JP3422342B2 - インクジェツト式記録ヘツド - Google Patents
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- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
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Description
録紙等の記録媒体上にインク像を形成するプリンタ等の
記録装置に用いられるインクジェット式記録に関する。
面を構成する弾性板を変形させ、圧力室に連通するノズ
ルからインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッ
ドは、低電圧駆動、高密度化等の可能性を持っている。
しかしながら、インク滴を吐出させるためには、圧力発
生室が圧電振動子によりその容積を変化させる必要があ
るため、これら圧力発生室を構成する流路ユニットは剛
性を可及的に小さく構成する必要があり、このためイン
ク滴吐出の際に圧電振動子の変位を受けると、流路ユニ
ット全体が不要に変形し、特に圧電振動子との接合部材
であるヘッドフレームに固定される流路ユニットの固定
領域近傍に大きな応力が作用することになる。このた
め、ノズルプレート、スペーサ、及び弾性板を貼合わせ
て流路ユニットが構成されている場合には、貼合わせ面
に剥離が生じたり、クラックが生じる等の問題がある。
下で行う場合には、製造時と使用時とで大きな温度差が
あるため、ヘッドフレームと圧電振動子との間に熱膨張
差が生じ、流路ユニットが圧電振動子により常時、押圧
されることになり、インク吐出性能に変化が生じるばか
りでなく、上記貼合わせ面での剥離が生じる虞がある。
ズル開口列の両端部と中央部におけるインク滴吐出時の
ノズル開口の向きにバラつきが生じたり、また圧力発生
室に作用する力にバラつきが生じて、記録媒体に対する
インク滴の着弾位置やインク量に変動を生させるという
問題がある。
特開平4-361045号公報に見られるように、ノズル開口列
の両端部に印刷に関与しないダミーの圧力発生室を形成
するとともに、これに圧電振動子を設け、これら圧力発
生室よりも中央側の圧力発生室だけを使用して印刷を行
うことが提案されている。これによれば、印刷に関与す
る領域の変形量を均一できて、印字品質の低下を防止す
ることができるものの、ダミーの圧力発生室や、圧電振
動子を必要として、記録ヘッド全体のサイズが大きくな
ったり、また部品点数が増加する分、歩留まりが低下す
る等の問題がある。
題に鑑みてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、構造の複雑化を招くこと無く、圧電振動子の駆動
時に受ける応力や、環境温度の変化に対して印字品質を
維持できるとともに、かつ環境温度の大幅な変化に対し
ても信頼性を維持することができるインクジェット式記
録ヘッドを提供することである。
るために本発明においては、圧力発生室を複数同一平面
上に列状に並べたスペーサと、前記圧力発生室に連通す
るノズルクラック開口クラックを有し前記スペーサの一
方の面に積層されたノズルプレートと、前記スペーサの
他面に積層された弾性板とからなる流路ユニットと、前
記弾性板に当接し選択的に圧力発生室の容積を変化させ
る圧電振動子と、該圧電振動子と流路ユニットとを相互
に固定するヘッドフレームとを有するインクジェット式
記録ヘッドにおいて、前記圧力発生室の列と直交する方
向における前記ヘッドフレームと前記流路ユニットとの
接合幅Lは、接合端から直近の圧電振動子端までの距離
をa、前記圧電振動子を挟んだ前記ヘッドフレームの接
合端から接合端までの隙間をbとすると、0.5b≦L≦5
aなる関係となるようにした。
トの変形抑止のための剛性と、環境温度変化によって発
生する流路ユニット内の内部応力を吸収できる機能をヘ
ッドフレームが備える。
ッドの実施例を図面に基づいて説明する。図1、2は本
発明の一実施例のインクジェツト式記録ヘッドの一実施
例を示すもので、図中符号2、2、2‥‥は、長手方向
(図中上下方向)に伸長、収縮する圧電振動子で、上半
分が伸長、収縮に関与する活性領域として、また下半分
の領域が不活性領域として構成され、不活性領域が、高
