体触媒成分(b−1)を得た。
【0095】[重合]充分に窒素置換した2リットルの
ステンレス製オートクレーブに、精製したn-ヘキサン7
50mlを入れ、プロピレンとエチレンとの混合ガス
(エチレン;3.6モル%)雰囲気下、25℃で20分
間攪拌した。反応系にトリイソブチルアルミニウムを
1.0ミリモル、固体触媒成分(b−1)をジルコニウ
ム原子に換算して0.004ミリモル加え、50℃に昇
温し全圧を2kg/cm2 -Gとして1時間重合を行っ
た。重合後、濾過により溶媒を取り除き、ヘキサンで洗
浄した後、80℃で10時間乾燥した。
【0096】得られたポリマー(パウダー)は36.5
gであり、溶媒中に溶け出したポリマー(SP)は0.
8g(2.4重量%)であり、重合活性は9.3kgポ
リマー/ミリモルZr、パウダーのメルトフローレート
(MFR)は20g/10分であり、Mw/Mnは2.4
であり、エチレン含量は2.7モル%であり、融点は1
27℃であり、嵩密度は0.45g/cm3 であった。
【0097】
【参考例2】[重合] 充分に窒素置換した2リットルのオートクレーブに、プ
ロピレン400g、エチレン5リットルを仕込み、50
℃に昇温してトリイソブチルアルミニウムを2.0ミリ
モル、固体触媒成分(b−1)をジルコニウム原子に換
算して0.002ミリモル加え、60℃で1時間重合を
行った。
【0098】得られたポリマーは58gであり、重合活
性は29kgポリマー/ミリモルZr、MFRは17g
/10分であり、エチレン含量は2.2モル%、融点は1
35℃であり、嵩密度は0.40g/cm3 であった。
【0099】
【参考例3】[固体触媒成分(b−2)の調製] 充分に窒素置換した200mlの反応器にn-ヘキサン5
0mlを仕込み、上記固体触媒成分(a)をアルミニウ
ム原子に換算して10.5ミリモル、rac-ジメチルシリ
ルビス〔1-{2-n-プロピル-4-(9-フェナントリル)イ
ンデニル}〕ジルコニウムジクロリドをZr原子に換算
して0.03ミリモル加え20分間攪拌した。n-ヘキサ
ン100mlを加え、続いてトリイソブチルアルミニウ
ムを0.9ミリモル加えて10分間攪拌した後、プロピ
レンガス(2.2リットル/hr)を4時間、20℃で
流通させ、プロピレンの予備重合を行った。上澄み溶液
をデカンテーションにより取り除き、続いて、デカン1
50mlで3回洗浄した。この結果、固体触媒1g当た
りジルコニウムが0.012ミリモル、アルミニウムが
4.48ミリモル担持された固体触媒成分(b−2)を
得た。
【0100】[重合]充分に窒素置換した2リットルの
ステンレス製オートクレーブに、精製したn-ヘキサン7
50mlを入れ、プロピレンとエチレンとの混合ガス
(エチレン;3.6モル%)雰囲気下、25℃で20分
間攪拌した。反応系にトリイソブチルアルミニウムを
1.0ミリモル、固体触媒成分(b−2)をジルコニウ
ム原子に換算して0.004ミリモル加え、50℃に昇
温し全圧を2kg/cm2 -Gとして1時間重合を行っ
た。重合後、濾過により溶媒を取り除き、ヘキサンで洗
浄した後、80℃で10時間乾燥した。
【0101】得られたポリマー(パウダー)は25.8
gであり、溶媒中に溶け出したポリマー(SP)は0.
5g(1.9重量%)であり、重合活性は6.6kgポ
リマー/ミリモルZr、パウダーのMFRは0.9g/
10分であり、Mw/Mnは2.3であり、エチレン含量
は2.4モル%であり、融点は129℃であり、嵩密度
は0.43g/cm3 であった。
【0102】
【参考例4】[重合] 充分に窒素置換した2リットルのオートクレーブに、プ
ロピレン400g、エチレン5リットルを仕込み、50
℃に昇温してトリイソブチルアルミニウムを2.0ミリ
モル、固体触媒成分(b−2)をジルコニウム原子に換
算して0.004ミリモル加え、60℃で1時間重合を
行った。
【0103】得られたポリマーは77.2gであり、重
合活性は19.3kgポリマー/ミリモルZr、MFR
は1.5g/10分であり、融点は136℃であり、嵩密
度は0.42g/cm3 であった。以上の結果を表1に
示す。
【0104】
【表1】
フロントページの続き (72)発明者 福 岡 大 典 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 木 曽 佳 久 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 川 合 浩 二 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (72)発明者 橋 本 幹 夫 山口県玖珂郡和木町和木六丁目1番2号 三井石油化学工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−100579(JP,A) 特開 平7−138326(JP,A) 特開 平7−149832(JP,A) 特開 平7−149833(JP,A) Polymer,1989年,第30巻第7 号,1350−1356頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08F 4/60 - 4/70 C08F 10/00 - 10/14 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)プロピレン単位を95〜99.5モ
    ル%、エチレン単位を0.5〜5モル%含んでなり、 (b)13C-NMRにより求められる、頭−尾結合から
    なるプロピレン単位連鎖部のトリアドタクティシティー
    97.0%以上であり、 (c)13C-NMRにより求められる、全プロピレン挿
    入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置不規
    則単位の割合が0.05〜0.3%であり、 (d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]
    0.5〜12dl/gの範囲にあることを特徴とする
    ヒートシール性フィルム用プロピレン系共重合体。
  2. 【請求項2】(a)プロピレン単位を95〜99.5モ
    ル%、エチレン単位を0.5〜5モル%含んでなり、 (b)13C-NMRにより求められる、頭−尾結合から
    なるプロピレン単位連鎖部のトリアドタクティシティー
    97.0%以上であり、 (c)13C-NMRにより求められる、全プロピレン挿
    入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置不規
    則単位の割合が0.05〜0.3%であり、 (d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]
    0.5〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系共重
    合体からなることを特徴とするヒートシール性フィル
    ム。
  3. 【請求項3】(a)プロピレン単位を95〜99.5モ
    ル%、エチレン単位を0.5〜5モル%含んでなり、 (b)13C-NMRにより求められる、頭−尾結合から
    なるプロピレン単位連鎖部のトリアドタクティシティー
    97.0%以上であり、 (c)13C-NMRにより求められる、全プロピレン挿
    入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置不規
    則単位の割合が0.05〜0.3%であり、 (d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]
    0.5〜12dl/gの範囲にあることを特徴とする
    ヒートシール性容器用プロピレン系共重合体。
  4. 【請求項4】(a)プロピレン単位を95〜99.5モ
    ル%、エチレン単位を0.5〜5モル%含んでなり、 (b)13C-NMRにより求められる、頭−尾結合から
    なるプロピレン単位連鎖部のトリアドタクティシティー
    97.0%以上であり、 (c)13C-NMRにより求められる、全プロピレン挿
    入中のプロピレンモノマーの2,1-挿入に基づく位置不規
    則単位の割合が0.05〜0.3%であり、 (d)135℃、デカリン中で測定した極限粘度[η]
    0.5〜12dl/gの範囲にあるプロピレン系共重
    合体からなることを特徴とするヒートシール性容器。
JP23009694A 1993-09-24 1994-09-26 ヒートシール性フィルム用プロピレン系共重合体、ヒートシール性フィルム、ヒートシール性容器用プロピレン系共重合体およびヒートシール性容器 Expired - Lifetime JP3423433B2 (ja)

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