JP3422104B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JP3422104B2
JP3422104B2 JP28377194A JP28377194A JP3422104B2 JP 3422104 B2 JP3422104 B2 JP 3422104B2 JP 28377194 A JP28377194 A JP 28377194A JP 28377194 A JP28377194 A JP 28377194A JP 3422104 B2 JP3422104 B2 JP 3422104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両における制動時の
車輪ロックを防止するアンチスキッド制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のアンチスキッド制御装置として
は、例えば、本出願人が先に提案した特開平1−218
954号公報に記載されているものが知られている。こ
の従来例は、各車輪に設けた車輪速検出手段の車輪速検
出値のうち最も高い車輪速度検出値が実際の車体速度に
最も近いことから、これをセレクトハイ車輪速として選
択すると共に、前後加速度センサで検出した車体前後加
速度に所定のオフセット値を加算した前後加速度補正値
を積分回路に供給して、セレクトハイ車輪速を初期値と
してこれから前後加速度補正値の積分値を減算すること
により、推定車体速度を算出し、且つ各車輪速度検出値
を微分して車輪加減速度を算出し、推定車体速度と各車
輪速度検出値とに基づいてスリップ率を算出し、これら
に基づいてホイールシリンダ圧を増圧、保持及び減圧状
態に制御してアンチスキッド制御を行うようにしてい
る。
【0003】この場合の制御態様は、図9に示すよう
に、時点t1 で車両を制動状態とし、これによって図9
(a)に示すように、車輪速度Vwが減少し始め、これ
に応じて車輪速度Vwを微分した車輪加減速度Vw′が
図9(b)に示すように負方向に増加し、この車輪加減
速度Vw′が予め設定した減速度閾値−α2 以下となっ
た時点t2 で、制動圧シリンダのホイールシリンダ圧を
図9(c)に示すようにまず保持状態とし、その後スリ
ップ率が目標スリップ率以上となったとき即ち各車輪速
度Vwが推定車体速度に基づいて算出した目標車輪速度
Vw* 以下となった時点t3 で減圧状態とし、この減圧
状態によって車輪速度Vwが回復して車輪加減速度V
w′が増加してこれが予め設定した加速度閾値+α1
上となった時点t4 で再度保持状態とし、これによって
車輪速度Vwが減少し始めて車輪加減速度Vw′が加速
度閾値+α1 未満となった時点t5 でホイールシリンダ
圧を図9(c)に示すように緩増圧状態として、車輪速
度Vwを減少させるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のアンチスキッド制御装置にあっては、車両が制動
状態となって、良好なアンチスキッド制御を実行して、
ホイールシリンダ圧と車輪速度変化とが対応している場
合にはよいが、図9(a)の時点t6 で車輪速度Vwが
目標車輪速度Vw* 以下に低下することにより、減圧状
態となり、その後時点t7 で車輪加減速度Vw′が図9
(b)に示すように加速度閾値+α以上となることによ
り保持状態とし、これによって車輪速度Vwが図9
(a)に示すように回復するが、何らかの外乱によって
一旦車輪速度の加速が収まって、車輪加減速度Vw′が
加速度閾値+α以下となると、図9(c)に示すよう
に、再増圧状態となり、これによって車輪速度Vwが減
少することにより、この車輪速度Vwをもとに算出する
推定車体速度VX が、図9(a)に示すように、車輪速
度Vwの低下に伴って急減することになり、推定車体速
度の推定精度が悪化すると共に、車輪スリップ量も増大
するという未解決の課題ある。
【0005】そこで、本発明は、上記従来例の未解決の
課題に着目してなされたものであり、減圧状態後に外乱
によって車輪速度の回復が抑制されたときにも良好なア
ンチスキッド制御を継続することができるアンチスキッ
ド制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に係るアンチスキッド制御装置は、図1の
基本構成図に示すように、複数の車輪の速度を検出する
車輪速度検出手段と、該車輪速検出手段の車輪速検出値
から車輪加減速度を演算する車輪加減速度演算手段と、
少なくとも前記車輪速度検出手段の車輪速度に基づいて
推定車体速度を演算する推定車体速度演算手段と、前記
車輪速度検出手段の車輪速度、前記車輪加減速度演算手
段の車輪加減速度及び前記推定車体速度演算手段の推定
車体速度に基づいて各車輪に配設された制動用シリンダ
の流体圧を少なくとも減圧、保持及び増圧状態の何れか
に制御する制動圧制御手段とを備えたアンチスキッド制
御装置において、前記制動圧制御手段は、アンチスキッ
ド制御を開始してから減圧後の再増圧開始を前記推定車
体速度演算手段で演算した推定車体速度に依存する所定
時間抑制する再増圧抑制手段を有することを特徴として
いる。
【0007】また、請求項2に係るアンチスキッド制御
装置は、請求項1記載アンチスキッド制御装置におい
て、前記再増圧抑制手段が、前記所定時間が前記推定車
体速度演算手段で演算した推定車体速度及び推定車体速
度勾配に依存することを特徴としている。
【0008】
【作用】請求項1に係るアンチスキッド制御装置におい
ては、アンチスキッド制御を開始した後に減圧状態とな
って車輪速度が回復した後の再増圧開始を再増圧抑制手
段によって推定車体速度演算手段で演算した推定車体速
度に依存する所定時間抑制することにより、車輪速度の
回復が外乱等によって抑制されたときでも実際の車両の
減速状態に応じた時間の間再増圧を抑制することがで
き、車輪速度が不用意に減少することを抑制して推定車
体速度の精度悪化及び車輪スリップ量の増大防止す
る。
【0009】請求項2に係るアンチスキッド制御装置に
おいては、再増圧抑制手段によって推定車体速度演算手
段で演算した推定車体速度及び推定車体速度勾配に依存
する所定時間抑制することにより、車輪速度が不用意に
減少することを抑制して推定車体速度の精度悪化及び車
輪スリップ量の増大をより確実に防止する
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図2は本発明の一実施例を示すブロック図であ
る。図中、1FL,1FRは前輪、1RL,1RRは後
輪であって、後輪1RL,1RRにエンジンEGからの
回転駆動力が変速機T、プロペラシャフトPS及びディ