い剛性を備えた材料、例えば鋼材、セラミックスにより
形成された固定板3に固着されて振動子ユニットにまと
められている。
る弾性板4の島状突起部4aに当接させた状態でヘッド
フレーム5の圧電振動子収容室14に収容され、エボキ
シ樹脂系の接着剤でヘッドフレーム5に固定されてい
る。
インク供給口9を形成するスペーサで、活性エネルギー
線の照射によって硬化する樹脂組成物や、硝子、シリコ
ン等の材料を、所定のマスクパターン等を用いてエッチ
ングにより、不要部分を除去することによって溝部や通
孔を形成したり、また樹脂の射出成形等によって所望の
溝部や通孔を形成して構成されている。
が、また他方の面には直径約30μm乃至70μmのノ
ズル開口10が穿設されたノズルプレート11が液密構
造を形成するように接着され、これら3つの部材により
流路ユニット12が構成されている。
フレーム5の開口端面に接着剤により固定されていて、
圧電振動子2の伸長、収縮の変位を受け止めるようにな
っている。
ける線A−A、及び線B−Bでの断面構造を示す図であ
る。まず、ノズル開口の配列方向の構造を図3(イ)に
基づいてさらに詳しく説明する。
前述の圧力発生室7、7の両端、つまり流路ユニット1
2の支持点であるヘッドフレーム5と一部が対抗し、ま
た一部が圧電振動子収容室14に突出する位置に設けら
れている。
7、7‥‥と同様な通孔をスペーサ6に形成することに
より構成されていて、ヘッドフレーム5の近傍の固定
部、つまり両端の圧力発生室7’、及び7’の近傍にお
ける流路ユニット12の剛性を中央部と同等に下げるよ
うに機能するものである。
じて圧力発生室7、7’と同様に共通のインク室8に連
通するインク供給口や、またノズル開口を連通させて、
インク充填時の気泡排除に役立てるためのダミーのイン
ク流路として機能させることもできる。
流路ユニット12とヘッドフレーム5との固定の剛性が
低くなりすぎて両者間の確実な固定ができず、その幅が
小さ過ぎると固定領域近傍の剛性が高くなり過ぎて、イ
ンク吐出時における流路ユニット12の変形の均等化に
寄与できなくなるから、スペーサ6の厚みの1/2乃至
3倍程度が望ましい。
方向に直交する方向、つまり圧力発生室7の長手方向
は、図3(ロ)に示したように圧電振動子2は、圧電振
動子収容室14により形成される空間を挟んでヘッドフ
レーム5と一定の距離をおいて配置されている。
ト12の接合幅Lは、圧電振動子2とヘッドフレーム5
との相対抗する面間の距離、つまり流路ユニット12の
接合端から直近の圧電振動子2までの距離をa、圧電振
動子収容室14の圧電振動子2を挟む方向の幅、つまり
圧電振動子2を挟んだヘッドフレーム5の接合端から接
合端までの距離をbとすると、 0.5b≦L≦5a となるよう選択されている。
5b≦L≦5aに選択する理由について説明する。流路ユ
ニット12と圧電振動子2、2、2とは、比較的強固な
接着強度を得ることができるエポキシ系樹脂により接着
するが、この際接着時間の短縮を図るために、一般に40
℃乃至60℃に加熱されている。
20℃の環境に晒すと、ヘッドフレーム5と圧電振動子
2との材質の相違、つまりヘッドフレーム5の線膨張係
数が2×10のマイナス5乗(1/°C)であるの対し
て、圧電振動子の線膨張係数が6×10のマイナス6乗
(1/°C)で、1桁以上異なることに起因して、図6
(イ)に示すようにヘッドフレーム5が縮んで圧電振動
子2が弾性板4の島状突起部4aを突き上げることにな
る。
定されて短くなっているため、流路ユニット12の剛性
が、ヘッドフレーム5に対して有効に作用してヘッドフ
レーム5の接合領域を流路ユニット12側に引っ張っ
て、ヘッドフレーム5と圧電振動子2の熱膨張係数の差
に起因する変形量の差の一部をヘッドフレーム5の伸長
により吸収している。
る断面積が小さいため、この領域のヘッドフレーム5が
伸びやすくなり、流路ユニット12を構成しているスペ
ーサ6と弾性板4との接合面における剥離を招くような
歪みを流路ユニット12に生じさせるのを有効に防止す
る。
ットの接合幅Lを、5aよりも大きくした記録ヘッドで
は、ヘッドフレーム5の伸びが小さく、流路ユニット1
2の応力を吸収できないため、ヘッドフレーム5と圧電
振動子2の熱膨張係数の違いによる変形量の差がそのま
ま流路ユニット12への歪みとなってしまい、図6
