JP3267412B2 - インクジェット式記録ヘッド - Google Patents

インクジェット式記録ヘッド

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JP3267412B2
JP3267412B2 JP27617293A JP27617293A JP3267412B2 JP 3267412 B2 JP3267412 B2 JP 3267412B2 JP 27617293 A JP27617293 A JP 27617293A JP 27617293 A JP27617293 A JP 27617293A JP 3267412 B2 JP3267412 B2 JP 3267412B2
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nozzle opening
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nozzle
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14419Manifold

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
  • Ink Jet (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電振動子により圧力
発生室を収縮させ、圧力発生室のインクをノズル開口か
らインク滴として噴射させるインクジェット式記録ヘッ
ドに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット式記録ヘッドは、記録媒
体上のドットをインク滴により構成する関係上、インク
滴のサイズを小さくすることにより極めて高い解像度で
の印刷が可能であるものの、効率よく印刷するためには
ノズル開口の数を多くする必要があり、圧電振動子をイ
ンク滴噴射源に使用する場合には、圧電振動子の小型化
が極めて重要な要件となる。しかしながら、インク滴を
飛翔させるためにはある程度の駆動力が必要で、圧電振
動子の小型化にも限度がある。このような制約の中で記
録密度を向上させるために、ノズル開口の列を複数設け
るとともに、各列のノズル開口が他の列の空間に位置す
るよう、いわゆる千鳥状に配置することが行われてい
る。このようにノズル開口を千鳥状に配列することによ
り、90dpi乃至180dpi程度まで記録密度を向
上することが可能となる。そしてノズル開口列の列数を
増やせば、360dpi程度まで記録密度をさらに向上
させることが理論上、可能ではあるが、インクジェット
式記録ヘッドの主走査方向、つまり紙幅方向のサイズが
サイズが大きくなるため、両端に配置されたノズル開口
列により形成されるドットの位置がずれが目立つという
問題がある。このような問題を解消するために最外端に
位置するノズル開口に連通する圧力発生室列に対して専
用のリザーバを配置することにより、最外端のノズル開
口列間の距離を可及的に小さくして、記録ヘッドの傾き
によるドットの位置ずれを小さくしたインクジェット式
記録ヘッドも、特開昭5-84919号公報に見られるように
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のような配列形態
を採る記録ヘッドは、インク導入口からそれぞれ独立の
供給管路で各リザーバの接続点にインクを供給している
ため、各リザーバへのインク分配を均等化しやすいもの
の流路構造が複雑になるという問題がある。本発明はこ
のような問題に鑑みてなされたものであって、その目的
とするところはドット間の位置ずれを防止して高密度印
刷を可能ならしめつつ、インク導入口からリザーバヘの
インク流路の構造を簡素化した新規なインクジェット式
記録ヘッドを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、印字信号に応じて圧力を発
生させる圧力発生素子と、ノズル開口列を複数列有する
ノズルプレートと、前記ノズル開口列に連通する圧力発
生室列、インク供給口を介して前記圧力発生室列に連通
するリザーバ、及び前記ノズル開口列の対称線上に配置
された単一のインク導入口から前記リザーバにインクを
供給する流路をそれぞれ区画形成され、一方の面を前記
ノズルプレートにより封止されるスペーサと、前記スペ
ーサの他方の面を封止する板部材と、を備え、前記ノズ
ル開口列、及び前記リザーバとがともに複数形成され、
また前記インク導入口が横切るように形成された隔壁に
より分割され、前記各リザーバが前記隔壁により分割さ
れた領域にそれぞれ接続されている。
【0005】
【作用】リザーバにインクを供給する流路を、ここの領