ファレンシャルギヤDGを介して伝達され、各車輪1F
L〜1RRには、それぞれ制動用シリンダとしてのホイ
ールシリンダ2FL〜2RRが取付けられ、さらに前輪
1FL,1FRにこれらの車輪回転数に応じたパルス信
号PFL,PFRを出力する車輪速度検出手段としての車輪
速センサ3FL,3FRが取付けられ、プロペラシャフ
トPSに後輪の平均回転数に応じたパルス信号PR を出
力する車輪速度検出手段としての車輪速センサ3Rが取
付けられている。
【0011】各前輪側ホイールシリンダ2FL,2FR
には、ブレーキペダル4の踏込みに応じて前輪側及び後
輪側の2系統のマスタシリンダ圧を発生するマスタシリ
ンダ5からのマスタシリンダ圧が前輪側アクチュエータ
6FL,6FRを介して個別に供給されると共に、後輪
側ホイールシリンダ2RL,2RRには、マスタシリン
ダ5からのマスタシリンダ圧が共通の後輪側アクチュエ
ータ6Rを介して供給され、全体として3センサ3チャ
ンネルシステムに構成されている。
【0012】アクチュエータ6FL〜6Rのそれぞれ
は、図3に示すように、マスタシリンダ5に接続される
油圧配管7とホイールシリンダ2FL〜2RRとの間に
介装された電磁流入弁8と、この電磁流入弁8と並列に
接続された電磁流出弁9、油圧ポンプ10及び逆止弁1
1の直列回路と、流出弁9及び油圧ポンプ10間の油圧
配管に接続されたアキュムレータ12とを備えている。
【0013】そして、各アクチュエータ6FL〜6Rの
電磁流入弁8、電磁流出弁9及び油圧ポンプ10は、車
輪速センサ3FL〜3Rからの車輪速パルス信号PFL
Rが入力されるコントローラCRからの液圧制御信号
EV、AV及びMRによって制御される。コントローラ
CRは、車輪速センサ3FL〜3Rからの車輪速パルス
信号PFL〜PR が入力され、これらと各車輪1FL〜1
RRの回転半径とから車輪の周速度でなる車輪速度Vw
FL〜VwR を演算する車輪速演算回路15FL〜15R
と、これら車輪速演算回路15FL〜15Rの車輪速度
VwFL〜VwR が入力され、これらに対して時間制限フ
ィルタ処理を行う車輪速フィルタ16FL〜16Rと、
これら車輪速フィルタ16FL〜16Rのフィルタ出力
がこれらの内最も高い車輪速度をセレクトハイ車輪速度
VwH として選択するセレクトハイスイッチ18を介し
て供給され、これに基づいて推定車体速度VX を演算す
る推定車体速度演算回路19と、車輪速演算回路15F
L〜15Rの車輪速度VwFL〜VwRと車体速度演算回
路19の推定車体速度VX とが入力されてこれらに基づ
いてアクチュエータ6FL〜6Rに対する制御信号E
V,AV,MRを出力する制動圧制御手段としてのマイ
クロコンピュータ20とを備えており、マイクロコンピ
ュータ20から出力される制御信号AVFL〜AVR 、E
FL〜EVR 及びMRFL〜MRR が駆動回路22aFL
22aR 、22bFL〜22bR 及び22cFL〜22cR
を介してアクチュエータ6FL〜6Rに供給される。
【0014】そして、車輪速フィルタ16FL〜16R
の夫々は、図4に示すように、車輪速演算回路15i
(i=FL,FR,R)からの車輪速度Vwi を車輪速
サンプリング値VS として保持するサンプルホールド回
路161と、オペアンプで構成され入力電圧Eを積分す
る積分回路162と、この積分回路162の積分出力V
e とサンプルホールド回路161の車輪速サンプリング
値VS とを加算してフィルタ出力Vfi を算出する加算
回路163と、車輪速度Vwi がフィルタ出力Vfi
対して予め設定した所定の不感帯幅内即ちVfi −1km
/h<Vwi <Vf i +1km/hであるか否かを検出し、V
i −1km/h<Vwi <Vfi +1km/hであるときに出
力C1及びC2を共に低レベルとし、Vwi ≧Vfi
1km/hであるときに、出力C1を高レベルとし、Vwi
≦Vfi −1km/hであるときに出力C2を高レベルとす
る不感帯検出回路164と、この不感帯検出回路164
で車輪速度Vwi が不感帯内となったとき及びイグニッ
ションスイッチのオン信号IGが入力されたときに、前
記サンプルホールド回路161で車輪速度Vwi を保持
させると共に、積分回路162をリセットするリセット
信号SRを出力するリセット回路165と、車体速度V
i が不感帯幅内にあるとき及び不感帯幅外となってか
らオフディレータイマ166で設定された所定時間T3
の間積分入力電圧Eとして零電圧を積分回路162に供
給し、Vwi >Vfi +1km/hとなってから所定時間T
3 経過後に非アンチスキッド制御中は+0.4Gに対応
する負の電圧を、アンチスキッド制御中は+10Gに対
応する負の電圧をそれぞれ積分入力電圧Eとして積分回
路162に供給し、さらにVwi <Vfi −1km/hとな
ってから所定時間T3 経過後に−1.2Gに対応する正
の電圧を積分入力電圧Eとして積分回路162に供給す
る選択回路167とを備えている。
【0015】この車輪速フィルタ15iによれば、図6
に示すように、時点t0 で定速走行しているものとする
と、この状態では、図6(a)に示すように、車輪速度
Vw i の変動が殆どないので、不感帯検出回路164で
加算回路163から出力されるフィルタ出力Vfi に対
して設けられた不感帯内に車輪速度Vwi が収まること
になり、この不感帯検出回路164からの出力C1及び
C2が共に低レベルとなり、これによってリセット回路
165のNORゲートO1 の出力S5が高レベルとなっ
ており、選択回路167で“0”の電圧が選択されてこ
れが積分回路162に供給されることにより、その積分
出力Veが“0”となって、加算回路163から前回の
サンプルホールド回路161で保持されたサンプル車輪
速度VSがフィルタ出力Vfi として出力されることに
なり、フィルタ出力Vfi も一定値となっている。
【0016】この状態から時点t1 でブレーキペダル4
を踏込んで制動状態とし、これによってホイールシリン
ダ2iの圧力が高くなって車輪速度Vwi が減少して、
その直前のフィルタ出力Vfi に対して1km/h分低
下すると、不感帯検出回路164の出力C2が高レベル
となり、これによってリセット回路165のNORゲー
トの出力S5が低レベルとなるが、選択回路167のオ
フディレータイマ166が所定時間T3 分オン状態を継
続するので、この選択回路167の出力電圧Eは“0”
の状態を維持し、フィルタ出力Vfi も図6(a)で破
線図示のように前回値を維持する。
【0017】そして、時点t2 でオフディレータイマ1
66の遅延時間T3 が経過することにより、オフディレ
ータイマ166の出力が低レベルに反転すると、選択回