(イ)に示すような流路ユニット12を構成している弾
性板4とスペーサ6とを剥離させる力として作用し、特
に流路ユニット12内での接合面積が小さいインク供給
口9付近のスペーサ6と弾性板4との接合箇所に剥離部
40が生じる。
動子2の側面までの距離aが短いと、熱膨張係数の違い
による変形量自体が変わらなくても、距離a間の流路ユ
ニット12に掛かるせん断応力や、せん断歪みが大きく
なるため(図6(ロ))、接着時の温度と大幅に異なる
温度環境下に晒されると、前述と同様にスペーサ6と弾
性板4との間に剥離が生じたり、またスペーサ6を感光
性樹脂等のように低温において脆性が高くなる材料によ
り構成している場合にはスペーサ6にクラック41が生
じる。
め、ヘッドフレーム5と流路ユニット12との接合幅
L、接合端から直近の圧電振動子2の側面までの距離a
を種々に設定したインクジェット式記録ヘッドを各50個
製作し、接着温度50°Cから使用限界温度であるマイ
ナス20°Cに温度を低下させて流路ユニット12内で
の界面の剥離や、クラックの発生の有無を検査したとこ
ろ、表1のような結果となった。
ば、スペーサ6にクラツクが発生したり、流路ユニット
内に剥離が生じるのを防止できることが確認できた。
Lを小さくしていくと(図6(ハ))、ヘッドフレーム
5と流路ユニット12との接合面における剛性が小さく
なるため、ヘッドフレーム5に本質的に要求されるイン
ク吐出時の流路ユニット12の変形防止の機能も小さく
なってしまい、印字信号が印加されていないノズル開口
2からインク滴が吐出する現象、いわゆるクロストーク
が生じたり、また反対に印字信号を印加してもインク滴
が吐出しない現象、いわゆるミスファイアが生じる虞が
ある。
挟んだヘッドフレーム5の接合端から接合端までの隙間
bを1.1mmに設定する一方、ヘッドフレーム5と流
路ユニット12との接合幅Lを種々に設定したインクジ
ェット式記録ヘッドをやはり50個製作し、インク滴吐
出ミスの発生の有無したところ、表2に示すような結果
となった。
あれば、インク滴吐出時における流路ユニット12の変
形を、インク滴の吐出不良を起こさせない程度に受け止
めることができる剛性をヘッドフレーム5に持たせられ
ることが判明した。
路ユニット12との接合幅Lを、この接合端から直近の
圧電振動子端までの距離a、圧電振動子を挟んだヘッド
フレーム5の接合端から接合端までの隙間bとの関係
を、 0.5b≦L≦5a に設定することが望ましいとの結論を得た。
吐出時の流路ユニット12の変形をインク滴吐出不良を
起こさせない程度で、かつ環境温度変化によって発生す
る流路ユニット12の変形を吸収できる程度の剛性を持
たせることができて、印字品質の低下を招くこと無く、
温度変化による流路ユニットの剥離やクラックの発生を
防止することができる。
の圧電振動子2、2、2‥‥に印字信号を印加し、各圧
電振動子2に変位Na(約0.5μm乃至3μm)を発生
させると、圧力発生室7のインクは、1〜3×10の5
乗Pa程度に加圧され、ノズル開口10、10、10‥
‥からインク滴が吐出する。
Naは、流路ユニット12全体を変形させる力として作
用するが、ヘッドフレーム5との接合領域近傍に空洞1
3が存在するため、この空洞13がたわんで図7に示し
たようにノズル開口10、10、10‥‥が形成されて
いる領域全体が、平均的にたわむことになる。
μmのステンレス鋼板で、またスペーサ5を厚み約20
0μmの感光性樹脂で、弾性板4を厚み20μmのニッ
ケル箔で、ヘッドフレーム5を液晶ポリマーを用いて構
成するとともに、圧力発生室6の長さを約1.2mm、
幅を200μmに形成して、空洞13の幅を約300μ
mとして、圧力発生室7を16個有するインクジェット
式記録ヘッドを製作した。
mとなるように駆動すると、所望のインク滴を得ること
ができた。
プラー変位計によりノズルプレート11の表面の変形量
を測定したところ、図8において実線により示したよう
に中央部の変形量Nmは約0.14μm、両端のノズル
開口10’10’での変形量Neは約0.1μmであ
り、また中央と両端部のノズル開口からのインク滴の吐
出速度の差は約7%であった。
ろ、端部と中央部のインク滴によって作られた線幅に約
5μm乃至10μmの差が生じた。
インクジェット式記録ヘッドでは、図8の点線で示した
ようにノズルプレートの中央部の変形量Nmは、約0.
