JPH09277395A - 光学多層膜フィルタの製造方法 - Google Patents
光学多層膜フィルタの製造方法Info
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- JPH09277395A JPH09277395A JP9249396A JP9249396A JPH09277395A JP H09277395 A JPH09277395 A JP H09277395A JP 9249396 A JP9249396 A JP 9249396A JP 9249396 A JP9249396 A JP 9249396A JP H09277395 A JPH09277395 A JP H09277395A
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Abstract
りの良い光学多層膜フィルタを提供する。 【解決手段】 基板1上に複数の溝1aを形成した後、
各溝1a内にマスク材料としてのワイヤ3を嵌め込んだ
状態で多層膜2を形成し、次いでワイヤ3を溝1aから
除去し、最後に基板1を溝1aに沿って切断することで
複数のフィルタ素子チップを得る。
Description
定の波長の光を合波または分波する光学多層膜フィルタ
の製造方法に関する。
法の一例として、特開平3−274506号公報に示さ
れたものが知られている。図6は同公報に記載された光
学多層膜フィルタの製造工程を示す説明図であり、ま
ず、図6(a)に示すように、可溶性基板1の表面に複
数の溝1aを形成する。次いで、図6(b)に示すよう
に、この基板1上に高屈折率の光学物質と低屈折率の光
学物質を交互に堆積し、基板の表面と各溝1aの内部に
多層膜2を形成する。しかる後、可溶性の基板1を特定
の溶媒に浸漬して溶解すると、図6(c)に示すよう
に、多層膜2が各溝1aに沿って剥離され、細分化され
た複数のフィルタ素子チップ10が得られる。
来の光学多層膜フィルタの製造方法では、多層膜2の成
膜時に、該多層膜2が基板1の表面のみならず溝1aの
内壁にも形成されるため、多層膜2が各溝1a間で繋が
ってしまい、特に、この現象は多層膜2の緻密性を高め
るために成膜をプラズマ中で行うと顕著になる。その結
果、多層膜2の成膜後に基板1全体が反り、細分化され
たフィルタ素子チップ10のうち、特に基板1の端部に
形成されたフィルタ素子チップ10では、所望の光学特
性を得ることができなくなり、歩留りが悪化するという
問題点があった。
マスク材料を充填した状態で多層膜を形成し、しかる
後、基板を溝に沿って切断することとする。このよう
に、多層膜の成膜時に溝内にマスク材料を充填すること
により、多層膜が溝間で繋がることに起因する基板の反
りを防止し、歩留りの向上を図ることができる。
造方法では、基板上に複数の溝を形成する工程と、前記
溝内にマスク材料を充填する工程と、前記基板上に多層
膜を形成する工程と、前記基板を前記溝に沿って切断す
る工程とを有する。
ずしも除去する必要はないが、前記基板を前記溝に沿っ
て切断する工程の前に、マスク材料を溝から除去する工
程を付加するのが好ましい。
を前記溝から除去する工程と、前記基板を前記溝に沿っ
て切断する工程との間に、多層膜上に保護膜を形成する
工程を付加すると、溝の側壁に沿って形成される多層膜
の部分が保護膜により保護されるので、多層膜の耐候性
を向上することができる。
填されていればどのようなものでも良いが、マトリクス
状に形成されたマスク材料を同じくマトリクス状に形成
された溝内に嵌め込むようにすると、マスク材料が多少
変形しても溝から外れることがなくなる。
小な粒状物で形成すると、溝の大きさが微細になっても
マスク材料を充填することができ、特に、マスク材料と
して磁性粉を用いると、マスク材料を磁石の吸引力によ
って簡単に溝内に充填することができる。
図1は本発明の第1実施例に係る光学多層膜フィルタの
製造工程を示す説明図、図2は図1の製造工程で用いら
れる溝とマスク材料を示す平面図である。
り、図1(b)に示すように、この基板1の表面には複
数の溝1aが形成される。この溝1aは公知のフォトリ
ソグラフィやダイシングカッタ等により形成することが
でき、図2(a)に示すように、本実施例の場合、溝1
aはマトリクス状に形成されている。
a内にマスク材料としてのワイヤ3を嵌め込む。図2
(b)に示すように、このワイヤ3は複数本を重ねたも
のからなり、溝1aの形状に対応してマトリクス状に形
成されている。
上に高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交互に
堆積することにより、多層膜2を形成する。高屈折率の
光学物質としては例えばTiO2、低屈折率の光学物質
としては例えばSiO2が用いられ、これらはスパッタ
リングや蒸着あるいはイオンプレーティング等によって
成膜することができる。この場合、溝1a内にはワイヤ
3が嵌め込まれているので、溝1a内に成膜されない部
分が生じ、多層膜2はワイヤ3によって溝1a毎に分離
される。
3を溝1aから除去した後、基板1を各溝1aに沿って
切断することにより、図1(f)に示すように、細分化
された複数のフィルタ素子チップ11が得られる。この
切断加工はレーザカッタやダイシングカッタ等により行
なうことができ、例えば図1(e)のA位置で切断する
ことにより、図1(f)の左側に示す形状のフィルタ素
子チップ11が得られ、図1(e)のB位置で切断する
ことにより、図1(f)の右側に示す形状のフィルタ素
子チップ11が得られる。
て磁性粉からなる微小な粒状物4を用いたものである。
図3(a)〜(c)はそれぞれ図1(c)〜(e)に対
応しており、まず、図1(a),(b)に示すように、
基板1上に複数の溝1aを形成した後、図3(a)に示
すように、この溝1a内に粒状物4を充填する。その
際、基板1の裏側に図示せぬ磁石を配置しておくと、磁
石の吸引力を利用して粒状物4を溝1a内に簡単かつ確
実に充填することができる。
上に高屈折率の光学物質と低屈折率の光学物質を交互に
堆積し、多層膜2を形成する。この場合、溝1a内には
粒状物4が充填されているので、溝1a内に成膜されな
い部分が生じ、多層膜2は粒状物4によって溝1a毎に
分離される。
4を溝1aから除去し、最後に、基板1を各溝1aに沿
って切断することにより、図1(f)に示すように、フ
ィルタ素子チップ11の製造が完了する。
の最上層に保護膜5を形成して耐候性を向上させてあ