域の強度を落とすことなく共通の流路として形成するこ
とができる。
【0006】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図1は本発明の一実施例を示すも
ので、図中符号1はノズルプレートで、所定のピッチ、
例えば180DPIとなるようにノズル開口2.2、2
‥‥が配置されたノズル開口列が、2M=6列分、3、
4、5、6、7、8が形成されている。
【0007】10はスペーサで、後述する振動板18と
ノズルプレート1の間に挟まれて配置されるもので、こ
れにはノズル列に対応するようにリザーバ(図示せず)
や圧力発生室を形成する通孔列11、12、13、1
4、15、16‥がノズル開口列3、4、5、6、7、
8に対応する位置に形成されている。これらノズル開口
列3〜8は、図2に示したように各列のノズルが他の列
のノズル開口を補完、この実施例では1つのノズル開口
列3のノズル開口間に他のノズル開口列4乃至8のノズ
ル開口が位置するように相互に位置をずらせて配置され
ていて、記録用紙上に可及的に高い密度でドットを形成
するように構成されている。
【0008】18は振動板で、スペーサ10を介してノ
ズルプレート1と対向して圧力発生室を形成するもの
で、後述する圧電振動子ユニットの21、22、23、
24、25、26の圧電振動子30、30の先端に当接
して配置され、圧電振動子30、30‥‥の伸縮に応動
して、圧力発生室を縮小、膨張させるものである。
【0009】これら圧電振動子ユニット21、22、2
3、24、25、26は、図3に示したように圧電振動
子30、30、30‥‥の一半を固定基板31に一定ピ
ッチで固定して、他半が縦振動モードでの振動が可能に
まとめられている。各振動子30は、図4に示したよう
に圧電振動材料32と駆動電極33と共通電極34とを
交互にサンドイッチ状に積層して構成されている。そし
て駆動電極33、33、33‥‥は、圧電振動子30の
後端側で端面から露出していて、蒸着などで形成された
駆動外部電極35により並列に接続され、また共通電極
34、34、34‥‥は圧電振動子30の自由端側に露
出し、かつ側方にまで延長されていて共通外部電極36
により並列に接続されている。
【0010】各圧電振動子30の駆動外部電極35は、
端面が固定基板31とほぼ同一面となるように位置決め
されており、また各圧電振動子30、30、30‥‥の
共通外部電極36は、導電部材38を介して振動子3
0、30、30‥‥の両側に位置するダミー振動子39
の後端面の電極40に導通関係を持つように接続されて
いる。ダミ−振動子39の後端面には、駆動外部電極3
5と同様に電極40が構成されていて、接続用回路基板
との接続が可能となっている。
【0011】再び図1に戻って、図中符号50は、基台
で、圧電振動子30、30、30‥‥の自由端側が露出
するように振動子ユニット21、22、23、24、2
5、26を収容するユニット収容穴51、52、53、
54、55、56と、インクタンクからのインクをリザ
ーバに供給するためのインク導入管の開口57が設けら
れており、表面に振動板18、スペーサ10、ノズルプ
レート1を位置決めして静電シールドを兼ねる枠体58
により固定して記録ヘッド本体としてまとめ上げてい
る。
【0012】一方、基台50の他端には、ユニット収容
穴51、52、53、54、55、56から露出してい
る圧電振動子30、30、30‥‥の駆動外部電極3
5、35、35‥‥、及びダミー振動子39の電極40
に接続される接続用回路基板60が固定されて、これを
介してキャリッジとの固定に使用される基板61が固定
されている。
【0013】図5は、本発明のインク流路、つまりリザ
ーバ、圧力発生室の配置構造をスペーサ10に形成され
た通孔でもって示すもので、図中符号11a、11a、
11a‥‥、12a、12a、12a‥‥、13a、1
3a、13a‥‥、14a、14a、14a‥‥、15
a、15a、15a‥‥、16a、16a、16a‥‥
は、それぞれノズル開口列3、4、5、6、7、8に対
応するように形成された圧力発生室となる通孔で、中央
部に配置される圧力発生室となる通孔13a、13a、
13a‥‥、14a、14a、14a‥‥は、対称線7
0を挟んで対向する側にノズル開口列5、6のノズル開
口に連通する通孔13b、13b、13b‥‥、14
b、14b、14b‥‥が配置され、他端側に後述する
リザーバとなる通孔71、72に連通する連通口13
c、13c、13c‥‥、14c、14c、14c‥‥
が形成されている。
【0014】12、15は、それぞれ対称線70に対し
て対称となるように配置された圧力発生室となる通孔列
で、これらの通孔列を形成している各通孔12a、12
a、12a‥‥、及び15a、15a、15a‥‥は対
称線に対して外側向きとなるようにノズル開口に連通す