1μmであり、また両端部の変形量Neが約0.05μ
mで、その差が本願発明の倍近くになり、また中央部と
両端部でのインク滴の吐出速度差は約17%にもなっ
た。この結果、それぞれのノズル開口によるドットは、
図9に示したように湾曲してならぶことになり、記録部
材上に横線を印刷すると端部と中央部のインク滴によっ
て作られた線幅に約15μm乃至30μmの差が生じ
た。
7内のインクをほぼ同圧力で圧縮できて、各ノズル開口
10から吐出されるインク滴の速度と、インク滴の体積
が均等化され、ノズル開口の配列形態に忠実にドットを
形成できることが判明した。
位置ズレは、インク滴の吐出速度の違いによって生ずる
ことから、例えば解像度360dpiの画像を得る場合
には、インク滴吐出の繰り返し周波数fを約7.2kH
z、ヘッドの走査速度Vhを約0.5m/s、インク滴
の吐出速度の下限と上限をそれぞれVm1、Vm2と
し、ノズル開口10と記録媒体とのギャップをΔGを
1.5mmとすると、ドットの位置ずれ量Dは、およそ D=Vh×ΔG×|1/Vm1−1/Vm2| として表すことができる。そして、インク滴の吐出速度
Vmは、安定して吐出するために約5m/sから約10
m/s程度が望ましい。
1を5m/sとすると、吐出速度の上限Vm2は約6.
2m/sとなる。
ると、吐出速度Vm2は約9.6m/sとなることか
ら、吐出速度の変動率は約25乃至35%以下に抑える
必要がある。
向のバラ付きや、形状精度、さらには記録媒体の搬送速
度や向きのバラつき等が存在するため、これらの変動要
因を考慮すると、インク滴の速度の変動率は、約15%
以下、より望ましくは10%以下でなければならない。
上記条件を考慮すると、ノズル開口列方向の端部の圧力
発生室7、7’と中央の圧力発生室7、7‥‥によって
形成されるインク滴の位置ずれを小さくするためには、
ノズル開口列の端部でのノズルプレート11の変形量N
eと、ノズル開口列の中央部付近の変形量Neとの変形
量差|Nm−Ne|を小さく抑える必要がある。
の変位量Naによって起きるため、変形量Nmは、Na
より小さくないと圧力発生室7内のインク圧が増加せ
ず、またたとえ吐出できたとしてもインク滴の速度が極
めて遅く、不安定なものとなる。
いによって、吐出されるインク滴の吐出速度や、吐出体
積に差が生ずる。つまり圧電振動子2の変位Naが大き
い方が、インク滴の速度、体積が大きくなる。
ト11の変形量によっても、吐出されたインク滴の速度
や体積に差が生ずる。
たところ、端部おけるノズルプレート11の変形量Ne
とノズル開口列の中央部付近の変形量Nmとの変形量差
|Nm−Ne|は、圧電振動子の変形量Naの10%以
下に抑えることが、インク滴の速度や体積のバラつき
を、抑える意味で極めて有効であることが判明した。
路ユニット12のヘッドフレーム5との固定点近傍に空
洞13を設けて、固定点とノズル開口配列領域との間に
固定点よりも変形しやすい領域を形成することが有効で
あった。
明の他の実施例を示すものであって、同(イ)は、ノズ
ルプレート11の、ヘッドフレーム5との固定領域近傍
にプレス加工、エッチング等により通孔となるスリット
20、20を、また同図(ロ)は薄肉部を形成する凹部
21を設けたものである。
振動子2、2、2の伸長に伴って生じる流路ユニット1
2の最も応力が集中するヘッドフレーム5との境界部
に、一部は圧電振動子収容室14に、また一部はヘッド
フレーム15に対抗するように、幅50乃至300μm
程度で設けられている。
により、圧電振動子2の伸長によりこの部分が集中的に
変形するから、これらより内側のノズル開口形成領域が
平均にたわむことになり、端部と中央部の変形量の差|
Nm−Ne|が小さくなる。
性板4の、ヘッドフレーム5との境界領域に圧電振動子
収容室14とヘッドフレーム5とに跨る幅を備えた薄肉
部22を設けたもので、この実施例においも薄肉部22
の領域が集中的に変形するから、前述と同様にノズル開
口配列領域の変形量を均一化することができる。なお、
この実施例においては、薄肉部22をヘッドフレーム5
と対抗する面の側に設けているが、スペーサ6に薄肉部