路167でANDゲートA1 の出力S4が高レベルとな
って、減速度−1.2Gに相当する電圧Eが積分回路1
62に出力されることにより、負の積分出力Veが加算
回路163に出力され、これによってフィルタ出力Vf
i が図6(a)で示すように減速度−1.2Gに対応す
る勾配で減少する。
【0018】その後、車輪速度Vwi が回復して、時点
3 で車輪速度Vwi がフィルタ出力Vfi の不感帯内
となると、不感帯検出回路164の出力C1及びC2が
共に“0”となり、これによって選択回路167で
“0”の出力電圧Eが選択されることにより保持状態と
なり、その直後に車輪速度Vwi がフィルタ出力Vfi
に対して1km/h以上増加すると不感帯保持回路16
4の出力C1が高レベルに反転し、これによってNOR
ゲートO1 の出力S5が低レベルとなるが、オフディレ
ータイマ166の出力が高レベルを継続するので、フィ
ルタ出力Vfi は保持状態を継続する。
【0019】その後、時点t4 で、オフディレータイマ
166の遅延時間T3 が経過すると、ORゲートO2
出力S3が低レベルとなることにより、ANDゲートA
2 の出力が高レベルとなり、この状態では、後述するよ
うにアンチスキッド制御が開始されて、車輪速度Vwi
が目標車輪速度Vwi 以下となった時点t2 ′でモータ
制御信号MRがオン状態となるので、選択スイッチSW
で+10Gに対応する電圧が選択され、これが出力電圧
Eとして積分回路162に出力される。このため、フィ
ルタ出力Vfi が図6(a)に示すように急激に上昇
し、このフィルタ出力Vf1 の不感帯内に車輪速度Vw
i が入る時点t5 でフィルタ出力Vfi が保持状態とな
る。
【0020】その後、上記動作を繰り返してフィルタ車
輪速度Vfi が増加し、その後車輪速度Vwi が減少を
開始すると、フィルタ出力Vfi は時点t6 、t7 及び
8で時点t2 と同様に所定勾配でフィルタ出力が減少
し、その後時点t9 で時点t 3 と同様に保持状態とな
り、時点t10で減少状態となる。また、推定車体速度演
算回路19は、図5に示すように、セレクトハイスイッ
チ18から出力されるセレクトハイ車輪速度VwH をサ
ンプルホールドするサンプルホールド回路191a,1
91bと、所定周期でインクリメントされるタイマカウ
ンタ192のカウント値をサンプルホールドするサンプ
ルホールド回路191c,191dとを有する。
【0021】これらサンプルホールド回路191a,1
91b及び191c,191dは、ホールド信号形成回
路193からのホールド信号H1 及びH2 がハイレベル
となったときにサンプル値をホールドする。ホールド信
号形成回路193は、セレクトハイ車輪速度VwH を微
分してセレクトハイ車輪加減速度VwH ′を算出する微
分回路193aと、この微分回路193aから出力され
るセレクトハイ車輪加減速度VwH ′と予め設定された
減速度閾値−b2 とを比較し、VwH ′<−b 2 である
ときにハイレベルの比較出力をホールド信号H2 として
出力する比較回路193bと、後述するマイクロコンピ
ュータ20から出力されるモータ駆動信号MRFL〜MR
R が入力されるリトリガブルタイマ193cと、比較回
路193bのホールド信号H2 とリトリガブルタイマ1
93cの出力がインバータ193dで反転された反転信
号とが入力され、これらの論理積でなるホールド信号H
1を出力するANDゲート193eとを備えている。
【0022】また、推定車体速度演算回路19は、サン
プルホール回路191aから出力されるサンプリング車
輪速度V0 からサンプルホールド回路191bから出力
されるサンプリング車輪速度Vb を減算する減算回路1
95と、サンプルホールド回路191cから出力される
サンプリング値T0 からサンプルホールド回路191d
から出力されるサンプリング値Tb を減算する減算回路
196と、減算回路195の減算出力(V0 −Vb )を
減算回路196の減算出力(T0 −Tb )で除算して車
体速度勾配(V0 −Vb )/(T0 −Tb )を出力する
除算回路197と、この除算回路197の車体速度勾配
と勾配発生回路198から出力される予め設定された車
体速度勾配VXK0 とを選択する選択回路199と、タイ
マカウンタ192のカウント値Tからサンプルホールド
回路191dのサンプリング値T b を減算する減算回路
200と、選択回路199から出力される選択出力と減
算回路200から出力される減算出力(T−Tb )を乗
算する乗算回路201と、前記サンプリングホールド回
路191bのサンプリング車輪速度Vb から乗算回路2
01の乗算出力を減算する減算回路202と、この減算
回路202の減算出力とセレクトハイ車輪速度VwH
の何れかを選択する選択回路205と、この選択回路2
05の選択出力とセレクトハイ車輪速度VwH との何れ
か大きい方を選択しこれを推定車体速度VX として出力
するセレクトハイスイッチ206とを備えている。
【0023】ここで、選択回路199は、ホールド信号
形成回路193のホールド信号H2とリトリガブルマル
チバイブレータ193cの出力信号とが入力されるAN
Dゲート207の出力信号によってセットされ、リトリ
ガブルマルチバイブレータ193cの出力信号のハイレ
ベルの反転によってリセットされるRS型フリップフロ
ップ208の肯定出力がハイレベルであるときに除算回
路197の出力を選択し、ローレベルであるときに勾配
発生回路198の出力を選択するように構成されてい
る。
【0024】一方、選択回路205は、ホールド信号形
成回路193の比較回路193bから出力されるホール
ド信号H2 が入力されてその立ち上がりから所定時間Δ
T(例えば2秒程度)だけハイレベルを維持するリトリ
ガブルタイマ209の出力がハイレベルにあるときに減
算回路202の出力を選択し、ローレベルにあるときに
セレクトハイ車輪速度VwH を選択するように構成され
ている。
【0025】この推定車体速度演算回路19によると、
説明を簡単にするために、車輪速フィルタ15iのセレ
クトハイ車輪速度Vwi が図6(a)に示すものである
とすると、時点t2 でフィルタ出力Vfi の勾配が−
1.2Gに対応した値となることにより、比較回路19
3bのホールド信号H2 が高レベルに反転する。このと
き、マイクロコンピュータ20から出力されるモータ駆
動信号MRi が図6(c)に示すように、論理値“0”
を維持しているため、リトリガブルタイマ193cの出
力も低レベルを維持しており、これがインバータ193
dで反転されてアンドANDゲート193eに供給され
るので、このANDゲート193eから出力されるホー