る通孔12b、12b、12b‥‥、及び15b、15
b、15b‥‥が配置され、また対称線に対向する側に
は前述のリザーバとなる通孔71、72に連通するよう
にインク供給口の連通12c、12c、12c‥‥、
及び15c、15c、15c‥‥が形成されている。
【0015】さらに最外端側には対称線70側にノズル
開口列3、8に連通する通孔11b、11b、11b‥
‥、及び16b、16b、16b‥‥が配置され、これ
らは外側にインク供給口となる連通孔11c、11c、
11c‥‥、及び16c、16c、16c‥‥を備え、
それぞれ独立のリザーバとなる通孔73、74に連通し
ている。
【0016】これらリザーバ71、72、73、74は
それぞれ流路71a、72a、73a、74aにより振
動板18のインク導入口19に連通しており、対称線7
0に対称となるように形成された隔壁75、76、77
により分離されていて、各リザーバにインクが均等に流
れ込むように構成されている。この結果、流路の急激な
拡大が防止されて圧力損失の発生、及び気泡の停滞を防
止することができる。また比較的広い空間となるインク
導入口19付近で隔壁75、76、77が一種の構造部
材となるので、この領域を補強することができる。
【0017】図6は、インク導入口19近傍における隔
壁の一実施例を拡大して示すものであって、隔壁75、
76、77、78は、振動板18に形成されたインク
口19を跨いで一体となるように、この実施例では
「十」字状に形成されている。この実施例によればイン
ク導入口19からのインクを各流路により一層均等に分
配することが可能となるとともに、インクタンクから侵
入した気泡を分散させてノズル開口から効率よく排除す
ることが可能となる。さらに、流路の急激な拡大が防止
されて圧力損失の発生、及び気泡の停滞を防止すること
ができるばかりでなく、比較的広い空間となるインク導
入口19を含む領域を隔壁75、76、77により一層
確実に補強することができる。
【0018】図7は、前述のスペーサの製造方法の一実
施例を示すもので、ノズル開口列2、2、2‥‥が穿設
されたノズルプレ−ト1の圧力発生室側の表面に、圧力
発生室の厚みを確保できる程度の厚みを備える1枚もし
くは複数枚の露光により硬化する感光性樹脂フィルム8
0を溶着する(i)。ついで圧力発生室に一致する通孔
13a、14aやリザーバに一致する通孔71、72の
部分を遮光し、また残部に窓81、82が形成された露
光マスク83を介して反応光を照射する(ii)。これ
により光照射を受けた領域85、86、86が硬化し、
また光照射を受けなかった領域87が未硬化状態のまま
残る。この未硬化領域をエッチングすることにより圧力
発生室、及びリザーバ、流路等に対応する部分だけが凹
部88、88となったスペーサが形成されることになる
(iii)。
【0019】図8は、スペーサを結晶軸(110)とす
る単結晶シリコン基板の異方性エッチングにより製造す
る工程を示すものであって、両面を研磨して表面に熱酸
化膜90を220μm程度の厚みで形成されてた結晶方
位(110)の単結晶シリコン基板91を用意し
(I)、これの両面、もしくは片面に形成すべきパター
ンに合わせてフォトリソグラフィにより、通孔を形成す
べき領域92、92‥‥以外の部分に対応して二酸化シ
リコンのパターン93、93‥‥を形成する(II)。
【0020】ついで、これら二酸化シリコン膜のパター
ン93、93‥‥をマスクとして、摂氏70°Cの水酸
化カリウム溶液(30wt%)により、貫通孔となるま
でエッチングを行う(III)。これにより実質的にエ
ッチングが厚み方向にだけ進行し、結晶軸(111)を
壁面とする空洞94、94、94‥‥が形成される。そ
の後、不要となった二酸化シリコン膜を除去することに
より圧力発生室やリザーバとなる通孔95、95、95
‥‥を備えたとスペーサを得ることができる(IV)。
【0021】図9は、上述した単結晶シリコン基板の異
方性エッチングにより構成したスペーサの一実施例を示
すもので、図5に示した実施例と同様に、ノズル開口列
3、4、5、6、7、8に対応する圧力発生室となる通
孔11’a、11’a、11’a‥‥、12’a、1
2’a、12’a‥‥、13’a、13’a、13’a
‥‥、14’a、14’a、14’a‥‥、15’a、
15’a、15’a‥‥、16’a、16’a、16’
a‥‥、インク供給口となる通孔11’c、11’c、
11’c‥‥、12’c、12’c、12’c‥‥、1
3’c、13’c、13’c‥‥、14’c、14’
c、14’c‥‥、15’c、15’c、15’c‥
‥、16’c、16’c、16’c‥‥、リザーバとな
る通孔71’、72’、73’、74’、インク導入口
19とリザーバを結ぶ流路71’a、72’a、73’
a、74’aを形成する隔壁76’、77’が対応する