23を設けても同様の作用を奏することは明らかであ
る。
スリット20、凹部21、薄肉部22を単独に形成した
場合について説明したが、空洞とスリット、凹部、薄肉
部とをともに形成するようにすると、さらに一層効果が
高いことは明らかである。
であって、この実施例においては、前述のヘッドフレー
ム5と流路ユニット12の接合幅Lと、圧電振動子2と
ヘッドフレーム5との相対抗する面間の距離a、圧電振
動子収容室14の圧電振動子2を挟む方向の幅bとの関
係を、 0.5b≦L≦5a に維持しつつ、インク供給口9側のヘッドフレーム5a
に、圧力発生室6の配列方向に延びる溝25を形成し
て、界面剥離等の発生し易いヘッドフレーム5の領域に
熱膨張係数の違いによる歪みを選択的に吸収する領域2
6を圧電振動子収容室14側に設けたものである。
は、溝25により区画された領域26により温度変化に
よる流路ユニット12の変形を可及的に抑える程度の変
形が可能である一方、ヘッドフレーム5全体として十分
な剛性を発揮するから、環境温度変化による流路ユニッ
ト12の破損を防止しつつ、インク滴吐出性能を維持で
きる程度に流路ユニットの変形を防止することができ
る。
あって、前述のヘッドフレーム5と流路ユニット12の
接合幅Lと、圧電振動子2とヘッドフレーム5との相対
抗する面間の距離a、圧電振動子収容室14の圧電振動
子2を挟む方向の幅bとの関係を、 0.5b≦L≦5a に維持しつつ、ノズル開口10側のヘッドフレーム5b
と流路ユニット12との接合幅Lbを、インク供給口9
側のヘッドフレーム5aの幅Laよりも大きくしたもの
である。
ヘッドフレーム5の剛性が相対的に小さくなり、環境温
度変化によるスペーサ6のクラツクの発生や、スペーサ
6と弾性板4との剥離をより効果的に抑制できる。
ト12の変形抑制には、ノズル開口10側の剛性が大き
く影響を及ぼすので、ノズル開口側の接合幅Lbを相対
的に大きくするのが印字品質を改善する上でより効果が
ある。
印字品質を維持する上で必要な流路ユニットの変形抑止
の剛性を確保しつつ、環境温度変化によって発生する流
路ユニット内の内部応力の吸収機能をヘッドフレームに
持たせることができて、印字品質を維持しつつ、スペー
サ内のクラックや、スペーサと弾性板と剥離の発生を防
止することができる。
A、線B−Bにおける断面図である。
示す図である。
ニットの変形を示す断面図である。
のインクジェット式記録ヘッドにおけるインク滴吐出時
の流路ユニットの変形を示す図である。
開口配列方向の流路ユニットの変形を示す図である。
のノズル位置毎のノズルプレートの変形量を示す線図で
ある。
ズルプレートの変形に起因する記録媒体上に形成される
ドットの位置ずれを示す図である。
他の実施例を示す図である。
の他の構造を示す図である。
の他の実施例を示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 圧力発生室を複数同一平面上に列状に並
べたスペーサと、前記圧力発生室に連通するノズル開口
を有し前記スペーサの一方の面に積層されたノズルプレ
ートと、前記スペーサの他面に積層された弾性板とから
なる流路ユニットと、前記弾性板に当接し選択的に圧力
発生室の容積を変化させる圧電振動子と、該圧電振動子
と流路ユニットとを相互に固定するヘッドフレームとを
有するインクジェット式記録ヘッドにおいて、 前記圧力発生室の列と直交する方向における前記ヘッド
フレームと前記流路ユニットとの接合幅Lは、接合端か
ら直近の圧電振動子端までの距離をa、前記圧電振動子
を挟んだ前記ヘッドフレームの接合端から接合端までの
隙間をbとすると、0.5b≦L≦5aなる関係にあるイン
クジェット式記録ヘッド。 - 【請求項2】 前記ヘッドフレームの、前記流路ユニッ
トとの接合面には、圧力発生室の列と平行に溝が形成さ
れている請求項1に記載のインクジェット式記録ヘッ
ド。 - 【請求項3】 前記ノズル開口側での前記ヘッドフレー
ムと流路ユニットとの接合幅Lbが、前記圧力発生室に
連通するインク供給口側でのヘッドフレームと流路ユニ