ルド信号H1 も同時に高レベルに反転する。
【0026】このため、サンプルホールド回路191a
及び191bでそのときのセレクトハイ車輪速度VwH
をサンプル値V0 及びVb として夫々保持すると共に、
サンプルホールド回路191c及び191dでそのとき
のタイマカウンタ192のカウント値Tをサンプル値T
0 及びTb として夫々保持する。一方、リトリガブルタ
イマ193cの出力が低レベルを維持しているので、A
NDゲート207の出力は低レベルを維持し、これによ
ってフリップフロップ208はリセット状態を維持して
その肯定出力は低レベルを維持するので、選択回路19
9では勾配発生回路198の出力VXK0 が車体速度勾配
XKとして選択され、これが乗算回路201及びコント
ローラCRに出力される。
【0027】このため、時点t2 では、選択回路199
から所定値VXK0 の車体速度勾配V XKが出力され、一
方、減算回路200ではサンプルホールド回路191d
のサンプル値Tb とタイマカウンタ192のカウント値
Tとが一致しているのでホールド信号H2 によるサンプ
リング時点からの経過時間Tc (=T−Tb )は“0”
となっており、したがって、乗算回路201から出力さ
れるホールド信号H2 によるサンプリング時点からの車
体速度変化量ΔVXKを表す乗算出力も“0”となってお
り、これとサンプルホールド回路191bのホールド信
号H2 によるサンプリング車輪速度Vb とが減算回路2
02に供給されるので、この減算回路202から出力さ
れる車体速度推定値VX1(=Vb −ΔVXK)はサンプリ
ング車輪速度Vb となり、これが選択回路205を介し
てセレクトハイスイッチ206に供給され、このときセ
レクトハイ車輪速度VwH より車体速度推定値VX1の方
が大きいので、図6(b)に示すように、車体速度推定
値Vx1が推定車体速度VX としてコントローラCRに出
力される。
【0028】その後、時間の経過と共に、減算回路20
0から出力される経過時間TC が増加することにより、
乗算回路201から出力される車体速度変化量ΔVXK
増加、これによって減算回路202から出力される車体
速度推定値VX1が図6(a)で一点鎖線図示のように所
定値VXK0 の車体速度勾配で減少することになり、これ
に応じて推定車体速度VX も図6(b)に示すように減
少する。
【0029】その後、時点t4 及び時点t5 の中間点で
車体速度推定値VX1よりセレクトハイ車輪速度VwH
してのフィルタ車輪速度Vfi が大きな値となるので、
選択回路206で車体速度推定値VX1に代えてセレクト
ハイ車輪速度VwH が選択されので、推定車体速度VX
が図6(b)に示すように、セレクトハイ車輪速度Vw
H に応じて増加する。
【0030】その後、時点t5 ′でリトリガブルタイマ
209の設定時間ΔTがタイムアップすると、これに応
じて選択回路205が車体速度推定値VX1からセレクト
ハイ車輪速度VwH に切換えられるが、前述したよう
に、時点t4 後に既に推定車体速度VX としてセレクト
ハイ車輪速度VwH が選択されているので、継続してセ
レクトハイ車輪速度VwH が推定車体速度VX として選
択される。
【0031】その後、時点t6 でフィルタ出力Vfi
減少し始めると、これに応じて比較回路191bから出
力されるホールド信号H2 が高レベルとなり、これによ
ってサンプルホールド回路191b及び191dでその
時点でのセレクトハイ車輪速度VwH のサンプリング値
b 及び経過時間Tのサンプリング値Tb が保持される
が、前述したように時点t2 ′でモータ駆動信号MRi
が高レベルとなっているので、ホールド信号H1 は低レ
ベルを維持しているので、サンプルホールド回路191
a及び191bでは制動開始時の初期サンプリング値V
0 及びT0 を維持する。
【0032】一方、比較回路193bから出力されるホ
ールド信号H2 が高レベルに反転すると、モータ駆動信
号MRi が高レベルを維持しているので、ANDゲート
207から高レベルの出力が得られ、これによってフリ
ップフロップ208がセットされてその肯定出力が高レ
ベルとなるので、選択回路199が勾配発生回路198
側から除算回路197側に切換えられる。
【0033】このため、減算回路195で初期サンプリ
ング値V0 から時点t6 でのサンプリング値Vb を減算
して初期サンプリング時点からのセレクトハイ車輪速度
Vw H の変化量を算出すると共に、減算回路196で初
期サンプリング値T0 から時点t6 でのサンプリング値
b を減算して初期サンプリング時点からの経過時間T
P を算出し、これらをを除算回路197に供給すること
により実際のセレクトハイ車輪速度変化に対応した車体
速度勾配VXKを算出し、これを除算回路201に供給す
ることにより車体速度変化量ΔVXKを算出するが、この
時点t6 では減算回路200での経過時間TC が“0”
であるので、サンプリング車輪速度Vbがそのまま車体
速度推定値VX1となり、これが推定車体速度VX として
出力される。
【0034】その後、時間の経過と共に、減算回路20
0のから出力される経過時間TC が増加することによ
り、乗算回路201から出力される車体速度変化量ΔV
XKが増加し、これによって減算回路202から出力され
る車体速度推定値VX1が減少する。その後、時点t7,
8 で順次フィルタ出力Vfi が減少するので、これによ
って比較回路193bから出力されるホールド信号H2
が高レベルに反転し、これによってサンプルホールド回
路191b及び191dでセレクトハイ車輪速度VwH
のサンプリング値Vb 及び経過時間Tのサンプリング値
b を保持し、これに基づいて車体速度勾配VXKを算出
し、これに基づいて推定車体速度VX を算出する。
【0035】さらに、マイクロコンピュータ20は、図
2に示すように、例えばA/D変換機能を有する入力イ
ンタフェース回路20a、出力インタフェース回路20
d、演算処理装置20b及び記憶装置20cを少なくと
も有し、演算処理装置20bで推定車体速度演算回路1
9からの推定車体速度VX と車輪速度VwFL〜VwR
に基づいてスリップ率SFL〜SR を算出すると共に、車
輪速度VwFL〜VwRを微分して車輪加速度VwFL′〜
VwR ′を算出し、車輪速度VwFL〜VwR 、車輪加速
度VwFL′〜VwR ′及び目標車輪速度Vw* に基づい
てアクチュエータ6FL〜6Rに対する制御信号AVFL
〜AVR ,EVFL〜EVR ,MRFL〜MRR を出力す
る。
【0036】次に、上記実施例の動作をマイクロコンピ
ュータ20の制動圧制御処理を示す図7を伴って説明す
る。この制動圧制御処理は、所定時間例えば10msec毎