ように形成されている。そしてこの実施例においてもや
はり流路を構成する隔壁75’、76’、77’は、流
路の急激な拡大の防止と、一種の構造部材として機能す
ることになる。
【0022】ただシリコン単結晶基板の異方性エッチン
グを利用する関係上、図9(B)に示したようにインク
供給用の連通孔となる通孔16cは、圧力発生室となる
通孔16aの一方の側に偏して形成される点で若干相違
する。
【0023】図10は、上述のように形成された各部材
を使用して構成されたインクジェット式記録ヘッドを、
第3、及び第4ノズル開口列5、6の近傍の断面構造を
拡大して示すものであって、スペーサ部材10を挟んで
振動板18、及びノズルプレート1を積層し、これら3
者を気密状態を維持するように接着剤や共晶接合等によ
り一体に固定されている。そして、振動板18の圧力発
生室に対向している領域には、圧電振動子ユニットの圧
電振動子30、30‥‥の自由端を当接させて配置され
ている。
【0024】このように構成されたインクジェット式記
録ヘッドは、スペーサ10の通孔71、72によりリザ
ーバが、また通孔13a、14aにより圧力発生室が形
成されることになる。この状態で圧電振動子30、30
により振動板18が押圧されると、圧力発生室の容積が
縮小してリザーバから供給されているインクがインク滴
となってノズル開口5、6がインク滴として吐出する。
インク滴の吐出後、圧電振動子30、30が収縮する
と、圧力発生室が膨張して、リザーバのインクが、イン
ク滴を発生した圧力発生室に流れ込む。
【0025】このように構成された、つまり6列のノズ
ル開口列を同一ノズルプレートに形成する場合に、中央
に位置する第3列、及び第4列の圧力発生室を、そのノ
ズル開口列5、6に連通する側13b、14bを対向さ
せ、またこれら圧力発生室の外側に配列される第2列、
及び第5列のノズル開口列4、7に連通する圧力発生室
を、そのノズル開口に連通する側12b、15bを外側
に向けて配列し、さらに第1列、及び第6列のノズル開
口列3、8に連通する圧力発生室のノズル開口側を11
b、16bを直近に位置するノズル開口列4、7側に向
けて配列し、これら通孔列11、16にはそれぞれ独立
のリザーバとなる通孔73、74を連通させることによ
り、ノズル開口列間の距離L1を小さくすることができ
る。
【0026】すなわち、図5(B)に示したように中央
部にリザーバ100を形成し、これに連通するように第
3列、及び第4列の圧力発生室となる通孔101、10
1‥‥、及び102、102‥‥を形成し、これの外側
に第2列、及び第5列の圧力発生室となる通孔103、
及び104を、そのノズル開口に連通する側を、内側に
向けて配列し、これの外側にリザーバとなる通孔10
5、106を設け、これに連通するように圧力発生室と
なる通孔107、及び108を配列したものに比べて、
ノズル開口列の距離をL’1−L1=ΔL1だけ小さくす
ることが可能となり、キャリッジヘの記録ヘッドの取付
誤差、特に主走査方向に対する傾きθに起因するドット
の位置ずれL×Cosθを可及的に小さくして印字品質
の向上を図ることができる。
【0027】図11は、ノズル開口列数2M=4の場合
の構成をスペーサの構造でもって示すものであって、図
中符号90〜93は、圧力発生室列を形成する第1乃至
第4の通孔列で、第1、第2の通孔列90、91は、ノ
ズル開口に連通する側90a、91aが対向し、また第
3、第4の通孔列92、93のノズル開口に連通する側
92a、93aが対向していて、最外端と対称線70上
に合計3つのリザーバ94、95、96が形成されてい
て最外端のものには通孔列90、93だけが、またリザ
ーバ96には通孔列91、92が共通に連通するように
構成されている。また、インク導入口19と各リザーバ
94、95、96は、対称線70に対して対称な隔壁9
7、98により分離されて接続されている。
【0028】このような圧力発生室の配置構造を採るこ
とにより、2つのリザーバ110、111を設け、これ
らに2列ずつの圧力発生室用通孔112、113、及び
114、115を連通させる場合(図11(B))に比
較してΔL2=L’2−L2だけ最外端ンのノズル開口列
間の距離が小さくなる。このように構成されたインクジ
ェット記録ヘッドは、最外端のノズル開口列を外側に向
けて配置する場合に比較してノズル開口列間の距離が小
さくなるため、主走査方向と記録ヘッドの基準線との間
に傾きが生じてもΔL×cosθ分だけドットのずれが
小さくなって、印字品質の低下を防止することができ
る。
【0029】また、前述したのと同様にインク導入口1
9からのインクを各流路により一層均等に分配すること
が可能となるとともに、インクタンクから侵入した気泡
を分散させてノズル開口から効率よく排除することが可
能となり、さらに、流路の急激な拡大を防止して圧力損
