JP3423147B2 - 光学多層膜フィルタの製造方法 - Google Patents
光学多層膜フィルタの製造方法Info
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Description
定の波長の光を合波または分波する光学多層膜フィルタ
の製造方法に関し、特に、多層膜を形成するための基板
が多層膜形成後に除去される、基板レスと称せられる光
学多層膜フィルタの製造方法に関する。
タの製造方法として、従来より特開平3−274506
号公報に示されたものが知られている。図4は同公報に
記載された光学多層膜フィルタの製造工程を示す説明図
であり、まず、図4(a)に示すように、可溶性基板1
の表面に複数の溝1aを形成する。次いで、図4(b)
に示すように、この基板1上に高屈折率の光学物質と低
屈折率の光学物質を交互に堆積し、基板の表面と各溝1
aの内部に多層膜2を形成する。しかる後、可溶性の基
板1を特定の溶媒に浸漬して溶解すると、図4(c)に
示すように、多層膜2が各溝1aに沿って剥離され、細
分化された複数のフィルタ素子チップ10が得られる。
したがって、フィルタ素子チップ10には基板1が無
く、多層膜2のみにより構成される。
来の光学多層膜フィルタの製造方法では、多層膜2の成
膜時に、該多層膜2が基板1の表面のみならず溝1aの
内壁にも形成されるため、多層膜2が各溝1a間で繋が
ってしまい、特に、この現象は多層膜2の緻密性を高め
るために成膜をプラズマ中で行うと顕著になる。その結
果、多層膜2の成膜後に基板1全体が反り、細分化され
たフィルタ素子チップ10のうち、特に基板1の端部に
形成されたフィルタ素子チップ10では、所望の光学特
性を得ることができなくなり、歩留りが悪化するという
問題点があった。
の製造方法では、図4(c)に示すように、フィルタ素
子チップ10が完成した状態では、多数のフィルタ素子
チップ10がバラバラに分離されて基板1の溶媒に浮い
た状態となるため、フィルタ素子チップ10を回収する
作業者や、フィルタ素子チップ10の単体を合波フィル
タや分波フィルタとして用いるユーザにとって、フィル
タ素子チップ10の取り扱いが非常に面倒であるという
問題点もあった。
板に予め形成した溝内にマスク材料を充填した状態で多
層膜を成膜し、この多層膜をキャリヤに接着した後、基
板を溶解して多層膜のみをキャリヤに担持するようにし
た。このように、多層膜の成膜時に溝内にマスク材料を
充填することにより、多層膜が溝内で繋がることに起因
する基板の反りを防止できると共に、基板が溶解した後
の複数の基板レスの光学多層膜フィルタがチップ毎にキ
ャリヤに担持されるため、光学多層膜フィルタの取り扱
いを便利なものにすることができる。
造方法では、溶解可能な基板上に複数の溝を形成する工
程と、前記溝内にマスク材料を充填する工程と、前記基
板上に多層膜を形成する工程と、前記多層膜をキャリヤ
に接着する接着工程と、前記基板のみを溶解する溶解工
程とを有している。
は溶解しない材料であれば何でも良いが、特定の溶媒に
よって溶解可能なフィルムが好ましい。
前記多層膜を前記溝に沿って切断する工程を有すると、
所定形状の光学多層膜フィルタをチップ毎にキャリヤに
担持させることができる。
図1は本発明の一実施例に係る光学多層膜フィルタの製
造工程を示す説明図、図2は図1の製造工程で用いられ
る溝とマスク材料を示す平面図である。
料、例えば、水を溶媒として溶解するNaClやKBr
等が用いられ、図1(b)に示すように、この基板1の
表面には複数の溝1aが形成される。この溝1aは公知
のフォトリソグラフィやダイシングカッタ等により形成
することができ、図2(a)に示すように、本実施例の
場合、溝1aはマトリクス状に形成されている。
a内にマスク材料としてのワイヤ3を嵌め込む。図2
(b)に示すように、このワイヤ3は複数本を重ねたも
のからなり、溝1aの形状に対応してマトリクス状に形
成されている。
上に高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交互に
堆積することにより、多層膜2を形成する。高屈折率の
光学物質としては例えばTiO2、低屈折率の光学物質
としては例えばSiO2が用いられ、これらはスパッタ
リングや蒸着あるいはイオンプレーティング等によって
成膜することができる。この場合、溝1a内にはワイヤ
3が嵌め込まれているので、溝1a内に成膜されない部
分が生じ、多層膜2はワイヤ3によって溝1a毎に分離
される。
3を溝1aから除去した後、図1(f)に示すように、
多層膜2の上面をキャリヤ4に接着する。なお、図1
(f)〜(h)は基板1の上下が逆に示されている。こ