のタイマ割込処理として実行され、この処理において、
ASはアンチスキッド制御フラグ、Lは減圧タイマ、C
Tは減圧開始時からの経過時間、CT0 は再増圧を許可
する閾値を示しこれらは前回のアンチスキッド制御の終
了時にステップS3からステップS21に移行して零に
クリアされている。
【0037】すなわち、第7図の処理が開始されると、
先ずステップS1で、各車輪速演算回路15i(i=F
L,FR,R)から出力される現在の車輪速検出値Vw
iNを読込み、次いでステップS2に移行して、前回の処
理時に読込んだ車輪速検出値VwiN-1からステップS1
で読込んだ車輪速検出値VwiNを減算して単位時間当た
りの車輪速変化量即ち車輪加減速度Vwi ′を算出して
これを記憶装置20cの所定記憶領域に記憶し、次いで
ステップS3に移行して、推定車体速度演算回路19か
らの推定車体速度VX 及び車体速度勾配VXKを読込み、
次いでステップS4に移行して下記(1)式の演算を行
って各輪毎のスリップ率Si を算出する。
【0038】 Si ={(VX −Vwi )/VX }×100 …………(1) 次いで、ステップS5に移行して、減圧開始時からの経
過時間CTが正であるか否かを判定し、CT>0である
ときにはステップS6に移行して、経過時間CTを
“1”だけインクリメントしてからステップS7に移行
し、CT=0であるときにはそのままステップS7に移
行する。
【0039】このステップS7では、スリップ率Si
予め設定された所定値S0 (例えば20%)以上である
か否かを判定し、Si <S0 であるときには、ステップ
S8に移行する。このステップS8では、推定車体速度
X (km/h)及び車体速度勾配VXK(km/h2
とに基づいて下記(2)式に従った演算を行って再増圧
許可閾値CT0 を算出すると共に、下記(3)に示すよ
うに算出された再増圧許可閾値CT0 と“0”とを比較
して、何れか大きい値を再増圧許可閾値CT0として記
憶装置20cに形成した再増圧許可閾値記憶領域に更新
記憶する。
【0040】 CT0 =K(VX −30)/(VXK+0.2G) …………(2) CT0 =max{0,CT0 } …………(3) ここで、Kは定数、0.2Gは加速度である。次いで、
ステップS9に移行して、減圧タイマLを“0”にクリ
アしてからステップS10に移行し、車両が停止近傍の
速度となったとき、緩増圧モードの選択回数が所定値以
上となったとき等の制御終了条件を満足するか否かを判
定し、制御終了条件を満足する場合には、ステップS1
1に移行して、減圧タイマLを“0”にクリアし、且つ
アンチスキッド制御フラグASを“0”にリセットし、
次いでステップS12に移行して、減圧開始時からの経
過時間CTを“0”にクリアしてからステップS13に
移行し、アクチュエータ6iの圧力をマスタシリンダ5
の圧力に応じた圧力とする急増圧モードに設定してから
タイマ割込処理を終了して所定のメインプログラムに復
帰する。この急増圧モードでは、アクチュエータ6iに
対する制御信号EV及びAVを共に論理値“0”とし
て、アクチュエータ6iの流入弁8を開状態に、流出弁
9を閉状態にそれぞれ制御する。
【0041】一方、ステップS10の判定結果が、制御
終了条件を満足しないときには、ステップS14に移行
して、減圧タイマLが“1”にセットされているか否か
を判定し、L=1であるときにはステップS15に移行
して、ホイールシリンダ2iを減圧する減圧モードに設
定してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプロ
グラムに復帰する。この減圧モードでは、アクチュエー
タ6iに対する制御信号EVi 、AVi 及びMRi を共
に論理値“1”として、アクチュエータ6iの流入弁8
を閉状態、流出弁9を開状態として、ホイールシリンダ
2iに保持されている圧力を流出弁9、油圧ポンプ10
及び逆止弁11を介してマスタシリンダ5側に戻し、ホ
イールシリンダ2iの内圧を減少させる。
【0042】また、ステップS14の判定結果が、減圧
タイマLが“0”にクリアされているときには、ステッ
プS16に移行して、ステップS2で算出した車輪加減
速度Vwi ′が予め設定された加速度閾値+α1 以上で
あるか否かを判定し、Vwi′<+α1 であるときに
は、ステップS17に移行して、車輪加減速度Vwi
が予め設定された減速度閾値−α2 以下であるか否かを
判定し、Vwi ′≦−α 2 であるときにはステップS1
8に移行して、アクチュエータ6iをホイールシリンダ
2iの内圧を一定値に保持する高圧側の保持モードに設
定してからタイマ割込処理を終了して所定のメインプロ
グラムに復帰する。この高圧側の保持モードでは、アク
チュエータ6iに対する制御信号EVi を論理値“1”
とすると共に制御信号AVi を論理値“0”として、ア
クチュエータ6iの流入弁8を閉状態に、流出弁9を閉
状態にそれぞれ制御し、ホイールシリンダ2iの内圧を
その直前の圧力に保持する。
【0043】一方、ステップS17の判定結果がV
i ′>−α2 であるときにはステップS19に移行し
て、アンチスキッド制御フラグASが“0”にリセット
されているか否かを判定し、これが“0”にリセットさ
れているときには、前記ステップS12に移行し、
“1”にセットされているときにはステップS20に移
行する。
【0044】このステップS20では、減圧開始時から
の経過時間CTが前記ステップS8で算出された再増圧
許可閾値CT0 を越えているか否かを判定し、CT>C
0であるときには、ステップS21に移行して、経過
時間CTを“0”にクリアしてからステップS22に移
行してアクチュエータ6iをホイールシリンダ2iの圧
力を緩増圧させる緩増圧モードに設定してからタイマ割
込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰する。
この緩増圧モードでは、アクチュエータ6iに対する制
御信号EVi を論理値“0”及び論理値“1”に所定間
隔で交互に繰り返すと共に、制御信号AVi を論理値
“0”として、アクチュエータ6iの流入弁8を所定間
隔で開閉し、流出弁9を閉状態とすることにより、ホイ
ールシリンダ2iの内圧を徐々にステップ状に増圧す
る。
【0045】一方、前記ステップS16の判定結果が、
Vwi ′≧+α1 であるときには、ステップS23に移
行して、アンチスキッド制御フラグASが“0”にリセ
ットされているか否かを判定し、制御フラグASが
“0”にリセットされているときには前記ステップS1
2に移行し、制御フラグASが“1”にセットされてい
るときにはステップS24に移行してアクチュエータ6