る。すなわち、図1(e)と図3(c)に示すように、
基板1上に多層膜2を形成し、溝1aからマスク材料と
してのワイヤ3または粒状物4を除去した後、図4に示
すように、多層膜2上と溝1a内に保護膜5を形成す
る。この保護膜5としては例えば多層膜2と同材料のT
iO2またはSiO2が用いられ、公知のCVD法やイオ
ンプレティーング法を用いて成膜することができる。次
いで、基板1を各溝1aに沿って切断することにより、
図5に示すように、細分化された複数のフィルタ素子チ
ップ11が得られる。
ップ11によれば、多層膜2の特に溝1aの側壁に沿っ
て形成された部分が保護膜5によって覆われるため、耐
候性を向上することができる。
され、以下に記載されるような効果を奏する。
溝内にマスク材料を充填する工程と、前記基板上に多層
膜を形成する工程と、前記基板を前記溝に沿って切断す
る工程とを有する光学多層膜フィルタの製造方法によれ
ば、多層膜が溝間で繋がることに起因する基板の反りが
防止されるため、歩留りの向上を図ることができる。
を形成した後にマスク材料を溝から除去する工程と、基
板を溝に沿って切断する前に多層膜上に保護膜を形成す
る工程とを付加すると、溝の側壁に沿って形成される多
層膜の部分が保護膜により保護されるので、多層膜の耐
候性を向上することができる。
成し、このマスク材料を同じくマトリクス状に形成され
た溝内に嵌め込むようにすると、マスク材料が多少変形
しても溝から外れることがなくなる。
小な粒状物で形成すると、溝の大きさが微細になっても
マスク材料を充填することができ、特に、マスク材料と
して磁性粉を用いると、マスク材料を磁石の吸引力によ
って簡単に溝内に充填することができる。
の製造工程を示す説明図である。
示す平面図である。
の製造工程を示す説明図である。
の製造工程を示す説明図である。
す斜視図である。
明図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 基板上に複数の溝を形成する工程と、前
記溝内にマスク材料を充填する工程と、前記基板上に多
層膜を形成する工程と、前記基板を前記溝に沿って切断
する工程とを有する光学多層膜フィルタの製造方法。 - 【請求項2】 基板上に複数の溝を形成する工程と、前
記溝内にマスク材料を嵌め込む工程と、前記基板上に多
層膜を形成する工程と、前記マスク材料を前記溝から除
去する工程と、前記多層膜上に保護膜を形成する工程
と、前記基板を前記溝に沿って切断する工程とを有する
光学多層膜フィルタの製造方法。 - 【請求項3】 前記溝と前記マスク材料はマトリクス状
に形成されていることを特徴とする請求項1または2に
記載の光学多層膜フィルタの製造方法。 - 【請求項4】 前記マスク材料は前記溝の大きさより微
小な粒状物で形成されていることを特徴とする請求項1
または2に記載の光学多層膜フィルタの製造方法。 - 【請求項5】 前記粒状物は磁性粉であることを特徴と
する請求項4に記載の光学多層膜フィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09249396A JP3423146B2 (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 光学多層膜フィルタの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP09249396A JP3423146B2 (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 光学多層膜フィルタの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09277395A true JPH09277395A (ja) | 1997-10-28 |
JP3423146B2 JP3423146B2 (ja) | 2003-07-07 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP09249396A Expired - Fee Related JP3423146B2 (ja) | 1996-04-15 | 1996-04-15 | 光学多層膜フィルタの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3423146B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008216644A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Asahi Glass Co Ltd | 複屈折板および光ヘッド装置 |
JP2011146362A (ja) * | 2010-01-12 | 2011-07-28 | Samsung Mobile Display Co Ltd | パターンの形成方法及び有機発光素子の製造方法 |
US20120295069A1 (en) * | 2011-05-16 | 2012-11-22 | Sony Chemical & Information Device Corporation | Phase difference element |
-
1996
- 1996-04-15 JP JP09249396A patent/JP3423146B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US9376744B2 (en) * | 2011-05-16 | 2016-06-28 | Dexerials Corporation | Phase-difference element having birefringent film containing TiO2 and Ta2O5 |
US9946001B2 (en) | 2011-05-16 | 2018-04-17 | Dexerials Corporation | Phase difference element having birefringent film containing titanium oxide tantalum oxide |
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JP3423146B2 (ja) | 2003-07-07 |
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