ットとの接合幅Laよりも長い請求項1に記載のインク
ジェット式記録ヘッド。 - 【請求項4】 圧力発生室が複数、同一平面上に列状に
形成されたスペーサと、前記圧力発生室に連通するノズ
ル開口を有し、前記スペーサの一方の面に積層されたノ
ズルプレートと、前記スペーサの他方の面に積層された
弾性板とからなる流路ユニットと、前記弾性板に当接し
選択的に前記圧力発生室の容積を変化させる圧電振動子
と、該圧電振動子と流路ユニットとを相互に固定するヘ
ッドフレームとを有するインクジェット式記録ヘッドに
おいて、 前記圧力発生室の一端側に前記ノズル開口が、他端側に
インクの供給を受けるインク供給口が連通し、前記流路
ユニットと前記ヘッドフレームのノズル開口の列方向の
両側の固定部周辺領域に空洞が形成され、前記空洞に対
向する領域の一部から外側が固定されて、前記流路ユニ
ットの剛性が、ノズル開口形成領域よりも相対的に小さ
く、かつノズル開口の形成領域全体が平均的にたわむよ
うに構成されているインクジェット式記録ヘッド。 - 【請求項5】 圧力発生室が複数、同一平面上に列状に
形成されたスペーサと、前記圧力発生室に連通するノズ
ル開口を有し、前記スペーサの一方の面に積層されたノ
ズルプレートと、前記スペーサの他方の面に積層された
弾性板とからなる流路ユニットと、前記弾性板に当接し
選択的に前記圧力発生室の容積を変化させる圧電振動子
と、該圧電振動子と流路ユニットとを相互に固定するヘ
ッドフレームとを有するインクジェット式記録ヘッドに
おいて、 前記圧力発生室の一端側に前記ノズル開口が、他端側に
インクの供給を受けるインク供給口が連通し、前記流路
ユニットと前記ヘッドフレームのノズル開口の列方向の
両側の固定部周辺領域の前記ノズルプレートにスリッ
ト、または凹部が形成され、前記スリット、または凹部
に対向する領域の一部から外側が支持固定されて、前記
流路ユニットの剛性が、ノズル開口形成領域よりも相対
的に小さく、かつノズル開口の形成領域全体が平均的に
たわむように構成されているインクジェット式記録ヘッ
ド。 - 【請求項6】 圧力発生室が複数、同一平面上に列状に
形成されたスペーサと、前記圧力発生室に連通するノズ
ル開口を有し、前記スペーサの一方の面に積層されたノ
ズルプレートと、前記スペーサの他方の面に積層された
弾性板とからなる流路ユニットと、前記弾性板に当接し
選択的に前記圧力発生室の容積を変化させる圧電振動子
と、該圧電振動子と流路ユニットとを相互に固定するヘ
ッドフレームとを有するインクジェット式記録ヘッドに
おいて、 前記圧力発生室の一端側に前記ノズル開口が、他端側に
インクの供給を受けるインク供給口が連通し、前記流路
ユニットと前記ヘッドフレームのノズル開口の列方向の
両側の支持固定部周辺領域の前記弾性板に薄肉部が形成
され、前記流路ユニットの剛性が、ノズル開口形成領域
よりも相対的に小さく、かつノズル開口の形成領域全体
が平均的にたわむように構成されているインクジェット
式記録ヘッド。 - 【請求項7】 圧力発生室が複数、同一平面上に列状に
形成されたスペーサと、前記圧力発生室に連通するノズ
ル開口を有し、前記スペーサの一方の面に積層されたノ
ズルプレートと、前記スペーサの他方の面に積層された
弾性板とからなる流路ユニットと、前記弾性板に当接し
選択的に前記圧力発生室の容積を変化させる圧電振動子
と、該圧電振動子と流路ユニットとを相互に固定するヘ
ッドフレームとを有するインクジェット式記録ヘッドに
おいて、 前記圧力発生室の一端側に前記ノズル開口が、他端側に
インクの供給を受けるインク供給口が連通し、前記流路
ユニットと前記ヘッドフレームのノズル開口の列方向の
両側の固定部周辺領域の前記スペーサに薄肉部が形成さ
れ、前記薄肉部に対向する領域の一部から外側が支持固
定されて、前記流路ユニットの剛性が、ノズル開口形成
領域よりも相対的に小さく、かつノズル開口の形成領域
全体が平均的にたわむように構成されているインクジェ
ット式記録ヘッド。
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