iをホイールシリンダ2iの圧力を低圧側でその直前の
値に保持する低圧側の保持モードに設定してからタイマ
割込処理を終了して所定のメインプログラムに復帰す
る。この低圧側の保持モードでは、前述したステップS
18の高圧側の保持モードと同様に、アクチュエータ6
iに対する制御信号EVi を論理値“1”とすると共に
制御信号AViを論理値“0”として、アクチュエータ
6iの流入弁8を閉状態に、流出弁9を閉状態にそれぞ
れ制御し、ホイールシリンダ2iの内圧をその直前の圧
力に保持する。
【0046】また、前記ステップS7の判定結果が、S
i ≧S0 であるときにはステップS25に移行して、車
輪加減速度Vwi ′が予め設定された加速度閾値+α1
以上であるか否かを判定し、Vwi ′≧+α1 であると
きにはステップS26に移行して減圧タイマLを“0”
にクリアしてから前記ステップS10に移行し、Vw i
<+α1 であるときにはステップS27に移行して、ア
ンチスキッド制御フラグASを“1”にセットし、経過
時間CTを“1”にセットし、さらに減圧タイマLを
“1”にセットしてから前記ステップS10に移行す
る。
【0047】この図7の処理が制動圧制御手段に対応
し、この内ステップS5,S6,S12,S20,S2
1の処理が再増圧抑制手段に対応している。したがっ
て、図8に示すように、時点t0 で車両が非制動状態で
定速走行しているものとすると、この状態では、推定車
体速度VX と車輪速度Vwi とが一致しているので、ス
テップS3で算出されるスリップ率Si が“0”とな
り、非制動状態であり、減圧開始時からの経過時間CT
が“0”にクリアされているので、ステップS5からス
テップS7を経てステップS8に移行して、推定車体速
度VX と車体速度勾配VXKとに基づいて前記(2)式の
演算を行って、再増圧許可閾値CT0 を算出する。この
とき、車両が定速走行状態であるので、推定車体速度演
算回路19の選択回路199で比較的大きな値の勾配発
生回路198の設定勾配VXK0 が選択されているので、
再増圧許可閾値CT0 は、図8(d)に示すように、車
体速度勾配VXK0 に応じた値となっている。
【0048】次いで、ステップS9に移行して、減圧タ
イマLを“0”にクリアしてからステップS10に移行
して、ブレーキペダル4が踏込まれていないので制御終
了条件を満たしており、ステップS11に移行して、減
圧タイマL及びアンチスキッド制御フラグASを“0”
にクリアし、次いでステップS12に移行して、経過時
間CTを“0”にクリアしてからステップS13に移行
して急増圧モードを設定する。
【0049】この急増圧モードでは、アクチュエータ6
iによってマスターシリンダ5と各ホイールシリンダ2
iとが連通状態となっているが、ブレーキペダル4を踏
込まない非制動状態であることにより、マスターシリン
ダ5の圧力が略零であるので、ホイールシリンダ2jの
圧力も略零を維持し、非制動状態を維持する。この非制
動状態から時点t1 でブレーキペダル4を踏込んで制動
状態とすると、これによってマスターシリンダ5の圧力
が急増することにより、ホイールシリンダ2iのホイー
ルシリンダ圧も図8(c)に示すように急増し、これに
応じて車輪速度Vwi が図8(a)で実線図示のように
減少を開始し、これに応じてステップS2で算出される
車輪加減速度Vwi ′が負方向に増加する。
【0050】この状態では、前回の処理時に経過時間C
Tが“0”にクリアされているので、ステップS5から
ステップS7に移行し、スリップ率Si が設定スリップ
率S 0 に達しないので、ステップS7からステップS
8,S9を経てステップS10に移行し、ブレーキペダ
ルが踏込まれているので、ステップS10からステップ
S14に移行する。
【0051】このとき、ステップS9で減圧タイマLが
“0”にクリアされているので、ステップS16に移行
するが、車輪加減速度Vwi ′が図8(b)に示すよう
に加速度閾値+α1 以上ではないので、ステップS17
に移行し、同様に車輪加減速度Vwi が減速度閾値−α
2 以下ではないので、ステップS19に移行し、アンチ
スキッド制御フラグASが“0”にクリアされているの
で、ステップS12に移行して、経過時間CTを“0”
にクリアしてからステップS13に移行して急増圧モー
ドを維持する。
【0052】その後、時点t2 で、車輪加減速度Vwi
が図8(b)に示すように減速度閾値−α2 以上となる
と、ステップS17からステップS18に移行して、保
持モードに設定され、これによって、アクチュエータ6
iの流入弁8及び流出弁9が共に閉状態となって、ホイ
ールシリンダ2iのホイールシリンダ圧が図8(c)に
示すように高圧側の保持状態となる。
【0053】この高圧側の保持状態でも車輪に対して制
動力が作用しているので、車輪速度Vwi は図8(a)
に示すように減少し続け、車輪加減速度Vwi ′も図8
(b)に示すように負方向に増加し続ける。この車輪速
度Vwi の減少によって、ステップS4で算出されるス
リップ率S i が増加し、時点t3 でスリップ率Si が設
定スリップ率S0 に達して、車輪速度Vwi が図8
(a)に示すように設定スリップ率S0 に対応する目標
車輪速度Vw* に達すると、ステップS7からステップ
S25に移行し、車輪加減速度Vwi ′が図8(b)に
示すように加速度閾値+α1 未満であるので、ステップ
S27に移行し、経過時間CTが“0”にクリアされて
いるので、ステップS28に移行して、アンチスキッド
制御フラグAS、減圧開始時からの経過時間CT及び減
圧タイマLを夫々“1”にセットしてからステップS1
0を経てステップS14に移行する。
【0054】このステップS14では、減圧タイマLが
“1”にセットされたことにより、ステップS15に移
行して減圧モードに設定し、これによってアクチュエー
タ6iの流入弁8を閉状態、流出弁9を開状態とし、且
つモータを駆動して油圧ポンプ10を回転駆動すること
により、ホイールシリンダ2i内の作動油をマスターシ
リンダ5側に排出することにより、ホイールシリンダ2
iのホイールシリンダ圧が図8(c)に示すように減少
し始める。このホイールシリンダ圧の減少に応じて、車
輪速度Vwi が減少傾向から増加傾向に反転し、これに
応じて車輪加減速度Vwi ′も正方向に増加することに
なる。
【0055】次に、図7の制動圧制御処理が開始される
と、前回の処理時に経過時間CTが“1”にセットされ
ていることにより、ステップS5からステップS6に移
行して、経過時間CTがインクリメントされて、図8
(d)に示すように増加し、次いでステップS7からス
テップS25を経てステップS27に移行し、経過時間