のキャリヤ4としては、基板1を溶融する溶媒(例えば
水)では溶融せず、且つ、特定の有機溶媒(例えばアセ
トン)で溶融する材料、例えば、エポキシ系フィルム等
が用いられる。
5により基板1を各溝1aに沿って切断し、溝1aの内
壁にはみ出した多層膜2の部分(バリ)を切断する。そ
の際、キャリヤ4が切断しなければ、カッタ5の先端が
キャリヤ4の内部に多少入り込んでも問題はない。
て溶解すると、図1(h)に示すように、キャリヤ4上
に多数のフィルタチップ10が基板レスの状態で残り、
この状態で製造工程が完了する。したがって、基板1の
溶媒からフィルタチップ10を回収する作業者のみなら
ず、その後にフィルタ素子チップ10の単体を合波フィ
ルタや分波フィルタとして用いるユーザにとっても、複
数のフィルタチップ10がフィルム状のキャリヤ4上に
担持されているため、取り扱い性を向上することができ
る。
タチップ10を一対の光ファイバ11a,11b間に取
り付ける方法を示している。まず、図3(a)に示すよ
うに、キャリヤ4付きのフィルタチップ10をチップ毎
にキャリヤ4と共に切断する。次いで、図3(b)に示
すように、このフィルタチップ10をキャリヤ4付きで
フェルール12a,12bによりそれぞれ支持された光
ファイバ11a,11bの各コアの端面の間に配置し、
しかる後、図3(c)に示すように、フェルール12
a,12bを対向させて加圧すると共に、キャリヤ4を
有機溶媒13としての例えばアセトン内に浸漬して溶解
させる。すると、図3(d)に示すように、フィルタチ
ップ10のみが光ファイバ11a,11b間に取り付け
られる。ここで、キャリヤ4を溶解させる場合、超音波
等の振動を加えると効果的である。
のワイヤ3を基板1の溝1a内に嵌め込む場合について
説明したが、ワイヤ3以外の他のマスク材料、例えば磁
性粉を溝1a内に充填し、この磁性粉を磁石の吸引力を
利用して溝1a内に固定した状態で多層膜2を成膜して
も良い。
され、以下に記載されるような効果を奏する。
程と、前記溝内にマスク材料を充填する工程と、前記基
板上に多層膜を形成する工程と、前記多層膜をキャリヤ
に接着する接着工程と、前記基板のみを溶解する溶解工
程とを有する光学多層膜フィルタの製造方法によれば、
多層膜が溝内で繋がることに起因する基板の反りを防止
できると共に、基板が溶解した後の複数の基板レスの光
学多層膜フィルタがチップ毎にキャリヤに担持されるた
め、光学多層膜フィルタの取り扱いを便利なものにする
ことができる。
って溶解可能なフィルムを用い、このフィルムが前記基
板を溶解する溶媒では溶解しないようにすると、光学多
層膜フィルタを光学系に取り付ける際、キャリヤのみを
特定の溶媒によって溶解させることができるため、取り
付け作業の向上を図ることができる。
前記多層膜を前記溝に沿って切断する工程を付加する
と、所定形状の光学多層膜フィルタをチップ毎にキャリ
ヤに担持させることができる。
製造工程を示す説明図である。
示す平面図である。
り付ける方法を示す説明図である。
明図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 溶解可能な基板上に複数の溝を形成する
工程と、前記溝内にマスク材料を充填する工程と、前記
基板上に多層膜を形成する工程と、前記多層膜をキャリ
ヤに接着する接着工程と、前記基板のみを溶解する溶解
工程とを有する光学多層膜フィルタの製造方法。 - 【請求項2】 前記キャリヤは溶解可能なフィルムであ
り、このフィルムは前記基板を溶解する溶媒では溶解し
ない材料であることを特徴とする請求項1記載の光学多
層膜フィルタの製造方法。 - 【請求項3】 前記接着工程と溶解工程との間に、前記
多層膜を前記溝に沿って切断する工程を有することを特
徴とする請求項1または2に記載の光学多層膜フィルタ
の製造方法。
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JP09249496A JP3423147B2 (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 光学多層膜フィルタの製造方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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-
1996
- 1996-04-15 JP JP09249496A patent/JP3423147B2/ja not_active Expired - Fee Related
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