失の発生、及び気泡の停滞を防止することができるばか
りでなく、比較的広い空間となるインク導入口19を含
む領域を隔壁97、98により補強することができる。
特に、ノズル開口列が4列というように少なくなった場
合には、隔壁の数も少なくなる関係上、同図(B)のよ
うな配列を採るよりも、同図(A)の配列構造を採ると
隔壁の数が多くなり、かつインク導入口19から放射状
に延びるため、インク導入口19近傍を一層確実に補強
することができる。
【0030】なお、上述の実施例においては、ノズル開
口列が4列、及び6列の場合について説明したが、8
列、10列、12列‥‥の場合においても同様に構成す
ることができる。すなわち、ノズル開口列が8列の場合
には、前述の第二実施例で示したようにリザーバを対称
線と一致するように配置し、また10列の場合には対称
線と対称になるようにリザーバを配置し、それぞれの場
合においても最外端のリザーバには単一列の圧力発生室
が連通するように配置することによりノズル開口列間の
距離を小さくすることができる。
【0031】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
インク導入口のサイズを大きくしてもその近傍の強度の
低下を来すことがなく、各リザーバにインクを均等に供
給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す分解組立図である。
【図2】ノズル開口列の配置状態を示す図である。
【図3】同上装置に使用する圧電振動子ユニットの一実
施例を示す斜視図である。
【図4】圧電振動子ユニットを構成している圧電振動子
の断面構造を示す図である。
【図5】図(A)、(B)は、それぞれ同上装置に使用
するスペーサの一実施例を示す図、及び他の形態で構成
した場合の例を示す図である。
【図6】同上スペーサのインク導入口近傍の構造の一実
施例を拡大して示す図である。
【図7】図(I)乃至(III)は、それぞれスペーサ
の製造方法の一実施例を示す図である。
【図8】図(I)乃至(IV)は、それぞれシリコン単結
晶基板を使用してスペーサを構成する場合の製造方法の
一実施例を示す図である。
【図9】同図(A)(B)は、それぞれシリコン単結晶
基板により構成したスペーサの一実施例、及び圧力発生
室となる通孔を拡大して示す図である。
【図10】同上スペーサを用いたインクジェット式記録
ヘッドの一実施例を圧力発生室近傍を拡大して示す断面
図である。
【図11】同図(A)(B)は、それぞれノズル開口列
を4列とした場合の圧力発生室、リザーバの最適な配置
形態と、従来の配置形態とをスペーサの構造で示す図で
ある。
【符号の説明】
1 ノズル開口 3〜8 ノズル開口列 10 スペーサ 11〜16 圧力発生室を形成する通孔列 11a〜16a 圧力発生室形成用通孔 11b〜16a ノズル開口連通側 11c〜16c リザーバ連通側 18 振動板19 インク導入口 21〜26 圧電振動子ユニット 30 圧電振動子 31 基板 71〜74 リザーバ用通孔 75〜77 隔壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/045 B41J 2/055 B41J 2/175

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印字信号に応じて圧力を発生させる圧力
    発生素子と、 ノズル開口列を複数列有するノズルプレートと、 前記ノズル開口列に連通する圧力発生室列、インク供給
    口を介して前記圧力発生室列に連通するリザーバ、及び
    前記ノズル開口列の対称線上に配置された単一のインク
    導入口から前記リザーバにインクを供給する流路をそれ
    ぞれ区画形成され、一方の面を前記ノズルプレートによ
    り封止されるスペーサと、 前記スペーサの他方の面を封止する板部材と、 を備え、 前記ノズル開口列、及び前記リザーバとがともに複数形
    成され、また前記インク導入口が横切るように形成され
    た隔壁により分割され、前記各リザーバが前記隔壁によ
    り分割された領域にそれぞれ接続されているインクジェ
    ット式記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記ノズル開口列の列数を2M(ただ
    し、Mは1以上の整数)としたとき、前記リザーバがM
    +1個形成され、また前記インク導入口が横切るように
    形成された隔壁により分割され、前記各リザーバが前記
    隔壁により分割された領域にそれぞれ接続されている請
    求項1に記載のインクジェット式記録ヘッド。
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