CTが“2”となっているので、そのままステップS1
0,S14を経てステップS15に移行して減圧モード
を継続する。この結果、減圧モードを継続している間
は、経過時間CTが図8(d)に示すように制動圧制御
処理が実行される毎に増加する。一方、この減圧モード
の間はステップS7からステップS8に移行することが
ないので、再増圧許可閾値CT0 は減圧開始時点t3
値に保持される。
【0056】その後、時点t4 で車輪加減速度Vwi
が加速度閾値+α1 以上となると、ステップS25から
ステップS26に移行して減圧タイマLが“0”にクリ
アされるので、ステップS14からステップS16に移
行し、このステップS16からステップS23を経てス
テップS24に移行し、低圧側の保持モードに設定され
る。この低圧側の保持モードでは、ホイールシリンダ2
iのホイールシリンダ圧が図8(c)に示すように低い
状態を保持するので、これによって車輪速度Vwi が増
加状態を継続する。
【0057】そして、時点t5 で車輪速度Vwi が目標
車輪速度Vw* 以上となって、スリップ率Si が設定ス
リップ率S0 以上になると、ステップS7からステップ
S8に移行し、再増圧許可閾値CT0 の算出が再開され
るため、この再増圧許可閾値CT0 が図8(d)で破線
図示のように減少を開始する。この間、図7の制動圧制
御処理が実行される毎に経過時間CTが増加されてお
り、時点t6 で経過時間CTが再増圧閾値CT0 を越え
る状態となる。
【0058】一方、低圧側の保持モードを継続している
ことにより、車輪速度Vwi が回復して車体速度近傍と
なって、時点t7 で車輪加減速度Vwi が加速度閾値+
α1未満となると、ステップS16からステップS1
7、S19を経てステップS20に移行し、CT≧CT
0 であるので、ステップS21に移行して、経過時間C
Tを“0”にクリアしてからステップS22に移行し
て、緩増圧モードを設定する。
【0059】この緩増圧モードによって、ホイールシリ
ンダ2iのシリンダ圧が図8(c)に示すようにステッ
プ状に増加し、これによって車輪速度Vwi が減少を開
始する。このため、時点t8 で推定車体速度演算回路1
9でフリップフロップ208がセットされることによ
り、選択回路199が除算回路197側に切換えられて
実際の車体速度に応じた車体速度勾配VXKが算出される
と、この車体速度勾配V XKは勾配発生回路198で設定
された設定車体速度勾配VXK0 に対して小さい値となる
ので、図7の制動圧制御処理が実行されたときに、その
ステップS8で算出される再増圧許可閾値CT0 が図8
(d)に示すように定速走行時における値より大きな値
となる。
【0060】その後、時点t9 で車輪加減速度Vwi
が減速度閾値−α1 以下となると、ステップS16から
ステップS17を経てステップS18に移行して、高圧
側の保持モードとなり、ホイールシリンダ2iのシリン
ダ圧が図8(c)に示すように保持され、次いで時点t
10でスリップ率Si が設定スリップ率S0 以上となっる
と、前述した時点t3 と同様に減圧モードが設定され、
これによってホイールシリンダ2iのシリンダ圧が減少
すると共に、経過時間CTのインクリメントが開始され
る。
【0061】この減圧モードによって車輪速度Vwi
回復し、時点t11で車輪加減速度Vwi が加速度閾値+
α2 以上となると、ステップS24に移行して、低圧側
の保持モードとなり、車輪速度Vwi の増加傾向が継続
される。ところが、時点t12で外乱等によって車輪加減
速度Vwi ′が車輪速フィルタ16FL〜16Rの不感
帯検出回路164で不感帯外とならない程度に減少し、
加速度閾値+α1 未満となると、ステップS16からス
テップS17、S19を経てステップS20に移行する
が、この時点t12では、図8(d)に示すように、減圧
開始時からの経過時間CTが時点t10で算出された再増
圧許可閾値CT0より小さい状態になり(CT<C
0 )、したがってステップS20からステップS24
に移行して、低圧側の保持モードを継続する。このた
め、緩増圧モードとなることがないので、外乱が終了し
たのちに車輪速度Vwi の増加が開始され、時点t13
車体速度Vwi が目標車輪速度Vw* に達して、スリッ
プ率Si が設定スリップ率S0 未満となったときにステ
ップS7からステップS8に移行して、そのときの推定
車体速度VX 及び車体速度勾配VXKに基づいて車体速度
に応じた再増圧許可閾値CT0 が算出される。
【0062】そして、経過時間CTが再増圧許可閾値C
0 に達するまでの間は、たとえ車輪加減速度Vwi
加速度閾値+α1 未満となっても、ステップS20から
ステップS24に移行して、低圧側の保持モードが継続
され、時点t14で経過時間CTが再増圧許可閾値CT0
以上となると、再増圧モードの設定が可能な状態とな
り、時点t15で車輪加減速度Vwi ′が加速度閾値+α
1 未満となるとステップS20からステップS21を経
てステップS22に移行して緩増圧モードが設定され、
これによってホイールシリンダ2iのシリンダ圧がステ
ップ状に増加して車輪速度Vwi が減少を開始する。
【0063】このように、上記実施例によると、ホイー
ルシリンダ2iのシリンダ圧が増加して高圧側の保持モ
ードとなった後に減圧モードが設定されることにより、
ホイールシリンダ2iのシリンダ圧が減少を開始する時
点からの経過時間CTを計測し、この経過時間CTが推
定車体速度演算回路19で算出される推定車体速度V X
及び車体速度勾配VXKをもとに前記(2)式で算出され
る再増圧許可閾値CT 0 以下であるときには、緩増圧モ
ードへの移行が阻止されて、低圧側の保持モードが継続
されることになり、外乱等によって車輪速度Vwi が一
旦減少する変動を生じて、車輪加減速度Vwi ′が加速
度閾値+α1 未満となった場合でも、緩増圧モードが設
定されることがなく、従来例のように、外乱等により緩
増圧モードが設定されて車輪速度Vwi が大きく減少し
て、推定車体速度の算出精度が低下することを確実に防
止することができる。したがって、推定車体速度の精度
の悪化に伴う車輪スリップ量の増加を抑制して操舵性や
走行安定性を確保することができる。
【0064】このように、再増圧許可閾値CT0 を車体
速度勾配VXK及び推定車体速度VXに基づいて算出する
ことにより、実際の車体速度に対応した最適な再増圧許
可閾値CT0 を設定することができ、外乱等による車輪
速度の変動による再増圧を確実に阻止することができ
る。なお、上記実施例においては、推定車体速度演算回
路19でセレクトハイスイッチ18によって車輪速フィ
ルタ16FL〜16Rのフィルタ出力VfFL〜Vf R
うち最も大きい値を選択して車体速度勾配VXK及び推定
車体速度VX を算出する場合について説明したが、これ
に限定されるものではなく、車輪速フィルタ16FL〜
16Rを省略して、車輪速演算回路15FL〜15Rの
車輪速度Vw FL〜VwR を使用して車体速度勾配VXK
び推定車体速度VX を演算するようにしてもよく、さら
には、車両の前後方向の加速度を検出する前後方向加速
度センサを設けて、その前後方向加速度検出値を積分し
た値と車輪速度サンプリング値とに基づいて推定車体速
度VX 及び車体速度勾配VXKを算出するようにしてもよ
い。
【0065】また、上記実施例においては、推定車体速
度演算回路19を電子回路で構成する場合について説明
したが、これに限定されるものではなく、マイクロコン
ピュータ20で演算処理するようにしてもよい。さら
に、上記実施例においては、再増圧許可閾値CT0 を車
体速度勾配VXK及び推定車体速度VX に基づいて算出す
る場合について説明したが、これに限定されるものでは
なく、推定車体速度VX のみ或いは一定値に設定するよ
うにしてもよい。
【0066】さらにまた、上記実施例においては、3セ
ンサ3チャンネル方式のアンチスキッド制御装置に本発
明に適用した場合について説明したが、これに限定され
るものてはなく、後輪側の左右輪についても個別に車輪
速センサを設けて4センサ4チャンネル方式のアンチス
キッド制御装置やその他の方式のアンチスキッド制御装
置にも本発明を適用することができる。
【0067】また、上記実施例においては、後輪駆動車
について説明したが、これに限らず前輪駆動車、四輪駆
動車にもこの発明を適用し得る。さらに、前記実施例に
おいては、制動圧制御手段としてマイクロコンピュータ
20を適用した場合について説明したが、これに限定さ
れるものではなく、比較回路、演算回路、論理回路等の
電子回路を組み合わせて制動圧制御手段を構成すること
もできる。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る発
明によれば、アンチスキッド制御を開始したのちに減圧
状態となって車輪速度が回復したのちの再増圧開始を再
増圧抑制手段によって推定車体速度演算手段で演算した
推定車体速度に依存する所定時間抑制することにより、
車輪速度の回復が外乱等によって抑制されたときには
際の車両の減速状態に応じた時間の間再増圧を抑制する
ことができるので、車輪速度が不用意に減少することを
抑制して推定車体速度を高精度に維持することができ、
推定車体速度の精度の悪化に伴う車輪スリップ量の増加
を抑制して操縦性や走行安定性を確保することができる
という効果が得られる。
【0069】また、請求項2に係る発明によれば、再増
圧抑制手段によって推定車体速度演算手段で演算した推
定車体速度及び推定車体速度勾配に依存する所定時間抑
制することにより、車輪速度が不用意に減少することを
より確実に抑制して推定車体速度を高精度に維持するこ
とができ、推定車体速度の精度の悪化に伴う車輪スリッ
プ量の増加を抑制して操縦性や走行安定性を確保するこ
とができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンチスキッド制御装置の概略構成を
示す基本構成図である。
【図2】本発明のアンチスキッド制御装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図3】図2のアンチスキッド制御装置に適用し得るア
クチュエータの一例を示す構成図である。
【図4】図2のアンチスキッド制御装置に適用し得る車
輪速フィルタの一例を示すブロック図である。
【図5】図2のアンチスキッド制御装置に適用し得る推
定車体速度演算回路の一例を示すブロック図である。
【図6】図4及び図5の車輪速フィルタ及び推定車体速
度演算回路の動作の説明に供するタイムチャートであ
る。
【図7】図2に示すアンチスキッド制御装置で実行され
る制動圧制御処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図7に示す制動圧制御処理の動作の説明に供す
るタイムチャートである。
【図9】従来例の動作の説明に供するタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
1FL〜1RR 車輪 2FL〜2RR ホイールシリンダ 3FL〜3R 車輪速センサ 4 ブレーキペダル 5 マスタシリンダ 6FL〜6R アクチュエータ CR コントローラ 15FL〜15R 車輪速演算回路 16FL〜16R 車輪速フィルタ 19 推定車体速度演算回路 20 マイクロコンピュータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−229757(JP,A) 特開 平2−267063(JP,A) 特開 平6−298068(JP,A) 特開 平1−275255(JP,A) 特開 平4−197863(JP,A) 特開 平1−218954(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/00 B60T 8/32 - 8/96

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の車輪の速度を検出する車輪速度検
    出手段と、該車輪速検出手段の車輪速検出値から車輪加
    減速度を演算する車輪加減速度演算手段と、少なくとも
    前記車輪速度検出手段の車輪速度に基づいて推定車体速
    度を演算する推定車体速度演算手段と、前記車輪速度検
    出手段の車輪速度、前記車輪加減速度演算手段の車輪加
    減速度及び前記推定車体速度演算手段の推定車体速度に
    基づいて各車輪に配設された制動用シリンダの流体圧を
    少なくとも減圧、保持及び増圧状態の何れかに制御する
    制動圧制御手段とを備えたアンチスキッド制御装置にお
    いて、前記制動圧制御手段は、アンチスキッド制御を開
    始してから減圧後の再増圧開始を前記推定車体速度演算
    手段で演算した推定車体速度に依存する所定時間抑制す
    る再増圧抑制手段を有することを特徴とするアンチスキ
    ッド制御装置。
  2. 【請求項2】 前記再増圧抑制手段は、前記所定時間が
    前記推定車体速度演算手段で演算した推定車体速度及び
    推定車体速度勾配に依存することを特徴とする請求項1
    記載のアンチスキッド制御装置。
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